JP4481385B2 - 半導体発光素子及びその製造方法 - Google Patents

半導体発光素子及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体発光素子及びその製造方法に関するものであり、特に、基板としてSiC基板を用いたナイトライド系化合物半導体からなる短波長半導体レーザ等の半導体発光素子における基板側電極の接触抵抗の低減手段に特徴がある半導体発光素子及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、短波長半導体レーザは、光ディスクやDVD等のデジタル記憶装置の光源として用いられているが、光ディスクの記録密度はレーザ光の波長の二乗に反比例するため、より短い波長の半導体レーザが要請されており、現在商品化されている最短波長の半導体レーザは630〜650nm近傍に波長を有する赤色半導体レーザであり、DVDに用いられている。
【0003】
しかし、より記録密度を高めるためにはさらなる短波長化が必要であり、例えば、光ディスクに動画を2時間記録するためには波長が400nm近辺の青色半導体レーザが不可欠となり、そのため、近年では次世代光ディスク用光源として、青色領域に波長を有する短波長半導体レーザの開発が盛んになされている。
【0004】
この様な青色半導体レーザ用材料としては、バンドギャップが1.95〜6eVまで変化するGaN系化合物半導体、即ち、ナイトライド系化合物半導体が注目されており、特に、1993年末の日亜化学によるGaN高輝度LEDの発表を境に、世界中で研究者の大きな増加を見ており、1995年12月初めには、同じく日亜化学によりパルスレーザ発振の成功が報告されて以来、急速に研究が進み、短波長高輝度固体光源としてデジタル記憶装置、ファクシミリ、プリンタ等への応用が期待されている。
【0005】
この様なナイトライド系化合物半導体レーザにおいては、基板としてサファイア基板が用いられていたが、サファイア基板は劈開性が悪く、レーザのFFPが悪くチップ歩留りが悪いという問題があり、また、熱伝導率が低く放熱が悪いため高出力・高温動作時のレーザ特性が劣るという問題点が挙げられる。
【0006】
そこで、本出願人は、基板として壁開性を有し、且つ、ナイトライド系化合物半導体と結晶構造が似ているSiC基板を用いてナイトライド系MQW構造半導体レーザを構成することによってレーザ発振に成功しているので、ここで、図6を参照して、この様な従来のナイトライド系化合物半導体レーザを説明する。
【0007】
図6参照
図6は、従来のナイトライド系化合物半導体レーザの概略的断面図であり、まず、改良レイルー法によりバルク成長させた(0001)面、即ち、c面を主面とする六方晶の6H−SiCからなるn型SiC基板31上に、有機金属気相成長法(MOCVD法)を用いて、n型AlGaNバッファ層(図示を省略)、n型GaN中間層(図示を省略)、n型Al0.09Ga0.91Nクラッド層32、n型GaN光ガイド層33、InGaNMQW活性層34、p型Al0.18Ga0.82Nエレクトロンブロック層35、p型GaN光ガイド層36、p型Al0.09Ga0.91Nクラッド層37、及び、p型GaNコンタクト層38を順次成長させる。
【0008】
なお、この場合のInGaNMQW活性層34は、例えば、TMGa(トリメチルガリウム)、TMIn(トリメチルインジウム)、アンモニア、及び、キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長圧力を100Torrとし、成長温度を700℃とした状態で、5nmのアンドープIn0.03Ga0.97Nバリア層で分離された厚さが4nmのアンドープIn0.15Ga0.85Nウエル層を3層成長させて形成する。
【0009】
次いで、ドライ・エッチングを用いて、p型GaNコンタクト層38及びp型Al0.09Ga0.91Nクラッド層37をメサエッチングすることによって、例えば、幅が4μmで、高さが0.5μmのストライプ状メサ39を形成する。
次いで、ストライプ状メサ39を覆うようにSiO2 膜40を形成したのち、ストライプ状の開口部を形成し、Ni,Au,Ti,Auを順次堆積させることによってp側電極41を形成する。
【0010】
次いで、n型SiC基板31の裏面にNi、Ti/Au、或いは、W等を堆積させ、900℃〜1000℃程度の高温で熱処理することによってn側電極42をオーミックコンタクト化したのち、共振器長Lが700μmとなるように素子分割することによってナイトライド系化合物半導体レーザが完成する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この様に成長基板としてSiC基板を用いたナイトライド系化合物半導体レーザにおいては、n側電極42を形成する際に、900〜1000℃程度の高温で熱処理を行っており、この熱処理温度は、InGaNMQW活性層34の成長温度である700〜800℃より高温であるため、InGaNMQW活性層34を劣化させるという問題がある。
【0012】
したがって、本発明は、基板側電極、特に、n側電極をオーミック化するための熱処理温度を低温化し、活性層の劣化を防止することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理的構成の説明図であり、この図1を参照して本発明における課題を解決するための手段を説明する。
なお、図1(a)乃至(c)は、夫々本発明の半導体発光素子の製造フロー図である。 図1(a)乃至(c)参照
(1)本発明は、一導電型SiC基板の一方の主面上に少なくとも発光層を含むナイトライド系化合物半導体層を設けた半導体発光素子において、一導電型SiC基板の他方の主面と基板側電極との間にナイトライド系半導体層を設けたことを特徴とする。
【0014】
この様に、一導電型SiC基板の他方の主面、即ち、裏面と基板側電極との間にナイトライド系半導体層を設けることによって、オーミック性の良好な基板側電極を低温で形成することが可能になり、活性層等の発光層が熱処理によって劣化することがない。
特に、n型SiC基板に対するn側電極の形成工程に有効である。
なお、この場合のナイトライド系半導体層とは、エピタキシャル成長させたナイトライド系単結晶半導体層や、EB蒸着法(電子ビーム蒸着法)によって堆積させた多結晶状のナイトライド系半導体層も意味するものである。
【0015】
特に、この様な基板側電極形成における熱処理温度を低温化するためのナイトライド系半導体層としては、発光層を含むナイトライド系化合物半導体層と同じ、InAlGa1−x−yN層を用いることが望ましく、特に、GaN層、即ち、x=0,y=0のInAlGa1−x−yN層が好適である。
【0016】
(2)また、本発明は、半導体発光素子の製造方法において、一導電型SiC基板の一方の主面に一導電型ナイトライド系半導体層をエピタキシャル成長させたのち、一導電型SiC基板の他方の主面に少なくとも発光層を含むナイトライド系化合物半導体層をエピタキシャルさせ、次いで、一導電型ナイトライド系半導体層上に基板側電極を形成することを特徴とする。
【0017】
図1(a)に示すように、最初に一導電型SiC基板の一方の主面に基板側電極形成における熱処理温度を低温化するための一導電型ナイトライド系半導体層をエピタキシャル成長させることによって、発光層の成長温度と無関係に一導電型ナイトライド系半導体層の成長温度を設定することができる。
【0018】
(3)また、本発明は、半導体発光素子の製造方法において、一導電型SiC基板の一方の主面に少なくとも発光層を含むナイトライド系化合物半導体層をエピタキシャル成長させたのち、一導電型SiC基板の他方の主面にナイトライド系半導体層を蒸着し、次いで、ナイトライド系半導体層上に基板側電極を形成することを特徴とする。
【0019】
図1(b)に示すように、一導電型SiC基板の一方の主面に少なくとも発光層を含むナイトライド系化合物半導体層をエピタキシャル成長させたのち、一導電型SiC基板の他方の主面にナイトライド系半導体層を堆積させる場合には、低温での堆積が可能な蒸着法を用いれば良い。
【0020】
(4)また、本発明は、半導体発光素子の製造方法において、一導電型SiC基板の一方の主面に少なくとも発光層を含むナイトライド系化合物半導体層をエピタキシャル成長させたのち、一導電型SiC基板の他方の主面に一導電型ナイトライド系半導体層を発光層の成長温度より低温でエピタキシャル成長させ、次いで、一導電型ナイトライド系半導体層上に基板側電極を形成することを特徴とする。
【0021】
図1(c)に示すように、一導電型SiC基板の一方の主面に少なくとも発光層を含むナイトライド系化合物半導体層をエピタキシャル成長させたのち、一導電型SiC基板の他方の主面にナイトライド系半導体層を堆積させる場合には、GaN低温バッファ層と同様に、発光層の成長温度より低温でGaN層等の半導体層をエピタキシャル成長させても良い。
【0022】
【発明の実施の形態】
ここで、図2及び図3を参照して本発明の第1の実施の形態のナイトライド系化合物半導体レーザを説明する。
まず、図2を参照して、本発明の第1の実施の形態の製造工程を説明する。
図2(a)参照
まず、改良レイリー法によってバルク成長した(0001)面、即ち、c面を主面とする六方晶の6H−SiCからなる窒素ドープn型SiC基板11を研磨して厚さを、例えば、100nmとしたのち、n型SiC基板11の裏面上に、TMGa、TMAl(トリメチルアルミニウム)、アンモニア、ドーパント源としてSiH4 、及び、キャリアガスとしての水素を成長ガスとして用いたMOCVD法によって、成長圧力を70〜760Torr、例えば、100Torrとし、成長温度を500〜1200℃、例えば、950℃とした状態で、厚さ50〜300nm、例えば、50nmのn型Al0.09Ga0.91Nバッファ層(図示を省略)を成長させる。
【0023】
引き続いて、TMGa、アンモニア、ドーパント源としてSiH4 、及び、キャリアガスとして水素を用いて、成長圧力を70〜760Torr、例えば、100Torrとし、成長温度を500〜1200℃、例えば、920℃とした状態で、厚さ0.1〜5.0μm、例えば、0.1μmで、n型キャリア濃度が1×1018〜8×1018cm-3、例えば、2×1018cm-3のn型GaN層12を成長させる。
【0024】
図2(b)参照
次いで、n型SiC基板11の他方の面上に、TMGa、TMAl、アンモニア、ドーパント源としてSiH4 、及び、キャリアガスとしての水素を成長ガスとして用いて、成長圧力を70〜760Torr、例えば、100Torrとし、成長温度を800〜1200℃、例えば、950℃とした状態で、厚さ50〜300nm、例えば、50nmのn型Al0.09Ga0.91Nバッファ層(図示を省略)を成長させる。
【0025】
引き続いて、TMGa、アンモニア、ドーパント源としてSiH4 、及び、キャリアガスとして水素を用いて、成長圧力を70〜760Torr、例えば、100Torrとし、成長温度を800〜1200℃、例えば、920℃とした状態で、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、n型キャリア濃度が5×1017〜1×1019cm-3、例えば、2×1018cm-3のn型GaN中間層(図示を省略)を成長させる。
【0026】
引き続いて、TMAl、TMGa、アンモニア、ドーパントとしてSiH4 、及び、キャリアガスとしての水素を用いて、成長圧力を70〜760Torr、例えば、100Torrとし、成長温度を800〜1200℃、例えば、950℃とした状態で、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.9μmで、n型キャリア濃度が1.0×1017〜1.0×1020cm-3、例えば、1.0×1018cm-3のn型Al0.09Ga0.91Nクラッド層13を成長させる。
【0027】
引き続いて、TMGa、アンモニア、ドーパントとしてSiH4 、及び、キャリアガスとしての水素を用いて、成長圧力を70〜760Torr、例えば、100Torrとし、成長温度を800〜1200℃、例えば、930℃とした状態で、厚さ10〜300nm、例えば、100nmで、n型キャリア濃度が1×1018〜8×1018cm-3、例えば、2×1018cm-3のn型GaN光ガイド層14を成長させる。
【0028】
引き続いて、TMGa、TMIn、アンモニア、及び、キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長圧力を70〜760Torr、例えば、100Torrとし、成長温度を550〜900℃、例えば、700℃とした状態で、厚さ1nm〜10nm、例えば、5nmのアンドープIn0.02Ga0.98Nバリア層で分離された厚さ3〜10nm、例えば、4nmのアンドープIn0.12Ga0.88Nウエル層を2〜10層、例えば、3層成長させてInGaNMQW活性層15を形成する。
【0029】
引き続いて、TMAl、TMGa、アンモニア、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム、及び、キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長圧力を70〜760Torr、例えば、100Torrとし、成長温度を600〜900℃、例えば、780℃とした状態で、厚さ5〜30nm、例えば、20nmで、不純物濃度が7×1019cm-3以上、例えば、1×1020cm-3のp型Al0.18Ga0.82Nエレクトロンブロック層16を成長させる。
【0030】
引き続いて、TMGa、アンモニア、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム、及び、キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長圧力を70〜760Torr、例えば、100Torrとし、成長温度を800〜1200℃、例えば、1130℃とした状態で、厚さ10〜300nm、例えば、100nmで、不純物濃度が1.0×1017〜5.0×1019cm-3、例えば、5×1019cm-3のp型GaN光ガイド層17を成長させる。
【0031】
引き続いて、TMAl、TMGa、アンモニア、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム、及び、キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長圧力を70〜760Torr、例えば、100Torrとし、成長温度を800〜1200℃、例えば、950℃とした状態で、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.55μmで、不純物濃度が1.0×1017〜5.0×1019cm-3、例えば、5.0×1018cm-3のp型Al0.09Ga0.91Nクラッド層18を成長させる。
【0032】
引き続いて、TMGa、アンモニア、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム、及び、キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長圧力を70〜760Torr、例えば、100Torrとし、成長温度を800〜1200℃、例えば、930℃とした状態で、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.05μm(50nm)で、不純物濃度が1.0×1017〜3.0×1020cm-3、例えば、5.0×1019cm-3のp型GaNコンタクト層19を成長させる。
【0033】
次いで、ドライ・エッチングを用いて、p型GaNコンタクト層19及びp型Al0.09Ga0.91Nクラッド層18をメサエッチングすることによって、例えば、幅が4μmで、高さが0.5μmのストライプ状メサ20を形成する。
【0034】
次いで、ストライプ状メサ20を覆うようにSiO2 膜21を形成したのち、ストライプ状の開口部を形成し、厚さが、例えば、150nmのNi,70nmのAu,50nmのTi,4500nmのAuを順次堆積させることによってp側電極22を形成する。
【0035】
次いで、n型SiC基板11の裏面に成長させたn型GaN層12の表面にn側電極23として、厚さが、例えば、25nmのTi,220nmのAl,60nmのNi,50nmのAuを順次堆積させたのち、500〜800℃、例えば、600℃で、2分間熱処理することによってオーミックコンタクト化する。
なお、この場合の熱処理温度は、InGaNMQW活性層15の成長温度よりも低くする。
【0036】
次いで、(1−100)面を劈開面として、共振器長Lが、例えば、700μmとなるように劈開することによってナイトライド系半導体レーザアレイを作成し、さらに、チップに分割することによってナイトライド系半導体レーザが完成する。
このレーザチップをp側電極22を上面(pサイド・アップ)にしてステムのボンディングする。
なお、本明細書においては、明細書作成上の都合により、結晶方位を示す指数の内、通常は“1バー”等で表記される指数を“−1”で表す。
【0037】
図3参照
図3は、上記の第1の実施の形態のナイトライド系半導体レーザのn側電極の接触抵抗の熱処理温度依存性を示す図であり、500〜800℃の熱処理を施すことによって、接触抵抗が約3×10-4Ωcm2 程度と良好なオーミックコンタクト性を示している。
一方、従来の様にn型SiC基板にn側電極を直接設けた場合には、900〜1000℃の高温で熱処理を行わないと、良好なオーミックコンタクト性が得られない。
【0038】
この様に、本発明の第1の実施の形態においては、レーザ構造を成長する前に、n型SiC基板11の裏面にn型GaN層12を成長させているので、n側電極のアロイ化工程はn型GaN層12に対して行われ、従来よりもかなり低温でのオーミックコンタクト化が可能になり、オーミックコンタクト化のための熱処理工程によってInGaNMQW活性層15が劣化することがない。
【0039】
次に、図4を参照して、本発明の第2の実施の形態を説明するが、レーザ構造の成長工程は、上記の第1の実施の形態と全く同様であるので、詳細な製造工程の説明は省略する。
図4(a)参照
まず、上記の第1の実施の形態と同様に、改良レイリー法によってバルク成長した(0001)面、即ち、c面を主面とする六方晶の6H−SiCからなる窒素ドープn型SiC基板11上に、n型Al0.09Ga0.91Nバッファ層(図示を省略)、n型GaN中間層(図示を省略)、n型Al0.09Ga0.91Nクラッド層13、n型GaN光ガイド層14、InGaNMQW活性層15、p型Al0.18Ga0.82Nエレクトロンブロック層16、p型GaN光ガイド層17、p型Al0.09Ga0.91Nクラッド層18、及び、p型GaNコンタクト層19を順次成長させる。
【0040】
次いで、ドライ・エッチングを用いて、p型GaNコンタクト層19及びp型Al0.09Ga0.91Nクラッド層18をメサエッチングすることによって、例えば、幅が4μmで、高さが0.5μmのストライプ状メサ20を形成し、次いで、ストライプ状メサ20を覆うようにSiO2 膜21を形成したのち、ストライプ状の開口部を形成し、厚さが、例えば、150nmのNi,70nmのAu,50nmのTi,4500nmのAuを順次堆積させることによってp側電極22を形成する。
【0041】
図4(b)参照
次いで、n型SiC基板の裏面を研磨して厚さを、例えば、100nmとしたのち、n型SiC基板11の裏面上に、電子ビーム蒸着法によって、室温〜200℃の温度、例えば、室温においてGaNを蒸着することによって、厚さが、10〜500nm、例えば、100nmのGaN蒸着層24を堆積させる。
この場合のGaN蒸着層24は、メタリックな多結晶状態になり、ノン・ドープでもn型の導電性を示と考えられるが、n型不純物をドープしても良い。
【0042】
次いで、n型SiC基板11の裏面に堆積させたGaN蒸着層24の表面にn側電極23として、厚さが、例えば、20nmのTi,200nmのAlを順次堆積させたのち、500〜800℃で熱処理することによってオーミックコンタクト化する。
なお、この場合の熱処理温度も、InGaNMQW活性層15の成長温度よりも低くする。
【0043】
次いで、(1−100)面を劈開面として、共振器長Lが、例えば、700μmとなるように劈開することによってナイトライド系半導体レーザアレイを作成し、さらに、チップに分割することによってナイトライド系半導体レーザが完成する。
このレーザチップをp側電極22を上面(pサイド・アップ)にしてステムのボンディングする。
【0044】
この様に、本発明の第2の実施の形態においては、接触抵抗を低減するためのGaN層を低温で成膜が可能な電子ビーム蒸着法によって形成しているので、レーザ構造を形成したのちに堆積させることができ、また、元々多結晶状態で堆積するのでAl0.09Ga0.91Nバッファ層は不要となる。
【0045】
次に、図5を参照して、本発明の第3の実施の形態を説明するが、レーザ構造の成長工程は、上記の第1の実施の形態と全く同様であるので、詳細な製造工程の説明は省略する。
図5(a)参照
まず、上記の第1の実施の形態と同様に、改良レイリー法によってバルク成長した(0001)面、即ち、c面を主面とする六方晶の6H−SiCからなる窒素ドープn型SiC基板11上に、n型Al0.09Ga0.91Nバッファ層(図示を省略)、n型GaN中間層(図示を省略)、n型Al0.09Ga0.91Nクラッド層13、n型GaN光ガイド層14、InGaNMQW活性層15、p型Al0.18Ga0.82Nエレクトロンブロック層16、p型GaN光ガイド層17、p型Al0.09Ga0.91Nクラッド層18、及び、p型GaNコンタクト層19を順次成長させる。
【0046】
図5(b)参照
次いで、n型SiC基板の裏面を研磨して厚さを、例えば、100nmとしたのち、n型SiC基板11の裏面上に、再びMOCVD法によって、TMGa、アンモニア、ドーパント源としてSiH4 、及び、キャリアガスとして水素を用いて、成長圧力を70〜760Torr、例えば、100Torrとし、成長温度を400〜800℃、例えば、600℃とした状態で、厚さが、10〜500nmのn型AlGaN/GaN低温成長層25を堆積させる。
なお、この場合のn型AlGaN/GaN低温成長層25の成長温度も、InGaNMQW活性層15の成長温度より低くする。
【0047】
以降は、上記の第1の実施の形態と同様に、ドライ・エッチングを用いて、p型GaNコンタクト層19及びp型Al0.09Ga0.91Nクラッド層18をメサエッチングすることによって、例えば、幅が4μmで、高さが0.5μmのストライプ状メサ20を形成し、次いで、ストライプ状メサ20を覆うようにSiO2 膜21を形成したのち、ストライプ状の開口部を形成し、厚さが、例えば、150nmのNi,70nmのAu,50nmのTi,4500nmのAuを順次堆積させることによってp側電極22を形成する。
【0048】
次いで、n型SiC基板11の裏面に成長させたn型GaN低温成長層の表面にn側電極23として、厚さが、例えば、25nmのTi,220nmのAl,60nmのNi,50nmのAuを順次堆積させたのち、500〜800℃、例えば、600℃で、2分間熱処理することによってオーミックコンタクト化する。
なお、この場合の熱処理温度も、InGaNMQW活性層15の成長温度よりも低くする。
【0049】
次いで、(1−100)面を劈開面として、共振器長Lが、例えば、700μmとなるように劈開することによってナイトライド系半導体レーザアレイを作成し、さらに、チップに分割することによってナイトライド系半導体レーザが完成する。
このレーザチップをp側電極22を上面(pサイド・アップ)にしてステムのボンディングする。
【0050】
以上、本発明の各実施の形態を説明してきたが、本発明は上記の各実施の形態の構成に限られるものではなく、各種の変更が可能である。
例えば、各実施の形態においては、n側電極を接触させる層としてGaN層を用いているが、GaN層に限られるものではなく、Inx Aly Ga1-x-y N層(但し、0≦x,y≦1)を用いても良いものである。
【0051】
また、上記の第1及び第3の実施の形態においては、n側電極として、低抵抗性が良好なTi/Al/Ni/Auからなる4層構造の電極を用いており、一方、上記の第2の実施の形態においては、n側電極としてTi/Alの2層構造の電極を用いているが、第1及び第3の実施の形態においてもTi/Alの2層構造の電極を用いても良いものであり、逆に、第2の実施の形態においても、Ti/Al/Ni/Auからなる4層構造の電極を用いても良いものである。
【0052】
また、上記の第1の実施の形態においては、n型Al0.09Ga0.91N層及びGaN層を920℃程度の高温で成長しているが、上記の第3の実施の形態と同様に、低温成長層であっても良いものである。
【0053】
また、上記の各実施の形態においては、レーザ構造をエレクトロンブロック層を有するMQW構造として説明しているが、レーザ構造はこの様な構造に限られるものではなく、SQW(単一量子井戸構造)であっても良いし、または、エレクトロンブロック層を設けなくても良いし、さらに、光ガイド層としてノン・ドープ層を用いても良いものであり、さらに、ストライプ構造としても、p側成長をメサエッチングすることなく、ストライプ状のp側電極を設けても良いものである。
【0054】
また、上記の各実施の形態の説明においては、基板としてn型SiC基板を用いているが、p型SiC基板を用いても良いものであり、この場合には、p型SiC基板上に、最上部の成長層がn型となるようにレーザ構造を成長させるとともに、p型SiC基板の裏面にp型Inx Aly Ga1-x-y N層を成長させれば良く、特に、電子ビーム蒸着法を用いる場合には、p型層になるようにp型不純物をドープする必要がある。
【0055】
また、上記の各実施の形態においては、半導体レーザとして説明しているが、半導体レーザに限られるものではなく、高輝度発光短波長発光ダイオード等の他の半導体発光素子も対象とするものである。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、SiC基板を用いたナイトライド系化合物半導体からなる多重量子井戸構造半導体レーザ等の半導体発光素子の基板側の電極を形成する際に、SiC基板の裏面にGaN層等の半導体層を設けているので、活性層或いは発光層の成長温度より低温でオーミックコンタクト化が可能になり、それによって、活性層或いは発光層が劣化することがないので、しきい値電流密度Jthが低減するとともに、低消費電力化が可能になり、また、信頼性が向上するので、デジタル記憶装置等の光源としてその高密度化に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の製造工程の説明図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態によるn側電極の接触抵抗の説明図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の製造工程の説明図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態の製造工程の説明図である。
【図6】従来のナイトライド系化合物半導体レーザの概略的断面図である。
【符号の説明】
11 n型SiC基板
12 n型GaN層
13 n型Al0.09Ga0.91Nクラッド層
14 n型GaN光ガイド層
15 InGaNMQW活性層
16 p型Al0.18Ga0.82Nエレクトロンブロック層
17 p型GaN光ガイド層
18 p型Al0.09Ga0.91Nクラッド層
19 p型GaNコンタクト層
20 ストライプ状メサ
21 SiO2
22 p側電極
23 n側電極
24 GaN蒸着層
25 n型AlGaN/GaN低温成長層
31 n型SiC基板
32 n型Al0.09Ga0.91Nクラッド層
33 n型GaN光ガイド層
34 InGaNMQW活性層
35 p型Al0.18Ga0.82Nエレクトロンブロック層
36 p型GaN光ガイド層
37 p型Al0.09Ga0.91Nクラッド層
38 p型GaNコンタクト層
39 ストライプ状メサ
40 SiO2
41 p側電極
42 n側電極

Claims (4)

  1. 一導電型SiC基板の一方の主面上に少なくとも発光層を含むナイトライド系化合物半導体層を設けた半導体発光素子において、前記一導電型SiC基板の他方の主面と基板側電極との間にナイトライド系半導体層を設けたことを特徴とする半導体発光素子。
  2. 一導電型SiC基板の一方の主面に一導電型ナイトライド系半導体層をエピタキシャル成長させたのち、前記一導電型SiC基板の他方の主面に少なくとも発光層を含むナイトライド系化合物半導体層をエピタキシャルさせ、次いで、前記一導電型ナイトライド系半導体層上に基板側電極を形成することを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
  3. 一導電型SiC基板の一方の主面に少なくとも発光層を含むナイトライド系化合物半導体層をエピタキシャル成長させたのち、前記一導電型SiC基板の他方の主面にナイトライド系半導体層を蒸着し、次いで、前記ナイトライド系半導体層上に基板側電極を形成することを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
  4. 一導電型SiC基板の一方の主面に少なくとも発光層を含むナイトライド系化合物半導体層をエピタキシャル成長させたのち、前記一導電型SiC基板の他方の主面に一導電型ナイトライド系半導体層を前記発光層の成長温度より低温でエピタキシャル成長させ、次いで、前記一導電型ナイトライド系半導体層上に基板側電極を形成することを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
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