JP4479086B2 - 組電池の電圧検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、組電池の電圧検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえばハイブリッド自動車や電気自動車、燃料電池車などでは、配線抵抗損失の低減やスイッチング素子の小型化などのために、二次電池や燃料電池からなる単電池を多数直列接続して数100Vといった高圧の組電池として構成するのが一般的であり、通常は車体から電気的に絶縁されている。
【0003】
この高圧の組電池において、各単電池(本明細書では所定個数の単電池を直列接続してなる電池モジュールも単電池とみなすものとする)の容量計算や保護管理のために、各単電池の電圧を電気絶縁をできるだけ確保しつつ検出する必要があった。
【0004】
特開平11−113182号公報は、各単電池の電圧を、それぞれ異なる差動増幅器で差動増幅する車両用組電池の電圧検出回路を提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の電圧検出回路は、各単電池の電圧を測定するため、各単電池(モジュール)ごとに車体基準電位から電気絶縁された電源や、車体電位(以下、単に接地電位ともいう)に対して独立する各単電池電圧を、車体電位基準の信号電圧に変換する回路を必要とすることから、非常に複雑な構成となり、製造コストも大きかった。
【0006】
一方、組電池と初段差動増幅器との間にマルチプレクサを介設し、各単電池電圧をマルチプレクサの各アナログスイッチを順次選択して共通の初段差動増幅器に出力することにより、初段差動増幅器の個数を低減して、回路構成を簡素化し、かつ、電池電圧非測定時にマルチプレクサのすべてのアナログスイッチをオフして回路安全性の向上と消費電力の低減を図ることができるが、このマルチプレクサ付きの車両用組電池の電圧検出回路では、地絡電流低減のために初段差動増幅器の抵抗器の抵抗値をきわめて大きく設定すると、初段差動増幅器への信号電流に対してマルチプレクサのアナログスイッチの漏れ電流が無視できないレベルまで増加し、それにより初段差動増幅器の出力電圧にオフセット電圧が重畳してしまい、信号のSN比が大幅に低下してしまうという問題が生じた。
【0007】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、検出精度や安全性の低下を抑止しつつ簡素な回路構成で実現できる組電池の電圧検出装置を提供することを、その目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の車両用組電池の電圧検出回路は、互いに直列接続されて電池ブロックを構成する多数の単電池の各一端に順次導通される第一のマルチプレクサと、各前記単電池の各他端に順次導通される第二のマルチプレクサと、一対の入力端が前記両マルチプレクサの出力端に別々に接続されて差動増幅を行うオペアンプを有する初段差動増幅器と、前記初段差動増幅器の出力電圧を所定の増幅率で増幅するオペアンプを有する後段差動増幅器とを有し、前記初段差動増幅器は、前記電池ブロックの最高電位端から最低電位端に至るまでの車体電位ではない所定の電位を基準として前記両マルチプレクサで接続された前記単電池の電圧を検出すべく前記差動増幅を行い、前記後段差動増幅器は、前記後段差動増幅器が信号電圧を出力する信号処理回路の基準電位をなす車体電位を基準として前記増幅を行うことを特徴としている。単電池は一個の電池セル又は互いに直列接続された複数の電池セルからなる。
【0009】
すなわち、本構成は、マルチプレクサによって選択された単電池電圧を初段差動増幅器により車体電位ではない電池ブロックの一端電位を基準として、マルチプレクサで接続された単電池の電圧を検出すべく差動増幅を行い、各単電池電圧の基準を組電池電位を基準として揃え、この組電池電位基準の各単電池電圧を後段差動増幅器により接地電位基準の信号電圧に変換し、後段の車体アース電位を基準とするA/Dコンバータなどの信号処理回路により後段差動増幅器の出力信号電圧を直ちに処理する。
【0010】
これにより、簡素な回路構成で検出精度や安全性の低下を抑止可能な組電池の電圧検出装置を実現することができる。
【0011】
請求項1記載の構成によれば車両用組電池の電圧検出回路において電圧検出回路において更に、前記初段差動増幅器のオペアンプの一つの入力端は、所定抵抗値をもつ基準電位抵抗素子を通じて前記電池ブロックの最低電位端から最高電位端に至るまでの所定の電位をもつ端子に接続され、前記後段差動増幅器のオペアンプの一つの入力端は、前記初段差動増幅器側の前記基準電位抵抗素子よりも大きい抵抗値をもつ基準電位抵抗素子を通じて車体アースされていることを特徴としている。
【0012】
本構成によれば、初段差動増幅器の入力端に低抵抗の基準電位抵抗素子を通じて基準電位を与えたり、初段差動増幅器の増幅率を決定するオペアンプ周辺の各抵抗の抵抗値が小さく設定されているので、マルチプレクサの漏れ電流によって生じるオフセット電圧を減少したり、抵抗ノイズ電圧を小さくすることができ、SN比を向上することができる。
【0013】
また、この後段差動増幅器の入力端を接地する上記基準電位抵抗素子の抵抗値は、初段差動増幅器のように上記したマルチプレクサの漏れ電流によるオフセット電圧を考慮する必要がないため、初段差動増幅器の基準電位抵抗素子に比べて高く設定できるので、高圧の組電池回路系で地絡が生じても、後段差動増幅器の上記基準電位抵抗素子を通じて大きな地絡電流が流れることがなく、高い安全性を確保することができる。
【0014】
更に、本構成によれば、上述の説明のように初段差動増幅器の入力端に接続される抵抗素子の抵抗値を低減することができるので、漏れ電流が比較的大きいアナログスイッチでもマルチプレクサを構成することができ、マルチプレクサの実現が格段に容易となる。
【0015】
好適には、上記基準電位抵抗素子はオペアンプの+入力端に接続されるのが通常であるが、−入力端側に接続してもよい。
【0016】
請求項2記載の構成によれば請求項1記載の車両用組電池の電圧検出回路において更に、前記組電池は、互いに直列接続された二つの前記電池ブロックを有し、前記初段差動増幅器のオペアンプの+入力端は、高位側の前記電池ブロックの最低電位端と低位側の前記電池ブロックの最高電位端との接続点に前記基準電位抵抗を通じて接続されていることを特徴としている。
【0017】
本構成によれば、初段差動増幅器が組電池の中間電位を基準電位として各単電池電圧を検出するので、最高電位又は最低電位の単電池を検出する回路部分の耐圧や漏れ電流を半分以下にまで低減することができる。
【0018】
請求項3記載の構成によれば請求項1乃至2のいずれか記載の車両用組電池の電圧検出回路において更に、前記各単電池の一端と前記第一のマルチプレクサの各入力端、及び、前記各単電池の他端と前記第二のマルチプレクサの各入力端とを個別に接続するとともに、前記初段差動増幅器の入力抵抗をなす多数の入力抵抗素子を有することを特徴としている。
【0019】
本構成によれば、マルチプレクサのアナログスイッチが入力抵抗素子を通じて組電池に接続されるので、アナログスイッチの短絡などの事故や地絡が生じても入力抵抗素子により電流を制限することができる。
【0020】
請求項4記載の構成によれば請求項1乃至3のいずれか記載の車両用組電池の電圧検出回路において更に、前記両マルチプレクサのすべてのアナログスイッチをオフした状態での前記後段差動増幅器の出力電圧を、オフセット電圧として記憶し、選択すべき前記単電池の両端に接続される一対の前記アナログスイッチをオンして前記選択すべき単電池の電圧に相当する信号電圧を前記後段差動増幅器から読み出し、前記信号電圧と前記オフセット電圧との差電圧を、前記選択すべき単電池の電圧として出力する電圧減算手段を有することを特徴としている。
【0021】
本構成によれば、漏れ電流によるオフセット電圧を大幅に低減することができる。
【0022】
更に説明すると、すべてのアナログスイッチをオフしている場合の漏れ電流によるオフセット電圧に対して、任意のアナログスイッチをオンした場合、上記したオフセット電圧は一定と仮定すると、オンしたアナログスイッチを通じてオペアンプに本来流れ込む信号電流は、上記漏れ電流の分だけ小さくなるとみなすことができ、これは、このオンしたアナログスイッチにつながる単電池の端子電位が漏れ電流分低下したと考えることができる。
【0023】
したがって、オンしないアナログスイッチのリーク電流によるオフセット電圧は上記減算によりキャンセルすることができ、SN比を大幅に改善することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な態様を以下の実施例により詳細に説明する。ただし、本発明は下記の実施例の構成に限定されるものではなく、置換可能な公知回路を用いて構成できることは当然である。
【0025】
【実施例1】
本発明の組電池の電圧検出装置の一実施例を図1に示す部分回路図を参照して説明する。
【0026】
(回路構成)
V1〜V10は組電池1を構成する単電池、R1〜R11は入力抵抗素子、S1〜S11はアナログスイッチ、である。アナログスイッチS1,S3,S5,S7,S9,S11は第一のマルチプレクサ2を構成し、S2,S4,S6,S8,S10は第二のマルチプレクサ3を構成している。4は初段差動増幅器、5は後段差動増幅器、6はA/Dコンバータ、7はA/Dコンバータ6から入力されたデジタル信号を処理するマイコン、8は初段差動増幅器4の電源電圧を発生する定電圧発生回路、9は後段差動増幅器の電源電圧を発生する定電圧発生回路である。
【0027】
各単電池V1〜V10の正極端は入力抵抗素子R1〜R10を通じてマルチプレクサ2,3のアナログスイッチS1〜S10の一端に個別に入力される。最低電位の単電池V10の負極端は入力抵抗素子R11、アナログスイッチS11を通じてオペアンプ40のー入力端に接続されている。マルチプレクサ1の各アナログスイッチの他端はオペアンプ40のー入力端に接続され、マルチプレクサ2の各アナログスイッチの他端はオペアンプ40の+入力端に接続されている。
【0028】
初段差動増幅器4は、オペアンプ40、帰還抵抗素子41、基準電位抵抗素子42とともに、上記した入力抵抗素子R1〜R11とにより差動オペアンプ回路を構成している。
【0029】
入力抵抗素子R1〜R11は、各単電池電圧に対するこの初段差動増幅器4の増幅率を等しくするために等しい抵抗値に設定されている。実際には、この入力抵抗素子R1〜R11の抵抗値はそれらと直列接続されたアナログスイッチS1〜S11のオン抵抗を含んでいるものとする。
【0030】
よく知られているように、この初段差動増幅器4の増幅率は、単電池V1の単電池電圧ΔV1の測定を例とする場合、帰還抵抗素子41の抵抗値をrf、基準電位抵抗素子42の抵抗値をrb、初段差動増幅器4の出力電圧をVo、入力抵抗素子R1、R2の抵抗値をr1、r2とすると、
Vo=rf・ΔV1/r1となり、電圧増幅率はrf/r1となる。ただし、この実施例では、r1=r2、rf=rbとされている。したがって、初段差動増幅器4において、基準電位抵抗素子42の抵抗値を大きくすると、r1、r2、rfの抵抗値もそれに比例して増大することになる。
【0031】
後段差動増幅器5は、オペアンプ50、帰還抵抗素子51、基準電位抵抗素子52、入力抵抗素子53、54とにより差動オペアンプ回路を構成している。
【0032】
この実施例では、初段差動増幅器4の基準電位抵抗素子42の一端はアナログスイッチS12を通じて組電池1の最低電位端に接続され、後段差動増幅器5の基準電位抵抗素子52は接地され、組電池1の最低電位端はアナログスイッチS12、入力抵抗素子54を通じて後段差動増幅器5のオペアンプ50の+入力端に接続されている。
【0033】
A/Dコンバータ6は車体アース(接地)電位を基準とする入力信号電圧の大きさに比例するデジタル信号を出力する。
【0034】
(動作)
次に、この回路の動作を以下に説明する。
【0035】
最初に、アナログスイッチS1,S2をオンして単電池V1を入力抵抗素子R1、R2を通じて初段差動増幅器4に入力する。なお、マルチプレクサ2,3のアナログスイッチをオンする時に、アナログスイッチS12は常にオンする。
【0036】
単電池V1の電圧は、この組電池1の最低電位を基準として比例増幅され、差動増幅器5に印加される。定電圧回路8が、組電池1の最低電位を基準として電源電圧+Vcc1、ーVcc1を発生させ、これをオペアンプ40に印加する。定電圧回路8には、組電池1から入力される電圧をDC−DCコンバータで降圧した電圧を入力してもよく、又は、組電池1の最低電位の単電池から所定番目までの単電池までの必要個数の単電池からの電圧を入力してもよく、組電池1とは異なる低圧電池からトランス内蔵のDC−DCコンバータで絶縁分離した電圧を入力してもよい。
【0037】
組電池1の最低電位を基準とする差動増幅器4の出力電圧は後段差動増幅器5に入力され、後段差動増幅器5は、車体アース電位を基準としてそれを比例増幅し、A/Dコンバータ6に出力する。A/Dコンバータ6は車体アース電位を基準とする後段差動増幅器5の出力電圧をA/D変換する。
【0038】
定電圧回路9が、車体アース電位を基準として電源電圧+Vcc2、ーVcc2を発生させ、これをオペアンプ50に印加する。この定電圧回路9には、図示しない負極端接地の低圧電池から電圧が印加されている。
【0039】
次に、アナログスイッチS2,S3をオンして単電池V2を入力抵抗素子R2、R3を通じて初段差動増幅器4に入力する。
【0040】
ただし、この場合には、初段差動増幅器4の出力電圧は組電池1の最低電位を基準として、単電池1の出力電圧と逆側(正側)に発生する。
【0041】
この実施例では、後段差動増幅器5から出力される車体アース電位を基準として正側又は負側に発生する各単電池電圧の範囲は、A/Dコンバータ6の入力受け入れ可能電圧の範囲に設定されており、これによりA/Dコンバータ6から出力されるデジタル電圧信号を単電池ごとにデジタル演算して、単電池電圧の方向を揃える。
【0042】
以下、順次、各単電池電圧を測定する。
【0043】
この実施例では、入力抵抗素子R1〜R11は200kオーム、基準電位抵抗素子42は200kオーム、帰還抵抗素子41は200kオーム、帰還抵抗素子51は400kオーム、基準電位抵抗素子52は400kオーム、入力抵抗素子53、54は2Mオームに設定されている。
【0044】
上記説明したこの実施例の組電池の電圧検出回路は、入力抵抗素子R1〜R11、帰還抵抗素子41、基準電位抵抗素子42の抵抗値を小さくして、初段差動増幅器4の漏れ電流感度(マルチプレクサ2,3の)を低下させ、かつその抵抗ノイズを低減している。
【0045】
また、入力抵抗素子53,54、帰還抵抗素子51、基準電位抵抗素子52の抵抗値を大きくして、入力抵抗素子R54と基準電位抵抗素子52との和である組電池1の接地抵抗を増大している。後段差動増幅器5にはマルチプレクサ2,3の漏れ電流が流れないので、その抵抗値が大きくても、オフセット電圧が生じることがない。更に、単電池電圧は初段差動増幅器4で電圧増幅されているので、後段差動増幅器5の上記高抵抗値により抵抗ノイズ電圧が増加してもその影響は小さい。
【0046】
なお、後段差動増幅器5を絶対値発生回路に変更すれば、上述した奇数番目の単電池電圧と偶数番目の単電池電圧との符号反転をキャンセルすることができる。
【0047】
なお、上記実施例では、初段差動増幅器4及び後段差動増幅器5は、オペアンプを一個用いる回路形式を用いたが、オペアンプを複数用いる公知の回路を用いてもよいことはもちろんである。
【0048】
また、アナログスイッチを順次オン/オフしながら各単電池の電圧を測定する時、すべての電池を測定する時間を短縮するために、切るべきアナログスイッチをオフすると同時に入れるべきアナログスイッチをオンすることもできる。すなわち、アナログスイッチはターンオン時間及びターンオフ時間をもつので、切るべきアナログスイッチと入れるべきアナログスイッチの両方が同時に過渡的オン状態となっても、抵抗R1〜R11が介在しているのでショートを生じることなく電圧を検出することができる。
【0049】
【実施例2】
本発明の車両用組電池の電圧検出回路の他の実施例を図2を参照して以下に説明する。
【0050】
この実施例は、図1に示す実施例1において、組電池1を高位側の電池ブロック11と低位側の電池ブロック12とに分割し、電池ブロック11の各単電池V1〜V5の電圧を第一の初段差動増幅器4aで計測し、電池ブロック12の各単電池V6〜V10の電圧を第二の初段差動増幅器4bで計測している。40a。40bはそれぞれオペアンプである。
【0051】
第一の初段差動増幅器4aの+入力端は、単電池V5の負極端(電池ブロック11の最低電位端)にスイッチ12、基準電位抵抗素子42aを通じて接続され、第二の初段差動増幅器4bの+入力端は、単電池V5の負極端(電池ブロック11の最低電位端)にスイッチ12、基準電位抵抗素子42bを通じて接続されている。
【0052】
両初段差動増幅器4a,4bの出力電圧は、加算器なす後段差動増幅器5のー入力端に入力抵抗素子53a、53b、アナログスイッチS21、S22を通じて出力され、加算される。
【0053】
この実施例によれば、アナログスイッチの耐圧を半減できるという効果がもつ。
【0054】
(変形態様)
本発明の車両用組電池の電圧検出回路の他の実施例を図3を参照して以下に説明する。
【0055】
この実施例は、図2に示す実施例2において、第二の初段差動増幅器4bを省略したものである。
【0056】
【実施例3】
本発明の車両用組電池の電圧検出回路の他の実施例を図1を参照して以下に説明する。
【0057】
この実施例では、マルチプレクサ1,2の各アナログスイッチS1〜S11による漏れ電流により生じるオフセット電圧を次のようにしてキャンセルする。
【0058】
まず、アナログスイッチS1〜S11をすべてオフした状態で後段差動増幅器5の出力電圧をA/Dコンバータ6でA/D変換し、オフセット電圧Voとして記憶する。アナログスイッチS12はターンオンしておく。
【0059】
その後、各単電池V1〜V10の電圧を順次デジタル変換し、読み出し、これらの単電池電圧からオフセット電圧Voを減算して、各単電池電圧とする。
【0060】
このようにすれば、アナログスイッチS1〜S11の漏れ電流によるオフセット電圧Voのほとんどをキャンセルすることができる。
【0061】
なお、上記処理はマイコン7により実施される。なお、この場合、検出した単電池電圧は実際の単電池電圧の真値よりも、検出にあたってターンオンしたアナログスイッチの漏れ電流だけ変化する。たとえば、単電池V1において、アナログスイッチS1の漏れ電流分だけ小さくなり、アナログスイッチS2の漏れ電流だけ大きくなる。
各漏れ電流の大きさは各単電池の電極電位に比例するので、上記減算結果に所定の係数を掛けて、上記アナログスイッチS1,S2による単電池電圧の変化分をキャンセルすることも可能である。
【0062】
本実施例によれば、漏れ電流によるオフセット電圧を大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の車両用組電池の電圧検出回路を示す回路図である。
【図2】実施例2の車両用組電池の電圧検出回路を示す回路図である。
【図3】実施例3の車両用組電池の電圧検出回路を示す回路図である。
【符号の説明】
1 組電池
2 マルチプレクサ
3 マルチプレクサ
4 初段差動増幅器
5 後段差動増幅器
6 A/Dコンバータ
7 マイコン
R1〜R11 入力抵抗素子
S1〜S12 アナログスイッチ
42 基準電位抵抗素子
52 基準電位抵抗素子
Claims (4)
- 互いに直列接続されて電池ブロックを構成する多数の単電池の各一端に順次導通される第一のマルチプレクサと、
各前記単電池の各他端に順次導通される第二のマルチプレクサと、
一対の入力端が前記両マルチプレクサの出力端に別々に接続されて差動増幅を行うオペアンプを有する初段差動増幅器と、
前記初段差動増幅器の出力電圧を所定の増幅率で増幅するオペアンプを有する後段差動増幅器と、
を有し、
前記初段差動増幅器は、前記電池ブロックの最高電位端から最低電位端に至るまでの車体電位ではない所定の電位を基準として前記両マルチプレクサで接続された前記単電池の電圧を検出すべく前記差動増幅を行い、
前記後段差動増幅器は、前記後段差動増幅器が信号電圧を出力する信号処理回路の基準電位をなす車体電位を基準として前記増幅を行い、
前記初段差動増幅器のオペアンプの一つの入力端は、所定抵抗値をもつ基準電位抵抗素子を通じて前記電池ブロックの最低電位端から最高電位端に至るまでの所定の電位をもつ端子に接続され、
前記後段差動増幅器のオペアンプの一つの入力端は、前記初段差動増幅器側の前記基準電位抵抗素子よりも大きい抵抗値をもつ基準電位抵抗素子を通じて車体アースされていることを特徴とする車両用組電池の電圧検出回路。 - 請求項1記載の車両用組電池の電圧検出回路において、
前記組電池は、互いに直列接続された二つの前記電池ブロックを有し、
前記初段差動増幅器のオペアンプの+入力端は、高位側の前記電池ブロックの最低電位端と低位側の前記電池ブロックの最高電位端との接続点に前記基準電位抵抗を通じて接続されていることを特徴とする車両用組電池の電圧検出回路。 - 請求項1又は2記載の車両用組電池の電圧検出回路において、
前記各単電池の一端と前記第一のマルチプレクサの各入力端、及び、前記各単電池の他端と前記第二のマルチプレクサの各入力端とを個別に接続するとともに、前記初段差動増幅器の入力抵抗をなす多数の入力抵抗素子を有することを特徴とする車両用組電池の電圧検出回路。 - 請求項1乃至3のいずれか記載の車両用組電池の電圧検出回路において、
前記両マルチプレクサのすべてのアナログスイッチをオフした状態での前記後段差動増幅器の出力電圧を、オフセット電圧として記憶し、
選択すべき前記単電池の両端に接続される一対の前記アナログスイッチをオンして前記選択すべき単電池の電圧に相当する信号電圧を前記後段差動増幅器から読み出し、
前記信号電圧と前記オフセット電圧との差電圧を、前記選択すべき単電池の電圧として出力する電圧減算手段を有することを特徴とする車両用組電池の電圧検出回路。
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