JP4477320B2 - 光電変換素子用材料及び光電変換素子 - Google Patents
光電変換素子用材料及び光電変換素子 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光電変換素子用材料および光電変換素子用材料を半導体微粒子に結合および/または吸着させた電極を用いてなる光電変換素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
光を電気に変換する材料は、太陽光発電を中心に盛んに研究され、多結晶シリコン太陽電池およびアモルファスシリコン太陽電池等の無機材料を用いた太陽電池が実用化されている。
【0003】
現在、無機材料を用いた太陽電池製造技術に関して、製造コストの低減、大面積化、高効率化といった課題が残されている。
【0004】
該課題に対し、特に製造コストの低減という観点から有機材料を光電変換素子用材料として用いる事が提唱されてきた。例えば、グレッツエルらの研究グル−プによる非特許文献文献1、特許文献1〜3記載の報告を挙げることができる。報告されている光電変換素子用材料は、可視光領域を幅広く吸収するルテニウム等の金属と有機配位子化合物を用いた金属錯体色素であり、優れた光電変換特性を有する事が知られている。一方で、この金属錯体色素は、依然高価な色素であることから、比較的廉価な有機色素を用いた光電変換素子用材料の開発が望まれていた。従来の公知の有機色素の光電変換素子用材料としては、例えば、エチレン化合物、シアニン化合物およびメロシアニン化合物[特許文献4〜9]等が提案されているが、これら公知の有機色素は、その光電変換特性において今だ満足し得るものではなかった。
【0005】
【非特許文献1】
Nature (第353巻、第737〜740頁、1991年)
【特許文献1】
米国特許第4927721号公報
【特許文献2】
WO94/04497号公報
【特許文献3】
特開平1−220380号公報
【特許文献4】
特開2003−78152号公報
【特許文献5】
特開2001−52766号公報
【特許文献6】
特開2000−106224号公報
【特許文献7】
特開平11−238905号公報
【特許文献8】
特開平11−214731号公報
【特許文献9】
特開平11−214730号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、実用性のある光電変換特性を与え、耐久性に優れる光電変換素子用材料、光電変換素子ならびにスチリル化合物を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者はこれらの課題を解決するために、光電変換素子用材料に関し鋭意検討した結果、本発明を完成させるに至った。
【0008】
即ち本発明は、
(イ)下記一般式(1)により表されることを特徴とする光電変換素子用材料
【0009】
【化5】
【0010】
〔式中、環Aは置換もしくは無置換の複素環を表し、環Bは置換基を有していてもよい芳香環または置換基を有していてもよい複素環を表し、n1は1または2であり、LおよびXは置換基であり、LおよびXのうち少なくとも1つがカルボキシル基、ヒドロキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基、リン酸基、珪酸基、ホウ酸基またはこれらのプロトン解離体を有する置換基である。〕
(ロ) LおよびXのうち少なくとも1つが下記一般式(2)で表される置換基である(イ)記載の光電変換素子用材料、
【0011】
【化6】
【0012】
〔式中、Yは、カルボキシル基、ヒドロキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基、リン酸基、珪酸基、ホウ酸基またはこれらのプロトン解離体である。〕
(ハ)一般式(1)により表される光電変換素子用材料が下記一般式(3)または(4)で表される(イ)または(ロ)記載の光電変換素子用材料、
【0013】
【化7】
【0014】
〔一般式(3)および(4)中、環Aおよびn1は、一般式(1)と同じであり、Yは、一般式(2)と同じであり、R1は置換基を表し、R2は水素原子、無置換アルキル基、アリール基または複素環基を表し、a1は、0〜4の整数を表し、a1が2以上のとき、R1は同じでも異なっていてもよく互いに連結して環を形成してもよい。〕
(ニ)環Aが、2−オキサゾール環、2−ベンゾオキサゾール環、2−ナフトオキサゾール環、2−チアゾール環、2−ベンゾチアゾール環、2−ナフトチアゾール環、2−セレナゾール環、2−ベンゾセレナゾール環、2−ナフトセレナゾール環、2−イミダゾール環、2−ベンゾイミダゾール環または2−ナフトイミダゾール環である(イ)〜(ハ)いずれかに記載の光電変換素子用材料、
(ホ) (イ)〜(ニ)いずれかに記載の光電変換素子用材料を使用してなる光電変換素子、
(ヘ) (イ)〜(ニ)いずれかに記載の光電変換素子用材料を半導体微粒子に結合および/または吸着させた電極を用いてなる(ホ)記載の光電変換素子、
(ト)下記一般式(5)または(6)により表されるスチリル化合物、
【0015】
【化8】
【0016】
〔一般式(5)および(6)中、n1は、一般式(1)と同じであり、Yは一般式(2)と同じであり、R1、R2およびa1は一般式(3)および(4)と同じであり、R3およびR4は置換基を表し、a3は0〜4の整数を表し、a3が2以上のとき、R3は同じでも異なっていてもよく互いに連結して環を形成してもよく、Qはアルキレン基、−N(R)−(Rはアルキル基を表す)、酸素原子、硫黄原子またはセレン原子を表し、Zは電荷を中和させるのに対イオンが必要な場合の対イオンを表す。〕
に関するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の様態について詳細に説明する。
【0018】
本発明の光電変換素子用材料は、一般式(1)により表されることを特徴とする。
【0019】
ここで「光電変換素子」としては公知の光電変換素子(例えば特開平1−220380号公報記載の光電化学電池)を表わし、本発明の光電変換素子用材料は、これらの光電変換素子に有用に使用することができる。
【0020】
一般式(1)中、環Aは置換もしくは無置換の複素環を表し、縮合環を有していてもよく、具体例としては、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、ナフトオキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、ナフトチアゾール環、セレナゾール環、ベンゾセレナゾール環、ナフトセレナゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ナフトイミダゾール環、インドレニン環、インドール環、ベンゾインドール環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、インドリジン環、プリン環、ピロール環、ピリジン環またはキノリン環が挙げられ、
好ましくは、2−オキサゾール環、2−ベンゾオキサゾール環、2−ナフトオキサゾール環、2−チアゾール環、2−ベンゾチアゾール環、2−ナフトチアゾール環、2−セレナゾール環、2−ベンゾセレナゾール環、2−ナフトセレナゾール環、2−イミダゾール環、2−ベンゾイミダゾール環、2−ナフトイミダゾール環、2−3H−インドール環、2−1H−ベンゾ[e]インドール環、2−ピラジン環、2−ピリミジン環、3−ピリダジン環、3−インドリジン環、8−プリン環、2−3H−ピロール環、4−ピリジン環または4−キノリン環であり、
より好ましくは、2−オキサゾール環、2−ベンゾオキサゾール環、2−ナフトオキサゾール環、2−チアゾール環、2−ベンゾチアゾール環、2−ナフトチアゾール環、2−セレナゾール環、2−ベンゾセレナゾール環、2−ナフトセレナゾール環、2−イミダゾール環、2−ベンゾイミダゾール環または2−ナフトイミダゾール環である。
【0021】
環Aの置換基としては、アルキル基(好ましくは、置換または無置換の直鎖または分岐の炭素原子数1〜20のアルキル基であり、
具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−デシル基等の無置換アルキル基;クロロメチル基、2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、2−ヨードエチル基、ジクロロメチル基、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基等のハロゲン原子で置換されたアルキル基;2−ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、4−ヒドロキシブチル基等のヒドロキシ基で置換されたアルキル基;メトキシメチル基、エトキシメチル基等のアルコキシ基で置換されアルキル基;カルボキシメチル基、4−カルボキシブチル基等のカルボキシル基で置換されたアルキル基;スルホメチル基、2−スルホメチル基、3−スルホプロピル基等のスルホン酸基で置換されたアルキル基)、
シクロアルキル基(好ましくは、炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、具体例としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基)、アルケニル基(好ましくは、炭素原子数2〜20のアルケニル基、具体例としては、ビニル基、2−カルボキシビニル基、2−エトシキカルボニルビニル基、アリル基、オレイル基)、アルキニル基(好ましくは、炭素原子数2〜20のアルキニル基、具体例としては、エチニル基、ブタジイニル基、2−フェニルエチニル基、4−カルボキシフェニルエチニル基)、アルコキシ基(好ましくは、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、iso−プロピルオキシ基、ベンジルオキシ基)、カルボキシル基、アルキルカルボニル基(好ましくは、炭素原子数1〜20のアルキルカルボニル基、具体例としては、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基、iso−プロピルカルボニル基、ヒドロキシメチルカルボニル基)、アルコキシカルボニル基(好ましくは、炭素原子数1〜20のアルコキシカルボニル基、具体例としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、iso−プロピルオキシカルボニル基、n―ブチルオキシカルボニル基)、スルホン酸基、アルキルスルホニル基(好ましくは、炭素原子数1〜20のアルキルスルホニル基、具体例としては、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n―プロピルスルホニル基、n―ヘキシルスルホニル基)、ヒドロキシ基、アリ−ル基(好ましくは、炭素原子数6〜26のアリ−ル基、具体例としては、フェニル基、1−ナフチル基、4−メトキシフェニル基、2−クロロフェニル基、4−メチルフェニル基)、アリールオキシ基(好ましくは、炭素原子数6〜26のアリ−ルオキシ基、具体例としては、フェニルオキシ基、4−メトキシフェニルオキシ基、3−クロロフェニルオキシ基、4−メチルフェニルオキシ基)、アシルオキシ基(好ましくは、炭素原子数1〜20のアシルオキシ基、具体例としては、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基)、カルバモイル基(好ましくは、炭素原子数1〜20のカルバモイル基、具体例としては、N,N−ジメチルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基)、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、置換アミノ基、(好ましくは、炭素原子数1〜20の置換アミノ基、具体例としては、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N−エチルアミノ基)、スルホンアミド基、置換スルホンアミド基(好ましくは、炭素原子数1〜20の置換スルホンアミド基、具体例としては、N,N−ジメチルスルホンアミド基、N−フェニルスルホンアミド基)、アシルアミノ基(好ましくは、炭素原子数1〜20のアシルアミノ基、具体例としては、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基)、複素環基(好ましくは、炭素原子数2〜20の複素環基、具体例としては、2−チエニル基、2−ピリジル基、4−ピリジル基、2−イミダゾリル基、2−ベンゾイミダゾリル基、2−チアゾリル基、2−オキサゾリル基)、イソチオシアネート基、イソシアネート基、チオシアネート基またはハロゲン原子(具体例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)が挙げられる。
【0022】
環Bは、置換基を有していてもよい芳香環または置換基を有していてもよい複素環であり、具体例としては、化学式(B1)〜(B16)が挙げられ、好ましくは、化学式(B1)、化学式(B4) 、化学式(B7) または化学式(B10)である。
【0023】
【化9】
【0024】
[化学式(B1)〜(B16)中、R5〜R12は、環Aの置換基と同様であり、a5は0〜4の整数であり、a6は0〜6の整数であり、a7は0〜8の整数であり、a8は0〜2の整数であり、a10は0〜3の整数であり、a11は0〜5の整数である。]
化学式(B1)〜(B16)中、R5〜R12は、環Aの置換基と同様であり、好ましくは、環Aの置換基と同様のアルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、カルボン酸基、スルホン酸基またはハロゲン原子であり、より好ましくは、メチル基、エチル基、メトキシ基、塩素原子、フッ素原子またはニトロ基である。
【0025】
化学式(B1)〜(B16)中、a5は0〜4の整数(好ましくは、0〜2の整数、より好ましくは0または1)であり、a6は0〜6の整数(好ましくは、0〜4の整数、より好ましくは0または1)であり、a7は0〜8の整数(好ましくは、0〜4の整数、より好ましくは0または2)であり、a8は0〜2の整数(好ましくは、0または1)であり、a10は0〜3の整数(好ましくは、0または1)であり、a11は0〜5の整数(好ましくは、0または1)である。さらには、環Bは、化学式(B1)〜(B16)の芳香環または複素環を組み合わせて連結したものを用いてもよく、具体例としては、−化学式(B1)−化学式(B1)−、−化学式(B1)−化学式(B10)−、−化学式(B10)−化学式(B1)−等が挙げられる。
【0026】
一般式(1)中、n1は1または2であり、好ましくは1である。
【0027】
一般式(1)中、Lは、カルボキシル基、ヒドロキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基、リン酸基、珪酸基、ホウ酸基またはこれらのプロトン解離体〔好ましくは、−COO-、−SO3 -、−P(O)(OH)(O-)、−B(OH)(O-)〕を有する置換基であり、好ましくは、環Aの置換基と同様のアルキル基上にカルボキシル基、ヒドロキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基、リン酸基、珪酸基、ホウ酸基またはこれらのプロトン解離体〔好ましくは、−COO-、−SO3 -、−P(O)(OH)(O-)、−B(OH)(O-)〕を有する置換基であり、具体例としては、カルボキシメチル基、ヒドロキシメチル、スルホメチル基、ホスホメチル基、珪酸メチル基およびホウ酸メチル基が挙げられる。
【0028】
さらには、Lがプロトン解離体を有する場合には、対イオンとして塩形成陽イオンを有していてもよく、好ましくは、無機または有機のアンモニウムイオン(具体例としては、アンモニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオン、ピリジニウムイオン)またはアルカリ金属イオン(具体例としては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン)であり、より好ましくは、テトラブチルアンモニウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンである。
【0029】
Xは、Lと同様の基もしくは、水素原子、環Aの置換基と同様のアルキル基、アルケニル基、アリール基または複素環基であり、好ましくは、Lと同様の基、水素原子、環Aの置換基と同様の無置換アルキル基、アリール基または複素環基であり、具体例としては、カルボキシメチル基、スルホメチル基、ヒドロキシメチル基、珪酸メチル基、水素原子、メチル基、エチル基、n−ブチル基、フェニル基または2−チエニル基が挙げられる。
【0030】
一般式(1)中、LおよびXのうち少なくとも1つが一般式(2)で表される置換基であることが好ましい。
【0031】
一般式(2)中、Yは、カルボキシル基、ヒドロキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基、リン酸基、珪酸基、ホウ酸基またはこれらのプロトン解離体であり、好ましくは、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基である。
【0032】
また、一般式(1)中、好ましい光電変換素子用材料としては、一般式(3)または(4)を挙げることができる。
【0033】
一般式(3)および一般式(4)中、環Aおよびn1は、一般式(1)と同じであり、Yは、一般式(2)と同じである。
【0034】
一般式(3)および一般式(4)中、R1は置換基を表し、好ましくは、環Aの置換基と同様の置換基である。
【0035】
R2は、水素原子、無置換アルキル基、アリール基または複素環基を表し、好ましくは、水素原子、環Aの置換基と同様の無置換アルキル基、アリール基または複素環基である。
【0036】
a1は、0〜4の整数を表し、好ましくは0〜2の整数であり、a1が2以上のとき、R1は同じでも異なっていてもよく互いに連結して環を形成してもよく、R1が互いに連結して環を形成する場合の具体例としては、−CH=CH−CH=CH−および−C(Cl)=CH−CH=CH−が挙げられる。
【0037】
また、一般式(1)中、より好ましい光電変換素子用材料としては、一般式(5)または(6)を挙げることができる。
【0038】
一般式(5)および(6)中、n1は、一般式(1)のn1と同じであり、Yは一般式(2)のYと同じであり、R1、R2およびa1は一般式(3)および(4)と同じである。
【0039】
R3およびR4は置換基を表し、好ましくは、環Aの置換基と同様の置換基である。
【0040】
a3は、0〜4の整数を表し、好ましくは、0〜2の整数であり、a3が2以上のとき、R3は同じでも異なっていてもよく互いに連結して環を形成してもよく、R3が互いに連結して環を形成する場合の具体例としては、−CH=CH−CH=CH−、−CH=CH−C(OCH3)=CH−、−CH=C(CH3)−C(CH3)=CH−、−CH=CH−CCl=CH−、−CH=CH−CF=CH−、−CH=CH−CBr=CH−、−CH=CH−C(C6H5)=CH−、−CH=CH−C(COOH)=CH−、−CH=CH−C(CN)=CH−または−CH=CH−C(SCN)=CH−が挙げられる。
【0041】
Qは、アルキレン基〔好ましくは、炭素数1〜5のアルキレン基であり、具体例としては、メチレン基、−C(CH3)2−〕、−N(R)−(Rは炭素数1〜20のアルキル基であり、具体例としては、メチル基、エチル基、n−ブチル基、n−デシル基、n―オクタデシル基が挙げられる)、酸素原子、硫黄原子またはセレン原子を表し、好ましくは、−C(CH3)2−基、−N(CH3)−、硫黄原子または酸素原子であり、より好ましくは、−N(CH3)−、硫黄原子または酸素原子である。
【0042】
Zは、電荷を中和させるのに対イオンが必要な場合の対イオンを表し、分子全体の電荷はZによって中和される。好ましい対イオンとしては、陽イオンは、無機または有機のアンモニウムイオン(具体例としては、テトラアルキルアンモニウムイオン、ピリジニウムイオン)またはアルカリ金属イオン(具体例としては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン)であり、陰イオンは、ハロゲン化物イオン、(具体例としては、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン)、アリールスルホン酸イオン(具体例としては、p−トルエンスルホン酸イオン、p−クロロベンゼンスルホン酸イオン)、アリールジスルホン酸イオン(具体例としては、1,3−ベンゼンジスルホン酸イオン、1,5−ナフタレンジスルホン酸イオン、2,6−ナフタレンジスルホン酸イオン)、アルキル硫酸イオン(具体例としては、メチル硫酸イオン、トリフルオロメチル硫酸イオン)、硫酸イオン、チオシアン酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、ピクリン酸イオンまたは酢酸イオンである。さらには、電荷均衡対イオンとしてイオン性ポリマーも使用可能である。
【0043】
一般式(1)で表される光電変換素子用材料の具体例を下記化学式(D−1)〜(D−40)を用いて以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[下記化学式(D−1)〜(D−40)のうち、Z1は、電荷を中和させる対イオンを表し、好ましい具体例としては、下記化学式Z1a〜Z1kが挙げられる。]
【0044】
【化10】
【0045】
【化11】
【0046】
【化12】
【0047】
【化13】
【0048】
【化14】
本発明の一般式(1)で表される光電変換素子用材料は、F. M. Harmer 著「ヘテロサイクリック・コンパウンズ−シアニンダイズ・アンド・リレーティッド・コンパウンズ(Heterocyclic Compounds-Cyanine Dyes and Related Compounds)」、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Willy & Sons)社、ロンドン、1994年刊、 A. HassnerおよびD. Birnbaum著、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリ−(Journal of Organic Chemistry)、49巻、2546−2551頁、J. F. Hartwig著、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリ−(Journal of Organic Chemistry)、64巻、5575−5580頁等を参考に、文献および文献中に引用された方法等を参考にして製造することができる。
【0049】
例えば、本発明の一般式(1)においてn1が1である光電変換素子用材料は、以下の2段階の反応にて製造することができる。
【0050】
まず、第1段階では下記一般式(7)と一般式(8)とを溶媒(例えば、エタノール、iso−プロパノール、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルイミダゾリジノン、無水酢酸、ジメチルスルホキシド、クロロホルム、ヘキサン)中で、塩基(例えば、モルホリン、ピペリジン、ピロリジン、トリエチルアミン、カリウム−t−ブトキシド、水素化ナトリウム、炭酸カリウム)の存在下に20℃〜180℃好ましくは、50℃〜150℃で反応させ、一般式(9)を得、次いで第2段階では、前記第1段階で得た一般式(9)と下記一般式(10)とを溶媒中(例えば、ジグライム、ジオキサン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン)中で、触媒(例えば、パラジウム触媒、ニッケル触媒)、所望によりリン配位子(例えば、トリ―t−ブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン)および塩基(例えば、炭酸セシウム、リン酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、カリウム―t−ブトキシド、ナトリウム―t−ブトキシド)の存在下に20℃〜180℃、好ましくは、50℃〜150℃で反応させて製造することができる。
【0051】
【化15】
[式中、環Aは、一般式(1)と同じである。]
【0052】
【化16】
[式中、環Bは、一般式(1)と同じであり、R20は、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。]
【0053】
【化17】
[式中、環Aおよび環Bは、一般式(1)と同じであり、R20は、一般式(8)と同じである。]
【0054】
【化18】
[式中、XおよびYは、一般式(1)と同じである。]
以上、詳述した一般式(1)および一般式(3)〜(6)により表される光電変換素子用材料は、可視光の波長領域で光増感することができ、半導体微粒子への吸着性能が高く、実用的な光電変換特性を与えるため光電変換素子用材料として非常に好ましい。
【0055】
次に本発明に係る光電変換素子について述べる。
【0056】
本発明に係る光電変換素子は、一般式(1)および一般式(3)〜(6)の光電変換素子用材料を使用してなる光電変換素子であり、好ましくは、一般式(1)および一般式(3)〜(6)の光電変換素子用材料を半導体微粒子に結合および/または吸着させた電極を用いてなる光電変換素子であり、より好ましくは、図1に示すように、基板1、導電層3、色素吸着半導体微粒子層5、電荷移動層6、導電層4および基板2の順に積層してなる素子である。
【0057】
以下、前記の基板、導電層、色素吸着半導体微粒子層および電荷移動層に関して説明する。
【0058】
本発明の光電変換素子に用いられる基板は、特に制限はないが、好ましくは、ガラスおよび樹脂の基板であり、ガラスの具体例としては、ホウケイ酸ガラス、ケイ酸ガラス、ソ−ダ石灰ガラス、ケイ酸アルカリガラス、カリ石灰ガラス、鉛ガラスまたはバリウムガラス等のケイ酸塩ガラス、ホウ酸塩ガラス、リン酸塩ガラスが挙げられ、樹脂の具体例としては、ポリカ−ボネ−ト、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンテレフタラ−トまたはテフロン(登録商標)等のフッ素樹脂が挙げられる。
【0059】
基板は、透明であっても半透明であってもよく、着色していてもよいが、透明なものが好ましく、さらに詳しくは、可視光の透過率が70%以上の基板が挙げられる。
【0060】
基板の形状は、特に制限はないが、好ましくは、板状、フィルム状である。
【0061】
本発明の光電変換素子に用いられる導電層は、金属、導電性金属酸化物または導電性有機物により形成された導電性のある層であり、導電層に用いる金属は、好ましくは、仕事関数が3.5〜 6.0 eVの金属であり、具体例としては、白金、金、銀、銅、コバルト、鉄、ニッケル、パラジウム、バナジウム、ロジウム、タングステン、アルミニウムおよび亜鉛が挙げられ、導電性金属酸化物として好ましくは、インジウム−スズ複合酸化物、フッ素ド−プした酸化スズであり、導電性有機物として好ましくは、一般の炭素電極に用いられる炭素材料、フラ−レン、カ−ボンナノチュ−ブまたはポリアセチレン等の炭化水素、置換基を有していてもよいポリアニリンおよびポリチオフェン等の導電性高分子、テトラチアフルバレン−テトラシアノキノジメタン等の電荷移動錯体である。
【0062】
導電層を基板上に形成する方法としては、基板上に塗布または蒸着等により形成する方法であれば制限はないが、好ましくは、スパッタ法、蒸着法、スピンコ−ト法である。導電層の厚さは、好ましくは、0.02〜10mmである。
【0063】
また、基板上に形成された導電層は、表面抵抗が低いものほどよく、好ましくは、表面抵抗の範囲は100Ω/cm2以下であり、より好ましくは、30Ω/cm2以下である。この下限には特に制限はないが、通常は0.1〜10Ω/cm2である。
【0064】
本発明の光電変換素子に用いられる色素吸着半導体微粒子層は、半導体微粒子層と色素層から構成される層である。半導体微粒子層は、半導体微粒子により形成された層であり、色素層は、本発明の光電変換素子用材料を半導体微粒子層に結合および/または吸着させることにより形成された光電変換素子用材料の層である。
【0065】
半導体微粒子に用いる材料としては、好ましくは、金属酸化物であり、具体例としては、TiO2、 Fe2O3、 WO3、 ZnO、 Nb2O5、 SnO2が挙げられ、より好ましくは、TiO2、 ZnO、 SnO2であり、さらに好ましくはTiO2である。
【0066】
また、半導体微粒子に用いる材料は、1種類でもよいし2種類以上で用いてもよい。さらには、導電層に用いる金属と同様の金属と半導体微粒子に用いる材料の混合物でもよい。
【0067】
半導体微粒子の粒径は、好ましくは、5〜10mm、であり、より好ましくは、5〜200nmであり、特に好ましくは、8〜50nmである。
【0068】
半導体微粒子層を形成する場合、特開平11−312541号公報に記載のように緻密な薄膜層を下塗り層として、導電層を形成した基板上に塗布しておくことが好ましい。
【0069】
半導体微粒子層を形成する方法としては、半導体微粒子のコロイド溶液または分散溶液を調製し、導電層を形成した基板上に塗布する方法が好ましい。
【0070】
半導体微粒子のコロイド溶液の調製方法としては、技術情報協会の「ゾル−ゲル法による薄膜コ−ティング技術」(1995年)、(株)シ−エムシ−社発行の「色素増感太陽電池の最新技術」(2001年)等に記載のゾル−ゲル法による調製方法が好ましい。半導体微粒子の分散溶液の調製方法としては、半導体微粒子に用いる材料の粉砕後、分散溶剤に分散させることにより分散溶液とする方法が挙げられる。
【0071】
半導体微粒子に用いる材料の粉砕方法としては、乳鉢ですり潰す方法、ミルによる粉砕法等が挙げられる。
【0072】
係る方法により調製した半導体微粒子を分散させるための分散溶媒の具体例としては、水、メタノ−ル、エタノ−ル、iso−プロピルアルコ−ル、ジクロロメタン、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチルが挙げられる。分散の際、必要に応じて、ポリマ−、界面活性剤、酸、もしくはキレ−ト剤等を分散補助剤として用いてもよい。
【0073】
係る半導体微粒子のコロイド溶液または分散液を、導電層を形成した基板上に塗布する方法の具体例としては、ドクタ−ブレ−ド法、ロ−ラ法、ディップ法、エア−ナイフ法、スピン法、スプレ−法、スクリ−ン印刷法等が挙げられ、好ましくは、ドクタ−ブレ−ド法、ロ−ラ法、スピン法、スクリ−ン印刷法である。
【0074】
また、半導体微粒子層は単層と限定する必要はない。粒径が異なる半導体微粒子のコロイド溶液または分散溶液を多層に塗布することも可能であり、材料の種類が異なる、もしくは、バインダ−および添加剤の組成が異なる半導体微粒子のコロイド溶液または分散溶液を多層に塗布することもできる。多層に塗布する場合、数回から十数回重ね塗りしてもよい。重ね塗りの場合にはスクリ−ン印刷法が好ましい。
【0075】
半導体微粒子層の厚みは、好ましくは、0.1〜200mmである。より好ましくは、1〜100mmである。導電層を形成した基板1平方メートルあたりの半導体微粒子の塗布量は、好ましくは、0.5〜400gであり、より好ましくは、5〜100gである。
【0076】
係る半導体微粒子のコロイド溶液または分散液の塗布後、塗膜強度を向上させるために加熱処理することが好ましい。加熱処理温度の範囲は、好ましくは、40℃以上700℃未満であり、より好ましくは、100℃以上550℃未満である。また、加熱処理時間は10分〜10時間程度であるが、好ましくは、30分〜2時間である。樹脂基板など融点の低い基板を用いる場合は、高温処理は好ましくなく、基板の変質や変形が起こる温度よりも低い温度で加熱処理を行うのが好ましい。
【0077】
さらには、加熱処理後に半導体微粒子の表面純度を上げてもよく、また、四塩化チタンや三塩化チタンを用いたメッキ処理を行うこともよく、酸または塩基処理により半導体微粒子表面のpHを調整することも好ましい。
【0078】
半導体微粒子層は、表面積が大きいものが好ましい。このため導電層を形成した基板上に塗設した状態での表面積は、投影面積に対して10〜3000倍であることが好ましい。
【0079】
色素層の形成方法としては、半導体微粒子層に結合および/または吸着することにより層を形成させる方法であれば特に制限はないが、本発明の光電変換素子用材料を溶媒に溶解させた後、該溶液に、導電層および半導体微粒子層を形成した基板を一定時間浸漬する方法が好ましい。
【0080】
色素層の形成に用いられる溶媒としては、半導体微粒子層を形成した基板の材質を変質や変形などにより痛めることなく、また本発明の光電変換素子用材料を溶解させるものであれば問わないが、溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、iso−プロパノール等のアルコール類、アセトニトリル、クロロホルム、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、アセトン、ヘキサンまたは水が挙げられる。好ましくは、メタノール、エタノール、アセトニトリルである。
【0081】
色素層の形成に用いられる該溶液は、本発明の光電変換素子用材料の少なくとも1種からなるものでもよいし、2種類以上混合したものでもよい。
【0082】
また、本発明の光電変換素子用材料と公知の色素(具体例としては、公知のポルフィリン色素、ルテニウム錯体色素、メチン色素、スクアリリウム色素、キサンテン色素、フェナジノン色素、トリフェニルメタン色素、クマリン色素またはフタロシアニン色素)とを併用することも可能である。
【0083】
色素層の形成に用いられる該溶液の濃度は、0.0001〜1.0 mol / Lに調製すればよいが、好ましくは、0.1〜100 mM / Lである。
【0084】
色素層の形成に用いられる該溶液に、導電層および半導体微粒子層を形成した基板を浸漬する温度および時間は、好ましくは、温度は、室温から溶媒の還流温度であり、時間は、10分〜1000時間である。
【0085】
本発明の光電変換素子に用いられる電荷移動層は、本発明の光電変換素子用材料の酸化体に電子を補充する、または光電変換素子用材料の還元体に正孔を補充する機能を有する電荷輸送材料の層である。
【0086】
電荷輸送材料としては、好ましくは、酸化還元能を有する化合物が有機溶媒に溶解した電解液、有機溶媒中に酸化還元能を有する化合物が溶解した溶液をポリマ−マトリクスに含浸したゲル電解質、酸化還元能を有する溶融塩および固体電解質等である。
【0087】
電荷輸送材料として用いられる電解液は、電解質、溶媒、添加物から構成されることが好ましい。
【0088】
電解液に使用される電解質は、好ましくは、過塩素酸ナトリウム、4級アンモニウム塩のハロゲン化物(具体例としては、テトラアルキルアンモニウムクロリド、テトラアルキルアンモニウムブロミド、テトラアルキルアンモニウムヨ−ダイド、テトラエチルアンモニウムヨーダイド)、テトラアルキルアンモニウムPF6、テトラアルキルアンモニウムBF4、金属ハロゲン化物(具体例としては、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化セシウム、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化セシウム、臭化カリウム)、臭素またはヨウ素であり、より好ましくは、過塩素酸ナトリウム、テトラアルキルアンモニウムヨーダイド、ヨウ素またはヨウ化リチウムである。また、電解液に使用される電解質は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
電解液に使用される電解質の濃度は、好ましくは、0.1 mM以上10 M以下であり、より好ましくは、0.1 mM以上5.0M以下であり、さらに好ましくは、0.1 mM以上1.0 M以下である。
【0089】
電解液に使用される溶媒は、粘度が低く誘電率の高い溶媒が好ましく、具体例としては、ジオキサン、ジエチルエ−テル等のエ−テル化合物、エチレングリコ−ルジアルキルエ−テル、プロピレングリコ−ルジアルキルエ−テル等の鎖状エ−テル類、メタノ−ル、エタノ−ル、エチレングリコ−ルモノアルキルエ−テル等のアルコ−ル類、エチレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル、グリセリン等の多価アルコ−ル類、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類、エチレンカ−ボネ−ト、プロピレンカ−ボネ−ト等のカ−ボネ−ト類、ジメチルスルホキシド、スルホラン等が挙げられる。
また、電解液に使用される溶媒は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
【0090】
電解液に使用される添加物は、電解液の酸化還元特性を変化させる添加物であり、所望により電解液中に添加することができる。添加物として、好ましくは、キノン類、有機塩基類、金属錯体、ピリジニウム塩であり、具体例としては、ハイドロキノンおよびジシアノジクロロパラベンゾキノン等のキノン類、4−t−ブチルピリジン、ビオローゲン、2−ピコリン、トリエタノ−ルアミン等の有機塩基類、フェロセン−フェリシアン酸塩およびポルフィリン等の金属錯体、メチルビオロ−ゲン等のピリジニウム塩が挙げられ、より好ましくは、4−t−ブチルピリジンおよびトリエタノールアミンである。また、電解液に使用される添加物は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
【0091】
電解液に使用される添加物の濃度は、好ましくは、0.001 mM以上1.0 M以下であり、より好ましくは、0.001 mM以上0.5M以下である。
【0092】
電荷輸送材料として用いられるゲル電解質の具体例としては、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン等が挙げられる。
【0093】
電荷輸送材料として用いられる溶融塩としては、好ましくは、カチオン種とアニオン種の組み合わせによりなるイオン伝導性塩であり、具体例としては、カチオン種として、テトラアルキルアンモニウムカチオン、イミダゾリウムカチオン、ピリジニウムカチオン、トリアルキルスルホニルカチオン等が用いられ、アニオン種として、ヨウ素アニオン(I-、I3 -)、塩化アルミニウムアニオン(AlCl4 -、AlCl7 -)、含フッ素アニオン〔BF4 -、PF6 -、CF3SO3 -、N(CF3SO2)2 -、F(HF)n -〕が挙げられる。また、電荷輸送材料として用いられる溶融塩は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
【0094】
電荷輸送材料として用いられる固体電解質としては、好ましくは、正孔輸送材料、導電性高分子、金属のハロゲン化物、金属のチオシアン化物、金属のシアン化物または金属の硫酸化物であり、具体例としては、N,N−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン等の芳香族アミン類等の正孔輸送材料、置換または無置換のポリチオフェンおよびポリピロ−ル等の導電性高分子、塩化銅、臭化銅、ヨウ化銅等の金属のハロゲン化物、チオアシアン化銅等の金属のチオシアン化物、シアン化銅等の金属のシアン化物または硫酸銅等の金属の硫酸化物が挙げられ、また電荷輸送材料として用いられる固体電解質は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
【0095】
また、該素子の強度をより高めるため、各層に保護層や下塗り層等他の1層以上の層を形成していてもかまわない。
【0096】
本発明の光電変換素子は、太陽電池、屋内発電素子、光センサ−(フォトセル、カラ−センサ−、複写機用感光ドラム、撮像デバイス)、発電可能な窓ガラスやフィルム等への用途が考えられる。
【0097】
【実施例】
以下に本発明について実施例によって具体的に説明するが本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
本発明の化学式D-1でZ1がヨウ化物イオンの化合物(以下、D-1-Z1dと略す)の製造法を以下に示す。
【0098】
化合物(A−1)の製造
窒素雰囲気下、1 Lの3つ口フラスコに、3−エチル−2−メチルベンゾチアゾリウムヨージド 15.2g (50mmol)、4−ブロモベンズアルデヒド9.3g (50mmol)および無水エタノール800mLを装入し、撹拌しながらピペリジン10mLを装入し6時間加熱環流した。続いてエタノールおよびピペリジンを減圧留去後、残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、下記反応式(1)記載の化合物(A−1)を13.5g得た。化合物(A−1)の分析結果を下記に示す。
【0099】
【表1】
【0100】
D-1-Z1dの製造
窒素雰囲気下、300mLの3つ口フラスコに、化合物(A−1)4.7g(10mmol)、カルボキシメチルアミノ酢酸1.6g(12mmol)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム0.19g(0.5mmol)、トリ―t−ブチルホスフィン0.08g(0.4mmol)、炭酸セシウム3.0g(15mmol)およびジグライム100mLを装入し、100℃で12時間攪拌した。室温に冷却後、反応溶液を水300mLに排出し生じた固体を濾取した。この固体を1Nの水酸化ナトリウム水溶液200mLに溶解させ不溶物を濾過した。次に、濾過した母液を1N塩酸でpH2に調製し3時間攪拌後、生じた固体を濾取した。この濾取した固体をメタノールおよび水の混合溶媒から再結晶し2.1gのD-1-Z1dを得た。D-1-Z1dの分析結果を下記に示す。
【0101】
【表2】
【0102】
【化19】
【0103】
[実施例2]
実施例1の化合物(A−1)の製造において、3−エチル−2−メチルベンゾチアゾリウムヨージド 15.2gを使用するかわりに、1−エチル−2−メチル−ナフト[1、2−d]チアゾリウムヨージド 17.7gを使用した以外は実施例1の(A−1)の製造と同様の操作により、下記反応式(2)記載の化合物(A−2)を19.8g得た。化合物(A−2)の分析結果を下記に示す。
【0104】
【表3】
実施例1のD-1-Z1dの製造において、化合物(A−1)4.7gのかわりに化合物(A−2)5.2gを使用した以外は、実施例1のD-1-Z1dの製造と同様の操作により、化学式D-2においてZ1がヨウ化物イオンの化合物(以下、D-2-Z1dと略す)を2.3g得た。D-2-Z1dの分析結果を下記に示す。
【0105】
【表4】
【0106】
【化20】
【0107】
[実施例3]
実施例1のD-1-Z1dの製造において、カルボキシメチルアミノ酢酸1.6gのかわりにスルホメチルアミノメタンスルホン酸2.5gを使用した以外は、実施例1のD-1-Z1dの製造と同様の操作により、化学式D-8においてZ1がヨウ化物イオンの化合物(以下、D-8-Z1dと略す)を3.1g得た。D-8の分析結果を下記に示す。また、D-8の反応式を下記反応式(3)に示す。
【0108】
【表5】
【0109】
【化21】
【0110】
[実施例4]
実施例1の化合物(A−1)の製造において、3−エチル−2−メチルベンゾチアゾリウムヨージド 15.2gを使用するかわりに、2−メチル−1−(3−スルホプロピル)−ナフト[1、2−d]チアゾリウム 16.1gを使用した以外は実施例1の(A−1)の製造と同様の操作により、下記反応式(4)記載の化合物(A−4)を20.2g得た。化合物(A−4)の分析結果を下記に示す。
【0111】
【表6】
実施例1のD-1-Z1dの製造において、化合物(A−1)4.7gのかわりに化合物(A−4)4.4gを使用した以外は、実施例1のD-1-Z1dの製造と同様の操作により、化学式D-15の化合物(以下、D-15と略す)を1.9g得た。D-15の分析結果を下記に示す。
【0112】
【表7】
【0113】
【化22】
【0114】
[実施例5]
実施例1の化合物(A−1)の製造において、3−エチル−2−メチルベンゾチアゾリウムヨージド 15.2gおよび4−ブロモベンズアルデヒド9.3gを使用するかわりに、p‐トルエンスルホン酸 2,3−ジメチル−ベンゾチアゾリウム16.8gおよび2―ブロモチオフェン―5−カルボキシアルデヒド9.6gを使用した以外は、実施例1の化合物(A−1)の製造と同様の操作により、下記反応式(5)記載の化合物(A−5)を15.6g得た。化合物(A−5)の分析結果を下記に示す。
【0115】
【表8】
実施例1のD-1-Z1dの製造において、化合物(A−1)4.7gのかわりに化合物(A−5)5.6gを使用した以外は、実施例1のD-1-Z1dの製造と同様の操作により、化学式D-34においてZ1がp−トルエンスルホン酸イオンの化合物(以下、D-34-Z1kと略す)を3.2g得た。D-34-Z1kの分析結果を下記に示す。
【0116】
【表9】
【0117】
【化23】
【0118】
[実施例6]
光電変換素子を以下▲1▼〜▲4▼の操作により作製し、光電変換素子の光電変換特性を以下の▲5▼の操作により測定した。
▲1▼ テフロン(登録商標)コ−トしたステンレス容器に二酸化チタン微粒子〔日本アエロジル(株)製、Degussa P−25〕15g、脱イオン水45g、分散剤〔アルドリッチ社製、Triton X−100〕1g、直径0.5mmのジルコニアビ−ズ30gを入れ、サンドグラインダ−ミルを用いて1500rpmで2時間分散処理した。得られた分散液からジルコニアビ−ズをろ過により除去した。得られた分散液中の二酸化チタン微粒子の平均粒径は2.5μmであった。
▲2▼ 透明電極付きガラス基板〔旭硝子(株)製 TCO−ガラス−U:表面抵抗約30Ω/□、面積2平方センチメートル〕にガラス棒を用いて、▲1▼で調製した二酸化チタン分散液を塗布し(塗布面積は1平方センチメートル、塗布量は20g/m2とした)、1日風乾した。次に、この二酸化チタン分散液を塗布した透明電極付きガラス基板を電気炉に入れ、450℃にて30分間焼成し、室温まで冷却後取り出し、基板、導電層および半導体微粒子層を形成した半導体微粒子電極基板とした。
▲3▼ ▲2▼で作製した半導体微粒子電極基板を化合物D-1-Z1dのエタノ−ル溶液(3×10-4mol/L)に15時間浸漬した。その後、前記溶液から取り出した半導体微粒子電極基板を4−t−ブチルピリジン2mol%のアセトニトリル溶液に15分間浸漬した後、エタノ−ルで洗浄し、自然乾燥し、D-1-Z1dを吸着させた半導体微粒子電極基板とした。
▲4▼ ▲3▼で作製したD-1-Z1dを吸着させた半導体微粒子電極基板に、これと同じ大きさの白金蒸着ガラスを重ね合わせ、次に両ガラスの隙間に毛細管現象を利用して電解液を染み込ませ、エポキシ系封止剤で封止し、図1に示す構成の光電変換素子を作製した。尚、電解液としてはエチレンカ−ボネ−トとアセトニトリルの混合溶液(4:1vol/vol)10mL中にヨウ化リチウム0.13gとヨウ素0.13gを溶解させたものを使用した。
▲5▼ ▲4▼で作製した光電変換素子の光電変換特性を、500Wのキセノンランプ〔ウシオ製〕、AM 1.5Gフィルター〔Oriel社製〕および紫外線カットフィルターを用いて発生させた光量98mW/cm2の模擬太陽光を用いて測定し、表10にまとめた。
【0119】
[実施例7〜10]
実施例6において、D-1-Z1dを使用するかわりに、D-2-Z1d(実施例7)、D-8-Z1d(実施例8)、D-15(実施例9)、D-34-Z1k(実施例10)を使用した以外は実施例6と同様な操作により光電変換素子を作製した。作製した光電変換素子の光電変換特性を実施例6と同様な方法で測定し、表10にまとめた。
【0120】
[実施例11]
実施例6の▲2▼で作製した半導体微粒子電極基板をD-1-Z1dのエタノ−ル溶液(3×10-4mol/L)に15時間浸漬し、半導体微粒子電極基板に未吸着のD-1-Z1dをエタノールで洗い流した後、乾燥し、D-1-Z1dを吸着させた半導体微粒子電極基板を作製した。
【0121】
このD-1-Z1dを吸着させた半導体微粒子電極基板を1Nの水酸化ナトリウム水溶液10mLに浸し、D-1-Z1dを半導体微粒子電極基板より脱離させた。このD-1-Z1dの脱離した水溶液のpHを、1N塩酸を用いてpH2とした後、この水溶液から水を除去し、半導体微粒子電極基板に吸着していたD-1-Z1dを得た。
【0122】
さらに、この半導体微粒子電極基板に吸着していたD-1-Z1dをエタノール100mLに溶解し、可視光紫外分光光度計〔島津UV-2550、測定光路長1cm〕を用いて最大吸収波長の吸光度(以下ABSと略す)を測定した。また、この分光光度計を用いてD-1-Z1dのエタノール中での最大吸収波長でのモル吸光係数(単位は[L
/ mol x cm]であり、以下、Eと略す)を測定した。
【0123】
半導体微粒子電極基板1平方センチメートルあたりのD-1-Z1dの吸着量(単位は[mol/cm2]であり、以下、Pと略す)を、ABSおよびEの値を用いて式(P−1)により算出した。
【0124】
【数1】
式(P−1)を用いて算出したD-1-Z1dの半導体微粒子電極基板への吸着量を表11にまとめた。
【0125】
[比較例1]
実施例6においてD-1-Z1dを使用するかわりに、比較化合物(D−N)を使用した以外は実施例6と同様な操作で光電変換素子を作製し、光電変換特性を測定し、表10にまとめた。
【0126】
【化24】
【0127】
[比較例2]
実施例6においてD-1-Z1dを使用するかわりに、特開2003−78152号公報記載の下記比較化合物(D−M)を使用する以外は、実施例6と同様な操作で光電変換素子を作製し、光電変換特性を測定し、表10にまとめた。
【0128】
【化25】
【0129】
[比較例3]
実施例11においてD-1-Z1dを使用するかわりに、比較化合物(D−N)を使用した以外は実施例11と同様な操作で半導体微粒子電極基板への吸着量を算出し、表11にまとめた。
【0130】
【表10】
表10より明らかなように、本発明の光電変換素子用材料を用いた光電変換素子は、比較化合物(D−N)および比較化合物(D−M)を用いた光電変換素子の光電変換特性と比較して、良好かつ実用的な値を示した。また、実施例6〜10の光電変換特性の測定中、光電変換特性の値に変化は見られなかった。一方で、比較例1および2の光電変換素子は、短絡電流密度の値においてそれぞれ初期値の10%および15%の低下が観測された。以上の結果より本発明の化合物を用いた光電変換素子は、比較化合物(D−N)および比較化合物(D−M)を用いた光電変換素子に対して、耐久性も良好であることがわかる。
【0131】
【表11】
また、表11から明らかなように、本発明の光電変換素子用材料は、比較化合物(D−N)に対して、半導体微粒子電極基板への吸着性能が良好であることがわかる。
【0132】
【発明の効果】
本発明により、半導体微粒子電極基板への吸着性能が良好である光電変換素子用材料を提供することが可能となった。また、該光電変換素子用材料を使用することにより実用性のある光電変換特性を示し、かつ耐久性に優れる光電変換素子を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を表す部分断面図である。
【符号の説明】
1、2…基板
3、4…導電層
5…色素吸着半導体微粒子層
6…電荷移動層
Claims (3)
- 一般式(5)または(6)で表される光電変換素子用材料。
R 1 は置換基を表し、R 2 は水素原子、無置換アルキル基、アリール基または複素環基を表し、a 1 は、0〜4の整数を表し、a 1 が2以上のとき、各R 1 は同じでも異なっていてもよく互いに連結して環を形成してもよい。R 3 およびR 4 は置換基を表し、a 3 は0〜4の整数を表し、a 3 が2以上のとき、各R 3 は同じでも異なっていてもよく互いに連結して環を形成してもよい。Qは硫黄原子を表す。〕 - 請求項1に記載の光電変換素子用材料を使用してなる光電変換素子。
- 請求項1に記載の光電変換素子用材料を半導体微粒子に結合および/または吸着させた電極を用いてなる光電変換素子。
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