JP4477492B2 - キナーゼ類のヘテロ環阻害剤 - Google Patents

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Description

発明の詳細な説明
(技術分野)
本発明は、VEGFR−2、FGFR−1およびPDGFR−βのような増殖因子受容体のチロシンキナーゼ活性を阻害する化合物に関する。
(背景技術)
通常の血管形成は、胚発生、創傷治癒、肥満症および女性の生殖機能のいくつかの構成成分を含む様々なプロセスにおいて重要な役割を成している。望ましくないまたは病理的な血管形成は、糖尿病性網膜症、乾癬、癌、関節リウマチ関節炎、アテローム、カポジ肉腫および血管腫を含む病状に関係している(Fan et al, 1995, Trend Pharmacol. Sci. 16: 57-66; Folkman, 1995, Nature Medicine 1: 27-31)。血管透過性の変化は、通常のプロセスおよび病態生理学的プロセスの両方において役割を成すと考えられている(Cullinan-Bove et al, 1993,, Endocrinology 133: 829-837; Senger et al, 1993 Cancer and Metastasis Reviews, 12: 303-324)。
受容体チロシンキナーゼ(RTK)は、細胞の形質膜からの生化学的シグナルの伝達において重要である。このような膜透過分子は特徴として、形質膜におけるセグメントを通じて細胞内チロシンキナーゼドメインにつながる細胞外リガンド−結合ドメインからなる。該受容体へのリガンドの結合により、該受容体および他の細胞内タンパク質の両方のチロシン残基のリン酸化に導く該受容体に付随するチロシンキナーゼ活性を刺激し、様々な細胞応答に導くことになる。現在までに、アミノ酸配列相同性で定義される少なくとも19の明確なRTKサブファミリーが同定されている。これらのサブファミリーの1つは現在、fms様(fms-like)チロシンキナーゼ受容体,FltまたはFlt1(VEGFR−1)、キナーゼ挿入ドメイン−含有受容体,KDR(Flk−1またはVEGFR−2としても言及)、および別のfms様(fms-like)チロシンキナーゼ受容体,Flt4(VEGFR−3)に含まれている。これら関連するRTKの2つであるFltおよびKDRは、高い親和性で血管性内皮増殖因子(VEGF)に結合することを示している(De Vries et al, 1992, Science 255: 989-991; Terman et al, 1992, Biochem. Biophys. Res. Comm. 1992, 187: 1579-1586)。異種細胞で表されたこれら受容体へのVEGFの結合は、細胞のタンパク質のチロシンリン酸化状態およびカルシウム流動における変化に関与している。VEGFは、酸性および塩基性線維芽細胞成長因子(aFGFおよびbFGF)と共に、インビトロ内皮細胞増殖促進活性を有するとして同定されている。その受容体の制限された表現のために、VEGFの増殖因子活性はFGFの活性と対比して、内皮細胞に対して比較的特異的である。最近明らかになったことでは、VEGFが通常のおよび病理の両方の血管形成(Jakeman et al, 1993, Endocrinology, 133: 848-859; Kolch et al, 1995, Breast Cancer Research and Treatment, 36: 139-155)および血管透過性(Connolly et al, 1989, J. Biol. Chem. 264: 20017-20024)の重要な刺激物であることを示している。
成人の場合、内皮細胞は、創傷治癒および女性の生殖周期のような組織再構築、および脂肪生成の場合を除き、低い細胞増殖指数を有する。しかしながら、癌、遺伝による血管性疾患、子宮内膜症、乾癬、関節炎、網膜症およびアテローム性動脈硬化症のような病理的な病態において、内皮細胞は活発に増殖し、血管内に構築する。VEGFおよびbFGFのような増殖因子で血管形成の刺激に曝して、内皮細胞は細胞周期に再び入り、増殖し、遊走し、3次元ネットワークに構築する。腫瘍の拡大および転移する能力は、この血管性ネットワークの形成に依存する。
VEGFまたはbFGFのその対応する受容体への結合により、二量化、チロシン残基における自己リン酸化および酵素活性化を生じる。これらのホスホチロシン残基は、特定の下流情報伝達分子の「ドッキング」部位として機能し、酵素活性化により内皮細胞の細胞増殖となる。これらの経路の破壊で、内皮細胞増殖が阻害される。内皮細胞を増殖するのに加え、多くの腫瘍のタイプにおいてこのキナーゼが活性化されるので、FGFR−1経路の破壊はまた、腫瘍細胞増殖に影響を与える。最終的に、最近明らかになったことでは、VEGF情報伝達の破壊が内皮細胞遊走、すなわち血管性ネットワーク形成における重要なプロセスを阻害することも示唆されている。
腫瘍に関連する脈管構造におけるVEGFR−2、FGFR−1およびPDGFR−βの過剰発現および活性化は、腫瘍の血管形成におけるこれらの分子にとっての役割を示唆している。血管形成および続く腫瘍の増殖は、VEGFリガンドおよびVEGF受容体に対する抗体によって、および切断された(膜透過配列および 細胞質キナーゼドメインの欠如)可溶なVEGFR−2受容体によって阻害される。VEGFR−2またはFGFR−1のいずれかに導入される優性の突然変異は、酵素活性を喪失させ、インビボでの腫瘍の増殖を阻害する。これらの受容体またはそれらの同族のリガンドのアンチセンスターゲティングもまた、血管形成および腫瘍の増殖を阻害する。最近明らかになったことでは、腫瘍の増殖におけるこれらの受容体の時期的要求が一部解明されてきている。VEGF情報伝達が初期の腫瘍増殖に重要で、bFGFが腫瘍の拡大に関係する後の時期により重要であることが明らかとなる。
(発明の概要)
式I:
Figure 0004477492
[式中、
AおよびBは独立して、アリール、置換されたアリール、ヘテロアリール、置換されたヘテロアリール、ヘテロシクロ、置換されたヘテロシクロ、低級アルキル、アリールアルキル、アルキルアリールおよびアルキルヘテロアリールからなる群から選択され;
XおよびYは独立して、RCR、S、O、SO、SOおよびNRからなる群から選択されるが、ただし、XおよびYの少なくとも一方はRCRであり;
Dは、S、O、およびNRからなる群から選択され;
、R、RおよびRは独立して、水素、アルキル、置換されたアルキル、アリール、置換されたアリール、ヘテロシクロ、置換されたヘテロシクロ、アラルキル、アリールアルキル、置換されたアラルキル、CORおよびSOからなる群から選択され;および
およびRは独立して、アルキル、置換されたアルキル、アリール、置換されたアリール、ヘテロシクロ、置換されたヘテロシクロ、ヘテロアリール、置換されたヘテロアリール、アラルキル、置換されたアラルキル、ヘテロシクロアルキルおよび置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される]
の化合物、そのエナンチオマー、ジアステレオマー、並びにその医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
本発明はまた、活性成分として式Iの化合物を有し、医薬的に許容される担体に加えた医薬組成物を含む。
本発明はさらに、式Iの化合物のタンパク質キナーゼを阻害する有効量を、それが必要な哺乳動物に投与することからなる、増殖因子受容体のタンパク質キナーゼ活性を阻害する方法を提供する。
(発明の詳細な説明)
本発明によれば、式I:
Figure 0004477492
の化合物、そのエナンチオマー、ジアステレオマー、並びにその医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物は、VEGFR−2、FGFR−1およびPDGFR−βのような増殖因子受容体のチロシンキナーゼ活性を阻害する。
式Iおよび明細書全体を通じて、置換基は以下のように定義される。
AおよびBは独立して、アリール、置換されたアリール、ヘテロアリール、置換されたヘテロアリール、ヘテロシクロ、置換されたヘテロシクロ、低級アルキル、アリールアルキル、アルキルアリールおよびアルキルヘテロアリールからなる群から選択される。
XおよびYは独立して、RCR、S、O、SO、SOおよびNRからなる群から選択されるが、ただし、XおよびYの少なくとも一方はRCRである。
Dは、S、O、およびNRからなる群から選択される。
、R、RおよびRは独立して、水素、アルキル、置換されたアルキル、アリール、置換されたアリール、ヘテロシクロ、置換されたヘテロシクロ、アラルキル、アリールアルキル、置換されたアラルキル、CORおよびSOからなる群から選択される。
およびRは独立して、アルキル、置換されたアルキル、アリール、置換されたアリール、ヘテロシクロ、置換されたヘテロシクロ、ヘテロアリール、置換されたヘテロアリール、アラルキル、置換されたアラルキル、ヘテロシクロアルキルおよび置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。
好ましい態様において、本発明の化合物は、式I[式中、XはRCRであり;Yは、RCR、NRおよびSからなる群から選択され;およびAは、置換されたアリール、アリール、置換されたヘテロシクロ、ヘテロシクロ、置換されたヘテロアリールおよびヘテロアリールからなる群から選択される]の化合物である。
別の好ましい態様において、本発明は、式I[XはRCRであり;Yは、RCR、NRおよびSからなる群から選択され;RおよびRは水素であり;Rは、水素およびSOからなる群から選択され;Rは低級アルキルであり;およびAは、置換されたアリール、アリール、置換されたヘテロシクロ、ヘテロシクロ、置換されたヘテロアリールおよびヘテロアリールからなる群から選択される]の化合物からなる。
別の好ましい態様において、本発明は、式I[XはRCRであり;YはRCRまたはNRであり;Rは水素であり;Dは硫黄であり;およびAは、置換されたアリール、置換されたヘテロシクロおよび置換されたヘテロアリールからなる群から選択される]の化合物からなる。
さらに別の好ましい態様において、本発明は、式I[XはRCRであり;YはRCRまたはNRであり;R1、RおよびRは水素であり;Dは硫黄であり;Aはアミド置換されたアリールであり;およびBはヘテロアリールである]の化合物からなる。好ましいアミド基は、(C=O)NR[式中、Rは、シクロアルキル、置換されたアルキル、アリール、置換されたアリール、ヘテロシクロ、置換されたヘテロシクロ、ヘテロアリールおよび置換されたヘテロアリールから選択される]である。
なおさらに別の好ましい態様において、本発明は、式I[式中、Aは置換されたアリールであり、該アリールは、シクロプロピルアミド、ハロ、シアノ、および低級アルキルからなる群の少なくとも1つで置換される]の化合物からなる。好ましいアリールはフェニルである。
本発明の好ましい化合物は、式:
Figure 0004477492
[Bは、本明細書に開示されているように1〜4個の置換基で適宜置換されたピリジニル基であり;Aは置換されたアリールであり;XおよびYは独立して、RCR、S、O、SO、SOおよびNRからなる群から選択されるが、ただし、XおよびYの少なくとも一方はRCRである]の化合物、そのエナンチオマー、ジアステレオマー、並びにその医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物である。
好ましい態様において、本発明はRが置換されたまたは無置換のベンズアミドである式IIの化合物からなる。
本発明の好ましい化合物には、2,4−ジフルオロ−N−メチル−5−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド;
4−フルオロ−N−メチル−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド;
N−シクロプロピル−4−フルオロ−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド;
N−シクロプロピル−4−フルオロ−3−{2−[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イル]−エチル}−ベンズアミド;
N−シクロプロピル−2,4−ジフルオロ−5−{[2−(4−メチル−ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド;
N−シクロプロピル−2,4−ジフルオロ−5−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド;
N−シクロプロピル−2,4−ジフルオロ−5−({2−[5−(4−メチル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピリジン−2−イルアミノ]−チアゾール−5−イルメチル}−アミノ)−ベンズアミド;
6−{5−[(5−シクロプロピルカルバモイル−2,4−ジフルオロ−フェニルアミノ)−メチル]−チアゾール−2−イルアミノ}−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−メチルニコチンアミド;
6−{5−[2−(5−シクロプロピルカルバモイル−2−フルオロ−フェニル)−エチル]−チアゾール−2−イルアミノ}−N−(2−エチルアミノ−エチル)−ニコチンアミド;
4−フルオロ−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−N−チオフェン−2−イルメチルベンズアミド;
N−ベンジル−4−フルオロ−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド;
4−フルオロ−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−N−ピリジン−2−イルメチルベンズアミド;
4−フルオロ−N−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド;
4−フルオロ−N−プロパ−2−インイル−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド;
4−フルオロ−N−イソキサゾール−3−イル−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド;
4−フルオロ−N−(5−メチル−イソキサゾール−3−イル)−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド;および
N−(2,2−ジフルオロ−3−モルホリン−4−イル−プロピル)−4−フルオロ−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミドが含まれる。
本発明はまた、式Iの化合物もしくは式IIの化合物および医薬的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
本発明はまた、医薬的に許容される担体および抗癌剤もしくは細胞毒性剤と組み合わせた式Iの化合物もしくは式IIからなる医薬組成物を提供する。好ましい態様において、該抗癌剤または細胞毒性剤は、リノマイド(linomide);インテグリンαvβ3作用阻害剤;アンジオスタチン;ラゾキサン(razoxane);タモキシフェン;トレミフェン;ラロキシフェン;ドロロキシフェン;ヨードキシフェン(iodoxifene);酢酸メゲストロール;アナストロゾール;レトロゾール;ボラゾール(borazole);エキセメスタン;フルタミド;ニルタミド;ビカルタミド;酢酸シプロテロン;酢酸ゴセレリン;ロイプロリド;フィナステリド;メタロプロテイナーゼ阻害剤;ウロキナーゼプラスミノーゲンアクチベーター受容体作用阻害剤;増殖因子抗体;アバスチン(登録商標)(ベバシズマブ)およびエルビタックス(登録商標)(セツキシマブ)のような増殖因子受容体抗体;チロシンキナーゼ阻害剤;セリン/スレオニンキナーゼ阻害剤;メトトレキセート;5−フルオロウラシル;プリン;アデノシン類似体;シトシンアラビノシド;ドキソルビシン;ダウノマイシン;エピルビシン;イダルビシン;マイトマイシン−C;ダクチノマイシン;ミトラマイシン;シスプラチン;カルボプラチン;ナイトロジェンマスタード;メルファラン;クロランブシル;ブスルファン;シクロホスファミド;イホスファミドニトロソ尿素;チオテパ;ビンクリスチン;タキソール(登録商標)(パクリタキセル);タキソテール(登録商標)(ドセタキセル);エポシロン類似体;ディスコデルモリド類似体;エレウテロビン(eleutherobin)類似体;エトポシド;テニポシド;アムサクリン;トポテカン;フラボピリドール体;生物学的応答調節物質およびベルケード(登録商標)(ボルテゾミブ)のようなプロテアソーム阻害剤からなる群から選択される。
本発明はまた、式Iの化合物または式IIの化合物のタンパク質キナーゼを阻害する治療上の有効量を、それが必要な哺乳動物に投与することからなる、増殖因子受容体のタンパク質キナーゼ活性の阻害方法を提供する。
また、式Iの化合物または式IIの化合物の治療上の有効量を、それが必要な哺乳動物に投与することからなる、少なくとも1つの増殖因子受容体のチロシンキナーゼ活性の阻害方法を開示する。好ましい態様において、該増殖因子受容体は、VEGFR−2、FGFR−1およびPDGFR−βからなる群から選択される。
最後に、式Iの化合物または式IIの化合物の治療上の有効量を、それが必要な哺乳動物に投与することからなる、増殖性疾患の治療方法を開示する。好ましい態様において、該増殖性疾患は癌である。
以下は、本出願明細書で用いられる用語の定義である。ここでの基または用語に規定される冒頭の定義は、特に断りがなければ、本明細書を通じて個々にまたは別の基の一部として該基または用語に適用される。
用語「アルキル」とは、1から20個の炭素原子、好ましくは1から7個の炭素原子の直鎖または分枝鎖の無置換の炭化水素基をいう。「低級アルキル」の表現は、1から4個の炭素原子の無置換のアルキル基をいう。
用語「置換されたアルキル」とは、例えば、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、オキソ、アルカノイル、アリールオキシ、アルカノイルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、2つのアミノ置換基がアルキル、アリールまたはアラルキルから選択される二置換アミン;アルカノイルアミノ、アロイルアミノ、アラルカノイルアミノ、置換されたアルカノイルアミノ、置換されたアリールアミノ、置換されたアラルカノイルアミノ、チオール、アルキルチオ、アリールチオ、アラルキルチオ、アルキルチオノ、アリールチオノ、アラルキルチオノ、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アラルキルスルホニル、スルホンアミド(例えば、SONH)、置換されたスルホンアミド、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバミル(例えば、CONH)、置換されたカルバミル(例えば、CONHアルキル、CONHアリール、CONHアラルキル、または窒素上にアルキル、アリールまたはアラルキルから選択される2つの置換基がある場合;アルコキシカルボニル、アリール、置換されたアリール、グアニジノ、および例えばインドリル、イミダゾリル、フリル、チエニル、チアゾリル、ピロリジル、ピリジル、ピリミジルなどのようなヘテロシクロの、1から4個の置換基で置換されたアルキル基をいう。上記の場合で置換基が更に置換される場合は、アルキル、アルコキシ、アリールまたはアラルキルでされる。
用語「ハロゲン」または「ハロ」とは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素をいう。
用語「アリール」とは、環の部位に6から12個の炭素原子を有する単環式または二環式芳香族炭化水素基をいい、例えば、フェニル、ナフチル、ビフェニルおよびジフェニル基が挙げられ、それぞれ置換され得る。
用語「アラルキル」とは、アルキル基で直接結合するアリール基をいい、例えばベンジルである。
用語「置換されたアリール」とは、例えば、アルキル、置換されたアルキル、ハロ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルカノイル、アルカノイルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、アラルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルカノイルアミノ、チオール、アルキルチオ、ウレイド、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルバミル、アミド、アルコキシカルボニル、アルキルチオノ、アリールチオノ、アリールスルホニルアミン、スルホン酸、アルキルスルホニル、スルホンアミド、アリールオキシなどのような1から4個の置換基で置換されるアリール基をいう。該置換基は更に、ヒドロキシ、アルキル、アルコキシ、アリール、置換されたアリール、置換されたアルキルまたはアラルキルで置換され得る。
用語「ヘテロアリール」とは、例えば、4から7員の単環式、7から11員の二環式、または10から15員の三環式の環系で、少なくとも1個のヘテロ原子および少なくとも1個の炭素原子を含有する環である、適宜置換された芳香族基をいい、例えば、ピリジン、テトラゾール、インダゾールがある。
用語「アルケニル」とは、2から20個の炭素原子、好ましくは2から15個の炭素原子、最も好ましくは2から8個の炭素原子の直鎖または分枝鎖の炭化水素基で、1から4個の二重結合を有する炭化水素基をいう。
用語「置換されたアルケニル」とは、例えば、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルカノイル、アルカノイルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルカノイルアミノ、チオール、アルキルチオ、アルキルチオノ、アルキルスルホニル、スルホンアミド、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバミル、置換されたカルバミル、グアニジノ、インドリル、イミダゾリル、フリル、チエニル、チアゾリル、ピロリジル、ピリジル、ピリミジルなどのような置換基の1から2個で置換されたアルケニル基をいう。
用語「アルキニル」とは、2から20個の炭素原子、好ましくは2から15個の炭素、および最も好ましくは2から8個の炭素原子の直鎖または分枝鎖の炭化水素基で、1から4個の三重結合を有する炭化水素基をいう。
用語「置換されたアルキニル」とは、例えば、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルカノイル、アルカノイルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルカノイルアミノ、チオール、アルキルチオ、アルキルチオノ、アルキルスルホニル、スルホンアミド、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバミル、置換されたカルバミル、グアニジノ、および例えばイミダゾリル、フリル、チエニル、チアゾリル、ピロリジル、ピリジル、ピリミジルなどのようなヘテロシクロの置換基で置換されたアルキニル基をいう。
用語「シクロアルキル」とは、好ましくは1から3個の環および1環につき3から7個の炭素を含み、更に不飽和のC−C炭素環系で縮合され得る、適宜置換された飽和環式炭化水素環系をいう。例示される基には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロデシル、シクロドデシル、およびアダマンチルが含まれる。例示される置換基には、上述のアルキル基の1もしくはそれ以上、またはアルキル基として上述される基の1もしくはそれ以上が含まれる。
用語「ヘテロ環」、「ヘテロ環式」および「ヘテロシクロ」とは、適宜置換される、完全な飽和もしくは不飽和の、芳香族もしくは非芳香族環基で、例えば、4から7員の単環式、7から11員の二環式、または10から15員の三環式環系で、少なくとも1個の炭素原子を含有する環に少なくとも1個のヘテロ原子を有するものをいう。ヘテロ原子を含むヘテロ環基のそれぞれの環は、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選択されるヘテロ原子の1、2または3個を有し、該窒素および硫黄ヘテロ原子はまた適宜酸化され得、該窒素ヘテロ原子はまた適宜四級化され得る。ヘテロ環基は、ヘテロ原子または炭素原子で結合し得る。
例示される単環式ヘテロ環基には、ピロリジニル、ピロリル、インドリル、ピラゾリル、オキセタニル、ピラゾリニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、イソチアゾリジニル、フリル、テトラヒドロフリル、チエニル、オキサジアゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、2−オキサゼピニル、アゼピニル、4−ピペリドニル、ピリジル、N−オキソ−ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホン、1,3−ジオキソランおよびテトラヒドロ−1,1−ジオキソチエニル、ジオキサニル、イソチアゾリジニル、チエタニル、チイラニル、トリアジニルおよびトリアゾリルなどが含まれる。
例示される二環式ヘテロ環基には、2,3−ジヒドロ−2−オキソ−1H−インドリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチエニル、キヌクリジニル、キノリニル、キノリニル−N−オキシド、テトラヒドロイソキノリニル、イソキノリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾピラニル、インドリジニル、ベンゾフリル、クロモニル、クマリニル、シンノリニル、キノキサリニル、インダゾリル、ピロロピリジル、フロピリジニル(例えば、フロ[2,3−c]ピリジニル、フロ[3,1−b]ピリジニル]またはフロ[2,3−b]ピリジニル)、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロキナゾリニル(例えば、3,4−ジヒドロ−4−オキソ−キナゾリニル)、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾジアジニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾピラゾリル、ジヒドロベンゾフリル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾチオピラニル、ジヒドロベンゾチオピラニルスルホン、ジヒドロベンゾピラニル、インドリニル、イソクロマニル、イソインドリニル、インドリル、ナフチリジニル、フタラジニル、ピペロニル、プリニル、ピリドピリジル、キナゾリニル、テトラヒドロキノリニル、チエノフリル、チエノピリジル、チエノチエニルなどが含まれる。
例示される置換基には、1個またはそれ以上の上述のアルキルもしくはアラルキル基、または1個もしくはそれ以上のアルキル置換基として上述した基が含まれる。また、エポキシドおよびアジリジンのようなより小さなヘテロシクロも含まれる。
用語「ヘテロ原子」には、酸素、硫黄および窒素が含まれる。
式Iの化合物は、本発明の範囲でもある塩を形成し得る。他の塩は、例えば本発明の化合物を単離したり、精製したりするのに有用であるが、医薬的に許容される塩(すなわち、無毒性、生理的に許容される)が好ましい。
式Iの化合物は、ナトリウム、カリウムおよびリチウムのようなアルカリ金属と、カルシウムおよびマグネシウムのようなアルカリ土類金属と、ジシクロヘキシルアミン、トリブチルアミン、ピリジンのような有機塩基およびアルギニン、リジンのようなアミノ酸などと塩を形成し得る。該塩は当業者に公知のように形成され得る。
式Iの化合物は、様々な有機酸および無機酸と塩を形成し得る。かかる塩には、塩化水素、臭化水素、メタンスルホン酸、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、マレイン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸および他の様々な酸(例えば、硝酸、リン酸、ホウ酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、安息香酸、アスコルビン酸、サリチル酸など)と形成される塩が含まれる。かかる塩は当業者に公知のように形成され得る。さらに、双性イオン(「分子内塩」)も形成され得る。
本発明の化合物のすべての立体異性体は、混合物または純粋物または実質的に純粋な形体のいずれかと考えられる。本発明による化合物の定義には、すべての可能な立体異性体およびそれらの混合物が包含される。特にラセミ体および特定の活性を有する単離された光学異性体が包含される。ラセミ体は物理的な方法、例えば、分別結晶化、ジアステレオマー誘導体の分割もしくは結晶化、またはキラルカラムクロマトグラフィでの分割によって分けることができる。個々の光学異性体は、ラセミ体から通常の方法、例えば光学活性な酸との塩の形成、続く結晶化のような方法から得ることができる。
式Iの化合物はまた、プロドラッグ体も有し得る。インビボで変換されて、生物活性剤(すなわち、式Iの化合物)が得られるすべての化合物は、本発明の範囲および意図に含まれるプロドラッグである。
プロドラッグの様々な形体は当該技術分野でよく知られている。かかるプロドラッグ誘導体の例は、以下参照。
a)Design of Prodrugs, edited by H. Bundgaard, (Elsevier, 1985) and Methods in Enzymology, Vol.42, p. 309-396, edited by K. Widder, et al. (Acamedic Press, 1985);
b)A Textbook of Drug Design and Development, edited by Krosgaard-Larsen and H. Bundgaard, Chapter 5, 「Design and Application of Prodrugs,」 by H. Bundgaard, p. 113-191 (1991);
c)H. Bundgaard, Advanced Drug Delivery Reviews, 8, 1-38 (1992);
さらに、式Iの化合物の溶媒和物(例えば、水和物)もまた、本発明の範囲であることも理解しておくべきである。溶媒和の方法は一般的に当該技術分野で公知である。
(用途および有用性)
本発明は、あるヘテロ環化合物がタンパク質キナーゼの阻害剤であるという発見に基づくものである。より明確には、それらはVEGFの効果を阻害し、癌のような血管形成および/または増大する血管透過性に関連する病状の治療に価値がある。本発明は、哺乳動物の過剰増殖疾患の治療における、式Iの化合物の医薬組成物、またはその医薬的に許容される塩もしくは水和物、および医薬的に許容される担体に関する。特に、該医薬組成物は、VEGF、特にそれらの増殖および拡大のVEGFに有意に依存するこれらの腫瘍(例えば、膀胱、扁平細胞、頭部、結腸直腸、食道、婦人科の(例えば卵巣)、膵臓、乳房、前立腺、肺、産卵口、皮膚、脳、尿路、リンパ系(例えば甲状腺)、胃、喉頭および肺の癌が含まれる)に関連するこれらの初期のおよび再発した固形腫瘍の増殖を阻害するのに期待される。別の態様においては、本発明の化合物はまた、糖尿病、糖尿病性網膜症、乾癬、関節リウマチ関節炎、肥満症、カポジ肉腫、血管腫、急性および慢性腎症(増殖性糸球体腎炎および糖尿病性腎臓疾患を含む)、アテローム、動脈性再狭窄、自己免疫疾患、急性炎症、並びに網膜血管増殖、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症および黄斑変性症を伴った視覚疾患のような癌でない障害の治療にも有用である。本発明はまた、哺乳動物における胞胚細胞の移植の予防、アテローム性動脈硬化症、湿疹、強皮症、血管腫の治療にも関する。本発明の化合物は、VEGF受容体チロシンキナーゼに対する良好な活性を有しており、一方、別のチロシンキナーゼに対する活性も持ち合わせている。
したがって、本発明の更なる態様によれば、ヒトのような温血動物において抗血管新生および/または血管透過性減少効果の産生に用いる薬物の製造における、式Iの化合物、またはその医薬的に許容される塩の用途を提供する。
本発明の更なる態様によれば、それが必要な哺乳動物における抗血管新生および/または血管透過性減少効果を産生する方法で、式Iの化合物または本明細書の上記で定義されるその医薬的に許容される塩の治療上の有効量を投与することからなる方法を提供する。
本明細書の上記で定義される抗増殖性の、抗血管新生のおよび/または血管透過性減少の処置は、単一として適用され得るか、または本発明の化合物に加え、1またはそれ以上の他の基質および/または処置も包含され得る。かかる連結した処置は、処置の個々の構成を同時に、連続してまたは分離して投与する方法で実施され得る。本発明の化合物は、公知の抗癌剤および細胞毒性剤および治療(放射線治療を含む)と組み合わせても有用であり得る。固定化した用量で製剤化されるなら、かかる組合せ製剤は本発明の化合物を以下に記載した用量の範囲内で、他の医薬的な活性剤をその認められた用量の範囲内で用いる。組合せ製剤が不適合な場合、式Iの化合物は公知の抗癌剤もしくは細胞毒性剤および治療(放射線治療を含む)と連続して用いてもよい。
医学的腫瘍学の分野において、各癌患者の治療に異なる治療の形態を組み合わして用いることは通常の行為である。医学的腫瘍学において、本明細書の上記で定義される抗増殖性の、抗血管新生のおよび/または血管透過性減少の処置に加えてかかる連結した処置の他の構成は、外科手術、放射線療法または化学療法がある。かかる化学療法は、以下の3つの主要なカテゴリーの治療剤をカバーし得る。
(i)上記で定義されるメカニズムと異なるメカニズムで作用する抗血管新生剤(例えば、リノマイド(linomide)、インテグリンαvβ3作用阻害剤、アンジオスタチン、ラゾキサン(razoxane));
(ii)以下の細胞分裂停止剤、例えば、抗エストロゲン剤(例えば、タモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、ヨードキシフェン(iodoxifene))、黄体ホルモン剤(例えば、酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害剤(例えば、アナストロゾール、レトロゾール、ボラゾール(borazole)、エキセメスタン)、抗ホルモン剤、抗黄体ホルモン剤、抗アンドロゲン剤(例えば、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、酢酸シプロテロン)、LHRHアゴニストおよびアンタゴニスト(例えば、酢酸ゴセレリン、ロイプロリド)、テストステロン5α−ジヒドロリダクターゼの阻害剤(例えば、フィナステリド)、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、抗侵潤剤(例えば、マリマスタットのようなメタロプロテイナーゼ阻害剤およびウロキナーゼプラスミノーゲンアクチベーター受容体作用阻害剤)並びに増殖因子作用阻害剤(かかる増殖因子には、例えばEGF、FGF、血小板由来増殖因子および肝細胞増殖因子が含まれ、かかる阻害剤には、増殖因子抗体、アバスチン(登録商標)(ベバシズマブ)およびエルビタックス(登録商標)(セツキシマブ)のような増殖因子受容体抗体、チロシンキナーゼ阻害剤、並びにセリン/スレオニンキナーゼ阻害剤が含まれる);および
(iii)医学的腫瘍学において用いられるような抗増殖性薬/抗悪性腫瘍薬およびそれらの組合せ、例えば、代謝拮抗剤(例えば、メトトレキセートのような葉酸代謝拮抗薬、5−フルオロウラシルのようなフルオロピリミジン類、プリンおよびアデノシン類似体、シトシンアラビノシド);インターカレーティング抗腫瘍抗体(例えば、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシンおよびイダルビシンのようなアントラサイクリン、マイトマイシン−C、ダクチノマイシン、ミトラマイシン);白金誘導体(例えば、シスプラチン、カルボプラチン);アルキル化剤(例えば、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロランブシル、ブスルファン、シクロホスファミド、イホスファミドニトロソ尿素、チオテパ);有糸分裂阻害剤(例えば、ビンクリスチンのようなビンカアルカロイド類、およびタキソール(登録商標)(パクリタキセル)、タキソテール(登録商標)(ドセタキセル)のようなタキソイド類、並びにエポシロン類似体、ディスコデルモリド類似体、およびエレウテロビン(eleutherobin)類似体のような新規な微小管阻害剤);トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシドおよびテニポシドのようなエピポドフィロトキシン類、アムサクリン、トポテカン);細胞周期阻害剤(例えば、フラボピリドール類);生物学的応答調節物質、およびベルケード(登録商標)(ボルテゾミブ)のようなプロテアソーム阻害剤。
上述したように、本発明の式Iの化合物は、抗血管新生効果および/または血管透過性減少効果に関与する。本発明のかかる化合物は、癌、糖尿病、乾癬、関節リウマチ関節炎、カポジ肉腫、血管腫、肥満症、急性および慢性腎症、アテローム、動脈性再狭窄、自己免疫疾患、急性炎症、および糖尿病性網膜症のような網膜血管増殖を伴った視覚疾患を含む広範囲の病状に有用であることが期待される。
特に、式Iの化合物は、以下を含む(これらに限定はされない)様々な癌の治療に有用である。
−癌:膀胱、乳房、大腸、腎臓、肝臓、肺(小細胞肺癌を含む)、食道、胆嚢、卵巣、膵臓、胃、頚部、甲状腺、前立腺、および皮膚(扁平上皮癌を含む)の癌が含まれる;
−リンパ系の造血性腫瘍:白血病、急性リンパ性白血病、急性リンパ芽球性白血病、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、有毛細胞リンパ腫およびバーキットリンパ腫が含まれる;
−骨髄系の造血性腫瘍:急性および慢性骨髄性白血病、骨髄異形性症候群および前骨髄球性白血病が含まれる;
−間葉系の腫瘍:線維肉腫および横紋筋肉腫が含まれる;
−中枢および末梢神経系の腫瘍:星細胞腫、神経芽細胞腫、神経膠腫およびシュワン腫が含まれる;および
−他の腫瘍:メラノーマ、精上皮腫、奇形腫、骨肉腫、色素性乾皮症、角膜黄色腫(keratoctanthoma)、甲状腺濾胞性癌およびカポジ肉腫が含まれる。
一般的な細胞増殖制御におけるキナーゼの鍵となる役割によって、異常な細胞増殖、例えば、良性前立腺肥厚化、家族性大腸ポリープ症、神経線維腫症、アテローム性動脈硬化症、肺線維症、関節炎、乾癬、糸球体腎炎、血管形成または血管の手術に続く再狭窄、肥大性瘢痕形成、炎症性腸疾患、移植拒絶反応、エンドトキシンショック、および真菌感染を特徴とするいずれかの疾患プロセスの治療に有用であり得る可逆的な細胞分裂停止剤として、阻害剤は作用し得る。
式Iの化合物はアポトーシスを誘導または阻害し得る。該アポトーシスの応答は、ヒトの疾患においては異常である。式Iの化合物はアポトーシスの修飾因子であり、癌(これらに限らないが、これまで述べたタイプを含む)、ウイルス感染(これらに限らないが、ヘルペスウイルス、ポックスウイルス、エプスタイン・バーウイルス、シンドビスウイルスおよびアデノウイルスを含む)、HIV−感染者におけるAIDS発症の予防、自己免疫疾患(これらに限らないが、全身性エリテマトーデス、自己免疫性糸球体腎炎、関節リウマチ関節炎、乾癬、炎症性腸疾患、および自己免疫糖尿病を含む)、神経変性障害(これらに限らないが、アルツハイマー病、AIDS痴呆、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、網膜色素変性症、脊髄性筋萎縮症および小脳変性を含む)、骨髄異形性症候群、再生不良性貧血、心筋梗塞に伴う虚血性傷害、脳卒中および再灌流傷害、不整脈、アテローム性動脈硬化症、毒物誘導型またはアルコール性肝臓疾患、血液病(これらに限らないが、慢性貧血および再生不良性貧血を含む)、筋骨格系の変性疾患(これらに限らないが、骨粗鬆症および関節炎を含む)、アスピリン感受性鼻副鼻腔炎、嚢胞性線維症、多発性硬化症、腎臓疾患および癌の痛みの治療に有用である。
式Iの化合物は、大腸、肺、および膵臓腫瘍のようなチロシンキナーゼ活性の高い発生率を有する腫瘍の治療において特に有用である。本発明の化合物の組成物(または組合せ)の投与によって、哺乳動物宿主における腫瘍の成長が減少する。
式Iの化合物はまた、VEGFR−2のような増殖因子受容体で作動するシグナル伝達経路に関係する癌以外の疾患の治療にも有用であり得る。
本発明の化合物は、経口、静脈内または皮下投与用の医薬用のビークルまたは希釈剤で製剤化され得る。該医薬組成物は、投与の様式に適合させて固形のまたは液体のビークル、希釈剤および添加剤を用いる通常の方法で製剤化できる。経口では、該化合物は、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤などの形状で投与され得る。該化合物は、1回投与または2から4回に分けて、約0.05から200 mg/kg/日、好ましくは100 mg/kg/日未満の投与範囲で投与され得る。
生物学的アッセイ
以下のアッセイは、増殖因子受容体のチロシンキナーゼ活性阻害剤としての化合物の活性を確認するのに用い得る。
VEGFR−2およびFGFR−1キナーゼアッセイ
Figure 0004477492
VEGFR−2またはFGFR−1アッセイに用いるインキュベーション混合物には、合成基質 poly glu/tyr、(4:1)、ATP、ATP−γ−33PおよびMn++および/またはMg++を含む緩衝液、DTT、BSA、およびトリス緩衝液が含まれる。該反応は酵素の添加によって開始され、室温で60分後30%TCAを加えて、最終的に15%TCAの濃度にして終了する。阻害剤は100%DMSO中10mMにする。アッセイは4通りで96ウェル型式に調製する。化合物は、100%DMSO中1:500に希釈し、次いで水中1:10に希釈し、最終的にDMSO濃度を10%にする。10μLを10%DMSOの96ウェル型式のB−H列に加える。化合物の20μlを稼働濃度より5倍高い濃度でA列に加える。10μLを各列に移し、続いて混ぜながら6連続の希釈をし、F列で10μL捨てる。G列は化合物を入れないコントロールであり、H列は化合物と酵素を入れないコントロールである。酵素および基質はTomtec Quadraステーションを用いて運搬される。
プレートは粘性のプレート蓋で覆われ、60分間27℃でインキュベートされ、次いで氷上20分間TCAで酸を沈殿させる。沈殿は、TomtecまたはPackard FilterMateハーベスターのいずれかを用いて、UniFilter−96, GF/Cマイクロプレートに移す。活性は、UniFilterマイクロプレートの各乾燥したウェルにMicroscint−20カクテルの添加に続いて、Packard TopCountマイクロプレートシンチレーションカウンターを用いて組み込まれた放射活性を定量して決定する。
PDGFR−βアッセイ
PDGFR−βヒト受容体チロシンキナーゼは、ホスホアクセプター基質として合成ポリマー ポリ(Glu/Tyr)(Sigma Chemicals)を用いてアッセイした。各反応混合物は全量50μlからなり、バキュロウイルス発現された酵素(200 ng)、ポリ(Glu/Tyr)(64μg/ml)、ATP(3.6μM)、および[γ−33P]ATP(0.7μCi)を含有した。該混合物は20mM HEPES pH7.0緩衝液、5mM MnCl、150mM NaCl、0.5mM DDT、およびウシ血清アルブミン(25μg/ml)も含んだ。反応混合物を27℃で60分間インキュベートし、キナーゼ活性を該ポリ(Glu/Tyr)基質に移った放射活性のホスフェートの量の定量で決定した。取り込みは冷トリクロロ酢酸を加えて測定した。沈殿をフィルターメイト ユニバーサル ハーベスターを用いてGF/Cユニフィルタープレート(Packard Instrument Co.,コネチカット州メリデン)に集め、トップカウント96ウェル液体シンチレーションカウンター(Packard Instrument Co.,コネチカット州メリデン)を用いて定量した。化合物は10mMの濃度になるようにジメチルスルホキシド(DMSO)中に溶かし、4倍に希釈した6個の濃度で、各3回評価した。キナーゼアッセイにおけるDMSOの最終濃度は0.5%で、キナーゼ活性において効果がないことを示した。IC50値は非線形回帰分析で得られ、分散係数(SD/平均,n=6)=10%を有する。
本化合物は、IC50値が0.001〜25μMの範囲でVEGFR−2、FGFR−1およびPDGFR−βキナーゼを阻害する。
製造方法
本発明の化合物は、以下の反応式IからIIIに記載したような方法で製造し得る。溶媒、温度、圧力、およびその他の反応条件は、当業者に容易に選択され得る。出発物質は市販品として入手可能か、当業者によって容易に製造される。
Figure 0004477492
ステップ1
適宜置換されたアニリンを、ベンゾイルイソチオシアネートのようなイソチオシアネートで、アセトンのような有機溶媒中、好ましくは高温で反応し、反応式1の式1のチオウレア体を得る。
ステップ2
ピリジルチオウレアのような適宜置換されたチオウレアを、酢酸ナトリウムのような塩基の存在下、2−ブロモ−3−ヒドロキシプロペナールと反応し、反応式1の2−アミノチアゾールカルボアルデヒド誘導体3を得ることができる。
ステップ3
反応式1の式3の化合物を次いで、シアノ水素化ホウ素ナトリウムまたはTFA存在下のトリエチルシランのような還元剤の存在下、アニリンのようなアミン化合物と処理して、反応式1の式4の化合物を形成することができる。
Figure 0004477492
ステップ1
反応式1の式3の化合物を水素化ホウ素カリウムのような還元剤で還元し、反応式2のアルコール誘導体化合物1を得ることができる。
ステップ2
反応式2の式1の化合物を次いで、塩化チオニルのようなハロゲン化剤で処理し、反応式2の化合物2を形成することができる。
ステップ3
反応式2の式2の化合物を次いで、フェノール、チオフェノールまたはアニリンのような求核剤でアルキル化し、反応式2の化合物3を得ることができる。
Figure 0004477492
ステップ1
3−カルボキシブロモベンゼンのようなアリールまたはヘテロアリールハライドを、パラジウム(0)のような触媒の存在下ジアルコキシブテンのようなアルケンを9−BBNのようなボラン誘導体で処理して得たボラン誘導体とカップリングし、続いて保護基を脱保護して、反応式3の式1のアルデヒド体を得る。
ステップ2
反応式3の式1の化合物を次いで、臭化銅のようなハロゲン化剤で処理し、反応式3の化合物2を形成することができる。
ステップ3
反応式3の式2の化合物を次いで、1−(2−ピリジル)−2−チオウレアのような適当なチオウレア体で環化して、反応式3の式3の化合物を得ることができる。
また、式Iの他の化合物は当業者に一般に公知の方法を用いて製造し得る。特に、以下の実施例は本発明の化合物の製造の別の方法を提供する。
本発明はさらに、本発明の好ましい態様である以下の実施例で記載される。すべての温度は、特に断りがなければセルシウス(℃)である。プレパラティブ逆相(RP)HPLC精製は、緩衝溶液として0.1%TFAを含むまたは含まない水 /メタノール混液を用いて、C18逆相(RP)カラムで行った。合成した化合物すべてを、少なくともプロトンNMRおよびLC/MSで構造確認した。他に記載がなければ、反応のワークアップ中、有機抽出物は硫酸マグネシウム(MgSO)で乾燥した。以下の略号は共通に用いる試薬に用いる:NMM;N−メチルモルホリン、DIBAL;水素化ジイソブチルアルミニウム、BOP試薬;ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス(トリメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、DCE;ジクロロエタン、KCO;炭酸カリウム、KOH;水酸化カリウム、DCC;ジシクロヘキシルカルボジイミド、EDCI;1−(ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、RT;室温、HOBt;ヒドロキシベンゾトリアゾール、DCM;ジクロロメタン、CbzCl;クロロ塩化ベンゾイル、NaHCO;炭酸水素ナトリウム、HCl;塩酸、TFA;トリフルオロ酢酸、NHCl;塩化アンモニウム、DIPEA;ジイソプロピルアミン、EtN;トリエチルアミン、NaSO;硫酸ナトリウム、DEAD;ジエチルアゾジカルボキシレート、DPPA;ジフェニルホスホリルアジド、DMF;ジメチルホルムアミド、THF;テトラヒドロフラン、EtOAc;酢酸エチル。
これらの実施例は制限するのでなく、むしろ例示するものであり、付随する請求の範囲で定義される本発明の精神および範囲内に含まれる他の態様があり得ると理解される。
実施例1
Figure 0004477492
2,4−ジフルオロ−N−メチル−5−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド
ステップA
1−(2−ピリジル)−2−チオウレア(765 mg, 5.0 mmol)のアセトン(14 mL)溶液に、2−ブロモ−3−ヒドロキシプロペナール(755 mg, 5.0 mmol,製造はJ. Org. Chem. 28, 3243, 1963を参照)のアセトン(14 mL)溶液を5分間かけてゆっくり加えた。1.5時間攪拌後、沈殿物が形成した。固形物を分けて、アセトン(10 mL)で洗浄し、次いで混合溶媒(エタノール/水=1/1, 9 mL)に取った。この懸濁液に酢酸ナトリウム(1.23 g, 15.0 mmol)を加え、生じた混合物を1時間75℃に加熱した。室温に冷却後、該混合物を濾過し、該固形物を水(10 mL)で洗浄し、真空乾燥して、固形物として化合物Aの2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボアルデヒドを得た(533 mg, 52%)。
LC/MS; (M+H)+ = 206
ステップB
化合物A(205 mg, 1.0 mmol)および5−アミノ−2,4−ジフルオロ−N−メチル−ベンズアミド(186 mg, 1.0 mmol)のジクロロメタン(9 mL)懸濁液に、室温でトリフルオロ酢酸(3 mL)およびトリエチルシラン(232 mg, 2.0 mmol)を加えた。該混合物を室温で2時間攪拌し、減圧濃縮した。残渣をジクロロメタンに溶解し、炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(2%〜5%メタノール/クロロホルムで溶離)で精製し、淡黄色の固形物として実施例1の標題化合物を得た(280 mg, 75%)。
LC/MS; (M+H)+ = 376.
中間体の5−アミノ−2,4−ジフルオロ−N−メチル−ベンズアミドは以下のように製造した。
ステップA
2,4−ジフルオロ安息香酸(9.985 g, 63.2 mmol)の濃硫酸(30 mL)懸濁液に、0℃で発煙硝酸(30 mL)を30分かけて加えた。該混合物を室温まで加温し、さらに16時間攪拌した。均一な混合物を氷に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を水で洗浄し、乾燥し、減圧濃縮し、薄黄色の固形物として2,4−ジフルオロ−5−ニトロ安息香酸を得た(12.56 mg, 98%)。
ステップB
2,4−ジフルオロ−5−ニトロ安息香酸(0.998 g, 4.91 mmol)のエタノール(50 mL)溶液に、10%パラジウム炭素(107 mg)を加え、該混合物を30psiで水素化した。2時間後、該混合物を脱気し、濾過し、濾液を減圧濃縮し、黄褐色の固形物として2,4−ジフルオロ−5−アミノ安息香酸を得た(0.83 g, 97%)。
LC/MS (ESI); (M-H)- = 172.
ステップC
2,4−ジフルオロ−5−アミノ安息香酸(1.73 g, 10.0 mmol)のDMF(40mL)溶液に、室温でEDCI(1.62 g, 12.0 mmol)、HOBt(2.30 g, 12.0 mmol)およびメチルアミン(6.0 mL, 12.0 mmol, 2MのMeOH溶液)の順で連続して加えた。2時間攪拌後、反応混合物を酢酸エチル(100 mL)で希釈し、水(100 mL)で洗浄した。水層を酢酸エチル(2×50 mL)で抽出した。有機層を合わせて、NaHCO(3×50 mL)、続いて10% LiCl(50 mL)で洗浄した。有機層を乾燥し、濾過し、濃縮し、淡茶褐色の固形物として5−アミノ−2,4−ジフルオロ−N−メチルベンズアミドを得た(0.76 g, 41%)。
MS (M+H)+= 187.
更に精製することなく用いた(HPLCで純度>92%)。
以下の化合物は実施例1の製造に記載されたのと同様の方法を用いて製造した。置換基Rは以下の表に定義される。
Figure 0004477492
Figure 0004477492
上記の実施例で要求されるN−メチルアミドを含んだアニリン化合物は、市販品として入手可能な安息香酸化合物から、5−アミノ−2,4−ジフルオロ−N−メチルベンズアミドの製造と同様の方法で製造した。
実施例2の5−アミノ−4−フルオロ−メチルベンズアミドは以下のように製造した。
ステップA
3−ニトロ−4−フルオロ安息香酸(1.85 g, 10.0 mmol)のMeOH(10 mL)溶液および5% Pd/C(100 mg)の混合物を水素雰囲気下6時間攪拌した。触媒を濾過して除き、メタノールで洗浄し、揮発物を減圧留去し、淡黄色の固形物として化合物8Aの3−アミノ−4−フルオロ安息香酸を得た(1.50 g, 9.67 mmol, 97%)。
ステップB
3−アミノ−4−フルオロ安息香酸(1.50g, 9.67mmol)のDMF(30 mL)溶液に、EDCI(1.57g, 11.6 mmol)、HOBt(2.23g, 11.6 mmol)およびメチルアミン(5.8mL, 11.6mmol, 2MのMeOH溶液)を連続して加えた。室温で2時間攪拌後、反応混合物を酢酸エチル(100 mLで希釈し、水、飽和NaHCO(3×50mL)、次いで10% LiCl(50mL)で洗浄した。有機層を減圧濃縮し、茶褐色の固形物として標題化合物を得た(0.54g, 3.20mmol, 33%)。
LC/MS; (M+H)+ = 167
更に精製せずに用いた(HPLCによる純度>91%)。
実施例7で要求されるアニリン化合物の3−アミノ−4−シアノ−N−シクロプロピルベンズアミドは、実施例2に記載の方法と同様の方法で、3−アミノ−4−シアノ安息香酸をシクロプロピルアミンとカップリングして製造した。
実施例6の化合物も、別法で製造できる。
2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボアルデヒド(41 mg, 0.2 mmol)、3−アミノ−4−フルオロ−N−シクロプロピルベンズアミド(40.0 mg, 0.21 mmol)のTFA/DCM(1:1)(1 mL)混合液に、室温でトリエチルシラン(0.1 mL)を加えた。該混合物を添加後1時間攪拌した。該混合物を濃縮し、残渣を2N NaOH溶液でアルカリ性にした。該混合物をDCM(3×10 mL)で抽出し、抽出物を濃縮した。残渣をクロマトグラフィカラム(SiO;酢酸エチル)で精製し、固形物として実施例6の化合物を得た(62 mg、81%)。
MS: m/z 384 (M+H)+.
1H NMR (DMSO-d6) δ 11.10 (s, 1 H), 8.27 ( d, J = 5.0 Hz, 1 H), 8.23 (s, 1 H), 7.66 (m, 1 H), 7.29 (m, 1 H), 7.28 (s, 1 H), 7.03 (m, 3 H), 6.85 (m, 1 H), 6.22 (s, 1 H), 4.49 (d, J = 7.65 Hz, 1 H), 2.78 (m, 1 H), 0.67 (m, 2 H), 0.54 (m, 2 H).
13C NMR (DMSO-d6) δ 167.1, 159.2, 152.6 (d, J = 221.3 Hz ), 151.8, 146.4, 137.9, 135.8 (d, J = 10.1 Hz ), 135.1, 131.0, 127.6, 115.9, 115.4, 114.0 (d, J = 10.1 Hz ), 111.7, 110.8, 39.0, 23.1, 5.8.
実施例9
Figure 0004477492
N−シクロプロピル−4−フルオロ−3−{メタンスルホニル−[2−(ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルメチル]アミノ}−ベンズアミド
ステップA
2−(ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−カルボアルデヒド(410 mg, 2 mmol)のエタノール(15 mL)およびDMF(5 mL)溶液に、水素化ホウ素カリウム(120 mg)を加えた。生じた混合物を室温で1時間攪拌し、10%硫酸溶液でクエンチし、減圧濃縮した。残渣をメタノールで抽出し、該メタノール溶液を濃縮した。該粗物質を水で希釈し、濾過し、該固形物を水で洗浄し、真空乾燥し、固形物として化合物9Aである[2−(ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イル]メタノールを得た(385 mg, 93%)。
LC/MS; (M+H)+ = 208
ステップB
化合物9A(20.7 mg, 0.1 mmol)、N−シクロプロピル−4−フルオロ−3−メタンスルホニルアミノベンズアミド(326 mg, 0.12 mmol)、トリフェニルホスフィン(31.3 mg, 0.15 mmol)およびDEAD(20 mg, 0.15 mmol)の混合物のTHF(0.5 mL)溶液を室温で2時間攪拌し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(酢酸エチルで溶離)で精製し、プレパラティブHPLCで再度精製した。適当なフラクションを集めて、炭酸水素ナトリウム溶液で中和し、凍結乾燥し、無色の固形物としてN−シクロプロピル−4−フルオロ−3−(メタンスルホニル−[2−(ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}ベンズアミドを得た(12 mg, 26%)。
MS: [M+H]+ = 462.
N−シクロプロピル−4−フルオロ−3−メタンスルホニルアミノベンズアミドは、標準的な方法で、ピリジンの存在下、N−シクロプロピル−4−フルオロ−3−アミノベンズアミド(実施例1と類似の方法で製造)をメタンスルホニルクロリドで処理して製造した。
実施例10
Figure 0004477492
N−メチル−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}ベンズアミド
ステップA
[2−(ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イル]メタノール (414 mg, 2 mmol)および塩化チオニル(0.2 mL)の混合物のジクロロメタン(25 mL)溶液を、0℃で1時間攪拌し、次いで減圧濃縮した。該クルードな化合物10Aである(5−クロロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリジン−2−イル−アミン(16 mg)を、直接次ステップに用いた。
ステップB
化合物10A(16 mg, 71 μmol)および3−アミノ−N−メチル−ベンズアミド(12 mg, 78μmol)の混合物のDMF(0.7 mL)溶液を室温で2.5時間攪拌し、10%塩化リチウム溶液で希釈し、酢酸エチル(4×5 mL)で抽出した。有機層を合わせて10%塩化リチウム溶液で洗浄し、乾燥し(NaSO)、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(2〜5%メタノール/クロロホルムで溶離)で精製し、N−メチル−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルメチル]アミノ}ベンズアミドを得た(2.5 mg, 10%)。
MS: [M+H]+ = 440.
実施例11
Figure 0004477492
N−シクロプロピル−3−[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチルスルファニル]−ベンズアミド
ステップA
3−メルカプト安息香酸(308 mg, 2 mmol)および水素化ナトリウム(油中60%, 160 mg, 4 mmol)の混合物を、アルゴン下室温で10分間攪拌し、次いで0℃に冷却し、(5−クロロメチル−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−イル−アミン塩酸塩(262 mg, 1 mmol)を加えた。生じた反応混合物を0℃で1時間攪拌し、1N 硫酸水素カリウム溶液でpH=4まで酸性にした。該混合物を濾過し、固形物を集めて水で洗浄し、真空乾燥し、化合物11Aである3−[2−(ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルメチルスルファニル]安息香酸を得て、直接次ステップに用いた。
ステップB
クルードな化合物11A(〜1mmol)をDMF(3 mL)に溶かし、シクロプロピルアミン(0.2 mL, 4 mmol,過剰)およびBOP試薬(445 mg, 1 mmol)を順に加えた。該混合物を室温で1時間攪拌し、次いで水で希釈した。該固形物を濾過し、水で洗浄し、真空乾燥した。該クルードな固形物を酢酸エチルから再結晶し、標題化合物を得た(310 mg, 81%)。
MS: [M+H]+ = 383.
実施例12
Figure 0004477492
N−シクロプロピル−4−フルオロ−3−[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメトキシ]−ベンズアミド
ステップA
3−ヒドロキシ−4−フルオロ安息香酸(1.56 g, 10 mmol)、シクロプロピルアミン(0.6 g, 10.5 mmol)、トリエチルアミン(1.02 g, 10 mmol)およびHOBt(0.3 g, 2 mol)の混合物のDMF(10 mL)溶液に、室温でEDCI(2.0 g, 10.5 mmol)を加えた。該混合物を室温で終夜攪拌した。該混合物を水で希釈し、酢酸エチル(3×20 mL)で抽出した。該抽出物を水で洗浄し、濃縮し、固形物として3−ヒドロキシ−4−フルオロ−N−シクロプロピルベンズアミドを得た(1.2 g, 61.5%)。
ステップB
NaH(16mg, 油中60%)のDMF(1 mL)懸濁液に、室温で3−ヒドロキシ−4−フルオロ−N−シクロプロピルベンズアミド(58.5 mg, 0.3 mmol)のDMF(1 mL)溶液を加えた。10分後、(5−クロロメチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−イルアミン塩酸塩(実施例10A)(52.4 mg, 0.2 mmol)を加えた。該混合物を室温で1時間攪拌し、氷に注いだ。該混合物を1N KHSO溶液で中和し、沈殿物を集めて、水および酢酸エチルで洗浄し、淡黄色の固形物として標題化合物を得た(25.2 mg, 33%)。
MS m/z 385 (M+H)+.
実施例13
Figure 0004477492
N−シクロプロピル−4−フルオロ−3−{2−[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イル]−エチル}−ベンズアミド
ステップA
3−ブテナールジエチルアセタール(144 mg, 1 mmol)および9−BBN(0.5MのTHF溶液, 2.2 mL, 1.1 mmol)の溶液を、室温で1時間攪拌した。該混合物を濃縮し、残渣にベンゼン(2 mL)、EtOH(1 mL)、NaCO水溶液(2M, 1 mL)、3−ブロモ−4−フルオロ−N−シクロプロピルベンズアミド(127 mg, 0.5 mmol)およびPd(PhP)(40 mg)を加えた。生じた混合物を80℃で2時間攪拌した。該混合物を次いで室温に冷却し、酢酸エチル(10 mL)で希釈し、水で洗浄した。有機層を分離し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィ(SiO;EtOAc/ヘキサン=1:3)で精製し、N−シクロプロピル−3−(4,4−ジエトキシブチル)−4−フルオロベンズアミドを得た(151 mg, 93%)。この物質をアセトン(1 mL)および3N HCl溶液(0.2 mL)に溶かし、室温で1時間攪拌した。該混合物をNaHCO溶液で中和し、酢酸エチル(3×5 mL)で抽出した。有機層を乾燥し、濃縮し、N−シクロプロピル−4−フルオロ−3−(4−オキソ−ブチル)−ベンズアミドを得た(110 mg, 94%)。
1H NMR (CDCl3) δ 9.76 (s, 1 H), 7.63 (dd , 1 H, J= 7.5および2.2 Hz,), 7.58 (m, 1 H), 7.03 (t, 1 H, J = 9.0 Hz,), 6.47 (s, NH, 1 H), 2.87 (m, 1 H), 2.69 (t, 2 H, J = 7.5 Hz,), 2.48 (m, 2 H), 1.95 (m, 2 H), 0.86 (m, 2 H)および0.62 (m, 2 H).
ステップB
上記化合物(110 mg, 0.44 mmol)およびCuBr(148 mg, 0.66 mmol)のアセトニトリル(1 mL)溶液を、室温で4時間攪拌した。該混合物を酢酸エチル(10 mL)で希釈し、食塩水で洗浄し、濃縮し、残渣を酢酸(0.5 mL)に溶かした。酢酸ナトリウム(100 mg)およびN−ピリジルチオウレア(67 mg, 0.5 mmol)を加え、該混合物を100℃で1時間攪拌した。揮発物を除き、残渣をNaHCO溶液で中和し、酢酸エチル(3×10 mL)で抽出した。有機抽出物を濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィ(SiO, EtOAc/ヘキサン=1:1)で精製し、標題化合物を得た(17.0 mg, 10%)。
MS m/z 383 (M+H)+.
1H NMR (DMSO-d6) δ 11.03 (s, 1 H), 8.40 (d, 1 H, J = 4 Hz,), 8.24 (d, 1H, J = 5 Hz), 7.84 (m, 1 H), 7.73 (m, 1 H), 7.66 (t,1 H, J = 7.8 Hz), 7.22 (t, 1 H, J = 7.8 Hz,), 7.04 (s, 1 H), 7.03 (d, 1 H, J = 8.0 Hz), 6.88 (m, 1 H), 3.01 (t, 2 H, J = 7.5 Hz), 2.95 (t, 2 H, J = 7.5 Hz), 2.83 (m, 1 H), 0.68 (m, 2 H), 0.56 (m, 2 H).
実施例14
Figure 0004477492
N−シクロプロピル−4−フルオロ−3−{2−[2−(2−メトキシ−フェニルアミノ)−チアゾール−5−イル]−エチル}−ベンズアミド
化合物14は実施例13の製造と同様の方法で、適当なチオウレアを用いて製造する。チオウレアの製造は実施例16を参照。
LC/MS; (M+H)+ = 412
実施例15
Figure 0004477492
N−シクロプロピル−4−フルオロ−3−{2−[2−(2−フルオロ−フェニルアミノ)−チアゾール−5−イル]−エチル}−ベンズアミド
化合物15は実施例13の製造と同様の方法で、適当なチオウレアを用いて製造する。チオウレアの製造は実施例16を参照。
LC/MS; (M+H)+ = 400.
実施例16
Figure 0004477492
N−シクロプロピル−2,4−ジフルオロ−5−{[2−(4−メチル−ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド
ステップA
2−アミノ−4−メチルピリジン(1.08 g, 10 mmol)およびベンゾイルイソチオシアネート(1.63 g, 10 mmol)のアセトン(15 mL)溶液を、室温で1.5時間攪拌した。形成した沈殿物を濾過し、アセトンで洗浄し、固形物として1−ベンゾイル−3−[4−メチルピリジン−2−イル]−チオウレアを得た。この物質を110℃で1時間2N NaOH溶液(15 mL )と共に攪拌し、次いで室温まで冷却し、形成した沈殿物を水で洗浄し、乾燥し、(4−メチルピリジン−2−イル)−チオウレアを得た(0.90 g, 53%)。
MS m/z 168 (M+H)+.
ステップB
(4−メチルピリジン−2−イル)−チオウレア(334 mg, 2 mmol)、2−ブロモマロンアルデヒド(302 mg, 2 mmol)および酢酸ナトリウム(250 mg, 3.0 mmol)の混合物の酢酸(5 mL)溶液を、100℃で3時間攪拌した。該混合物を室温に冷却し、水で希釈し、形成した沈殿物を集めて、水で洗浄し、乾燥し、2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボアルデヒドを得た(350 mg, 80%)。
MS m/z 220 (M+H)+.
ステップC
2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボアルデヒドを、実施例1と同様の方法で5−アミノ−N−シクロプロピル−2,4−ジフルオロベンズアミド(製造は実施例18を参照)で処理し、標題化合物を得た。
LC/MS; (M+H)+ = 416.
実施例17
Figure 0004477492
3−{アセチル−[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−N−シクロプロピル−4−フルオロベンズアミド
実施例6(16.5 mg, 0.043 mol)のピリジン(0.3 mL)混合物に、室温で無水酢酸(10 mg, 0.1 mmol)を加えた。1時間室温で攪拌後、溶媒を除き、残渣を水で希釈した。形成した沈殿物を濾過し、水で洗浄し、真空乾燥し、標題化合物を得た(11 mg, 60%)。
MS m/z 426 (M+H)+.
実施例18
Figure 0004477492
N−シクロプロピル−2,4−ジフルオロ−5−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド
ステップA
2,4−ジフルオロ−5−ニトロ安息香酸(2.03 g, 10 mmol,実施例1を参照)を、塩化チオニル(10 mL)中3時間還流した。該混合物を冷却し、濃縮し、残渣をDCM(20 mL)に溶かした。該混合物を−40℃に冷却し、シクロプロピルアミン(0.57 mg, 10 mmol)およびトリエチルアミン(2.02 g, 20 mmol)を加えた。該混合物を−40℃で1時間攪拌し、室温まで加温し、1N HCl溶液(10 mL)で酸性にした。DCM層を分離し、1N HCl溶液、続いてNaHCO溶液で洗浄し、次いで乾燥し、濃縮し、固形物としてN−シクロプロピル−2,4−ジフルオロ−5−ニトロベンズアミドを得た(1.95 g, 80%)。
1H NMR (CDCl3) δ 8.93 (t,1 H, J = 7.75 Hz), 7.11 (t, 1 H, J = 7.75 Hz), 6.68 (s, 1H), 2.95 (m, 1 H), 0.93 (m, 2 H), 0.66 (m, 2 H).
ステップB
上記ニトロ化合物(1 g, 4.1 mmol)およびPd/C(10%, 0.1 g)の混合物の酢酸エチル/エタノール(1:1,15 mL)混合液を水素雰囲気下2時間水素化した。該混合物を濾過し、濃縮し、固形物として5−アミノ−N−シクロプロピル−2,4−ジフルオロベンズアミドを得た(0.85 g、97%)。
MS m/z 213 (M+H)+.
1H NMR (CDCl3) δ 7.53 (t, 1 H, J = 7.75 Hz), 6.80 (t, 1 H, J = 7.75 Hz), 3.74 (s, 2 H), 2.91 (m, 1 H), .87 (m, 2 H), 0.61 (m, 2 H).
ステップC
2−[ピリジン−2−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボアルデヒド(41.0 mg, 0.2 mmol)および5−アミノ−N−シクロプロピル−2,4−ジフルオロベンズアミド(46.6 mg, 0.22 mmol)の混合物のTFA/DCM(1:1, 1 mL)溶液を、室温で10分間攪拌し、トリエチルシラン(0.1 mL)を加えた。該混合物を1時間攪拌し、次いで濃縮し、残渣をNaHCO溶液で中和して、沈殿物が生じた。沈殿物を集めて、水で洗浄し、乾燥した。該固形物をMeOHでトリチュレートし、濾過し、灰色の固形物として標題化合物を得た(38 mg, 47%)。少量の固形物をメタノール中沸騰させ、該混合物を室温に冷却し、濾過して、白色の固形物を得た。
MS m/z 402 (M+H)+.
1H NMR (DMSO-d6) δ 8.23 (d, 1H, J= 4.0 Hz), 8.15 (s, 1 H), 7.65 (t, 1 H, J = 7.15 Hz), 7.26 (s, 1 H), 7.16 (m, 1 H), 7.01 (d, 1 H, J = 8.75 Hz), 6.95 (m, 1 H), 6.89 (t, 1 H, J = 7.15 Hz), 6.12 (s 1 H), 4.43 (m, 2 H), 2.79 (m, 1 H), 0.69 (m, 2 H), 0.51 (m, 2 H).
実施例19
Figure 0004477492
N−(2−アミノ−エチル)−6−{5−[(5−シクロプロピルカルバモイル−2−フルオロ−フェニルアミノ)−メチル]−チアゾール−2−イルアミノ}−ニコチンアミド
ステップA
6−アミノ−ニコチン酸エチル(830 mg, 5 mmol)およびベンゾイルイソチオシアネート(830 mg, 5.1 mmol)のアセトン溶液を、2時間攪拌した。該混合物を希薄なスラリーまで濃縮し、メタノールを加えた。該固形物を濾過し、メタノールで洗浄し、乾燥し、6−(3−ベンゾイル−チオウレイド)−ニコチン酸エチルを得た(1.35 g, 82%)。
1H NMR (CDCl3) δ 13.34 (s, 1 H), 9.04 (m, 3 H), 8.38 (s, 1 H), 7.93 (m, 2 H), 7.66 (m, 3 H), 4.42 (q, 2 H, J = 7.6 Hz), 1.41(t, 3 H, J =7.6 Hz).
この物質を2N NaOH溶液(5 mL)中懸濁させ、1時間還流した。該混合物を室温まで冷却し、1N HCl溶液でpH 4まで酸性にした。該固形物を集めて、水、続いてメタノールで洗浄し、真空乾燥し、6−チオウレイド−ニコチン酸を得た(0.64 g, 79%)。
MS m/z 198 (M+H)+.
ステップB
6−チオウレイド−ニコチン酸(197 mg, 1 mmol)、2−ブロモマロンアルデヒド(166 mg, 1.1 mmol)および酢酸ナトリウム(100 mg)の混合物の酢酸(2 mL)溶液を、100℃で20分間攪拌した。該混合物を次いで室温まで冷却し、水で希釈し、沈殿物を集めた。該固形物を水、次いでメタノールで洗浄し、真空乾燥し、6−(5−ホルミル−チアゾール−2−イルアミノ)−ニコチン酸を得た(240 mg, 96%)。
MS m/z 250 (M+H)+.
1H NMR (DMSO-d6) δ 12.7 (s, 1 H), 9.12 (s, 1 H), 8.92 (s, 1 H), 8.38 (s, 1 H), 8.24 (d, 1 H, J = 5.6 Hz), 7.21 (d, 1 H, J =5.6 Hz).
13C NMR (DMSO-d6) δ 183.5, 166.0, 165.1, 153.3, 151.5, 148.8, 139.1, 131.2, 120.3, 110.0.
ステップC
上記化合物19Bを実施例6の製造に記載のように、3−アミノ−4−フルオロ−N−シクロプロピルベンズアミドで処理し、6−{5−[(5−シクロプロピルカルバモイル−2−フルオロ−フェニルアミノ)−メチル]−チアゾール−2−イルアミノ}−ニコチン酸を得た(収率86%)。
MS m/z 428 (M+H)+.
1H NMR (DMSO-d6) δ 11.37 (s, 1 H), 8.95 (s, 1 H), 8.47 (s, 1 H), 8.24 (d, 1 H, J = 7.5 Hz), 7.37 (s, 1 H), 7.26 (d, 1 H, J = 7.5 Hz), 7.12 (m, 2 H), 4.61(s, 2 H), 2.72 (m, 1 H), 0.69 (m, 2 H), 0.59 (m, 2 H).
ステップD
上記化合物19C(42.7 mg, 0.1 mmol)、トリエチルアミン(20 mg)、およびN−tert−ブトキシカルボニルエチルジアミン(35.2 mg, 0.22 mmol)のDMF(0.3 mL)溶液に、室温でBOP試薬(50 mg, 0.11 mmol)を加えた。0.5時間室温で攪拌後、該混合物を水で希釈し、該固形物を集めて、水で洗浄し、真空乾燥した。該固形物をTFA/DCM(1:1, 0.5 mL)に溶かし、室温で0.5時間攪拌した。溶媒を除去し、残渣をNaOH溶液でpH 10に調整した。該固形物を集めて、水で洗浄し、真空乾燥した。該物質をMeOH−HClを加えてHCl塩に変換した(28 mg, 55%)。
MS: m/z 470 (M+H)+.
実施例20
Figure 0004477492
6−{5−[(5−シクロプロピルカルバモイル−2−フルオロ−フェニルアミノ)−メチル]−チアゾール−2−イルアミノ}−ニコチン酸エチルエステル
ステップA
6−アミノ−ニコチン酸エチル(10.7 g, 64.5 mmol)およびN−Fmoc−イソチオシアネート(19.0 g, 67.7 mmol)のTHF(100 mL)溶液を、2時間還流し、THFのほとんどを除去した。残渣をDCM(50 mL)およびヘキサン(200mL)でトリチュレートし、固形物を集めた。該固形物を20% DCM/ヘキサンで洗浄し、乾燥し、6−(3−Fmoc−チオウレイド)−ニコチン酸エチルを得た(28.5 g、99%)。この物質をDCM(200 mL)に溶かし、ピロリジン(5.5 g, 77.5 mmol)と共に室温で3時間攪拌した。固形物を集めて、DCMで洗浄し、6−チオウレイド−ニコチン酸エチルを得た(13.2 g,94%)。
MS m/z 226 (M+H)+.
ステップB
上記化合物20Aを実施例6の製造に記載のように、3−アミノ−4−フルオロ−N−シクロプロピルベンズアミドで処理して、標題化合物を得た。
LC/MS; (M+H)+ = 456.5
実施例21
Figure 0004477492
N−(2−アミノ−エチル)−2−{5−[(5−シクロプロピルカルバモイル−2−フルオロ−フェニルアミノ)−メチル]−チアゾール−2−イルアミノ}−イソニコチンアミド
化合物21は、実施例19の製造に類似の方法で、6−アミノニコチン酸エチルの代わりに2−アミノ−イソニコチン酸を用いて製造した。
LC/MS; (M+H)+ = 470.
実施例22
Figure 0004477492
6−{5−[(5−シクロプロピルカルバモイル−2,4−ジフルオロ−フェニルアミノ)−メチル]−チアゾール−2−イルアミノ}−ニコチン酸
6−(5−ホルミル−チアゾール−2−イルアミノ)−ニコチン酸(実施例19参照)を実施例6の製造に類似の方法で、5−アミノ−2,4−ジフルオロ−N−シクロプロピルベンズアミドで処理し、標題化合物を得た(収率95%)。
LC/MS; (M+H)+ = 446
実施例23
Figure 0004477492
6−{5−[(5−シクロプロピルカルバモイル−2,4−ジフルオロ−フェニルアミノ)−メチル]−チアゾール−2−イルアミノ}−ピリジン−2−カルボン酸(2−アミノエチル)−アミド
標題化合物は、実施例19の製造に類似の方法で6−アミノニコチン酸エチルの代わりに6−アミノピリジン−2−カルボン酸を用いて製造した(収率42%)。
LC/MS; (M+H)+ = 488
以下の化合物は、実施例19の製造の上記方法19Dを利用して、適当なアミンでカップリングして、実施例22から製造した。
Figure 0004477492
Figure 0004477492
Figure 0004477492
以下の化合物は、適当なアミノピリジンまたはアニリンを用いて実施例16の製造で記載の方法に類似の方法で製造した。
Figure 0004477492
Figure 0004477492
実施例43
Figure 0004477492
3−{[2−(2−アミノ−フェニルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−N−シクロプロピル−4−フルオロ−ベンズアミド
実施例42の化合物(26mg, 0.06 mmol)およびラネー/Ni(26mg)のTHF(1.5 mL)懸濁液に、室温でヒドラジン(0.5 mL)を加えた。上記反応混合物を30分間60℃に加熱し、室温に冷却し、濾過し、EtOAcですすいだ。濾液をNaSOで乾燥し、濃縮し、シリカゲル(5〜12% MeOH/CHClで溶離)で精製し、淡黄色の固形物として3−{[2−(2−アミノ−フェニルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−N−シクロプロピル−4−フルオロベンズアミドを得た(6 mg, 25%)。
(M+H)+ = 398.
以下の化合物は、適当なアニリンを用いて実施例16の製造で記載の方法に類似の方法で製造した。
Figure 0004477492
Figure 0004477492
実施例48
Figure 0004477492
N−シクロプロピル−2,4−ジフルオロ−5−{[2−(5−フェニル−ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド
実施例47(96 mg, 0.20 mmol)、フェニルボロン酸(31 mg, 0.3 mmol)、テトラキス(トリフェニル)ホスフィンパラジウム(4 mg)および2M KCO水の混合物のトルエン/EtOH(1mL/1mL)混液を3回脱気し、アルゴンを流した。反応混合物を終夜80℃に加熱した。室温に冷却後、該混合物をジクロロメタン(5 mL)で希釈し、水で洗浄した(2×5 mL)。有機層をNaSOで乾燥し、濃縮し、シリカゲル(1〜3% MeOH/CHClで溶離)で精製し、淡黄色の固形物として標題化合物を得た(40 mg, 40%)。
(M+H)+ = 478
実施例49および50の化合物は、実施例48の製造に類似の方法で実施例47の化合物から製造した。実施例51の化合物は、実施例48の製造に類似の方法で実施例45の化合物から製造した。
Figure 0004477492
実施例52
Figure 0004477492
N−シクロプロピルメチル−4−フルオロ−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド
ステップA
2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボアルデヒド(1.0 g, 4.90 mmol, 化合物1A)の塩化メチレン(20 mL)懸濁液に、室温で3−アミノ−4−フルオロ安息香酸(0.95 g, 4.90 mmol)、TFA(5 mL)およびトリエチルシラン(1.71 mg, 14.7 mmol)を加えた。上記反応混合物を室温で4時間攪拌し、次いで減圧濃縮し、生じたスラリーをメタノールでトリチュレートし、淡黄色の固形物として4−フルオロ−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−安息香酸を得た(1.54 g,91%)。
(M+H)+ = 345.
ステップB
4−フルオロ−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−安息香酸(35 mg, 0.10 mmol)のDMF(1 mL)溶液に、室温でシクロプロピルメチルアミン(14 mg、0.20 mmol)を加え、続いてBOP試薬(53 mg, 0.12 mmol)を加えた。上記の反応混合物を2時間攪拌し、EtOAc(10 mL)で希釈し、10% NaHCO(3×5 mL)、および10% LiCl(5 mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥し、濃縮し、残渣をプレパラティブHPLCで精製し、灰白色の固形物として標題化合物を得た(33 mg, 83%)。
(M+H)+ = 398.
実施例53
Figure 0004477492
4−フルオロ−N−(3−メチル−3H−イミダゾール−4−イルメチル)−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド
化合物52A(68.8 mg, 0.2 mmol)および5−アミノメチル−1−メチルイミダゾール・2HCl塩(40.0 mg, 0.22 mmol)のピリジン(0.5 mL)溶液に、トリエチルアミン(50 mg, 0.5 mmol)およびBOP試薬(100 mg, 0.23 mmol)を加えた。室温で2時間攪拌後、該混合物を濃縮し、残渣を水で希釈した。固形物を集めて、水、MeOHで洗浄し、乾燥し、標題化合物を得た(70 mg, 80%)。
MS m/z 438 (M+H)+.
実施例54
Figure 0004477492
1−(4−フルオロ−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンゾイルアミノ)−シクロプロパンカルボン酸
ステップA
化合物52Aを、実施例53の製造と類似の方法により1−アミノ−シクロプロパンカルボン酸エチルエステルで処理し、1−(4−フルオロ−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンゾイルアミノ)−シクロプロパンカルボン酸エチルエステルを得た(収率95%)。
LC/MS; (M+H)+ = 456.
ステップB
上記の化合物54A(455 mg, 1 mmol)および2N NaOH(5 mL)のエタノール(10 mL)溶液を2時間還流した。室温に冷却後、該混合物を1N HCl溶液で酸性にし、固形物を集めて、水で洗浄し、乾燥し、1−(4−フルオロ−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンゾイルアミノ)−シクロプロパンカルボン酸を得た(167 mg, 39%)。
MS m/z 428 (M+H)+.
N−Fmoc−アミノシクロプロピルカルボン酸(2.00 g, 6.19 mmol)のDCM(20 mL)およびDMF(0.5 mL)溶液に、室温でシュウ酸クロリド(2M DCM溶液, 10 mL)溶液を加えた。該混合物を4時間攪拌した。該混合物を濃縮し、残渣をTHF(15 mL)に溶かし、NaBH(470 mg, 12.4 mmol)を加えた。該混合物を2時間還流し、氷に注いだ。固形物を集めて、水で洗浄し、乾燥し、(1−N−Fmoc−アミノシクロプロピル)メタノールを得た(1.90 g 、100%)。
MS m/z 310 (M+H)+.
実施例55
Figure 0004477492
4−フルオロ−N−{1−[(2−メトキシ−エチルアミノ)−メチル]−シクロプロピル}−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド
ステップA
N−Fmoc−アミノシクロプロピルカルボン酸(2.00 g, 6.19 mmol)のDCM(20 mL)およびDMF(0.5 mL)溶液に、室温でシュウ酸クロリド(2M DCM溶液, 10 mL)溶液を加えた。該混合物を4時間攪拌した。該混合物を濃縮し、残渣をTHF(15 mL)に溶かし、NaBH(470 mg, 12.4 mmol)を加えた。該混合物を2時間還流し、氷に注いだ。固形物を集めて、水で洗浄し、乾燥し、(1−N−Fmoc−アミノシクロプロピル)メタノールを得た(1.90 g 、100%)。
MS m/z 310 (M+H)+.
ステップB
N−Fmoc−アミノシクロプロピルカルボン酸(2.00 g, 6.19 mmol)のDCM(20 mL)およびDMF(0.5 mL)溶液に、室温でシュウ酸クロリド(2M DCM溶液, 10 mL)溶液を加えた。4時間攪拌後、該混合物を濃縮し、残渣をTHF(15 mL)に溶かし、NaBH(470 mg, 12.4 mmol)を加えた。生じた混合物を2時間還流し、次いで氷に注いだ。形成した固形物を集めて、水で洗浄し、乾燥し、(1−N−Fmoc−アミノシクロプロピル)メタノールを得た(1.9 g, 100%)。
MS m/z 310 (M+H)+.
ステップC
シュウ酸クロリド(2M DCM溶液, 1.5 mL)溶液に、−20℃でDCM(5 mL)、続いてDMSO(0.5 mL)を加えた。10分後、化合物55B(309 mg, 1 mmol)のDCM(5 mL)溶液を加えた。該混合物を室温まで加温し、次いで−20℃まで再度冷却し、トリエチルアミン(0.5 mL)を加えた。生じた混合物を室温まで加温し、1N HCl溶液で酸性にした。有機層を分離し、食塩水で洗浄し、乾燥し、濃縮し、固形物として(1−N−Fmoc−アミノシクロプロピル)−カルボアルデヒド(化合物55C)を得た(145 mg, 47%)。
MS m/z 308 (M+H)+.
ステップD
上記アルデヒド55C(140 mg, 0.46 mmol)およびメトキシエチルアミン(68 mg, 0.92 mmol)の酢酸/DCM(1:1, 5 mL)溶液を、室温で20分間攪拌し、続いてトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(120 mg, 0.566 mmol)を加えた。1時間後、溶媒を除き、残渣をNaHCO溶液で中和した。該混合物を酢酸エチル(3×10 mL)で抽出し、抽出物を乾燥し、濃縮した。残渣をTHFに溶かし、無水Boc(100 mg, 0.47 mmol)を加えた。該混合物を室温で1時間攪拌した。溶媒を除き、残渣をカラムクロマトグラフ(SiO; EtOAc/ヘキサン=1:1)で精製し、(1−{[tert−ブトキシカルボニル−(2−メトキシ−エチル)−アミノ]−メチル}−シクロプロピル)−カルバミン酸9H−フルオレン−9−イルメチルエステルを得た(130 mg、60%)。
MS m/z 467 (M+H)+.
ステップE
化合物55D(130 mg, 0.28 mmol)をDCM(2 mL)に溶かし、ピロリジン(0.1 mL)と共に室温で2時間攪拌した。揮発物を除き、残渣をMeOHでトリチュレートし、固形物を濾去した。濾過溶液を濃縮し、油状物として(1−アミノ−シクロプロピルメチル)−(2−メトキシエチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルを得た(65 mg, 95%)。
MS m/z 245 (M+H)+.
ステップF
化合物55Eを、実施例53の製造と類似の方法で化合物52Aとカップリングし、[1−(4−フルオロ−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンゾイルアミノ)シクロプロピルメチル]−(2−メトキシエチル)カルバミン酸tert−ブチルエステルを得た。この化合物を次いで室温で1時間TFA/ジクロロメタン(1:1)で処理した。反応混合物をNaHCO溶液で中和し、DCMで抽出した。有機層を濃縮し、標題化合物を得た(収率40%)。
MS m/z 471 (M+H)+.
実施例56
Figure 0004477492
N−(3−アミノエチル)−6−{5−[2−(5−シクロプロピルカルバモイル−2−フルオロ−フェニル)−エチル]−チアゾール−2−イルアミノ}−ニコチンアミド
ステップA
6−アミノ−ニコチン酸エチル(2.5 g, 15 mmol)およびベンゾイルイソチオシアネート(2.45 g, 15 mmol)の混合物のTHF(20 mL)溶液を、4時間40℃に加熱した。この混合物に室温で、ナトリウムエトキシド(2.04 g, 30 mmol)のエタノール(10 mL)溶液を加えた。生じた混合物を室温で16時間攪拌後、揮発物を減圧留去した。残渣をNHCl水中懸濁させ、形成した固形物を濾過して集め、水ですすぎ、乾燥し、白色の固形物として6−チオウレイド−ニコチン酸エチルエステルを得た(2.6 g, 収率77%)。
LC/MS; (M+H)+ = 226.
ステップB
上記化合物を方法13Bに記載と類似の方法により化合物13Aで処理し、6−{5−[2−(5−シクロプロピルカルバモイル−2−フルオロフェニル)−エチル]−チアゾール−2−イルアミノ}−ニコチン酸エチルエステルを得た。
LC/MS; (M+H)+ = 443
ステップC
化合物56BのNaOH水(2M, 2 mL)およびMeOH(3 mL)溶液を、5時間50℃に加熱した。揮発物を減圧留去し、残渣をHCl(2N)でpH 6まで酸性にした。固形物を濾過して集め、HOですすぎ、真空乾燥し、茶褐色の固形物として酸中間体を得た(39%)。この酸を次いで19Dに類似の方法で標題化合物に変換した。
LC/MS; (M+H)+ = 469.
以下の化合物は、56Cに記載と類似の方法で化合物56Bから製造した。
Figure 0004477492
実施例61
Figure 0004477492
N−シクロプロピル−4−フルオロ−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンゼンスルホンアミド
ステップA
発煙硝酸(8 mL)および濃HSO(16 mL)溶液に、少量ずつ4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(1.3 g, 6.7 mmol)を加えた。該混合物を室温で2時間攪拌し、次いで砕いた氷(60g)に注ぎ、ジクロロメタン(2×)で抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を−40℃に冷却したCHCl(30 mL)に溶かし、シクロプロピルアミン(388 mg, 6.8 mmol)、続いてDIPEA(8 mmol)を加えた。−40℃で2時間攪拌後、該混合物を5%クエン酸溶液に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を分離し、シリカゲルのショートパッドに通し、減圧濃縮し、黄色の固形物としてN−シクロプロピル−4−フルオロ−3−ニトロベンゼンスルホンアミドを得た(1.6 g, 92%)。
ステップB
N−シクロプロピル−4−フルオロ−3−ニトロベンゼンスルホンアミド(520 mg, 2 mmol)およびPd/C(10%, 100 mg)の混合物のEtOH溶液を終夜水素化した(1気圧)。該混合物をセライトのショートパッドで濾過し、減圧濃縮し、アイボリー色の固形物としてN−シクロプロピル−4−フルオロ−3−アミノベンゼンスルホンアミドを得た(440 mg, 95%)。
LC/MS; (M+H)+ = 231.
ステップC
化合物61Bを実施例1の製造と類似の方法で標題化合物に変換した。
LC/MS; (M+H)+ = 420.
以下の化合物は、t−Boc保護したアミンを経由して実施例53または方法19Dの製造と類似の方法で、酸52Aから製造した。
Figure 0004477492
Figure 0004477492
Figure 0004477492
Figure 0004477492
Figure 0004477492
Figure 0004477492
Figure 0004477492
以下の化合物は、実施例18の製造に類似の方法で、4−フルオロ−3−ニトロ安息香酸を代わりに用いて製造した。
実施例100
Figure 0004477492
4−フルオロ−N−イソキサゾール−3−イル−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド
LC/MS; (M+H)+ = 411
実施例101
Figure 0004477492
4−フルオロ−N−(5−メチル−イソキサゾール−3−イル)−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド
LC/MS; (M+H)+ = 425
以下の化合物は、実施例52の製造に類似の方法で、2,4−ジフルオロ5−アミノ安息香酸を代わりに用いて製造した。
Figure 0004477492
実施例107
Figure 0004477492
N−(3−アミノ−2,2−ジフルオロ−プロピル)−4−フルオロ−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド
4−フルオロ−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−安息香酸(化合物52A, 21 mg, 0.06 mmol)およびHATU(38 mg, 0.1 mmol)の混合物のDMF(0.2 mL)およびTHF(0.4 mL)の混液に、2,2−ジフルオロ−1,3−プロパンジアミン(引用文献Tetrahedron, 8617, 1994)(60 mg, 0.54 mmol)およびDIPEA(26 mg, 0.2 mmol)を加えた。生じた混合物を室温で18時間攪拌し、次いでCHClで希釈し、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィ[シリカゲル, 5%(NH/MeOH(2M))/EtOAc]で精製し、白色の固形物として標題化合物を得た(17 mg, 65%)。
LC/MS; (M+H)+ = 437.
実施例108
Figure 0004477492
N−(2,2−ジフルオロ−3−モルホリン−4−イル−プロピル)−4−フルオロ−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド
ジヒドロフラン(35 mg,0.5 mmol)のMeOH(1.5 mL)溶液を、−78℃で溶液が青色に変わるまでオゾンで処理した。アルゴンを該溶液に通し、過剰のオゾンを除いた。該溶液を0℃に加温し、N−(3−アミノ−2,2−ジフルオロ−プロピル)−4−フルオロ−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド(実施例107)(12 mg,0.027 mmol))、続いてNaBH(OAc)(84 mg)を3時間かけて加えた。該混合物をCHClで希釈し、飽和NaHCOで洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィ[シリカゲル,1%(NH/MeOH(2M))/EtOAc]で精製し、白色の固形物として標題化合物を得た(7 mg,51%)。
LC/MS; (M+H)+ = 507.
1H NMR (CD3OD): δ 2.47 (m, 4H); 2.66 (t, 2H, J=13.7 Hz); 3.53 (m, 4H); 3.80 (t, 2H, J=14.3 Hz); 4.48 (s, 2H); 6.78 (m, 1H); 6.86 (d, 1H, J= 8.25 Hz); 7.0 (m, 2H); 7.15 (s, 1H); 7.23 (m, 1H); 7.54 (m, 1H), 8.15 (d, 1H, J= 4.4 Hz).
実施例109
Figure 0004477492
N−シクロプロピル−4−フルオロ−3−({2−[6−(ピペリジン−4−イルオキシ)−ピリジン−2−イルアミノ]−チアゾール−5−イルメチル}−アミノ)−ベンズアミド
ステップA
2−ブロモ−6−アミノ−ピリジンは、実施例19の製造と類似の方法で、3−{[2−(6−ブロモ−ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−N−シクロプロピル−4−フルオロ−ベンズアミドに変換した。
ステップB
4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(100 mg, 0.5 mmol)のジオキサン(2 mL)溶液に、室温でNaH(鉱油中60%, 0.6 mmol)を加えた。該混合物を室温で15分間攪拌後、化合物109A(25 mg, 0.054 mmol)およびCu末(15 mg)を加えた。生じた混合物を20分間栓をしたチューブ中170℃に加熱した。室温に冷却後、該混合物をEtOAcで希釈し、セライトのショートパッドで濾過した。濾液を濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカゲル, 20% EtOAc/CHClから100%EtOAc)で精製し、ベージュ色の固形物としてカップリングした中間体(15 mg, 収率58%)を得て、30%TFA/CHCl(3 mL)で30分間処理した。揮発物を除去し、残渣をプレパラティブHPLCで精製し、白色の固形物として標題化合物を得た(7 mg, 収率47%)。
LC/MS; (M+H)+ = 483.
実施例110
Figure 0004477492
N−シクロプロピル−2,4−ジフルオロ−5−({2−[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−2−イルアミノ]−チアゾール−5−イルメチル}−アミノ)−ベンズアミド
5−{[2−(6−ブロモ−ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−N−シクロプロピル−2,4−ジフルオロ−ベンズアミド(96 mg, 0.20 mmol)の無溶媒のN−メチルピペラジン(0.4 mL)混合物を、5時間栓をしたチューブ中120℃に加熱した。反応混合物を室温に冷却し、塩化メチレン(5 mL)で希釈し、水(2×5 mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥し、濃縮し、残渣をシリカゲル(2〜10% MeOH/CHClで溶離)で精製し、淡黄色の固形物として標題化合物を得た(53 mg, 55%)。
(M+H)+ = 500.

Claims (6)

  1. 式I:
    Figure 0004477492
    [式中、
    a およびR b は独立して、水素、フッ素、C 1-4 アルキルおよびCNからなる群から選択され;
    c は、OH、N(CH 3 2 、1−ピペラジニル、4−メチルピペラジン−1−イル、またはNH−(CH 2 n −R d であり;
    nは0、1、2、3または4であり;
    d は、CH 3 、C 3-5 シクロアルキル、C 3-4 アルケニル、アセチレニル、NH 2 、CN、NH(CH 3 )、N(CH 3 2 、フェニル、NH 2 CH 2 −フェニル、ピリジル、N−メチルイミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、N−メチルベンゾイミダゾリル、チエニル、イソキサゾリル、メチルイソキサゾリル、または、N、OおよびSからなるヘテロ原子の1または2個を含む5または6員ヘテロ環であり;
    Bは、1または2個の窒素原子を含む6員ヘテロアリールであり、それは
    臭素、メチル、COOEt、COOH、CN、フェニル、NH 2 CH 2 −フェニル、ピリジル、ピペラジン−1−イルカルボニル、4−メチルピペラジン−1−イル、4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル、ピペリジン−4−イルアミノカルボニル、4−アミノピペリジン−1−イルカルボニル、ピペリジン−4−イルオキシ、3−アミノピロリジン−1−イルカルボニル、またはCON(R e )−(CH 2 m −C(R e 2 −N(R e 2 で置換されていてもよく;
    各R e は独立して、水素、メチルおよびエチルからなる群から選択され;
    mは1または2である
    の化合物、またはそのエナンチオマー、ジアステレオマー、またはその医薬的に許容される塩、または溶媒和物。
  2. Bにおける1または2個の窒素原子を含む6員ヘテロアリールがピリジン環である、請求項1の化合物、またはそのエナンチオマー、ジアステレオマー、またはその医薬的に許容される塩、または溶媒和物。
  3. a およびR b が独立して、水素またはフッ素である、請求項1または2の化合物、またはそのエナンチオマー、ジアステレオマー、またはその医薬的に許容される塩、または溶媒和物。
  4. d が、シクロプロピルである、請求項1〜3のいずれかの化合物、またはそのエナンチオマー、ジアステレオマー、またはその医薬的に許容される塩、または溶媒和物。
  5. Bの置換基がCON(R e )−(CH 2 m −C(R e 2 −N(R e 2 である、請求項1〜4のいずれかの化合物、またはそのエナンチオマー、ジアステレオマー、またはその医薬的に許容される塩、または溶媒和物。
  6. 2,4−ジフルオロ−N−メチル−5−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド;
    4−フルオロ−N−メチル−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド;
    N−シクロプロピル−4−フルオロ−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド;
    N−シクロプロピル−4−フルオロ−3−{2−[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イル]−エチル}−ベンズアミド;
    N−シクロプロピル−2,4−ジフルオロ−5−{[2−(4−メチル−ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド;
    N−シクロプロピル−2,4−ジフルオロ−5−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド;
    N−シクロプロピル−2,4−ジフルオロ−5−({2−[5−(4−メチル−ピペラジン−1−カルボニル)−ピリジン−2−イルアミノ]−チアゾール−5−イルメチル}−アミノ)−ベンズアミド;
    6−{5−[(5−シクロプロピルカルバモイル−2,4−ジフルオロ−フェニルアミノ)−メチル]−チアゾール−2−イルアミノ}−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−メチルニコチンアミド;
    6−{5−[2−(5−シクロプロピルカルバモイル−2−フルオロ−フェニル)−エチル]−チアゾール−2−イルアミノ}−N−(2−エチルアミノ−エチル)−ニコチンアミド;
    4−フルオロ−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−N−チオフェン−2−イルメチルベンズアミド;
    N−ベンジル−4−フルオロ−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド;
    4−フルオロ−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−N−ピリジン−2−イルメチルベンズアミド;
    4−フルオロ−N−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド;
    4−フルオロ−N−プロパ−2−インイル−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド;
    4−フルオロ−N−イソキサゾール−3−イル−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド
    4−フルオロ−N−(5−メチル−イソキサゾール−3−イル)−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミド;および
    N−(2,2−ジフルオロ−3−モルホリン−4−イル−プロピル)−4−フルオロ−3−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−イルメチル]−アミノ}−ベンズアミドからなる群から選択される化合物。
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