JP4476762B2 - 衣料の洗浄方法 - Google Patents

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本発明は、衣料の洗浄方法に関する。
従来の衣料のクリーニング方法としては、大別して、非水系洗浄媒体(溶剤)を用いるドライクリーニングと水系洗浄媒体を用いる水洗(ウェットクリーニング)とが挙げられる。このうち、ドライクリーニング用の洗浄剤には、洗浄性、取扱い性、安全性などの種々の観点を考慮して優れた適性を有することが要求される。
すなわち、皮脂、油脂、油煙などの油溶性の汚れ、汗、水溶性食品などの水溶性の汚れ、汚泥、ほこりなどの塵あいなどの各種の汚れに対して優れた洗浄力を有すること、衣料から洗い落された汚れがクリーニング液から再び衣料に移行する逆汚染性が低いこと、洗浄剤が衣料内及び汚れ間に侵入する表面張力が小さいことなどが要求される。また、取り扱い性の観点から、被洗物の乾燥が容易であり、溶剤の寿命が長く、蒸留・回収が容易であること、金属を腐食することがなく、機械に適すること、臭いが低く作業・管理が容易で、被洗物に残臭がないことなどが、また、安全性の観点から、被洗物の型くずれがなく、被洗物が黄変させるなどの変質がないこと、染料を脱落せず、ボタンなどの衣料付属品を溶解しないこと、発火点・引火点が高いこと、毒性が低いことなどが考慮される。
ドライクリーニング用の洗浄剤や溶剤においては、従来から、上記特性を加味して、種々の改良が提案されている。特許文献1には、プロピレングリコールモノメチルエーテルからなるドライクリーニング用洗浄剤が開示されている。また、特許文献2、3には、プロピレングリコール系の特定エーテルと水と織物柔軟剤を含むドライクリーニング用組成物が開示されている。また、特許文献4には、水溶性有機溶剤を含有し水分含有率がそれぞれ特定範囲にある2種類のドライクリーニング溶液を用いたドライクリーニング方法が開示されている。また、特許文献5には、特定の水性汚れ洗浄化合物及び親水性を有する水系溶媒を特定比率で含むドライクリーニング用水性汚れ洗浄剤が開示されている。また、特許文献6には、特定のポリオキシアルキレン・ジアルキル(又はアルケニル)エーテルを主成分としてなるドライクリーニング溶剤が開示されている。また、特許文献7には、水酸基数1〜3の炭素数6〜10のアルコールと水と高級アルコール酸化エチレン縮合物を含有する溶剤を用いるドライクリーニング方法が開示されている。
特開平4−143298号公報 特表2004−503663号公報 特表2001−518993号公報 特開平8−113869号公報 特開2003−41292号公報 特開平5−51598号公報 特開平7−324279号公報
上記の通り、ドライクリーニングにおいても、油溶性汚れ、水溶性汚れ、その他の汚れに対して優れた洗浄力を示すことが重要であるが、水溶性汚れは、非水系洗浄媒体(溶剤)を用いたドライクリーニングでは十分な除去は困難である。しかし、羊毛のような動物性繊維を含む衣料は、水性媒体による洗浄を行うと著しい収縮が生じるため、ウェットクリーニングは適用しづらい。水溶性汚れに対する洗浄力と収縮防止効果を両立できるドライクリーニング技術は有用であり、1回の洗浄により処理を行うことができる等の利点があるが、上記特許文献においても、これらの効果を満足できるものは見いだされていない。
本発明の課題は、水溶性汚れ及び油性汚れに対する洗浄性能に優れ、かつ衣料の収縮防止効果に優れた衣料の洗浄方法を提供することである。
本発明は、以下の工程1の後に工程2を行う衣料の洗浄方法に関する。
工程1:(A)20℃における水の溶解度が10g以上/溶剤100gである溶剤の一種以上及び水10〜50重量%を含有する洗浄液1により衣料を洗浄する。
工程2:工程1の後、(A)20℃における水の溶解度が10g以上/溶剤100g以上である溶剤の一種以上、(B)20℃における水の溶解度が1g以下/溶剤100gである溶剤の一種以上及び水10重量%未満を含有する洗浄液2により衣料を洗浄する。
また、本発明は、以下の組成物1と組成物2とを含んで構成される、上記本発明の洗浄方法に用いられるための衣料用洗浄剤組成物キットに関する。
組成物1:(A)20℃における水の溶解度が10g以上/溶剤100gである溶剤の一種以上及び水10〜50重量%を含有する組成物。
組成物2:(A)20℃における水の溶解度が10g以上/溶剤100gである溶剤〔以下、(A)成分という〕の一種以上、(B)20℃における水の溶解度が1g以下/溶剤100gである溶剤〔以下、(B)成分という〕の一種以上及び水10重量%未満を含有する組成物。
本発明によれば、水溶性汚れ及び油性汚れに対する洗浄性能に優れ、かつ衣料の収縮防止効果に優れた、ドライクリーニング方法として好適な衣料の洗浄方法が得られる。
<(A)成分>
(A)成分としては、アルコール、グリコール、グリコールエーテル、グリセリン、ジアルキルグリコールエーテル及びグリセリルエーテルから選ばれる一種以上が好ましい。
アルコールとしては、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、2−ブチルアルコール等の1価アルコールが挙げられる。好ましくはイソブチルアルコール及び2−ブチルアルコールである。
グリコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール等が挙げられる。好ましくはプロピレングリコール及びジプロピレングリコールである。
グリコールエーテルとしては、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。好ましくはプロピレングリコールモノメチルエーテル及びプロピレングリコールモノプロピルエーテルである。
ジアルキルグリコールエーテルとしては、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等が挙げられる。好ましくはジエチレングリコールジメチルエーテルである。
グリセリルエーテルとしては、RO−CH2−CH(OH)−CH2−OH〔式中、Rは炭素数3〜11のアルキル基又はアルケニル基である。〕で表される化合物が挙げられる。好ましくはRが炭素数3〜6のアルキル基又はアルケニル基の化合物である。
これらの中でも、(A)成分としては、グリコールエーテル及びジアルキルグリコールエーテル及びグリセリルエーテルから選ばれる一種以上が好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルが特に好ましい。
(A)成分は、20℃における水の溶解度が10g以上/溶剤100g、すなわち、20℃において、当該溶剤100gあたり10g以上の水を溶解できるものであり、好ましくは20g以上、より好ましくは50g以上の水を溶解できるものである。
<(B)成分>
(B)成分としては、(B)が石油系溶剤、塩素系溶剤、フッ素系溶剤、臭素系溶剤及びシリコーン系溶剤から選ばれる一種以上であることが好ましい。
石油系溶剤としては、n−デカン等のパラフィン系炭化水素、オレフィン系炭化水素、芳香族炭化水素、テルペン系炭化水素が挙げられる。また、これらの化合物を複数含有する混合物(原油精製物)を用いることもできる。通常、原油精製物は、n−パラフィン、iso−パラフィン、ナフテン、芳香族化合物等から選ばれる化合物を含有する。
塩素系溶剤としては、テトラクロロエチレン(パークレン)、トリクロロエチレン、トリクロロエタン等が挙げられる。
フッ素系溶剤としては、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)、パーフロロカーボン(PFC)、ハイドロフルオロエーテル(HFE)、ハイドロフロロカーボン(HFC)、クロロフルオロカーボン(CFC)等が挙げられ、具体的には、デカフルオロペンタン、オクタフルオロシクロペンタン、トリクロロトリフルオロエタン、フルオロトリクロロメタン、メトキシ−ノナフルオロブタン(C49OCH3)等が挙げられる。
臭素系溶剤としては、1−ブロモプロパン等の臭化炭化水素等が挙げられる。
シリコーン系溶剤としては、環状シリコーン、直鎖シリコーンが挙げられる。環状シリコーンは、オクタメチル−シクロテトラシロキサン(テトラマー)、デカメチル−シクロペンタシロキサン(ペンタマー)、ドデカメチル−シクロヘキサシロキサン(ヘキサマー)として知られているものが使用できる。
これらの中でも、(B)成分としては、石油系溶剤及び塩素系溶剤から選ばれる一種以上が好ましく、石油系溶剤(なかでもパラフィン系炭化水素及びオレフィン系炭化水素が好ましい。)が特に好ましい。
(B)成分は、20℃における水の溶解度が1g以下/溶剤100g、すなわち、20℃において、当該溶剤100gあたりに溶解する水の量が1g以下のものであり、好ましくはこの溶解度が0.5g以下、より好ましくは0.1g以下のものである。
<洗浄液1及び洗浄液2>
工程1で用いられる洗浄液1は、(A)成分を10〜89重量%、更に30〜89重量%、特に50〜89重量%含有することが好ましい。また、洗浄液1における水の含有量は、10〜50重量%であり、更に20〜50重量%、特に20〜30重量%が好ましい。
また、工程2で用いられる洗浄液2は、(A)成分を10〜89重量%、更に20〜89重量%、特に50〜89重量%含有することが好ましい。また、(B)成分を0.1〜20重量%、更に1〜10重量%、より更に1〜5重量%、特に1〜3重量%含有することが好ましい。また、洗浄液2における水の含有量は10重量%未満であり、更に2重量%以上10重量%未満、特に5重量%以上10重量%未満が好ましい。
また、洗浄液2においては、(A)成分と(B)成分の重量比率が(A)/(B)=100/1〜1/1、更に100/1〜30/1、特に100/1〜50/1であることが、相溶性の点から、好ましい。
本発明に係る洗浄液1及び/又は洗浄液2は、更に界面活性剤を含有することが好ましい。界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤が挙げられ、非イオン性界面活性剤が好ましい。
非イオン性界面活性剤としては、非イオン界面活性剤としては、アルキルポリグリコシド、ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられる。これらのうち、オキシアルキレン基を含むものは、オキシエチレン基、オキシプロピレン基を含むことが好ましく、平均付加モル数は1〜12が好ましい。
非イオン性界面活性剤としては、下記一般式(D1)で表されるものが好ましい。なかでも、一般式(D1)において、R1の平均炭素数は10〜14が好ましい。また、pは2〜10、rは2〜10、qは1〜5が好ましく、p+q+rは5〜20が好ましい。
1−O−(EO)p−(PO)q−(EO)r−H (D1)
〔但し、式中のR1は平均炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基を示し、EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を示す。p、q、rはそれぞれ平均付加モル数を表し、p>0、r>0、q=1〜4.5であり、p+r=4〜20である。〕
陽イオン性界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩が挙げられ、特に、下記一般式(D2)で示される化合物、下記一般式(D3)で示される化合物及び下記一般式(D4)で示される化合物から選ばれる一種以上の化合物が好ましい。なかでも、一般式(D2)で示される化合物が好ましい。
Figure 0004476762
〔式中、R2は炭素数8〜22のアルキル基、R3は炭素数1〜22のアルキル基又はヒドロキシアルキル基、R4、R5は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基、Yはエチレン基又はプロピレン基、nは0又は1、Z-はアニオン基を表す。〕
Figure 0004476762
〔式中、R6、R7、R8、R9のうち少なくとも1つとR10は、炭素数8〜20のアルキル基又はアルケニル基であり、残余はベンジル基、炭素数1〜5のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基又は下記一般式(D5)
Figure 0004476762
で表される基であり、X-は、ハロゲンイオン又は下記一般式(D6)
Figure 0004476762
で表される陰イオン(R11、R12の少なくとも一方は炭素数6〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、他方は水素原子、メチル基、エチル基、又は炭素数8〜18のアルキルリン酸残基である)である。〕
一般式(D2)中のZ-は、硝酸、硫酸、リン酸、パラトルエンスルホン酸、メチル硫酸、エチル硫酸、グリコール酸等に由来するアニオン基が好ましい。
陽イオン性界面活性剤の好ましい具体例として、ステアリルジメチルエチルアンモニウム・モノエチル硫酸塩、ステアリルジメチルヒドロキシエチルアンモニウム・グリコール酸塩、ステアリルジメチルヒドロキシエチルアンモニウム・パラトルエンスルホン酸塩、ステアリルアミノエチルジメチルヒドロキシエチルアンモニウム・パラトルエンスルホン酸塩等を挙げることができる。
陰イオン性界面活性剤としては、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、アルキルリン酸塩、N−アシルメチルタウリン塩、アシルグルタミン酸塩、アシロイル−β−アラニン塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルスルホコハク硫酸塩、脂肪酸塩等が挙げられる。これらのうち、オキシアルキレン基を含むものは、平均付加モル数0.5〜8、更に3〜8、特に6〜8が好ましく、オキシエチレン基、オキシプロピレン基を含むことが好ましい。また、疎水性基として、炭素数10〜20、更に10〜18、特に12〜16の炭化水素基、好ましくはアルキル基を有することが好ましい。
両性界面活性剤としては、アルキルアミノ酢酸ベタイン、アルキルアミンオキサイド、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン、及びアミドアミノ酸(イミダゾリン系ベタイン)等が挙げられる。
本発明に係る洗浄液1及び/又は洗浄液2において、界面活性剤の含有量は0.1〜10重量%、更に0.1〜5重量%、特に1〜3重量%が好ましい。
その他に、本発明に係る洗浄液1及び/又は洗浄液2は、香料、色素、柔軟剤、蛍光染料、酵素、酸化防止剤、抗菌防腐剤、抗菌剤、防錆剤(ベンゾトリアゾール等)等を含有することができる。
また、本発明に係る洗浄液1及び/又は洗浄液2は、防錆性を考慮して、20℃でのpHを6〜8の範囲に調整することが好ましく、pHの調整はアルカノールアミンで行うことが、溶解性、保存安定性の点で好ましい。
<洗浄方法>
工程1では、上記洗浄液1により衣料を洗浄する。その際、洗浄温度、時間等の洗浄条件は通常のドライクリーニングの方法と同様でよく、液温が40℃を超える場合は冷却して使用することが望ましい。洗浄性、収縮防止及び安全性の観点から、洗浄温度は5〜40℃が好ましく、より好ましくは10〜30℃である。この工程1では、本発明に係る洗浄液1を用いることにより、油性汚れの除去並びに通常ドライクリーニングでは除去困難な水溶性汚れの除去を、衣料の収縮を発生させずに行うことができる。また脱液後、引き続き工程2を行うため、衣料の乾燥が困難な蒸発温度が高い溶剤の使用が可能となる。
また、工程2は、工程1で洗浄/脱液の後、上記洗浄液2により衣料を洗浄する。その際、工程1と同様、洗浄温度、時間等の洗浄条件は通常のドライクリーニングの方法と同様でよく、液温が40℃を超える場合は冷却して使用することが望ましい。洗浄性、収縮防止及び安全性の観点から、洗浄温度は5〜40℃が好ましく、より好ましくは10〜30℃である。この工程では水分量を低く抑えることにより衣料の乾燥時における収縮の防止を可能とする。また、蒸発温度が低い溶剤の使用が乾燥時間の短縮の面から望ましい。
上記本発明の洗浄方法は、(A)成分及び水10〜50重量%を含有する組成物1と、(A)成分、(B)成分及び及び水10重量%未満を含有する組成物2とを含んで構成される衣料用洗浄剤組成物キットを用いて実施できる。なお、本発明の対象となる衣料としては、水洗いによる収縮、型くずれが問題となりやすいスーツ、コート、セーター等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
表1に示す洗浄液1及び洗浄液2を調製し、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
(1)洗浄液の状態
洗浄液の外観を目視にて観察した。
(2)洗浄性能評価
(2−1)水溶性汚れ洗浄力
表1に示す洗浄液1の100mlを、200mlメジューム瓶に入れ、これに水溶性青色インクで着色した2枚の汚染布(6cm×6cm)を入れたものを振とう器に入れ、20℃で5分間振とう洗浄を行った(工程1)。その後、汚染布をメジューム瓶から取り出し、軽く絞った後、別の200mlメジューム瓶に入れ、表1に示す洗浄液2の100mlを入れ、これを振とう器に入れ、20℃で5分間振とう洗浄を行った(工程2)。洗浄後、メジューム瓶から汚染布を取り出し、20℃で自然乾燥した。洗浄前後の汚染布の反射率(測定波長は640nm)を測定し、以下の式を用いて洗浄率を算出した。
Figure 0004476762
(2−2)油性汚れ洗浄力
汚染布として、菜種油汚染布(菜種油を油性赤色色素で染色したものを木綿布に付着させたもの)を使用した以外は(2−1)と同様にして洗浄を行い、洗浄率を求めた。なお、反射率の測定波長は520nmとした。
(3)収縮防止性
標準環境(20℃、65%RH)で標準状態の寸法を正確に測定した2枚の羊毛布(10cm×10cm)を、200mlメジューム瓶に入れ、表1に示す洗浄液1の100mlを入れたものを、振とう器に入れ、20℃で5分間振とう洗浄を行った(工程1)。その後、羊毛布をメジューム瓶から取り出し、軽く絞った後、別の200mlメジューム瓶に入れ、表1に示す洗浄液2の100mlを入れ、これを振とう器に入れ、20℃で5分間振とう洗浄を行った(工程2)。洗浄後、羊毛布をメジューム瓶から取り出し、20℃で自然乾燥した後、寸法を正確に測定して、線収縮率を求めた。この値が小さいほど、収縮防止性に優れることを意味する。
Figure 0004476762
表1中の成分は以下のものである。
・MFG:プロピレングリコールモノメチルエーテル(商品名 メチルプロピレングリコール、日本乳化剤株式会社)、20℃における水の溶解度100g以上/溶剤100g
・PFG:プロピレングリコールモノプロピルエーテル(商品名 プロピルプロピレングリコール、日本乳化剤株式会社)、20℃における水の溶解度100g以上/溶剤100g
・DMDG:ジエチレングリコールジメチルエーテル(商品名 ジメチルジグリコール、日本乳化剤株式会社)、20℃における水の溶解度100g以上/溶剤100g
・PG:プロピレングリコール、20℃における水の溶解度100g以上/溶剤100g
・石油溶剤:日鉱石油社製、ニッコーホワイトN−10、20℃における水の溶解度0.1g以下/溶剤100g
・オレフィン:出光興産(株)製、リニアレン12、20℃における水の溶解度0.1g以下/溶剤100g
・非イオン性界面活性剤(1):花王(株)製、エマルゲンLS106
・陽イオン性界面活性剤(1):ステアリルジメチルエチルアンモニウムエチルサルフェート(花王(株)製、コータミン86ES)

Claims (8)

  1. 以下の工程1の後に工程2を行う衣料の洗浄方法。
    工程1:(A)20℃における水の溶解度が10g以上/溶剤100gである溶剤の一種以上50〜89重量%及び水10〜30重量%を含有する洗浄液1により衣料を洗浄する。
    工程2:工程1の後、(A)20℃における水の溶解度が10g以上/溶剤100gである溶剤の一種以上50〜89重量%、(B)20℃における水の溶解度が1g以下/溶剤100gである溶剤の一種以上0.1〜20重量%及び水2重量%以上10重量%未満を含有する洗浄液2により衣料を洗浄する。
  2. 洗浄液1及び/又は洗浄液2が、更に界面活性剤を含有する請求項1記載の衣料の洗浄方法。
  3. (A)がアルコール、グリコール、グリコールエーテル、グリセリン、ジアルキルグリコールエーテル又はグリセリルエーテルである請求項1又は2記載の衣料の洗浄方法。
  4. (B)が石油系溶剤、塩素系溶剤、フッ素系溶剤、臭素系溶剤及びシリコーン系溶剤から選ばれる一種以上である請求項1〜3の何れか1項記載の衣料の洗浄方法。
  5. 洗浄液2における(A)と(B)との重量比率が(A)/(B)=100/1〜1/1である請求項1〜4の何れか1項記載の衣料の洗浄方法。
  6. (A)が、プロピレングリコールモノメチルエーテル及びジエチレングリコールジメチルエーテルから選ばれる一種以上である請求項1〜5の何れか1項記載の衣料の洗浄方法。
  7. 界面活性剤が非イオン性界面活性剤である請求項1〜6の何れか1項記載の衣料の洗浄方法。
  8. 以下の組成物1と組成物2とを含んで構成される、請求項1〜7の何れか1項記載の洗浄方法に用いられるための衣料用洗浄剤組成物キット。
    組成物1:(A)20℃における水の溶解度が10g以上/溶剤100gである溶剤の一種以上50〜89重量%及び水10〜30重量%を含有する組成物。
    組成物2:(A)20℃における水の溶解度が10g以上/溶剤100gである溶剤の一種以上50〜89重量%、(B)20℃における水の溶解度が1g以下/溶剤100gである溶剤の一種以上0.1〜20重量%及び水2重量%以上10重量%未満を含有する組成物。
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