JP4479764B2 - 燃料噴射制御装置およびそれを用いた燃料噴射システム - Google Patents

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Description

本発明は、1燃焼サイクル中に多段噴射を実施する燃料噴射弁の噴射量を制御する燃料噴射制御装置およびそれを用いた燃料噴射システムに関する。
コモンレール式の燃料噴射システムにおいては、燃焼音の低減または排気フィルタの再生等を目的として、主なトルクを発生するメイン噴射の前後にパイロット噴射およびポスト噴射等を実施する多段噴射が実施されている。
このように1燃焼サイクル中に燃料を複数回噴射する多段噴射式の燃料噴射弁においては、各段において燃料噴射弁を閉弁し噴射を終了するときに水撃作用により圧力脈動が発生する。圧力脈動の大きさは各段の噴射が終了してからの経過時間により変化するので、多段噴射において前段の噴射により圧力脈動が生じると、前段噴射に続いて噴射する後段の噴射量が、前段噴射終了から後段噴射開始までのインターバル時間に依存してばらつく。
そこで、出荷時等において予めインターバル時間と圧力脈動との特性を測定し、インターバル時間に対して噴射量を補正する基準補正マップを設定することが考えられる。
しかしながら、燃料噴射弁の噴射特性は燃料噴射弁毎の機差または経時変化によりばらつくので、基準補正マップにおいて設定している目標インターバル時間と実インターバル時間との間にずれが生じる。その結果、基準補正マップに基づいて目標インターバル時間における後段噴射の噴射量を補正しても、後段の噴射量が目標噴射量からずれることになる。
そこで、特許文献1では、多段噴射を実施したときの実噴射量を算出し、実噴射量と目標噴射量との差に基づいて機差または経時変化によるインターバル時間のずれを学習しようとしている。
特開2007−132334号公報
しかしながら、実噴射量には測定誤差が含まれるので、特許文献1のように測定誤差を含んだ実噴射量と目標噴射量との差からインターバル時間のずれを学習すると、学習値がインターバル時間のずれによるものか、測定誤差等によるものかの区別ができないという問題がある。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、多段噴射のインターバル時間の使用範囲全域において、多段噴射のインターバル時間のずれを高精度に補正する燃料噴射制御装置およびそれを用いた燃料噴射システムを提供することを目的とする。
本発明者は、図11の(A)に示すように、指令噴射量が異なり噴射中の噴射率および燃料噴射弁(INJ)の内部圧力が異なっても、噴射終了後の燃料噴射弁の内部圧力の変化、つまり圧力脈動の特性は、噴射終了からの経過時間に対してほぼ同一であることを見いだした。
そして、本発明者は、図11の(B)に示すように、多段噴射において前段噴射の終了時に発生する圧力脈動のために変化する後段(2段目)噴射の噴射量の特性は、前段噴射の噴射量が異なっても、前段噴射の噴射終了時期および後段噴射の指令噴射量が同じであれば、前段噴射と後段噴射とのインターバル時間に対してほぼ同一であることを見いだした。図11の(B)では、前段噴射の噴射量を例えば50mm3/st、10mm3/st、2mm3/stと変化させ、後段噴射の指令噴射量を2mm3/stに設定した場合のインターバル時間に対する後段噴射の噴射量の特性を示している。つまり、機差または経時変化によるインターバル時間に対する噴射特性のばらつきは、燃料噴射弁の開閉弁遅れ時間のばらつきによるインターバル時間のばらつきのみである。よって、インターバル時間に対する後段噴射の噴射特性は基準となる噴射特性の位相がずれるだけである。
また、基準噴射特性と実噴射特性データとのインターバル時間のずれである位相差を算出するために測定した実噴射特性データにオフセット方向の測定誤差があっても、実噴射特性データは基準噴射特性がオフセット方向にずれたものである。
そこで、請求項1から12に記載の発明では、実噴射特性データに対して基準噴射特性を位相方向およびオフセット方向に相対的に移動したときに、基準噴射特性と実噴射特性データとの距離が最小になるときの位相方向の位相移動量およびオフセット方向のオフセット移動量を算出し、算出した前記位相移動量に応じて基準噴射特性の位相をずらして補正する。そして、補正された基準噴射特性に基づき後段噴射の噴射量を補正する。
このように、基準噴射特性と実噴射特性データとの距離が最小になるときの位相移動量およびオフセット移動量を算出することにより、機差または経時変化により燃料噴射弁の噴射特性がばらついてインターバル時間がずれても、さらに実噴射特性データにオフセット方向の測定誤差が含まれていても、インターバル時間の使用範囲全域においてインターバル時間のずれを高精度に補正できる。
請求項4に記載の発明によると、基準噴射特性と実噴射特性データとのオフセット方向の差の二乗和を距離とし、二乗和の距離の位相移動量に関する偏微分が0になり二乗和の距離が最小になる位相移動量を算出する。
これにより、基準噴射特性と実噴射特性データとのオフセット方向の差の正負を判定することなく、二乗和の距離を最小にする位相移動量の計算を簡単に解析できる。
ところで、基準噴射特性と実噴射特性データとのオフセット方向の差の二乗和は周期関数であるから、二乗和の偏微分が0になる位相移動量の解は複数存在する。ただし、求めたい位相移動量の値は、位相移動量=0の最も近くで偏微分が0になる位相移動量である。そして、位相移動量=0付近において、二乗和の距離の偏微分は増加関数である。
そこで請求項4に記載の発明によると、位相移動量=0を二分法の一方の初期値とし、位相移動量=0のときの偏微分の値の正負に応じて、他方の初期値である位相移動量の正負と他方の初期値である位相移動量に対応する偏微分の値の正負とを設定している。
これにより、位相移動量=0付近において偏微分が0になるときの位相移動量を二分法で算出するときの位相移動量の初期値を解析的に決定できる。
また、基準噴射特性と実噴射特性データとのオフセット方向の差の二乗和を基準噴射特性と実噴射特性データとの距離とし、二乗和の位相移動量に関する偏微分が0になるときの位相移動量を二乗和が最小になるときの解とする場合、解付近の偏微分が平坦であったり、解付近に解を含む複数解がある場合は、平らな部分や複数解のほぼ中央値が正確な解であると考えられる。
そこで請求項5に記載の発明によると、偏微分が0になる位相移動量を仮の解とし、位相移動量の増減両側に向け仮の解から順次離れる方向に微小幅ずつ位相移動量を変化させたときの位相移動量における偏微分の絶対値が位相移動量の増減両側でそれぞれ所定値に達するときの1組の位相移動量の中間値を二乗和の距離が最小になる位相移動量の正式解とする。
これにより、偏微分の仮の解付近が平坦であったり、複数解がある場合にも、正確な解を算出できる。
請求項6に記載の発明によると、距離が最小になる位相移動量を算出するために基準噴射特性を微分するとき、基準噴射特性を平滑化して微分する。これにより、基準噴射特性の微分をより正確に算出できる。
請求項7に記載の発明によると、移動平均により基準噴射特性を平滑化する。これにより、基準噴射特性を簡単に平滑化することができる。
請求項8に記載の発明によると、平滑化が要求される毎に、基準噴射特性において平滑化が要求されるインターバル時間のポイントの移動平均を算出する。このように平滑化が要求される毎に移動平均を算出するので、予め平滑化した基準噴射特性を記憶する必要がない。
請求項10に記載の発明によると、基準噴射特性と実噴射特性データとのオフセット方向の差の二乗和を基準噴射特性と実噴射特性データとの距離とし、この二乗和が最小になるオフセット移動量を算出する。
これにより、基準噴射特性と実噴射特性データとのオフセット方向の差の正負を判定することなく、二乗和の距離を最小にするオフセット移動量の計算を簡単に解析できる。
尚、本発明に備わる複数の手段の各機能は、構成自体で機能が特定されるハードウェア資源、プログラムにより機能が特定されるハードウェア資源、またはそれらの組み合わせにより実現される。また、これら複数の手段の各機能は、各々が物理的に互いに独立したハードウェア資源で実現されるものに限定されない。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
本発明の一実施形態による燃料噴射システムを図1に示す。
(燃料噴射システム10)
本発明の一実施形態による燃料噴射システム10を図1に示す。
蓄圧式の燃料噴射システム10は、フィードポンプ14、高圧ポンプ16、コモンレール20、燃料噴射弁30、電子制御装置(Electronic Control Unit;ECU)40等から構成されており、4気筒のディーゼルエンジン60の各気筒に燃料を噴射する。
フィードポンプ14は燃料タンク12から燃料を吸入し燃料供給ポンプである高圧ポンプ16に供給する。高圧ポンプ16は、クランクシャフト66の回転に連動する駆動シャフトによりプランジャが往復移動し、加圧室に吸入した燃料を加圧する公知のポンプである。ECU40が高圧ポンプ16の調量弁18に供給する電流値を制御することにより、高圧ポンプ16が吸入行程で吸入する燃料吸入量が調量される。そして、燃料吸入量が調量されることにより、高圧ポンプ16の燃料吐出量が調量される。
コモンレール20は、高圧ポンプ16が圧送する燃料を蓄圧しエンジン運転状態に応じた所定の高圧に燃料圧力を保持する。圧力センサ22は、コモンレール20の内部の燃料圧力を検出しECU40に出力する。
燃料噴射弁30は、4気筒のディーゼルエンジン60の各気筒に設置され、コモンレール20が蓄圧している燃料を気筒内に噴射する。燃料噴射弁30は、ディーゼルエンジンの1燃焼サイクルにおいて、主なトルクを発生するメイン噴射の前後にパイロット噴射、プレ噴射、アフター噴射、ポスト噴射等を含む多段噴射を実施する。
図2に示すように、燃料噴射弁30は、ノズルニードル32に閉弁方向に燃料圧力を加える制御室100の圧力を制御することにより燃料噴射量を制御する公知の電磁駆動式の弁である。コモンレール20から燃料噴射弁30の噴孔34周囲および制御室100に高圧燃料が供給されている。
制御弁36が制御室100と低圧側との連通を遮断している図2に示す状態では、制御室100からノズルニードル32に加わる燃料圧力により、ノズルニードル32は噴孔34を閉塞している。
制御弁36が制御室100と低圧側とを連通させると、制御室100から低圧側に流出する燃料量がコモンレール20から制御室100に流入する燃料量より多くなるので、制御室100の圧力が低下する。これにより、ノズルニードル32はリフトし噴孔34から燃料が噴射される。
図1に示すように、燃料噴射制御装置としてのECU40に搭載されているマイクロコンピュータ50は、CPU52、ROM54、RAM56、EEPROM58等の書換可能な不揮発性メモリ、各種入出力ポート等から構成されている。ECU40を実噴射特性取得手段、移動量算出手段、位相補正手段および噴射補正手段として機能させる制御プログラム、ならびにインターバル時間に対する基準噴射特性は、ROM54またはEEPROM58等の記憶手段としての記憶装置に記憶されている。
基準噴射特性は、多段噴射において前段噴射と前段噴射に続いて実施される後段噴射とのインターバル時間の使用範囲全域において設定されている。基準噴射特性は、マップとして記憶されていてもよいし、近似式等の数式として記憶されていてもよい。マップの場合には基準噴射特性を短時間で取得できる。数式の場合には、基準噴射特性を記憶する記憶容量が小さくなる。基準噴射特性は、マップの場合はコモンレール圧の所定の圧力範囲毎に設定され、数式の場合はコモンレール圧を変数として設定されている。
ECU40は、アクセルペダルの開度(ACC)を検出するアクセルセンサ、温度センサ、圧力センサ22、エンジン回転数(NE)を検出するNEセンサ等の各種センサの検出信号からディーゼルエンジン60の運転状態を取得する。ECU40は、ディーゼルエンジン60を最適な運転状態に制御するために、取得したエンジン運転状態に基づいて調量弁18および燃料噴射弁30等への通電を制御する。
ECU40は、圧力センサ22を含む各種センサから得たエンジン運転状態に応じ、多段噴射を実施する燃料噴射弁30の各段の噴射時期および噴射量を制御する。ECU40は、燃料噴射弁30の噴射時期および噴射量を制御する噴射指令信号としてパルス信号を出力する。
ディーゼルエンジン60のシリンダ62内に往復移動自在に収容されているピストン64は、燃料噴射弁30から燃焼室110に噴射された燃料が燃焼し膨張することにより往復駆動される。ピストン64はコンロッド65を介してクランクシャフト66に連結されている。ピストン64が往復移動することによりクランクシャフト66は回転する。
燃焼室110への吸気の流入は吸気弁70の開閉により制御され、燃焼室110から排出される排気は排気弁74の開閉により制御される。吸気弁70および排気弁74は、カムシャフト72、76に設けられたカムの回転により開閉駆動される。
(圧力脈動による噴射量の変化)
図3に示すように、多段噴射において燃料噴射弁30が閉弁し前段噴射が終了すると、水撃作用により燃料噴射弁30内の燃料に圧力脈動が発生する。この圧力脈動はコモンレール20内にも伝わるので、後段噴射の噴射時期が圧力脈動の大きさにより変化する。その結果、後段噴射の噴射量が圧力脈動の大きさにより変化する。
また、図4に示すように、噴射指令信号である駆動電流の立ち下がり時期に対して燃料噴射弁30の前段噴射の閉弁には閉弁遅れが発生し、駆動電流の立ち上がり時期に対して燃料噴射弁30の後段噴射の開弁には開弁遅れが発生する。そこで、駆動電流で指令される前段噴射と後段噴射との指令インターバル時間(指令INT)に対し、閉弁遅れ時間Tde1および開弁遅れ時間Tds1を考慮して目標インターバル時間(目標INT)を設定することが必要である。目標インターバル時間は次式(1)で表される。
目標INT=指令INT−Tde1+Tds1 ・・・(1)
しかしながら、燃料噴射弁30の機差または経時変化により、初期設定した閉弁遅れ時間Tde1および開弁遅れ時間Tds1は符号210、212に示すようにTde2およびTds2となりばらつくので、目標インターバル時間と実インターバル時間との間に、(ΔINT1+ΔINT2)で示される時間のずれ、つまり位相差が発生する。その結果、機差および経時変化を考慮せずに目標インターバル時間のポイント220で後段噴射の噴射量を補正すると、後段噴射の噴射量を補正すべき実インターバル時間のポイント222とは異なるポイントで補正することになる。
前述したように、前段噴射に対する指令噴射量が異なり噴射中の噴射率および燃料噴射弁30の内部圧力が異なっても、圧力脈動の特性は、前段噴射終了から後段噴射開始までの間のインターバル時間に対してほぼ同一である。
そして、圧力脈動のために変化する後段噴射の噴射量の特性は、前段噴射の噴射量が異なっても、前段噴射の噴射終了時期および後段噴射の指令噴射量が同じであればインターバル時間に対してほぼ同一である。したがって、機差または経時変化によりインターバル時間がばらついても、インターバル時間に対する実噴射特性は基準噴射特性の位相がずれたものになるだけである。それ故、基準噴射特性と実際に測定した実噴射特性データとの位相差を算出し、位相差分ずらして補正した基準噴射特性により後段噴射の噴射量を補正すればよいと考えられる。
また、実噴射特性データを取得するために測定する実噴射量に測定誤差があっても、実噴射特性データは基準噴射特性がオフセット方向にずれたものである。
このように、実噴射特性データは基準噴射特性が位相方向およびオフセット方向にずれたものである。したがって、実噴射特性データに対して基準噴射特性を位相方向およびオフセット方向に移動したときに、基準噴射特性と実噴射特性データとの距離が最小になるときの位相方向の位相移動量およびオフセット方向のオフセット移動量を算出し、算出した位相移動量分、位相をずらして基準噴射特性を補正すればよいと考えられる。
(ECU40の各手段)
ECU40のROM54またはEEPROM58等は以下に説明する基準噴射特性を記憶する記憶手段として機能する。また、ECU40は、ROM54またはEEPROM58等の記憶手段に記憶されている制御プログラムにより以下の各手段として機能する。
(1)記憶手段
1燃焼サイクルにおいて、前段噴射と前段噴射に続いて噴射される後段噴射とのインターバル時間の使用範囲全域において、インターバル時間の使用範囲全域に対する後段噴射の噴射量の補正値が、基準噴射特性としてROM54またはEEPROM58等に記憶されている。本実施形態では、後段噴射の噴射量の補正値は、後段噴射の噴射量を制御する駆動電流の噴射指令パルス幅の立ち下がり時期の補正値である。駆動電流の噴射指令パルス幅の立ち下がり時期が変化することにより噴射指令パルス幅の長さが変化するので、後段噴射の噴射量が変化する。基準噴射特性は、燃料噴射弁30の出荷時において初期設定されている。
(2)実噴射特性取得手段
ECU40は、アクセルオフの無噴射減速運転中であれば学習条件が成立していると判断し、インターバル時間の使用範囲の一部において、複数のインターバル時間のポイントで前段噴射と前段噴射に続いて後段噴射を実施し、前段噴射および後段噴射の2段噴射による合計噴射量である実噴射量を測定する。ECU40は、2段噴射によるエンジン回転数の変化を検出し、エンジン回転数をエンジントルクに換算し、さらに噴射量に換算して実噴射量を測定する。ECU40は、インターバル時間のポイント毎に測定した実噴射量から、後段噴射の噴射量を制御する駆動電流の噴射指令パルス幅の立ち下がり時期の補正値を測定ポイント毎に算出し、実噴射特性データとして取得する。
(3)移動量算出手段
ECU40は、実噴射特性データに対して基準噴射特性を位相方向およびオフセット方向に移動したときに、基準噴射特性と実噴射特性データとの距離が最小になるときの位相移動量およびオフセット移動量を算出する。この場合、基準噴射特性と実噴射特性データとのオフセット方向の差の二乗和を基準噴射特性と実噴射特性データとの距離とする。基準噴射特性と実噴射特性データとの差の正負を判定する必要がないので、二乗和が最小になる位相移動量およびオフセット移動量を簡単に解析して算出できる。
距離が最小になるときの位相移動量およびオフセット移動量を、以下のようにして算出することが考えられる。
(3−1)微小幅移動による最小値算出
図5の(A)に示すように、基準噴射特性230を所定範囲において位相方向に微小幅ずつ移動させ、微小幅毎に移動した基準噴射特性230と実噴射特性データ232との距離が最小になるオフセット移動量を算出する。
基準噴射特性230と実噴射特性データ232との距離は、前述したように、基準噴射特性230と実噴射特性データ232とのオフセット方向の差の二乗和とする。実噴射特性データの測定ポイント数をn、実噴射特性データの値をQri、実噴射特性データをオフセット方向に移動するオフセット移動量をbj、基準噴射特性の値をQmi、二乗和をSjとすると、二乗和Sjは次式(2)で表される。
Figure 0004479764
式(2)のSjはbjについての二次関数であり、図5の(B)に示すように下に凸である。したがって、二乗和Sjが最小になるオフセット移動量bjは式(2)から容易に算出できる。このように、基準噴射特性230と実噴射特性データ232との差の二乗和の最小値を微小幅毎に算出し、所定範囲内で算出した最小値の中で最も小さい二乗和になるときの位相移動量を、基準噴射特性230と実噴射特性データ232との距離が最小になる位相移動量とする。
(3−2)偏微分による最小値算出
最小値を算出する他の方法として、基準噴射特性230と実噴射特性データ232とのオフセット方向の差の二乗和を基準噴射特性230と実噴射特性データ232との距離とし、以下のように二乗和の偏微分を用いることが考えられる。
(a)まず、位相移動量=0を式(2)に代入し、式(2)の二乗和Sjが最小になるオフセット移動量bjを式(2)から算出する。
(b)算出したオフセット移動量bjを式(2)に代入し、位相移動量に関する二乗和の偏微分が0になるときの位相移動量から二乗和の最小値を算出する。
(c)算出した位相移動量を式(2)に代入し、式(2)の二乗和Sjが最小になるオフセット移動量bjを式(2)から算出する。
上記(b)、(c)を繰り返し、偏微分が0になるときの位相移動量の値の変化量が所定値以下になると、二乗和の最小値の算出を終了する。このときの位相移動量の値が、基準噴射特性の位相を補正する値である。
次に、偏微分が0になるときの位相移動量から二乗和の最小値を算出する方法について説明する。
基準噴射特性をy=f(x)とし、位相方向にa、オフセット方向にb移動させたときの基準噴射特性の関数をy−b=f(x−a)、実噴射特性データの各点を(xi、yi)とすると、図5の(A)に示す基準噴射特性230と実噴射特性データ232との差の二乗和は式(3)で表される。式(2)と式(3)とは実質的に同一である。そして、式(3)を位相移動量で偏微分した式を式(4)に示す。
Figure 0004479764
式(3)は位相移動量であるaに関する周期関数であるから、図6に示すように、式(4)の偏微分が0になる位相移動量aは複数存在する。ただし、二乗和を最小にする位相移動量のうち、求めたい解は位相移動量=0に最も近い位相移動量である。そこで、図6において、位相移動量=0付近で偏微分が0になる位相移動量を、ニュートン法または二分法により算出する。
(二分法)
例として、偏微分が0になるときの位相移動量を二分法で算出する方法を説明する。
図6に示すように、位相移動量=0付近の偏微分は増加関数である。そこで、二分法を開始するときの位相移動量の両端の初期値を以下のようにして求める。
まず、二分法を開始するときの位相移動量の一方の初期値を0とする。位相移動量=0のときの二乗和の偏微分が図6に示すように正であれば、位相移動量の所定範囲の負側で偏微分が負となる位相移動量を他方の初期値とする。また、位相移動量=0のときの二乗和の偏微分が負であれば、位相移動量の所定範囲の正側で偏微分が正となる位相移動量を他方の初期値とする。そして、求めた位相移動量の両初期値を両端の値として二分法を開始し、偏微分が0になる位相移動量を算出する。
(誤学習の防止)
ここで、図7の(A)に示すように、偏微分=0付近で偏微分250が平坦な曲線であったり、図7の(B)に示すように、偏微分=0となる位相移動量の解が複数存在する場合が考えられる。
例えば、前述したニュートン法または二分法で偏微分=0となる位相移動量を算出する場合、図7の(A)、(B)においてその解が平坦部または複数解の一端の点260になることがある。このような場合、位相移動量の正しい解は、図7の(A)においては偏微分=0付近で偏微分250が平坦になっている中間値、図7の(B)においては複数の解の中間値であると考えられる。
そこで、以下のようにして、偏微分=0となる位相移動量のより正確な解を算出し、誤学習を防止する。
最初に算出された点260を仮の解とし、点260から位相移動量の増減両側に向け点260から順次離れる方向に位相移動量を微小幅ずつ増減する。
位相移動量を順次増減したときの位相移動量における偏微分250の絶対値が点260に対して位相移動量の増減両側でそれぞれ所定値に達すると、そのときの点262、264の中間値である点266を偏微分=0となる位相移動量の正式解とする。完全には、図7の(A)において偏微分=0付近で偏微分250が平坦になっている中間値ではなく、図7の(B)において複数の解の中間値ではないが、仮の解である点260よりは正確な解に近づいている。
(基準噴射特性の平滑化)
式(3)を偏微分する場合、基準噴射特性であるf(x)を微分する必要がある。しかし、基準噴射特性を示すマップ等のインターバル時間方向の間隔が広いと、図8の(A)に示すように、基準噴射特性270の形状が折れ曲がり不連続になる。このような不連続な状態で基準噴射特性270を位相移動量に関して微分し二乗和の偏微分を算出すると、図8の(B)に示すような偏微分の特性280になり、正しい偏微分の特性を得ることができない。このような偏微分の特性280のまま偏微分=0になる位相移動量を算出すると、誤学習の原因となる。図8の(B)は図6の位相移動量=0付近を位相移動量方向に拡大した図である。
そこで、基準噴射特性270を平滑化した基準噴射特性272を算出することにより、基準噴射特性272の微分を用いた偏微分の特性282も正確になる。
基準噴射特性を移動平均により平滑化する方法を図9に基づいて説明する。
図9において、●で示す点290、292、294、296は図8の(A)に示す平滑化前の基準噴射特性270の各点である。図9において■で示す点300、302は、今回移動平均を算出するポイントを中心として、移動平均を算出するために基準噴射特性270から補正噴射量の値を求めるインターバル時間の両端の点である。
点300における補正噴射量は、点290と点292とを結ぶ直線上の点300に該当する補正噴射量であり、点302における補正噴射量は、点294と点296とを結ぶ直線上の点302に該当する補正噴射量である。
区間Aにおける点300と点292との補正噴射量の平均をAve1、区間Bにおける点292と点294との補正噴射量の平均をAve2、区間Cにおける点294と点302との補正噴射量の平均をAve3とすると、算出ポイントにおける移動平均Aveは次式(5)で算出される。
Ave=(Ave1×区間A+Ave2×区間B+Ave3×区間C)/(区間A+区間B+区間C) ・・・(5)
式(5)により算出した図9の算出ポイントにおける移動平均の点310は、点292と点294とを結ぶ直線上にはなく、(区間A+区間B+区間C)の基準噴射特性270を平滑化した位置になる。
このように移動平均を算出することにより、算出ポイントにおいて図8の(A)の基準噴射特性270を平滑化した基準噴射特性272を得ることができる。
そして、基準噴射特性270のインターバル時間上のポイントにおいて、基準噴射特性270を平滑化して微分する要求が生じる毎に該当ポイントにおいて移動平均を算出することにより、予め平滑化した基準噴射特性272をマップ等で記憶する必要がない。
(4)位相補正手段
ECU40は、移動量算出手段で算出された基準噴射特性と実噴射特性データとの距離が最小になる位相移動量に応じて基準噴射特性を位相移動量分ずらして補正する。
(5)噴射補正手段
ECU40は、位相を補正された基準噴射特性に基づいて、後段噴射の噴射量を補正する。
(インターバル時間の位相差学習)
次に、インターバル時間に対する基準噴射特性と実噴射特性データとの位相差学習について図10の学習ルーチンに基づいて説明する。図10において「S」はステップを表している。図10に示す学習ルーチンは、ディーゼルエンジン60の運転中において常時実行される。
S400においてECU40は、位相差の学習条件として、アクセルオフ時の無噴射減速運転中であるかを判定する。学習条件が成立していない場合、ECU40は本ルーチンを終了する。
学習条件が成立している場合、S402においてECU40は、インターバル時間の使用範囲全域の一部の使用範囲において、ポイント毎に前段噴射に続いて後段噴射を実施し、前段および後段の合計噴射量を実噴射量として測定する。
そして、ECU40は、インターバル時間のポイント毎に測定した実噴射量から、後段噴射の噴射量を制御する駆動電流の噴射指令パルス幅の立ち下がり時期の補正値を測定ポイント毎に算出し、実噴射特性データとして取得する。
S404においてECU40は、ROM54またはEEPROM58に記憶されている基準噴射特性を実噴射特性データに対して位相方向およびオフセット方向に移動し、基準噴射特性と実噴射特性データとの距離が最小になる位相移動量およびオフセット移動量を算出する。
S406においてECU40は、算出した位相移動量分ずらして基準噴射特性の位相を補正し、本ルーチンを終了する。
ECU40は、位相移動量分ずらした基準噴射特性に基づき、多段噴射を実施するときの後段噴射の噴射量を補正する。
以上説明したように、本実施形態では、機差または経時変化により燃料噴射弁30の噴射特性がばらつきインターバル時間がずれ、さらに実噴射特性データに測定誤差が生じても、実噴射特性データは基準噴射特性が位相方向およびオフセット方向にずれたものであることに着目した。これにより、インターバル時間の使用範囲全域におけるインターバル時間に対する基準噴射特性が高精度に測定されていれば、基準噴射特性と実噴射特性データとの距離を最小にする位相移動量およびオフセット移動量を算出することにより、インターバル時間の使用範囲全域においてインターバル時間のずれを高精度に補正できる。
また、本実施形態では、インターバル時間の使用範囲の全域ではなく一部の実噴射特性データを取得することにより、基準噴射特性と実噴射特性データとの距離が最小になる位相移動量およびオフセット移動量を算出してインターバル時間のずれを算出している。これにより、インターバル時間の使用範囲全域においてインターバル時間のずれを少ない学習量で補正できる。
[他の実施形態]
上記実施形態では、後段噴射に対する噴射指令信号の立ち下がり時期を補正して噴射パルス幅を補正することにより後段噴射の噴射量を補正した。これに対し後段噴射に対する噴射指令信号のパルス幅を変更せず、噴射時期だけを補正することにより後段噴射の噴射量を補正してもよい。
また、上記実施形態では、インターバル時間に対する後段噴射の噴射量の補正値を基準噴射特性および実噴射特性データとして採用した。これに対し、インターバル時間に対する前段噴射および後段噴射の合計噴射量を基準噴射特性および実噴射特性データとして採用してもよい。
また、前段噴射および前段噴射に続いて噴射される後段噴射として多段噴射の各噴射をどのように組み合わせてもよい。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
本実施形態による燃料噴射システムを示すブロック図。 燃料噴射弁の構成を示す模式的断面図。 圧力脈動の発生を説明する説明図。 インターバル時間のずれを説明するタイムチャート。 (A)は基準噴射特性をインターバル時間方向にずらしていく過程を示し、(B)はオフセット移動量と、基準噴射特性と実噴射特性データとのオフセット方向の差の二乗和との関係を示す特性図。 位相移動量と二乗和の偏微分との関係を示す特性図。 (A)、(B)は偏微分=0付近の位相移動量と偏微分との関係を示す特性図。 (A)はインターバル時間と補正噴射量との関係を示す特性図、(B)は位相移動量と二乗和の偏微分との関係を示す特性図。 基準噴射特性の平滑化の説明図。 位相差学習ルーチンを示すフローチャート。 (A)は噴射終了後の経過時間と噴射率および燃料噴射弁内の圧力との関係を示し、(B)はインターバル時間と後段噴射の噴射量との関係を示すタイムチャート。
符号の説明
10:燃料噴射システム、16:高圧ポンプ(燃料供給ポンプ)、20:コモンレール、30:燃料噴射弁、40:ECU(燃料噴射制御装置、記憶手段、実噴射特性取得手段、移動量算出手段、位相補正手段、噴射補正手段)、54:ROM(記憶手段)、58:EEPROM(記憶手段)、60:ディーゼルエンジン(内燃機関)

Claims (12)

  1. 1燃焼サイクル中に多段噴射を実施する燃料噴射弁の噴射量を制御する燃料噴射制御装置において、
    前段噴射と前記前段噴射に続いて噴射する後段噴射とのインターバル時間の使用範囲の全域における前記インターバル時間に対する基準噴射特性を記憶している記憶手段と、
    前記インターバル時間に対する実際の実噴射特性データを取得する実噴射特性取得手段と、
    前記実噴射特性データに対して前記基準噴射特性を位相方向およびオフセット方向に相対的に移動し、前記基準噴射特性と前記実噴射特性データとの距離が最小になる位相方向の位相移動量およびオフセット方向のオフセット移動量を算出する移動量算出手段と、
    前記移動量算出手段で算出した前記位相移動量に応じて前記基準噴射特性の位相をずらして補正する位相補正手段と、
    補正された前記基準噴射特性に基づき前記後段噴射の噴射量を補正する噴射補正手段と、
    を備えることを特徴とする燃料噴射制御装置。
  2. 前記移動量算出手段は、前記距離が最小になる前記位相移動量をニュートン法により算出することを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射制御装置。
  3. 前記移動量算出手段は、前記距離が最小になる前記位相移動量を二分法により算出することを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射制御装置。
  4. 前記移動量算出手段は、前記基準噴射特性と前記実噴射特性データとのオフセット方向の差の二乗和を前記距離とし、前記二乗和の前記位相移動量に関する偏微分の前記位相移動量の0を二分法の一方の初期値とし、前記位相移動量が0のときの前記偏微分の値が正の場合、前記位相移動量=0から所定範囲の負側において前記偏微分が負になる前記位相移動量の値を二分法の他方の初期値として二分法により前記偏微分が0になり前記二乗和が最小になる前記位相移動量を算出し、前記位相移動量が0のときの前記偏微分の値が負の場合、前記位相移動量=0から所定範囲の正側において前記偏微分が正になる前記位相移動量の値を二分法の他方の初期値として二分法により前記偏微分が0になり前記二乗和が最小になる前記位相移動量を算出することを特徴とする請求項3に記載の燃料噴射制御装置。
  5. 前記移動量算出手段は、前記基準噴射特性と前記実噴射特性データとのオフセット方向の差の二乗和を前記距離とし、前記二乗和の前記位相移動量に関する偏微分が0になる前記位相移動量を仮の解とし、前記位相移動量の増減両側に向け前記仮の解から順次離れる方向に前記位相移動量を微小幅ずつ増減したときの位相移動量における前記偏微分の絶対値が前記位相移動量の増減両側でそれぞれ所定値に達するときの1組の前記位相移動量の中間値を前記二乗和が最小になる前記位相移動量の正式解とすることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置。
  6. 前記移動量算出手段は、前記距離が最小になる前記位相移動量を算出するために前記基準噴射特性を微分するとき、前記基準噴射特性を平滑化して微分することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置。
  7. 前記移動量算出手段は、移動平均により前記基準噴射特性を平滑化することを特徴とする請求項6に記載の燃料噴射制御装置。
  8. 前記移動量算出手段は、平滑化が要求される毎に、前記基準噴射特性において平滑化が要求される前記インターバル時間のポイントの前記移動平均を算出することを特徴とする請求項7に記載の燃料噴射制御装置。
  9. 前記移動量算出手段は、所定範囲において前記実噴射特性データに対して前記基準噴射特性を位相方向に微小幅ずつ移動させ、前記微小幅毎にオフセット方向の距離が最小になる前記オフセット移動量を算出し、前記所定範囲において前記微小幅毎の前記オフセット方向の距離の最小値が最小になる前記位相移動量を算出することを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射制御装置。
  10. 前記移動量算出手段は、前記基準噴射特性と前記実噴射特性データとのオフセット方向の差の二乗和を前記距離として算出し、この二乗和が最小になる前記オフセット移動量を算出することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置。
  11. 前記移動量算出手段は、前記基準噴射特性と前記実噴射特性データとのオフセット方向の差の二乗和を前記距離とし、前記実噴射特性データに対して前記基準噴射特性を位相方向またはオフセット方向の一方の方向に相対的に移動して前記二乗和が最小になる移動量を算出し、前記一方の方向において算出した移動量分、前記実噴射特性データに対して前記基準噴射特性を前記一方の方向に相対的に移動した前記基準噴射特性を前記実噴射特性データに対して位相方向またはオフセット方向の他方の方向に相対的に移動して前記二乗和が最小になる移動量を算出し、前記他方の方向において算出した移動量分、前記実噴射特性データに対して前記基準噴射特性を前記他方の方向に相対的に移動した前記基準噴射特性を前記実噴射特性データに対して前記一方の方向に相対的に移動して前記二乗和が最小になる移動量を算出し、前記一方の方向と前記他方の方向とにおいて前記二乗和が最小になる移動量の算出を交互に繰り返し、
    前記位相補正手段は、前記移動量算出手段が前記実噴射特性データに対して前記基準噴射特性を前記一方の方向と前記他方の方向とに交互に相対的に移動し、前記位相移動量に対応する移動量の変化量が所定値以下になるときの前記位相移動量に応じて前記基準噴射特性の位相をずらして補正する、
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置。
  12. 燃料を加圧し圧送する燃料供給ポンプと、
    前記燃料供給ポンプが圧送する燃料を蓄圧するコモンレールと、
    前記コモンレールが蓄圧している燃料を内燃機関の気筒に噴射する燃料噴射弁と、
    請求項1から11のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置と、
    を備えることを特徴とする燃料噴射システム。
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