JP4481440B2 - ポンプ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリンダおよびピストンを有してなるポンプを2つ備えたポンプ装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
例えばシリコンウェハや液晶パネルを洗浄する際に、流体圧送装置により被搬送流体たる液体二酸化炭素をノズルに高圧力で供給して、このノズルから被洗浄物(シリコンウェハや液晶パネル)に向けて噴射させ、その液体がノズルを出たときに断熱膨張してドライアイスの微粒子となって被洗浄物に当たり、これを洗浄するようにしたものがある。
【0003】
ところで、従来の流体圧送装置としては、図12に示すポンプ1を用いる構成のものが知られている。このポンプ1は、シリンダ2の内部にピストン3を設けると共に、シリンダ2の先端部に吸入口4および吐出口5を設け、吸入口4に逆止弁4aを設けた構成とされている。上記ピストン3は、駆動部6により押出し位置P1と押出し終了位置P2との間で往復移動されるようになっている。この駆動部6は、駆動部シリンダ7と、駆動部ピストン8とから構成されている。前記ピストン3はその上端部が駆動部シリンダ7内に挿通されて、前記駆動部ピストン8に連結されている。
【0004】
上記駆動部シリンダ7の下部のエア口7aから圧縮空気が供給されると(上部のエア口7bは開放)駆動部ピストン8が上昇してピストン3を押出し終了位置P2から押出し位置P1へ移動させる。これにより、被搬送流体たる液体二酸化炭素を吸入口4からシリンダ2内へ吸入する。そして、この押出し位置P1にて、次に上部のエア口7bから圧縮空気が供給されると(下部のエア口7aは開放)と、駆動部ピストン8が下降してピストン3を押出し位置P1から押出し終了位置P2へ移動させる。これにより、被搬送流体たる液体二酸化炭素が吐出口5から吐出され、図示しないノズルへの配管へと圧送されることになる。このように、液体二酸化炭素を吸入し吐出することを繰り返して、順次、液体二酸化炭素をノズルへと圧送するようになっている。
ところが、このものでは、ポンプ1による圧送が連続的でなく、ノズルからの吐出も断続的となってしまう問題があった。
【0005】
これを解決するものとして、図13に示す複動式のポンプ11を用いたものもある。このポンプ11は、シリンダ12内に、その内部を上下のポンプ室12a,12bに区画するピストン13を配置し、このピストン13に、上下のポンプ室12a、12bを連通させる連通口14を形成し、この連通口14に逆止弁14aを配置した構成となっている。上記ピストン13はピストンロッド13aに連結されており、このピストンロッド13aは図示しない駆動部によって上下動されるものであり、これにてピストン13が上下上位置Q1と下位置Q2との間で往復移動されるようになっている。また、シリンダ12の下部のポンプ室12bには逆止弁15aを備えた吸入口15が形成され、上部のポンプ室12aには吐出口16が形成されている。
【0006】
この図13の状態では、ピストン13が上位置Q1にあって、下ポンプ室12bに液体二酸化炭素が吸入された状態となっている。この状態からピストン13が下降されると、下ポンプ室12b内の液体二酸化炭素が連通口14を通して上部ポンプ室12aへ移動して吐出口16から吐出し、図示しないノズルへと圧送する。また、ピストン13が下位置Q2から上昇されると、上部のポンプ室12a内の液体二酸化炭素が吐出口16から吐出されると共に、吸入口15から液体二炭化酸素が下ポンプ室12b内に吸入される。
【0007】
このように、ピストン13が上昇および下降のいずれにおいても被搬送流体たる二酸化炭素が圧送される。
しかし、この場合、ピストン13が上死点(上側の折り返し点)および下死点(下側の折り返し点)付近となったときに、二酸化炭素の圧送が停止し、つまり、圧送が脈動するといった問題がある。
【0008】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、被搬送流体を連続的にしかも脈動することなく圧送できるポンプ装置を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、シリンダ内に往復移動されるピストンを有すると共に、このピストンを空気圧で駆動する駆動部を有し、前記ピストンの一方向への動きにより被搬送流体をシリンダ内に吸入口から吸入し、他方向への動きにより被搬送流体を吐出口から吐出する第1のポンプと、
この第1のポンプと同様に構成された第2のポンプと、
前記両ポンプの各吐出口に接続される接続口を有すると共に、これら接続口間に往復逆止弁を有し、吐出圧の高い方の吐出口から吐出される被搬送流体を送出する送出口を有するシャトルバルブと、
前記第1のポンプ及び第2のポンプの圧力を、夫々動作圧力と、これより小なる待機圧力と、これよりもさらに小なるピストン復帰用圧力とに切替え可能な第1の電空レギュレータ及び第2の電空レギュレータと、
前記第1のポンプのピストンの押出し開始位置、押出し終了位置、および押出し終了間近位置を検出する第1の位置検出手段と、
前記第2のポンプのピストンの押出し開始位置、押出し終了位置、および押出し終了間近位置を検出する第2の位置検出手段と、
前記第1の位置検出手段から押出し終了間近位置検出信号が入力されると前記第2の電空レギュレータを前記動作圧力に切替えて前記第2のポンプに押出し動作を開始させ、前記第1の位置検出手段から押出し終了位置検出信号が入力されると前記第1の電空レギュレータを前記ピストン復帰用圧力に切替えて前記第1のポンプのピストンを押出し開始位置に移動させ、前記第1の位置検出手段から押出し開始位置検出信号が入力されると前記第1の電空レギュレータを前記待機圧力とし、前記第2の位置検出手段から押出し終了間近位置検出信号が入力されると前記第1の電空レギュレータを前記動作圧力に切替えて前記第1のポンプに押出し動作を開始させ、前記第2の位置検出手段から押出し終了位置検出信号が入力されると前記第2の電空レギュレータを前記ピストン復帰用圧力に切替えて前記第2のポンプのピストンを押出し開始位置に移動させ、前記第2の位置検出手段から押出し開始位置検出信号が入力されると前記第2の電空レギュレータを前記待機圧力とすることを繰り返すように制御する制御手段と
を備えて構成される。
【0012】
この請求項1の発明においては、前記第1のポンプのピストンが押出し終了間近位置となったことを第1の位置検出手段により検出し、これに基づいて第2のポンプのピストンの押出し動作を開始させるから、第1のポンプから第2のポンプへの押出し動作切替えを確実に行なうことができ、第1のポンプから第2のポンプへの押出し動作切替え時に一時的な圧送停止が発生せず、また、第2のポンプのピストンの押出し終了間近位置となったことを第2の位置検出手段により検出し、これに基づいて第1のポンプのピストンの押出し動作を開始させるから、第2のポンプから第1のポンプへの押出し動作切替えを確実に行なうことができ、第2のポンプから第1のポンプへの押出し動作切替え時においても一時的な圧送停止が発生せず、これによって、送出部からは常に連続して且つ脈動なしで被搬送流体が送出されるようになる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例につき図1ないし図11を参照しながら説明する。まず、図1にはポンプ装置21の概略構成を示している。このポンプ装置21において、まず第1のポンプ22および第2のポンプ23について説明する。これら両ポンプ22および23は同一構成であるので、第1のポンプ22を代表して説明する。図2に示すように、この第1のポンプ22は、シリンダ24の内部にピストン25を往復移動可能に設けると共に、シリンダ24の先端部に、吸入口26および吐出口27を有しており、この吸入口26には逆止弁26aを設けている。上記ピストン25は、駆動部28により押出し開始位置R1と押出し終了位置R2との間で往復移動されるようになっている。この駆動部28は、駆動部シリンダ29と、駆動部ピストン30とから構成されている。前記ピストン25はその上端部が駆動部シリンダ29内に挿通されて、前記駆動部ピストン30に連結されている。
【0014】
上記駆動部シリンダ29の上下部には、エア口29a、29bが設けられている。駆動部29の駆動部ピストン30の受圧面はピストン25の受圧面より大きい構成で、駆動部29の小さな駆動力で吐出口27から大きな吐出圧で被搬送流体を吐出し得る構成となっている。
【0015】
前記エア口29a、29bには圧縮空気が択一的に供給されるようになっており、下部のエア口29bに圧縮空気が供給されると(上部のエア口29aは開放)駆動部ピストン30が上昇してピストン25が押出し終了位置R2から押出し開始位置R1へ移動され、これにて、被搬送流体が吸入口26から吸入される。また、上部のエア口29aに圧縮空気が供給されると(下部のエア口29bは開放)駆動部ピストン30が下降してピストン25が押出し開始位置R1から押出し終了位置R2へ移動され、これにて、被搬送流体が吐出口27から吐出される。
【0016】
第2のポンプ23において第1のポンプ22と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
第1のポンプ22および第2のポンプ23の各吐出口27は、送出部たるシャトルバルブ31の各接続口31aおよび31bに接続されている。このシャトルバルブ31は、接続口31aおよび31b間に、往復バルブ32が納められている。この往復バルブ32により、接続口31aおよび31bのうち吐出圧が低い側の接続口を閉鎖しつつ、各吐出口27、27から吐出される被搬送流体を一つの送出口31cから送出するようになっている。
【0017】
また、前記ピストン30には、被検体としてのマグネット34が埋設されている。そして、第1のポンプ22には、上記マグネット34とでそれぞれ第1の位置検出手段を構成するそれぞれ磁気センサからなる位置センサ33a、33b、33cが設けられている。この位置センサ33a、33b、33cのうち、位置センサ33aはピストン25における押出し開始位置R1を検出すべく駆動部シリンダ29に配設され、別の位置センサ33bはピストン25の押出し終了位置R2を検出すべく配設され、最後の位置センサ33cはピストン25の押出し終了間近位置R3を検出すべく配設されている。
【0018】
そして、第2のポンプ23には、それぞれ第2の位置検出手段に相当する3個の位置センサ35a、35b、35cおよびマグネット36が設けられている。この位置センサ35a、35b、35cのうち、位置センサ35aは第2のポンプ23のピストン25の押出し開始位置S1を検出すべく配設され、別の位置センサ35bは前記ピストン25の押出し終了位置S2を検出すべく配設され、最後の位置センサ35cは前記ピストン25の押出し終了間近位置S3を検出すべく配設されている。
【0019】
さて、図1において、上記第1のポンプ22および第2のポンプ23の各吸入口27は手動バルブ37を介して被搬送流体たる例えば液体二酸化炭素のボンベ(図示せず)に接続されており、そして、各吐出部27に接続されたシャトルバルブ31の送出口31cは、自動バルブ38を経てノズル39に接続されている。
【0020】
一方、第1のポンプ22の駆動部28のエア口29a、29bは、電磁弁40および電空レギュレータ41を介して手動バルブ42の一端側に接続され、また、第2のポンプ23の駆動部28のエア口29a、29bは、電磁弁43および電空レギュレータ44を介して同じく前記手動バルブ42の一端側に接続されている。そして、この手動バルブ42の他端側はエアポンプ45に接続されている。また、自動バルブ38はノズル39への被搬送流体の供給を実行・停止するためのものであり、これはこのポンプ装置21とは別の制御部(ノズル39部分へ搬送される被洗浄物を搬送制御する搬送制御部)からの指令に基づいてオンオフされるようになっている。また、前記シャトルバルブ31には圧力センサ46が設けられている。
【0021】
制御装置47は、電磁弁40、43、電空レギュレータ41、44を制御すると共に、圧力センサ46の圧力検出結果が入力されるようになっている。詳述すると、制御装置47は、ピストン30を上方へ(ピストン25を押出し開始位置R1あるいはS1方向へ)移動させるときには、電磁弁40、43を図3のように切換え、ピストン30を下方へ(ピストン25を押出し終了位置R2あるいはS2方向へ)移動させるときには、図4に示すように切替える。また、電空レギュレータ41、44はシリンダ39への空気圧を調整するためのものであり、制御装置47は、前記圧力センサ46の入力を監視しながらこの電空レギュレータ41、44を制御して空気圧を、動作圧力E[Pa]と、待機圧力S[Pa]と、ピストン復帰用圧力U[Pa]とに切替えるようになっている。なお、各圧力の大小関係は、E>S>Uとなっている。ただし、動作圧力E[Pa]および待機圧力S[Pa]は、各ポンプ22、23の駆動部ピストン30を下方へ押出すように作用させる空気圧〈上部のエアロ29aに供給される〉であり、これに対して、ピストン復帰用圧力U[Pa]は上記駆動部ピストン30を上方へ戻すように作用させる空気圧〈下部のエアロ29bに供給される〉である。このような電磁弁40、43の切替え制御と電空レギュレータ41、44の圧力制御とにより、被搬送流体たる液体二酸化炭素をノズル39へ供給制御するようにしている。なお、図6には、各ポンプ22、23のシリンダ24内の圧力の状態を示している。
【0022】
しかして、その制御装置47による具体的な供給制御を図5を参照して説明すると共に、第1のポンプ装置22および第2のポンプ装置23の動作状態および圧力状態を図7ないし図11および図6を参照しながら説明する。
【0023】
図5のフローチャートは、図示しない洗浄制御部からのスタート信号Ss(図1参照)が制御装置47に与えられることによって実行開始されるようになっている。まず、ステップV1においては、電磁弁40を、第1のポンプ22の駆動部28の上部のエア口29aへ圧縮空気を供給するモード(以下、「ポンプ22上供給モード」と称する)に切替え制御するとともに、電磁弁43を、第2のポンプ23の駆動部28の上部のエア口29aへ圧縮空気を供給するモード(以下、「ポンプ23上供給モード」と称する)に切替え制御する。そして、ステップV2では、上記各エア口29aへの供給空気圧を待機圧力Sにするように電空レギュレータ41、44を制御する。これにより、ポンプ22、23は図7に示す状態となる(この状態となるタイミングを図6にTaで示す)。
【0024】
なお、以下、電空レギュレータ41を待機圧力Sとする制御モードを「ポンプ22圧力Sモード」と称し、電空レギュレータ44を待機圧力Sとする制御モードを「ポンプ23圧力Sモード」と称する。また、同様に、電空レギュレータ41を動作圧力Eとする制御モードを「ポンプ22圧力Eモード」と称し、電空レギュレータ44を動作圧力Eとする制御モードを「ポンプ23圧力Eモード」と称し、さらに、電空レギュレータ41をピストン復帰用圧力Uとする制御モードを「ポンプ22圧力Uモード」と称し、電空レギュレータ44をピストン復帰用圧力Uとする制御モードを「ポンプ23圧力Uモード」と称する。
【0025】
上記ステップV2の後、自動バルブ38がオンされたことを示す信号Von(図1参照)が入力されたことを待つ(ステップV3)。ここで、被搬送物がノズル39部分に順次搬送される状態となると、自動バルブ38が図示しない搬送側制御部によりオン状態とされ、これと同時に上記バルブオン信号Vonが制御装置47に入力されることになる。すると上述のステップV3において「YES」と判断され、ステップV4に移行する。このステップV4では、圧力モードをポンプ22圧力Eモードに変更する。これにより、第1のポンプ22の駆動ポンプ30が押出し方向へ移動されて、ピストン25が押出し方向へ移動される。これにて、シリンダ24内の液体二酸化炭素が、吐出口27を経てシャトルバルブ31の送出口31cから送出され、自動バルブ38を経てノズル39から被洗浄物へ吹き当てられる。なお、このとき液体二酸化炭素はノズル39から吐出されたときに断熱膨張して微細なドライアイスとなって被洗浄物へ吹き当てられて、この被洗浄物を洗浄する。
【0026】
この後、ステップV5に移行して、センサ33cから押出し終了間近位置R3を検出したことを待つ。この検出前の状態(ピストン25が押出し終了間近位置R3に達する前の状態)での、両ポンプ22、23の状態を図8に示し、この状態のタイミングを図6に符号Tbをもって示している。
【0027】
ステップV5において、上記押出し終了間近位置R3が検出されると、ステップV6に移行して、ポンプ23圧力Eモードへ切替える。
この後ステップV7に移行して、ポンプ22側のセンサ33cにより押出し終了位置R2が検出されるのを待ち、検出されると、ステップV8に移行して、電磁弁40を、第1のポンプ22の駆動部28の下部のエア口29bへ圧縮空気を供給するモード(以下、「ポンプ22下供給モード」と称する)に切替え制御すると共に、空気圧をポンプ22圧力Uモードに変更する。
【0028】
なお、上記押出し終了位置R2の検出時点では、図6に示すように、ポンプ23は既に動作圧力Eにて押出し動作を開始している。またポンプ22にピストン25はステップV8での制御により押出し開始位置R1方向へ比較的早い速度で昇する。また、図6の時点Tc(図9の状態)では、ポンプ22のシリンダ24内の圧力は「0」となる。
【0029】
次のステップV9に移行して、ポンプ22側の位置センサ33aが押出し開始位置R1を検出するのを待って、ステップV10に移行して、電磁弁40をポンプ22上供給モードに切替えると共に、ポンプ22圧力Sモードに切替える。この時点の状態を図10に示しており、図6では時点Tdで示している。
【0030】
そして、次のステップV11に移行してポンプ23側の位置センサ35cが押出し終了間近位置S3を検出するのを待ち、検出されると、ステップV12に移行して、電空レギュレータ41をポンプ22圧力Eモードに切替える。
【0031】
この後ステップV13に移行して、ポンプ23側のセンサ35cにより押出し終了位置S2が検出されるのを待ち、検出されると、ステップV14に移行して、電磁弁43を、第2のポンプ23の駆動部28の下部のエア口29bへ圧縮空気を供給するモード(以下、「ポンプ23下供給モード」と称する)に切替え制御すると共に、電空レギュレータ44をポンプ23圧力Uモードに変更する。
【0032】
なお、上記押出し終了位置S2の検出時点では、図6に示すように、ポンプ22は既に動作圧力Eにて押出し動作を開始している。またポンプ23にピストン25はステップV14での制御により押出し開始位置S1方向へ比較的早い速度で上昇する。この時点の状態を図11に示すと共に、図6では時点Teで示している。
【0033】
次のステップV15に移行して、ポンプ23側の位置センサ35aが押出し開始位置S1を検出するのを待って、ステップV16に移行して、電磁弁43をポンプ23上供給モードに切替えると共に、電空レギュレータ44をポンプ23圧力Sモードに切替える。
【0034】
このように本実施例によれば、第1のポンプ22と第2のポンプ23とのうち、一方のポンプが押出し動作終了間近となったときに、他方のポンプのピストン25の押出し動作を開始させるから、常時被搬送流体が圧送されるようになり、もって、被搬送流体たる液体二酸化炭素を連続的にしかも脈動することなく圧送できる。
【0035】
特に本実施例によれば、第1のポンプ22のピストン25が押出し終了間近位置R3となったことを位置センサ33cにより検出し、これに基づいて第2のポンプ23のピストン25の押出し動作を開始させるから、第1のポンプ22から第2のポンプ23への押出し動作切替えを確実に行なうことができ、第1のポンプ22から第2のポンプ23への押出し動作切替え時に一時的な圧送停止が発生せず、また、第2のポンプ23のピストン25の押出し終了間近位置S3となったことを位置センサ35cにより検出し、これに基づいて第1のポンプ22のピストン25の押出し動作を開始させるから、第2のポンプ23から第1のポンプ22への押出し動作切替えを確実に行なうことができ、第2のポンプ23から第1のポンプ22への押出し動作切替え時においても一時的な圧送停止が発生せず、これによって、液体二酸化炭素の供給での脈動を確実に防止できる。
なお本発明は、上述した実施例に限られず、例えば被搬送流体は液体二酸化炭素に限られず、流体一般に適用できるものである。
【0036】
【発明の効果】
本発明は以上の説明から明らかなように、第1のポンプと第2のポンプとのうち、一方のポンプが押出し動作終了間近となったときに、他方のポンプのピストンを押出し動作を開始させるようにしたから、被搬送流体を連続的にしかも脈動することなく圧送できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すポンプ装置の配管系統図
【図2】ポンプおよびシャトルバルブの縦断正面図
【図3】電磁弁の一方の切替え状態を示す図
【図4】電磁弁の他方の切替え状態を示す図
【図5】制御装置の制御内容を示すフローチャート
【図6】各ポンプへの供給空気圧の変化の様子を示すタイムチャート
【図7】各ポンプおよびシャトルバルブの動作状態を示す概略構成図
【図8】異なる動作状態の図7相当図
【図9】異なる動作状態の図7相当図
【図10】異なる動作状態の図7相当図
【図11】異なる動作状態の図7相当図
【図12】従来例を示すポンプの縦断正面図
【図13】異なる従来例を示すポンプの縦断正面図
【符号の説明】
21はポンプ装置、22は第1のポンプ、23は第2のポンプ、24はシリンダ、25はピストン、28は駆動部、29は駆動部シリンダ、30は駆動部ピストン、31はシャトルバルブ(送出部)、33a〜33cは位置センサ(第1の位置検出手段)、34はマグネット、35a〜35cは位置センサ(第1の位置検出手段)、36はマグネット、39はノズル、47は制御装置(制御手段)を示す。
Claims (1)
- シリンダ内に往復移動されるピストンを有すると共に、このピストンを空気圧で駆動する駆動部を有し、前記ピストンの一方向への動きにより被搬送流体をシリンダ内に吸入口から吸入し、他方向への動きにより被搬送流体を吐出口から吐出する第1のポンプと、
この第1のポンプと同様に構成された第2のポンプと、
前記両ポンプの各吐出口に接続される接続口を有すると共に、これら接続口間に往復逆止弁を有し、吐出圧の高い方の吐出口から吐出される被搬送流体を送出する送出口を有するシャトルバルブと、
前記第1のポンプ及び第2のポンプの圧力を、夫々動作圧力と、これより小なる待機圧力と、これよりもさらに小なるピストン復帰用圧力とに切替え可能な第1の電空レギュレータ及び第2の電空レギュレータと、
前記第1のポンプのピストンの押出し開始位置、押出し終了位置、および押出し終了間近位置を検出する第1の位置検出手段と、
前記第2のポンプのピストンの押出し開始位置、押出し終了位置、および押出し終了間近位置を検出する第2の位置検出手段と、
前記第1の位置検出手段から押出し終了間近位置検出信号が入力されると前記第2の電空レギュレータを前記動作圧力に切替えて前記第2のポンプに押出し動作を開始させ、前記第1の位置検出手段から押出し終了位置検出信号が入力されると前記第1の電空レギュレータを前記ピストン復帰用圧力に切替えて前記第1のポンプのピストンを押出し開始位置に移動させ、前記第1の位置検出手段から押出し開始位置検出信号が入力されると前記第1の電空レギュレータを前記待機圧力とし、前記第2の位置検出手段から押出し終了間近位置検出信号が入力されると前記第1の電空レギュレータを前記動作圧力に切替えて前記第1のポンプに押出し動作を開始させ、前記第2の位置検出手段から押出し終了位置検出信号が入力されると前記第2の電空レギュレータを前記ピストン復帰用圧力に切替えて前記第2のポンプのピストンを押出し開始位置に移動させ、前記第2の位置検出手段から押出し開始位置検出信号が入力されると前記第2の電空レギュレータを前記待機圧力とすることを繰り返すように制御する制御手段と
を備えてなるポンプ装置。
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