JP4480071B2 - 吸着パッド用ポーラス材 - Google Patents

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この発明は、吸着パッドに用いるのに適した吸着パッド用ポーラス材に関する。
半導体製造で用いられるシリコンウェーハや、液晶製造で用いられる薄板状のガラス基板の製造工程は、主要な工程としてダイシング、スパッタリング、レジスト塗布、露光、エッチング、膜塗布、液晶注入などが挙げられる。これらの工程に用いられる装置には、先のシリコンウェーハやガラス基板を固定するための真空吸着装置が備えられており、図1で示すような固定治具を吸着パッドと呼ばれている。
吸着パッドにシリコンウェーハを固定してダイシングを行う場合には、ダイシングに先立って、上下動の制御(Z軸制御)を行う際の基準位置を定める作業が行われており、導電性を持たせた切削ブレードが吸着パッドに接触することにより、切削ブレードから吸着パッドへ電流が流れ、位置を記憶してシリコンウェーハの切り込み深さを精密に制御している。
また、吸着パッドはシリコンウェーハやガラス基板を繰り返し吸着、開放することにより、吸着パッドの吸着面に摩耗変形が起こる。そのため、シリコンウェーハやガラス基板と吸着パッド吸着面との間に隙間ができ、シリコンウェーハやガラス基板を強固に固定出来なくなるため、吸着パッドを定期的に交換している。
この問題を解決するために、導電性のある硬質材料を用いれば良いが、重量およびコスト等で材質に制限を受ける場合がある。
一般的なシリコンウェーハの硬さは600Hv、ガラス基板が950Hvである。
一方、ポーラス材となるカーボンの硬さが100Hv、ステンレスの硬さが200Hvであるため、それより硬いシリコンウェーハやガラス基板の吸着、開放をポーラスカーボンやポーラスステンレスの上で繰り返すことにより、吸着面にシリコンウェーハやガラス基板の吸着痕や接触傷や摩耗が発生し、吸着力が低下する。また、摩耗により、摩耗粉が発生し、シリコンウェーハやガラス基板を汚染する可能性がある。
アルミナ等のポーラスセラミックスの場合は、硬さが1000Hv以上のため摩耗の心配はないが、導電性がないため、位置決め制御の障害になる上、摩耗の問題は吸着面だけであり、吸着パッド全体を高価なアルミナ等のセラミックスで作る必要はない。
本発明は上記従来技術の問題を解決することを目的とする。
ポーラス材は金属材料、カーボン材料、セラミックス材料、プラスチック材料の他、いずれでも良いが、金属材料、カーボン材料またはプラスチック材料の場合、シリコンウェーハやガラス基板と比較して柔らかく、吸着面に傷や摩耗が発生し、そのため隙間が発生することによりシリコンウェーハやガラス基板を強固に固定することが出来ない上、被吸着物に歪みを発生させる。また、摩耗粉によりシリコンウェーハやガラス基板を汚染する可能性がある。
上記点に鑑みて、本発明は、少なくともポーラス材表面にシリコンウェーハの硬さの600Hv以上の表面硬さを有する保護膜を形成したことを特徴とする。また好ましくはガラス基板の硬さの1000Hv以上の表面硬さを有する表面保護膜を形成させる。更にその保護膜は導電性を持つことが好ましい。該保護膜は、DLC、TiN、TiCN、TiAlN、TiCrN、CrN、Crの中の1つで形成するのが良い。
特にTiN、TiCN、TiAlN、TiCrN、CrNは良導体であり、また水素添加量の多いDLCは導電性を有し、硬さが1800以上と硬いため、傷や摩耗の心配がなく、より好ましい。
また前記保護膜は、10μmを超えて形成すると気孔の一部または全部が塞がり、通気量と吸着力が低下し、シリコンウェーハまたはガラス基板を強固に固定することが出来ず吸着パッドとして性能が満足できない。保護膜の厚みが薄い方が気孔の塞がりが少なくなり、シリコンウェーハやガラス基板を強固に固定出来ることができるため、保護膜はより薄い方が望ましい。そのため保護膜は10μm以下とする。
上記構成の保護膜を施した吸着パッドは導電性により、位置決め制御が可能になり、シリコンウェーハやガラス基板の吸着面の変形や傷の発生を防ぎ、吸着力を長期間維持することが出来る。
本発明によれば、通気性及び吸着力を維持しつつ、摩耗による発塵および形状変化を抑えることが可能な、吸着パッド用ポーラス材を提供できる効果がある。また導電性を付与することも可能である。
ポーラス材の表面を研磨して、所定の平面度にした上で、該表面に保護膜を形成する。該保護膜は、DLC、TiN、TiCN、TiAlN、TiCrN、CrN、Ni、Crの中の1つをコーティングして形成するのが望ましい。
この保護膜は、シリコンウェーハの硬さより高い600Hv以上とする。好ましくはガラス基板の硬さより高い1000Hv以上がよい。硬さが600Hv未満の場合、シリコンウェーハの硬さより低いため、吸着開放を繰り返す事で保護膜も摩耗または傷が発生し、吸着面が変形し、吸着力が低下してしまい、更に摩耗粉による汚染が起こる。保護膜として十分な機能を果たすためには、600Hv以上の表面硬さを有する必要がある。
更にガラス基板の吸着パッドとして使用する場合、硬さは1000Hv以上が必要となる。
また保護膜としては高硬さの方が望ましいが、保護膜の内部応力により膜が安定せず、剥離してしまうため10000Hv以下が望ましい。
また、保護膜の厚さは、10μm以下とする。10μmを超えると気孔の一部または全部を塞いでしまい、通気性が悪くなり、十分な吸着力を維持できないためである。また、保護膜が薄い方が気孔の塞がりを抑え、良好な吸着力を維持出来る。特に薄さの下限の制限はない。
平均粒径20μmに調整した自己焼結性炭素粉をφ120mmの金型を用い油圧プレスで成形圧0.5t/cmで成形し、φ120×0×10mmの円板成形体を得た。その円板成形体を非酸化雰囲気で昇温速度30℃/hrで1000℃まで昇温して、30分保持し放冷した。
焼結して得られた焼結体をφ100×0×5mm、平面度を1μmに加工後、十分に洗浄し、ポーラスカーボンを得た。加工物に対しアルキメデス法により開気孔を測定した結果、開気孔率は40%であった。
このポーラスカーボンの吸着面にTiNを1μmコーティングし、その硬さをダイナミック超微小硬さ計で測定したところ、2300Hvであった。
図1に示す通りステンレス製吸着パッド治具3を製作し、そこに上記で得た吸着パッド用ポーラスカーボン2をエポキシ樹脂で接着部4を接着固定し、吸着パッドAを製作した。次に図2の通り、得られた吸着パッドAの吸引口5と真空ポンプ6とをバルブ11及び圧力計14を介して接続し、テスト装置とした。
吸着パッドA単独で(吸着パッドに何も吸着させない状態で)バルブ11を開き、バルブ12とバルブ13を閉じて真空ポンプ6を起動させ、吸着パッドA単独の圧力(吸着パッドの抵抗)を測定した後、吸着パッドAに平面度が1μm以下のφ150mmのガラス板Bを吸着させ、ガラス吸着時の圧力を測定した。ガラス板の開放はバルブ11を閉じ、バルブ13を開いて行った。
ガラス板Bの吸着と開放を10,000回以上実施し、10,000回以上後の吸着パッドAの評価を行った結果を表1に示す。表1に示す通り、ガラス板Bと吸着面1に摩耗や傷の痕跡はなく、平面度もテスト前と同じ1μm以下を示した。
吸着力の評価方法はガラス吸着時と未吸着時との差圧×吸着面積を吸着力として、吸着力30kgf以上を合格とし、合格となった。
平均粒径20μmに調整した自己焼結性炭素粉をφ120mmの金型を用い油圧プレスで成形圧0.5t/cmで成形し、φ120×0×10mmの円板成形体を得た。その円板成形体を非酸化雰囲気で昇温速度30℃/hrで1000℃まで昇温して、30分保持し放冷した。
焼結して得られた焼結体をφ100×0×5mm、平面度を1μmに加工後、十分に洗浄し、ポーラスカーボンを得た。加工物に対しアルキメデス法により開気孔を測定した結果、開気孔率は40%であった。
このポーラスカーボンの吸着面にTiCNを1μmコーティングし、その硬さをダイナミック超微小硬さ計で測定したところ、3000Hvであった。
図1に示す通りステンレス製吸着パッド治具3を製作し、そこに上記で得た吸着パッド用ポーラスカーボン2をエポキシ樹脂で接着部4を接着固定し、吸着パッドAを製作した。次に図2の通り、得られた吸着パッドAの吸引口5と真空ポンプ6とをバルブ11および圧力計14を介して接続し、テスト装置とした。
吸着パッドA単独で(吸着パッドに何も吸着させない状態で)バルブ11を開き、バルブ12とバルブ13を閉じて真空ポンプ6を起動させ、吸着パッドA単独の圧力(吸着パッドの抵抗)を測定した後、吸着パッドAに平面度が1μm以下のφ150mmのガラス板Bを吸着させ、ガラス吸着時の圧力を測定した。ガラス板の開放はバルブ11を閉じ、バルブ13を開いて行った。
ガラス板Bの吸着と開放を10,000回以上実施し、10,000回以上後の吸着パッドAの評価を行った結果を表1に示す。表1に示す通り、ガラス板Bと吸着面1に摩耗や傷の痕跡はなく、平面度もテスト前と同じ1μm以下を示した。
吸着力の評価方法はガラス吸着時と未吸着時との差圧×吸着面積を吸着力として、吸着力30kgf以上を合格とし、合格となった。
平均粒径20μmに調整した自己焼結性炭素粉をφ120mmの金型を用い油圧プレスで成形圧0.5t/cmで成形し、φ120×0×10mmの円板成形体を得た。その円板成形体を非酸化雰囲気で昇温速度30℃/hrで1000℃まで昇温して、30分保持し放冷した。
焼結して得られた焼結体をφ100×0×5mm、平面度を1μmに加工後、十分に洗浄し、ポーラスカーボンを得た。加工物に対しアルキメデス法により開気孔を測定した結果、開気孔率は40%であった。
このポーラスカーボンの吸着面にTiAlNを1μmコーティングし、その硬さをダイナミック超微小硬さ計で測定したところ、3000Hvであった。
図1に示す通りステンレス製吸着パッド治具3を製作し、そこに上記で得た吸着パッド用ポーラスカーボン2をエポキシ樹脂で接着部4を接着固定し、吸着パッドAを製作した。次に図2の通り、得られた吸着パッドAの吸引口5と真空ポンプ6とをバルブ11および圧力計14を介して接続し、テスト装置とした。
吸着パッドA単独で(吸着パッドに何も吸着させない状態で)バルブ11を開き、バルブ12とバルブ13を閉じて真空ポンプ6を起動させ、吸着パッドA単独の圧力(吸着パッドの抵抗)を測定した後、吸着パッドAに平面度が1μm以下のφ150mmのガラス板Bを吸着させ、ガラス吸着時の圧力を測定した。ガラス板の開放はバルブ11を閉じ、バルブ13を開いて行った。
ガラス板Bの吸着と開放を10,000回以上実施し、10,000回以上後の吸着パッドAの評価を行った結果を表1に示す。表1に示す通り、ガラス板Bと吸着面1に摩耗や傷の痕跡はなく、平面度もテスト前と同じ1μm以下を示した。
吸着力の評価方法はガラス吸着時と未吸着時との差圧×吸着面積を吸着力として、吸着力30kgf以上を合格とし、合格となった。
平均粒径20μmに調整した自己焼結性炭素粉をφ120mmの金型を用い油圧プレスで成形圧0.5t/cmで成形し、φ120×0×10mmの円板成形体を得た。その円板成形体を非酸化雰囲気で昇温速度30℃/hrで1000℃まで昇温して、30分保持し放冷した。
焼結して得られた焼結体をφ100×0×5mm、平面度を1μmに加工後、十分に洗浄し、ポーラスカーボンを得た。加工物に対しアルキメデス法により開気孔を測定した結果、開気孔率は40%であった。
このポーラスカーボンの吸着面にTiCrNを5μmコーティングし、その硬さをダイナミック超微小硬さ計で測定したところ、2000Hvであった。
図1に示す通りステンレス製吸着パッド治具3を製作し、そこに上記で得た吸着パッド用ポーラスカーボン2をエポキシ樹脂で接着部4を接着固定し、吸着パッドAを製作した。次に図2の通り、得られた吸着パッドAの吸引口5と真空ポンプ6とをバルブ11および圧力計14を介して接続しテスト装置とした。
吸着パッドA単独で(吸着パッドに何も吸着させない状態で)バルブ11を開き、バルブ12とバルブ13を閉じて真空ポンプ6を起動させ、吸着パッドA単独の圧力(吸着パッドの抵抗)を測定した後、吸着パッドAに平面度が1μm以下のφ150mmのガラス板Bを吸着させ、ガラス吸着時の圧力を測定した。ガラス板の開放はバルブ11を閉じ、バルブ13を開いて行った。
ガラス板Bの吸着と開放を10,000回以上実施し、10,000回以上後の吸着パッドAの評価を行った結果を表1に示す。表1に示す通り、ガラス板Bと吸着面1に摩耗や傷の痕跡はなく、平面度もテスト前と同じ1μm以下を示した。
吸着力の評価方法はガラス吸着時と未吸着時との差圧×吸着面積を吸着力として、吸着力30kgf以上を合格とし、合格となった。
平均粒径20μmに調整した自己焼結性炭素粉をφ120mmの金型を用い油圧プレスで成形圧0.5t/cmで成形し、φ120×0×10mmの円板成形体を得た。その円板成形体を非酸化雰囲気で昇温速度30℃/hrで1000℃まで昇温して、30分保持し放冷した。
焼結して得られた焼結体をφ100×0×5mm、平面度を1μmに加工後、十分に洗浄し、ポーラスカーボンを得た。加工物に対しアルキメデス法により開気孔を測定した結果、開気孔率は40%であった。
このポーラスカーボンの吸着面にTiNを1μmコーティングし、その硬さをダイナミック超微小硬さ計で測定したところ、1800Hvであった。
図1に示す通りステンレス製吸着パッド治具3を製作し、そこに上記で得た吸着パッド用ポーラスカーボン2をエポキシ樹脂で接着部4を接着固定し、吸着パッドAを製作した。次に図2の通り、得られた吸着パッドAの吸引口5と真空ポンプ6とをバルブ11および圧力計14を介して接続しテスト装置とした。
吸着パッドA単独で(吸着パッドに何も吸着させない状態で)バルブ11を開き、バルブ12とバルブ13を閉じて真空ポンプ6を起動させ、吸着パッドA単独の圧力(吸着パッドの抵抗)を測定した後、吸着パッドAに平面度が1μm以下のφ150mmのガラス板Bを吸着させ、ガラス吸着時の圧力を測定した。ガラス板の開放はバルブ11を閉じ、バルブ13を開いて行った。
ガラス板Bの吸着と開放を10,000回以上実施し、10,000回以上後の吸着パッドAの評価を行った結果を表1に示す。表1に示す通り、ガラス板Bと吸着面1に摩耗や傷の痕跡はなく、平面度もテスト前と同じ1μm以下を示した。
吸着力の評価方法はガラス吸着時と未吸着時との差圧×吸着面積を吸着力として、吸着力30kgf以上を合格とし、合格となった。
平均粒径20μmに調整した自己焼結性炭素粉をφ120mmの金型を用い油圧プレスで成形圧0.5t/cmで成形し、φ120×0×10mmの円板成形体を得た。その円板成形体を非酸化雰囲気で昇温速度30℃/hrで1000℃まで昇温して、30分保持し放冷した。
焼結して得られた焼結体をφ100×0×5mm、平面度を1μmに加工後、十分に洗浄し、ポーラスカーボンを得た。加工物に対しアルキメデス法により開気孔を測定した結果、開気孔率は40%であった。
このポーラスカーボンの吸着面にCrを10μmコーティングし、その硬さをダイナミック超微小硬さ計で測定したところ、800Hvであった。
図1に示す通りステンレス製吸着パッド治具3を製作し、そこに上記で得た吸着パッド用ポーラスカーボン2をエポキシ樹脂で接着部4を接着固定し、吸着パッドAを製作した。次に図2の通り、得られた吸着パッドAの吸引口5と真空ポンプ6とをバルブ11および圧力計14を介して接続しテスト装置とした。
吸着パッドA単独で(吸着パッドに何も吸着させない状態で)バルブ11を開き、バルブ12とバルブ13を閉じて真空ポンプ6を起動させ、吸着パッドA単独の圧力(吸着パッドの抵抗)を測定した後、吸着パッドAに平面度が1μm以下のφ150mmのシリコンウェーハBを吸着させ、シリコンウェーハ吸着時の圧力を測定した。シリコンウェーハBの開放はバルブ11を閉じ、バルブ13を開いて行った。
シリコンウェーハBの吸着と開放を10,000回以上実施し、10,000回以上後の吸着パッドAの評価を行った結果を表1に示す。表1に示す通り、シリコンウェーハBと吸着面1に摩耗や傷の痕跡はなく、平面度もテスト前と同じ1μm以下を示した。
吸着力の評価方法はシリコンウェーハ吸着時と未吸着時との差圧×吸着面積を吸着力として、吸着力30kgf以上を合格とし、合格となった。
次にシリコンウェーハの代わりにφ150mmのガラス板に対して吸着と開放を10,000回以上実施し、10,000回以上後の吸着パッドの評価を行った。表1に示す通り、吸着面に摩耗が発生し、平面度は1μm以上を示した。
吸着力の評価方法はガラス板吸着時と未吸着時との差圧×吸着面積を吸着力として、吸着力30kgf以下となり不合格となった。
φ100×0×5mm、平面度を1μmに加工された市販されているポーラスアルミニウムをアルキメデス法により開気孔を測定した結果、開気孔率は30%であった。このポーラスアルミニウム吸着面にTiNを1μmコーティングし、その硬さをダイナミック超微小硬さ計で測定したところ、2300Hvであった。
図1に示す通りステンレス製吸着パッド治具3を製作し、そこに上記で得た吸着パッド用ポーラスカーボン2をエポキシ樹脂で接着部4を接着固定し、吸着パッドAを製作した。次に図2の通り、得られた吸着パッドAの吸引口5と真空ポンプ6とをバルブ11および圧力計14を介して接続しテスト装置とした。
吸着パッドA単独で(吸着パッドに何も吸着させない状態で)バルブ11を開き、バルブ12とバルブ13を閉じて真空ポンプ6を起動させ、吸着パッドA単独の圧力(吸着パッドの抵抗)を測定した後、吸着パッドAに平面度が1μm以下のφ150mmのガラス板Bを吸着させ、ガラス吸着時の圧力を測定した。ガラス板の開放はバルブ11を閉じ、バルブ13を開いて行った。
ガラス板Bの吸着と開放を10,000回以上実施し、10,000回以上後の吸着パッドAの評価を行った結果を表1に示す。表1に示す通り、ガラス板Bと吸着面1に摩耗や傷の痕跡はなく、平面度もテスト前と同じ1μm以下を示した。
吸着力の評価方法はガラス吸着時と未吸着時との差圧×吸着面積を吸着力として、吸着力30kgf以上を合格とし、合格となった。
<比較例1>
平均粒径20μmに調整した自己焼結性炭素粉をφ120mmの金型を用い油圧プレスで成形圧0.5t/cmで成形し、φ120×0×10mmの円板成形体を得た。その円板成形体を非酸化雰囲気で昇温速度30℃/hrで1000℃まで昇温して、30分保持し放冷した。
焼結して得られた焼結体をφ100×0×5mm、平面度を1μmに加工後、十分に洗浄し、ポーラスカーボンを得た。加工物に対しアルキメデス法により開気孔を測定した結果、開気孔率は40%であった。
このポーラスカーボンの吸着面の硬さをダイナミック超微小硬さ計で測定したところ、100Hvであった。
図1に示す通りステンレス製吸着パッド治具3を製作し、そこに上記で得た吸着パッド用ポーラスカーボン2をエポキシ樹脂で接着部4を接着固定し、吸着パッドAを製作した。次に図2の通り、得られた吸着パッドAの吸引口5と真空ポンプ6とをバルブ11および圧力計14を介して接続しテスト装置とした。
吸着パッドA単独で(吸着パッドに何も吸着させない状態で)バルブ11を開き、バルブ12とバルブ13を閉じて真空ポンプ6を起動させ、吸着パッドA単独の圧力(吸着パッドの抵抗)を測定した後、吸着パッドAに平面度が1μm以下のφ150mmのシリコンウェーハBを吸着させ、シリコンウェーハ吸着時の圧力を測定した。シリコンウェーハの開放はバルブ11を閉じ、バルブ13を開いて行った。
シリコンウェーハBの吸着と開放を10,000回以上実施し、10,000回以上後の吸着パッドAの評価を行った結果を表1に示す。表1に示す通り、吸着面に摩耗が発生し、平面度は1μm以上を示した。
吸着力の評価方法はシリコンウェーハ吸着時と未吸着時との差圧×吸着面積を吸着力として、吸着力30kgf以下となり不合格となった。
<比較例2>
平均粒径20μmに調整した自己焼結性炭素粉をφ120mmの金型を用い油圧プレスで成形圧0.5t/cmで成形し、φ120×0×10mmの円板成形体を得た。その円板成形体を非酸化雰囲気で昇温速度30℃/hrで1000℃まで昇温して、30分保持し放冷した。
焼結して得られた焼結体をφ100×0×5mm、平面度を1μmに加工後、十分に洗浄し、ポーラスカーボンを得た。加工物に対しアルキメデス法により開気孔を測定した結果、開気孔率は40%であった。
このポーラスカーボンの吸着面にCrを12μmコーティングし、その硬さをダイナミック超微小硬さ計で測定したところ、800Hvであった。
図1に示す通りステンレス製吸着パッド治具3を製作し、そこに上記で得た吸着パッド用ポーラスカーボン2をエポキシ樹脂で接着部4を接着固定し、吸着パッドAを製作した。次に図2の通り、得られた吸着パッドAの吸引口5と真空ポンプ6とをバルブ11および圧力計14を介して接続しテスト装置とした。
吸着パッドA単独で(吸着パッドに何も吸着させない状態で)バルブ11を開き、バルブ12とバルブ13を閉じて真空ポンプ6を起動させ、吸着パッドA単独の圧力(吸着パッドの抵抗)を測定した後、吸着パッドAに平面度が1μm以下のφ150mmのシリコンウェーハBを吸着させ、シリコンウェーハ吸着時の圧力を測定した。シリコンウェーハの開放はバルブ11を閉じ、バルブ13を開いて行った。
吸着力の評価方法はシリコンウェーハ吸着時と未吸着時との差圧×吸着面積を吸着力として、吸着力30kgf以上を合格としたが、保護膜の厚さを12μmにした吸着パッドの吸着力は30kgfを下回り、不合格となった。
Figure 0004480071
本発明のポーラス材を用いた吸着パッドの実施例の説明図。 本発明の実施例の吸着力と摩耗テストを行ったテスト装置の説明図。
符号の説明
1:吸着面、2:ポーラスカーボン、3:吸着パッド治具、4:接着部、5:吸引口、6:真空ポンプ、11:バルブ、12:バルブ、13:バルブ、14:圧力計。

Claims (3)

  1. 表面硬さが600Hv以上を有する保護膜を形成し、
    前記保護膜が、10μm以下の厚さを有する、ことを特徴とする、
    吸着パッド用ポーラス材。
  2. 前記保護膜が、導電性を有する、
    請求項1の吸着パッド用ポーラス材。
  3. 前記保護膜が、DLC、TiN、TiCN、TiAlN、TiCrN、CrN、Crの中の1つの保護膜である、
    請求項1又は2の吸着パッド用ポーラス材。
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