JP4473010B2 - 加圧制御装置及び加圧制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は血圧や血圧脈波の測定に用いられるカフの加圧制御技術に関する。
血圧や脈派は、循環器疾患を非観血的に診断するために有用な生体情報として広く用いられている。また、近年では専門的な知識を持たなくても血圧や脈派を測定可能な機器も広く市販されている。
血圧や脈派の非観血的測定には様々な方法があるが、カフを用いた測定は代表的な測定方法である。カフは一般に空気等の気体を送り込むことで膨らみ、排気することによって萎むエアバッグにより四肢などの装着部位を圧迫する器具である。そして、エアバッグに接続された圧力検出装置(圧力センサやピエゾ素子など)により、エアバッグ内の圧力変動を圧脈派として検出する。
従来、カフの装着部位は腕や足など比較的太い部位であることが多く、エアバッグにより装着部位に与える圧力も比較的強いものであった。そのため、エアバッグの材料には、塩化ビニルなどの伸縮性が少なく丈夫な材質が用いられ、膨張時にもエアバッグの最大容積が変化することはない。また、エアバッグはカフに内蔵され、装着部位にエアバッグが直接に接することはない。
一方、より手軽な測定に対する要求や、末梢血管に対する測定を目的として、手や足の指など、より細い部位で測定を行うためのカフがある。このようなカフの装着部位には太い血管が存在せず、かといって圧力を高めると痛みなど被測定者の負担が増加するため、腕や足に用いるカフ(以下、便宜上一般カフと呼ぶ)とその構造を異にする。
具体的には、被験者の負担を増大させずに一般カフよりも微小な圧力変動を検出可能とするため、エアバッグがむき出しになっており、かつエアバッグを直接装着部位に巻き付ける構成を有する。また、エアバッグ自体の材質も、薄く、伸縮性に富んだゴム状の材質が用いられ、加圧時にはエアバッグ自体が膨らむ(最大容積が変化する)。以下、本明細書においては、特に最大容積が変化するエアバッグを用いるカフを便宜上指用カフと呼ぶ。
特開昭62−84738号公報
上述したように、指用カフでは薄く、かつ柔軟な素材のエアバッグを用いることから、加圧時にはエアバッグ自体が膨張し、エアバッグの素材厚みが薄くなる。従って、高い圧力が加わった部分はより大きく膨らむことになるが、例えばカフが正しく装着されなかった等の要因により、エアバッグの一部にのみ高い圧力が加わった場合には、エアバッグが破裂する虞がある。
このような場合、指用カフは一般カフに比べてエアバッグ自体の容積もずっと小さいことから、破裂に至るまでの時間は非常に短い。
従来、例えば特許文献1には、未装着状態での指用カフ破裂を防止するために、加圧開始時から所定時間後におけるカフ圧が所定値に達していない場合には、指がカフに挿入されていないと判断し、加圧を中止するともに排気することが提案されている。
しかし、特許文献1記載の方法では、加圧開始時から所定時間後にカフ圧が所定値に達していなければ指がないと判定するだけであり、誤装着などによってエアバッグの一部のみが異常に膨らむことによる破裂を防止することは出来ない。本発明はこのような従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、最大容積が可変なエアバッグを用いるカフのエアバッグ破裂を、装着非装着を問わず防止できる加圧制御装置及び加圧制御方法を提供することをその主な目的とする。
すなわち、本発明の要旨は、加圧手段を用い、帯状の本体と、最大容積が可変なエアバッグとを有するカフの、エアバッグに気体を送り込んで加圧制御を行う加圧制御装置であって、加圧手段によりエアバッグを加圧している間、エアバッグの内圧を繰り返し検出し、エアバッグの内圧変化量を検出する内圧変化量検出手段と、内圧変化量が、所定時間継続して基準値を下回ったか否かを判定する判定手段と、判定手段により、内圧変化量が所定時間継続して基準値を下回ったことが判定された場合、加圧手段によるエアバッグの加圧を中止させる加圧中止手段とを有することを特徴とする加圧制御装置に存する。
また、本発明の別の要旨は、加圧手段を用い、帯状の本体と、最大容積が可変なエアバッグとを有するカフの、エアバッグに気体を送り込んで加圧制御を行う加圧制御装置であって、加圧手段によりエアバッグを加圧している間、エアバッグの内圧を繰り返し検出し、エアバッグの内圧変化量を検出する内圧変化量検出手段と、内圧変化量が、所定時間継続して基準値を下回ったか否かを判定する判定手段と、判定手段により、最初に内圧変化量が所定時間継続して基準値を下回ったことが判定された場合、加圧手段によるエアバッグの加圧速度を上昇させる加圧速度上昇手段と、加圧速度上昇手段による加圧速度上昇後に、再度判定手段により、内圧変化量が所定時間継続して基準値を下回ったことが判定された場合、加圧手段によるエアバッグの加圧を中止させる加圧中止手段とを有することを特徴とする加圧制御装置に存する。
また、本発明の別の要旨は、加圧手段を用い、帯状の本体と、最大容積が可変なエアバッグとを有するカフの、エアバッグに気体を送り込んで加圧制御を行う加圧制御方法であって、加圧手段によりエアバッグを加圧している間、エアバッグの内圧を繰り返し検出し、エアバッグの内圧変化量を検出する内圧変化量検出工程と、内圧変化量が、所定時間継続して基準値を下回ったか否かを判定する判定工程と、判定工程により、内圧変化量が所定時間継続して基準値を下回ったことが判定された場合、加圧手段によるエアバッグの加圧を中止させる加圧中止工程とを有することを特徴とする加圧制御方法に存する。
また、本発明の別の要旨は、加圧手段を用い、帯状の本体と、最大容積が可変なエアバッグとを有するカフの、エアバッグに気体を送り込んで加圧制御を行う加圧制御方法であって、加圧手段によりエアバッグを加圧している間、エアバッグの内圧を繰り返し検出し、エアバッグの内圧変化量を検出する内圧変化量検出工程と、内圧変化量が、所定時間継続して基準値を下回ったか否かを判定する判定工程と、判定工程により、最初に内圧変化量が所定時間継続して基準値を下回ったことが判定された場合、加圧手段によるエアバッグの加圧速度を上昇させる加圧速度上昇工程と、加圧速度上昇工程による加圧速度上昇後に、再度判定工程により、内圧変化量が所定時間継続して基準値を下回ったことが判定された場合、加圧手段によるエアバッグの加圧を中止させる加圧中止工程とを有することを特徴とする加圧制御方法に存する。
上述の構成により、本発明によれば、最大容積が可変なエアバッグを用いるカフのエアバッグ破裂を、未装着時、装着時に関わらず防止することが可能になる。
●(第1の実施形態)
以下、図面を参照して本発明をその好適な実施形態に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明に係る指用カフの加圧制御装置の一実施形態としての生体情報測定装置の構成例を示す図である。なお、上述したように、本明細書においては、最大容積が変化するエアバッグを用いるカフを便宜上指用カフと呼ぶが、本発明は最大容積が変化するエアバッグを用いるカフ一般に適用可能である。
図において、演算制御部10は生体情報測定装置の全体制御を司り、例えば図示しないCPU、ROM、RAM(不揮発性RAMを含む)、各種インタフェース等を有する汎用コンピュータ装置であり、例えば内蔵もしくは外付けされたハードディスク、光ディスク等の大容量記憶装置やROMに記憶された制御プログラムをCPUが実行することにより、後述するカフの加圧・排気制御や、測定処理を含めた装置全体の動作を制御、実行する。もちろん、処理の全てをプログラムを実行することにより処理する必要はなく、少なくとも一部をハードウェアによって実現しても構わない。
演算制御部10は、駆血制御部202から得られる脈波情報から、足趾又は手指における血圧を測定する。
駆血制御部202は、演算制御部10の制御に従い、図示しないポンプや排気弁等を用いて、ホース22hを介して接続されるカフ22のエアバッグ22aの加圧/減圧(排気)制御を行う。駆血制御部202にはまた、カフ内圧(すなわち、エアバッグ内圧)を検出するとともに、圧力波としてホース22hを伝播してくる脈波を検出する手段として、例えば圧力センサ221が設けられている。圧力センサ221は、エアバッグ内部の圧力をホース内の空気を通じて検出し、電気信号に変換して駆血制御部202へ出力する。駆結制御部202は、例えばこの電気信号をディジタルデータに変換して演算制御部10へ出力する。
演算制御部10にはまた、各種の操作ガイダンスやメッセージ、計測結果、診断指標等を表示可能な表示部70、計測結果、診断指標を記録出力可能な記録部75、計測結果、診断指標を保存する、例えばハードディスクドライブや書き込み可能な光ディスクドライブ、不揮発性半導体メモリ等からなる保存部80、音声でのガイダンス出力や各種報知音が出力可能な音声発生部85、キーボード、マウス、ボタン、タッチパネル等が使用でき、ユーザによる入力、指示を可能にする入力/指示部90が接続されている。また、これ以外にも、他の機器と通信を行うための通信インタフェースや、リブーバブルメディアを用いる記憶装置等が設けられても良い。
また、これ以外にも、他の機器と通信を行うための有線及び/又は無線通信インタフェースや、リブーバブルメディアを用いる記憶装置等が設けられても良い。また、表示部70や記録部75は、別途外部に接続可能な構成としても良い。すなわち、機器本体が内蔵する表示部70や記録部75とは別に、より大きな表示領域を有する及び/又は表示色の多い外部表示装置や、より大きな印字領域及び/又は印刷色の多い外部記録装置を接続可能としてもよい。これにより、本体の小型化と出力の多様性を同時に実現することができる。この場合、周知のディスプレイインタフェース、プリンタインタフェースを設ければよい。
(指用カフの構成)
図2は、本実施形態に係る指用カフ22の構成例を示す図である。
カフ22は、カフ本体22bと、カフ本体に取り付けられたエアバッグ22aと、カフを固定するための面ファスナー22tとから構成されている。合成繊維など柔軟な材料から構成されるベルト形状のカフ本体22bの一表面に、面ファスナー22tとエアバッグ22aが取り付けられる。装着時にはエアバッグ22aを直接足趾や手指に巻き付け、面ファスナー22tをカフ本体22bの他表面と係合させてカフを装着部位に固定する。装着時のカフの状態を図3に示す。
エアバッグ22aはゴムなどの柔軟かつ伸縮性を有する素材で、かつ薄い部材で形成されている。また、エアバッグ22aのその略中央側面にはホース22hの一端が接続され、ホース22hからエアバッグ22aに空気を送り込んだり、エアバッグ22aの空気を逃がすことにより、エアバッグ22a内部の圧力制御がなされる。ホース22hの他端は上述のように駆結制御部202の図示しないポンプ及び圧力センサ221に接続されている。
(カフ加圧制御方法)
次に、本実施形態における生体情報測定装置が行うカフ加圧制御動作について図4〜図6を用いて説明する。
発明者の検討によれば、指用カフが例えば非装着状態で加圧されたり、誤装着によって空気が全体に行き渡らず、一部の内圧が異常に高くなるなどの原因により、エアバッグが破裂する場合、その前兆として、カフ内圧の増加率が低下する期間が短いながら存在することが分かった。これは、指用カフで用いるエアバッグが一般カフのエアバッグと異なり、エアバッグ自体が膨張する性質を有するため、破裂する前にエアバッグ自体の容積が急激に増大する期間があり、その期間には内圧の上昇が鈍くなるからと考えられる。
そこで、本実施形態は、カフ内圧の増加率を監視し、破裂の前兆と思われる低増加率が検出された場合には加圧を停止し、排気を行うことで、エアバッグの破裂を防止するものである。
図4は、足趾用カフの正常装着時のカフ内圧変化の例を示す図である。図に示すように、通常は時間と共にほぼ一定の増加率でカフ内圧が上昇する。なお、100mmHg付近(加圧開始から約250msec付近)を境にして増加率が変化しているのは、加圧速度を低下させているためである。これは、ポンプ側の制御が実際の内圧変化として検出されるまでには時間差があり、当初の加圧速度で制御を続けると、目標圧力を超過してしまう虞があるためである。
次に、図6に示すフローチャートを用い、具体的なカフ加圧制御動作について説明する。
まず、測定開始ボタンの押下等によって、入力指示部90を介して測定開始が指示されると、図6のフローチャートに示す処理が開始される。演算制御部10は、この指示に応答して駆血制御部202を制御し、ポンプを始動してカフの加圧を開始する(ステップS101)。次いで演算制御部は、圧力センサ221が検出したカフ内圧を取得する(ステップS103)。ステップS105では、取得したカフ内圧が予め定められた目標圧力に達しているかどうかを判断し、達していればステップS107において通常の測定処理を行う。
一方、目標圧力に達していなければ、演算制御部10は、ステップS103で取得したカフ内圧と、前回取得したカフ内圧とから、カフ内圧の変化量(増加率)を算出する(ステップS109)。カフ内圧の変化量は、カフ内圧の差を測定の時間差で割ることによって求めても、特に一定時間毎にカフ内圧を測定する場合には単純にカフ内圧の差を変化量として求めてもよい。
次に、演算制御部10は、カフ内圧の変化量が予め定めた基準値未満であるかどうかを判定することで、カフ圧の変化率が正常であるかどうかを判定する(ステップS111)。ここで比較する基準値は、エアバッグの容積、ポンプの能力や加圧速度などに応じて予め定めておく。つまり、ある条件で加圧制御を行った際に通常得られるであろう変化量を元に基準値を設定する。なお、図4で説明したような、加圧速度が変化する加圧制御を行う場合には、複数の基準値を設定し、その時点の加圧速度に対応した基準値と比較するように構成すればよい。なお、ステップS111で用いる基準値は、カフ内圧の変化量の算出方法に合わせた値とすることは言うまでもない。
ここで変化量が基準値未満でなければ、図示しないタイマの状態をチェックし、計時中の場合は停止及び計時値を0にしてから、ステップS103に戻ってカフ圧を測定する。一方、変化量が基準値未満であれば、図示しないタイマの状態を確認し、動作していなければスタートさせた後、ステップS113へ移行する。
ここで演算制御部10は、タイマの値を用い、変化量が基準値未満である期間が所定時間以上継続したか、換言すれば変化量が所定時間に渡って基準値を下回ったかどうかを判定する。ここで比較する所定時間は、長すぎると破裂を防止することが出来ず、また短すぎると誤検出する虞があり、またエアバッグの容積、ポンプの能力や加圧速度などによって変化する値であるため、ステップS111で用いる基準値と同様、エアバッグの容積、ポンプの能力や加圧速度などに応じて予め定めておく。
ステップS113で、変化量が基準値を下回った時間が所定時間に満たない場合には、ステップS103へ戻る。一方、所定時間以上に渡って変化量が基準値を下回った場合には、破裂の前兆であると判断し、ステップS115で排気処理を行う。具体的には、演算制御部10が、駆血制御部202を制御し、ポンプの停止を行うと共に、排気弁を開けてエアバッグ22a内の空気を逃がす。
次いでステップS117で演算制御部10は、音声発生部85や表示部70を用い、カフ圧の異常が検出されたことを報知する。
なお、これら一連の処理において、ステップS103で行うカフ内圧の測定(取得)処理は、ステップS113で比較される所定時間よりも十分短い間隔で実行される必要があることは容易に理解されよう。従って、システムの設計時には、ステップS103〜S113(ステップS107は除く)のループが、十分短い時間で処理されるように装置設計を行う。なお、カフ内圧の取得は必ずしも一定時間毎に行う必要はないが、一定時間毎に実行するようにした場合にはタイマを利用して変化量が基準値未満である時間を計測する代わりに、変化量が基準値未満と判定された連続回数をカウントすればよいほか、上述したように除算が不要となるため、カフ内圧の変化量算出処理が簡単になる。
図5は、異常装着状態の指用カフに対して上述したカフ加圧制御動作を行った際の具体的なカフ内圧変化の例を示す図である。事前の実験では、所定の加圧条件下で加圧した場合、約350〜500msec継続してエアバッグ内圧が基準値を下回った場合にエアバッグの破裂が観察された。そのため、エアバッグ内圧の取得を60msec毎に実行し、ステップS111で用いる基準値を7mmHg/60msec、ステップS113で用いる所定時間として120msecとした。つまり、この場合、取得したカフ内圧の変化量が2度続けて(120msec以上180msec未満継続して)基準値を下回った場合には、破裂の前兆であると判断する。
加圧開始から約230msecまでは正常にエアバッグ内圧が増加している。従って、240msecに内圧を取得した時点(図中a)では、変化量は基準値よりも大きい。しかし、60msec後(図中b)におけるカフ内圧変化量はほぼ0であり、基準値を下回っている。しかし、この時点では変化量が基準値未満である期間が120msecに達しないため、排気制御は行わない。
そして、加圧開始から360msec経過した時点(図中c)においてもカフ内圧変化量は基準値を下回っており、変化量はマイナスに転じている。この時点で変化量が所定時間継続して基準値を下回ったことが検出され、排気処理が実行される。
このように、本実施形態によれば、カフ内圧の変化量を監視し、その変化量が所定時間に渡って基準値に満たない場合には破裂の前兆であるエアバッグの膨張が発生しているものと判定して排気処理を行うことで、指用カフの未装着時、装着時に関わらず、破裂を防止することが可能になる。
●(第2の実施形態)
指用カフを用いる生体情報測定装置には、図4で説明したように、カフの加速速度を変更しながらカフを加圧する装置が存在する。図4においてはカフ内圧の値によって加速速度を落とす装置について説明したが、カフ内圧の変化率が低下した場合、加圧速度を上昇させる機能を有する装置がある。
つまり、カフ内圧が上昇し、エアバッグの容積限界(エアバッグ自体が膨張しない状態での最大容積)を超えて空気を送り込む場合には、エアバッグが元の大きさに戻ろうとする抗力に抗って空気を送り込む必要があるため、同じ加圧速度では内圧変化量が低下する現象が発生する。このため、カフ内圧の変化率が低下した場合には、加圧速度を上げて内圧変化量の低下を補償するのである。
本実施形態では、このような補償機能を有する生体情報測定装置に対して本発明を適用した場合を説明する。
本実施形態に係る生体情報測定装置は、演算制御部10が実行するカフ加圧制御動作以外は第1の実施形態で説明した構成を用いることができる。従って、構成例についての説明は省略する。
本実施形態においても、破裂防止の基本的な原理は第1の実施形態と同様である。ただし、カフ内圧の変化量が所定時間継続して基準値を下回った場合、直ちに排気処理を行うのではなく、上述した補償機能による加圧速度の上昇処理を行う。そして、加圧速度を上昇した後のカフ内圧変化量が依然として基準値を下回る場合に排気処理を行う。
図7は、本実施形態におけるカフ加圧制御動作を説明するフローチャートである。第1の実施形態で説明した図6と同じ処理には同じステップ番号を付した。図6との比較から明らかなように、本実施形態におけるカフ加圧制御動作は、図6のステップS113とS115の間にステップS201〜S205の処理が追加されている以外は同一である。従って、ステップS201〜S205の処理について重点的に説明する。
ステップS113において、変化量が所定時間継続して基準値を下回ったことが検出された場合、演算制御部10は、ステップS201へ移行し、加圧速度を既に上昇させたか否かを判定する。まだ加圧速度を上昇させていない場合には、ステップS203へ移行し、タイマを停止させ、また計時値を0にした後、ステップS205で駆血制御部202を用いて加圧速度を予め定めた規則に従って、例えば変化量の値に応じた値だけ上昇させる。そして、ステップS103に戻る。
本実施形態においても第1の実施形態で説明したように、ステップS103で行うカフ内圧の測定(取得)処理は、ステップS113で比較される所定時間よりも十分短い間隔で実行される必要がある。従って、システムの設計時には、ステップS103〜S113〜S201〜S205の処理(ステップS107は除く)のループが、十分短い時間で処理されるように装置設計を行う。なお、本実施形態においてもカフ内圧の取得間隔は十分短ければ、一定であっても、変化してもよい。一定時間毎にカフ内圧を取得する場合、第1の実施形態で説明したように処理が簡単になる。
次にステップS113においてカフ内圧変化量が所定時間継続して基準値を下回ったことが検出された場合には、加圧速度上昇済であるため、ステップS201からステップS115へ移行し、排気処理を行う。
なお、本実施形態では、ステップS113でカフ内圧が所定時間継続して基準値を下回ったことが2回検出されて初めて破裂の前兆と判定がなされるため、第1の実施形態よりも判定に長い時間が必要となる。従って、判定に要する時間がステップS113での最初の検出から最短でエアバッグの破裂に至る時間よりも短くなるように所定時間を設定する。
なお、説明及び発明の理解を容易にするため、図7においてはステップS113での比較に用いる所定時間を、加圧速度上昇前と上昇後で共通としたが、異なる所定時間を用いるようにしても良い。
図8は、図5と同じ異常装着状態の指用カフに対して本実施形態のカフ加圧制御動作を行った際の具体的なカフ内圧変化の例を示す図である。事前の実験では、所定の加圧条件下で加圧した場合、約350〜500msec継続してエアバッグ内圧が基準値を下回った場合にエアバッグの破裂が観察された。そのため、エアバッグ内圧の取得を60msec毎に実行し、ステップS111で用いる基準値を7mmHg/60msec、ステップS113で用いる所定時間として120msecとした。つまり、この場合、取得したカフ内圧の変化量が加圧速度上昇前と上昇後に2度ずつ、合計4度続けて(240msec以上300msec未満継続して)基準値を下回った場合に、破裂の前兆であると判断する。
加圧開始から360msec(図中a〜c)までは図5と同様であるが、ここで加圧速度の上昇がなされるため、若干のタイムラグの後内圧は上昇に転じている。しかし、その後120msec経過した480msec時点(図中d)においても内圧変化量は7mmHg/60msecに至らず、排気処理が行われている。
このように、本実施形態によれば、内圧低下の補償機能を有する生体信号測定装置においても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
本発明の実施形態に係る生体信号測定装置の構成例を示す図である。 図1における指用カフ22の構成例を示す図である。 指用カフ22の装着時の状態を模式的に示す図である。 指用カフの正常時の内圧変化の例を示す図である。 異常状態のカフに対し、本発明の第1の実施形態におけるカフ加圧制御動作を適用した場合の内圧変化の例を示す図である。 本発明の第1の実施形態におけるカフ加圧制御動作を説明するフローチャートである。 本発明の第2の実施形態におけるカフ加圧制御動作を説明するフローチャートである。 異常状態のカフに対し、本発明の第1の実施形態におけるカフ加圧制御動作を適用した場合の内圧変化の例を示す図である。

Claims (6)

  1. 加圧手段を用い、帯状の本体と、最大容積が可変なエアバッグとを有するカフの、前記エアバッグに気体を送り込んで加圧制御を行う加圧制御装置であって、
    前記加圧手段により前記エアバッグを加圧している間、前記エアバッグの内圧を繰り返し検出し、前記エアバッグの内圧変化量を検出する内圧変化量検出手段と、
    前記内圧変化量が、所定時間継続して基準値を下回ったか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により、前記内圧変化量が前記所定時間継続して前記基準値を下回ったことが判定された場合、前記加圧手段による前記エアバッグの加圧を中止させる加圧中止手段とを有することを特徴とする加圧制御装置。
  2. 加圧手段を用い、帯状の本体と、最大容積が可変なエアバッグとを有するカフの、前記エアバッグに気体を送り込んで加圧制御を行う加圧制御装置であって、
    前記加圧手段により前記エアバッグを加圧している間、前記エアバッグの内圧を繰り返し検出し、前記エアバッグの内圧変化量を検出する内圧変化量検出手段と、
    前記内圧変化量が、所定時間継続して基準値を下回ったか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により、最初に前記内圧変化量が前記所定時間継続して前記基準値を下回ったことが判定された場合、前記加圧手段による前記エアバッグの加圧速度を上昇させる加圧速度上昇手段と、
    前記加圧速度上昇手段による前記加圧速度上昇後に、再度前記判定手段により、前記内圧変化量が前記所定時間継続して前記基準値を下回ったことが判定された場合、前記加圧手段による前記エアバッグの加圧を中止させる加圧中止手段とを有することを特徴とする加圧制御装置。
  3. 前記エアバッグの排気を行う排気手段をさらに有し、
    前記加圧中止手段が、前記加圧手段による前記エアバッグの加圧を中止させた後、前記排気手段により前記エアバッグの排気を行わせることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の加圧制御装置。
  4. 加圧手段を用い、帯状の本体と、最大容積が可変なエアバッグとを有するカフの、前記エアバッグに気体を送り込んで加圧制御を行う加圧制御方法であって、
    前記加圧手段により前記エアバッグを加圧している間、前記エアバッグの内圧を繰り返し検出し、前記エアバッグの内圧変化量を検出する内圧変化量検出工程と、
    前記内圧変化量が、所定時間継続して基準値を下回ったか否かを判定する判定工程と、
    前記判定工程により、前記内圧変化量が前記所定時間継続して前記基準値を下回ったことが判定された場合、前記加圧手段による前記エアバッグの加圧を中止させる加圧中止工程とを有することを特徴とする加圧制御方法。
  5. 加圧手段を用い、帯状の本体と、最大容積が可変なエアバッグとを有するカフの、前記エアバッグに気体を送り込んで加圧制御を行う加圧制御方法であって、
    前記加圧手段により前記エアバッグを加圧している間、前記エアバッグの内圧を繰り返し検出し、前記エアバッグの内圧変化量を検出する内圧変化量検出工程と、
    前記内圧変化量が、所定時間継続して基準値を下回ったか否かを判定する判定工程と、
    前記判定工程により、最初に前記内圧変化量が前記所定時間継続して前記基準値を下回ったことが判定された場合、前記加圧手段による前記エアバッグの加圧速度を上昇させる加圧速度上昇工程と、
    前記加圧速度上昇工程による前記加圧速度上昇後に、再度前記判定工程により、前記内圧変化量が前記所定時間継続して前記基準値を下回ったことが判定された場合、前記加圧手段による前記エアバッグの加圧を中止させる加圧中止工程とを有することを特徴とする加圧制御方法。
  6. 前記加圧中止工程が、前記加圧手段による前記エアバッグの加圧を中止させた後、前記エアバッグの排気を行う排気工程をさらに有することを特徴とする請求項4又は請求項5記載の加圧制御方法。
JP2004054964A 2004-02-27 2004-02-27 加圧制御装置及び加圧制御方法 Expired - Lifetime JP4473010B2 (ja)

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