JP4416026B2 - 蓄圧式燃料噴射システムの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コモンレール等の蓄圧容器に蓄えられた高圧燃料を用いて燃料噴射を行う蓄圧式燃料噴射システムの制御装置に関するものである。
この種の装置としては従来、例えば特許文献1に記載される装置がある。この燃料噴射装置により構成されるコモンレール式燃料噴射システムにおいては、燃料ポンプから圧送された燃料がコモンレールにより高圧状態で蓄圧される。そして、その蓄圧された高圧燃料が、気筒ごとに設けられた配管(高圧燃料通路)を通じて、各気筒の燃料噴射弁にそれぞれ供給される。また、コモンレールには所定の圧力センサ(レール圧センサ)が設けられている。このシステムは、上記燃料噴射装置により、このレール圧センサからのセンサ出力に基づいて、燃料供給系を構成する各種装置の駆動を制御するように構成されている。
特開平10−220272号公報
ところで近年、自動車用のディーゼルエンジン等では、排気エミッションの改善要求が益々高まりつつあり、燃料噴射弁に供給される燃料についてその燃圧制御を一層高精度化することが検討されている。現状では、都度のエンジン運転状態等に応じて、燃料ポンプからコモンレールに圧送供給される燃料量を調整することで、燃料噴射弁に供給される燃料の圧力を望みとおりに制御することとしている。
しかしながら、燃料ポンプからコモンレールに圧送供給される燃料量に誤差が生じると、燃料噴射弁に供給される燃料の圧力に誤差が生じ、ひいては排気エミッションに悪影響が及ぶと考えられる。発明者らの知見によれば、燃料圧送用のプランジャを複数有する燃料ポンプでは、プランジャごとに燃料圧送量に誤差が生じることがあり、それに起因して燃料噴射弁への供給燃料の圧力に誤差が生じる。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、燃料ポンプの圧送特性を改善し、ひいては排気エミッションの改善を図ることができる蓄圧式燃料噴射システムの制御装置を提供することを主たる目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について説明する。
本発明の制御装置は、前提として、エンジン出力軸の回転に伴い各々異なるタイミングで燃料の吸入と吐出とを繰り返し実行する複数の燃料圧送系を有する燃料ポンプを備え、該燃料ポンプから蓄圧容器に燃料を圧送するとともに、蓄圧容器内の高圧燃料を燃料噴射弁から噴射させる蓄圧式燃料噴射システムにて適用される。
そして、請求項1に記載の発明では、前記複数の燃料圧送系によるそれぞれの燃料圧送時に、前記燃料ポンプから前記燃料噴射弁までの間の燃料経路における燃料圧力の変化を逐次検出する圧送時圧力検出手段と、前記圧送時圧力検出手段により検出した圧力変化に基づいて、前記燃料圧送系ごとに圧送特性を算出する圧送特性算出手段と、を備え、前記蓄圧容器から前記燃料噴射弁の噴射口までの燃料通路のうち前記蓄圧容器の燃料出口よりも燃料下流側に設けられる燃料圧力センサを備えるとともに、多気筒内燃機関の気筒ごとに燃料噴射弁が設けられ同燃料噴射弁により所定の順序で燃料噴射が順次行われる一方、気筒ごとに前記燃料圧力センサが設けられる蓄圧式燃料噴射システムに適用され、前記圧送時圧力検出手段は、都度の噴射気筒でない非噴射気筒に対応する前記燃料圧力センサの出力に基づいて、前記燃料圧送時の燃料圧力の変化を検出することを特徴とする。
要するに、複数の燃料圧送系を有してなる燃料ポンプでは、製造ばらつきや経時変化等に起因して、指令圧送量が同じであっても燃料圧送系ごとに圧送特性(燃料圧送量等)が相違することが生じうる。ここで、燃料ポンプの駆動により燃料ポンプから燃料噴射弁までの間の燃料経路内に燃料が圧送されると、その燃料経路内の圧力が燃料圧送量に相応して上昇するが、燃料圧送系ごとに機差が生じていれば、圧力変化に差が生じる。この点、本発明によれば、各燃料圧送系による燃料圧送時に、燃料ポンプから燃料噴射弁までの間の燃料経路における燃料圧力の変化が逐次検出されるため、燃料圧送に伴い生じる過渡的な圧力変化が燃料圧送系ごとに把握できる。また、その過渡的な圧力変化に基づいて燃料圧送系ごとに圧送特性が算出されるため、燃料圧送系ごとに機差が生じている場合に、その機差を適正に把握できる。その結果、燃料ポンプの圧送特性を改善し、ひいては排気エミッションの改善を図ることができる。
さらに、上記によれば燃料圧力センサが燃料噴射弁近く(又は噴射弁内部)に設けられる構成となり、かかる構成によれば、燃料噴射弁によって実際に噴射される噴射口付近の燃料について圧力を検出することができる。よって、燃料圧送により変化した燃料圧力を正確に把握しつつ、適正なる燃料噴射を行わせることが可能となる。
また、燃料ポンプから圧送される高圧燃料は、蓄圧容器を通じて各気筒の燃料噴射弁に一斉に供給される。この場合、噴射気筒では、燃料ポンプによる燃料圧送に加えて燃料噴射によっても圧力変動が生じるのに対し、非噴射気筒では、概ね燃料ポンプによる燃料圧送分だけによる圧力変動が生じると考えられる。ゆえに、非噴射気筒の燃料圧力センサの出力によれば、燃料ポンプの燃料圧送に起因する圧力変化を精度良く求めることができる。
請求項2に記載の発明では、前記圧送特性算出手段により算出された各燃料圧送系の圧送特性に基づいて、前記複数の燃料圧送系ごとに燃料圧送時の指令圧送量を補正する圧送量補正手段を備える。本構成によれば、燃料圧送系ごとに機差(圧送特性のずれ)が生じていても、それを解消しつつ適正な燃料圧送を行うことが可能となる。よって、燃料噴射弁への供給燃料の圧力の誤差を解消することができる。
請求項3に記載したように、前記圧送量補正手段は、同一の圧送条件下において前記複数の燃料圧送系での燃料圧送量が同一となるよう前記指令圧送量を補正するとよい。この場合、複数の燃料圧送系において均一の燃料圧送を行うことができ、燃料噴射弁への供給燃料の圧力を一層安定化させることができる。
請求項4に記載の発明では、前記圧送特性算出手段により算出された各燃料圧送系の圧送特性に基づいて、前記複数の燃料圧送系ごとの機差を示す学習値を算出するとともに、同学習値を保存する機差学習手段を備える。本構成によれば、燃料圧送系ごとに機差(圧送特性のずれ)が定常的に発生している場合に、その機差を適正に把握し、燃料圧送制御等に反映することができる。
ちなみに、上記のように蓄圧容器から燃料噴射弁の噴射口までの燃料通路のうち蓄圧容器の燃料出口よりも燃料下流側(燃料噴射弁側)に燃料圧力センサを設けた構成では、燃料噴射弁による燃料噴射に際して、次に示す顕著な効果が得られる。蓄圧容器の燃料出口よりも燃料下流側の燃料圧力は、燃料噴射弁の燃料噴射に伴い生じる圧力変動をより良く反映したものとなる。つまり、蓄圧容器内における燃料圧力(レール圧)を検出する従来構成の場合には、燃料噴射に伴い生じる圧力変動が噴射口から蓄圧容器に伝播する前に減衰してしまうのに対し、蓄圧容器の燃料出口よりも燃料下流側の燃料圧力を検出する場合には、燃料噴射に伴い生じる圧力変動が減衰する前にこれを検出することが可能となる。したがって、燃料噴射弁による燃料噴射に際し、当該燃料噴射に伴う圧力変動を精度よく検出することが可能となる。かかる場合には、燃料噴射時の圧力変動を細密に把握できるため、噴射開始タイミングや、噴射終了タイミング、噴射率等の噴射特性を好適に求めることが可能となる。
ここで、燃料圧力センサの配設位置に関して、以下の構成が採用されるとよい。
・蓄圧容器の燃料出口に、それよりも下流側の燃料通路内で生じる燃料脈動を軽減する燃料脈動軽減手段が設けられた蓄圧式燃料噴射システムにおいて、燃料圧力センサが、前記燃料脈動軽減手段よりも燃料下流側に設けられている構成とする。なお、前記燃料脈動軽減手段は、オリフィス、フローダンパ、又はそれらの組合せによって構成されるものであるとよい。
・燃料圧力センサが、燃料噴射弁の内部又は近傍に設けられている構成とする。例えば、燃料噴射弁に設けられた燃料通路内の燃料圧力を検出するものとして設けられるとよい。
・燃料圧力センサが、燃料噴射弁の燃料取込口に設けられている構成とする。
・燃料圧力センサが、蓄圧容器の燃料出口に接続される高圧配管において、蓄圧容器よりも燃料噴射弁の燃料噴射口の方に近い位置に設けられている構成とする。
また、燃料圧力センサの出力に基づいて燃料圧力を検出する構成において、以下のごとくセンサ出力が取得されるとよい。
・燃料圧力センサのセンサ出力を、該センサ出力で圧力推移波形の軌跡が描かれる程度に短い間隔にて逐次取得する。
・より具体的には、燃料圧力センサのセンサ出力を「50μsec」よりも短い間隔で逐次取得する。
上記のように微小間隔でセンサ出力を取得することにより、燃料圧送時における過渡的な圧力変化を好適に検出できる。
請求項に記載の発明では、前記圧送時圧力検出手段は、前記気筒ごとに設けられる各燃料圧力センサについて、前記燃料ポンプから同センサによる圧力測定箇所に至る経路長の差異を加味して、前記燃料圧力の変化を検出する。
多気筒内燃機関において気筒ごとに燃料圧力センサが設けられる場合、燃料ポンプから燃料圧力センサによる圧力測定箇所までの経路長(燃料配管長)が同一ではなく各々相違することがある。これは、燃料ポンプから各気筒の燃料噴射弁までの経路長(燃料配管長)が各々相違することに起因する。この場合、燃料ポンプの燃料圧送に伴う圧力変化が生じるタイミングは、各々の経路長に応じて気筒ごとに相違すると考えられる。この点、上記構成によれば、各燃料圧力センサについての経路長の差異が加味されて燃料圧力の変化が検出されるため、燃料ポンプの燃料圧送に伴う圧力変化についてその検出精度を高めることが可能となる。
より具体的には、逐次取得される燃料圧力データを時間軸上で前後させるとよい。例えば、A気筒の経路長LA>B気筒の経路長LBの場合、B気筒の燃料圧力データ(圧力変化が早く検出される方の燃料圧力データ)を、「LA−LB」分だけ遅延させる。これにより、各気筒における燃料圧力(検出圧力)を時間軸上で同期させることができる。
請求項に記載の発明では、前記圧送時圧力検出手段は、複数の燃料圧力センサの出力の平均値により前記燃料圧力の変化を検出する。なお、非噴射気筒に対応する燃料圧力センサの出力のみに基づいて燃料圧力の変化を検出する場合(請求項)には、その非噴射気筒についての複数の燃料圧力センサの出力の平均値により燃料圧力の変化を検出するとよい。本構成では、複数の燃料圧力センサにおける出力のばらつきが解消され、燃料ポンプの燃料圧送に伴う圧力変化についてその検出精度を高めることが可能となる。
また、前記圧送特性算出手段による圧送特性の算出手法として以下の各手法が適用できる。
・各燃料圧送系について圧送開始から圧送終了までの期間で燃料圧送前の燃料圧力と圧送開始後の燃料圧力との差である圧力変化量の積算値を算出し、同積算値に基づいて、各燃料圧送系の圧送特性を算出する(請求項)。
・各燃料圧送系について燃料の圧送開始後における燃料圧力の変化勾配を算出し、その変化勾配に基づいて、各燃料圧送系の圧送特性を算出する(請求項)。
・各燃料圧送系について圧送開始に伴う圧力上昇から圧送終了に伴う圧力収束までの所要時間を算出し、その所要時間に基づいて、各燃料圧送系の圧送特性を算出する(請求項)。
また、蓄圧容器に減圧弁が設けられ、同減圧弁の開弁により同蓄圧容器内の燃料を排出して燃料圧力を低減させる蓄圧式燃料噴射システムがある。かかるシステムにおいて、請求項10に記載の発明では、前記減圧弁による燃料排出時に、前記蓄圧容器から前記燃料噴射弁までの間の燃料経路における燃料圧力の変化を逐次検出する減圧時圧力検出手段と、前記減圧時圧力検出手段により検出した圧力変化に基づいて、前記減圧弁の減圧特性を算出する減圧特性算出手段と、を備えることを特徴とする。
要するに、減圧弁では、製造ばらつきや経時変化等に起因して減圧特性(減圧量等)にずれが生じることが考えられる。ここで、減圧弁の開弁により蓄圧容器から高圧燃料が排出されると、蓄圧容器から燃料噴射弁までの燃料経路内の圧力が減圧量に相応して降下するが、減圧特性にずれが生じていれば、その圧力変化において本来の標準的な変化に対して誤差が生じる。この点、本発明によれば、減圧弁による燃料排出時に、蓄圧容器から燃料噴射弁までの間の燃料経路における燃料圧力の変化が逐次検出されるため、燃料排出(減圧作動)に伴い生じる過渡的な圧力変化を把握できる。また、その過渡的な圧力変化に基づいて減圧特性が算出されるため、減圧特性にずれが生じている場合に、その特性のずれを適正に把握できる。その結果、減圧弁の減圧特性を改善し、ひいては排気エミッションの改善を図ることができる。
請求項11に記載の発明では、前記減圧特性算出手段により算出された減圧特性に基づいて、前記減圧弁による燃料排出時の指令減圧量を補正する減圧量補正手段を備える。本構成によれば、減圧特性にずれが生じていても、それを解消しつつ適正な減圧(減圧弁による燃料排出)を行うことが可能となる。よって、燃料噴射弁への供給燃料の圧力の誤差を解消することができる。
請求項12に記載の発明では、前記減圧特性算出手段により算出された減圧特性に基づいて、前記減圧特性のずれを示す学習値を算出するとともに、同学習値を保存する減圧特性学習手段を備える。本構成によれば、減圧特性のずれが定常的に発生している場合に、当該ずれを適正に把握し、減圧制御等に反映することができる。
請求項13に記載の発明では、前記蓄圧容器から前記燃料噴射弁の噴射口までの燃料通路のうち前記蓄圧容器の燃料出口よりも燃料下流側に設けられる燃料圧力センサを備える蓄圧式燃料噴射システムに適用されるものとしている。そして、前記減圧時圧力検出手段は、前記燃料圧力センサの出力に基づいて、前記減圧弁による燃料排出時の燃料圧力の変化を検出する。
上記によれば燃料圧力センサが燃料噴射弁近く(又は噴射弁内部)に設けられる構成となり、かかる構成によれば、燃料噴射弁によって実際に噴射される噴射口付近の燃料について圧力を検出することができる。よって、減圧により変化した燃料圧力を正確に把握しつつ、適正なる燃料噴射を行わせることが可能となる。
複数(2以上)の気筒を有する多気筒内燃機関では、気筒ごとに設けられた燃料噴射弁により所定の順序で燃料噴射が順次行われる。この多気筒内燃機関に適用される望ましい構成としては、請求項14に記載したように、気筒ごとに燃料圧力センサが設けられる蓄圧式燃料噴射システムにおいて、気筒ごとの各燃料圧力センサについて、前記減圧弁から同センサによる圧力測定箇所に至る経路長の差異を加味して、前記燃料圧力の変化を検出するとよい。
上記構成によれば、各燃料圧力センサについての経路長の差異が加味されて燃料圧力の変化が検出されるため、減圧弁による減圧(燃料排出)に伴う圧力変化についてその検出精度を高めることが可能となる。
請求項15に記載の発明では、前記減圧時圧力検出手段は、複数の燃料圧力センサの出力の平均値により前記燃料圧力の変化を検出する。本構成では、複数の燃料圧力センサにおける出力のばらつきが解消され、減圧弁による減圧(燃料排出)に伴う圧力変化についてその検出精度を高めることが可能となる。
また、前記減圧特性算出手段による減圧特性の算出手法として以下の各手法が適用できる。
・減圧開始から減圧終了までの期間で減圧開始前の燃料圧力と減圧開始後の燃料圧力との差である圧力変化量の積算値を算出し、同積算値に基づいて減圧特性を算出する(請求項16)。
・減圧開始後における燃料圧力の変化勾配を算出し、その変化勾配に基づいて減圧特性を算出する(請求項17)。
・減圧開始に伴う圧力降下から減圧終了に伴う圧力収束までの所要時間を算出し、その所要時間に基づいて減圧特性を算出する(請求項18)。
以下、本発明を具体化した一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態の装置は、例えば自動車用エンジンとしてのレシプロ式ディーゼルエンジンを制御対象にしたコモンレール式燃料噴射システム(高圧噴射燃料供給システム)に搭載されている。すなわちこの装置も、先の特許文献1に記載の装置と同様、ディーゼルエンジン(内燃機関)のエンジン筒内の燃焼室に直接的に高圧燃料(例えば噴射圧力「1400気圧」程度の軽油)を噴射供給(直噴供給)する装置として用いられる、いわばディーゼルエンジン用の燃料噴射装置である。
まず図1を参照して、本実施形態に係るコモンレール式燃料噴射システムの概略について説明する。なお、本実施形態のエンジンとしては、4輪自動車用の多気筒(例えば4気筒)エンジンを想定している。図1において、各インジェクタ20は、第1〜第4気筒(#1,#2,#3,#4)にそれぞれ設けられている。
同図1に示されるように、このシステムは、大きくは、ECU(電子制御ユニット)30が、各種センサからのセンサ出力(検出結果)を取り込み、それら各センサ出力に基づいて燃料供給装置の駆動を制御するように構成されている。ECU30は、燃料供給系を構成する各種装置の駆動を制御することで、例えばディーゼルエンジンの出力(回転速度やトルク)を制御すべく、同エンジンに対する燃料噴射圧力(本実施形態では、圧力センサ20aにて測定される時々の燃料圧力)を目標値(目標燃圧)にフィードバック制御している。
燃料供給系を構成する諸々の装置は、燃料上流側から、燃料タンク10、燃料ポンプ11、及びコモンレール12(蓄圧容器)の順に配設されている。そして、燃料タンク10と燃料ポンプ11とは、燃料フィルタ10bを介して配管10aにより接続されている。
燃料タンク10は、対象エンジンの燃料(軽油)を溜めておくためのタンク(容器)である。また、燃料ポンプ11は、低圧ポンプ11a及び高圧ポンプ11bを有し、低圧ポンプ11aによって燃料タンク10から汲み上げられた燃料を、高圧ポンプ11bにて加圧して吐出するように構成されている。そして、高圧ポンプ11bに送られる燃料圧送量、ひいては燃料ポンプ11の燃料吐出量は、燃料ポンプ11の燃料吸入側に設けられた吸入調整弁(SCV:Suction Control Valve)11cによって調量されるようになっている。すなわち、燃料ポンプ11では、吸入調整弁11c(例えば非通電時に開弁するノーマリオープン型の調整弁)の駆動電流量(ひいては弁開度)を調整することで、同ポンプ11からの燃料吐出量を所望の値に制御することができるようになっている。
燃料ポンプ11を構成する2種のポンプのうち、低圧ポンプ11aは、例えばトロコイド式のフィードポンプとして構成されている。これに対し、高圧ポンプ11bは、例えばプランジャポンプからなり、偏心カム(エキセントリックカム)にて複数のプランジャ(例えば2本、3本のプランジャ)をそれぞれ軸方向に往復動させることにより加圧室に送られた燃料を逐次所定のタイミングで圧送するように構成されている。いずれのポンプも、駆動軸11dによって駆動されるものである。駆動軸11dは、対象エンジンの出力軸であるクランク軸41に連動し、例えばクランク軸41の1回転に対して「1/1」又は「1/2」等の比率で回転するようになっている。すなわち、上記低圧ポンプ11a及び高圧ポンプ11bは、対象エンジンの出力によって駆動される。
高圧ポンプ11bの構成について図2を用いて補足説明する。図2は、高圧ポンプ11bについて燃料圧送に関わる要部構成を示す略図である。図2に示すように、高圧ポンプ11bには2本のプランジャ51a,51b(以下、第1プランジャ51a,第2プランジャ51bという)が往復動可能に設けられており、各プランジャ51a,51bの基端部がリングカム52の外面に当接している。リングカム52の中空部には、偏心カム(エキセントリックカム)53が組み付けられている。偏心カム53は駆動軸11d(図1参照)に一体に設けられており、駆動軸11dが回転すると偏心カム53が偏心回転し、リングカム52がそれに追従して変位する。これにより、プランジャ51a,51bが往復動し、そのプランジャ動作に伴い加圧室54a,54bにおいて燃料の吸入及び吐出が繰り返し行われるようになっている。なお、図2には、第1プランジャ51aが下死点、第2プランジャ51bが上死点にある状態を示している。
このとき、2つのプランジャ51a,51bによって、駆動軸11dが180°回転する度に交互に燃料圧送が行われる。上記のように、第1プランジャ51a及び加圧室54aからなる圧送系と、第2プランジャ51b及び加圧室54bからなる圧送系とにより複数の燃料圧送系が構成されている。
図1の説明に戻り、燃料タンク10内の燃料は、燃料ポンプ11により燃料フィルタ10bを介して汲み上げられ、配管(高圧燃料通路)11eを通じてコモンレール12に加圧供給(圧送)される。そして、燃料ポンプ11から圧送された燃料は、コモンレール12により高圧状態で蓄圧され、その蓄圧された高圧燃料が、気筒(シリンダ)ごとに設けられた配管(高圧燃料通路)14を通じて、各気筒のインジェクタ20(燃料噴射弁)へそれぞれ供給されることになる。なお、コモンレール12と配管14との接続部分12aには、配管14を通じてコモンレール12へ伝播される燃料脈動(主に噴射時にインジェクタ20の燃料噴射口にて発生)を軽減するオリフィス(燃料脈動軽減手段に相当する配管14の絞り部)が設けられており、コモンレール12内の圧力脈動を低減して安定した圧力で各インジェクタ20へ燃料を供給することができるようになっている。燃料脈動軽減手段としては、オリフィス以外に、フローダンパや、オリフィス及びフローダンパの組合せ等が適用できる。
このシステムでは、燃料ポンプ11の駆動により圧送される燃料を各インジェクタ20により直接的にエンジンの各筒内(燃焼室内)へ噴射供給(直噴供給)するようになっている。なお、このエンジンは、4ストロークエンジンである。すなわち、このエンジンでは、吸入・圧縮・燃焼・排気の4行程による1燃焼サイクルが「720°CA」周期で逐次実行される。
コモンレール12には、電子制御式の減圧弁15が設けられている。減圧弁15は配管18に接続されており、ECU30からの制御指令に従い減圧弁15が開弁駆動されると、コモンレール12内の燃料の一部が排出され、配管18を通じて燃料タンク10に戻される。これにより、コモンレール12内の高圧燃料について減圧が行われることとなる。
以上のように、本実施形態に係る燃料供給系も、基本構成については、従来のシステムに準ずるものとなっている。ただし、本実施形態に係る燃料噴射装置では、各気筒(#1〜#4)に対するインジェクタ20の近傍、特にその燃料取込口に圧力センサ20a(燃料圧力センサ)が設けられている。そしてかかる構成により、インジェクタ20の燃料噴射時や、燃料ポンプ11の燃料圧送時、減圧弁15の減圧時においてその圧力変化を高い精度で検出することができるようになっている(詳しくは後述)。
ここで、図3を参照して、上記インジェクタ20の構造について詳述する。なお、図3は、同インジェクタ20の内部構造を模式的に示す内部側面図である。
同図3に示されるように、インジェクタ20は、弁本体部22の先端側及び後端側にそれぞれ、燃料噴射口を通じて弁外へ燃料を噴射する部分であるノズル部(噴射部)21と、弁を駆動するための駆動部23とを有して構成されている。なお、ノズル部21は、例えば弁本体部22の先端に、別体のノズルが装着されて形成される。
また、インジェクタ20の燃料噴射口(噴孔21c)は、弁先端側のノズル部21に設けられている。詳しくは、ノズル部21は、円筒状の外形を形成するノズルボディ21aを主体に構成され、該ノズルボディ21aが先端側へ向かうにつれて縮径されることにより、その最先端に先端部21bが形成されている。そして、この先端部21bには、弁内外を連通する燃料噴射口として噴孔21c(微小孔)が必要な数だけ(例えば6〜8個)穿設されている。また、同ノズル部21には、噴孔21cへの燃料通路を開閉する円柱状のノズルニードル21dが収容されている。ノズルニードル21dは、弁後端側に設けられたスプリング22aにより弁先端側へ付勢されており、この付勢力に従って又は抗して、インジェクタ20内部を軸方向に摺動する。ただし、異常動作を防ぐ等の目的で、ニードル21dの弁後端側(リフト側)には、同ニードル21dの弁後端側への変位を所定位置で妨げる(規制する)ようなストッパ22bが設けられている。
そして、こうしたノズル部21の先端部21bに対して、コモンレール(蓄圧配管)12から、配管14(図1)及び燃料通路22cを通じて高圧燃料が送られてくる。そうして、上記噴孔21cを通じてその燃料が噴射される。ここで、その送られてくる高圧燃料の圧力(燃圧)は、当該インジェクタ20の燃料取込口にて測定される。詳しくは、その燃料取込口に配設された上記圧力センサ20a(図1も併せ参照)により、当該インジェクタ20の燃料噴射時等における時々の圧力値(インレット圧)が逐次測定される。また、燃料噴射に際しては、上記ニードル21dの軸方向上方への変位量(リフト量)の大小に応じて、噴孔21cへ供給される燃料量、ひいては該噴孔21cから噴射される単位時間あたりの燃料量(噴射率)が可変となる。例えばニードル21dが着座した状態(リフト量=「0」)では、燃料噴射は停止する。
次に、こうしたノズル部(噴射部)21の後端側の弁内部構造、すなわち上記弁本体部22の内部構造について説明する。
弁本体部22は、同弁本体部22の円筒状の外形を形成するハウジング22d内に、上記ノズルニードル21dと連動するコマンドピストン22eを備える。コマンドピストン22eは、ニードル21dよりも大きな径の円柱状からなり、プレッシャピン22f(連結シャフト)を介して上記ニードル21dに連結されている。そして、上記ニードル21dと同様、このピストン22eも、インジェクタ20内部を軸方向に摺動する。また、コマンドピストン22eの弁後端側には、ハウジング壁面とピストン22e頂面とで区画されることにより、コマンド室Cdが形成されている。さらに、このコマンド室Cdには、燃料流入孔としての入口オリフィス22gが設けられている。すなわちこれにより、コモンレール12からの高圧燃料が、入口オリフィス22gを通じてコマンド室Cdへ流入することになる。また、同ピストン22e下側の空間には、この空間を上記駆動部23の所定空間(詳しくは、電磁弁の開閉で燃料タンク10と連通されるリーク空間)と連通させるリーク通路22hが設けられている。インジェクタ20では、こうしたリーク通路22hを設けることで、ピストン22e下側の余分な燃料(例えばニードル摺動部からのリーク燃料等)を燃料タンク10へ戻すようにしている。
一方、駆動部23は、弁本体部22のさらに後端側に位置する。この駆動部23は、円筒状の外形を形成するハウジング23aを主体に構成され、このハウジング23a内に、二方電磁弁(TWV:Two Way Valve)、詳しくはアウターバルブ23b、スプリング23c(コイルばね)、及びソレノイド23dにより構成される二方電磁弁を備える。この二方電磁弁は、アウターバルブ23bの動作を通じて、燃料流出孔としての出口オリフィス23eを開閉するものである。すなわち、上記ソレノイド23dに通電がなされていない(非通電)状態では、スプリング23cの伸張力(軸方向に沿った伸張力)により、アウターバルブ23bが出口オリフィス23eを塞ぐ側へ付勢されている。他方、同ソレノイド23dへ通電(ソレノイド23dの磁化)がなされると、アウターバルブ23bは、その磁力により、スプリング23cの伸張力に抗して引き寄せられ、出口オリフィス23eを開放する側へ変位することになる。また、この駆動部23の後端側には、ハウジング23a内の燃料をタンクへ戻すために、円柱状の戻し孔23f(燃料戻し口)が設けられている。すなわち当該インジェクタ20においては、この戻し孔23fが、配管18(図1)を介して、上記燃料タンク10に接続されている。なお、駆動部23の通電を制御するための回路、及び、この回路を通じて噴射制御を行うためのプログラム等は、上記ECU30に搭載されている。
すなわち上記ECU30は、例えば駆動部23を主に構成する上記二方電磁弁の通電/非通電を2値的に(駆動パルスを通じて)制御することで、その通電時間に応じてノズルニードル21dをリフト動作させ、コモンレール12から燃料通路22cを通じて先端部21bへ逐次供給される高圧燃料を、上記噴孔21cを通じて噴射する。
詳しくは、二方電磁弁(より厳密にはソレノイド23d)が非通電(OFF)状態にある時には、アウターバルブ23bが弁先端側へ降下し、出口オリフィス23eを閉じる。そしてこの状態で、燃料通路22c及び入口オリフィス22gを通じてコモンレール12から先端部21b及びコマンド室Cdへそれぞれ高圧燃料が供給されると、ニードル21d下部の径よりも大きな径のコマンドピストン22eには、その受圧面積の差に基づき、弁先端側への力が働く。これにより、ピストン22eは弁先端側へ押し下げられ、スプリング22aにより弁先端側へ付勢されるニードル21dが、燃料供給経路を遮断することになる(ニードル着座状態)。このため、非通電時には、燃料の噴射が行われない(ノーマリクローズ)。また、ピストン22e下側の余分な燃料は、リーク通路22h及び戻し孔23fを通じて、燃料タンク10へ戻される。
他方、通電(ON)時には、アウターバルブ23bが、ソレノイド23dの磁力により弁後端側へ引き寄せられ、出口オリフィス23eを開く。こうして出口オリフィス23eが開放されることで、コマンド室Cd内の燃料は、出口オリフィス23e、戻し孔23f、リーク通路22hを通じて、燃料タンク10やピストン22e下側へ流れ出し、この燃料の流出で、コマンド室Cdの圧力、ひいてはピストン22eを押し下げようとする力が小さくなる。これにより、ピストン22eは、一体に連結されたニードル21dと共に、弁後端側へ押し上げられる。そして、ニードル21dが押し上げられる(リフトされる)と、ニードル21dが離座し、噴孔21cまでの燃料供給経路が開放され、高圧燃料が噴孔21cへ供給されるとともに、その燃料が噴孔21cを通じてエンジンの燃焼室へ噴射供給されることになる。
インジェクタ20では、ニードル21dのリフト量に応じて、上記噴孔21cまでの燃料供給経路の流路面積が可変とされ、この流路面積に応じて噴射率も可変とされる。この場合、ニードル21dのリフト動作に係るパラメータ(通電時間や燃料圧力)を可変制御することで、噴射率や噴射量を制御することができる。
以上、本実施形態のコモンレール式燃料噴射システムにおける燃料供給系の各種装置について説明した。以下、図1を再び参照して、同システムの構成について、さらに説明を続ける。
すなわちこのシステムにおいて、図示しない車両には、車両制御のための各種のセンサがさらに設けられている。例えばエンジンの出力軸であるクランク軸41には、所定クランク角毎に(例えば30°CA周期で)クランク角信号を出力するクランク角センサ42が、同クランク軸41の回転角度位置や回転速度等を検出するために設けられている。また、図示しないアクセルペダルには、同ペダルの状態(変位量)に応じた電気信号を出力するアクセルセンサ44が、運転者によるアクセルペダルの操作量(アクセル開度)を検出するために設けられている。
こうしたシステムの中で電子制御ユニットとして主体的にエンジン制御を行う部分がECU30である。そして、このECU30は、周知のマイクロコンピュータ(図示略)を備えて構成され、上記各種センサの検出信号に基づいてエンジンの運転状態やユーザの要求を把握し、それに応じて上記インジェクタ20等の各種アクチュエータを操作することにより、その時々の状況に応じた最適な態様で上記エンジンに係る各種の制御を行っている。また、このECU30に搭載されるマイクロコンピュータは、基本的には、各種の演算を行うCPU(基本処理装置)、その演算途中のデータや演算結果等を一時的に記憶するメインメモリとしてのRAM(Random Access Memory)、プログラムメモリとしてのROM(読み出し専用記憶装置)、データ保存用メモリ(バックアップメモリ)としてのEEPROM(電気的に書換可能な不揮発性メモリ)32やバックアップRAM(車載バッテリ等のバックアップ電源により給電されているRAM)、さらには外部との間で信号を入出力するための入出力ポート(上記圧力センサ20a等のセンサ出力を逐次取り込む部分を含む)などといった各種の演算装置、記憶装置、及び通信装置等によって構成されている。そして、ROMには、燃圧制御に係るプログラムを含めたエンジン制御に係る各種のプログラムや制御マップ等が、データ保存用メモリ(例えばEEPROM32)には、エンジンの設計データをはじめとする各種の制御データ等が、それぞれ予め格納されている。
ところで、本実施形態の燃料噴射システムでは、コモンレール12に対して、燃料ポンプ11(高圧ポンプ11b)から断続的に燃料圧送が行われ(高圧燃料が供給され)、その燃料圧送により、都度の要求値に燃圧(コモンレール内圧力)が制御される。すなわち、燃料ポンプ11の高圧ポンプ11bにおいて、燃料の非圧送(吸入)と圧送(吐出)とが繰り返し行われる。かかる場合、燃料ポンプ11(高圧ポンプ11b)では第1,第2プランジャ51a,51b(図2参照)による2系統で燃料圧送が行われるが、その燃料圧送に関して各プランジャ51a,51bで機差(圧送特性のずれ)が生じていると、所望の燃圧制御が実施できないという不都合が生じうる。例えば、第1プランジャ51aによる燃料圧送量と第2プランジャ51bによる燃料圧送量とに差があると、燃料圧送量に過不足が生じ、結果として燃圧の制御精度が低下してしまう。プランジャ間の機差の原因としては、製造ばらつき等による個体差や長期の使用に伴う経時変化が考えられる。
そこで本実施形態では、燃料ポンプ11(高圧ポンプ11b)の第1,第2プランジャ51a,51bについて燃料圧送時の機差ばらつき(圧送特性のずれ)を求めるとともに、その機差ばらつきを解消するべくプランジャごとに圧送量補正を実施する。また特に、本実施形態では、各インジェクタ20に取り付けられた圧力センサ20aのセンサ出力を微小な時間間隔で取り込む構成とし、それに伴い各プランジャ51a,51bにおける燃料圧送状況を細密に検出することとしている。
図4は、燃料圧送時のプランジャごとの燃料圧送状況を示すタイムチャートである。図4において、(a)は燃料ポンプ11に対する駆動信号を、(b),(c)は燃圧の変化を示している。同図4では、第1プランジャ用の駆動信号(SL1)と第2プランジャ用の駆動信号(SL2)とが所定間隔で交互に出力されるものとしており、各プランジャ51a,51bによる燃料圧送を1回ずつ示している。
図4において、期間T1では第1プランジャ51aについて駆動信号が出力され(SL1=ONとされ)、それに伴い燃圧が図示のごとく変化している。また、期間T2では第2プランジャ52aについて駆動信号が出力され(SL2=ONとされ)、それに伴い燃圧が図示のごとく変化している。なおここでは、各駆動信号のON期間T1,T2はT1=T2である。また、燃料圧送後にインジェクタ20の燃料噴射による燃圧低下が生じることを想定しており、それによって各プランジャ51a,51bの圧送開始時点では燃圧がほぼ同じになっている。
各プランジャ51a,51bで機差が生じている場合、(b)に示すように、各プランジャ51a,51bによるそれぞれの燃圧変化に差が生じる。具体的には、圧送開始後における燃圧の変化勾配dP/dtや、燃圧上昇量ΔPu、燃圧の変化開始から変化終了までの所要時間ΔT等に差が生じる。こうして各プランジャ51a,51bによる燃圧変化に差が生じると、プランジャ51a,51bごとの燃料圧送量に差が生じ、結果として燃圧の制御精度が低下する。
本実施形態では、圧力センサ20aのセンサ出力に基づいて圧送開始時点から圧送終了時点までの燃圧の変化(燃圧波形)を求めるとともに、その燃圧の変化に基づいて、プランジャ51a,51bごとに燃料圧送量を算出し、さらにプランジャ51a,51b間の機差ばらつきを推定する。より詳しくは、(c)に示すように、燃料圧送前の燃圧(燃料圧送による圧力上昇が生じる前の圧送前圧力Pref1)を計測するとともに、圧送開始後において燃圧PAを所定周期で逐次計測する。そして、圧送前圧力Pref1に対する圧送開始後の燃圧PAの変化量ΔP1(=PA−Pref1)を算出し、さらにその変化量ΔP1を積分演算することで、各プランジャ51a,51bの燃料圧送量Q1,Q2を算出する。その算出式は、Q1,Q2=K・Σ(ΔP1)である。Kは換算係数である。
なお、圧送前圧力Pref1は、燃料圧送に伴う燃圧変化よりも前の燃圧安定状態下で計測されるとよく、例えば、図示のように駆動信号の立ち上がりタイミングに合わせて計測される。ただし、これ以外に、駆動信号の立ち上がりタイミングから実際の燃圧の上昇開始までの期間内で圧送前圧力Pref1が計測されてもよい。
各プランジャ51a,51bで機差が生じている場合、各プランジャ51a,51bの燃料圧送量Q1,Q2がQ1≠Q2となり、燃料圧送量に差異が生じる。この場合、各プランジャ51a,51bにおいて燃料圧送量が同一となるよう、プランジャごとに圧送補正量を算出する。
ここで、圧送開始後には、燃圧の過渡的な変化を細かく把握できるような周期で燃圧情報が取得されるとよい。具体的な構成として、ECU30に高速演算可能なA/D変換器を設け、同A/D変換器を通じて、圧力センサ20aのセンサ出力(検出信号)を取り込む構成とする。このとき、A/D周期を例えば20μsecとし、同周期にて燃圧PAを逐次算出する。なお、DSP(Digital Signal Processor)等の高速演算装置を用いて燃圧PAの算出処理等が実行されるのが望ましい。
各プランジャ51a,51bによる燃料圧送時には、圧力センサ20aのセンサ出力に基づいて圧送開始及び圧送終了が判定されるとともに、その圧送開始から圧送終了までの期間において都度の圧力変化量ΔP1の積算により燃料圧送量Q1,Q2が算出される。この場合、圧送開始については、圧力センサ20aのセンサ出力に基づいて算出される燃圧計測値が駆動信号の出力後に上昇し始めた時が、圧送開始時点であると判定される。また、圧送終了については、圧力センサ20aのセンサ出力に基づいて算出される燃圧計測値が上昇変化から一定値に移行した時が、圧送終了時点であると判定される。
なお、例えばセンサ出力に対して、フィルタ等によるなまし処理(平滑化処理)を実施し、そのなまし後のセンサ出力を基に、圧送開始時点や圧送終了時点を求めることが望ましい。
一方で、目標燃圧に対して実燃圧が高い場合には、減圧弁15が開弁駆動されてコモンレール12内の燃料の一部が排出され、配管18を通じて燃料タンク10に戻される。かかる場合、減圧弁15において製造ばらつきや経時変化が生じていると、減圧特性のずれにより、標準的な減圧量に対して誤差が生じる。すなわち、1回の減圧弁15の開弁による減圧量(燃料排出量)が、都度目標とする減圧量と相違し、結果として燃料制御の精度が低下する。
そこで本実施形態では、減圧弁15の個体差ばらつき(減圧特性のずれ)を求めるとともに、その個体差ばらつきを解消するべく減圧補正を実施する。このとき、上述した圧送量補正と同様に圧力センサ20aのセンサ出力を用い、そのセンサ出力に基づいて減圧弁15の個体差ばらつきを求めることとする。
図5は、減圧弁駆動時における燃圧変化状況を示すタイムチャートである。図5において、(a)は減圧弁15に対する駆動信号(減圧信号)を、(b),(c)は燃圧の変化を示している。
図5において、期間T3では減圧信号=ONとされ、それに伴い燃圧が図示のごとく変化している。減圧弁15において個体差ばらつきが生じている場合、(b)に示すように、減圧弁15による減圧後の燃圧が目標値からずれる。具体的には、目標値との圧力ずれが生じることで、燃圧降下量ΔPdについてばらつきが生じる。また、それ以外に、減圧開始後における燃圧の変化勾配dP/dtや、減圧の変化開始から変化終了までの所要時間ΔT等についてばらつきが生じる。こうして減圧弁15に個体差ばらつきが生じると、結果として燃圧の制御精度が低下する。
本実施形態では、圧力センサ20aのセンサ出力に基づいて減圧開始時点から減圧終了時点までの燃圧の変化(燃圧波形)を求めるとともに、その燃圧の変化に基づいて、減圧弁15の減圧量を算出し、さらにあらかじめ定めた目標減圧量からのずれを算出する。より詳しくは、(c)に示すように、減圧前の燃圧(減圧による圧力降下が生じる前の減圧前圧力Pref2)を計測するとともに、減圧開始後において燃圧PAを所定周期で逐次計測する。そして、減圧前圧力Pref2に対する減圧開始後の燃圧PAの変化量ΔP2(=Pref2−PA)を算出し、さらにその変化量ΔP2を積分演算することで、減圧弁15の減圧量Q3を算出する。その算出式は、Q3=K・Σ(ΔP2)である。Kは換算係数である。
なお、減圧前圧力Pref2は、減圧に伴う燃圧変化よりも前の燃圧安定状態下で計測されるとよく、例えば、図示のように減圧信号の立ち上がりタイミングに合わせて計測される。ただし、これ以外に、減圧信号の立ち上がりタイミングから実際の燃圧の降下開始までの期間内で減圧前圧力Pref2が計測されてもよい。
減圧弁15による減圧時には、圧力センサ20aのセンサ出力に基づいて減圧開始及び減圧終了が判定されるとともに、その減圧開始から減圧終了までの期間において都度の圧力変化量ΔP2の積算により減圧量Q3が算出される。この場合、減圧開始については、圧力センサ20aのセンサ出力に基づいて算出される燃圧計測値が減圧信号の出力後に降下し始めた時が、減圧開始時点であると判定される。また、減圧終了については、圧力センサ20aのセンサ出力に基づいて算出される燃圧計測値が降下変化から一定値に移行した時が、減圧終了時点であると判定される。
なお、例えばセンサ出力に対して、フィルタ等によるなまし処理(平滑化処理)を実施し、そのなまし後のセンサ出力を基に、減圧開始時点や減圧終了時点を求めることが望ましい。
次に、ECU30により実行される燃圧制御について詳しく説明する。燃圧制御に際して燃料圧送時には、圧力センサ20aのセンサ出力に基づいて算出される燃圧計測値(実燃圧)が、都度の目標燃圧に一致するよう燃料ポンプ11(高圧ポンプ11b)の駆動がフィードバック制御される。このとき、ポンププランジャの機差ばらつきを解消すべく、都度の圧送プランジャごとに圧送量補正が実行される。また、減圧時には、減圧弁15の個体差ばらつきを解消すべく減圧量補正が実行される。
圧送量補正に用いられる機差補正量や、減圧量補正に用いられる減圧補正量は、補正量学習処理によって算出され、EEPROMやバックアップRAM等のバックアップメモリに記憶(保存)されるとともに適宜更新されるようになっている。
図6は、燃圧制御手順を示すフローチャートである。本処理は、ECU30によって所定の時間周期又は所定のクランク角度周期で繰り返し実行される。
図6において、ステップS11では、エンジンの運転に関する所定のパラメータ、例えばその時のエンジン回転速度や燃料噴射量を読み込み、続くステップS12では、ステップS11で読み込んだ各種パラメータに基づいて目標燃圧を設定する。このとき、例えばROM等にあらかじめ記憶されているマップや数式等を用い、その時のエンジン回転速度や燃料噴射量に基づいて目標燃圧を算出する。なお、目標燃圧マップは、演算パラメータと最適燃圧との関係を示すものとなっている。
ステップS13では、圧力センサ20aのセンサ出力に基づいて算出された実燃圧を読み込む。このとき、実燃圧は、各気筒のインジェクタ20ごとに設けられる圧力センサ20aのそれぞれのセンサ出力を基に算出されるものとなっている。具体的には、全気筒分のセンサ出力の平均値から実燃圧が算出される。或いは、噴射気筒のセンサ出力と非噴射気筒のセンサ出力とが含まれる場合には、非噴射気筒(噴射気筒以外)のセンサ出力の平均値から実燃圧が算出される。
その後、ステップS14では、目標燃圧が実燃圧以上であるか否かを判定する。そして、目標燃圧≧実燃圧であれば、ステップS15に進み、燃料ポンプ11(高圧ポンプ11b)による燃料圧送制御を実行する。また、目標燃圧<実燃圧であれば、ステップS16に進み、減圧弁15による減圧制御を実行する。なお、目標燃圧≒実燃圧であることを判定する処理を加え、目標燃圧≒実燃圧である場合には燃料圧送制御と減圧制御とをいずれも実行せず、そのまま本燃圧制御処理を終了する構成とすることも可能である。
ステップS15では、目標燃圧と実燃圧との偏差(=目標燃圧−実燃圧)を算出するとともに、その圧力偏差に基づいて高圧ポンプ11bによる燃料圧送制御を実行する。燃料圧送制御についてより詳しくは、図7(a)に示すように、ステップS21で、上記の圧力偏差に基づいて今回の燃料圧送量(指令圧送量)を算出するとともに、続くステップS22で、2つのプランジャ51a,51bのうちで今回の燃料圧送プランジャ(これから燃料圧送を行うプランジャ)について、バックアップメモリ(補正量格納領域)に格納されている補正量データにより圧送補正量を設定する。そして、ステップS23では、今回の燃料圧送量に対して圧送補正量による補正を行って補正後圧送量を算出し、さらに、ステップS24では、補正後圧送量を吸入調整弁11cの駆動デューティ(SCVデューティ)に換算する。そしてその後、この駆動デューティにより吸入調整弁11cが駆動されることで、高圧ポンプ11bにおいて所望とする量の燃料圧送が行われる。
また、図6のステップS16では、目標燃圧と実燃圧との偏差(=目標燃圧−実燃圧)を算出するとともに、その圧力偏差に基づいて減圧弁15による減圧制御を実行する。減圧制御についてより詳しくは、図7(b)に示すように、ステップS31で、上記の圧力偏差に基づいて今回の減圧量(指令減圧量)を算出するとともに、続くステップS32で、バックアップメモリ(補正量格納領域)に格納されている補正量データにより減圧補正量を設定する。そして、ステップS33では、今回の減圧量に対して減圧補正量による補正を行って補正後減圧量を算出し、さらに、ステップS34では、補正後減圧量を減圧弁15の開弁時間に換算する。そしてその後、この開弁時間により減圧弁15が開弁駆動されることで、減圧弁15において所望とする量の減圧が行われる。
ちなみに、燃圧の減圧手段としては、減圧弁15による減圧以外に、インジェクタ20の空打ち駆動による減圧が行われてもよい。なお、空打ち駆動とは、ソレノイドへの短時間通電を行うことにより、作動噴射孔からの燃料噴射を行わせることなく、燃料排出口から燃料タンク10に燃料を戻す作動のことである。
図8は、ポンププランジャについての圧送補正量の算出手順を示すフローチャートである。本処理は、ECU30によって、圧力センサ20aのセンサ出力についてのA/D周期と同じ周期(20μsec周期)で実行される。或いは、所定の時間周期又は所定のクランク角度周期で繰り返し実行される。
図8において、ステップS41では、圧送補正量の算出実行条件が成立しているか否かを判定する。この算出実行条件には、燃圧が一定状態にあることが含まれている。例えば、エンジン運転状態が定常状態にあり、目標燃圧が一定値となっている場合に、算出実行条件が成立していると判定される。
ステップS42では、圧力センサ20aのセンサ出力に基づいて燃圧を算出する。このとき、各気筒のインジェクタ20ごとに設けられる圧力センサ20aのそれぞれのセンサ出力を基に燃圧が算出される。具体的には、全気筒分のセンサ出力の平均値から燃圧が算出される。或いは、噴射気筒のセンサ出力と非噴射気筒のセンサ出力とが含まれる場合には、非噴射気筒(噴射気筒以外)のセンサ出力の平均値から燃圧が算出される。
その後、ステップS43では、今回の圧送プランジャが第1プランジャ51aであるか否かを判定する。第1プランジャ51aであればステップS44に進み、第2プランジャ51bであればステップS45に進む。ステップS44では、第1プランジャ51aについて、上記のステップS42で逐次算出される燃圧に基づいて実際の燃料圧送量Q1を算出する。その燃料圧送量Q1の算出手順を以下に説明する。
(1)第1プランジャ51aによる燃料圧送の開始直前、例えばポンプ駆動信号の立ち上がり時に算出した燃圧(S42の算出値)を圧送前圧力Pref1とする(図4(c)参照)。
(2)第1プランジャ51aによる燃料圧送の開始から終了までの期間において、所定周期(20μsec周期)で算出される燃圧PAから圧送前圧力Pref1を減算して圧力変化量ΔP1(=PA−Pref1)を逐次算出する。
(3)第1プランジャ51aによる燃料圧送の開始から終了までの期間において圧力変化量ΔP1を積分演算することで、第1プランジャ51aの燃料圧送量Q1を算出する。
また、ステップS45では、第2プランジャ51bについて、上記のステップS42で逐次算出される燃圧に基づいて実際の燃料圧送量Q2を算出する。その燃料圧送量Q2の算出手順は上記の(1)〜(3)と同様である。なお、ステップS42〜S45が「圧送時圧力検出手段」及び「圧送特性算出手段」に相当する。燃料圧送量Q1,Q2が「圧送特性」に相当する。
その後、ステップS46では、今回の圧力条件下における第1プランジャ51aの実圧送量データと第2プランジャ51bの実圧送量データとが取得済みとなっているか否かを判定する。そして、取得できていなければそのまま本処理を終了し、取得できていれば、後続のステップS47に進む。
ステップS47では、上記のステップS44,S45で算出した燃料圧送量Q1,Q2に基づいて、各プランジャ51a,51bの圧送補正量を算出するとともに、その圧送補正量を学習値としてEEPROMやバックアップRAM等のバックアップメモリに記憶する。このステップS47が「機差学習手段」に相当する。かかる場合、燃料圧送量Q1,Q2の平均値を求め、各燃料圧送量Q1,Q2とその平均値との差を圧送補正量として算出する。例えば、Q1>Q2の場合、第1プランジャ51aの圧送補正量として負の補正量(第1プランジャ51aの燃料圧送量を減じる補正量)が算出されるとともに、第2プランジャ51bの圧送補正量として正の補正量(第2プランジャ51bの燃料圧送量を増やす補正量)が算出される。
各燃料圧送量Q1,Q2とその平均値との差を圧送補正量とすることにより、上述した図7(a)のステップS23では、同一の圧送条件下において各プランジャ51a,51bでの燃料圧送量が同一となるような圧送量補正が行われることとなる。
なお、圧送補正量がバックアップメモリに記憶される際、都度の圧力条件下(燃圧レベル)に関連付けて圧送補正量が記憶されるとよい。
圧送補正量の算出手法として、上記以外に以下の算出手法も採用できる。
・燃料圧送量Q1,Q2のうち大きい方(又は小さい方)を基準とし、基準とならない方のプランジャについてのみ圧送補正量を算出する。例えば、Q1>Q2でありかつ燃料圧送量が大きい方の第1プランジャ51aを基準とする場合に、第1プランジャ51aの圧送補正量を0とするとともに、第2プランジャ51bの圧送補正量を「Q1−Q2」に相当する値とする。
・燃料圧送量の標準値をあらかじめ定めておき、燃料圧送量Q1,Q2について、標準値からの差を圧送補正量として算出する。
図9は、減圧補正量の算出手順を示すフローチャートである。本処理は、ECU30によって、圧力センサ20aのセンサ出力についてのA/D周期と同じ周期(20μsec周期)で実行される。或いは、所定の時間周期又は所定のクランク角度周期で繰り返し実行される。
図9において、ステップS51では、減圧補正量の算出実行条件が成立しているか否かを判定する。この算出実行条件には、燃圧が一定状態にあることが含まれている。例えば、エンジン運転状態が定常状態にあり、目標燃圧が一定値となっている場合に、算出実行条件が成立していると判定される。
ステップS52では、現時点以降、減圧弁15による減圧制御が行われるか、或いは既に減圧制御が行われている最中であるか否かを判定する。YESであればステップS53に進み、圧力センサ20aのセンサ出力に基づいて燃圧を算出する。このとき、各気筒のインジェクタ20ごとに設けられる圧力センサ20aのそれぞれのセンサ出力を基に燃圧が算出される。具体的には、全気筒分のセンサ出力の平均値から燃圧が算出される。
その後、ステップS54では、上記のステップS53で逐次算出される燃圧に基づいて実際の減圧量Q3を算出する。その減圧量Q3の算出手順を以下に説明する。
(1)減圧弁15による減圧の開始直前、例えば減圧信号の立ち上がり時に算出した燃圧(S53の算出値)を減圧前圧力Pref2とする(図5(c)参照)。
(2)減圧弁15による減圧の開始から終了までの期間において、減圧前圧力Pref2から、所定周期(20μsec周期)で算出される燃圧PAを減算して圧力変化量ΔP2(=Pref2−PA)を逐次算出する。
(3)減圧弁15による減圧の開始から終了までの期間において圧力変化量ΔP2を積分演算することで減圧量Q3を算出する。
なお、ステップS53,S54が「減圧時圧力検出手段」及び「減圧特性算出手段」に相当する。減圧量Q3が「減圧特性」に相当する。
その後、ステップS55では、上記のステップS54で算出した減圧量Q3に基づいて、減圧補正量を算出するとともに、その減圧補正量を学習値としてEEPROMやバックアップRAM等のバックアップメモリに記憶する。このステップS55が「減圧特性学習手段」に相当する。かかる場合、例えば、減圧量の標準値をあらかじめ定めておき、減圧量Q3について、標準値からの差を減圧補正量として算出する。
なお、減圧補正量がバックアップメモリに記憶される際、都度の圧力条件下(燃圧レベル)に関連付けて減圧補正量が記憶されるとよい。
ところで、圧力変化の発生源である燃料ポンプ11又は減圧弁15を基点として各気筒のインジェクタ20までの燃料経路を見ると、その経路長(配管長)は気筒ごとに相違する。つまり、図10に示すように、燃料ポンプ11から各気筒(#1〜#4)のインジェクタ20までの経路長L1,L2,L3,L4はそれぞれ相違し、それに起因して、燃料ポンプ11による燃料圧送後において、各気筒のインジェクタ20で圧力上昇の現象が現れるまでの所要時間(燃料圧送に伴う圧力変動が生じるタイミング)がそれぞれ相違する。例えば、気筒#1,#2について見ると、L1>L2であるため、第1気筒(#1)のインジェクタ20に取り付けられた圧力センサ20aでは、第2気筒(#2)のインジェクタ20に取り付けられた圧力センサ20aよりも遅れてポンプ圧送による圧力上昇現象が検出されることとなる。
そこで本実施形態では、燃料圧送時において燃圧を算出する際に、各気筒における燃料ポンプ−インジェクタ間の経路長(L1〜L4)の差異を加味することで、各圧力センサ20aのセンサ出力を同期させ、経路長(配管長)に基づく各気筒の圧力時間差を解消する。具体的には、逐次取得される燃圧データを時間軸上で前後させるとよい。例えば、第1気筒(#1)と第2気筒(#2)とについて言えば、それら各気筒における経路長の差(L1−L2)だけ、第2気筒の燃圧データ(圧力変化が早く検出される方の燃料圧力データ)を遅延させる。又は、それら各気筒における経路長の差(L1−L2)だけ、第1気筒の燃圧データ(圧力変化が遅く検出される方の燃料圧力データ)を進めることとする。これにより、各気筒の燃圧(検出圧力)を時間軸上で適正に同期させることができる。
また、減圧弁15による減圧時において燃圧を算出する際には、各気筒における減圧弁−インジェクタ間の経路長の差異を加味することで、各圧力センサ20aのセンサ出力を同期させ、経路長(配管長)に基づく各気筒の圧力時間差を解消する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
複数のプランジャ51a,51b(複数の燃料圧送系)によるそれぞれの燃料圧送時に、圧力センサ20aのセンサ出力により燃圧の変化を逐次検出する構成としたため、燃料圧送に伴い生じる過渡的な圧力変化をプランジャごとに把握できる。また、その過渡的な圧力変化に基づいてプランジャごとに圧送特性を算出する構成としたため、プランジャごとに機差が生じている場合に、その機差を適正に把握できる。その結果、燃料ポンプ11(高圧ポンプ11b)の圧送特性を改善し、ひいては排気エミッションの改善を図ることができる。
各プランジャの圧送特性(燃料圧送量Q1,Q2)に基づいて、プランジャごとに燃料圧送量を補正する構成としたため、プランジャごとに機差(圧送特性のずれ)が生じていても、それを解消しつつ適正な燃料圧送を行うことが可能となる。よって、インジェクタ20への供給燃料の圧力の誤差を解消することができる。特に、同一の圧送条件下において各プランジャ51a,51bでの燃料圧送量が同一となるように圧送量補正を実行することにより、各プランジャで均一の燃料圧送を行うことができ、インジェクタ20への供給燃料の圧力を一層安定化させることができる。
補足説明する。プランジャごとの機差(圧送特性のずれ)によって燃料圧送後の燃圧に差異が生じている状態でインジェクタ20による燃料噴射を行うと、その燃圧の差異に起因して噴射率等にばらつきが生じる。これにより、排気エミッション等に悪影響が及ぶが、上記のとおりプランジャごとの機差(圧送特性のずれ)が解消されることで、燃圧の差異に起因する噴射率等のばらつきを抑制できる。したがって、排気エミッション等の改善を図ることができる。
各プランジャの圧送特性(燃料圧送量Q1,Q2)に基づいてプランジャごとの学習値を算出し、同学習値をバックアップメモリ(EEPROM32等)に保存する構成としたため、プランジャごとに機差(圧送特性のずれ)が定常的に発生している場合に、その機差を適正に把握し、燃料圧送制御等に好適に反映することができる。
一方で、減圧弁15による燃料排出時に、圧力センサ20aのセンサ出力により燃圧の変化を逐次検出する構成としたため、減圧(燃料排出)に伴い生じる過渡的な圧力変化を把握できる。また、その過渡的な圧力変化に基づいて減圧特性を算出する構成としたため、減圧特性にずれが生じている場合に、その特性ずれを適正に把握できる。その結果、減圧弁15の減圧特性を改善し、ひいては排気エミッションの改善を図ることができる。
減圧弁15の減圧特性(減圧量Q3)に基づいて、減圧弁15による減圧時の指令減圧量を補正する構成としたため、減圧特性のずれが生じていても、それを解消しつつ適正な減圧を行うことが可能となる。よって、インジェクタ20への供給燃料の圧力の誤差を解消することができる。
減圧特性(減圧量Q3)に基づいて学習値を算出し、同学習値をバックアップメモリ(EEPROM32等)に保存する構成としたため、減圧特性のずれが定常的に発生している場合に、その特性ずれを適正に把握し、減圧制御等に好適に反映することができる。
燃圧を逐次検出するための手段として、インジェクタ20に一体に設けられた圧力センサ20aの出力に基づいて燃圧を検出する構成を採用したため、インジェクタ20の噴孔21cに近い位置で燃圧を測定することができる。つまり、インジェクタ20によって実際に噴射される燃料について圧力を逐次検出することができる。よって、燃料圧送や減圧により変化した燃圧を正確に把握し、ひいては適正なる燃料噴射を行わせることが可能となる。
また、圧力センサ20aの出力を、微小間隔(本実施形態では20μsec間隔)で、すなわちその測定圧力により圧力推移波形の軌跡が描かれる程度に短い間隔で逐次取得する構成としたため、燃料圧送時や減圧時における過渡的な圧力変化を好適に検出できる。
燃料圧送時や減圧時に燃圧を検出するにあたって、圧力変動源となる燃料ポンプ11や減圧弁15からインジェクタ20(燃圧の測定箇所)に至る経路長が気筒ごとに異なることを考慮する構成としたため、複数の圧力センサ20aの出力により燃圧を検出する場合に、その検出精度を高めることが可能となる。
複数の圧力センサ20aの出力の平均値により燃圧を検出する構成としたため、燃料圧送時や減圧時に燃圧を検出するにあたって、その検出精度を高めることが可能となる。
[別の実施形態]
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施されても良い。
・上記実施形態では、圧送特性として、各プランジャ(各燃料圧送系)について燃料圧送前の燃圧と圧送開始後の燃圧との差である圧力変化量ΔP1の積算値(燃料圧送量Q1,Q2)を算出したが、これを以下のように変更する。例えば、圧送特性として、各プランジャについて燃料の圧送開始後における燃圧の変化勾配(図4のdP/dt)を算出する。又は、圧送特性として、各プランジャについて圧送開始に伴う圧力上昇から圧送終了に伴う圧力収束までの所要時間(図4のΔT)を算出する。又は、圧送特性として、各プランジャについて圧送開始前と圧送終了後との燃圧上昇量(図4のΔPu)を算出する。
・上記実施形態では、減圧特性として、減圧開始前の燃圧と減圧開始後の燃圧との差である圧力変化量ΔP2の積算値(減圧量Q3)を算出したが、これを以下のように変更する。例えば、減圧特性として、減圧開始後における燃料圧力の変化勾配(図5のdP/dt)を算出する。又は、減圧特性として、減圧開始に伴う圧力降下から減圧終了に伴う圧力収束までの所要時間(図5のΔT)を算出する。又は、減圧特性として、減圧開始前と減圧終了後との燃圧降下量(図5のΔPd)を算出する。
・上記実施形態では、
(1)燃料ポンプ11(高圧ポンプ11b)の各プランジャ51a,51bについての圧送特性の算出処理及び圧送量補正処理、
(2)減圧弁15についての減圧特性の算出処理及び減圧量補正処理、
を共に実行する構成としたが、これらのいずれか一方のみを実行する構成であってもよい。すなわち、上記(1)のみ、又は上記(2)のみを実行する構成であってもよい。
・燃料ポンプ11(高圧ポンプ11b)の各プランジャ51a,51bについて算出した圧送特性に基づいて燃料ポンプ11の異常判定を実施してもよい。この場合、各プランジャ51a,51bの圧送特性のずれ(差)が所定の判定値よりも大きければ、異常有りと判定する。又は、各プランジャ51a,51bの圧送特性が標準値に対して所定の判定値以上相違していれば、異常有り(該当するプランジャが異常)と判定する。また同様に、減圧弁15の減圧特性に基づいて減圧弁15の異常判定を実施してもよい。
・上記実施形態では、燃料ポンプ11として低圧ポンプ11aと高圧ポンプ11bとを一体化したものを採用したが、低圧ポンプ11aと高圧ポンプ11bとが別体で構成されるものであってもよい。
また、高圧ポンプ11bとして、複数の燃料圧送系ごとに同数のプランジャ及び加圧室を設けてプランジャごとに燃料の吸入/吐出を行わせる構成としたが、これに代えて、1つのプランジャの両端にそれぞれ加圧室を設け、1つのプランジャの往復運動により2つの加圧室について交互に燃料の吸入/吐出を行わせる構成としてもよい。
また、高圧ポンプ11bの構成として、1つのカム部材(リングカム52)により複数のプランジャを往復駆動させる構成以外に、ポンプ駆動軸にその軸方向に複数のカム部材を設け、それら各カム部材によって複数のプランジャをそれぞれ異なるタイミングで往復駆動させる構成であってもよい。
・上記実施形態では、圧力センサ20a(燃料圧力センサ)をインジェクタ20の燃料取込口に設けたが、それ以外に、以下の構成がそれぞれ適用可能であり、要は、コモンレール12からインジェクタ20の噴射口までの燃料通路のうちコモンレール12の燃料出口よりも燃料下流側に設けられていればよい。例えば、コモンレール12とインジェクタ20とを繋ぐ配管14の途中に圧力センサ20aを設ける。又は、コモンレール12と配管14との接続部分12aに圧力センサ20aを設ける。ただしこの場合、接続部分12aに設けられる燃料脈動軽減手段(オリフィス等)よりも燃料下流側に設けることが望ましい。又は、インジェクタ20内部に設けられた燃料通路(例えば図2の噴孔21c近傍)に圧力センサ20aを設ける。
・燃料圧力センサの数は任意であり、例えば1つのシリンダの燃料流通経路に対して2つ以上のセンサを設けるようにしてもよい。また上記実施形態では、圧力センサ20aを各シリンダに対して設けるようにしたが、このセンサを一部のシリンダ(例えば1つのシリンダ)だけに設け、他のシリンダについてはそのセンサ出力に基づく推定値を用いるようにしてもよい。
・コモンレール12内の圧力を測定するレール圧センサ(容器内圧力検出センサ)を備える構成とし、そのレール圧センサの出力に基づいて、燃料ポンプ11の燃料圧送時における圧力変化を検出したり、減圧弁15の減圧時における圧力変化を検出したりする構成としてもよい。つまり、燃料圧送時や減圧時の圧力変化は、一般的なコモンレール式燃料噴射システムで採用されているコモンレール圧センサにより検出することが可能である。かかる場合、レール圧センサの出力に基づいて、燃料ポンプ11の燃料圧送に伴い生じる圧力変化や、減圧弁15の減圧(燃料排出)に伴い生じる圧力変化を検出する。
・図3に例示した電磁駆動式のインジェクタ20に代えて、ピエゾ駆動式のインジェクタを用いるようにしてもよい。また、圧力リークを伴わない燃料噴射弁、例えば駆動動力の伝達にコマンド室Cdを介さない直動式のインジェクタ(例えば近年開発されつつある直動式ピエゾインジェクタ)等を用いることもできる。そして、直動式のインジェクタを用いた場合には、噴射率の制御等が容易となる。
・ニードルにより噴孔自体を開閉するものであっても、外開弁タイプの燃料噴射弁であってもよい。
・上記実施形態では、「20μsec」間隔(周期)で圧力センサ20aのセンサ出力を逐次取得する構成について言及したが、この取得間隔は、上述した圧力変動の傾向を捉えることができる範囲で適宜に変更可能である。ただし、発明者の実験によると、「50μsec」よりも短い間隔が有効である。
・制御対象とするエンジンの種類やシステム構成も、用途等に応じて適宜に変更可能である。例えば上記実施形態では、一例としてディーゼルエンジンに本発明を適用した場合について言及したが、例えば火花点火式のガソリンエンジン(特に直噴エンジン)等についても、基本的には同様に本発明を適用することができる。直噴式ガソリンエンジンの燃料噴射システムでは、燃料(ガソリン)を高圧状態で蓄えるデリバリパイプを備えており、このデリバリパイプに対して燃料ポンプから燃料が圧送されるとともに、同デリバリパイプ内の高圧燃料がインジェクタからエンジン燃焼室内に噴射供給される。なお、かかるシステムでは、デリバリパイプが蓄圧容器に相当する。
また、本発明に係る装置及びシステムは、シリンダ内に燃料を直接的に噴射する燃料噴射弁に限らず、エンジンの吸気通路又は排気通路に燃料を噴射する燃料噴射弁についても、その燃料噴射圧力の制御等のために用いることができる。また、対象とする燃料噴射弁は、図3に例示したインジェクタに限られず、任意である。そして、上記実施形態についてこうした構成の変更を行う場合には、上述した各種の処理(プログラム)についても、その細部を、実際の構成に応じて適宜最適なかたちに変更(設計変更)することが好ましい。
・上記実施形態及び変形例では、各種のソフトウェア(プログラム)を用いることを想定したが、専用回路等のハードウェアで同様の機能を実現するようにしてもよい。
発明の実施の形態におけるコモンレール式燃料噴射システムの概略を示す構成図。 高圧ポンプの構成を示す略図。 インジェクタの構造を示す断面図。 燃料圧送時のプランジャごとの燃料圧送状況を示すタイムチャート。 減圧弁駆動時における燃圧変化状況を示すタイムチャート。 燃圧制御手順を示すフローチャート。 (a)は燃料圧送制御処理を示すフローチャート。(b)は減圧制御処理を示すフローチャート。 ポンププランジャについての圧送補正量の算出手順を示すフローチャート。 減圧補正量の算出手順を示すフローチャート。 気筒ごとに配管長が相違することを示す略図。
符号の説明
11…燃料ポンプ、11b…高圧ポンプ、12…コモンレール(蓄圧容器)、20…インジェクタ(燃料噴射弁)、20a…圧力センサ(燃料圧力センサ)、30…ECU(圧送時圧力検出手段、圧送特性算出手段、圧送量補正手段、機差学習手段、減圧時圧力検出手段、減圧特性算出手段、減圧量補正手段、減圧特性学習手段)、41…クランク軸、51a,51b…プランジャ、54a,54b…加圧室。

Claims (18)

  1. エンジン出力軸の回転に伴い各々異なるタイミングで燃料の吸入と吐出とを繰り返し実行する複数の燃料圧送系を有する燃料ポンプを備え、該燃料ポンプから蓄圧容器に燃料を圧送するとともに、蓄圧容器内の高圧燃料を燃料噴射弁から噴射させる蓄圧式燃料噴射システムにて適用され、
    前記複数の燃料圧送系によるそれぞれの燃料圧送時に、前記燃料ポンプから前記燃料噴射弁までの間の燃料経路における燃料圧力の変化を逐次検出する圧送時圧力検出手段と、
    前記圧送時圧力検出手段により検出した圧力変化に基づいて、前記燃料圧送系ごとに圧送特性を算出する圧送特性算出手段と、を備え
    前記蓄圧容器から前記燃料噴射弁の噴射口までの燃料通路のうち前記蓄圧容器の燃料出口よりも燃料下流側に設けられる燃料圧力センサを備えるとともに、多気筒内燃機関の気筒ごとに燃料噴射弁が設けられ同燃料噴射弁により所定の順序で燃料噴射が順次行われる一方、気筒ごとに前記燃料圧力センサが設けられる蓄圧式燃料噴射システムに適用され、
    前記圧送時圧力検出手段は、都度の噴射気筒でない非噴射気筒に対応する前記燃料圧力センサの出力に基づいて、前記燃料圧送時の燃料圧力の変化を検出することを特徴とする蓄圧式燃料噴射システムの制御装置。
  2. 前記圧送特性算出手段により算出された各燃料圧送系の圧送特性に基づいて、前記複数の燃料圧送系ごとに燃料圧送時の指令圧送量を補正する圧送量補正手段を備える請求項1に記載の蓄圧式燃料噴射システムの制御装置。
  3. 前記圧送量補正手段は、同一の圧送条件下において前記複数の燃料圧送系での燃料圧送量が同一となるよう前記指令圧送量を補正する請求項2に記載の蓄圧式燃料噴射システムの制御装置。
  4. 前記圧送特性算出手段により算出された各燃料圧送系の圧送特性に基づいて、前記複数の燃料圧送系ごとの機差を示す学習値を算出するとともに、同学習値を保存する機差学習手段を備える請求項1乃至3のいずれか1つに記載の蓄圧式燃料噴射システムの制御装置。
  5. 前記圧送時圧力検出手段は、前記気筒ごとに設けられる各燃料圧力センサについて、前記燃料ポンプから同センサによる圧力測定箇所に至る経路長の差異を加味して、前記燃料圧力の変化を検出する請求項1乃至4のいずれか1つに記載の蓄圧式燃料噴射システムの制御装置。
  6. 前記圧送時圧力検出手段は、複数の燃料圧力センサの出力の平均値により前記燃料圧力の変化を検出する請求項1乃至5のいずれか1つに記載の蓄圧式燃料噴射システムの制御装置。
  7. 前記圧送特性算出手段は、各燃料圧送系について圧送開始から圧送終了までの期間で燃料圧送前の燃料圧力と圧送開始後の燃料圧力との差である圧力変化量の積算値を算出し、同積算値に基づいて、各燃料圧送系の圧送特性を算出する請求項1乃至6のいずれか1つに記載の蓄圧式燃料噴射システムの制御装置。
  8. 前記圧送特性算出手段は、各燃料圧送系について燃料の圧送開始後における燃料圧力の変化勾配を算出し、その変化勾配に基づいて、各燃料圧送系の圧送特性を算出する請求項1乃至6のいずれか1つに記載の蓄圧式燃料噴射システムの制御装置。
  9. 前記圧送特性算出手段は、各燃料圧送系について圧送開始に伴う圧力上昇から圧送終了に伴う圧力収束までの所要時間を算出し、その所要時間に基づいて、各燃料圧送系の圧送特性を算出する請求項1乃至6のいずれか1つに記載の蓄圧式燃料噴射システムの制御装置。
  10. 前記蓄圧容器に設けられた減圧弁の開弁により同蓄圧容器内の燃料を排出して燃料圧力を低減させる蓄圧式燃料噴射システムにて適用され、
    前記減圧弁による燃料排出時に、前記蓄圧容器から前記燃料噴射弁までの間の燃料経路における燃料圧力の変化を逐次検出する減圧時圧力検出手段と、
    前記減圧時圧力検出手段により検出した圧力変化に基づいて、前記減圧弁の減圧特性を算出する減圧特性算出手段と、
    を備える請求項1乃至9のいずれか1つに記載の蓄圧式燃料噴射システムの制御装置。
  11. 前記減圧特性算出手段により算出された減圧特性に基づいて、前記減圧弁による燃料排出時の指令減圧量を補正する減圧量補正手段を備える請求項10に記載の蓄圧式燃料噴射システムの制御装置。
  12. 前記減圧特性算出手段により算出された減圧特性に基づいて、前記減圧特性のずれを示す学習値を算出するとともに、同学習値を保存する減圧特性学習手段を備える請求項10又は11に記載の蓄圧式燃料噴射システムの制御装置。
  13. 前記蓄圧容器から前記燃料噴射弁の噴射口までの燃料通路のうち前記蓄圧容器の燃料出口よりも燃料下流側に設けられる燃料圧力センサを備える蓄圧式燃料噴射システムに適用され、
    前記減圧時圧力検出手段は、前記燃料圧力センサの出力に基づいて、前記減圧弁による燃料排出時の燃料圧力の変化を検出する請求項10乃至12のいずれか1つに記載の蓄圧式燃料噴射システムの制御装置。
  14. 多気筒内燃機関の気筒ごとに燃料噴射弁が設けられ同燃料噴射弁により所定の順序で燃料噴射が順次行われる一方、気筒ごとに前記燃料圧力センサが設けられる蓄圧式燃料噴射システムに適用され、
    前記減圧時圧力検出手段は、前記気筒ごとに設けられる各燃料圧力センサについて、前記減圧弁から同センサによる圧力測定箇所に至る経路長の差異を加味して、前記燃料圧力の変化を検出する請求項13に記載の蓄圧式燃料噴射システムの制御装置。
  15. 前記減圧時圧力検出手段は、複数の燃料圧力センサの出力の平均値により前記燃料圧力の変化を検出する請求項10乃至14のいずれか1つに記載の蓄圧式燃料噴射システムの制御装置。
  16. 前記減圧特性算出手段は、減圧開始から減圧終了までの期間で減圧開始前の燃料圧力と減圧開始後の燃料圧力との差である圧力変化量の積算値を算出し、同積算値に基づいて減圧特性を算出する請求項10乃至15のいずれか1つに記載の蓄圧式燃料噴射システムの制御装置。
  17. 前記減圧特性算出手段は、減圧開始後における燃料圧力の変化勾配を算出し、その変化勾配に基づいて減圧特性を算出する請求項10乃至15のいずれか1つに記載の蓄圧式燃料噴射システムの制御装置。
  18. 前記減圧特性算出手段は、減圧開始に伴う圧力降下から減圧終了に伴う圧力収束までの所要時間を算出し、その所要時間に基づいて減圧特性を算出する請求項10乃至15のいずれか1つに記載の蓄圧式燃料噴射システムの制御装置。
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