JP4481201B2 - 干渉検知方法および同装置 - Google Patents

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Description

本発明は、回路基板に電子部品を実装する部品実装システム(ライン)などにおいて、実装不良が発生した場合に、その原因が部品同士等の干渉に起因するものかを検知する方法および装置に関するものである。
従来から、部品吸着用の複数のヘッドを備えた移動可能なヘッドユニットを有し、このヘッドユニットにより部品供給部から部品を吸着して位置決めされた回路基板上に部品を実装する実装装置が知られている。また、CCDカメラ等の撮像手段を搭載した実装検査装置を上記実装装置に隣接して設け、実装処理後、回路基板上を撮像することにより部品の実装状態を検査することも行われている。
実装装置による部品の実装処理は、基板の種類毎に予め作成されたプログラムに従って実行されるが、実装処理中、ヘッドによる部品の吸着ミスが発生したような場合には、例えば当該部品の実装処理を後回しにするようにプログラムが作成される場合が多い。
そのため、次のような問題が発生する場合がある。すなわち、本来、先に実装されるはずの部品が後回しになり実装順序が入れ替わる結果、後回しにされた当該部品を実装する際に基板上の部品(実装済みの部品)にヘッドが干渉して基板上の部品が位置ずれを起こし、この部品の位置ずれがその後の検査で実装不良として検出される場合がある。
このような場合、部品の実装順序が入れ替わったことをプログラム上で事後的に確認することは不可能であるため、結果的に実装不良の原因を特定できない場合が多い。従って、上記のような部品の吸着ミスに再現性があると、同一ロット内の複数の基板について同様の位置ずれが継続的に発生するといったトラブルに発展することも考えられる。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであって、部品の実装ずれ不良が発生した場合に、その原因特定を支援することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、部品保持用のヘッドを有し、このヘッドにより部品を保持して基板上に実装する実装装置と、部品実装後の基板の画像認識に基づき部品の実装状態を検査する検査装置とを備えた実装システムにおいて実装ずれが発生した場合にその原因を検知する方法であって、基板への部品の実装時に、部品の実際の実装順序を記憶しておき、前記検査において実装ずれが発生した際には、実装ずれが生じた当該部品を先発部品としてその後に実装された後発部品を前記実装順序に基づいて特定し、後発部品の実装時に、当該部品又は当該部品を保持した前記ヘッドと前記先発部品とが互いに干渉するか否かを判別するようにしたものである(請求項1)。
この方法によると、部品の実装ずれが実装順序に起因するもの、つまり部品同士等の干渉によるものか否かを判別し、干渉によるものである場合にはその原因となった部品を特定することが可能となる。この方法では、実際の部品の実装順序に基づき干渉の有無を調べるので、実装ミス等により実装順序が入れ替わった場合についても適切に上記判別を行うことが可能となる。
この方法においては、例えば、先発部品の直後に実装された部品を第1後発部品として特定し、この第1後発部品の実装時に当該第1後発部品又は当該部品を保持した前記ヘッドと先行部品とが互いに干渉するか否かを判別し、干渉しない場合には、第1後発部品の直後に実装された部品を第2後発部品として特定し、この第2後発部品又は当該部品を保持した前記ヘッドの実装時に当該第2後発部品と先行部品とが互いに干渉するか否かを判別し、以降、順次同様にして後発部品を特定しながら後発部品又は当該部品を保持した前記ヘッドと先行部品との干渉の有無を判別することが考えられる(請求項2)。
すなわち、実装ポイントが互いに接近している場合には実装順序も互いに接近している場合が多く、そのため、上記のように先発部品の直後に実装された部品(第1後発部品)から順に、部品同士等の干渉の有無を判別するようにすれば、効率的に干渉の有無を判別してその原因となった後発部品を特定することが可能となる。
なお、上記の方法においては、基板への実装に先立ち前記ヘッドに保持された部品の当該保持状態を予め調べておき、この保持状態に基づいて前記後発部品と先行部品との干渉の有無を判別するのが好ましい(請求項3)。
すなわち、ヘッドによる部品の保持状態も部品同士の干渉に大きく関係するため、上記のように予めヘッドによる部品の保持状態を調べ、これを考慮して部品同士の干渉の有無を判別することにより、より正確に干渉の有無を判別することが可能となる。
一方、本発明に係る干渉検知装置は、部品保持用のヘッドを有し、このヘッドにより部品を保持して基板上に実装する実装装置と、部品実装後の基板の画像認識に基づき部品の実装状態を検査する検査装置とを備えた実装システムに組込まれ、実装ずれが発生した場合にその原因を検知する装置であって、部品の形態およびサイズに関する情報を含む部品情報を記憶する実装関連情報記憶手段と、基板への部品の実装時に、部品の実際の実装順序を記憶する実装順序記憶手段と、実装ずれが発生した部品を先発部品としたときにその後に実装された後発部品を前記実装順序記憶手段に記憶される情報に基づいて特定する特定手段と、この特定手段により特定された前記後発部品の実装時に、当該後発部品と先発部品とが互いに干渉したか否かを前記実装関連情報記憶手段に記憶される情報に基づいて判別する判別手段とを備えているものである(請求項4)。
この装置によると、実装装置での実装処理中、部品の実際の実装順序が実装順序記憶手段に記憶される。そして、検査装置において実装ずれが検出されると、実装順序記憶手段に記憶されている当該基板に関する実装順序情報に基づき、実装ずれが生じた部品(先発部品)の後に実装された後発部品が特定され、判別手段により、実装関連情報記憶手段に記憶されている部品関連情報に基づいて後発部品と先発部品との干渉の有無が判別される。
この装置において、例えば、実装装置が、基板への実装に先立ち前記ヘッドに保持された部品の保持状態を認識する部品認識手段を有するものである場合には、前記部品認識手段による各部品の認識結果を記憶する認識結果記憶手段をさらに備え、実装関連情報記憶手段に記憶される情報に加えてこの認識結果記憶手段に記憶される情報に基づいて先発部品と後発部品との干渉の有無を判別するように前記判別手段が構成されているものであってもよい(請求項5)。
この装置によると、実装装置での部品の実装動作中に部品認識手段によりヘッドによる部品の保持状態が認識され、その認識結果が認識結果記憶手段に記憶される。そして、判別手段による判別の際には、部品関連情報に加えて前記認識結果記憶手段に記憶されている部品の認識結果情報に基づいて部品同士の干渉の有無判別がなされる。
また、上記各装置においては、前記実装関連情報記憶手段にさらに前記ヘッドの形態およびサイズに関するヘッド情報が記憶され、後発部品を保持するヘッドと先発部品とが互いに干渉したか否かを前記実装関連情報記憶手段に記憶される情報に基づいて判別するように前記判別手段が構成されているものであってもよい(請求項6)。
この装置によると、判別手段による判別の際には、さらに先発部品と後発部品との干渉の有無に加えて、先発部品と後発部品を保持したヘッドとの干渉の有無についても判別される。
本発明の請求項1〜3に係る干渉検知方法によると、部品に生じた実装ずれが実装順序に起因するものか否か、つまり部品同士の干渉によるものか否かを事後的に適切に判別することができる。従って、実装ずれが発生した場合に、その原因特定を好適に支援することができる。また、請求項4〜6に係る干渉検知装置によると、部品の実装ずれが発生した場合には、実装順序に起因するものか否か、つまり部品同士の干渉によるものか否かを、請求項1〜3に係る方法に従って自動的に判別することができる。
本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明の干渉検知装置が適用される部品実装ラインを概略的に示している。この生産ラインは、ローダー(図示省略)、はんだ印刷装置(又はディスペンサ)1、印刷検査装置2、実装装置3、実装検査装置4、リフロー炉5、はんだ付検査装置6およびアンローダー(図示省略)を一列に備え、これらを互いにコンベア7で連結した構成となっている。そして、コンベア7により回路基板(以下、単に基板という)を搬送しながら、順次はんだ印刷、部品実装およびリフローの各処理を施すとともに、検査装置2,4,6により各処理後の基板を検査するように構成されている。
各装置1〜6は、それぞれ制御装置が搭載された自律型の装置であって、各装置の動作が各自の制御装置により個別に駆動制御されるようになっている。但し、この部品実装ラインでは、さらに各装置1〜6に対してオンラインで接続される中央管理装置8が設けられており、上記各装置1,3,5における生産(処理)に関する各種情報、例えば基板データ、部品データ、印刷および実装位置データ、リフロー温度データ等の種々のデータ(情報)がこの中央管理装置8内の記憶装置に格納されており、この中央管理装置8と各装置1〜6との間で必要な情報の送受信が行われ得るようになっている。
この生産ラインにおいて、本発明の干渉検知装置は、実装装置3および実装検査装置4に組込まれており、以下、実装装置3および実装検査装置4の構成について詳細に説明することにする。
図2及び図3は、実装装置3の構成を概略的に示しており、図2は同装置3を平面図で、図3は同装置4を正面図でそれぞれ示している。同図に示すように実装装置3の基台10上には、プリント基板搬送用の一対のベルトコンベア11A,11B(以下、コンベア11A,11Bと略す)が配置され、プリント基板P(以下、基板Pと略す)がこれらコンベア11A,11Bに搬送されて所定の実装作業位置(図示の位置)で停止されるようになっている。なお、図示を省略するが、コンベア11A,11Bは図外の間隔調整機構に連結されており、装置前側(図2では下側)のコンベア11Aに対して後側のコンベア11Bが接離方向に進退駆動されることにより基板Pのサイズに応じたコンベア間隔の調整が可能となっている。
上記コンベア11A,11Bの両側には、部品供給部12が配置されている。これら部品供給部12には、多数列のテープフィーダー12aが設けられている。各テープフィーダー12aは、それぞれ、IC、トランジスタ、コンデンサ等の小片状のチップ部品を所定間隔おきに収納、保持したテープがリールから導出されるように構成されており、後記ヘッドユニット15により部品が取出されるに伴い間欠的に部品を繰り出すように構成されている。
上記基台10の上方には、部品装着用のヘッドユニット15が装備されている。このヘッドユニット15は、部品供給部12と実装作業位置の基板Pとにわたって移動可能とされ、X軸方向(コンベア11A,11Bと平行な方向)及びY軸方向(コンベア11A,11Bと直交する方向)に移動することができるようになっている。
すなわち、上記基台10上には、Y軸方向の固定レール16と、Y軸サーボモータ13により回転駆動されるボールねじ軸17とが配設され、上記固定レール16上にヘッドユニット支持部材14(以下、支持部材14と略する)が配置され、この支持部材14に設けられたナット部分14aが上記ボールねじ軸17に螺合している。また、上記支持部材14には、X軸方向のガイド部材18と、X軸サーボモータ20により駆動されるボールねじ軸19とが配設され、上記ガイド部材18にヘッドユニット15が移動可能に保持され、このヘッドユニット15に設けられたナット部分(図示せず)がボールねじ軸19に螺合している。そして、Y軸サーボモータ13の作動により上記支持部材14がY軸方向に移動するとともに、X軸サーボモータ20の作動によりヘッドユニット15が支持部材14に対してX軸方向に移動するようになっている。
ヘッドユニット15には部品装着用の複数の実装用ヘッド21が搭載されており、当実施形態では6本の実装用ヘッド21がX軸方向に等間隔で一列に並べて搭載されている。
実装用ヘッド21は、それぞれヘッドユニット15のフレームに対してZ軸方向の移動及びR軸(ノズル中心軸)回りの回転が可能とされ、サーボモータを駆動源とする昇降駆動手段および回転駆動手段により駆動されるようになっている。
また、各実装用ヘッド21には、その先端(下端)にノズル21aが装着されており、図外の負圧供給手段からノズル先端に負圧が供給されることにより、この負圧による吸引力で部品を吸着するようになっている。ノズル21aは、実装用ヘッド21の本体部分に対して着脱可能に装着されており、実装部品の種類に応じて、基台10上に設けられる図外のノズルステーション内のノズル21aと付け替えられるようになっている。
前記基台10上には、さらにヘッドユニット15による部品の吸着状態を画像認識するための撮像ユニット22が設けられており、この実施形態では、実装作業位置と各部品供給部12との間にそれぞれ撮像ユニット22が設けられている。
各撮像ユニット22は、CCDエリアセンサ等の固体撮像素子を内蔵したカメラ本体および結像用レンズ等からなるカメラと、照明装置とを一体に備え、撮像ユニット22の上方にヘッドユニット15が配置されたときに実装用ヘッド21の吸着部品をその下側から撮像してその画像データを実装装置3の後記制御装置60に出力するように構成されている。
以上の構成により、実装装置3では次のようにして部品の実装が進められる。まず、ヘッドユニット15が部品供給部12に移動して各実装用ヘッド21による部品の吸着が行われる。具体的には、実装用ヘッド21が対象となるテープフィーダー12aの上方に移動した後、実装用ヘッド21の昇降動作に伴いテープ内の部品をノズル21aにより吸着して取出す。この際、可能な場合に複数の実装用ヘッド21により同時に複数のテープフィーダー12aから部品を取出す。
部品の吸着が完了すると、ヘッドユニット15が部品供給部12からプリント基板3上へ移動する。この移動途中、ヘッドユニット15が撮像ユニット22上を通過することにより各実装用ヘッド21(ノズル21a)に吸着された部品がそれぞれ撮像され、その画像に基づいて各実装用ヘッド21による部品の吸着状態(吸着ずれ)が調べられるとともに、この吸着ずれに基づいて目標位置の再設定が行われる。そして、ヘッドユニット15が実装作業位置の基板P上に到達すると、実装用ヘッド21の昇降に伴い最初の部品が基板P上に実装され、以後、ヘッドユニット15が間欠的に実装ポイントに移動しながら順次残りの吸着部品を基板P上に実装することとなる。
図6(右側部分)は、上記のように構成された実装装置3を制御する制御装置の構成をブロック図で示している。この図に示すように、実装装置3の制御装置60は、主制御部61、実装プログラム記憶部62、モータ制御部63、画像処理部64、実装履歴記憶部65およびデータ通信部66部等を有している。
主制御部61は、論理演算を実行する周知のCPU、そのCPUを制御する種々のプログラムなどを予め記憶するROMおよび装置動作中に種々のデータを一時的に記憶するRAM等から構成され、所定の実装プログラムに従って実装装置3における実装動作を統括的に制御するとともに、当該実装動作に関連する種々の演算処理を行うものである。
実装プログラム記憶部62は、実装プログラムを記憶するとともに、基板搬送および部品実装等のための各種データ、例えば基板の種類、サイズ等の基板関連データ、部品の種類、形態、サイズ等の部品関連データ、各ノズル21aの形態、サイズ、識別情報等のヘッド関連データ等を記憶する。
モータ制御部63は、主制御部61からの指令に従い、ヘッドユニット15および各実装用ヘッド21を駆動するX軸、Y軸、Z軸、R軸の各サーボモータ13、20等を制御するものである。
画像処理部64は、上記撮像ユニット22から出力される部品の画像信号に所定の処理を施すもので、上記主制御部61は、当該処理後の画像データに基づき実装用ヘッド21に対する部品の吸着状態(保持状態)を認識する。すなわちノズル中心に対する部品のX軸、Y軸、R軸方向のずれ量等を演算する。なお、当実施形態では、撮像ユニット22、画像処理部64および主制御部61等により本発明の部品認識手段が構成されている。
実装履歴記憶部65は、基板毎にその実装動作に関する各種履歴を記憶するもので、具体的には、各実装ポイントの実際の実装(搭載)順序、各実装ポイントに実装された部品の認識結果(主制御部61で求められた上記ずれ量)、各実装ポイントの実装に実際に用いられたノズル21a(実装用ヘッド21)の種類等の各種履歴情報を記憶する。なお、当実施形態では、この実装履歴記憶部65が本発明に係る実装順序記憶手段に相当する。
データ通信部66は、当該制御装置60と実装検査装置4等の制御装置、あるいは中央管理装置8との間で各種データ等の送受信を行うものである。
この制御装置60には、さらにLCD等の表示手段およびキーボード等の入力手段を備えた操作部67が接続されており、実装処理に関する各種データ等の表示や入力等の作業がこの操作部67を介して行われるようになっている。
次に、実装検査装置4の構成について説明する。
図4及び図5は、実装検査装置4の構成を概略的に示しており、図4は同装置4を平面図で、図5は同装置4を正面図でそれぞれ示している。
実装検査装置4は、内部が空洞の略直方体形状に形成された基台30を有している。この基台30上には基板搬送手段32が設けられ、検査対象としての基板Pがこの基板搬送手段32の後記コンベアに沿って搬送されるようになっている。なお、当実施形態では、上記コンベアによる基板Pの搬送方向(図2で左右方向)は、実装装置3と同様にX軸方向とされている。
基板Pは基板搬送手段2のコンベアに沿って装置右側から実装検査装置4に搬入され、基台30の略中央に設けられた検査作業位置において検査処理に供された後、装置左側から次工程に搬出される(同図中の白抜き矢印方向)。
前記基板搬送手段32は、それぞれ一対のベルトコンベアを備えたX軸方向に並ぶ3つの構成部分からなり、具体的には、基板搬送方向両側の各所定範囲に、コンベア34A,35Aおよび同34C,35Cを備えた搬入・搬出部32A,32Cを有し、これらの間に、後記テーブル36上にコンベア34B,35Bを備えた可動部32Bを有している。
搬入・搬出部32A,32Cにおいては、前側のコンベア34A,34Cが基台30上に固定的に設けられる一方、後側のコンベア35A,35CがY軸方向に移動可能とされ、図略のモータで駆動されて後側のコンベア35A,35Cが移動することにより、基板Pのサイズに応じたコンベア間隔の調整が可能となっている。
また、可動部32Bにおいては、Y軸方向に移動可能な後記テーブル36上にコンベア34B,35Bが設けられ、そのうち前側のコンベア34Bはテーブル36に対して固定され、後側のコンベア35Bはテーブル36に対しY軸方向に移動可能に支持されている。そして、図外のモータで駆動されて後側のコンベア35Bが移動することにより、コンベア34B,35Bの間隔が変化して、基板Pのサイズ変更に対応し得るようになっている。
上記テーブル36は、基台30上に固定されたY軸方向の一対のガイドレール37に沿って移動可能とされるとともに、基台30上に回転可能に支持されたY軸方向のボールねじ軸38に螺合するナット部(図示せず)を有し、上記ボールねじ軸38がサーボモータ39によって回転駆動されることにより、テーブル36がガイドレール37に沿ってY軸方向に移動するようになっている。
上記基台30の台面には門型の支持台40が立設されている。この支持台40は基台30の前後方向(図4における上下方向)における中央部に対してやや後寄りの位置に設けられており、この支持台40は左右方向の両端部からそれぞれ起立する脚柱部41と、この脚柱部41の上端部同士を橋渡す梁部42とからなっている。
支持台40の梁部42には、基板Pを撮像するための撮像ユニット45と、この撮像ユニット45を梁部42に沿って移動させるための駆動装置46とが設けられている。この駆動装置46は、支持台40の梁部42上に設置されたサーボモータ47と、このサーボモータ47の出力軸に連結され且つ左右方向に延びるボールねじ軸48と、このボールねじ軸48と平行に梁部42上に設置された一対のガイドレール49とを有する。
一方、撮像ユニット45は、上記ボールねじ軸48に螺合装着された支持フレーム50に支持されている。したがって、撮像ユニット45は、サーボモータ47を駆動することにより、支持フレーム50と一体的に上記ガイドレール49に沿ってX軸方向に移動する。
撮像ユニット45は、CCDエリアセンサ等の固体撮像素子を内蔵したカメラ本体および結像用レンズからなるカメラと照明装置とを一体に備え、下向きの姿勢で前記支持フレーム50に固定され、テーブル36上の基板Pをその上側から撮像してその画像データを実装検査装置4の後記制御装置70に出力するように構成されている。
以上の構成において、実装検査装置4では次のようにして基板Pの検査が進められる。まず、基板搬送手段32の作動により基板Pが搬入部32Aから可動部32Bへと搬送され、可動部32Bの所定位置に基板Pが位置決め固定される。このとき、基板搬送手段32のテーブル36は、ホームポジション、すなわち可動部32Bのコンベア34B,35Bと、搬入部32Aおよび搬出部32Cのコンベア34A,35A等とが横並びとなる位置(図4に示す位置)にセットされており、これにより可動部32Bに対して基板Pの搬入が可能となる。
そして、基板Pがテーブル36に位置決め固定された状態で、サーボモータ39,47等が後記制御装置70により駆動制御されることにより、テーブル36がY軸方向に移動し、かつ撮像ユニット45がX軸方向に移動する。これにより基板P上における実装ポイントの撮像が行われ、撮像結果に基づいて基板Pの検査が行われる。そして、検査が完了すると、テーブル36がホームポジションにリセットされ、基板Pが搬出部32Cを介して次工程(リフロー炉5)へと搬出されることとなる。
図6(左側部分)は、上記のように構成された実装検査装置4を制御する制御装置の構成をブロック図で示している。この図に示すように、実装検査装置4の制御装置70は、主制御部71、検査プログラム記憶部72、モータ制御部73、画像処理部74、およびデータ通信部75等を有している。
主制御部71は、論理演算を実行する周知のCPU、そのCPUを制御する種々のプログラムなどを予め記憶するROMおよび装置動作中に種々のデータを一時的に記憶するRAM等から構成され、所定の実装プログラムに従って実装検査装置4における検査動作を統括的に制御するとともに、画像処理部74で生成される画像データに基づいて実装状態の検査を行うものである。特に、実装状態の検査処理において部品の実装ずれを検知した場合には、さらにその実装ずれの原因が部品同士等の干渉によるものかをその原因となった部品を特定しながら判別する処理(以下、干渉判別処理という)を実行する。すなわち、当実施形態では、この主制御部71が本発明に係る特定手段および判別手段に相当する。なお、干渉判別処理については後述する。
検査プログラム記憶部72は、検査プログラムを記憶するとともに、部品検査および干渉判別処理等のための各種データを記憶するもので、例えば実装装置3の前記実装プログラム記憶部62に記憶されている基板関連データ、部品関連データおよびヘッド関連データ等と同一のデータが記憶されている。なお、当実施形態では、この検査プログラム記憶部72が本発明の実装関連情報記憶手段に相当する。
モータ制御部73は、主制御部71からの指令に従い、テーブル36および撮像ユニット45を駆動する各サーボモータ39、47を制御するものである。
画像処理部74は、撮像ユニット45から出力される画像信号に所定の処理を施すもので、上記主制御部71は、当該処理後の画像データに基づき基板Pの各実装ポイントにおける部品の実装状態を認識し、実装部品のX軸、Y軸、R軸方向のずれ量等を演算する。
なお、この画像処理部74にはイメージデータ作成部74aが含まれている。このイメージデータ作成部74aは、干渉判別処理において、検査プログラム記憶部72に記憶されている部品関連データおよびヘッド関連データに基づいて部品やノズル21a(実装用ヘッド21)の3次元画像データを作成するものであり、主制御部71は、この3次元画像データに基づいて干渉等の有無を判別する。
データ通信部75は、当該制御装置70と実装装置3等の制御装置、あるいは中央管理装置8との間で各種データ等の送受信を行うものである。
なお、この制御装置70にもLCD等の表示手段およびキーボード等の入力手段を備えた操作部77が接続されており、実装処理に関する各種データ等の表示や入力等の作業がこの操作部77を介して行われるようになっている。
次に、制御装置60による実装装置3の実装処理制御、および制御装置70による実装検査装置4の検査処理制御について図7〜図9のフローチャートを用いて説明する。
まず、図7に基づいて実装装置3の実装処理制御について説明する。
実装処理では、まずコンベア11A,11Bを駆動して基板Pを装置内に搬入して実装作業位置に位置決めし、この状態で、ヘッドユニット15を部品供給部12に移動させることにより各実装用ヘッド21により部品の取出しを行う(ステップS1)。
部品の取出しが完了すると、ヘッドユニット15を部品供給部12から撮像ユニット22上に移動させ、各実装用ヘッド21(ノズル21a)に吸着された部品をそれぞれ撮像ユニット22により撮像することにより、その画像データに基づき主制御部61において部品の有無判別および部品の吸着ずれ等の演算処理を行うとともに、吸着ずれを検出した場合にはその補正量を演算する(ステップS2)。
次いで、ヘッドユニット15を基板P上の最初の実装ポイントに移動させ、実装用ヘッド21に吸着された部品を基板P上の所定の実装ポイントに実装し、以降、ヘッドユニット15を間欠的に実装ポイントに移動させながら順次残りの吸着部品を基板P上に実装する(ステップS3,S4)。この際、ステップS2の処理で、部品の吸着ミス(部品無し)を検知した場合には、当該ミスが発生した実装用ヘッド21以外のヘッド21について部品の実装を進め、当該ミスに係る基板P上の実装ポイントについては、所期の実装プログラムにおいて設定されている実装順序のうち最終実装ポイントの後に部品を実装すべく必要なプログラム修正を行う。
そして、ヘッドユニット15に保持された全部品の実装が終了したか否かを判断し、ここでYESと判断した場合には、今回の一連の実装動作、すなわち部品の取出しから基板P上への部品の搭載までの動作に関する各種履歴を実装履歴記憶部65に記憶する。具体的には、各実装ポイントの実装順序、各実装ポイントの実装に用いられたノズルの識別番号、各実装ポイントに実装された部品の認識結果(ステップS2の認識結果)等を記憶する。なお、これらの履歴のうち実装順序およびノズルの識別番号については実装プログラムから抽出するが、実装順序については、部品吸着ミスの有無に応じて実装プログラムに設定された実装順序に修正を加えることにより、実際に行われた実装順序を記憶する。
次いで、当該基板Pの全ての実装ポイントについて部品の実装が終了したか否かを判断し(ステップS6)、ここで終了していないと判断した場合には、ステップS1にリターンしてヘッドユニット15を部品供給部12に移動させる。一方、ステップS6でYESと判断した場合には、コンベア11A,11Bを駆動して当該基板Pを実装検査装置4へと搬出する。これにより当該基板Pに対する一連の実装処理が終了する。
次に、図8,図9に基づいて実装検査装置4の検査処理制御について説明する。
検査処理では、まず基板搬送手段32を駆動して基板Pを装置内に搬入するとともに可動部32Bに位置決めし、この状態で、撮像ユニット45およびテーブル36を移動させて基板P上の各実装ポイントを順次撮像することにより、各実装ポイントの画像データに基づき主制御部71において部品の実装ずれ量等の演算処理を行うとともに、その合否、つまり実装ずれ量が許容値内か否かの判別を行う(ステップS11,S12)。
そして、全ての実装ポイントについてその認識が終了すると(ステップS12でYES)、実装ポイントのうち不合格ポイントが有るか否か、すなわち実装ずれが許容値を超えている実装ポイントが有るか否かを判断する(ステップS13)。
ここで、NOと判断した場合には、当該基板Pの検査処理を終了し、基板搬送手段32を駆動して当該基板Pを次工程、すなわちリフロー炉5に搬出する。これに対し、ステップS13でYESと判断した場合には、ステップS14〜S22の干渉判別処理を実行する。
この処理では、まず、実装装置3の前記実装履歴記憶部65に記憶されている実装履歴のうち当該基板Pに関する実装履歴情報を主制御部71に読込む(ステップS14)。なお、この実装履歴情報は、主制御部71からデータ通信部75,66を介して送信される要求信号に応じて実装装置3の制御装置60から送信される。すなわち、各基板Pには、それぞれ識別情報がバーコードやQRコードとして表示され、この識別情報が実装装置3の図外の撮像装置および実装検査装置4の前記撮像ユニット45により読み取られるようになっており、主制御部71において不合格ポイントが検出されると、実装履歴情報を要求する信号が当該基板Pの識別情報と共に主制御部71から実装装置3に出力される。これにより該当する基板Pの実装履歴情報が制御装置60の実装履歴記憶部65から読み出されて実装検査装置4の制御装置70に送信されるようになっている。
不合格ポイントに関する実装履歴情報の読込まれると、当該情報に基づいて不合格ポイントの部品(先発部品)の実装順序Cを特定し、さらにこの不合格ポイントの直後に実装が行われた部品(実装順序Cn+1の部品;後発部品)を特定する(ステップS15,S16)。
そして、制御装置70から送信される上記実装履歴情報と、検査プログラム記憶部72に記憶された部品関連データおよびヘッド関連データとに基づき、実装順序Cn+1の部品(後発部品)または当該部品を吸着保持したノズル21a(実装用ヘッド21)が、当該部品の実装時に不合格ポイントに先に実装されていた部品(先発部品)に対して干渉したか否かの判別を行う(ステップS17)。
図9は、このステップS17の処理のサブルーチンを示している。この処理では、まず部品関連データ、ノズル関連データおよび実装履歴情報に基づき、不合格ポイントに実装された部品(実装順序Cの部品;以下便宜上C部品という)、実装順序Cn+1の部品(以下便宜上Cn+1部品という)、Cn+1部品の実装に用いられたノズル21aのそれぞれ3次元イメージデータを前記イメージデータ作成部74aにおいて作成し(ステップS30〜S32)、さらにステップS31,S32で作成した各イメージスデータを合成することによりCn+1部品をノズル21aにより吸着した状態の3次元イメージデータを作成する(ステップS33)。この際、実装履歴情報のうち部品の認識結果(図7のステップS2の認識結果)に基づき部品吸着状態のイメージデータを作成する。
そして、各イメージデータを合成し、すなわち基板Pの不合格ポイントにC部品のイメージを配置するとともにCn+1部品のイメージをその実装ポイント(実装順序Cn+1の実装ポイント)に配置し、Cn+1部品またはこれを吸着したノズル21aとC部品とのイメージ同士の重合の有無を判別する(ステップS34)。
図8に戻って、次に、ステップS18でC部品と、Cn+1部品またはノズル21aの干渉の有無を、上記ステップS34の処理結果に基づいて判別する。すなわち、部品等のイメージ同士が重合する場合には、ステップS18でYESと判断する。
ステップS18でYESと判断した場合には、ステップS19に移行し、その結果を操作部77の表示手段に表示させる(ステップS19)。この場合には、実装不良(実装ずれ)が発生しているポイントおよびC部品を表示するとともに、当該ポイントで干渉トラブルが発生していた旨の表示、干渉を起こした実装順序Cn+1の実装ポイント、Cn+1部品、ノズル21aの識別番号等の表示を行う。なお、複数の実装ポイントについて実装不良(実装ずれ)が発生している場合には、全ての実装ポイントについて同様の表示を行う。
これに対してステップS18でNOと判断した場合には、ステップS20に移行し、さらに当該Cn+1部品が最終部品か否か、つまり当該基板Pに最後に実装された部品か否かを判別し、ここでNOと判断した場合には、当該Cn+1部品の次に実装が行われた部品(実装順序Cn+2)をCn+1部品と特定してステップS17に移行する(ステップS22)。これにより、C部品の後に実装が行われた部品(又は当該部品を吸着するノズル21a)と当該C部品との干渉の有無判別を順次行う。
なお、ステップS20でYESと判断した場合には、その結果を操作部77の表示手段に表示する(ステップS21)。この場合には、実装不良(実装ずれ)が発生しているポイントおよびC部品を表示するとともに、干渉トラブルは発生していない旨の表示等を行う。なお、複数の実装ポイントについて実装不良(実装ずれ)が発生している場合には、全ての実装ポイントについて同様の表示を行う。
こうしてステップS19,S21の処理を終了すると、例えばオペレータによる当該基板Pの目視検査を経た後、当該基板Pをリフロー炉5に搬出する、あるいはライン落ちさせ本フローチャートを終了する。
以上のような部品実装ラインによると、実装装置3の部品実装処理において部品の実装ずれが発生すると、実装検査装置4において当該実装ずれが検出されてその旨が操作部77に表示されるが、この場合、上記の実装検査装置4では、実際に行われた部品の実装順序に基づき、その実装ずれが当該実装順序に起因して発生したものか、すなわち部品同士又は部品と実装用ヘッド21の干渉により発生したものか否かを自動的に判別し、その結果を操作部77により表示するように構成されているので、実装ずれが発生した場合であって、かつその原因が実装順序によるものである場合には、オペレータは操作部77の表示から直ちに実装ずれの原因を特定することができ、また、実装ずれの原因が実装順序によるものでない場合であっても、オペレータは、実装順序を除外して実装ずれの原因分析を行うことができる。つまり、オペレータによる実装ずれ原因の絞り込み作業を有効に支援することができる。
従って、実装ずれが発生した場合の対策をより速やかに講じることが可能となり、その結果、実装ずれによるライン落ち等の発生を低減させて部品実装ラインの歩留まりを向上させることができるようになる。具体的には、部品の吸着ミス等により、本来、先に実装されるはずの部品が後回しになった結果、後回しにされた部品を実装する際に基板上の部品(実装済みの部品)に吸着部品やノズル21aが干渉して基板P上の部品が位置ずれを起こす場合があるが、このような場合、オペレータは、実装ずれの原因を直ちに特定することができる。従って、オペレータは、実装順序を入れ替える際の制約をプログラム上設けることにより、上記のような実装ずれの再発を防止することができ、その結果、基板Pを円滑に生産できるようになる。
特に、当実施形態では、部品の実装過程で実際される部品認識処理(図7のステップS2の処理)の結果を実装履歴として記憶しておき、実装検査装置4における干渉判別処理では、この部品認識処理の結果に基づきイメージデータを作成することにより、実装用ヘッド21による部品吸着状態をより忠実に再現した上で部品同士又は部品と実装用ヘッド21との干渉の有無を判別するようにしているので、干渉有無の判別結果の信頼性が高い。従って、高い信頼性をもって実装ずれ原因の絞り込み支援を行うことができる。
なお、以上説明した部品実装ラインは、本発明に係る干渉検知装置が組込まれた部品実装システムの一実施形態であって、部品実装システムや実装検査装置4等の具体的な構成、干渉検知装置の具体的な構成はもとより、部品同士の干渉等を検知する具体的な方法(干渉検知方法)は本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば次のような構成、あるいは方法を採用することもできる。
(1)実施形態では、部品実装時の部品認識処理(図7のステップS2の処理)の結果を実装履歴として記憶しておき、干渉判別処理では、この結果を加味した上で干渉有無の判別を行うようにしているが、部品認識結果を加味することなく干渉判別処理を行うようにしてもよい。この場合には、例えば検査プログラム記憶部72に記憶されている部品関連データおよびヘッド関連データに基づきCn+1部品のノズル中心に対する理論上起こりえる最大の吸着ずれ量を演算し、その演算結果を加味してイメージデータの作成(図9のステップS33の処理)を実行するようにしてもよい。このようにすれば、記憶すべきデータを低減することができるため実装履歴記憶部65の記憶容量を稼ぐことができるというメリットがある。
(2)実施形態では、実装ずれが生じたC部品、その後に実装されたCn+1部品およびノズル21aの3次元イメージデータを作成し、これらの重合関係を調べることによりC部品とCn+1部品又はノズル21aとが干渉したか否かを判別するようにしているが、これらのイメージデータとして2次元のイメージデータを作成し、これらの重合関係を調べることにより干渉の有無を判別するようにしてもよい。
(3)実施形態では、実装検査装置4による検査の結果、実装ずれが検出された場合には、干渉判別処理が実施されるようになっているが、例えば、オペレータの目視検査により実装ずれが発見された場合にも当該干渉判別処理を実施し得るようにしてもよい。
この場合には、例えば操作部77の表示手段により基板Pのグラフィック表示を行い、オペレータがマウス(入力手段)を使って実装ずれが発生した実装ポイント(不合格ポイント)を入力して特定することにより、以降、図8のステップS14〜S22の処理が実行されるように構成すればよい。なお、不合格ポイントを指示する方法、上記のようにマウスを用いる方法以外に、実装ポイントをキーボード(入力手段)の操作により入力することにより指示するようにしてもよい。
(4)実施形態では、干渉判別処理を実装検査装置4の制御装置70において行うようにしているが、例えば不良発生を中央管理装置8において統括的に管理するような場合には、この干渉判別処理を中央管理装置8で行うようにしてもよい。この場合には、実装履歴記憶部を中央管理装置8に設け、各基板Pの実装履歴情報を実装装置3から送信することにより中央管理装置8に格納し、実装検査装置4において実装ずれが発生した場合には、その検査結果を実装検査装置4から中央管理装置8に送信し、中央管理装置8において干渉判別処理を行い、その結果を中央管理装置8の操作部において表示するようにしてもよい。すなわち、本発明に係る実装情報記憶手段、特定手段および判別手段を中央管理装置8に設けるようにしてもよい。
(5)実施形態では、実装装置3と実装検査装置4とが別個独立に構成された部品実装ライン(システム)に本発明を適用した例について説明したが、実装装置3と実装検査装置4とが一体化されているもの、例えばヘッドユニット15に基板認識用のカメラ(撮像手段)が搭載され、当該カメラにより基板P上に実装された部品の実装状態を画像認識するように構成されたものについても、勿論、本発明は適用可能である。
(6)また、実施形態では、各実装用ヘッド21による吸着部品を実装に先立ち撮像ユニット22により撮像することにより、各実装用ヘッド21による部品の吸着(保持)状態を認識するように構成されているが、例えば撮像ユニット22の代わりに、レーザ光等の平行光線の照射部と受光部とを具備したレーザユニットを設け、吸着部品に対して水平方向に平行光線を照射しつつその受光幅を検出することにより各実装用ヘッド21による部品の吸着状態を認識するように構成してもよい。この場合、例えばヘッドユニット15とは別体にレーザユニットを設け、部品吸着後、ヘッドユニット15をこのレーザユニットに移動(経由)させて部品の吸着状態を認識させるようにしてもよいし、また、ヘッドユニット15にレーザユニットを搭載し、部品吸着後、基板P上へのヘッドユニット15の移動中に、部品の吸着状態を認識させるようにしてもよい。
本発明に係る干渉検知装置が適用される部品実装ライン(システム)の一例を示す模式図である。 実装装置の構成を示す平面略図である。 実装装置の構成を示す正面略図である。 実装検査装置の構成を示す平面略図である。 実装検査装置の構成を示す正面略図である。 実装装置および実装検査装置の各制御装置の構成を示すブロック図である(同図中右側部分が実装装置の制御装置、同左側部分が実装検査装置の制御装置を示す)。 制御装置による実装動作制御の一例を示すフローチャートである。 制御装置による検査動作制御の一例を示すフローチャート(メインルーチン)である。 制御装置による検査動作制御の一例を示すフローチャート(サブルーチン)である。
符号の説明
1 はんだ印刷装置
2 印刷検査装置
3 実装装置
4 実装検査装置
5 リフロー炉
6 はんだ付検査装置
8 中央管理装置
60,70 制御装置
61,71 主制御部
62 実装プログラム記憶部
63,73 モータ制御部
64,74 画像処理部
74a イメージデータ作成部
65 実装履歴記憶部
66,75 データ通信部
67,77 操作部
72 検査プログラム記憶部

Claims (6)

  1. 部品保持用のヘッドを有し、このヘッドにより部品を保持して基板上に実装する実装装置と、部品実装後の基板の画像認識に基づき部品の実装状態を検査する検査装置とを備えた実装システムにおいて実装ずれが発生した場合にその原因を検知する方法であって、
    基板への部品の実装時に、部品の実際の実装順序を記憶しておき、前記検査において実装ずれが発生した際には、実装ずれが生じた当該部品を先発部品としてその後に実装された後発部品を前記実装順序に基づいて特定し、後発部品の実装時に、当該部品又は当該部品を保持した前記ヘッドと前記先発部品とが互いに干渉するか否かを判別する
    ことを特徴とする干渉検知方法。
  2. 請求項1に記載の干渉検知方法において、
    前記先発部品の直後に実装された部品を第1後発部品として特定し、この第1後発部品の実装時に当該第1後発部品又は当該部品を保持した前記ヘッドと先行部品とが互いに干渉するか否かを判別し、干渉しない場合には、第1後発部品の直後に実装された部品を第2後発部品として特定し、この第2後発部品又は当該部品を保持した前記ヘッドの実装時に当該第2後発部品と先行部品とが互いに干渉するか否かを判別し、以降、同様にして順次後発部品を特定しながら後発部品又は当該部品を保持した前記ヘッドと先行部品との干渉の有無を判別する
    ことを特徴とする干渉検知方法。
  3. 請求項1又は2に記載の干渉検知方法において、
    基板への実装に先立ち前記ヘッドに保持された部品の当該保持状態を予め調べておき、この保持状態に基づいて前記後発部品と先行部品との干渉の有無を判別する
    ことを特徴とする干渉検知方法。
  4. 部品保持用のヘッドを有し、このヘッドにより部品を保持して基板上に実装する実装装置と、部品実装後の基板の画像認識に基づき部品の実装状態を検査する検査装置とを備えた実装システムに組込まれ、実装ずれが発生した場合にその原因を検知する装置であって、
    部品の形態およびサイズに関する情報を含む部品情報を記憶する実装関連情報記憶手段と、
    基板への部品の実装時に、部品の実際の実装順序を記憶する実装順序記憶手段と、
    実装ずれが発生した部品を先発部品としたときにその後に実装された後発部品を前記実装順序記憶手段に記憶される情報に基づいて特定する特定手段と、
    この特定手段により特定された前記後発部品の実装時に、当該後発部品と先発部品とが互いに干渉したか否かを前記実装関連情報記憶手段に記憶される情報に基づいて判別する判別手段とを備えている
    ことを特徴とする干渉検知装置。
  5. 請求項4に記載の干渉検知装置において、
    前記実装装置は、基板への実装に先立ち前記ヘッドに保持された部品の保持状態を認識する部品認識手段を有するものであって、
    前記部品認識手段による各部品の認識結果を記憶する認識結果記憶手段をさらに備え、
    前記判別手段は、実装関連情報記憶手段に記憶される情報に加えてこの認識結果記憶手段に記憶される情報に基づいて先発部品と後発部品との干渉の有無を判別する
    ことを特徴とする干渉検知装置。
  6. 請求項4又は5に記載の干渉検知装置において、
    前記実装関連情報記憶手段にさらに前記ヘッドの形態およびサイズに関するヘッド情報が記憶され、
    前記判別手段は、さらに後発部品を保持するヘッドと先発部品とが互いに干渉したか否かを前記実装関連情報記憶手段に記憶される情報に基づいて判別する
    ことを特徴とする干渉検知装置。
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