JP4476529B2 - ガラスセラミックス及び温度補償部材 - Google Patents
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- C03C10/0027—Devitrified glass ceramics, i.e. glass ceramics having a crystalline phase dispersed in a glassy phase and constituting at least 50% by weight of the total composition containing SiO2, Al2O3 and monovalent metal oxide as main constituents containing SiO2, Al2O3, Li2O as main constituents
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報通信分野、エネルギー関連分野、エレクトロニクス分野等の幅広い用途に使用でき、特に光通信分野においてファイバーグレーティング(fiber grating)やコネクタなど光ファイバーを含むデバイスの一部として使用され、負の熱膨張係数を有しデバイスに温度補償を与えるガラスセラミックスおよびこれを利用した温度補償部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、光通信分野などにおいて光ファイバーが多用されている。光ファイバー関連のデバイスは温度により光ファイバー自体の特性に悪影響を与えないことが求められる。
【0003】
例えば、光ファイバーのコネクタは、光電送装置や光測定器の入出力端子として、あるいは光通信線路内で光ケーブル同士を接続するものとして、利用されるものである。このような光ファイバーの固定、接続や保護を目的とするデバイスは、温度変化によるデバイスの膨張・収縮による歪みが、光ファイバーに悪影響を及ぼさないようにする為、所望の熱膨張係数を持つ材料を組み合わせる等の工夫が必要である。
【0004】
またファイバーグレーティングは、波長多重通信システムにおいて、狭帯域の波長選択特性を利用した、分散補償、半導体レーザーの波長安定化などを行うデバイスとして用途が拡大しつつある。しかし、コア部分の実効屈折率が温度によって変化するため、中心波長が温度依存性を持つことが知られている。よって、このようなファイバーグレーティングにおいても、温度変化による影響を極力軽減することが求められている。
【0005】
更に、光ファイバー関連の分野だけでなく、エネルギー関連分野や情報分野等で使用される各種装置、機器等においても、温度差から発生する歪みや内部応力の発生を防止するために、これら装置、機器等を構成するデバイスや精密部品の熱膨張係数を適切な値に調整することができ、さらに、寸法精度や寸法安定性、強度、熱的安定性なども満足させることができる材料が必要とされる。
【0006】
従来においては、上記で述べたような温度変化の点で各種デバイスに適した材料としては、耐熱性が高く、熱膨張係数の値が小さい等の点から、セラミックス、ガラスセラミックス、ガラスおよび金属等が使用されている。
【0007】
しかし、これらの材料は、熱膨張係数の大きなもの、すなわち温度が上昇すると膨張する性質を有し、これらの材料と共にデバイスに使用される他の材料の多くは正の熱膨張係数を有することから、デバイス全体の温度変化による影響を防ぐには、最適な材料であるとは必ずしも言えない。したがって、温度変化に対抗する材料としては、正の大きな熱膨張係数を打ち消すような、負の熱膨張係数、つまり温度が上昇すると収縮する性質をもつ材料が望まれているのである。
【0008】
しかし、上記負の熱膨張係数を持つ材料は熱膨脹係数が負の方向に行くにつれて、マイクロクラックが多くなる傾向があり、十分な機械的強度が得られず、加工時の研削液、及び有機系低粘性接着剤などを含浸し、セラミックスの本来の負膨張係数が打ち消され、所望の熱膨張係数が得られないことになり、上記のような温度補償材料として使用ができなくなる。このような問題点を解決するには、研削液、接着剤を含浸しない緻密化された材料で、より負膨張な材料が望まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
負熱膨張係数を有する材料としては、一般に、β−ユークリプタイト、β−ユークリプタイト固溶体、β−石英およびβ−石英固溶体、あるいは該結晶を含むLi2O−Al2O3−SiO2系セラミックス、Li2O−Al2O3−SiO2系ガラスセラミックス、ZnO−Al2O3−SiO2系ガラスセラミックス、チタン酸鉛、チタン酸ハフニウム、タングステン酸ジルコニウム、タングステン酸タンタルなどの無機物質などが知られている
【0010】
特表2000−503967号公報には、非感熱性光学素子とその製造方法が記述されている。この素子は、負膨張性基板と、この基板の表面に取り付けられ、格子を有する光ファイバーとからなる。光ファイバー反射格子は、負膨張性基板に接合されることにより、格子の中心波長の変化が、接合しない場合は1.9nmであったものが0.2nmまでおさえられている。上記負膨張性基板はβ−ユークリプタイト結晶を有するガラスセラミックスからなり、−40〜85℃の温度範囲において、熱膨張係数が−20×10-7〜−100×10-7/Kであり、熱膨張ヒステリシスも20ppm以下に抑えられている。
【0011】
しかし、ここで用いられているガラスセラミックスは、負の熱膨張係数を得るために多数の微小亀裂を含み、結晶粒径は微小亀裂を形成すべく5μmよりも大きいものである。このような材料は十分な機械的強度が得られないうえに、加工時に薬品の含浸等が起こり易い。また微小亀裂を含むために、粘性の低い有機系接着剤を使用すると、微小亀裂部分に大きな熱膨脹係数を持つ有機系接着剤が含浸し、よりセラミックス本来の負の熱膨張性が打ち消され、結局所望の熱膨張係数が得られないことになる。
【0012】
また結晶相にはAl2TiO5を含む。Al2TiO5は、著しい熱膨張異方性を持つため、焼結体の熱膨張収縮曲線にヒステリシスを生じ、繰り返し測定の結果が一般に一致せず、また亀裂の存在が不可欠であるため、強度を大きくすることが困難であることが知られている。さらに、製造工程においては、結晶化させるためにガラス体を少なくとも1300℃において3時間以上熱処理しないと、十分な負の熱膨張係数が得られておらず、製造時のコストが高くなる。
【0013】
特開2000−313654号公報には、結晶粉末、ガラス粉末等を焼成し、結晶粒界中にマイクロクラックを多数発生させることにより、−30×10-7〜−85×10-7/Kの負の熱膨張係数のセラミック焼成体からなる温度補償用部材が開示されている。しかし、焼成セラミックスは粒子径が比較的大きく、また、マイクロクラックを生じているので、研削液、接着剤等を含浸したときに熱膨張係数が大きく変化してしまい、実用化は困難である。
【0014】
特開平2−208256号公報には、主結晶相がβ―石英固溶体および/または亜鉛ペタライト固溶体である、ZnO−Al2O3−SiO2系の低熱膨張性セラミックスが開示されているが、このセラミックスは、実施例に見られるとおり、熱膨張係数がもっとも低いものでも−2.15×10-6/K(−21.5×10-7/K)であり、充分に低い負の熱膨張係数を有しているとは言い難い。
【0015】
さらに、このセラミックスは、高温で昇華しやすいZnO成分を多量に含有しているため、上記公報には、親ガラス(原ガラス)を形成する際に、長時間の溶融は好ましくないと記載され、上記公報の実施例に見られるとおり、その溶融時間は10分と極端に短いものである。しかし、このような短時間では、高温であってもSiO2およびAl2O3成分が充分に溶融せず溶け残るため、均質な親ガラスを得ることができず、このように不均質な親ガラスを結晶化しても均質なセラミックスを得ることはできない。
【0016】
仮に、ガラスを溶融する際、通常行われるように数時間溶融すれば、溶け残りについては解消できるが、その場合、ZnO成分が昇華して親ガラスの組成が変動してしまい、やはり、均質なセラミックスを安定して得ることができない。
また、上記実施例の溶融温度は1620℃と高温であり、製造コストが高くなる。
【0017】
また米国特許5694503号公報は、屈折率グレーティングを具備した光ファイバーを負の熱膨張係数を有する支持部材に取り付けたパッケージを提供している。負膨張材料としては、Zr−タングステン酸塩またはHf−タングステン酸塩ベースの組成物を使用しており、−4.7〜−9.4×10-6/Kの熱膨張係数を持つZrW2O8を調整して、−9.4×10-6/Kの材料を得ている。この材料を支持部材としその上に適切な応力をかけた状態で光ファイバーを固定することにより、温度変化による波長の変化をなくすことができるとしている。
【0018】
しかし、ZrW2O8やHfW2O8の材料では、熱膨張係数を調整するために、粉末状態のAl2O3、SiO2、ZrO2、MgO、CaO、Y2O3などの正の熱膨張係数を有する材料を、適宜に加えてその混合物を焼結体とするという煩雑な手順を踏まなければならならず、量産に適しているとは言い難い。また異なる材料を混合しなければならないため、相応の技術や設備を必要とし、また均質なものであるとは限らない。これに加えて、ZrW2O8やHfW2O8は157℃付近で相転移がおき、熱膨張曲線には屈曲がみられるため、広範な温度域において熱的に安定であるとは言えない。
【0019】
その他に、負の熱膨張係数を有する物質として、WO97/14983号公報や特開平10−90555号公報に液晶ポリマーが記載されている。
しかし、液晶ポリマーは結晶性樹脂であることから、結晶の配向性が強く、たとえば射出成形品ではソリなどの問題がある。また配向方向の熱膨張係数が−100×10-7/K程度という非常に大きい負の値を持つものは、配向方向以外の熱膨張係数は大きな正の値を有するという欠点があり、曲げ強さや弾性率などの物性値も方向により大きく異なってしまい、デバイスには使いにくい材料である。
【0020】
以上のように、従来の負の熱膨張係数を有する材料は、いくつかの問題点を有しているため、光通信分野、エネルギー関連分野、情報分野、その他の各種分野であまり使用されていないのが実状である。
【0021】
本発明の目的は、上記実状に鑑み、光通信分野、エネルギー関連分野や情報分野等で使用される際の一般的な温度範囲である−40℃〜+80℃において、緻密性から研削液、接着剤等を含浸せず、負の熱膨張係数を有し、低コストで、組成・物性の点で安定的に生産できるガラスセラミックスおよびこれを用いた温度補償部材を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記目的を達成するため種々の試験研究を重ねた結果、特定組成範囲のLi2O−Al2O3−SiO2系ガラスを熱処理して、微細な結晶粒子を析出させることにより、材料の安定性を向上させ、微小亀裂の発生を抑制し、かつ異方性を持たないガラスセラミックスを得ることに成功し、これが温度補償用材料として好適であることを見いだし本発明をなすに至った。
【0023】
すなわち、請求項1に記載の発明は、4質量%以上のP2O5を含有し、主結晶相が、β−ユークリプタイト(β−Li2O・Al2O3・2SiO2)、β−ユークリプタイト固溶体(β−Li2O・Al2O3・2SiO2固溶体)、β−石英(β−SiO2)およびβ−石英固溶体(β−SiO2固溶体)の中から選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とするガラスセラミックスであり、
請求項2に記載の発明は、−40℃〜+80℃の温度範囲における熱膨張係数が−5×10-7〜−90×10-7/Kであることを特徴とする、請求項1記載のガラスセラミックスであり、
請求項3に記載の発明は、−40℃〜+80℃の温度範囲における熱膨張係数が−5×10-7〜−80×10-7/Kであることを特徴とする、請求項1または2記載のガラスセラミックスであり、
請求項4に記載の発明は、−40℃〜+80℃の温度範囲における熱膨張係数が−5×10-7〜−60×10-7/Kであることを特徴とする、請求項1から3のうちいずれか一項記載のガラスセラミックスであり、
請求項5に記載の発明は、ヤング率が20GPa以上であることを特徴とする、請求項1から4のうちいずれか一項記載のガラスセラミックスであり、
請求項6に記載の発明は、ヤング率が60GPa以上であることを特徴とする、請求項1から5のうちいずれか一項記載のガラスセラミックスであり、
請求項7に記載の発明は、光通信部材用の熱硬化エポキシ系接着剤付着後の、−40℃〜+80℃の温度範囲における熱膨張係数変化が−5×10-7/K〜+5×10-7/Kであることを特徴とする、請求項1から6のうちいずれか一項記載のガラスセラミックスであり、
請求項8に記載の発明は、−40℃〜+80℃の温度範囲における熱膨張ヒステリシスが20ppm以下であることを特徴とする請求項1から7のうちいずれか一項記載のガラスセラミックスであり、
請求項9に記載の発明は、主結晶相の平均粒径が5μm未満であることを特徴とする、請求項1から8のうちいずれか一項記載のガラスセラミックスであり、
請求項10に記載の発明は、結晶相は、Al2TiO5結晶を含有しないことを特徴とする請求項1から9のうちいずれか一項記載のガラスセラミックスであり、請求項11に記載の発明は、PbO、Na2OおよびK2Oを実質的に含有しないことを特徴とする請求項1から10のうちいずれか一項記載のガラスセラミックスであり、
請求項12に記載の発明は、質量%で、
SiO2 40〜70%
Al2O3 10〜42%
Li2O 1〜13%
B2O3 0〜5%
BaO 0〜3%
SrO 0〜3%
MgO 0〜10%
CaO 0〜2%
ZnO 0〜10%
P2O5 4%を越えて10%未満
ZrO2 0〜2%
TiO2 0〜4%
TiO2+ZrO2 0.5〜5.5%
HfO2 0〜3%
As2O3+Sb2O3 0〜2%
の各成分を含有することを特徴とする、請求項1から11のうちいずれか一項記載のガラスセラミックスであり、
請求項13に記載の発明は、原ガラスを溶融、成形、徐冷後、550〜800℃で0.5〜50時間、第1の熱処理を行い、次いで、600〜950℃で0.5〜30時間、第2の熱処理して得られることを特徴とする請求項1から12のうちいずれか一項記載のガラスセラミックスであり、
請求項14に記載の発明は、請求項1から13のうちいずれか一項記載のガラスセラミックスを用いることを特徴とする温度補償部材である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の負熱膨張性ガラスセラミックスについて、詳細を説明する。
なお、本発明において、ガラスセラミックスとは、ガラスを熱処理することによりガラス相中に結晶相を析出させて得られる材料であり、ガラス相および結晶相から成る材料のみならず、ガラス相すべてを結晶相に相転移させた材料、すなわち、材料中の結晶量(結晶化度)が100質量%のものも含む。また構成成分の組成については全て質量%である。
【0025】
また、本明細書において主結晶相とは、析出比が比較的大きい結晶相全てを指す。すなわち、X線回折におけるX線チャート(縦軸はX線回折強度、横軸は回折角度)において、もっとも析出割合の多い結晶相のメインピーク(最も高いピーク)のX線回折強度を100とした場合、各析出結晶相のメインピーク(各結晶相における最も高いピーク)のX線回折強度の比(以下、X線強度比という)が、30以上あるもの全てを主結晶相という。ここで、主結晶相以外の結晶のX線強度比は20未満が好ましく、更に好ましくは10未満、最も好ましくは5未満である。
【0026】
また、本発明の負熱膨張性ガラスセラミックスの主結晶相は、β−ユークリプタイト(β−Li2O・Al2O3・2SiO2)、β−ユークリプタイト固溶体(β−Li2O・Al2O3・2SiO2固溶体)、β−石英(β−SiO2)、β−石英固溶体(β−SiO2固溶体)の中から選ばれる少なくとも1種以上からなる。ここで、固溶体とは、β−ユークリプタイト、あるいはβ−石英それぞれの結晶において、一部が結晶を構成する元素以外の元素に置換されていたり、結晶間に原子が侵入しているものを言う。
【0027】
これら主結晶相は、本発明の負熱膨張性ガラスセラミックスの熱膨張係数に寄与する重要な要素である。特定組成を有する原ガラスを所定の条件で熱処理することにより、正の熱膨張係数を有するガラス相中に、負の熱膨張係数を有する上記主結晶相を析出させ、または、ガラス相すべてを上記主結晶相を含む結晶相に相転移させて、ガラスセラミックス全体として熱膨張係数を所望の負の数値範囲内に制御する事が可能となる。
【0028】
これらの主結晶相の種類およびガラスセラミックス全体に対する結晶化度は、特定組成範囲内におけるLi2O、Al2O3およびSiO2の含有割合、および後述する結晶化のための全ての熱処理温度によって決定される。
【0029】
平均結晶粒径とは、多結晶体を構成する結晶粒子の大きさの平均値を表す。測定はSEM観察により行う。平均結晶粒径が大きいと、表面状態が粗くなり、緻密な材料が得にくくなり、また微小亀裂の原因となり易い。そのため、粒径(平均)は5μm未満が好ましく、さらに好ましい範囲は3μm未満、最も好ましい範囲は2μm未満である。
【0030】
本明細書において、熱膨張係数(coefficient of thermal expansion)とは、平均線膨張係数(average liner thermal expansion)を指している。各種デバイスの温度補償部材として使用するためには、熱膨張係数は−5×10-7〜−90×10-7/Kが好ましく、光通信関連のデバイスに用いる場合は−5×10-7〜−85×10-7/Kが好ましく、−5×10-7〜−80×10-7/Kがより好ましい。特にファイバーグレーティングデバイスの温度補償用材料として熱膨張係数が変化しないよう、熱膨張係数は−5×10-7〜−60×10-7/Kが好ましく、−5×10-7〜−40×10-7/Kがより好ましく、−5×10-7〜−30×10-7/Kが特に好ましい。
【0031】
本発明のガラスセラミックスのヤング率は20GPa以上であることが好ましく、40GPa以上であることがより好ましく、60GPa以上であることが特に好ましい。
【0032】
本発明のガラスセラミックスは、有機系接着剤や水分等が付着しても熱膨張係数変化が−5×10-7/K〜+5×10-7/Kと小さいことが好ましい。具体的には、光通信部材用の熱硬化エポキシ系接着剤付着後の熱膨張係数変化が−5×10-7/K〜+5×10-7/Kであることが好ましく、−3×10-7/K〜+3×10-7/Kであることがより好ましい。
【0033】
熱膨張ヒステリシスとは、熱膨張係数の測定において、低温から高温へ、そして高温から低温への測定を行いΔL/L曲線を描いた場合、昇温時と降温時で最も曲線が離れている温度におけるΔL/L値の差(すなわち各温度における昇温および降温時の熱膨張率差の極大値)である。各種温度補償用部材として使用する場合、昇温時と降温時の熱膨張係数が大きく異なる、つまり昇降温において材料形状が変化するということは、温度補償を行うことができない。この熱膨張ヒステリシスについて、種々検討した結果、熱膨張ヒステリシスを20ppm以下とすることにより温度補償用部材として適用できることを見出した。なお、より好ましい熱膨張ヒステリシスは18ppm以下であり、さらに好ましい範囲は15ppm以下であり、特に好ましくは13ppm以下であり、最も好ましくは5ppm以下である。
【0034】
本発明のガラスセラミックスのSiO2、Li2OおよびAl2O3成分は、主結晶相であるβ−ユークリプタイト、β−ユークリプタイト固溶体、β−石英、β−石英固溶体の構成要素となる重要な成分である。
【0035】
SiO2成分は、負の熱膨張係数をもつ上記主結晶の主成分であるが、その量が40%未満の場合には所望の主結晶相が十分に析出し難くなり、70%を超えると、ガラスの溶融清澄が困難になる上に、所望主結晶相以外の結晶相が析出することから、SiO2成分量の好ましい範囲は40〜70%であり、より好ましい範囲は45〜65%である。
【0036】
Al2O3成分は、10%未満では、ガラスの溶融が困難となるため原ガラスの均質性が低下し、また、所望の主結晶相が必要量生成しにくくなる。一方、42%を超えると融点が高温になりすぎ、ガラスの溶融清澄が困難になるため、Al2O3成分の望ましい範囲は、10〜42%であり、さらに好ましい範囲は15〜40%、最も好ましい範囲は18〜35%である。
【0037】
Li2O成分は、1%未満であると原ガラスの熔融が困難となり、必要な量の所望の主結晶相が得られなくなる。また、13%を超えると、ガラス化しにくくなり、その上、熱処理後のガラスセラミックスの強度が低下するため、好ましい範囲は1〜13%であり、最も好ましい範囲は3〜10%である。
【0038】
B2O3成分は、原ガラスの溶融性改善等の目的で任意に添加できるが、本発明の負熱膨張性ガラスセラミックスのガラス相部分となる成分であり、その量が5%を超えると、所望の主結晶相の生成に支障をきたし、ガラスセラミックスの耐熱性が悪化する。
【0039】
BaO成分は、β−ユークリプタイト固溶体(β−Li2O・Al2O3・2SiO2固溶体)およびβ−石英固溶体(β−SiO2固溶体)の構成要素となる重要な成分であるが、これら各成分の量が3%を超えるとガラスの熱膨張係数が大きくなり、ガラスセラミックスの熱膨脹係数が大きくなる。また0.5%以上添加することにより、原ガラスの溶解時に、るつぼの白金と原ガラス中の他の金属元素とが合金化するのを防ぐとともに、原ガラスの耐失透性を維持する効果があるため、できれば0.5%以上含有することが好ましく、さらに好ましくは0.5〜2.5%、最も好ましい範囲は0.5〜2.0%である。
【0040】
SrO成分もβ−ユークリプタイト固溶体(β−Li2O・Al2O3・2SiO2固溶体)およびβ−石英固溶体(β−SiO2固溶体)の構成要素となる重要な成分であるが、これら各成分の量が3%を超えるとガラスの熱膨張係数が大きくなり、ガラスセラミックスの熱膨脹係数が大きくなる。しかし他のRO(金属酸化物)成分と組み合わせることにより熱膨張ヒステリシスを小さくする効果があるため、できれば0.5%以上含有することが好ましく、さらに好ましくは0.5〜2.5%、最も好ましい範囲は0.5〜2.0%である。
【0041】
またMgO成分はガラスの溶融清澄を向上させる効果を有するが、ガラスセラミックスの熱膨張係数を大きくする効果が有るため、10%を越えると、ガラスの安定性が悪くなる。好ましくは5%まで、さらに好ましくは2%以下であることが、望ましい。
【0042】
CaO成分はガラスの溶融清澄を向上させる効果を有するが、2%を越えると、十分な負の熱膨張係数が得られなくなるため、好ましくは2%まで、さらに好ましくは1.5%以下がよい。
【0043】
ZnO成分は、ガラスの溶融清澄を向上させる効果およびガラスセラミックスの熱膨張係数を負にする効果を有するが、10%を越えるとガラスの安定性が悪くなる。好ましい範囲は6%を超えない範囲であり、さらに好ましくは0.5〜5%である。
【0044】
P2O5成分は結晶核形成剤として作用し、かつガラスフォーマーとして作用する。原ガラスの失透性を防止する為に4%以上が好ましく、4%を越えることがより好ましい。また、10%を超えると原ガラスの熔融清澄が困難となり、未熔融物が発生することがある為、10未満が好ましく、9%以下がより好ましく、8%以下が特に好ましい。
【0045】
ZrO2およびTiO2の各成分は、いずれも結晶核形成剤として作用するが、これら各成分の量が、それぞれ2%、3%を超えると、原ガラスの溶融清澄が困難となり、未溶融物が発生することがある。尚、ZrO2の好ましい範囲は0〜2.0%、最も好ましい範囲は1.0〜1.5%であり、TiO2の好ましい範囲は0〜4.0%、最も好ましい範囲は0.5〜2.5%である。またTiO2+ZrO2が5.5%をこえると所望の熱膨張係数が得られにくくなるため5.5%までとするのが望ましい。
【0046】
HfO2成分は、原ガラスの熱膨張係数を小さくする成分であるが、3%を超えると溶融性が悪化する。もっとも好ましい範囲は2%以下である。
【0047】
As2O3およびSb2O3成分は、均質な製品を得るためガラス溶融の際の清澄剤として添加し得るが、これらの成分の量は、合計で2%までで十分である。
なお、上記成分の他に本発明のガラスセラミックスの所望の特性を損なわない範囲で、F2、La2O3、Ta2O5、GeO2、Bi2O3、WO3、Y2O3、Gd2O3、SnO2、CoO、NiO、MnO2、Fe2O3、Cr2O3、Nb2O5、V2O5、Yb2O3、CeO2、Cs2O等を各々3%まで添加することができる。
【0048】
なお、PbO成分は、環境上好ましくない成分であり、また、Na2OおよびK2O成分は、成膜や洗浄などの後工程において、これらのイオンが拡散して本発明の負熱膨張性ガラスセラミックスの物性が変化してしまうので、PbO、Na2OおよびK2O成分を実質的に含有しないことが好ましい。
【0049】
以上の組成を有する本発明のガラスセラミックスは、以下の方法により製造する。
まず、上述した組成になるように酸化物、炭酸塩、水酸化物、硝酸塩などのガラス原料を秤量、調合し、坩堝などに入れ、約1300〜1550℃で約6時間〜8時間、撹拌しながら溶融し、清澄な状態の原ガラスを得る。次に以下の方法で、結晶化を行う。
【0050】
前述のように、原ガラスを溶融した後、金型等にキャストして成形および徐冷する。
【0051】
次に、熱処理を行う。まず、550〜800℃の温度で保持し、核形成を促す(第1の熱処理)。この核形成温度は550℃より低くても、あるいは800℃より高くても所望の結晶核が生成し難い。さらに好ましくは580〜750℃、最も好ましい範囲は600〜700℃である。
また熱処理時間については、所望の特性を得るためには、0.5〜50時間に設定することが望ましく、より好ましい特性および生産性・コストの点から1〜30時間であれば更に好ましい。
【0052】
核形成後、600〜950℃の温度で、結晶化する(第2の熱処理)。この結晶化温度が600℃より低いと十分な量の主結晶相が成長し難く、950℃より高いと原ガラスが軟化変形もしくは再溶解し易くなるため望ましくない。好ましくは600〜900℃、最も好ましい範囲は650〜800℃である。結晶化後は、50℃/h以下、さらに好ましくは25℃/h以下の速度で徐冷することが望ましい。
【0053】
結晶化温度についても、0.5〜30時間に設定することが望ましく、第1の熱処理と同様の理由から1〜20時間であれば、更に好ましい。
【0054】
【実施例】
次に本発明の負熱膨張性ガラスセラミックスの実施例を説明する。なお、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
表1および表2には、本発明のガラスセラミックスの実施例No.1〜No.6について、組成比、溶解温度、核形成温度、核形成時間、核成長温度、核成長時間、熱膨張係数、エポキシ系接着剤付着後の熱膨張係数、ヤング率、剛性率、ポアソン比、曲げ強度を示した。また、図1に実施例1の接着剤付着前後の熱膨張曲線を示す。
【0058】
実施例1〜6のガラスセラミックスは、次のように製造した。
まず、表1および表2の組成となるように酸化物、炭酸塩、水酸化物、硝酸塩等のガラス原料を秤量、調合し、白金ルツボに入れ、これを通常の溶解装置を用いて表1、2に記した溶解温度で6〜8時間溶融、撹拌した。
【0059】
次に、溶融した原ガラスを金型にキャストして成形した後、徐冷し、それぞれガラス成形体を得た。この後、ガラス成形体をそのまま結晶化炉に入れて、加熱、昇温し、表1、表2に示した核形成温度、核形成時間にて結晶核を形成した。続いて加熱、昇温して、同じく表1、表2で示した核成長温度、核成長時間にて結晶化した後、50℃/h以下の速度で徐冷してガラスセラミックスを得た。
【0060】
所望の形状になるように切断研磨などの加工を行い、加工後に150℃/h程度の速度で昇温し、200〜400℃で3時間程度保温し、その後50℃/h、好ましくは5〜10℃/h程度の降温速度で冷却した。
【0061】
以上のようにして得られた各実施例のガラスセラミックスから、直径5mm、長さ20mmの試料を切り取り、(株)リガク製TAS200熱機械分析装置により、−40℃〜+80℃の温度範囲における熱膨張係数及びヒステリシスを測定した。その後、測定した材料に市販の光通信部材用の熱硬化エポキシ系接着剤を付着させ、100℃/hで昇温し100℃、1hにて熱硬化した後、室温まで徐冷した。このサンプルを、再度(株)リガク製TAS200熱機械分析装置により、温度範囲−40℃〜+80℃における熱膨張係数を測定した。
【0062】
以下に比較例の説明をする。
(比較例1)
比較として、質量%でSiO2 50.3%、Al2O3 36.7%、Li2O 9.7%、TiO2 3.3%の原料を秤量、調合した後、1600℃で溶解し、ガラス成形体を得て、1300℃、4hにて結晶化を行い、熱膨張係数が−78×10-7/Kのガラスセラミックスを得た。また、実施例と同様に接着剤付着後の熱膨張係数は1.0×10-7/Kであった。図2に接着剤付着前後の熱膨張曲線を示す。
【0063】
【発明の効果】
以上述べたとおり、本発明のガラスセラミックスは、特定組成範囲のLi2O−Al2O3−SiO2−TiO2系ガラスを熱処理して、結晶化することにより、−40℃〜+80℃の温度範囲において負膨張の熱膨張係数を有し、かつ水や有機系接着剤を付着させても熱膨張係数の変化が−5×10-7〜+5×10-7/Kである。したがって光通信分野でしばしば利用される、ファイバーブラッググレーティングやコネクタ、光ファイバーのカプラ、光導波路などの光デバイスにおいて、熱膨張係数が正である材料と有機系接着剤により、組み合わせて使用することによりデバイスに温度補償を与えることができる。
【0064】
また、熱的安定性を有し、また各種特性の点で異方性を持たない材料である上に、微細な結晶粒子を析出させることで、微小亀裂の発生を抑制し、機械的強度に優れている。更には、今まで問題となっていた洗浄、ファイバー接着による熱膨張係数変化という問題もなくなり、加工性に優れるため、コネクタのフェルールなどへの使用も可能である。
【0065】
たとえば、直径(φ)1.25mm、長さ6.5mmの円筒にφ0.125mmの細穴を形成する場合、一般的な加工方法では非常に難しい。本発明のガラスセラミックスでは、まず半円筒に研削し、その表面を鏡面研磨してから、中央に深さ0.063mm程度の半円形もしくはV字状の溝を形成し、これを2個はりあわせれば、所望の細穴を得ることができる。またこの際、溝の端部側を深く(例えば0.45mm)し徐々に浅くなるようにテーパを形成し、細穴の端部がラッパ状になるように加工しておくと、ファイバーをスムーズに挿入することができる。
【0066】
光通信分野の他にもエネルギー関連分野、情報通信分野、エレクトロニクス分野など、幅広い用途に、バルク状で温度補償部材として使用できる。
【0067】
また、本発明のガラスセラミックスは、従来に比べて、比較的低温で原ガラスを溶融して製造することができ、さらに結晶化の熱処理温度も低いため、低コストで生産できる。しかも、組成中に不安定な成分を含まず、組成比を容易に制御できる成分であることから、組成・物性の点においても安定的に生産できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の接着剤付着前後の熱膨張曲線
【図2】比較例1の接着剤付着前後の熱膨張曲線。
Claims (14)
- 質量%で、
SiO 2 40〜70%
Al 2 O 3 10〜42%
Li 2 O 1〜13%
ZnO 3.5〜10%
P 2 O 5 4%以上10%未満
TiO 2 +ZrO 2 0.5〜5.5%
の各成分を含有し、
主結晶相が、β−ユークリプタイト(β−Li2O・Al2O3・2SiO2)、β−ユークリプタイト固溶体(β−Li2O・Al2O3・2SiO2固溶体)、β−石英(β−SiO2)およびβ−石英固溶体(β−SiO2固溶体)の中から選ばれる少なくとも1種以上であり、−40℃〜+80℃の温度範囲における熱膨張ヒステリシスが20ppm以下であることを特徴とするガラスセラミックス。 - −40℃〜+80℃の温度範囲における熱膨張係数が−5×10-7〜−90×10-7/Kであることを特徴とする、請求項1記載のガラスセラミックス。
- −40℃〜+80℃の温度範囲における熱膨張係数が−5×10-7〜−80×10-7/Kであることを特徴とする、請求項1または2記載のガラスセラミックス。
- −40℃〜+80℃の温度範囲における熱膨張係数が−5×10-7〜−60×10-7/Kであることを特徴とする、請求項1から3のうちいずれか一項記載のガラスセラミックス。
- ヤング率が20GPa以上であることを特徴とする、請求項1から4のうちいずれか一項記載のガラスセラミックス。
- ヤング率が60GPa以上であることを特徴とする、請求項1から5のうちいずれか一項記載のガラスセラミックス。
- 光通信部材用の熱硬化エポキシ系接着剤付着後の、−40℃〜+80℃の温度範囲における熱膨張係数変化が−5×10-7/K〜+5×10-7/Kであることを特徴とする、請求項1から6のうちいずれか一項記載のガラスセラミックス。
- 主結晶相の平均粒径が5μm未満であることを特徴とする、請求項1から7のうちいずれか一項記載のガラスセラミックス。
- 結晶相は、Al2TiO5結晶を含有しないことを特徴とする請求項1から8のうちいずれか一項記載のガラスセラミックス。
- PbO、Na2OおよびK2Oを実質的に含有しないことを特徴とする請求項1から9のうちいずれか一項記載のガラスセラミックス。
- 質量%で、
SiO2 40〜70%
Al2O3 10〜42%
Li2O 1〜13%
B2O3 0〜5%
BaO 0〜3%
SrO 0〜3%
MgO 0〜10%
CaO 0〜2%
ZnO 3.5〜10%
P2O5 4%以上10%未満
ZrO2 0〜2%
TiO2 0〜4%
TiO2+ZrO2 0.5〜5.5%
HfO2 0〜3%
As2O3+Sb2O3 0〜2%
の各成分を含有することを特徴とする、請求項1から10のうちいずれか一項記載のガラスセラミックス。 - 原ガラスを溶融、成形、徐冷後、550〜800℃で0.5〜50時間、第1の熱処理を行い、次いで、600〜950℃で0.5〜30時間、第2の熱処理して得られることを特徴とする請求項1から11のうちいずれか一項記載のガラスセラミックス。
- 請求項1から12のうちいずれか一項記載のガラスセラミックスを用いることを特徴とする温度補償部材。
- 請求項1から12のうちいずれか一項記載のガラスセラミックスを用いることを特徴とするフェルール。
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