JP4474301B2 - 免震建築用エレベータの可動乗場装置 - Google Patents

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Description

この発明は、基部建築体に免震装置を介して免震建築体が支持され、また基部建築体及び免震建築体に昇降路が形成され、この昇降路及び建築体の間に乗降通路が設けられた免震建築用エレベータの可動乗場装置に関するものである。
従来の免震建築用エレベータの乗場装置において、基部建築体に免震装置を介して支持された免震建築体と、免震建築体に形成されて基部建築体に嵌合状態に配置された昇降路とが設けられる。そして、建築体の階床の乗場に基部出入口が設けられ、昇降路側に昇降路出入口が設けられる。建築体と昇降路との間に伸縮可能な乗降通路の側壁が形成されている。これにより、地震時の水平方向の変位に対し、側壁の各板が追従(伸縮)し、空所を発生させることなく乗降通路を確保するようにしている。
そして、地震時等において、固定側上側閉塞板、固定側下側閉塞板、昇降路上側閉塞板、昇降路下側閉塞板が、それぞれの対向部材との間において、低摩擦性能を有する部材からなる案内体を介して摺動変位する。したがって、基部建築体及び免震建築体の相対変位時に閉塞板と案内体の双方が円滑に摺動変位するので、摺動変位によって双方に変形が発生したり、不快な軋み音を発生したりしないものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−155582号公報(図6、0037欄)
上記のような従来の免震建物用エレベータの乗場装置では、地震時等において、基部建築体及び免震建築体の相対変位時に閉塞板と案内体の双方が円滑に摺動変位するのであるが、例え注意をしていたとしても、誤って下側閉塞板と床板との間の隙間に挟み込まれる可能性があった。
この発明は、かかる問題点を解消するためになされたものであり、固定側下側閉塞板と固定側床板との間、或いは昇降路下側閉塞板と昇降路床板との間の隙間に誤って挟み込まれたとしても安全な免震建築用エレベータの可動乗場装置を提供するものである。
この発明に係る免震建築用エレベータの可動乗場装置においては、基部建築体に免震装置を介して免震建築体が支持され、かつ基部建築体及び免震建築体に昇降路が形成され、この昇降路及び建築体の間に乗降通路が設けられ、この乗降通路の建築体側に固定側出入口が設けられ、かつ乗降通路の昇降路側に昇降路出入口が設けられたものにおいて、固定側出入口の下縁部、上縁部及び側縁部にそれぞれ配置された固定側床板、固定側天井板及び固定側壁板と、昇降路出入口の下縁部、上縁部及び側縁部にそれぞれ配置された昇降路床板、昇降路天井板及び昇降路壁板とにより乗降通路が構成され、固定側壁板の下端部及び昇降路壁板の下端部は、固定側床板及び昇降路側床板の間にそれぞれ空隙を形成するように配置され、固定側壁板の下端部及び昇降路壁板の下端部に、空隙を塞ぐように下方向に付勢された固定側下側閉塞板及び昇降路下側閉塞板を設け、固定側下側閉塞板の下端部及び昇降路下側閉塞板の下端部に、固定側床板及び昇降路側床板と対向する下端水平折曲部を形成し、固定側下側閉塞板及び昇降路下側閉塞板の下端水平折曲部の中央部に貫通穴を設け、貫通穴を貫通し、先端が固定側下側閉塞板及び昇降路下側閉塞板の下端水平折曲部の下面よりも下方に突出して配置されて固定側床板及び昇降路側床板に接して摺動するキャスターを設けたものである。
また、固定側下側閉塞板及び昇降路下側閉塞板は断面コ字状を成し、その上端水平折曲部に下方向に付勢された案内棒が設けられ、この案内棒の最下部先端に設けられたキャスターが下端水平折曲部の貫通穴を貫通するものである。
また、固定側出入口の下縁部、上縁部及び側縁部にそれぞれ配置された固定側床板、固定側天井板及び固定側壁板と、昇降路出入口の下縁部、上縁部及び側縁部にそれぞれ配置された昇降路床板、昇降路天井板及び昇降路壁板とにより乗降通路が構成され、固定側壁板の下端部及び昇降路壁板の下端部は、固定側床板及び昇降路側床板の間にそれぞれ空隙を形成するように配置され、固定側壁板の下端部及び昇降路壁板の下端部に、空隙を塞ぐように下方向に付勢された固定側下側閉塞板及び昇降路下側閉塞板を設け、固定側下側閉塞板の下端部及び昇降路下側閉塞板の下端部に、固定側床板及び昇降路側床板と対向する低摩擦性能を有する合成樹脂部材からなる下側案内体を設け、固定側下側閉塞板の下端部及び昇降路下側閉塞板の下端部に設けられた下側案内体の中央部に貫通穴を設け、貫通穴を貫通し、最下部先端が固定側下側閉塞板に設けられた下側案内体及び昇降路下側閉塞板に設けられた下側案内体の下面よりも下方に突出して配置されて固定側床板及び昇降路側床板に接して摺動するキャスターを設けたものである。
また、固定側下側閉塞板及び昇降路下側閉塞板は断面L字状を成し、その上端水平折曲部に下方向に付勢された案内棒が設けられ、この案内棒の最下部先端に設けられたキャスターが固定側下側閉塞板の下端部及び昇降路下側閉塞板の下端部に設けられた下側案内体の貫通穴を貫通するものである。
この発明は、誤って固定側下側閉塞板と固定側床板との間、或いは昇降路下側閉塞板と昇降路床板との間の隙間に挟み込まれたとしても、固定側下側閉塞板と昇降路下側閉塞板の下端部に水平折曲部を形成し、水平折曲部に設けた貫通穴を貫通して固定側床板及び昇降路側床板を摺動するキャスターを設けたので、挟み込まれた時の圧力が高くならず、安全を保つことができる。
実施の形態1.
図1は免震建築用エレベータを概念的に示す縦断面図、図2は図1の免震建築用エレベータの地震時の状況を説明する図、図3はこの発明の実施の形態1における免震建築用エレベータの可動乗場装置を示す縦断側面図、図4はこの発明の実施の形態1における免震建築用エレベータの可動乗場装置を示す横断平面図、図5はこの発明の実施の形態1における免震建築用エレベータの可動乗場装置の外面側を示す側面図、図6はこの発明の実施の形態1における免震建築用エレベータの可動乗場装置の要部構造を示す拡大断面図、図7は地震時の状況を説明する図3相当図、図8は地震時の状況を説明する図5相当図である。
図1〜図8において、大地1に基部建築体2が建設され、基部建築体2の上の免震装置3により免震建築体4が支持される。そして、基部建築体2及び免震建築体4に縦通した昇降路5が設けられ、昇降路5における基部建築体2の上部から免震建築体4の下部の間にわたって複数の可動昇降路枠6が互いに離れて配置される。また、基部建築体2と可動昇降路枠6の間に乗降通路7が設けられる。
そして、昇降路5に立設されて可動昇降路枠6に連結されたかご用案内レール8に昇降路5を昇降するかご9が案内され、また昇降路5に立設されて可動昇降路枠6に連結されたつり合おもり用案内レール10に昇降路5を昇降するつり合おもり11が案内される。
また、免震建築体4の上部に機械室12が設けられて巻上機13が設置され、それの駆動綱車に主索14が巻掛けられて一端にかご9が他端につり合おもり11が吊持される。そして、昇降路5の底面にかご9、つり合おもり11のそれぞれに対向して緩衝器15が立設される。
また、互いに隣接した可動昇降路枠6の相互間に設けられて乗降通路7の一側を形成する昇降路出入口16が装備され、昇降路出入口16を開閉する乗場の戸17、昇降路出入口16の下縁部に乗場の戸17の下端を案内する敷居18が設けられる。そして、昇降路出入口16に対向した基部建築体2及び免震建築体4に設けられて、乗降通路7の他側を形成する固定側出入口19が設けられる。
そして、固定側出入口19の下縁部に配置されて昇降路出入口16に向かって突設された固定側床板20が設けられ、また固定側出入口19の上縁部に配置されて昇降路出入口16に向かって突設された固定側天井板21が設けられる。また、固定側出入口19の側縁部に一側が鉛直軸線22を介して枢着され他側は昇降路出入口16寄りに配置され、上端が固定側天井板21に空隙を形成して配置され下端は固定側床板20に空隙を形成して配置された固定側壁板23が設けられる。
そして、昇降路出入口16の下縁部に昇降路床板24が配置されて、一側が水平軸線25を介して枢着され、他側は固定側出入口19寄りに配置されて固定側床板20の上面に重合し、先端部に先端が下方に傾斜した傾斜面26が形成される。また、昇降路出入口16の上縁部に昇降路天井板27が配置されて、一側が水平軸線28を介して枢着され、他側は固定側出入口19寄りに配置されて固定側天井板21の下面に重合し、先端部に先端が上方に傾斜した傾斜面29が形成される。
また、昇降路出入口16の側縁部に昇降路壁板30が配置されて一側が鉛直軸線31を介して枢着され他側は固定側出入口19寄りに配置され、上端が昇降路天井板27に空隙を形成して配置され、下端は昇降路床板24に空隙を形成して配置される。そして、固定側壁板23の上縁部に重合して断面コ字状の固定側上側閉塞板32が配置され、固定側壁板23の上縁部と固定側天井板21の間の空隙を塞ぎ、また昇降路天井板27の傾斜面29に対応した対向斜面33が設けられている。
また、断面コ字状の固定側上側閉塞板32の裏面に次に述べる上向き付勢装置34が設けられる。すなわち、上向き付勢装置34は、断面コ字状の固定側上側閉塞板32の下端水平折曲部32aに中央部が貫挿固定されて下方に延在し下端部が固定側壁板23の裏面に固定された保持金具35に空隙を形成して挿通された案内棒36及びこの案内棒36に嵌合されて固定側上側閉塞板32の下端水平折曲部32aと保持金具35の間に配置されて固定側上側閉塞板32を上方に付勢する圧縮コイルばねからなる付勢体37によって構成される。
そして、上記固定側上側閉塞板32の上端水平折曲部32bの中央部に貫通穴32cが設けられる。また、上記案内棒36の最上部先端にキャスターローラー又はボールキャスター59が設けられる。そして、案内棒36の先端のキャスターローラー59が固定側上側閉塞板32の上端水平折曲部32bの上面よりも上方に突出して配置されて固定側天井板21、昇降路天井板27及び昇降路天井板27の傾斜面29に接して摺動するように装備される。
また、固定側壁板23の下縁部に重合して断面コ字状の固定側下側閉塞板39が配置されて固定側壁板23の下縁部と固定側床板20の間の空隙を塞ぎ、また昇降路床板24の傾斜面26に対応した対向斜面40が設けられている。
また、断面コ字状の固定側下側閉塞板39の裏面に次に述べる下向き付勢装置41が設けられる。すなわち、下向き付勢装置41は、断面コ字状の固定側下側閉塞板39の上端水平折曲部39aに中央部が貫挿固定されて上方に延在し上端部が固定側壁板23の裏面に固定された保持金具42に空隙を形成して挿通された案内棒43及びこの案内棒43に嵌合されて固定側下側閉塞板39の上端水平折曲部39aと保持金具42の間に配置されて固定側下側閉塞板39を下方に付勢する圧縮コイルばねからなる付勢体44によって構成される。
そして、上記固定側下側閉塞板39の下端水平折曲部39bの中央部に貫通穴39cが設けられる。また、上記案内棒43の最下部先端にキャスターローラー又はボールキャスター60が設けられる。そして、案内棒43の先端のキャスターローラー60が固定側下側閉塞板39の下端水平折曲部39bの下面よりも下方に突出して配置されて固定側床板20、昇降路床板24及び昇降路床板24の傾斜面26に接して摺動するように装備される。
また、昇降路壁板30の上縁部に重合して断面コ字状の昇降路上側閉塞板46が配置されて昇降路壁板30の上縁部と昇降路天井板27の間の空隙を塞ぐ。
また、昇降路上側閉塞板46の裏面には前述の上向き付勢装置34と同様に構成された上向き付勢装置47が設けられて昇降路上側閉塞板46を上方に付勢する。この断面コ字状の昇降路上側閉塞板46は前述の固定側上側閉塞板32と同様に構成されている。
また、昇降路壁板30の下縁部に重合して断面コ字状の昇降路下側閉塞板49が配置されて昇降路壁板30の下縁部と昇降路床板24の間の空隙を塞ぐ。また、昇降路下側閉塞板49の裏面には前述の下向き付勢装置41と同様に構成された下向き付勢装置50が設けられて昇降路下側閉塞板49を下方に付勢する。この断面コ字状の昇降路下側閉塞板49は前述の固定側下側閉塞板39と同様に構成されている。
また、固定側壁板23及び昇降路壁板30の両者の裏面に上記両者を相互に変位可能に係合する係合機構52が設けられる。
すなわち、係合機構52は固定側壁板23の裏面に、この裏面に沿う方向に凹設された第一係合溝53及び第一係合溝53を形成した部材の相互間に形成されて上下に離れて構成された第二係合溝54を有する係合体55が設けられる。また、昇降路壁板30の裏面に係合体55の第一係合溝53に対して乗降通路7の間口方向に少ない空隙を形成して嵌合された第一係合板56及び係合体55の第二係合溝54に対して上下方向に広い空隙を形成して嵌合された第二係合板57を有する係合腕58が設けられる。
上記のように構成された免震建物用エレベータの可動乗場装置において、常時、すなわち免震装置3に水平方向の変形がない状態では図1に示すようにかご用案内レール8、つり合おもり用案内レール10が鉛直に配置され、また複数の可動昇降路枠6は上下方向に互いに離れて鉛直線上に配置される。そして、図1に示す状態によりかご9、つり合おもり11が昇降運転される。
また、常時において昇降路出入口16、固定側出入口19は相互に所定の間隔に配置され、かつそれぞれ鉛直姿勢に配置される。そして、固定側床板20の上に昇降路床板24が重合して配置され、また固定側天井板21の下に昇降路天井板27が重合して配置される。また、固定側壁板23の乗降通路7内面に昇降路壁板30が重合して配置され、係合機構52によって固定側壁板23と昇降路壁板30が相互に係合されて乗降通路7の間口方向には相互変位が拘束されると共に、固定側壁板23面に沿う方向には移動可能に係合される。
また、固定側壁板23の上縁部に断面コ字状の固定側上側閉塞板32が配置されて上向き付勢装置34により付勢され、案内棒36の最上部先端に設けられたキャスターローラー59が固定側上側閉塞板32の上端水平折曲部32bの上面よりも上方に突出して配置され、固定側天井板21、昇降路天井板27及び昇降路天井板27の傾斜面29に接して摺動するように装備される。そして、固定側壁板23の下縁部に断面コ字状の固定側下側閉塞板39が配置されて下向き付勢装置41により付勢され、案内棒43の最下部先端に設けられたキャスターローラー60が固定側下側閉塞板39の下端水平折曲部39bの下面よりも下方に突出して配置され、固定側床板20、昇降路床板24及び昇降路床板24の傾斜面26に接して摺動するように装備される。
また、昇降路壁板30の上縁部に断面コ字状の昇降路上側閉塞板46が配置されて上向き付勢装置47により付勢され、キャスターローラー59が昇降路天井板27に接して配置される。そして、昇降路壁板30の下縁部に断面コ字状の昇降路下側閉塞板49が配置されて下向き付勢装置50により付勢され、キャスターローラー60が昇降路床板24及び昇降路床板24の傾斜面26に接して配置される。
以上説明した構成によって、図3〜図5に示すように常時において床面、壁面、天井面において隙間のない乗降通路7が形成されて、美観を呈する乗降通路7を実現することができる。そして、地震時、強風時に基部建築体2及び免震建築体4が相対変位して免震装置3に水平方向の変形が発生した場合に、図2に示すように可動昇降路枠6の配置位置においてかご用案内レール8、つり合おもり用案内レール10に弾性変形による撓みが生じる。
そして、かご用案内レール8等が撓んだときに、可動昇降路枠6によってかご用案内レール8、つり合おもり用案内レール10の水平面における相互位置が所定位置に保持される。
この状態において、基部建築体2の固定側出入口19に対して、図2に示すように複数の可動昇降路枠6が乗降通路7の通行方向に倒れる変位が発生した場合に、昇降路出入口16の上縁部が固定側出入口19の上縁部に接近して図7及び図8に示す状態となる。
すなわち、固定側天井板21に対して昇降路天井板27が摺動し、傾斜面29によって固定側上側閉塞板32における対向斜面33のキャスターローラー59の対応位置が押し下げられる。また、昇降路天井板27の上下方向変位によって昇降路上側閉塞板46がキャスターローラー59を介して押し下げられる。
また、固定側床板20に対して昇降路床板24が接近する変位が発生した場合には、昇降路床板24の傾斜面26によって固定側下側閉塞板39における対向斜面40のキャスターローラー60の対応位置が押し上げられる。また、昇降路床板24の上下方向変位によって昇降路下側閉塞板49が下向き付勢装置50によって付勢されているので、キャスターローラー60が昇降路床板24の変位に追随して変位する。
そして、昇降路床板24と固定側下側閉塞板39の両者は摺動部材からなるキャスターローラー60を介して摺動変位する。このため、可動昇降路枠6に乗降通路7の通行方向に倒れる傾斜が発生した場合に、上記両者が円滑に摺動変位する。また、上記両者がキャスターローラー60を介して摺動変位するので、摺動部位に擦り傷、塗装の剥がれ等の損傷が生じることがなく部材の美観を維持することができる。ところが、例え十分に注意をしていたとしても、誤って固定側下側閉塞板39と固定側床板20との間、或いは昇降路下側閉塞板49と昇降路床板24との間の隙間に挟み込まれる可能性があるが、固定側下側閉塞板39と昇降路下側閉塞板49の形状を断面コ字状とし、床板と対向する下端部に水平折曲部を形成したので、挟み込まれた時の圧力が高くならず、安全を保つことができる。
実施の形態2.
図9はこの発明の実施の形態2における免震建築用エレベータの可動乗場装置の要部構造を示す拡大断面図である。
上記実施の形態1においては、固定側壁板23の上縁部及び下縁部に断面コ字状の固定側上側閉塞板32及び固定側下側閉塞板39を配置し、昇降路壁板30の上縁部及び下縁部に断面コ字状の昇降路上側閉塞板46及び昇降路下側閉塞板49を配置したが、この実施の形態2では、固定側壁板23の上縁部及び下縁部に断面L字状の固定側上側閉塞板32及び固定側下側閉塞板39を配置し、昇降路壁板30の上縁部及び下縁部に断面L字状の昇降路上側閉塞板46及び昇降路下側閉塞板49を配置する。そして、固定側上側閉塞板32及び昇降路上側閉塞板46の上端部に超高分子量ポリエチレンなどの低摩擦性能を有する合成樹脂部材からなる上側案内体38を設け、固定側下側閉塞板39及び昇降路下側閉塞板49の下端部に超高分子量ポリエチレンなどの低摩擦性能を有する合成樹脂部材からなる下側案内体45を設ける。なお、超高分子量ポリエチレンなどの代わりにナイロン部材からなる材料を用いれば、安価に製作することができる。そして、上側案内体38及び下側案内体45の中央部にそれぞれ貫通穴38a及び45aを設け、この貫通穴38a及び45aを案内棒36の最上部先端及び案内棒43の最下部先端がそれぞれ貫通してボールキャスター59及び60が上側案内体38の上面よりも上方へ、また下側案内体45の下面よりも下方に突出して配置されている。
これにより、実施の形態1と同様に、例え十分に注意をしていたとしても、誤って固定側下側閉塞板39と固定側床板20との間、或いは昇降路下側閉塞板49と昇降路床板24との間の隙間に挟み込まれる可能性があるが、固定側下側閉塞板39と昇降路下側閉塞板49の下端部に超高分子量ポリエチレンなどの低摩擦性能を有する合成樹脂部材からなる下側案内体45を設け、下側案内体45の中央部に設けた貫通穴45aを案内棒43の最下部先端が貫通してボールキャスター60が下側案内体45の下面よりも下方に突出して配置されているので、挟み込まれた時の圧力が高くならず、安全を保つことができる。
免震建物用エレベータを概念的に示す縦断面図である。 図1の免震建物用エレベータの地震時の状況を説明する図である。 この発明の実施の形態1における免震建築用エレベータの可動乗場装置を示す縦断側面図である。 この発明の実施の形態1における免震建築用エレベータの可動乗場装置を示す横断平面図である。 この発明の実施の形態1における免震建築用エレベータの可動乗場装置の外面側を示す側面図である。 この発明の実施の形態1における免震建築用エレベータの可動乗場装置の要部構造を示す拡大断面図である。 地震時の状況を説明する図3相当図である。 地震時の状況を説明する図5相当図である。 この発明の実施の形態2における免震建築用エレベータの可動乗場装置の要部構造を示す拡大断面図である。
符号の説明
1 大地
2 基部建築体
3 免震装置
4 免震建築体
5 昇降路
6 可動昇降路枠
7 乗降通路
8 かご用案内レール
9 かご
10 つり合おもり用案内レール
11 つり合おもり
12 機械室
13 巻上機
14 主索
15 緩衝器
16 昇降路出入口
17 乗場の戸
18 敷居
19 固定側出入口
20 固定側床板
21 固定側天井板
22、31 鉛直軸線
23 固定側壁板
24 昇降路床板
25、28 水平軸線
26、29 傾斜面
27 昇降路天井板
30 昇降路壁板
32 固定側上側閉塞板
32a 下端水平折曲部
32b 上端水平折曲部
32c 貫通穴
33、40 対向斜面
34、47 上向き付勢装置
35、42 保持金具
36、43 案内棒
37、44 付勢体
39 固定側下側閉塞板
39a 上端水平折曲部
39b 下端水平折曲部
39c 貫通穴
41、50 下向き付勢装置
46 昇降路上側閉塞板
49 昇降路下側閉塞板
52 係合機構
53 第一係合溝
54 第二係合溝
55 係合体
56 第一係合板
57 第二係合板
58 係合腕
59、60 キャスターローラー又はボールキャスター

Claims (4)

  1. 基部建築体に免震装置を介して免震建築体が支持され、かつ基部建築体及び免震建築体に昇降路が形成され、この昇降路及び建築体の間に乗降通路が設けられ、この乗降通路の建築体側に固定側出入口が設けられ、かつ乗降通路の昇降路側に昇降路出入口が設けられた免震建物用エレベータの乗場装置において、
    前記固定側出入口の下縁部、上縁部及び側縁部にそれぞれ配置された固定側床板、固定側天井板及び固定側壁板と、前記昇降路出入口の下縁部、上縁部及び側縁部にそれぞれ配置された昇降路床板、昇降路天井板及び昇降路壁板とにより前記乗降通路が構成され、
    前記固定側壁板の下端部及び前記昇降路壁板の下端部は、前記固定側床板及び前記昇降路側床板の間にそれぞれ空隙を形成するように配置され、
    前記固定側壁板の下端部及び前記昇降路壁板の下端部に、前記空隙を塞ぐように下方向に付勢された固定側下側閉塞板及び昇降路下側閉塞板を設け、
    前記固定側下側閉塞板の下端部及び前記昇降路下側閉塞板の下端部に、前記固定側床板及び前記昇降路側床板と対向する下端水平折曲部を形成し、
    前記固定側下側閉塞板及び前記昇降路下側閉塞板の下端水平折曲部の中央部に貫通穴を設け、
    前記貫通穴を貫通し、先端が前記固定側下側閉塞板及び前記昇降路下側閉塞板の下端水平折曲部の下面よりも下方に突出して配置されて前記固定側床板及び前記昇降路側床板に接して摺動するキャスターを設けたことを特徴とする免震建物用エレベータの可動乗場装置。
  2. 固定側下側閉塞板及び昇降路下側閉塞板は断面コ字状を成し、その上端水平折曲部に下方向に付勢された案内棒が設けられ、この案内棒の最下部先端に設けられたキャスターが下端水平折曲部の貫通穴を貫通することを特徴とする請求項1記載の免震建物用エレベータの可動乗場装置。
  3. 基部建築体に免震装置を介して免震建築体が支持され、かつ基部建築体及び免震建築体に昇降路が形成され、この昇降路及び建築体の間に乗降通路が設けられ、この乗降通路の建築体側に固定側出入口が設けられ、かつ乗降通路の昇降路側に昇降路出入口が設けられた免震建物用エレベータの乗場装置において、
    前記固定側出入口の下縁部、上縁部及び側縁部にそれぞれ配置された固定側床板、固定側天井板及び固定側壁板と、前記昇降路出入口の下縁部、上縁部及び側縁部にそれぞれ配置された昇降路床板、昇降路天井板及び昇降路壁板とにより前記乗降通路が構成され、
    前記固定側壁板の下端部及び前記昇降路壁板の下端部は、前記固定側床板及び前記昇降路側床板の間にそれぞれ空隙を形成するように配置され、
    前記固定側壁板の下端部及び前記昇降路壁板の下端部に、前記空隙を塞ぐように下方向に付勢された固定側下側閉塞板及び昇降路下側閉塞板を設け、
    前記固定側下側閉塞板の下端部及び前記昇降路下側閉塞板の下端部に、前記固定側床板及び前記昇降路側床板と対向する低摩擦性能を有する合成樹脂部材からなる下側案内体を設け、
    前記固定側下側閉塞板の下端部及び前記昇降路下側閉塞板の下端部に設けられた前記下側案内体の中央部に貫通穴を設け、
    前記貫通穴を貫通し、最下部先端が前記固定側下側閉塞板に設けられた下側案内体及び前記昇降路下側閉塞板に設けられた下側案内体の下面よりも下方に突出して配置されて前記固定側床板及び前記昇降路側床板に接して摺動するキャスターを設けたことを特徴とする免震建物用エレベータの可動乗場装置。
  4. 固定側下側閉塞板及び昇降路下側閉塞板は断面L字状を成し、その上端水平折曲部に下方向に付勢された案内棒が設けられ、この案内棒の最下部先端に設けられたキャスターが固定側下側閉塞板の下端部及び昇降路下側閉塞板の下端部に設けられた下側案内体の貫通穴を貫通することを特徴とする請求項3記載の免震建物用エレベータの可動乗場装置。
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