JP4479746B2 - 乳化組成物の評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、乳化組成物の評価方法に関する。
乳化物は食品、化粧品、医薬品、建材、塗料、等広い技術分野において利用されている。乳化は本来混合しない水と油の一方を微細粒滴とし、他方を連続相とした媒体中に均一分散させたものであるため、乳化の経時安定性の向上や使用上の簡便が種々の技術分野で強く望まれている。特に、人体の粘膜や皮膚と接触して使用される可能性のある化粧品・医薬品、および経口摂取する食品においては、安全で刺激が少なく、かつ乳化能力が高く使用が簡便な乳化剤が要望されている。
しかし従来の乳化剤は必ずしもこのような要件を充分に満たしていないのが実状である。例えばグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキレンエーテル等の非イオン性界面活性剤は安全性が高く人体に穏やかであるが乳化能力において不足がある場合があり、他方、脂肪酸石鹸、エーテルカルボン酸及びその塩、アルカンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸、高級アルコール、アルキルアミン酸、アルカノールアミン脂肪酸誘導体等のイオン性界面活性剤は、乳化能力が高い反面、人体に対する安全性、穏和性に問題があった。
このような中、複数の乳化剤を配合することによって、安全性、穏和性、乳化能力等を幅広く満たそうとする試みが種々行われている。例えば特許文献1(特開平5−246821号公報)、特許文献2(特開平7−25724号公報)では、ショ糖脂肪酸ジエステルおよび石鹸に代表されるイオン性界面活性剤を組み合わせることによって、塗膜の耐水性の高い乳化組成物を取得している。特許文献1(特開平5−246821号公報)では、ポリグリセリン脂肪酸エステルおよび脂肪酸乳酸エステル塩を組み合わせることによって同様に耐水性の高い乳化組成物を提供している。
そのほか乳化以外の分野においても複数の乳化剤を配合することによる機能向上の試みはいくつか報告されている。特許文献3(特開昭62−65646号公報)、特許文献4(特開平6−225684号公報)、特許文献5(特開平6−181701号公報)、特許文献6(特開平5−161446号公報)等の各公報では、ショ糖脂肪酸エステルと脂肪酸乳酸エステル塩を含む種々の食品用乳化剤、およびその他の物質を組み合わせて小麦粉食品の品質向上、工程改良を行っている。特許文献7(特開平7−173045号公報)ではヤシ油脂肪酸ショ糖エステルと脂肪酸乳酸エステル塩を組み合わせることによって皮膚治療特性を発現させている。特許文献8(特開平5−316950号公報)では、揚げ油として好適に利用できるショ糖脂肪酸エステル混合物をエステル置換度が異なった配合混合物を調製することにより達成した。
しかし、これらの技術は特定の系、例えば撥水性の高い塗布化粧料等を対象としたものであり、利用は特定の分野に限られ汎用性に乏しい。また、従来技術では、乳化剤純度および配合比について上記した特許文献8(特開平5−316950号公報)以外何ら検討されていなかった。
一方、ショ糖脂肪酸エステルの中でジエステル体のみクローズアップされ、ジエステル純度が高いショ糖脂肪酸エステルを利用した機能向上及び用途開発の試みがいくつか報告されている[特許文献9(特開平5−1090号公報)、特許文献1(特開平5−246821号公報)等]。しかし、安全で分散性が高く、乳化安定化効果の優れた乳化剤を得るためには、不十分であった。
特開平5−246821号公報 特開平7−25724号公報 特開昭62−65646号公報 特開平6−225684号公報 特開平6−181701号公報 特開平5−161446号公報 特開平7−173045号公報 特開平5−316950号公報 特開平5−1090号公報
本発明は、このような事情のもとで、汎用性があり、安全で、人体に穏やかで、分散しやすく、均質化時の不必要な泡立ちが無く、より乳化安定化効果の優れた乳化組成物を選抜することができる、乳化組成物の新規な評価方法の提供を目的としてなされたものである。
上記目的を達成するために乳化組成物の崩壊圧について検討を重ねた結果、乳化機能が乳化剤の界面配列性に依存することが分かり、乳化剤配合比、特にショ糖脂肪酸エステルのエステル置換度に大きく影響することが分かった。その中で、トリエステル含量が30重量%以上、とりわけ平均エステル化度1.6〜2.9のショ糖脂肪酸エステルとイオン性界面活性剤を、特定の割合で組み合わせて用いることにより、安全性が高く、人体への刺激が無くかつ乳化安定性に優れ、油または水への分散性に優れ、しかも均質化時の不必要な泡立ちが無い外観的にも好ましい乳化組成物を見出すに至った。また、これらの結果に基づき、乳化組成物の崩壊圧が乳化能の評価に用い得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明により、下記(1)〜()の乳化組成物の評価方法が提供される。
(1)乳化組成物を水面上に展開し、外側から圧縮させた時に得られるπ−A等温線で、固体膜が崩壊する時の表面圧値で表される乳化組成物の崩壊圧を測定し、その測定値に基づいて乳化組成物の乳化性能を判定することを特徴とする乳化組成物の評価方法。
)崩壊圧が50〜58mN/mの範囲内である場合に、乳化組成物が好ましい乳化性能を有していると判定することを特徴とする上記(1)に記載の評価方法。
)更に、乳化組成物を水面上に展開し、外側から圧縮させた時に得られるπ−A等温線で、固体膜を示す範囲をπ=0に外挿した時の面積値で表される乳化組成物の分子占有面積を崩壊圧と同時に測定し、それらの測定値に基づいて乳化組成物の乳化性能を判定することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の評価方法。
)崩壊圧が50〜51mN/m、かつ分子占有面積が1.25〜1.35nm/molである場合に、乳化組成物が好ましい乳化性能を有していると判定することを特徴とする上記(3)に記載の評価方法。
)崩壊圧が55〜58mN/m、かつ分子占有面積が0.87〜1.00nm/molである場合に、乳化組成物が好ましい乳化性能を有していると判定することを特徴とする上記(3)に記載の評価方法。
本発明の評価方法を用いることにより、安全性が高く、人体への刺激がなく、安定性に優れた乳化物を選抜することができる。この乳化物は、その上、油または水への分散性が高く、しかも均質化時の不必要な泡立ちや、製品への着色や臭いが無く利便性に優れる。
また、本発明の評価方法を用いて選抜された乳化物は、安全性が高く、穏やかで、乳化安定性に優れ、食品、化粧品等に好適に用いられる。
以下、本発明につき詳細に説明する。
本発明で用いられるショ糖脂肪酸エステルを構成する脂肪酸としては、炭素数12〜22、好ましくは12〜18、より好ましくは16〜18の脂肪酸が用いられる。脂肪酸鎖長がこの範囲よりも短かすぎると親油性部分の油への親和性が弱いため乳化安定性が悪くなり、しかも乳化時に著しい発泡が起きることがあり好ましくない。また脂肪酸鎖長がこの範囲より長くても乳化剤自体の結晶性が高すぎ、親油性部分が油へ親和しにくくなり、短かすぎる場合と同様に乳化安定性が悪くなる。しかも原料の入手が困難なため好ましくない。
上記の炭素数の範囲であれば脂肪酸は飽和でも不飽和でもよく、また直鎖状でも分岐鎖状でもよい。分岐鎖状の場合には最長鎖の長さを炭素数8以上、より好ましくは10以上とすることが好ましい。また場合によっては水酸基を有するヒドロキシルカルボン酸でもよい。これらの脂肪酸としては、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、テトラデセン酸、ヘキサデセン酸、オクタデセン酸(オレイン酸、エライジン酸等)、オクタデカジエン酸(リノール酸等)、オクタデカトリエン酸(リノレン酸等)、エイコセン酸、エイコサテトラエン酸(アラキドン酸)、ドコセン酸(エルカ酸)、イソステアリン酸、ヘキシルデカン酸、ヘキシルウンデカン酸、オクチルデカン酸、ヒドロキシテトラデカン酸、ヒドロキシヘキサデカン酸、ヒドロキシオクタデカン酸等があげられる。
これらのなかでもパルミチン酸、ステアリン酸、等が乳化性能が優れておりしかも入手しやすいので好ましく、特にステアリン酸を70重量%以上用いることが好ましい。
本発明においては、ショ糖脂肪酸エステルの内、トリエステル含量が30重量%以上であり、好ましくは50重量%以上である。トリエステル含量が30重量%以下であると、崩壊圧が低くなり、分子占有面積が大きくなる。すなわち乳化した後の粘度が低くなり、乳化した後の保存安定性が悪くなるので好ましくない。
また本発明で用いられるショ糖脂肪酸エステルは、モル平均エステル化度が1.6〜2.9であることが好ましい。モル平均エステル化度は、ショ糖脂肪酸エステルのモル平均のエステル化度を表す。例えば、純度100%の場合、それがモノエステルでは1、ジエステルでは2となる。混合物の場合、その重量比がモノエステル/ジエステル=50/50であるならば、そのモル平均エステル化度は、モノエステルの分子量をM1、ジエステルの分子量をM2とすると、(1x50/M1+2x50/M2) /(50/M1+50/M2) で表される。このモル平均エステル化度が1.6未満では、疎水部に対して親水部の表面積が大きく、乳化した場合油水界面の曲率が高くなるため、油水界面に均一に密にパッキングするためにはエネルギー的に好ましくない。また2.9を越えると、疎水部に対して親水部の表面積が小さく、乳化した場合油水界面の曲率が高くなり、エネルギー的に好ましくない。
かかるショ糖脂肪酸エステルは、イオン性界面活性剤とともに、乳化組成物を形成する。イオン性界面活性剤としては特に制限されず、アニオン性、カチオン性のいずれも使用することができる。具体的には、アニオン性界面活性剤として長鎖脂肪族カルボン酸乳酸エステル塩、脂肪族金属塩(石鹸)、アルカンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、高級アルコール脂肪酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、有機酸モノグリセリド塩等が、またカチオン性界面活性剤としてアルキルアミン塩、アルキルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩等を挙げることができる。本発明においてはアニオン性界面活性剤を用いることが好ましく、特に脂肪酸乳酸エステルまたはその塩が好適に使用される。脂肪酸乳酸エステルまたはその塩においては、これらの脂肪酸が、任意の割合からなる2種以上の混合物であってもよい。かかる脂肪酸乳酸エステルを構成する脂肪酸としては、前述した「ショ糖脂肪酸エステル」を構成する脂肪酸と同様の脂肪酸が用いられる。
脂肪酸乳酸エステル塩における乳酸としては、発酵法または合成法のいずれで製造されたものでもよく、D体L体の区別を問わない。
純度80モル%以上の脂肪酸乳酸エステルまたはその塩を得るための方法は特には限定されず、いかなる手法でもよい。例としては、公知の製造法による反応物をなんらかの手段により精製する方法があげられる。
本発明においては、かかるショ糖脂肪酸エステルおよびイオン性界面活性剤を任意の割合で混合して、乳化組成物を得る。好ましくは、ショ糖脂肪酸エステル70〜99.95重量%に対し、イオン性界面活性剤0.05〜30重量%である。
本発明の乳化組成物は、圧縮した時の膜の強さを表す尺度である崩壊圧が50〜58mN/mであることが好ましい。崩壊圧とは、乳化組成物を水面上に展開し、外側から10%/minで圧縮させた時に得られるπ−A等温線で、固体膜が崩壊する時の表面圧値で表される。一般に膜が弱い場合、崩壊圧は低く、膜が強い場合、崩壊圧は高い。しかしながら、膜が強いほどしなやかさがなく、硬い膜となる。従ってある程度、強くてしなやかな(硬すぎない)膜が油水界面に配列性が高く、乳化能が高いことになる。すなわち、崩壊圧が50mN/m未満では膜が弱く、58mN/mを越えると膜は強くなるが、硬すぎて乳化能が低下する。
本発明のより好ましい乳化組成物は、ショ糖脂肪酸エステルのモル平均エステル化度が1.67〜1.74であり、それを用いた乳化組成物の崩壊圧が50〜51mN/m、および1分子当たりの界面活性剤の親水部の面積を表す分子占有面積が、1.25〜1.35nm/molである。
また本発明の他の好ましい乳化組成物は、ショ糖脂肪酸エステルのモル平均エステル化度が2.42〜2.72であり、それを用いた乳化組成物の崩壊圧が55〜58mN/m、および1分子当たりの界面活性剤の親水部の面積を表す分子占有面積が、0.87〜1.00nm/molである。
この他にも、本発明乳化組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、通常の乳化系に慣用される添加成分の中から任意のものを選択して添加してよい。このような添加成分としては、例えばポリグリセリン脂肪酸エステル、モノグリセリド、有機酸モノグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステル、レシチン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、あるいはカルボキシベタイン型、イミダゾリニウム型、スルホベタイン型、アミノ酸系界面活性剤などの安全性の高い界面活性剤、およびカラギーナン、ローカストビーンガム、グアガム、タマリンドガム、アラビアガム、キサンタンガム、ペクチン、プルラン、カゼイン、ゼラチン、アルブミン、カゼイン、大豆タンパク質、グルテンなどの天然増粘安定剤、メチルセルロース、カゼインナトリウム、ポリアクリル酸などの合成増粘安定剤、さらには香料、甘味料、調味料、着色剤、保湿剤、殺菌剤、酵素、抗炎症剤などが挙げられる。
本乳化組成物は、食品、化粧品等の乳化剤として用いることができる。この際の形態は、主に用いる脂肪酸乳酸エステル塩およびショ糖脂肪酸エステルの融点によって影響を受け、固形状であることが多いが、脂肪酸種および添加成分によっては液体状、ベースト状をも取りうる。
次に本乳化組成物を用いた乳化物について説明する。乳化の形態(水中油型、多重乳化、マイクロエマルション等)は適宜選択されるが、本乳化組成物は特に水中油型の乳化物に好適である。
水性成分としては、特に制限はなく、水および各種水溶液があげられる。この水性成分には、通常の食品、化粧料等に配合される各種水溶性成分、例えば糖類、アルコール類、塩化ナトリウム、炭酸カリウム等の塩類、等を配合することができる。
油性成分としては、特に制限はなく、動植物由来油脂類、鉱物由来の油脂類、化学合成品が含まれる。具体的には大豆油、綿実油、菜種油、パーム油、ヤシ油、ゴマ油、ヒマシ油、カカオ脂、サフラワー油、オリーブ油、牛脂、豚脂、魚油、鯨油、バター脂、およびそれらの水素添加物やエステル交換油等の加工油脂、さらに木ロウ、みつロウ、羊ロウ等のワックス類、ラノリン、およびコレステロール等のステロール類、流動パラフィン等のパラフィン類、ワセリン、スクワラン等の炭化水素類、パルミチン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸、セタノール、ステアリルアルコール等の高級脂肪族アルコール、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、コレステロールイソステアレート等のエステル類があげられる。これらの油性成分には更に酸化防止剤、油溶性薬剤等を配合することができる。また、油性成分は単独でも適宜混合してもよい。
乳化物中の油脂類の含有量は特に制限を受けないが、2〜90重量%配合するのが良い。
乳化組成物の好適な使用量は、乳化物全体に対して0.01〜60重量%、好ましくは0.01〜20重量%、より好ましくは0.1〜5重量%である。これより少量の使用量では、充分な安定性が得られず、一方これを超えて使用しても乳化作用に格段の効果は得られないばかりか不必要な増粘をきたしたり、経済的にも不利となる。
乳化方法については特に限定するものではないが、例として次の方法があげられる。すなわち本乳化剤組成物及び水を、乳化剤組成物のクラフト点以上の温度に加熱撹拌して得た水性成分と、前記の油性成分とを均質化する方法、または本乳化剤組成物のうち油溶性の成分を加熱溶解した油性成分と、あらかじめ所定量の塩基性物質を溶解した水を均質化する方法等があげられる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例、比較例>
脂肪酸乳酸エステル塩およびショ糖脂肪酸エステルを含む乳化剤を調製し、乳化を行いこれを評価した結果を表1〜表4に示した。
乳化剤組成物の評価は、次のようにして行った。
1.乳化組成物のクリーミング速度(ml/hr) :乳化直後1 時間後の離水量を初期クリーミング速度とした。
2.乳化組成物の分子占有面積(nm) :乳化組成物を水面上に展開し、外側から10%/minで圧縮させた時に得られるπ−A等温線で、固体膜を示す範囲をπ=0に外挿した時の面積値。
3.乳化組成物の崩壊圧(mN/m):乳化組成物を水面上に展開し、外側から10%/minで圧縮させた時に得られるπ−A等温線で、固体膜が崩壊する時の表面圧値。
4.乳化物の安定性;製造後、25℃で24時間保存した乳化物の離水量(ml)を測定し、全量で除した時の割合。
なお、乳化については乳酸ステアリン酸エステルを4mol% 添加した系であり、乳酸ステアリン酸エステルのモル平均エステル化度は1とした。
<水中油型乳化物の製造方法>
乳化組成物を25℃で水に分散させ、大豆油または流動パラフィンを添加し60〜80℃に昇温して撹拌した。
この水相と油相を、日本精機(株)製エースホモミキサーを用いて、70℃で、10000rpm、5分間乳化し、この後氷水で急冷した。
Figure 0004479746
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なお上記ショ糖脂肪酸エステルは、以下のエステル混合物である。
Figure 0004479746
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Claims (5)

  1. 乳化組成物を水面上に展開し、外側から圧縮させた時に得られるπ−A等温線で、固体膜が崩壊する時の表面圧値で表される乳化組成物の崩壊圧を測定し、その測定値に基づいて乳化組成物の乳化性能を判定することを特徴とする乳化組成物の評価方法。
  2. 崩壊圧が50〜58mN/mの範囲内である場合に、乳化組成物が好ましい乳化性能を有していると判定することを特徴とする請求項1に記載の評価方法。
  3. 更に、乳化組成物を水面上に展開し、外側から圧縮させた時に得られるπ−A等温線で、固体膜を示す範囲をπ=0に外挿した時の面積値で表される乳化組成物の分子占有面積を崩壊圧と同時に測定し、それらの測定値に基づいて乳化組成物の乳化性能を判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の評価方法。
  4. 崩壊圧が50〜51mN/m、かつ分子占有面積が1.25〜1.35nm/molである場合に、乳化組成物が好ましい乳化性能を有していると判定することを特徴とする請求項3に記載の評価方法。
  5. 崩壊圧が55〜58mN/m、かつ分子占有面積が0.87〜1.00nm/molである場合に、乳化組成物が好ましい乳化性能を有していると判定することを特徴とする請求項3に記載の評価方法。
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