JP4482268B2 - 入場者数計測システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は複数の展示ブース等を備えた展示会場等において、入場者の流動状態を把握するための入場者数計測システムに関し、特に各ブースへの入場者数を正確に知ることができる入場者数計測システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
この発明に興味のある来場者管理システムがたとえば下記特許文献1に開示されている。同特許文献によれば、予め来場予定者にバーコードの印字されたはがきを送付し、それを持参した来場者に対して受付にて来場の登録を行い、携帯自在に配置された無線式バーコードリーダを使用して来場者のバーコードを読み取り、位置データと関連つけて来場者の管理を行っている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−243516
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の入場者管理システムは上記のように構成されていた。従来の方法では、予めバーコードの印刷された識別票を準備する必要があるとともに、入場者はバーコードリーダを各ブース等の個々の展示場で、バーコードリーダに入場者が識別票を読み込ませる必要があった。そのため、事前手続きが必要であるとともに、入場者が煩雑な処理を行う必要があり、入場者の協力がないと正確な情報が得られないという問題があった。
【0005】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、入場者に煩雑な処理を要求することなく正確な入場者情報が得られる入場者数計測システムを提供する事を目的とする。
【0006】
この発明にかかる入場者数計測システムは、入場者の各々に所持され、固有番号を有し、トリガー信号に応答するIDタグと、複数のイベント会場の各々に設けられ、トリガー信号を発信するトリガー信号発信部を有する入場者管理装置とを含み、IDタグおよび入場者管理装置は、IDタグがトリガー信号に応答してIDタグの固有番号を出力するか、または、入場者管理装置がトリガー信号とともに入場者管理装置を特定する固有番号を出力し、IDタグがトリガー信号に応答してIDタグの固有番号を出力したときは、入場者管理装置が固有番号を受信し、入場者管理装置がトリガー信号とともに入場者管理装置の固有番号を出力した時は、IDタグが入場者管理装置の固有番号を受信する。
【0007】
IDタグがトリガー信号に応答して固有番号を出力するか、または、入場者管理装置がトリガー信号とともに入場者管理装置の固有番号を出力し、IDタグが固有の識別番号を出力したときは、入場者管理装置がIDタグの固有番号を記憶し、トリガー信号とともに各入場者管理装置の固有番号を出力した時は、IDタグが、入場者管理装置の固有番号を記憶するため、IDタグまたは入場者管理装置のいずれかが相手の固有データを記憶するだけで、入場者の管理が可能になる。
【0008】
その結果、簡単な構成で且つ、入場者に煩雑な処理を要求することなく正確な入場者情報が得られる入場者数計測システムを提供できる。
【0009】
ここで、入場者管理装置の固有番号は各イベント会場を特定する番号や展示会場のブースを特定する番号でも良い。
【0010】
この発明の他の局面においては、入場者数計測システムは、入場者の各々に所持され、トリガー信号に応答して固有の識別番号を出力するIDタグと、複数のイベント会場の各々に設けられ、トリガー信号を発信するトリガー信号発信部と、トリガー信号に応答してIDタグが出力した固有番号を受信するID受信部とを含む。
【0011】
入場者がIDタグを有して、イベント会場へ近づくだけで自動的に各入場者からトリガー信号に応答して出力された固有番号を複数のイベント会場の各々で受信するため、各イベント会場にどの入場者が訪れたかを正確に計測できる。その結果、入場者に煩雑な処理を要求することなく正確な入場者情報が得られる入場者数計測システムを提供できる。
【0012】
入場者数計測システムは固有番号を管理コンピュータに送信してもよいし、ID受信部の受信した固有番号を記憶してもよい。
【0013】
固有番号を記憶した場合は、イベント終了後等に管理コンピュータで集計が可能になる。固有番号を管理コンピュータに送信した場合は、管理コンピュータにてリアルタイムで入場者の管理が可能になる。
【0014】
好ましくは、ID受信部は固有番号を所定時間以上受信したときのみ、固有番号を記録する。
【0015】
固有番号を受信した時間が所定の時間より長いときに固有番号の受信を認識するため、入場者が単にブースを通過した等の場合には入場者数と認識されない。その結果、正確な入場者情報を得ることができる。
【0016】
さらに好ましくは、ID受信部は固有番号の受信時間を記憶する。
【0017】
固有番号の連続受信時間を記憶するため、入場者ごとの各ブースでの滞在時間を知ることができる。その結果、どの入場者がどのブースにどの程度興味があったかという情報を得ることができる。
【0018】
さらに好ましくは、ID受信部は、それぞれの入場者数管理装置に設けられ、入場者数管理装置は複数設けられ、複数の入場者管理装置は、管理コンピュータに接続され、ID受信部の受信した固有番号または受信時間は、管理コンピュータが記録する。
【0019】
複数の入場者管理装置のID受信部で受信された固有番号または受信時間は、管理コンピュータで記録されるため、入場者数ごとの各ブースへの訪問回数を知ることができる。その結果、どの入場者がどのブースにどの程度興味があったかという情報を得ることができる。
【0020】
さらに好ましくは、複数のイベント会場の各々に設けられたトリガー信号発信手段のうち、隣接して設けられているトリガー信号発信部はトリガー信号の出力タイミングが重複しないよう制御される。
【0021】
隣接して設けられているトリガー信号発信部はトリガー信号の出力タイミングが重複しないよう制御されるため、他ブースの入場者を自ブースの入場者と誤って認識することが無い。
【0022】
なお、トリガー信号発信部とID受信部はイベント会場の入口部の入場者の足元に設置されてもよい。トリガー信号の発信アンテナと固有番号ID受信アンテナをイベント会場の入口部の足元に置かれるため、入場者の通行の邪魔にならない。
【0023】
さらに好ましくは、トリガー信号発信部は所定の周波数のトリガー信号を発信し、複数のイベント会場のうちの隣接する会場におけるトリガー信号発信部の発信周波数は相互に異なる。
【0024】
隣接する会場におけるトリガー信号発信部の発信周波数を相互に異ならせることによって、隣接する会場における固有番号の誤った受信を避けることができ、データの信頼性を高めることができる。
【0025】
この発明の他の局面によれば、入場者数計測システムは、入場者の各々に所持され、固有番号を有し、トリガー信号に応答するIDタグと、複数のイベント会場の各々に設けられ、トリガー信号を発信するトリガー信号発信部を有する入場者管理装置とを含み、トリガー信号はイベント会場を特定するイベント会場特定番号を含み、IDタグはイベント会場特定番号を受信して記憶する特定番号記憶部とを含む。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、この発明が適用される見本市会場のような複数の展示ブース等(イベント会場ともいう)を備えた展示会場を上方から見た場合の模式図である。図1を参照して、展示会場にはブース1からブース10の10のブースが設けられている。ブースの各々には入場者管理装置10が設けられている。入場者管理装置10は、後に説明するトリガー信号を発信するトリガー信号発信アンテナ12とトリガー信号に応答して入場者から発信されるID番号を受信するID受信アンテナ13等が設けられている。このブース1〜ブース10に入場者が後に説明するIDタグ30を保持して入場してくる。
【0027】
ここで、まず、展示会場における入場者の手続きについて説明する。入場者は展示会場に来ると、まず受付50において受付処理を行う。入場者はここで、自己の住所、氏名等の登録を行う。ここで入力された情報は後で説明する管理コンピュータ20に入力される。
【0028】
受付処理終了後、入場者は受付50から入場者固有の番号を有するIDタグ30を受け取る。このIDタグ30は所定のトリガー信号を受けると、それに応答して固有の識別(ID)番号を発信する。入場者はこのIDタグ30を保持して各ブースへ行く。
【0029】
次に入場者管理装置10について説明する。図2は入場者管理装置10の構成を示すブロック図である。図2を参照して、入場者管理装置10は所定のトリガー信号を発信するトリガー信号発信部11と、トリガー信号発信部11に接続され、トリガー信号を外部に向けて発信するするトリガー信号発信アンテナ12と、IDタグ30からのID信号を受信するID受信アンテナ13、とID受信アンテナ13に接続されたID受信部14と、管理コンピュータ20とデータの交信を行うデータ送受信部15と、入場者管理装置10全体を制御する制御部16と、トリガー信号発信部11およびID受信部14の発信ならびに受信条件等を記憶するメモリ17とを含む。
【0030】
トリガー信号発信部11はトリガー信号発信アンテナ12からトリガー信号を発信する。IDタグ30はこのトリガー信号を受信して固有のID番号を出力する。ID受信アンテナ13はこのID番号を受信して、データ送受信部15を介して管理コンピュータ20へ送信する。なお、メモリ17に受信データを記憶しておいてまとめて出力するようにしてもよい。
【0031】
次にIDタグ30について説明する。図3はIDタグ30の構成を示すブロック図である。図3を参照して、IDタグ30は、受信用アンテナ40とトリガー信号検知部41と、電池49と、スィッチ42と固有番号としてのID番号を発生するID番号発生部43とを含む。ID番号発生部43はアドレス計数部45と、ID番号記憶部46と、発振器47と、出力回路48とから構成される。
【0032】
受信用アンテナ40は入場者管理装置10に設けられたトリガー信号発信部11からのトリガー信号を受信するようになっており、トリガー信号検知部41は、受信用アンテナ40で受信された信号がトリガー信号であると認識したときにスイッチ42をONするようになっている。このように、スイッチ42がONされると、ID番号発生部43に電源が供給されてこのID番号発生部43からそのIDタグ30に対応するID番号が送信用アンテナ44を介して出力される。このように出力されたIDタグ30の番号は発振器47によって高周波信号に変換されて出力回路48を介して送信用アンテナ44から送信される。
【0033】
ここでIDタグ30に設けられた発振器47からはIDタグ30の番号に対応する7桁の識別番号が間断なくトリガー信号発信部11近傍の領域で発信し続けられる。
【0034】
IDタグ30の具体的な仕様の一例を図4(A)に入場者管理装置10の具体的な仕様の一例を図4(B)に示す。
【0035】
次に、管理コンピュータに20ついて図5を参照して説明する。図5(A)は管理コンピュータ20と入場者管理装置10との接続状態を示す図であり、図5(B)は管理コンピュータ20の構成を示すブロック図である。図5(A)に示すように、この実施の形態にかかる入場者数計測システムにおいては、各ブースに配置された入場者管理装置10はそれぞれが管理コンピュータ20にLAN等を用いて接続されている。管理コンピュータ20では各ブースからの情報を収集することにより、リアルタイムで入場者の動きを把握できる。なお、このデータ収集は、必ずしもリアルタイムでする必要はなく、1日1回とか、展示会終了後等にまとめて行ってもよい。
【0036】
次に、図5(B)を参照して、管理コンピュータの構成について説明する。管理コンピュータ20は入場者管理装置10とデータの送受信をする送受信部21と、入場者の受付データを記録する入場者管理部22と、各入場者管理装置10の作動条件を設定する条件設定部23と、各入場者管理装置10からのデータを記憶するデータ記憶部24とを含む。
【0037】
見本市会場等においては、各ブースが隣接して同じトリガー信号を発信すると、入場者のID番号が自分のブースのものか、他のブースのものか不明となる場合が存在しうる。そこで、ここでは、隣接するブースのトリガー信号の出力を同期を取ってオフさせる。また、同期を取ることなく、トリガー信号の出力タイミングをたとえば10−20秒ごとに0.5秒間出力するといったように各ブースの入場者管理装置10のトリガー信号発信部11の発信条件を予め設定する。
【0038】
また、各入場者管理装置10のID受信部14は一定時間以上ID番号を受信したときのみにそのID番号を管理コンピュータ20に出力する必要がある。これは、単にブースを通過した人等が誤って計測されることがないようにするためである。この一定時間についても予め設定しておくのが好ましい。したがって、この実施の形態においては、これらの条件を条件設定部23に予め登録しておく。
【0039】
なお、各ブースの入場者管理装置10からのトリガー信号発信部11のトリガー信号の発信周波数を変更してもよい。このデータも予め条件設定部23に記憶しておいてもよい。
【0040】
次に、管理コンピュータ20の動作について図6を参照して説明する。図6を参照して、管理コンピュータ20はまず各入場者管理装置10におけるトリガー信号発信部11およびID受信部14の発信および受信条件を設定するこれは予めプログラムしておいてもよいし、管理者が管理コンピュータ20上で設定してもよい。このデータは上記したように条件設定部23に記憶する。ついで、このデータを各入場者管理装置10へ送信する(ステップS11、以下ステップを省略する)。
【0041】
次に、入場者管理装置10からのデータを受信する(S12)。各ブースごとの入場者管理装置10からのIDデータを受信すると、受信データをデータ記録部24に記録する(S13)。あとは見本市等のイベントが終了するまで上記の処理を繰り返す(S14)。なお、必要に応じて、途中で各入場者管理装置10におけるトリガー信号発信部11およびID受信部14の発信および受信条件を変更してもよい。
【0042】
また、データ記録部への記録としては、ブースごとのID番号の受信時間を記録してもよい。そうすれば、入場者のそのブースに対する興味の度合いも知ることができる。これによって、どのブースにどの入場者が来たかを確実に知ることができる。また、ID番号の受信時間を記録しておけば入場者の各ブースへの来場時間も記録できる。
【0043】
次に、入場者管理装置10の具体的な動作について説明する。図7は入場者管理装置の動作を示すフローチャートである。図1および図7を参照して、入場者がIDタグ30を保持してブース1の展示を見にきた場合について説明する。
【0044】
まず、入場者管理装置10は予め管理コンピュータ20からトリガー信号発信部11およびID受信部14の発信および受信条件を受け、それらを設定する(S21、S22)。設定後、トリガー信号発信部11からトリガー信号を発信する(S23)。入場者がブース1の入場者管理装置10の近くに来ると、トリガー信号発信アンテナ12からのトリガー信号を受けてIDタグ30からID番号が出力される。ID受信アンテナ13はこれを受けて(S24でYES)、データ送受信部15から入場者管理装置10の特定情報とともに、その入場者のID番号、入場時間を管理コンピュータ20へ出力する(S25)。
【0045】
なお、このときに、ID番号や入場時間だけでなく、その他の必要な情報を出力してもよい。
【0046】
次に入場者管理装置10のトリガー信号発信アンテナ12とID受信アンテナ13の具体的な構成例について説明する。図8はトリガー信号発信アンテナ12とID受信アンテナ13の具体的な構成例を示す図である。図においてはトリガー信号発信アンテナ12とID受信アンテナ13とは一体化されている。図8(A)ではブースを構成するパネルの一面に沿って一体化されたアンテナを設けた場合を示す図である。パネルそのものをアンテナとしてもよいし、各ブースの机の上などに縦型の卓上型として設置してもよい。
【0047】
図8(B)はブースの入口部等の足元に一体化されたアンテナを設けた場合を示す図である。このようにアンテナとしては任意の形状を選択できる。また、トリガー信号発信アンテナを(A)の形状に、ID受信アンテナを(B)に示す形状にしてもよい。また、この場合においても、上記したように、入場者管理装置10との接続はLAN(リアルタイムのデータ送信)で行ってもよいし、イベント終了後に入場者管理装置10を回収してデータの収集を行ってもよい。
【0048】
なお、入場者管理装置10をネットワーク接続しない場合は入場者管理装置10を電池で駆動するようにしてもよい。この場合の各入場者管理装置10間のそれぞれの同期は外部スイッチを設けて対応するのが好ましい。このようにすれば、多数のブースに簡単に入場者管理装置10を設置でき、またデータの回収を簡単に行うことができる。
【0049】
上記実施の形態においては、入場者のID、来所時間、来所回数等を管理コンピュータ20で記録するようにしたが、これに限らず、入場者管理装置10側でこれらのデータを記録してもよい。
【0050】
上記実施の形態においては、管理コンピュータ20でトリガー信号発信部11の発信条件やID受信部14のID受信条件を設定したが、これに限らず、入場者管理装置10において設定するようにしてもよい。
【0051】
さらに、上記実施の形態においては、各ブースの入場者管理装置10のトリガー信号発信部11の発信条件を予め設定したが、これに限らず、ブース間距離が長い場合や、トリガー信号の出力を調整することにより、トリガー信号の発信条件を固定しておいてもよい。
【0052】
次にこの発明の他の実施の形態について説明する。上記実施の形態では、入場者管理装置10でトリガー信号の発信およびIDタグ30からのID番号の受信および記録を行ったが、この実施の形態では、各ブースに設けられた入場者管理装置10はトリガー信号に自ブースのブース番号を特定する番号(固有番号)と時刻をのせて発信し、発信し、IDタグが各ブースの番号と時刻を受信し、それを記録する。なお、この特定するための番号は、入場者管理装置自身を特定する番号であっても良い。
【0053】
図9はこの実施の形態における図1に対応する図である。図9を参照して、展示会場にはブース1からブース10の10のブースが設けられており、ブースの各々には入場者管理装置60が設けられている。入場者管理装置60は、上記したようにブース番号および時刻を載せたトリガー信号を発信する。このブース1〜ブース10に入場者がIDタグ70を保持して入場してくる。
【0054】
なお、展示会場における入場者の手続きは先の実施の形態と同じであり、入場者はこのIDタグ70を保持して各ブースへ行く。
【0055】
次に入場者管理装置60について説明する。図10は入場者管理装置60の構成を示すブロック図である。図10を参照して、入場者管理装置60は所定のトリガー信号を発信するトリガー信号発信部61と、トリガー信号発信部61に接続され、トリガー信号を外部に向けて発信するするトリガー信号発信アンテナ62と、入場者管理装置60全体を制御する制御部63と、トリガー信号発信部61の発信条件、設置されるブースのブース番号等を記憶するメモリ64とを含む。
【0056】
トリガー信号発信部61はトリガー信号発信アンテナ62からブース番号および時刻を載せたトリガー信号を発信する。IDタグ70はこのトリガー信号に載せられたブース番号および時刻を受信して記録する。
【0057】
次にこのIDタグ70について説明する。図11はIDタグ70の構成を示すブロック図である。図11を参照して、IDタグ70は、受信用アンテナ71とトリガー信号検知部72と、電池73と、スィッチ74と、入場者管理装置60からの受信データを記憶する、受信データ記憶部75と、IDタグのID番号を記憶するID番号記憶部76とから構成される。
【0058】
受信用アンテナ71は入場者管理装置60に設けられたトリガー信号発信部61からのトリガー信号を受信するようになっており、トリガー信号検知部72は、受信用アンテナ71で受信された信号がトリガー信号であると認識したときにスイッチ74をONするようになっている。スイッチ74がONされると、受信データ記憶部75に電源が供給されて、受信データが受信データ記憶部75に格納される。
【0059】
なお、IDタグ70の具体的な仕様は基本的に先の実施の形態の場合と同じである。
【0060】
次に、IDタグ70の動作について説明する。図12はIDタグ70の動作を示すフローチャートである。図12を参照して、まず、トリガー信号を受信したか否かを判断する(S31)。トリガー信号を受信すれば(S31でYES)、トリガー信号とともに送信されてくるブースからのデータを受信し(S32)、ブース番号および受信時刻を受信データ記憶部75に格納する(S33)。来場者がブースへ行くごとにこの処理を繰り返す。
【0061】
なお、この時に、一定時間以上トリガー信号を受けたときのみにデータを格納したほうが好ましいのは、先の実施の形態と同じである。
【0062】
次に、この実施の形態における、処理手順について図13を参照して説明する。図13を参照して、受付50における入場処理(S41)において入場者にIDタグ70を渡す(S42)。展示場のブースで入場者管理装置60のトリガー発信部からのブース番号と時刻データとをIDタグ70で受信する(S43)。入場者が退場するときにIDタグ70を回収する(S44)。回収したIDタグ70のチェックを行い(S45)、退場処理をおこなう(S46)。
【0063】
ここで、IDタグのチェックとは、IDタグ70が未回収か否かを判断するため、所定の退場口(受付でも良い)で入場者(IDタグ70)にトリガー信号を送り、その応答が有るか否かを判断することをいう。
【0064】
また、退場処理とは、回収したIDタグ70からIDタグ70ごとに、そこに記憶されたブース番号、時刻データをID受信機で読取り、読取ったデータを管理コンピュータ20に転送してブース別に集計処理をすることを言う。
【0065】
なお、管理コンピュータ20の機能は基本的に先の実施の形態の場合と同じである。
【0066】
次にID受信機について図14を参照して説明する。図14を参照して、ID受信機80は、先の実施の形態における入場者管理装置10と同様のもので、所定のデータ回収トリガー信号を発信するトリガー信号発信部81と、トリガー信号発信部81に接続され、データ回収トリガー信号を外部に向けて発信するするトリガー信号発信アンテナ82と、IDタグ70からのID信号および受信データ記憶部75に記憶されたブース番号および時刻を受信するデータ受信アンテナ83、とデータ受信アンテナ83に接続されたデータ受信部84と、管理コンピュータ20とデータの交信を行うデータ送受信部85と、ID受信機80全体を制御する制御部86と、受信したデータを記憶するメモリ87とを含む。
【0067】
トリガー信号発信部81はトリガー信号発信アンテナ82からトリガー信号を発信する。IDタグ70はこのトリガー信号を受信して固有のID番号および記憶したブース番号等のデータを出力する。データ受信アンテナ83はこのID番号等を受信して、データ送受信部85を介して管理コンピュータ20へ送信する。なお、メモリ87に受信データを記憶しておいてまとめて出力するようにしてもよい。
【0068】
なお、図2に示した先の実施の形態の入場者管理装置10に図示のない切換えスイッチを設け、それによって入場者管理装置10とID受信機80とを切換えて使用できるようにしても良い。基本的構成が同じであるため、このように使用しても特に問題はない。
【0069】
上記実施の形態においては入場者管理装置を見本市等のブースに設けた場合について説明したが、これに限らず、この入場者管理装置等を利用して百貨店、スーパーなどの流動調査などに利用してもよい。特に百貨店等に設けた場合は購買者がどのように百貨店内を移動しているのかを簡単に解明できる。具体的には、各販売コーナーに卓上型等の入場者管理装置を設け、地下鉄の流動調査と同じように百貨店等の出入り口でIDタグを手渡し、出店時に回収すればよい。データ収集や解析等は上記と同様に行う。
【0070】
図面を参照してこの発明の一実施形態を説明したが、本発明は、図示した実施形態に限定されるものではない。本発明と同一の範囲内において、または均等の範囲内において、図示した実施形態に対して種々の変更を加えることが可能である。
【0071】
そのような変形例としては、次のものが挙げられる。
【0072】
1. 複数のブースが設けられたイベント会場において、各ブースの入場者数を計数する方法であって、
予め管理コンピュータにおいて、入場者とその固有番号とを関連つけるステップを含み、
前記入場者は、前記関連つけられた固有番号をトリガー信号に応答して出力する固有番号出力タグを保持して、前記各ブースを見学し、
前記管理コンピュータによって管理される、前記複数のブースの各々において、トリガー信号を発信するステップと、
前記トリガー信号に応答して前記固有番号出力タグが出力した固有番号を前記イベント会場の各々で受信するステップと、
受信した固有番号と各ブースを特定するデータを前記管理コンピュータへ送信するステップとを含む、入場者計測方法。
【0073】
2. 前記トリガー信号発信手段と前記固有番号受信手段は前記イベント会場の入口部の入場者の足元に設置される、請求項1に記載の入場者数計測システム。
【0074】
3. 前記トリガー信号発信手段は所定の周波数のトリガー信号を発信し、前記複数のイベント会場のうちの隣接する会場における前記トリガー信号発信手段の発信周波数は相互に異なる、請求項1に記載の入場者数計測システム。
【0075】
4. 入場者の各々に所持され、トリガー信号に応答して固有の識別番号を出力する固有番号出力タグからの固有番号を表す信号を受ける入場者管理装置であって、
前記入場者管理装置は複数の展示会場の各々に設けられ、
前記トリガー信号を発信するトリガー信号発信手段と、
前記トリガー信号に応答して前記固有番号出力手段が出力した固有番号を受信する固有番号受信手段と、
前記固有番号受信手段の受信した固有番号を所定の管理装置に送信する手段とを含む、入場者管理装置。
【0076】
5. 入場者の各々に所持され、トリガー信号に応答して固有の識別番号を出力する固有番号出力手段と、
百貨店の販売コーナに設けられ、
前記トリガー信号を発信するトリガー信号発信手段と、
前記トリガー信号に応答して前記固有番号出力手段が出力した固有番号を受信する固有番号受信手段と、
を含む、百貨店における流動計測システム。
【0077】
6. 複数のブースが設けられたイベント会場において、各ブースの入場者数を計数する方法であって、
予め管理コンピュータにおいて、入場者とその固有番号とを関連つけるステップを含み、
前記入場者は、前記関連つけられた固有番号を有する固有番号タグを保持して前記各ブースを訪問し、
前記複数のブースの各々において、前記各ブースを特定するブース特定番号をのせてトリガー信号を発信するステップと、
前記固有番号タグにおいて、前記トリガー信号に応答して前記ブース特定番号を受信するステップを含み、
前記入場者が前記イベント会場から退場するときに、前記固有番号タグを回収するステップと、
前記回収された固有番号タグから記憶された前記ブース特定番号を収集するステップとを含む、入場者計測方法。
【0078】
7.入場者の各々に所持され、トリガー信号に応答して固有の識別番号を出力するIDタグを用いた入場者計測システムに用いられる入場者管理装置であって、
前記入場者管理装置は、複数のイベント会場の各々に設けられ、
前記トリガー信号を発信するトリガー信号発信手段と、
前記トリガー信号に応答して前記IDタグが出力した固有番号を受信する固有番号受信手段とを含む、入場者数管理装置。
【0079】
8.入場者の各々に所持され、固有番号を有し、トリガー信号に応答するIDタグを用いた入場者数計測システムに用いられる入場者管理装置であって、
前記入場者管理装置は複数のイベント会場の各々に設けられ、
前記トリガー信号を発信するトリガー信号発信手段を有し、前記トリガー信号は前記イベント会場を特定するイベント会場特定番号を含み、
前記イベント会場特定番号を有するトリガー信号は、前記IDタグによって受信される、入場者管理装置。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明が適用される展示ブースを有する見本市会場を上方からみた模式図である。
【図2】 入場者管理装置の構成を示すブロック図である。
【図3】 IDタグの構成を示すブロック図である。
【図4】 IDタグおよび入場者管理装置の仕様の一例を示す図である。
【図5】 管理コンピュータを示す図である。
【図6】 管理コンピュータの処理内容を示すフローチャートである。
【図7】 入場者管理装置の処理内容を示すフローチャートである。
【図8】 トリガー信号発信アンテナおよびID受信アンテナの具体的構成の一例を示す図ある。
【図9】 この発明が適用される展示ブースを有する見本市会場を上方からみた模式図である。
【図10】 他の実施の形態における入場者管理装置の構成を示すブロック図である。
【図11】 他の実施の形態におけるIDタグの構成を示すブロック図である。
【図12】 IDタグの処理内容を示すフローチャートである。
【図13】 他の実施の形態における処理手順を示すフローチャートである。
【図14】 ID受信機の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10、60 入場者管理装置、11 トリガー信号発信部、12 トリガー信号発信アンテナ、13 ID受信アンテナ、14 ID受信部、15 データ送受信部、20 管理コンピュータ、30、70 IDタグ、50 受付、80 ID受信機。
Claims (5)
- 入場者の各々に所持され、タグ固有番号および記憶部を有し、トリガー信号に応答するIDタグと、
複数のイベント会場の各々に設けられ、装置固有番号を有し、前記トリガー信号を発信するトリガー信号発信部を有する入場者管理装置と、
イベント会場の退場口に設けられ、前記IDタグの前記記憶部に記憶された情報を読取るID受信機とを含む入場者数計測システムであって、
前記入場者管理装置は、前記トリガー信号に応答して前記IDタグから出力される情報を受信するデータ受信部を含み、前記ID受信機としても使用が可能であり、
前記入場者管理装置として使用される場合と、前記ID受信機として使用される場合とで、前記トリガー信号発信部および前記データ受信部における送受信の内容を切換える切換えスイッチを含み、
前記入場者管理装置は、前記トリガー信号とともに前記装置固有番号を出力し、
入場者が前記複数のイベント会場の各々に設けられた前記入場者管理装置に近接することにより、前記IDタグは、前記トリガー信号に応答して、前記装置固有番号を受信して前記記憶部に記憶し、
前記ID受信機は前記IDタグの前記記憶部に記憶された装置固有番号を読取る、
入場者数計測システム。 - 前記データ受信部は、前記IDタグから出力される情報として、前記装置固有番号および前記装置固有番号の受信時間を記録する、請求項1に記載の入場者数計測システム。
- 前記データ受信部は、前記装置固有番号および前記装置固有番号の受信時間を所定の時間以上受信したときのみ記憶する、請求項2に記載の入場者数計測システム。
- 前記ID受信機は管理コンピュータに接続され、
前記ID受信機が受信した前記装置固有番号および前記装置固有番号の受信時間は、前記管理コンピュータが記録する、請求項1〜3のいずれかに記載の入場者数計測システム。 - 前記複数のイベント会場の各々に設けられた前記入場者管理装置のうち、隣接して設けられている前記入場者管理装置の前記トリガー信号発信部は、前記トリガー信号の出力タイミングが重複しないよう制御される、請求項1〜4のいずれかに記載の入場者数計測システム。
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