JP4475816B2 - 乳酸塩等のバイオアナライトを測定する装置及び方法 - Google Patents
乳酸塩等のバイオアナライトを測定する装置及び方法 Download PDFInfo
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Description
(技術分野)
本発明は、バイオアナライト(バイオ検体)(bioanalyte)、特に、乳酸塩を測定する装置及び方法に関する。
【0002】
(背景技術)
危険を伴う治療が行われる患者に対して、医師は、該患者内における生物学的分析物の存在及び濃度の決定には、個人的な検診及び臨床検査室の結果に長年頼ってきた。臨床検査室は、十分に品質管理が施された環境において膨大な数の検査の実施が行え、分析証拠が得られる幅広い自動システムを提供している。しかしながら、臨床検査室は、外傷および多数の臓器機能不全患者を適切に治療するのに必要な結果を即時に提供できない。
【0003】
即時に検査結果が得られるような臨床的要求に対処するために、患者の枕元で信頼性に富む自動分析器を使用して、検査を行うための技術が幾つかある。この種の検査は、看護時点(POC)診断検査と一般的には称されている。POC診断検査システムとしては、電気化学バイオセンサ、光蛍光センサ、凝固する常磁性粒子検査システム、化学的及び免疫化学的検査用の微細加工された装置がある。これらの技術によって、多数の分析物化学パネルが迅速に実行され、検査装置のキャリブレーション(calibration)のような従来の障害に対応してきた。POC検査は、1)患者の枕元で行われる試験管内の検査と、2)手首側で行われる生体外或いは生体の周囲での検査と、及び3)患者の体内で行われる生体内の検査と、に分類される。POC検査によって、労働コストの削減等の間接的にコスト面での効率化及び節約が図れて、血液の識別及び輸送の際に起こるミスの減少、並びに患者の合併症の減少が実現できる。
【0004】
試験管内即ち患者の枕元のPOC装置は、集中治療室、手術室、緊急救命室(ER)、介入室、一般患治療室、外来患者外科及び歩行可能な患者のための治療室等を備えた病院のいくつかの部門で一般的に使用されている。試験管内POC診断検査では、臨床検査室と同様に幅広い診断検査が提供される。試験管内POC検査システムは、一般的に、オンラインで患者に接続されておらず、血液サンプリングのための作業者が必要となる。POC診断市場において診断検査の主要なカテゴリーとして、動脈血液ガス、血液化学、血液グルコース、凝固、薬物乱用検査、ヘモグロビン、ヘマトクリット、伝染病、および治療薬物監視がある。他のカテゴリーとしては、キャンサマーカ(cancer marker)、心臓マーカ、コレステロール検出、免疫診断、伝染病検出、乳酸塩及び血栓崩壊監視がある。PCTWO94/21163号の公報において、生体内POCシステムの一例が開示されている。該システムは、特定の組織内におけるアシッド・バランス(acid-balance)を測定することで組織の酸素付加の妥当性を監視或いは維持するためにトノメトリックカテーテル(tonometric catheter)を使用することを教示している。また、該公報において、少なくとも2つの流路線を形成している多通路チューブ及び幾つかのセンサアセンブリが開示されている。
【0005】
生体外POC診断には、全くといってよいくらい血液損失のないオンライン実時間検査用外部センサが使用されている。一般的には、試料として抽出された血液は、クローズしたシステムを通って流れ、血液接触を最少にする。生体外POCシステムは、凝固、精度の欠如、キャリブレーションドリフト(calibration drift)、及び患者の体内での再キャリブレーション不能、といった生体内センサに関連した問題を最少限にする。ミネソタ州、ミネアポリス市のオプティカル・センサ(Optical Sensor)社は、手動注射器システムを利用する生体外血液ガス分析器を現在市販している。カリフォルニア州のサンディエゴ市のVIA・メディカル・コーポレーション(VIA Medical Corporation)社は、比較的体積の大きい自動サンプリング・分析システムを利用している生体外血液グルコース分析器を市販している。その生体外POCシステムの例が米国特許第5505828号に開示されている。その生体外POCシステムの例が米国特許第5505828号に開示されている。該生体外POCシステムは静脈の(IV)口を備えており、中空のニードル/カテーテルを組み合わせた器具が患者の血管に挿入される。
【0006】
生体内POC診断は、最も危険で不安定な患者の治療に関して際だった潜在能力を有している。多くの会社が生体内センサを開発しているが、技術的な障害が原因で、生体内センサが日常的且つ商業的に使用されるまでには至っていない。
【0007】
生体外及び生体内POC診断は、オンラインシステムであるので、臨床或いは試験管内POC検査で生じる品質管理及び情報統合におけるミスを減らすことができる。品質管理のミスは、一般に、器具の問題即ち装置の故障によるものではなく作業者のミスが原因である。ミスとは、典型的には、検体の量が不適当であったり、キャリブレーションが不正確であったり、劣化した検査ストリップを使用したり、確認が不十分であったり、器具の管理が不十分であったり、検査手順のタイミングが悪かったり、間違った材料を使用したりすることである。臨床情報システムの統合によって、患者の枕元で収集されたデータを患者の記録に直接に入れることができる。これによって、患者の管理における効率化が改善され、検査室の情報システム及び臨床情報システムの統合が可能となり、全種類の患者の情報が“途切れることなく”流れ続ける。
【0008】
(発明の開示)
本発明の概念は、患者に挿入されるカテーテルシースと、該カテーテルシースに接続されているカテーテルハブと、を有するカテーテルを備えたセンサアセンブリに関する。アダプタはカテーテルハブに接続されている。アダプタは第1及び第2ポートを備えている。第1流路線はアダプタの第1ポートとポンプとの間で延びている。センサは第1流路線上に配置されている。第2流路線はアダプタの第2ポートからキャリブレーション流体を保有するための容器まで延びている。キャリブレーション流体は、センサをキャリブレーションする際に使用されるキャリブラント(calibrant)を含んでいる。センサアセンブリのアダプタは、第1及び第2通路を別々に形成している。第1通路は第1ポートからカテーテルシースの内部領域まで延びている。第2通路は第2ポートからカテーテルハブの内側領域まで延びている。
【0009】
本発明の他の概念は、患者に挿入するためのカテーテルシースを有するカテーテルを備えているセンサアセンブリに関する。アセンブリは、カテーテルシースの内部領域内で終結している第1流体通路を形成している第1構造体と、カテーテルシースの内部領域内で終結しており、第1流体通路とは別の第2流体通路を形成している第2構造体と、を備えている。センサは第1流体通路と流体連通して配置されており、キャリブレーション流体源は第2流体通路と流体連通している。アセンブリは、更に、第1流体通路と流体連通しているポンプを備えている。
【0010】
本発明の更なる概念は、上記センサアセンブリを作動させる方法に関する。該方法において、カテーテルシースが患者に挿入される。また、この方法では、第2流体通路を介してキャリブレーション流体がキャリブレーション流体源からカテーテルシースの内部領域まで運搬される。更に、この方法において、キャリブレーション流体をカテーテルシースの内部領域から第1流体通路にポンプで送り、キャリブレーション流体を運搬してセンサを通過させることによってセンサをキャリブレーションする。センサをキャリブレーションした後で、流体試料が患者から引かれる。これは、キャリブレーション流体をカテーテルシースの内部領域まで運搬することを終了させ、流体試料をカテーテルシースの内部領域から第1流路線を介してセンサまでポンプで運ぶことによって行われる。
【0011】
本発明の更なる概念は、カテーテルハブに接続されているカテーテルシースを備えているカテーテルとともに使用されるアダプタに関する。カテーテルシースは患者に挿入するために使用される。アダプタは、医療用チューブに接続される第1及び第2ポートを形成しているアダプタ本体を備えている。また、アダプタは、アダプタ本体をハブに固定するために使用される連結部材を備えている。更に、アダプタは、第1ポートからアダプタ本体に延びている導管を備えている。導管は、アダプタ本体から外方に突出している端部を備えている。端部は、アダプタ本体がカテーテルハブに接続されるとき、カテーテルシースの内部領域内に嵌るような形状を有する構成をしている。更に、アダプタは、第2ポートからアダプタ本体を介してカテーテルシースまで延びており、導管とは別の通路を形成している構造体を備えている。
【0012】
本発明を特徴付けるその他の各種特徴は請求項によって明示される。本発明とその効果、及び本発明の使用によって達成される目的を理解し易くするために、本願の好適な特徴を明示している図面及び以下の説明を参照されたい。
【0013】
(発明を実施するための最良の形態)
添付の図面は本願の幾つかの特徴を示し、以下の説明と合わせて本発明の原理が示される。
【0014】
添付の図面に例示されている本願の特徴を詳細に説明する。図面に示されている同一部材或いは類似部材には同一の参照符号を付けることにする。
【0015】
本発明の特徴は、患者のバイオアナライトのオンライン監視/測定を提供する装置及び方法に関する。本発明の特徴の1つは患者の乳酸塩濃度のオンライン測定を提供する装置及び方法に関する。
【0016】
乳酸塩は、“窮迫”状態にある患者の体の全組織および臓器が発生させる小さい分子である。患者の体内において酸素の需要量が供給量を超える場合は常に、灌流の状態が起こり、乳酸塩が発生する。例えば、患者が出血している場合、心臓が機能不全の場合、肢を失う危険にある場合、呼吸するのに十分な酸素が得られない場合、乳酸塩が発生する。したがって、生命および肢の危機にある多くの臨床状態において、患者に適当に酸素を供給しているにもかかわらず、高い血液乳酸塩レベルが発生する。これは、酸素の供給及び代謝の需要の問題である。
【0017】
細胞レベルで、乳酸塩は、生命維持に必要なアデノシン三リン酸塩の細胞エネルギーの蓄積量に反比例し、不適当な灌流あるいは細胞損傷から6秒以内に発生する。従って、これは、組織レベルでは細胞の生存能力及び全身レベルでは患者の生存能力の理想的な生化学監視である。
【0018】
臨床的に、高くて上昇する血液乳酸塩値が極めて重要であることは知られている。外傷専門医および臨床的な証拠によって、外傷箇所における乳酸塩を簡潔に、安価で、連続的に監視することで生命を救済できるという仮説が支持されている。この生命の救済は、治療及び治療の優先順位付けの指示に役立つ救命情報を適宜に提供することによって行われる。例えば、4mMの血液乳酸塩レベルを有する救急処置室の患者の場合、24時間内に死亡する確率は92%である。このレベルが6mMである場合、その死亡率は98%に上昇する。動物実験において、血液乳酸塩レベルは、出血の数分以内に上昇し始め、逆に、適切な蘇生法で急速に降下し始める。多変量分析において、血液乳酸塩は、(血圧、心摶度数、尿排泄量、塩基欠乏、血液ガスおよびスワン・ガンツデータ(Swan-Ganz data)より優れている)ショックの度合いの標識としては最も優れている。血液乳酸塩は出血量に比例する。血液乳酸塩レベルは外傷患者が生存する可能性と相関関係がある。患者の増大する乳酸塩レベルを制御することができない治療は改良を行うか、追加の診断を早急に行う必要がある。
【0019】
図1は、患者の体内の乳酸塩等のバイオアナライトのオンライン監視/測定を提供するセンサアセンブリ20を概略的に示している。センサアセンブリ20はカテーテル22(例えば、ペリフェラルカテーテル(peripheral catheter))を備えている。該カテーテル22は、カテーテルハブ26(即ち、ルアーフィッティング(luer fitting))に接続されているカテーテルシース24を備えている。センサアセンブリ20は、カテーテルハブ26に接続されているアダプタ28と、センサ30と、キャリブレーション流体源32と、ポンプ34(例えば、注射器ドライバによって駆動される注射器)と、廃棄物容器36(例えば、廃棄物用の袋)とを備えている。第1流路線38はアダプタ28とポンプ34とを接続する。センサ30は第1流路線38に沿って配置されている。第2流路線40は、アダプタ28とキャリブレーション流体源32とを接続している。第3流路線42は、第1流路線38と廃棄物容器36との間で延びている。コントローラ144(例えば、マイクロコントローラ、機械的コントローラ、ソフトウェア駆動コントローラ、ハードウェア駆動コントローラ、ファームウェア(firmware)駆動コントローラ等)は、センサ30及びポンプ34の両者間でインターフェースとなっていることが好ましい。
【0020】
第1流路線38によって、アダプタ28とポンプ34とが流体連通する。第1流路線38は、アダプタ28からセンサ30を介して流体を運搬する機能を有する。第1逆止め弁44は、センサ30とポンプ34との間で、第1流路線38上に配置されている。第1逆止め弁44によって、流体はアダプタ28からポンプ34に向かう方向に第1流路線38内を流れることができる一方で、ポンプ34からアダプタ28に向かう方向に第1流路線38内を流れることができない。第3流路線42は、第1逆止め弁44とポンプ34との間において、第1流路線38から分岐する。第2逆止め弁46は、第3流路線42上に配置されている。第2逆止め弁46によって、流体は、廃棄物容器36に向かう方向に第3流路線42内を流れることができる一方で、廃棄物容器36から離れる方向に第3流路線42内を流れることができない。
【0021】
第2流路線40は、キャリブレーション流体源32からアダプタ28までキャリブレーション流体を運搬する機能を有する。ピンチ弁48等の弁構造体は、第2流路線40を選択的に開いたり閉じたりするために使用されている。第2流路線40が開いているとき、キャリブレーション流体は第2流路線40内を通りアダプタ28に流れる。第2流路線40が閉じているとき、キャリブレーション流体のアダプタ28への流動は停止する。
【0022】
センサアセンブリ20のアダプタ28及びカテーテル22は、協働して第1及び第2流路線38、40を流体交換領域55にそれぞれ接続する2つの別個の通路を形成していることが好ましい。好ましくは、流体交換領域55は、カテーテルシース24の先端57に隣接する内部領域50内にある。図1に示されるように、アダプタ28は第1通路54を形成している。該第1通路54は、第1流路線38からカテーテルハブ26を通り、カテーテルシース24の内部領域50まで延びている。第1通路54は、流体交換領域55にてシース24の内部領域50内で終結している。第1通路54は、カテーテルシース24の先端57から長さLだけ離れた終結箇所59(即ち、第1通路54を形成している導管の先端箇所)を有している。ある1実施例において、長さLは1センチメートルを超えない長さである。他の実施例においては、長さLは、5ミリメートルを越えない長さである。更なる他の実施例においては、長さLは、2ミリメートルを超えない長さである。更なる他の実施例においては、長さLは、1ミリメートルを越えない長さである。
【0023】
図1を参照すると、アダプタ28及びカテーテル22は協働して第2通路56を形成している。該第2通路56は、第2流路線40から流体交換領域55まで延びている。第2通路56は、アダプタ28を通過するように形成されている第1部分61と、カテーテルハブ26を通過するように形成されている第2部分63と、カテーテルシース24を通過するように形成されている第3部分65と、を備えている。第1部分61と第2部分63と第3部分65とは互いに流体連通している。例えば、第1部分61は、第2流路線40からアダプタ28を通り、第2部分まで延びている。第2部分は、第1部分61からカテーテルハブ26を通り、第3部分65まで延びている。第3部分65は、第2部分63からカテーテルシース24を通り、流体交換領域55まで延びている。好ましくは、第2通路56の第2及び第3部分63、65は、第1通路54を同心で包囲する。
【0024】
図2は、センサアセンブリ20との使用に適しているアダプタ28’の各種部品の分解図である。全体的に、アダプタ28’は、挿入部58と、接続部材即ちカラー60と、流体マニホールド62と、2重チューブ収容体64と、ドローチューブ即ち導管66と、導管66に接続されているチューブステップダウンコネクタ68と、を備えている。
【0025】
アダプタ28’の挿入部28は、概ね円筒状であり、第1端部70を備えている。該第1端部70は第2端部の反対側に位置している。径方向ショルダ74は、第1端部70と第2端部72との間において、挿入部58から外方に突出している。第1端部70の近傍にて、挿入部58は、円錐台形状部76を備えている。該円錐台形状部は、挿入部58の第1端部70において小径を有し、径方向ショルダ74に隣接する箇所にて大径を有する。円錐台形状部76は外側テーパを有している。該外側テーパは、カテーテルハブ26の内側領域77の対応するテーパ77と相補性を有する。それにより、円錐台形状部76は、カテーテルハブ26内に収容されるような大きさ及び形状となる。
【0026】
挿入部58は、第1端部70と第2端部72との間で挿入部58を貫通する軸方向ボア78を形成している。軸方向ボア78は、挿入部58の第2端部72に隣接する大径部79と、挿入部58の第1端部70を貫通する小径部80と、を有している。テーパ状移行領域82は、大径部79と小径部80との間に形成されている。
【0027】
アダプタ28’のカラー60は、概ね円筒形状であることが好ましく、カテーテルハブ26を収容する大きさの概ね円筒形状の内部チャンバ84を形成する。カラー60は、内部チャンバ84内に位置している複数の雌ねじを形成していることが好ましい。雌ねじは、カラー60がカテーテルハブ26の外表面に形成されている対応する雄ねじと螺合するように形成されていることが好ましい。カラー60は、更に、挿入部58の第2端部72を収容する大きさの中央開口88を形成している径方向端部壁86を備えている。
【0028】
アダプタ28’の流体マニホールド62は、主要部90と、該主要部90から軸方向外方に突出している延長部92と、を備えている。延長部92は概ね円筒形状であり、内部軸方向開口94を備えている。該内部軸方向開口94は、挿入部58の第2端部72を収容する大きさである。延長部92の反対側の端部にて、主要部90は凹部96を形成する。主要本体90は、更に、軸方向に延びて凹部96に突入している円周ショルダ98を備えている。
【0029】
アダプタ28’の2重チューブ収容体64は、第1ポート100及び第2ポート102を形成している。第1ポート100は、導管66に接続されているステップダウンコネクタ68を収容する大きさである。ステップダウンコネクタ68は第1流路線38の端部を収容する大きさである。第2ポート102は、第2流路線40の端部を収容する大きさである。2重チューブ収容体64は、流体マニホールド62の凹部96内に嵌合するような大きさの小径部104を備えている。
【0030】
アダプタ28’が組み立てた状態で図3及び図4に示されている。図3に示されるように、挿入部58の第2端部72は流体マニホールド62の延長部92内に挿入されている。また、2重チューブ収容体64の小径部104は、流体マニホールド62の凹部96内に挿入されている。挿入部58と流体マニホールド62と2重チューブ収容体64とは、好ましくは、互いに結合してアダプタ主要ア本体を形成する。
【0031】
図4を参照すると、カラー60は、挿入部58の径方向ショルダ74と流体マニホールド62の延長部92との間で回転可能に取り付けられている。また、ステップダウンコネクタ68は、2重チューブ収容体64の第1ポート100内に取り付けられている。第1流路線38はステップダウンコネクタ68内に圧入されている。同様に、第2流路線40は第2ポート102内に圧入されている。
【0032】
図4を参照すると、導管66は、ステップダウンコネクタ68から2重チューブ収容体64によって形成されている開口106を通り挿入部58まで軸方向に延びている。挿入部58内において、導管66は、軸方向ボア78内を軸方向に延びている。導管の端部108は、挿入部58の第1端部70から軸方向外方に突出している。
【0033】
導管66は、挿入部58の小径部80を通過して、挿入部58から出る。ある実施例において、小径部80は0.762ミリメートルの直径を有し、導管66は0.4064ミリメートルの外径を有している。このような直径のバラツキによって、導管66が小径部80に比較的緩く嵌入される。導管66が小径部80に比較的に緩く嵌入されるので、流体が軸方向ボア78及び小径部80を通過して挿入部58を出ることができる。軸方向ボア78を出た流体は、小径部80を通過する際、円周方向に/同心で導管66を包囲する。
【0034】
図4を参照すると、アダプタ28’は、第2流路線40から軸方向に延びて2重チューブ収容体64によって形成されている開口110を通る流体通路を形成している。該通路は、流体マニホールド62と2重チューブ収容体64との間に形成されている径方向通路部112に沿って延びている。2重チューブ収容体64の小径部104は、径方向通路部112の軸方向空間Sが維持されるように、流体マニホールド62の円周ショルダ98に当接している。径方向通路部112から、流体通路は、挿入部58の軸方向ボア78に沿って軸方向に延びている。
【0035】
アダプタ28がカテーテルハブ26に接続されると、挿入部58はカテーテルハブ26内に嵌められ、カラー60はカテーテルハブ26の雄ねじと螺合する。この形状において、挿入部58の第1端部70はカテーテルハブ26の内部キャビティ77に突入し、導管66の端部108は、カテーテルシース24の内部に突入即ち延びている。導管66の先端は、カテーテルシース24の先端57に隣接する流体交換領域55’に位置していることが好ましい。アダプタ28の軸方向ボア78とカテーテルハブ26の内部キャビティ77とは軸方向ボア78の小径部80を介して流体連通している(即ち、軸方向ボア78内の流体は導管66と挿入部58の小径部80を形成している領域との間を流れることによってカテーテルハブ26に進入することができる)。ハブ26の内部キャビティ77とカテーテルシース24の内部とは流体連通している。例えば、ハブは端部開口81を形成している。該端部開口81は、流体がハブ26の内部キャビティ77と環状通路79との間を自由に流れることができるように、導管66よりも十分大きくなっている。該環状通路79はシース24内の導管66を包囲している。環状通路79は導管66とカテーテルシース24との間に形成されており、ハブ26の内部キャビティ77から流体を流体交換領域55’に運搬するように形成されている。
【0036】
図5及び図6を参照すると、センサアセンブリ20との使用に適しているセンサ30’が示されている。センサ30’は上部片114を有しているハウジング113を備えている。該上部片114は、締め付け具(例えばねじ)等の従来の技術によって下部片116に固定されている。基板118は、上部片114と下部片116との間に配置されている。基板118は、基準電極120と、動作電極122と、カウンタ電極124と、を備えている。これらの電極は、導電性トレース128によってコネクタ126に結合している。コネクタ126は、センサアセンブリ20のコントローラ144に接続されていることが好ましい。接着層130は、回路板118と上部片114との間に配置されている。接着層130は、電極120、122、124を渡るように延びているスロット132を形成している。これにより、スロット132は、センサ30’のハウジング113内にて検査チャンバ134を形成するように機能する。
【0037】
第1流路線38を通過する流体は、Dの方向に流れてセンサハウジング113を通る。センサハウジングを通過する流路の少なくとも一部は弾性部材(例えばウレタン)136によって形成されている。該弾性部材は上部片114に圧入されている。弾性部材136の端部には、ノッチ138が形成されている。該ノッチは、センサハウジング113内にて横断(即ち、上)方向に延びる流路を提供する。例えば、図6に示されるように、第1流路線38内の流れは第1ポート140を介してセンサハウジングに入り、一方のノッチ138に沿って下方に流れて検査チャンバ134に流れ、次いで、検査チャンバ134に沿って流れて電極120、122、124を渡り他方のノッチ138に沿って上方に流れて、第2ポート142を介してセンサハウジングを出る。
【0038】
センサ30’は、バイオアナライトを検出即ち測定するワイヤード酵素センサ(wired enzyme sensor)であることが好ましい。図示されているワイヤード酵素センサは米国特許第5264105号、5356786号、5262035号、5320725号に記載されている。
【0039】
図5に戻って説明する。基準電極120、動作電極122、及びカウンタ電極124は、基板118上でそれぞれ独立した導電性線路即ちトレースである。センサ30’が図6に示されるように組み立てられると、基準電極120、動作電極122、及びカウンタ電極124の少なくとも一部は、センサ30’の検査チャンバ134に沿って配置されている。
【0040】
動作電極122は、乳酸塩或いはグルコース等のアナライトが電気酸化或いは電気還元される電極である。動作電極122とカウンタ電極124との間で電流が流れる。基準電極124に対する動作電極122の電位が監視される。基準電極120には電流が実質的に流れないので、その電位は一定であり、回路を開いたときの値に等しい。この装置は3電極装置と呼ばれている。
【0041】
電流が小さいとき、2電極装置が使用できる。即ち、カウンタ電極124を動作電極としても使用でき、基準電極120がカウンタ電極として動作する。電流が小さいので、基準電極120を流れる低電流は基準電極120に電位を発生させない。
【0042】
基準電極120、動作電極122、及びカウンタ電極124は、検査チャンバ134内に配置されている。チャンバ134は、試料がチャンバ134内に提供されるとき、基準電極120、動作電極122、及びカウンタ電極124に流体接触するように、形成されている。これによって、電流が電極120、122、124間を流れてアナライトの電解(電気酸化或いは電気還元)を起こす。
【0043】
動作電極/カウンタ電極122、124は導電性素材で形成できる。導電性素材の例としては、炭素、金、白金、グラファイト、パラジウム、酸化スズがある。動作電極122は検出層で被覆されている検査表面を有していることが好ましい。検出層は、好ましくは、レドックス化合物即ち媒介物を含んでいる。ここで使用されるレドックス化合物とは、酸化及び還元が可能な化合物を意味する。レドックス化合物の例としては、有機配位子を備えた遷移金属錯体が含まれる。好適なレドックス化合物/媒介物は、2,2’−ビピリジン(2,2'-bipyridine)等のヘテロ環を含む窒素を有する1以上の配位子を備えたオスミウム遷移金属錯体である。検出層は、更に、レドックス酵素を含むことができる。レドックス酵素とは、アナライトの酸化或いは還元の触媒となる酵素である。例えば、アナライトがグルコースの場合、ブドウ糖酸化酵素或いはグルコースデヒドロゲナーゼ(glucose dehydrogenase)が使用できる。また、アナライトが乳酸塩の場合、ラクタートオキシダーゼ(lactate oxidase)或いは乳酸脱水素酵素がこの役割を担う。記載されている装置において、これらの酵素は、アナライトと電極との間においてレドックス化合物で電子を移動させることによって、アナライトの電解の際に触媒として機能する。
【0044】
基準電極120は、動作電極/カウンタ電極122、124と似たような方法で構成できる。基準電極120に適する素材としては、非導電性ベース素材に印刷されたAg/AgCl或いはシルバーメタルベース(silver metal base)上の塩化銀である。
【0045】
電気化学センサ30’を使用する際、予め設定された電位を基準電極120及び動作電極122に加える。電位が加えられて、所望のアナライトを含有する流体試料が検査チャンバ134内にあるとき、電流が動作電極122、カウンタ電極124、及び基準電極120の間で流れる。電流は流体試料内のアナライトの電解の結果である。この電気化学反応は、レドックス化合物及び任意のレドックス酵素を介して起こる。所定の電位にて発生した電流を測定することによって、検査試料中の所定のアナライトの濃度を決定することができる。
【0046】
クーロメトリー、ポテンシオメトリー、アンペロメトリー、ボルタンメトリーの各種技術及びその他の電気化学技術によって電流測定値が得られることは当業者には理解できよう。
【0047】
典型的な非クーロメトリー技術によって得られた測定値は、実質的に温度に依存する。その結果、温度プローブによって得られた温度データを使用して、この技術における信頼性に富んだアナライトデータが得られる。本発明のある実施例において、温度プローブは、基板118上の線路として形成されている。若しくは、温度プローブは検査チャンバ134内の任意の場所、検査チャンバ134の外側、若しくは流路38に沿った場所に置かれている。温度プローブはコントロールユニット144とインターフェース接続されていることが好ましい。
【0048】
図1に戻って説明する。センサアセンブリ20のカテーテル22は従来のペリフェラルカテーテルであることが好ましい。無論、その他の種類のカテーテルを利用して患者から検査流体を除去してもよい。センサアセンブリ20の第1流路線36、第2流路線38、及び第3流路線40は、従来の医療用チューブで形成されることが好ましい。
【0049】
1例として、センサアセンブリ20のキャリブレーション流体源32は、第2流路線38を介して重力によってキャリブレーション流体をアダプタ28に供給する従来の静脈(IV)の袋である。無論、注射器型ポンプ、空気ポンプ、ぜん動性ポンプ等のその他の装置を使用してもよい。好ましいキャリブレーション流体は、ラクタートセンサ(lactate sensor)用の乳酸塩、グルコースセンサ(glucose sensor)用のグルコース等の所定濃度のキャリブラントを含んでいる。キャリブレーション流体は、キャリブラント以外にも、各種他の成分を含んでいてもよい。例えば、クエン酸ナトリウム等の抗凝固薬を使用してもよい。好ましいキャリブレーション流体は、乳酸塩、食塩、及びクエン酸ナトリウムの溶液から成る。無論、ラクタートセンサが装置に使用される場合は、キャリブラントとしては乳酸塩のみが使用される。装置に使用できるキャリブラントとしては、他に、グルコース、カリウム、カルシウム、及びリンガーズラクタート(ringers lactate)がある。
【0050】
センサアセンブリ20を始動させる際、患者が準備を行い、カテーテル22を適当な箇所(例えば、患者の下腕)に挿入する。次いで、キャリブレーション流体源32及び廃棄物容器36を適当な場所に配置する。例えば、キャリブレーション流体源32が静脈(IV)袋から成る場合、該袋は、患者への注入が正確に行われるために、カテーテルの挿入箇所よりも十分に高い位置で吊される。また、廃棄物容器36が廃棄物袋から成る場合、この袋は、カテーテル挿入箇所よりも低い位置にて吊されることが好ましい。装置の各種部品が組み立てられると、装置は空気を抜かれて、アダプタ28がカテーテル22のハブ26(即ち、ルアーフィッティング)に取り付けられる。
【0051】
上記の如く、センサアセンブリ20が組み立てられると、第2流路線40のピンチ弁48が開いて、キャリブラントが患者に注入され始める。例えば、図7に示されるように、キャリブレーション流体はキャリブレーション流体源32からアダプタ28に流れる。アダプタ28から、キャリブレーション流体は第2通路56を通り、カテーテルシース24内に形成されている流体交換領域55に流れ込む。流体交換領域55から、キャリブレーション流体が患者に注入される。
【0052】
キャリブレーション流体が患者に流れた後、キャリブレーション段階に入る。該段階では、ポンプ34(例えば、従来の注射器ドライバによって引かれる注射器)が低圧力勾配を起こし、カテーテルシース24の流体交換領域55内のキャリブレーション流体が(図8に示されるように)第1通路54内に引き込まれる。第1通路54から、キャリブレーション流体がセンサ30に向かって第1流路線38内を流れる。好ましくは、患者に向かって流れるキャリブレーション流体の流量は、ポンプ34が引き抜く量の少なくとも常に2倍の比となるように調整される。例えば、ある実施例においては、センサ30に向かって第1流路線38を流れる流量は毎分約50マイクロリットルであり、アダプタ28に向かって第2流路線40を流れるキャリブレーション流体の流量は、毎分約100マイクロリットルである。その結果、キャリブレーション流体は、第2通路56から流体交換領域55に流れ込み、そのときの流量は、キャリブレーション流体が流体交換領域55から引かれて第1通路54を通るときの流量の2倍である。ポンプ34が流体を自身に向けて引く際、第1逆止め弁44は開いて流体は第1流路線38を通りポンプ34に向かって流れることができ、その一方で、第2逆止め弁46は閉じてポンプ34への流動を防止する。
【0053】
キャリブレーション段階において、キャリブレーション流体は、キャリブレーション流体源32から第2流路線40を通り第2通路に流れ込む。第2通路56はキャリブレーション流体を流体交換領域55に運搬する。ポンプ34が第1流路線38で流体を引くとき、キャリブレーション流体は、第2通路56の第3部65(即ち、第1通路54と同心なシース)から第1通路54に対する同心路に向かい第1通路54の開口端内に流れ込む。このように同心に形成した構成と、第2流線路40によって提供される2倍の流量との組み合わせによって、ポンプ34によってキャリブレーション流体のみが導管66に引き込まれて第1流路線38に流れ込む動作が促進される。余分なキャリブレーション流体はカテーテルシース24から流出して患者の体内に流れ込む。それによって、血液が流体交換領域55に進入することを防ぐ。
【0054】
上記の流体状況が維持されながら、センサ30はキャリブレーションされる。そして、血液のタンパク質が付着したり或いはクロットによって遮断されることがない。乳酸塩の分析を望む場合、(図9に示されるように)第2流路線40を閉じるためにピンチ弁48が使用される。第2流路線40を閉じることによって、キャリブレーション流体のアダプタ28への流れが止まる。キャリブレーション流体のアダプタ28への流れが止まると、ポンプ34は、流体交換領域55から残存するキャリブレーション流体を直ちに取り除き、流体試料(例えば、血液)が患者からカテーテルシース24に流れる。カテーテルシース24から、血液は第1通路54を通り第1流路線38に流れ込む。第1流路線38は血液をセンサ30まで運ぶ。流体試料とキャリブレーション流体との混合物を含有している混合試料がセンサ30を通過した後、実質的にキャリブラントを含んでない流体試料は、センサ30に引き込まれる。実質的にキャリブラントが含まれていない流体試料がセンサ30に引き込まれると、測定値(例えば乳酸塩の測定値)がセンサ30によって得られる。
【0055】
容積の小さい注射器等のポンプ(例えば約3立方センチメートル)によって、第1流路線38を通過する流体の流量の制御を向上することができる。この注射器は、センサのライフサイクルの約10時間のうち、約1時間の引き込み動作ができるので、センサの寿命が到来するまで、注射器は10回のパージが可能になる。この注射器のパージは、ポンプ34(例えば、注射器ドライバによって駆動される注射器)に命令して(図10に示されるように)所定の移動速度で方向を逆にすることによって、実行できる。ポンプの動作方向を逆にすることによって、第1流路線38内の流体は通常の流動方向に逆らって押し戻され、第1逆止め弁44が閉じる。同時に、第1流路線38内の逆流によって、第3流路線42に沿って配置されている第2逆止め弁46が開く。同時に、流体は第3流路線42を通り廃棄物容器36(例えば廃棄物袋)に流れる。このとき、第2流路線40は好ましくは開いて、キャリブレーション流体がカテーテル22を通過して凝固を防ぐ。廃棄物排出段階が終了すると、装置は、新しい検査試料が引かれるまでの図8のキャリブレーション段階に戻る。
【0056】
若しくは、30cc乃至60ccの範囲にある容積の大きな注射器の使用については、その使用によって装置に対して損傷を与えるような流動が起きなければ、可能である。注射器の全容積と所定のセンサのライフサイクルに合わせた予想される廃棄物の最大体積とを等しくして、逆止め弁44、46及び廃棄物容器36を不必要にすることもできる。
【0057】
ある例では、コントロールユニット144をプログラムで操作してセンサ構成体20が所定の時間間隔で流体試料を採取するようにしてもよい。例えば、1時間毎、15分毎、5分毎に試料を採取することができる。試料の採取の合間、センサ30は、キャリブレーション流体に浸されていることが好ましい。
【0058】
センサ構成体20は、使い捨ての生体外ラクタートモニタ(lactate monitor)としての使用に特に適している。ラクタートモニタとして使用される場合、センサ構成体20は、コントローラ144を介して、1時間毎、15分毎、5分毎等の所定の時間間隔で乳酸塩の測定値を自動的に読みとることができる。乳酸塩の瞬時の測定値をディスプレイユニットに表示することができる。更に、乳酸塩濃度の増加及び減少並びに乳酸塩濃度の変化の割合等の傾向をコントローラ144に関連するメモリに記憶できる。このような情報は、乳酸塩値の記録、或いはある日における特定の患者の平均的な乳酸塩の測定値等のデータとして医師に提供できる情報である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の原理に従って構成された実施例におけるセンサアセンブリの概略図。
【図2】 図1のセンサアセンブリとの使用に適したアダプタの分解図
【図3】 組み立てられた図2のアダプタの斜視図
【図4】 図3のアダプタの長手方向の断面図
【図5】 図1のセンサアセンブリとの使用に適したセンサモジュールの分解図
【図6】 図5のセンサハウジングの流体通路に沿った該センサハウジングの断面図
【図7】 図1のセンサアセンブリが立ち上がり段階にあるときの概略図
【図8】 図1のセンサアセンブリがキャリブレーション段階にあるときの概略図
【図9】 図1のセンサアセンブリが検査段階にあるときの概略図
【図10】 図1のセンサアセンブリが廃棄物排出段階にあるときの概略図
Claims (25)
- 患者に挿入するために使用されるカテーテルシース(24)を備えているカテーテル(22)と、前記カテーテルシース(24)に接続されているカテーテルハブ(26)と、前記カテーテルハブ(26)に接続され、第1ポート(100)及び第2ポート(102)を備えているアダプタ(28、28’)と、第1流体通路(54)と流体連通して配置されているセンサ(30、30’)と、第2流体通路(56)と流体連通しているキャリブレーション流体源(32)と、前記第1流体通路(54)と流体連通しているポンプ(34)と、から成り、前記キャリブレーション流体源(32)は、前記第2流体通路(56)を介して前記カテーテルシース(24)の内部領域(50)に運搬されるキャリブレーション流体を含んでおり、前記キャリブレーション流体はキャリブラントを含んでおり、前記センサ(30、30’)をキャリブレーションする際に使用され、前記ポンプ(34)は、前記カテーテルシース(24)の前記内部領域(50)から流体を前記センサ(30、30’)まで引くために使用される乳酸塩等のバイオアナライトを測定するセンサアセンブリ(20)であって、
(a) 前記第1流体通路(54)は前記カテーテルシース(24)内で延びており、前記カテーテルシース(24)の先端(57)に隣接する箇所にある前記カテーテルシース(24)の前記内部領域(50)内の流体交換領域(55)にて終結しており、
(b) 前記第2流体通路(56)は前記第1流体通路(54)とは別の通路であり、前記カテーテルシース(24)を通り前記流体交換領域(55)まで延びている部分(65)を備えており、前記流体交換領域(55)は前記カテーテルシース(24)の前記先端(57)に隣接していることを特徴とするセンサアセンブリ。 - 前記キャリブレーション流体源(32)はキャリブレーション流体を保有するための容器(32)であることを特徴とする請求項1に記載のセンサアセンブリ(20)。
- 前記第1流体通路(54)は、前記アダプタ(28、28’)と前記ポンプ(34)との間で延びており、前記アダプタ(28、28’)の前記第1ポート(100)に接続され、前記カテーテルシース(24)の前記内部領域(50)と流体連通している第1流路線(38)から成ることを特徴とする請求項1に記載のセンサアセンブリ(20)。
- 前記第2流体通路(56)は、前記アダプタ(28、28’)と前記流体源(32)との間で延びており、前記アダプタ(28、28’)の前記第2ポート(102)に接続され、前記カテーテルハブ(26)の内側領域(77)と流体連通している第2流路線(40)から成ることを特徴とする請求項1に記載のセンサアセンブリ(20)。
- 前記第1流体通路(54)と流体連通して配置されている前記センサ(30、30’)は、前記第1流路線(38)上において前記アダプタ(28、28’)と前記ポンプ(34)との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のセンサアセンブリ(20)。
- 前記センサはラクタートセンサから成ることを特徴とする請求項1に記載のセンサアセンブリ(20)。
- 前記キャリブレーション流体源(32)は静脈の袋から成ることを特徴とする請求項1に記載のセンサアセンブリ(20)。
- 前記ポンプ(34)は注射器から成ることを特徴とする請求項1に記載のセンサアセンブリ(20)。
- 前記アダプタ(28、28’)は前記カテーテルハブ(26)に嵌る挿入部(58)を備えており、前記第1流体通路(54)は、前記挿入部(58)を通る導管(66)によって形成され、前記導管(66)は、前記挿入部(58)から外方に延びて前記カテーテルシース(24)内まで延びている端部(108)を有していることを特徴とする請求項1に記載のセンサアセンブリ(20)。
- 前記挿入部(58)は円錐台形状部(76)を備えており、前記円錐台形状部(76)は小径部(80)を有する第1端部(70)と、大径部(79)を有する第2端部と、を有し、前記導管(66)の前記端部は前記第1端部(70)から軸方向外方に突出していることを特徴とする請求項9に記載のセンサアセンブリ(20)。
- 前記アダプタ(28、28’)の前記挿入部(58)は、前記第2流体通路(56)の少なくとも一部を形成していることを特徴とする請求項9に記載のセンサアセンブリ(20)。
- 前記アダプタ(28、28’)の前記挿入部(58)によって形成されている前記第2流体通路(56)の前記一部は、前記第1流体通路(54)を形成している前記導管(66)を少なくとも一部包囲していることを特徴とする請求項11に記載のセンサアセンブリ(20)。
- 前記アダプタ(28、28’)の前記挿入部(58)によって形成されている前記第2流体通路(56)の前記一部は前記第1流体通路(54)を形成している前記導管(66)を同心で包囲することを特徴とする請求項11に記載のセンサアセンブリ(20)。
- 前記第1流体通路(54)は、少なくとも一部が導管(66)によって形成されており、前記導管(66)は、前記カテーテルシース(24)内に延びており、前記カテーテルシース(24)の先端(57)に隣接して終結していることを特徴とする請求項1に記載のセンサアセンブリ(20)。
- 前記導管(66)は、前記カテーテルシース(24)の前記先端(57)から1センチメートル以下の場所にて終結していることを特徴とする請求項14に記載のセンサアセンブリ(20)。
- 前記導管(66)は、前記カテーテルシース(24)の前記先端(57)から1ミリメートル以下の場所にて終結していることを特徴とする請求項14に記載のセンサアセンブリ(20)。
- 前記第1流体通路(54)は、前記カテーテルシース(24)内に挿入されている導管(66)を備えており、前記導管(66)は、前記第1流体通路(54)を少なくとも一部形成しており、前記導管(66)は、前記カテーテル(22)の先端(57)に隣接している場所にて、前記カテーテルシース(24)内に配置されている端部(108)を有していることを特徴とする請求項1に記載のセンサアセンブリ(20)。
- 前記第2流体通路(56)は、前記導管(66)と前記カテーテルシース(24)との間に少なくとも一部形成されていることを特徴とする請求項17に記載のセンサアセンブリ(20)。
- 前記第2流体通路(56)の少なくとも一部は、前記カテーテルシース(24)内にて前記導管(66)を円周方向に包囲していることを特徴とする請求項17に記載のセンサアセンブリ(20)。
- 医療用チューブに接続される第1及び第2ポート(100、102)を形成しているアダプタ本体(28、28’)と、前記アダプタ本体(28、28’)をカテーテルハブ(26)に固定するための連結部材(60)と、から成り、前記カテーテルハブ(26)に接続されていて患者に挿入するために使用されるカテーテルシース(24)を備えているカテーテル(22)とともに使用されるアダプタ(28、28’)であって、
(a) 前記アダプタ(28、28’)は、前記第1ポート(100)から前記アダプタ本体(28、28’)内を通る導管(66)を備え、前記導管(66)は、前記アダプタ本体(28、28’)から外方に突出している端部(108)を備えており、前記端部(108)は、前記アダプタ本体(28、28’)が前記カテーテルハブ(26)に接続されたとき、前記カテーテルシース(24)の内部領域(50)内に嵌るような形状を有する構成であり、
(b) 前記アダプタ本体(28、28’)は、前記第2ポート(102)から前記アダプタ本体(28、28’)内を通り、前記導管(66)とは別の通路(112、78)を形成する構造体を備え、前記通路は、前記アダプタ本体(28、28’)が前記カテーテルハブ(26)に接続されたとき、前記第2ポート(102)と前記カテーテルハブ(26)の内側領域(77)とを流体連通させるような形状を有する構成であることを特徴とするアダプタ。 - 前記アダプタ(28、28’)は、前記カテーテルハブ(26)内に嵌るような形状を有する大きさである挿入部(58)を備えており、前記導管(66)の前記端部(108)は前記挿入部(58)から外方に延びていることを特徴とする請求項20のアダプタ(28、28’)。
- 前記挿入部(58)は、概ね円錐台形状部(76)を備えており、前記円錐台形状部(76)は、小径部(80)を有する第1端部と大径部(79)を有する第2端部とを有しており、前記導管(66)の前記端部(108)は前記第1端部(70)から軸方向外方に突出していることを特徴とする請求項21に記載のアダプタ(28、28’)。
- 前記アダプタ(28、28’)の前記挿入部(58)は、前記通路の少なくとも一部を形成していることを特徴とする請求項21に記載のアダプタ(28、28’)。
- 前記アダプタ(28、28’)の前記挿入部(58)によって形成されている前記通路の前記一部は、前記挿入部(58)内にて前記導管(66)を少なくとも一部包囲していることを特徴とする請求項23に記載のアダプタ(28、28’)。
- 前記アダプタ(28、28’)の前記挿入部(58)によって形成されている前記通路の前記一部は、前記挿入部(58)内にて前記導管(66)を同心で包囲していることを特徴とする請求項23に記載のアダプタ(28、28’)。
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