JP4483981B2 - 層間接続用導電体の製造方法 - Google Patents

層間接続用導電体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4483981B2
JP4483981B2 JP2008135864A JP2008135864A JP4483981B2 JP 4483981 B2 JP4483981 B2 JP 4483981B2 JP 2008135864 A JP2008135864 A JP 2008135864A JP 2008135864 A JP2008135864 A JP 2008135864A JP 4483981 B2 JP4483981 B2 JP 4483981B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold member
conductor
mixed powder
mold
interlayer connection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008135864A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009283782A (ja
Inventor
倫央 郷古
敦資 坂井田
富一 石川
芳彦 白石
進 本田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2008135864A priority Critical patent/JP4483981B2/ja
Priority to TW98115681A priority patent/TWI392424B/zh
Priority to CN2009101389641A priority patent/CN101594749B/zh
Publication of JP2009283782A publication Critical patent/JP2009283782A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4483981B2 publication Critical patent/JP4483981B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)
  • Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)

Description

本発明は、配線層と絶縁層とが交互に積層された多層プリント基板において、隣接する配線層を層間接続するために、絶縁層内のスルーホールに配置される導電体の製造方法に関する。
従来の多層プリント配線基板においては、例えば特許文献1に記載されるように、絶縁層としての樹脂フィルムに形成されたビアホール内に、導電性の金属粒子に導電性のフィラーや樹脂粒子を添加したものを溶剤に混合させて攪拌した導電ペーストを充填し、この導電ペーストを用いて隣接する配線層(回路パターン層)の層間接続を行なっていた。
ただし、導電ペーストをビアホールに充填するときに、導電ペーストがビアホール以外の樹脂フィルムの表面に付着しないようにするために、ビアホールの導電ペースト充填入口側となる樹脂フィルムの表面に保護フィルムを貼着していた。このように保護フィルムを貼着した樹脂フィルムにビアホールを形成するために、例えば保護フィルム側からレーザ光を照射していた。このレーザ光の照射により、樹脂フィルムの保護フィルムの貼着面とは反対側の面に形成された回路パターン層を底面とする有底孔が形成される。この有底孔をビアホールとして、当該ビアホール内に導電ペーストを充填する。そして、導電ペーストの充填後、保護フィルムを樹脂フィルムから剥離して、ビアホールに導電ペーストが充填された樹脂フィルムを得ていた。
特開2001−24323号公報
従来のように、保護フィルムを用いてビアホールに導電ペーストを充填する場合、まず、レーザ加工などによって、保護フィルム及び樹脂フィルムに、ビアホールとなる有底孔を形成する必要がある。この有底孔の形成時には、必ず加工屑が発生する。その加工屑が保護フィルムの表面に付着していると、ビアホール内への導電ペーストの充填時に、その加工屑が導電ペースト中に取り込まれる可能性が生じる。このような加工屑がビアホールに充填された導電ペースト中に混入していると、層間接続の信頼性を低下させる要因となる。
また、保護フィルムを剥離する時に、導電ペーストの崩壊や導電ペーストの樹脂フィルム上への落下が起こる可能性もある。このような場合には、層間接続の接続信頼性が低下したり、短絡不良などの不具合が生じたりすることが考えられる。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、多層プリント基板において、層間接続の接続信頼性を向上することが可能な層間接続用導電体の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の層間接続用導電体の製造方法は、配線層と絶縁層とが交互に積層された多層プリント基板において、隣接する配線層を層間接続するために、絶縁層内のスルーホールに配置される導電体を製造する方法であって、
一面が、形成すべき導電体形状に応じた溝部を有する型部材からなり、その型部材の対向面が、型部材に対して相対的に移動可能な移動部材からなる閉空間に、銀粒子と錫粒子との混合粉体を充填する充填工程と、
移動部材を型部材に接近するように相対的に移動させて、閉空間に充填された混合粉体を加圧し、型部材の溝部に押し込む加圧工程と、
加圧工程後に、型部材の溝部に入りきらず型部材表面上に残された混合粉体を、型部材の溝部に押し込まれた混合粉体から切り離すべく、型部材と移動部材との間において閉空間を構成する側面部材を、型部材表面上に残された混合粉体と共に型部材上を摺動させる切離工程と、
型部材の溝部から、当該溝部に応じた形状の混合粉体からなる導電体を取り外す取外工程と、を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明では、従来のように樹脂フィルム(絶縁層)のビアホールに導電ペーストを充填することなく、隣接する配線層を層間接続することができるように、予め、絶縁層のビアホールの形状に対応した導電体を作製する。このように作製された導電体は、絶縁層の各ビアホール内に1個ずつ配置される。従って、加工屑が導電体中に混入する虞はない。また、保護フィルムを用いることなく絶縁層のビアホール内に導電体を配することができるので、保護フィルムの剥離時の導電ペーストの崩壊なども生じない。このような理由から、予めビアホールの形状に対応した導電体を用いることにより、層間接続の信頼性が低下することを抑制することができる。
そして、請求項1に記載の層間接続用導電体の製造方法では、移動部材を型部材に接近するように相対的に移動させることにより、混合粉体を加圧して、型部材の溝部に押し込む。このため、混合粉体が緻密に一体化され、導電体がビアホールに配置されたときの電気導電性を向上することができる。
ただし、移動部材は、閉空間に充填された混合粉体全体を加圧するので、溝部内に押し込まれた混合粉体は、型部材の表面上に残されている混合粉体とも一体化してしまう。このため、ビアホールの形状に対応した所望の形状の導電体を得るためには、型部材の溝部に入りきらず型部材表面上に残された混合粉体を、型部材の溝部に押し込まれた混合粉体から切り離す必要がある。この点、請求項1に記載の発明では、型部材と移動部材との間において閉空間を構成する側面部材を、型部材表面上に残された混合粉体と共に型部材上を摺動させる切離工程を備えている。このため、加圧工程において一体化された、溝部内の混合粉体と、型部材の表面上に残されている混合粉体とを切り離すことができる。そして、取外工程において、混合粉体からなる導電体を型部材の溝部から取り外すことにより、絶縁層のビアホールの形状に対応した導電体を得ることができる。
請求項2に記載したように、型部材は複数の溝部を有することが好ましい。これにより、多数の導電体を同時に製造することができるので、生産性を向上することができる。
請求項3に記載したように、混合粉体に含まれる銀粒子は、銀粒子同士が固結することを防止するための分散材によって表面がコーティングされており、切離工程後であって取外工程前に、型部材を加熱することによって分散材を溶かして、型部材の溝内の混合粉体を固結させる加熱工程を行なうことが好ましい。銀粒子は、粒子同士が固結しやすいので、銀粒子そのままの状態では粉体としての流動性が低下しやすい。このため、表面に分散材をコーティングして、銀粒子同士の固結を防止することが銀粉末や混合粉体の取り扱い性を容易にするため好ましい。しかし、混合粉体を加圧して一体化する際には、その分散材により逆に結合力が弱まってしまう。そこで、請求項3に記載したように、切離工程後であって取外工程前に、分散剤を溶融できる温度に型部材を加熱することが好ましい。これにより、混合粉体において、銀粒子同士の固結を促進することができるので、混合粉体の結合力が強まり、その形状維持力を向上することができる。
なお、分散材としては、請求項4に記載したように、比較的低い融点温度(約70℃)を有するステアリン酸を用いることが好ましい。
請求項5に記載したように、取外工程では、型部材に外力を加えて湾曲させることにより、型部材の溝部から導電体を取り外すことが好ましい。個々の導電体のサイズは、非常に小さい(例えば直径100μm〜150μm)ので、個々の導電体に対して何らかの外力を加えて型部材から取り外すよりも、型部材を湾曲させるように外力を加えて導電体を取り外すほうが容易かつ効率的である。
請求項6に記載したように、移動部材は、側面部材の内表面を摺動することにより、型部材に対して相対的に移動するものであり、切離工程では、移動部材を、側面部材とともに、型部材の表面と平行な方向に移動させることが好ましい。これにより、切離工程は、加圧工程によって一体化された混合粉体を、移動部材によって型部材方向に押えた状態で行なうことができる。このため、切離工程において、溝部内の混合粉体が、溝部内から浮き上がってしまうことを抑制できるので、ほぼ型部材の表面に沿って、溝部内の混合粉体と型部材表面上の混合粉体とを切り離すことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。ただし、最初に、本実施形態により製造される層間接続用導電体を用いた、多層プリント基板の製造方法の一例を、図1を用いて説明する。図1(a)〜(f)は、多層プリント基板の各製造工程を説明するための工程別断面図である。
図1(a)に示すように、まず、絶縁性基材である樹脂フィルム1の片側表面に導体である金属層2を貼着したフィルムを用意する。樹脂フィルム1は、例えば、ポリエーテルエーテルケトン樹脂65〜35重量%とポリエーテルイミド樹脂35〜65重量%とからなる厚さ25〜75μmの熱可塑性樹脂フィルムである。金属層2は例えば厚さ18μmの銅箔により形成されている。
次に、導体により構成される回路パターン3を樹脂フィルム1の表面に形成する回路パターン形成工程を実施する。回路パターン形成工程は、エッチング、印刷、蒸着、めっき等により行うことができるが、本実施形態では図1(b)に示すように、図1(a)の樹脂フィルム1に貼着された金属層2をエッチングし、金属層2を所望のパターン3に形成して、片面に第1の回路パターン層(配線層)10を作成する。
次に、図1(c)に示すように、回路パターン層10が設けられていない側の樹脂フィルム1表面に炭酸ガスレーザを照射することにより、樹脂フィルム1に回路パターン3を底面とする有底のビアホール4を複数個形成する(ビアホール形成工程)。各ビアホール4の開口径は、例えば100μm〜150μm程度であって、後述の導電体配置工程で配置される1個の導電体(ペレット)5がビアホール4内に収まる大きさである。つまり、ビアホール4の開口寸法は、円柱状に形成される導電体5の最大径となる部分よりも僅かに大きく形成されている。
ビアホール4の底面となる回路パターン3の部位は、複数の樹脂フィルム1を多層化する際に、回路パターン3の層間接続のための電極となる部位である。ビアホール4の形成においては、炭酸ガスレーザの出力と照射時間等を適切に調整することにより、回路パターン3に穴を開けないようにしている。
ビアホール4の形成には、炭酸ガスレーザを使用する以外にエキシマレーザ等が使用可能である。レーザ以外のドリル加工等によるビアホール形成方法も可能であるが、レーザビームによる穴あけ加工では微細な径で穴あけでき、回路パターン3に過度の損傷を与えないため好ましい。
次に、図1(d)に示すように、導電体5を各ビアホール4に1個ずつ配置する(導電体配置工程)。導電体5は、例えばビアホール4の形成位置に貫通孔を有するメタルマスクを用いてビアホール4内に配置することができる。具体的には、導電体5がメタルマスク上に複数載置され、スキージのような刷毛で導電体5を移動させる。すると、メタルマスクの貫通孔が形成された位置で導電体5がビアホール4へと落下する。これにより、各ビアホール4へ1個ずつ導電体5を配置することができる。また、ビアホール4内に導電体5を配置するには、メタルマスクを使用せず樹脂フィルム1上で導電体5を刷毛等で移動させるようにし、残存した余分な導電体5を回収するようにしても良い。
この導電体配置工程で配置された状態の導電体5は、各樹脂フィルム1を積層したときに、隣接する樹脂フィルム1の回路パターンとの電気的接続を確実に行なうべく、ビアホール4の開口縁部の表面と同じ高さ、あるいは僅かに突出していることが好ましい。また、ビアホール4内においてビアホール4の内周面と導電体5の外周面との間には、隙間が形成されていることが好ましい。これは、導電体5をビアホール4内に配置しやすくするとともに、後の加熱・加圧工程において導電体5を変形させた場合に上記隙間を埋めるように導電体5が変形できるようにするためである。
次に、図1(e)に示すように、図1(a)〜(d)までの工程によって製造された、片面に回路パターン3が形成され、かつビアホール4内に導電体5が配置された樹脂フィルム1を複数枚積層する。そして、樹脂フィルム1を複数枚積層した積層体を、図示しない真空加熱プレス機により、真空条件下において上下両面から加熱しつつ、加圧する。この加熱・加圧工程では、例えば、樹脂フィルム1の積層体を、250〜350℃に加熱しつつ、1〜10MPaの圧力で10〜20分間加圧する。
上述の加熱・加圧工程により、複数枚の樹脂フィルム1が相互に熱融着されて一体化する。さらに、ビアホール4内の導電体5が焼結され、その両端に位置する回路パターン3と金属結合する。具体的には、導電体5中の銀粒子と錫粒子とが合金化するとともに、導電体5の錫成分と回路パターン3を構成する銅箔のCu成分とが相互に固相拡散し、導電体5と回路パターン3との界面に固相拡散層を形成する。これにより、隣接する回路パターン3が導電体5により電気的に層間接続された多層プリント基板100が得られる。
次に、本実施形態における層間接続用導電体5の製造方法について、詳しく説明する。まず、図2を用いて、導電体5の製造装置について説明する。
図2において、ダイ20は、略筒状に形成されている。その筒状内部に、銀粒子と錫粒子とからなる混合粉体が投入され、当該混合粉体を保持する。本実施形態において用いられる混合粉体は、上述したように、銀粒子と錫粒子とからなる。ただし、銀粒子は、そのままでは銀粒子同士が固結しやすいため、その表面に分散材としてのステアリン酸がコーティングされている。これにより、銀粒子と錫粒子とを混ぜ合わせた混合粉体は、良好な流動性を維持することができる。なお、本実施形態では、混合粉体をペースト化する必要はないので、混合粉体に溶剤等は一切含まれていない。
ペレット型21は、形成すべき導電体(ペレット)5の形状に対応した形状の溝(貫通孔)が多数形成されたものである。このペレット型21は、例えばステンレス合金などから構成される。上述したダイ20は、ペレット型21上に搭載される。ダイ20に対してペレット型21が配置される側と反対側のダイ20の開口部には、パンチ22がダイ20の内面を摺動可能に挿入されている。これにより、ダイ20の内部に、一面がペレット型21の表面からなり、その対向面がパンチ22の先端面からなる閉空間が形成される。
ペレット型21は、ベース23上に支持されている。ベース23は、その中央部にペレット型21の支持部を有し、その支持部と周辺部との間には段差が設けられている。その段差に係合するように、ベース23上にケース25が設けられている。このケース25は、ダイ20及びペレット型21が、ベース23に対してずれたりしないように、ダイ20及びペレット型21を保持するものである。
ただし、後述するように、ダイ20は、ペレット型21の表面と平行な方向に沿って、ペレット型21の表面を摺動する必要がある。このため、その摺動方向に沿って、ケース25とダイ20との間には隙間26が設けられている。
このように、ケース25とダイ20との間に隙間26が設けられているにも係らず、ダイ20を摺動させる摺動時以外は、ダイ20をケース25に保持可能にするため、ケース25には、左右両方向から可動ロッド24が挿入されている。この可動ロッド24の先端は、ダイ20の外面に当接しているので、隙間26があっても、ダイ20は、ケース25(可動ロッド24)によって、その位置がずれたりしないように保持される。可動ロッド24は、例えばケース25に形成されたねじ溝にねじ込まれており、一方向に回転されると、先端部がケース25内により深く進入し、逆方向に回転されると後退する。
以上のように構成された導電体5の製造装置を用いて、導電体5を製造する方法について説明する。
まず、図2に示すように、左右両側の可動ロッドの先端をダイ20に当接させ、ダイ20をケース25にしっかりと保持させる。そして、パンチ22がダイ20に挿入される開口部から銀粒子と錫粒子との混合粉体をダイ20の内部に投入し、その後、パンチ22をダイ20に挿入する(粉体充填工程)。これにより、混合粉体は、ダイ20、ペレット型21、及びパンチ22によって形成される閉空間に充填された状態となる。
導電体5の製造装置を、図示しないプレス装置によって上下方向から挟み、図3に示すように、パンチ22をペレット型21に対して相対的に移動させて、閉空間内部の混合粉体を加圧する(加圧工程)。これにより、閉空間内の混合粉体は、ペレット型21の溝部に押し込まれる。このとき、例えば、混合粉体に150MPa以上の荷重が加わるように圧縮を加え、90秒程度保持する。その結果、混合粉体は、強い力で圧縮されるので、図4に示すように、隙間無く緻密に成形され結合する。このため、ペレット型21の溝部によって形成される導電体5の機械的強度及び形状維持性を十分に確保することができる。
上述した加圧工程が終了すると、導電体5の製造装置をプレス装置から取り外す。そして、図5に示すように、可動ロッド24を回転させて、ダイ20をペレット型21に対して数ミリ移動させる。このとき、ダイ20は、ケース25により、ペレット型21の表面に垂直な方向への移動を規制されているので、ペレット型21から浮き上がることなく、ペレット型21の表面を摺動するように移動する。また、ダイ20を移動させるときには、ダイ20にパンチ22が挿入されたままとなっているので、パンチ22もペレット型21の表面と平行な方向に移動する。
このように、ダイ20及びパンチ22がペレット型21の表面と平行な方向に移動すると、ダイ20及びパンチ22により保持されている、ペレット型21の表面上に残された混合粉体も、ダイ20及びパンチ22とともにペレット型21の表面と平行な方向に移動する。
ここで、上述した加圧工程では、パンチ22が、閉空間に充填された混合粉体全体を加圧する。このため、混合粉体を、ペレット型21の溝部に緻密に押し込むことができる一方、ペレット型21の溝部内に押し込まれた混合粉体が、ペレット型21の表面上に残されている混合粉体とも一体化してしまう。
そこで、本実施形態では、上述したように、ダイ20及びパンチ22を、保持している混合粉体とともに、ペレット型21の表面に平行な方向に移動(摺動)させる切離工程を実施する。これにより、加圧工程において一体化された、ペレット型21の溝部内の混合粉体と、ペレット型21の表面上に残されている混合粉体とを切り離すことができる。
特に、本実施形態では、パンチ22で混合粉体を抑えた状態で、上述した切離工程を実施しているので、切離工程において、ペレット型21の溝部内の混合粉体が、溝部内から浮き上がってしまうことを抑制できる。この結果、ほぼペレット型21の表面に沿って、溝部内の混合粉体とペレット型21の表面上の混合粉体とを切り離すことができる。
切離工程を実施した後、図6に示すように、ペレット型21をベース23ごと、ケース25から取り外す。取り外したペレット型21は、図7に示すように、加熱ヒータ30上に置かれて加熱される(加熱工程)。この加熱工程は、例えば、ステアリン酸の融点(約70℃)より高い、120〜150℃の温度で、3〜5分行なわれる。
上述したように、銀粒子は、粒子同士が固結しやすいので、銀粒子そのままの状態では粉体としての流動性が低下しやすい。このため、本実施形態では、銀粒子の表面に分散材としてのステアリン酸をコーティングして、混合粉体の流動性を確保している。しかし、混合粉体を加圧して一体化する際には、そのステアリン酸により逆に結合力が弱まってしまう虞がある。そのため、上述したように、切離工程後に加熱工程を実施し、ステアリン酸を溶融できる温度にペレット型21を加熱する。これにより、混合粉体において、銀粒子同士の固結を促進することができるので、混合粉体の結合力が強まり、機械的強度や形状維持力をさらに向上することができる。
加熱工程後は、図8に示すように、ペレット型21の溝部から導電体(ペレット)5を取り外す(取外工程)。この取外工程は、例えば、ペレット型21をペレット捕集ケース31に搭載した状態で、ペレット型21が湾曲するように外力を加える。本実施形態では、生産性を向上するため、ペレット型21には多数の溝部が形成されており、しかも、個々の溝部の径(導電体のサイズ)は、非常に小さい。このため、個々の導電体(ペレット)5に対して何らかの外力を加えてペレット型21から取り外すよりも、ペレット型21を湾曲させるように外力を加えて導電体5を取り外すほうが容易かつ効率的である。
上述した各工程を実施することにより、多層プリント基板の層間接続を行なうべく、樹脂フィルム1のビアホールの形状に対応した導電体5を得ることができる。
ここで、図9(a),(b)に、上述した各工程により製造された導電体5の一例を示す。図9(a)、(b)から、銀粒子と錫粒子とを含む混合粉体が非常に緻密に円柱形状にされていることが観察できる。これにより、電気的な接続信頼性、耐久性ともに良好な導電体5を得られることが分かる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
例えば、上記実施形態では、樹脂フィルム1としてポリエーテルエーテルケトン樹脂65〜35重量%とポリエーテルイミド樹脂35〜65重量%とからなる熱可塑性樹脂フィルムを用いた。しかし、樹脂フィルムは、これに限定されるものではなく、ポリエーテルエーテルケトン樹脂とポリエーテルイミド樹脂に非導電性フィラーを充填したフィルムであってもよいし、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)、液晶フィルムなどを使用することもできる。
また、上述した実施形態では、導電体5の製造方法において、切離工程後に加熱工程を実施したが、分散材を使用しなくとも混合粉体の流動性に問題がなく、銀粒子に分散材がコーティングされていない場合には、加熱工程を省略することができる。
(a)〜(f)は、多層プリント基板の各製造工程を説明するための工程別断面図である。 層間接続用導電体の製造方法における、粉体充填工程を説明するための断面図である。 層間接続用導電体の製造方法における、加圧工程を説明するための断面図である。 加圧工程により混合粉体が成形された状態を示す断面図である。 層間接続用導電体の製造方法における、切離工程を説明するための断面図である。 ペレット型21をケース25から取り外した状態を示す図である。 層間接続用導電体の製造方法における、加熱工程を説明するための断面図である。 層間接続用導電体の製造方法における、ペレット取外工程を説明するための断面図である。 (a),(b)は、図2〜図8の各工程により製造された導電体5を示す図である。
符号の説明
1…樹脂フィルム(絶縁性基材)
2…金属層(導体)
3…回路パターン
4…ビアホール
5…導電体
20…ダイ
21…ペレット型
22…パンチ
23…ベース
24…可動ロッド
25…ケース

Claims (6)

  1. 配線層と絶縁層とが交互に積層された多層プリント基板において、隣接する配線層を層間接続するために、絶縁層内のスルーホールに配置される導電体の製造方法であって、
    一面が、形成すべき導電体形状に応じた溝部を有する型部材からなり、その型部材の対向面が、前記型部材に対して相対的に移動可能な移動部材からなる閉空間に、銀粒子と錫粒子との混合粉体を充填する充填工程と、
    前記移動部材を前記型部材に接近するように相対的に移動させて、前記閉空間に充填された混合粉体を加圧し、前記型部材の溝部に押し込む加圧工程と、
    前記加圧工程後に、前記型部材の溝部に入りきらず前記型部材表面上に残された混合粉体を、前記型部材の溝部に押し込まれた混合粉体から切り離すべく、前記型部材と前記移動部材との間において前記閉空間を構成する側面部材を、前記型部材表面上に残された混合粉体と共に前記型部材上を摺動させる切離工程と、
    前記型部材の溝部から、当該溝部に応じた形状の前記混合粉体からなる導電体を取り外す取外工程と、を備えることを特徴とする層間接続用導電体の製造方法。
  2. 前記型部材は複数の溝部を有することを特徴とする請求項1に記載の層間接続用導電体の製造方法。
  3. 前記混合粉体に含まれる銀粒子は、銀粒子同士が固結することを防止するための分散材によって表面がコーティングされており、
    前記切離工程後であって前記取外工程前に、前記型部材を加熱することによって、前記分散材を溶かして、前記型部材の溝内の混合粉体を固結させる加熱工程を行なうことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の層間接続用導電体の製造方法。
  4. 前記分散材は、ステアリン酸であることを特徴とする請求項3に記載の層間接続用導電体の製造方法。
  5. 前記取外工程では、前記型部材に外力を加えて湾曲させることにより、前記型部材の溝部から導電体を取り外すことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の層間接続用導電体の製造方法。
  6. 前記移動部材は、前記側面部材の内表面を摺動することにより、前記型部材に対して相対的に移動するものであり、
    前記切離工程では、前記移動部材を、前記側面部材とともに、前記型部材の表面と平行な方向に移動させることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の層間接続用導電体の製造方法。
JP2008135864A 2008-05-23 2008-05-23 層間接続用導電体の製造方法 Expired - Fee Related JP4483981B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008135864A JP4483981B2 (ja) 2008-05-23 2008-05-23 層間接続用導電体の製造方法
TW98115681A TWI392424B (zh) 2008-05-23 2009-05-12 And a method for manufacturing a conductor for interlayer connection
CN2009101389641A CN101594749B (zh) 2008-05-23 2009-05-21 层间连接用导电体的制造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008135864A JP4483981B2 (ja) 2008-05-23 2008-05-23 層間接続用導電体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009283782A JP2009283782A (ja) 2009-12-03
JP4483981B2 true JP4483981B2 (ja) 2010-06-16

Family

ID=41409104

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008135864A Expired - Fee Related JP4483981B2 (ja) 2008-05-23 2008-05-23 層間接続用導電体の製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4483981B2 (ja)
CN (1) CN101594749B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009302487A (ja) * 2008-06-17 2009-12-24 Denso Corp 層間接続用導電体の製造方法

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5382060B2 (ja) * 2010-07-09 2014-01-08 株式会社デンソー ガスセンサ素子およびガスセンサ
CN102573335B (zh) * 2010-12-23 2016-08-10 北大方正集团有限公司 起始层芯板的方法
CN104538175B (zh) * 2014-12-19 2017-09-22 深圳顺络电子股份有限公司 一种叠层片式电子元器件的制作方法
JP6628776B2 (ja) * 2017-09-14 2020-01-15 株式会社タムラ製作所 電極の接続方法および電子基板の製造方法
CN115484746A (zh) * 2021-05-31 2022-12-16 宏启胜精密电子(秦皇岛)有限公司 电路板及其制造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100370398B1 (ko) * 2000-06-22 2003-01-30 삼성전자 주식회사 전자 및 mems 소자의 표면실장형 칩 규모 패키징 방법
US20070244267A1 (en) * 2006-04-10 2007-10-18 Dueber Thomas E Hydrophobic crosslinkable compositions for electronic applications

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009302487A (ja) * 2008-06-17 2009-12-24 Denso Corp 層間接続用導電体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN101594749A (zh) 2009-12-02
CN101594749B (zh) 2012-06-20
JP2009283782A (ja) 2009-12-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4483981B2 (ja) 層間接続用導電体の製造方法
JP5647724B2 (ja) 配線基板及びその製造方法
KR101868680B1 (ko) 회로 기판, 회로 기판의 제조 방법 및 전자 기기
JP5099272B1 (ja) 多層配線基板とその製造方法
EP1416779B1 (en) Multi-layer circuit board and method of manufacturing the same
JP2011090865A (ja) 導電フィルムおよびその製造方法、並びに半導体装置およびその製造方法
JP5200879B2 (ja) 多層回路基板導電用充填材料およびその充填方法
JP2009059814A (ja) 多層プリント基板の製造方法
JP2011066293A (ja) 樹脂基板およびその製造方法、ならびに導電性ペースト
WO2012008578A1 (ja) 配線板の製造方法
JP4941411B2 (ja) 層間接続用導電体の製造方法
JP2010161298A (ja) 導電ペーストの充填方法及び多層基板の製造方法
WO2017212934A1 (ja) 多層基板の製造方法
JP6058321B2 (ja) 配線基板の製造方法
CN211321678U (zh) 多层布线基板
KR100655731B1 (ko) 회로 기판의 제조 방법 및 제조 장치
JP3956087B2 (ja) プリント基板の製造方法
JP4915396B2 (ja) 層間接続用導電体の製造方法
JP2012169486A (ja) 基材、配線板、基材の製造方法及び配線板の製造方法
TWI392424B (zh) And a method for manufacturing a conductor for interlayer connection
JP2008016651A (ja) 部品内蔵配線板、部品内蔵配線板の製造方法。
JP2010028028A (ja) 多層プリント配線板とその製造方法
JP2007266162A (ja) 多層配線基板とその製造方法
KR102423487B1 (ko) 플렉시블 플랫 케이블의 제조방법 및 이를 통해 제조된 플렉시블 플랫 케이블
JP4561891B2 (ja) 層間接続用導電体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091014

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100302

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100315

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4483981

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130402

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130402

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140402

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees