JP4479757B2 - 印字ヘッドのクリーニング装置及びクリーニング方法 - Google Patents
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Description
分割された1つのノズル群に含まれるノズルから一括してインク液滴を吐出し、その吐出状態を所定の出力電圧に変換し、総和出力電圧を所定値と比較することにより、当該ノズル群内における不良ノズルの有無を検知するノズル検出機構によって、分割されたノズル群内に不良ノズルが存在すると判断された場合に、当該ノズル群を不良ノズルを含むノズル群と特定するか、或いは、当該ノズル群を更に分割して、前記ノズル検出機構によって不良ノズルが存在するか否かの判断を繰り返して、不良ノズル単体を特定する、不良ノズル特定手段と、特定された前記不良ノズルを含む不良ノズル群を対象にしてクリーニングを実行するノズルブロッククリーニング手段と、特定された前記不良ノズル単体を対象にしてクリーニングを実行するノズル単体クリーニング手段とを備え、前記2つのクリーニング手段を前記不良ノズル特定手段の出力に応じて選択的に作動させることを特徴とする。
また、前記不良ノズルブロックの特定で、前記1列間隔でノズルブロックに分割した場合に、そのノズルブロックに不良ノズルが含まれていないと判断できた際には、隣接する列のノズルブロックでの不良ノズルの判断を省略することを特徴とする。
また、印字ヘッド12には、インク液滴を吐出可能なノズル13が複数配列されたノズル面14が形成されている。印字ヘッド12の内部には、所定量のインクを貯蔵可能であって、各ノズル13と連通した調整室15が設けられている。
この調整室15は、所定の電圧が印加されることにより、各ノズル13内でメニスカスが形成されたインクの一部を押し出し、インク液滴としてノズル13から噴射するように構成されている。
このヘッドキャップ41の位置は、印字ヘッド12の待機位置でもあり、印字ヘッド12は、ノズル面14をヘッドキャップ41で覆った状態(キャッピング)で印刷指令があるまで待機している。このヘッドキャップ41内に印字ヘッド12の全ノズル13からインク液滴の吐出を行う予備吐出(フラッシング)が行われるため、ヘッドキャップ41は、吐出されたインク液滴を受けることが可能な形状を有している。
また、インクポンプ42の作動により、ヘッドキャップ41、チューブ43を介してキャップ41上のインクや印字ヘッド12内のインクを吸引し、インクカートリッジ23内のインク廃棄パック22に回収する(インク吸引動作)ようになっている。
制御部60は、不良ノズルの特定処理や種々のクリーニング処理を行うためのもので、印字ヘッド12、カートリッジ機構20と電気的に接続されているほか、クリーニング機構40のうちインクポンプ42、クリーニングモータ45と、また、ノズル検出機構51のうちマイクロセンサ52と電気的に接続されている。
そして、制御部60は、以下に示すような、ノズル群吐出機能61、ノズル群識別機能62、ノズル特定機能63、ノズル単体クリーニング機能64、ノズルブロッククリーニング機能65が、それぞれ発揮されるように構成されている。
各ノズルブロックAのノズル番号(i,j)のノズルの集合を対象ノズル群B(i,j)とする。
ある対象ノズル群B(i,j)について実際の出力電圧V(i,j)が異常と判断された場合には、その対象ノズル群B(i,j)に含まれるノズルA1(i,j)〜An(i,j)を、さらに所定数kノズル毎の集合に分割して対象ノズル群Br(i、j)とし、この対象ノズル群Br(i、j)に対してノズル群吐出機能61及びノズル群識別機能62に基づく処理を行う。
そして、各対象ノズル群B(i,j)に含まれるノズル数が一になるまで上述の処理を繰り返し行うように構成されている。
なお、このようなノズル特定機能63を有効にするか否かは、制御部60に電気的に接続された操作パネル(図示せず)により、使用者が選択できるよう構成されている。
また、ノズルブロッククリーニング機能65は、ノズル特定機能63に基づいて特定された不良ノズルを含むノズルブロックAを対象にしてクリーニング機構40を作動させるように構成されている。
なお、本実施の形態の場合、制御部60は、ノズル単位クリーニング機能64又はノズルブロッククリーニング機能65のいずれか一つがノズル特定機能63の有効・無効の設定に応じて選択的に実行されるように構成されている。
以下、制御部60の処理及びノズル検出装置50の作用を説明する。
ステップ1において、制御部60が、ノズル群吐出機能61に基づき、M行×N列の印字ヘッド12を、n個のI行×J列のノズルパターンとなるようにノズルブロックA1〜Anに分割する。
ここで、各ノズルブロックA1〜Anにおける各ノズル13は、行番号1〜i及び列番号1〜jからなるノズル番号(i,j)を用いて対象ノズルA1(i,j)〜An(i,j)として表される。
ステップ2では、ノズルブロックAの行数Iと列数Jを繰返し行数及び繰返し列数としてセットするとともに、行数i及び列数jに1を代入し繰返しカウンタとして初期化する。
これにより、マイクロセンサ52は、各対象ノズルA1(i,j)〜An(i,j)から吐出されたインク液滴を同時に受け、各インク液滴との接触状態についてそれぞれ出力電圧に変換したものの総和を実際の総和出力電圧V(i,j)として出力する。
ここで、A1(i,j)〜Ak(i,j)は、処理手順fw1(1)に従って対象ノズルB1に代入され、Ak+1(i,j)〜A2k(i,j)は、処理手順fw1(2)に従って対象ノズルB2に代入され、以下同様にして、An-k+1(i,j)〜An(i,j)は、処理手順fw1(r)に従って対象ノズルBr(r=n/k)に代入される。
すなわち、処理手順fw2(1)に従って対象ノズル群B1を対象として総和出力電圧V(i,j)の異常を判断し、異常がなければ、処理手順bw1(2)、fw2(2)に従って対象ノズル群B2を対象として総和出力電圧(i,j)の異常を判断する。
総和出力電圧(i,j)が異常と判断されるまでステップ62〜64の処理が繰り返され、最終的には、処理手順bw1(r)、fw2(r)に従って対象ノズル群Brを対象として、総和出力電圧V(i,j)の異常が判断される。
そして、現に行っている対象ノズル群Bが最終的な対象ノズル群Brであれば、メイン処理に戻り、それ以外の場合は、処理手順bw3(2)…bw3(r)に従いステップ62に戻って次の対象ノズル群について不良ノズルを特定する。
なお、ステップ7において、ノズルブロッククリーニング機能65に基づく場合には、不良ノズルを含むノズルブロックAのすべてのノズル13についてクリーニングが行われる。
メイン処理については、図4を参照し、主に異なる点について説明する。ステップ1において、64行×2列のノズルを、32行(行数i)×1列(列数j)のノズルブロックA1〜A4に分割する。ステップ2では、行数32を繰返し行数Iに代入するとともに、行数iに1を代入し繰返しカウンタとして初期化する。ここで、列数j(=1)については繰返しを考慮する必要がないため、以下列数jに関する記載を省略する。
図6に示すノズル特定処理において、対象ノズル群B(1)に含まれる対象ノズルA1(1)〜A4(1)を、2個含むような集合、例えば、A1(1)、A2(1)と、A3(1)、A4(1)とに分割し、それぞれ対象ノズル群B1(1)、B2(1)とする。そして、対象ノズル群B1(1)の吐出検出を行い(ステップ601、602)、異常である場合には、ステップ603に進んで対象ノズルA1(1)のみの吐出検出を行う。
対象ノズルA1(1)についての出力電圧V(1)が異常である場合には(ステップ604)、対象ノズルA1(1)を不良ノズルと特定し(ステップ605)、異常でない場合には、対象ノズルA2(1)を不良ノズルと特定し(ステップ606)、メイン処理に戻る。 ここでは、二つの対象ノズルのうちいずれか一方の吐出検出を行い、これに異常がなければ、他方に異常があるとみなして不良ノズルとすることによって、処理を簡略化している。
メイン処理のステップ7では、特定された不良ノズルのみについてフラッシングを行い、ノズルを正常な状態に回復させる。
例えば、一回のノズルの吐出検出に100msecを要する場合、上記の64行×2列の印字ヘッドにおいて各ノズル毎に吐出検出を行うと、全ノズルを検出するには、12.8sec(=100[msec]×128[ノズル])を要するのに対し、本実施の形態によれば、3.2[sec](=100[msec]×32[ノズル群])に短縮でき、ドット抜けの有無を短時間で検出できる。
また、不良ノズルの近傍にあるノズルのうちノズル検出機構によって検出されないノズルも不完全ながら目詰まりしていることもあり得るため、このようなドット抜け予備軍としてのノズルも含めて一括してクリーニングしておくことができる。
その一方で、異常とされる対象ノズル群に含まれる対象ノズルを一つにまで絞り込むことによって不良ノズルを特定することも可能であり、この場合には、対象ノズル群にドット抜けが生じたノズルが複数含まれていても、それぞれ、不良ノズルであると特定することができる。
また、1ドット列間隔でノズルブロックAを設定することができる。
40 クリーニング機構
50 ノズル検出装置
51 ノズル検出機構
60 制御部
61 ノズル群吐出機能
62 ノズル群識別機能
63 ノズル特定機能
64 ノズル単体クリーニング機能
65 ノズルブロッククリーニング機能
Claims (6)
- インク液滴を吐出可能なノズルが複数配列された印字ヘッドのクリーニング装置であっ
て、
分割された1つのノズル群に含まれるノズルから一括してインク液滴を吐出し、その吐出状態を所定の出力電圧に変換し、総和出力電圧を所定値と比較することにより、当該ノズル群内における不良ノズルの有無を検知するノズル検出機構によって、
分割されたノズル群内に不良ノズルが存在すると判断された場合に、当該ノズル群を不良ノズルを含むノズル群と特定するか、或いは、当該ノズル群を更に分割して、前記ノズル検出機構によって不良ノズルが存在するか否かの判断を繰り返して、不良ノズル単体を特定する、不良ノズル特定手段と、
特定された前記不良ノズルを含む不良ノズル群を対象にしてクリーニングを実行するノズルブロッククリーニング手段と、
特定された前記不良ノズル単体を対象にしてクリーニングを実行するノズル単体クリー
ニング手段とを備え、
前記2つのクリーニング手段を前記不良ノズル特定手段の出力に応じて選択的に作動さ
せることを特徴とする印字ヘッドのクリーニング装置。 - 前記不良ノズル特定手段は、複数の行及び列に配列された前記複数のノズルの内の不良ノズルブロックの特定に際して、前記複数のノズルを1列間隔で前記ノズルブロックに分割し、ノズルブロック毎に吐出して不良ノズルブロックを特定することを特徴とする請求項1に記載の印字ヘッドのクリーニング装置。
- 前記不良ノズルブロックの特定で、前記1列間隔でノズルブロックに分割した場合に、
そのノズルブロックに不良ノズルが含まれていないと判断できた際には、隣接する列のノ
ズルブロックでの不良ノズルの判断を省略することを特徴とする請求項2に記載の印字ヘ
ッドのクリーニング装置。 - インク液滴を吐出可能なノズルが複数配列された印字ヘッドのクリーニング方法であっ
て、
分割された1つのノズル群に含まれるノズルから一括してインク液滴を吐出し、その吐出状態を所定の出力電圧に変換し、総和出力電圧を所定値と比較することにより、当該ノズル群内における不良ノズルの有無を検知するノズル検出機構によって、前記複数のノズルをブロックに分割したノズルブロックに不良ノズルが含まれるか否かを判断する不良ノズルブロック特定ステップと、
前記不良ノズルブロック特定ステップで、不良ノズルが存在すると判断され、且つ、不良ノズルの特定を必要としない場合には、当該ノズルブロックに不良ノズルが存在すると特定して、当該ノズルブロックを対象にしてクリーニングを実行するノズルブロッククリーニングステップと、
前記不良ノズルブロック特定ステップで、不良ノズルが存在すると判断され、且つ、不良ノズルの特定を必要とする場合には、当該ノズルブロックを更にブロックに分割して、前記ノズル検出機構によって不良ノズルが存在するか否かの判断を繰り返して、不良ノズル単体を特定して、検出したノズル単体を対象にしてクリーニングを実行する単体ノズルクリーニングステップと、
を含むことを特徴とする印字ヘッドのクリーニング方法。 - 前記不良ノズルブロック特定ステップは、複数の行及び列に配列された前記複数のノズルの内の不良ノズルブロックの特定に際して、前記複数のノズルを1列間隔で前記ノズルブロックに分割し、ノズルブロック毎に吐出して不良ノズルブロックを特定することを特徴とする請求項4に記載の印字ヘッドのクリーニング方法。
- 前記不良ノズルブロックの特定ステップで、前記1列間隔でノズルブロックに分割した
場合に、そのノズルブロックに不良ノズルが含まれていないと判断できた際には、隣接す
る列のノズルブロックでの不良ノズルの判断を省略することを特徴とする請求項5に記載
の印字ヘッドのクリーニング方法。
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