JP4473036B2 - 媒体処理装置、プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
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また、クレジット機能を用いて自動的にプリペイド金額をチャージする技術も開発されているが、このようなチャージを自動的に行うと、意図しないクレジットカードの請求が発生することもあり得る。また、機能Bがポストペイ機能である場合は、機能Aが使えない場合に自動的に機能Bが働くと、後払い金額が増えてしまうことになる。
尚、複数の機能を有するICカードの技術として例えば下記の特許文献に記載されたものが知られている。
従って、本発明は上記の問題を解決し、1つの機能が制約条件に該当した場合は、ユーザの選択に基づいて他の機能を動作させることができるようにすることを課題とする。
また、本発明によるコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、前記プログラムを記録したものである。
本実施の形態は、ICチップを内蔵したICカードを用いた場合であるが、ICチップは、カード状のものに限定されず、他の形態を有する媒体に内蔵されていてよい。
図1は本発明の実施の形態によるICカードシステムを示すブロック図である。
図1において、ICカード1は、2つの機能A,Bを有するものとする。ここでは、機能Aは定期券機能、機能Bはプリペイド機能(又はSF(ストアードフェア)機能)であるとする。このICカード1はユーザ2が所有し、本発明による媒体処理装置としてのR/W装置(リード・ライト装置、リーダ・ライタ)3で使用される。R/W装置3は、自動改札機、精算機、POSレジスタ、販売機等であるが、ここでは自動改札機であるとする。
R/W装置3は、ICカード1と無線通信する通信部31、電力供給部32、処理判断部33、処理統括部34、処理プログラムR/Wを有する記憶領域R/W、ユーザに通知する表示部35、出力部36を備える。
前提条件として、機能A,Bの処理の優先順位を示す番号がICカード1の記憶領域に記録されているものとする。あるいは、R/W装置3内に機能A,Bの処理の優先順位を決定するルールがあるものとする。ここでは、優先順位1は機能A、優先順位2は機能Bであるとする。機能Aの制約条件は、定期券の使用日時が有効期限を越えるか又は使用駅が有効区間外であることであり、機能Bの制約条件は、使用金額がプリペイド残高を超えることである。
ユーザ2がR/W装置3の所定部分にICカード1をタッチして改札口を通過しようとすると、R/W装置3の処理判断部33はID12をチェックした後、機能Aの処理コードAに基づいて処理プログラムR/Wを呼び出し処理Aを実行し、処理結果をICカード1の記憶領域Aに書き込む。あるいは、処理コードA,Bの両方に基づいて処理プログラムR/Wを呼び出し処理A,Bを実行し、処理判断部34が2つの処理結果を判断し、ICカード1の採用した処理コードを持つ機能の記憶領域に書き込む。その際、例えば機能Aが制約条件に該当し使用できない場合は、処理判断部33が自動的に他方の機能Bの処理を選択して試みるため、ユーザ2にとっては意図せずに機能Bが実行されてしまい、プリペイド残高が減ってしまったということになる。尚、この場合、表示部36には処理コードBによる処理結果が表示されるだけである。
ユーザ2がR/W装置3の所定部分にICカード1をタッチして改札口を通過しようとすると、ICカード1とR/W装置3との無線通信が開始され、R/W装置3の処理判断部33はID12をチェックした後(図2のステップS1)、機能Aの処理コードAと機能Bの処理コードBに基づいて処理プログラムR/Wを呼び出し、まず優先順位1位の機能Aの制約条件を判断する(S2)。制約条件に該当しなければ、機能Aの処理が実行され、処理結果が記憶領域Aに記録されて(S3)、終了する。S2で制約条件に該当した場合は、優先順位2位の機能Bの制約条件を判断する(S4)。制約条件に該当した場合は、例えば改札口を閉扉する、又は処理エラーを表示部35で表示して(S5)、終了する。
ここでは、前回は機能Bが制約条件に該当せず使用できるので、機能Bの処理コードBに基づく処理を実行し、プリペイド残高等の処理結果をICカード1の記憶領域Bに書き込むと共に、処理統括部34は表示部36に機能Bの処理を実行した旨を表示し(S11)、また保持した優先順位の番号及びID12を消去して(S12)終了する。ここまでの手順は図3(b)に示される。
(1)機能A,Bの優先順位がICカード内で定められている。1回目の通信でICカード1内の優先順位に従って機能Aの処理を実行しようとしたところ制約条件に該当したので、優先順位2番の機能Bが選択され、かつ機能Bが制約条件に該当しないと判断された場合に、機能Bの優先順位2とそのICカード1のID12をR/W装置3内に保持する。2回目の通信が開始されると、そのICカードのIDと保持したID12が一致したら保持された優先順位2と同じ優先順位をもつ機能Bを選択して処理を開始する方式。
(1)鉄道に関する割引は、機能によっては入場を機能の使用開始、出場を機能の終了とし、その時点で始めて割引の適用となる。例えば、割引を優先的に使うという設定にして、B地点−C地点間の定期券を持っているものとする。ユーザがA地点からB地点を経由してC地点に行く場合、A地点で割引を使うという確認が取れていたとしても、A−C間のプリペイド金額に対する割引を適用した後の支払い額よりも、B−C間の定期券を使いA−B間の通常のプリペイド金額による支払い額の方が少ない場合は、割引を適用しない利用となる。この場合、入場時に割引機能の使用開始をしたが、出場時には割引を適用しないので、ユーザに2回通信をしてもらって、通常のプリペイド金額を使って出場してもらう。
・その場所だけに適用される場合、
・駅構内等の入場している状態で適用される場合、
・入場駅・出場駅から購入地点までの距離で適用される場合、
等が考えられる。単独の地点での割引の適用は、1箇所のみの判定でよく、2地点間の割引の適用は、上記(1)と同様の判定をすることになる。その際、地点間の距離が割引適用の制約条件になっている場合もあれば、入場日時のみが制約条件となっている割引もある。一般に割引率の高い機能が優先順位が高くなるようになされている。尚、この優先順位をユーザが操作設定することは認められる。
(1)割引クーポンを発行した時点で割引金額に過去の使用実施率に応じた割合を乗じた金額を将来利用されると想定し、会計上引当金の処理を行う方式。割引機能を割引の権利を有する価値として扱う。従って、R/W装置3での処理時に出力部36を介して割引の種別と金額とICカード上からプリペイド機能で支払った金額の両方を計算し、出力部36を介してPOSレジスタシステムにデータ送信する。ICカード内の機能の中には、使用条件(使用回数や上限金額)が定められており、この割引機能を用いた場合は、使用条件が利用に応じて上書きされ、そのものが使えなくなった場合は機能を消去する(例えば、1300円で購入した回数券が130円11枚綴りならば、1〜10回目までは回数券として購入されたチケットを用い、11回目の利用時点で引き当てられていた割引機能の130円を使ったという計算)。
・定期券の区間外で入場したためプリペイド機能を利用したが、定期券の区間外で出場するとき、途中は定期券機能を使う方が安くなると判断され、一部定期券機能を用いた場合の通知、もしくはプリペイド機能による運賃計算が安くなると判断された場合の通知を行うことができる。
・特別に料金を収受する必要がある席や車両(例えばグリーン車)においては、定期券が使用できない場合、プリペイド機能で運賃を収受する旨の通知を行うことができる。
また、POSレジスタシステム、販売機等により購入する場合は、例えば、割引クーポンでの乗車を希望したが、制約条件に該当し利用できないため、プリペイド機能で通常の料金を収受する場合の通知を行うことができる。
図2のフローチャートに示す処理を、R/W装置3におけるコンピュータシステムのCPUが実行するためのプログラムは、本発明によるプログラムを構成する。
また、このプログラムを記録するための記録媒体は、本発明によるコンピュータ読み取り可能な記録媒体を構成する。この記録媒体としては、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ、磁気記録媒体等を用いることができ、これらをROM,RAM,CD-ROM,フレキシブル・ディスク、メモリカード等に構成して用いてよい。
またこの記録媒体は、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプロラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部のRAM等の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持するものも含まれる。
また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
31 通信部 33 処理判断部 34 処理統括部
35 表示部 36 出力部
Claims (6)
- 複数の機能を備えた電子回路を有する媒体と通信し、前記複数の機能から選択された所定の機能の処理を行う媒体処理装置において、
前記所定の第1の機能の第1の処理と、前記第1の機能と異なる第2の機能の第2の処理のいずれかを行う際に、前記媒体の記憶領域に記憶された前記第1及び第2の機能に応じた処理コードに基づいて先に行われる前記第1の処理にしたがって判定される制約条件に該当するか否かを判定する判断手段と、
前記判断手段による判定の結果、前記第1の処理が前記制約条件に該当し制限されると判定された後に、前記媒体を再度使用して前記通信させることにより前記第2の処理に変更できることをユーザに通知する情報として表示部に表示する通知手段と、
前記第1及び第2の機能には優先順位が定められ、前記記憶領域に記憶されたある優先順位を示す優先順位情報に応じて前記先に行われた第1の処理の継続が制限され、前記ユーザによって前記第2の処理への変更を指示されたことを前記通信によって検出した場合は、次の優先順位として定められる前記第2の処理を実行する処理制御手段と
を備えたことを特徴とする媒体処理装置。 - 前記複数の機能の優先順位は、割引率の高い順に定められていることを特徴とする請求項1記載の媒体処理装置。
- 前記複数の機能は、前記ユーザからの指示にしたがって前記優先順位情報に応じて切り換えられる定期券機能、プリペイド機能、ポストペイ機能、割引クーポン機能のいずれかであることを特徴とする請求項1又は2記載の媒体処理装置。
- 前記複数の機能を備えた電子回路はICチップに構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の媒体処理装置。
- 複数の機能を備えた電子回路を有する媒体と通信し、前記複数の機能から選択された所定の機能の処理を行う媒体処理と、
前記所定の第1の機能の第1の処理と、前記第1の機能と異なる第2の機能の第2の処理のいずれかを行う際に、前記媒体の記憶領域に記憶された前記第1及び第2の機能に応じた処理コードに基づいて先に行われる前記第1の処理にしたがって判定される制約条件に該当するか否かを判定する判断処理と、
前記判断手段による判定の結果、前記第1の処理が前記制約条件に該当し制限されると判定された後に、前記媒体を再度使用して前記通信させることにより前記第2の処理に変更できることをユーザに通知する情報として表示部に表示する通知処理と、
前記第1及び第2の機能には優先順位が定められ、前記記憶領域に記憶されたある優先順位を示す優先順位情報に応じて前記先に行われた第1の処理の継続が制限され、前記ユーザによって前記第2の処理への変更を指示されたことを前記通信によって検出した場合は、次の優先順位として定められる前記第2の処理を実行する制御処理と
をコンピュータに実行させるプログラム。 - 請求項5記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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