JP4472977B2 - 建物の制振装置 - Google Patents

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Description

本発明は、建物の制振装置に関する。さらに詳しくは、セッティングが容易とされた建物の制振装置に関する。
近年、住宅、ビルなどの建物について、地震や交通振動などによって生じる振動障害を抑えるために、TMD(Tuned Mass Damper)などの制振装置が用いられている。図3に従来のTMDの一例を示す。
TMDは、図3に示すように、建物の天井、屋上などに、重り(マス)101をバネ機構102(例えば積層ゴム)により振動可能に取り付け、建物の振動によりマス101を振動させるとともに、その振動エネルギを減衰器103により吸収させ、これにより建物の振動を抑えるものとされる。
このとき、マス101、バネ機構102および減衰器103とで構成される振動系の固有振動数が建物の固有振動数と等しければ、共振によりマス101の振動が最大となって制振効果を発揮させることができる。このため、従来のTMDにおいては、バネ定数の異なるバネを複数用意し、これら複数のバネを順次装着してマス101、バネ機構102および減衰器103とで構成される振動系の固有振動数が、建物の固有振動数と一致するようにする、といった振動数調節作業を行うのが通常とされる。
ところが、この方式では、バネを交換する際に重量物であるマス101を持ち上げる必要があり、特に一般住宅の場合、屋根裏などの狭小な設置スペースで力仕事を行う必要が生じるため、調節作業が非常に困難なものになるといった問題がある。
このため、図示例(図3参照)のように、振動数調節用のバネ機構104を設け、これにより振動系の固有振動数を建物の固有振動数と一致するようにしたものが提案されている。
しかしながら、この方式は、本来のバネ機構102とは別に振動数調節用のバネ機構104を設ける必要があることから、部品点数が増大して構成が複雑化し、装置のコンパクト化が困難になるといった別の問題を生じる。
本発明はかかる従来技術の課題に鑑みなされたものであって、構成の簡素化が図られるとともに、スペース効率が高く、振動数調節の容易な建物の制振装置を提供することを目的としている。
本発明の制振装置は、マスと、該マスを所定範囲で水平方向に変位自在に支持するマス支持部と、該マスに水平方向の振動を生じさせて制振させる制振機構とを備え、前記制振機構は、前記マスに上下動可能に嵌装された上下動部材と、該上下動部材の上面から所定高さで突出された回動自在なボールと、該ボールを押える凹部が下面に形成された押え部材と、前記上下動部材を上方に付勢する弾性部材と、前記上下動部材に粘性抵抗を付与する粘性流体とを含むものとされ、前記マスは、上面に開口を有する円柱状の穴と、該穴に連通した粘性流体貯蔵室とを有してなることを特徴とする。
本発明の制振装置においては、押え部材の高さ位置が調節可能とされなるのが好ましい。
また、本発明の制振装置においては、マス支持部は、基板と、該基板に設けられた枠と、該枠内に配設された転動体とを備えてなるのが好ましい。
さらに、本発明の制振装置においては、マスが、上面に開口を有する円柱状の穴と、該穴に連通した粘性流体貯蔵室とを有してなるのが好ましい。
さらに、本発明の制振装置においては、円柱状の穴と粘性流体貯蔵室とを連通する連通路にオリフィスが形成されてなるのが好ましい。
本発明によれば、制振装置の構成の簡素化が図られるとともに、その振動数の調整が容易となるという優れた効果が得られる。
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施形態に基づいて説明するが、本発明はかかる実施形態のみに限定されるものではない。
図1および図2に、本発明の一実施形態に係る建物の制振装置を示す。この制振装置1は、図示しない建物の屋上や天井裏など、地震や交通振動などに起因する建物の振動が顕著となる部分に設けられるものとされる。
制振装置1は、マス2と、マス2を所定範囲で水平方向に変位自在に支持するマス支持部3と、マス支持部3により支持されたマス2に水平方向の振動を生じさせて制振させる制振機構4とを主要構成要素として備えてなる。
マス2は、質量比が建物の例えば1〜3%で、下面が滑らかな平面に形成された概略立方体形状の例えば鋳物からなる重りとされる。マス2中央には、図2に示すように、その上面に開口し上下方向に延びるシリンダボア(円柱状の穴)11が設けられている。このシリンダボア11には、マス2の水平方向の振動に連動して上下動するピストン(上下動部材)12が嵌装されるとともに、ピストン12を上方に向かって付勢するコイルスプリング(弾性部材)16が配設されている。なお、マス2の形状は立方体形状に限定されるものではなく、適宜形状とでき例えば円柱状とすることもできる。
また、シリンダボア11の周囲には、このシリンダボア11と連通路13を介して連通される1または複数の油室(粘性流体貯蔵室)14が設けられる。すなわち、連通路13を通してシリンダボア11と油室14との間で粘性油(粘性流体)Lが流動するように構成されている。ここで、連通路13は、流動抵抗を大きくし、振動エネルギを効果的に減少させることができるように、オリフィス15が設けられるものとされる。なお、油室14天井には、図2に点線で示すように、空気抜き孔が形成されてもよい。
ピストン12は、周囲に粘性油Lの流出を防止するシール部材(図示省略)、およびその上面から所定高さ突出した状態で自在に回転するボール21が設けられるものとされる。このボール21は、後述する押え部材30と協働してマス2の水平方向の移動量を規制し、マス2に水平振動を生じさせるものとされる。
ボール21の装着は、具体的には、ボール21をピストン上面から所定高さ突出させ、かつボール21が抜けないように径および深さが設定された開口22を有する球面状の凹部からなるボール収容部23を設け、このボール収容部23にボール21を収納することによりなされる。ここで、ボール収容部23の底部には、球状の転動体24が所定数、適度に潤滑がなされて置かれており、この転動体24の上にボール21を載置することによって、ボール21が転動自在に設けられるものとされる。すなわち、ボール21はいわゆるフリーベアリング機構により支持されてなるものとされる。また、開口22の周縁は、図2に示すように、開口22の中心に向けてひさし状に延伸されて転動体24の抜け防止部23aとされている。この開口22の周縁も適度に潤滑がなされている。
押え部材30は、正方形状平板または長方形状平板とされ、ボール21の上方に配設されて、前述したように、マス2の水平方向の移動量を規制し、マス2に水平振動を生じさせるものとされる。この押え部材30は、支持枠33,33間に配設された横部材34,34に架け渡された押え板32,32により押えられている。
また、押え部材30の下面には、図1に示すように、球面状(または円錐状)の凹部31が形成されている。前述したように、コイルスプリング16によりピストン12が上方向に付勢され、かつ、押え部材30が押え板32,32により押えられているので、マス2に水平振動が生じてもボール21は凹部31と常に当接している。そのため、凹部31の曲率(または傾斜)を適当なものにすることによって、マス2を含む振動系の振動数が自動的に調節されることが期待される。また、押え部材30と押え板32,32との間にスペーサを介装してコイルスプリング16の付勢力を調整することによっても、マス2を含む振動系の振動数の調節がなし得る。
マス支持部3は、水平に配置された基板41の上にマス2の振動を許容するサイズの枠42を設け、枠42の内側にマス2を水平に支持することができる程度の密度で球状の転動体43を敷くようにして構成されている。ここで、建物の振動がマス2を1軸方向にのみ変位させるような振動であれば、転動体43として球状のものではなくコロを用いることも可能である。
次に、かかる構成とされている制振装置1の制振作用について説明する。
・ 地震や交通振動などにより建物が横揺れすると、マス2は転動体43上をスライドする。例えば、図1中の右方向にスライドする。
・ マス2のシリンダボア11に嵌装されているピストン12上面に設けられたボール21は、ピストン12が粘性油Lの流動抵抗およびコイルスプリング16の付勢力に抗しながら降下するので、マス2のスライドに追従して凹部31内面に沿って移動する。
・ 凹部31内面は球面状(または円錐状)とされ、かつコイルスプリング16によりピストン12が上方向に付勢されているところから、ボール21が凹部31内面周縁に向かうにしたがって、ボール21の凹部31内面に対する押圧力が増大してマス2の移動速度が次第に減少し、ついには停止する。
・ マス2は停止後、建物の横揺れにつれて前回とは反対方向にスライドする。例えば、図1中の左方向にスライドする。つまり、マス2は左右に振動する。
・ マス2、コイルスプリング16および粘性油Lからなる振動系の固有振動数は建物の固有振動数と一致させられているので、マス2は建物の横揺れに共振して建物の横揺れを吸収する。
このように、実施形態の制振装置1においては、建物の振動エネルギをマス2の振動エネルギに転化して建物の制振がなされる。
なお、前記説明から明らかなように、ピストン12と、ピストン12上面に設けられたボール21と、このボール21を押える押え部材30と、ピストン12を上方に付勢するコイルスプリング16と、ピストン12に粘性抵抗を付与する粘性油Lとにより制振機構4が構成されるのが理解される。そして、その振動数の調整は、押え部材30と押え板32,32との間にスペーサを介装するという簡単な作業によりなし得る。
したがって、一般住宅に、制振装置1を設置する場合のように、非常に狭小なスペースにおける作業が余儀なくされる場合においても容易に調節作業を行うことが可能となる。
また、調節用のバネを他に設けることなく制振機構4を構成するコイルスプリング16の付勢力を調節することにより振動数の調節を行うことが可能であるので、部品点数を削減することができ、装置のコンパクト化が図れる。
上述したように、本発明は、建物の制振に適用できる。
本発明の実施形態1に係る制振装置の概略図である。 同装置の要部断面図である。 従来の制振装置の一例の概略図である。
符号の説明
1 制振装置
2 マス
3 マス支持部
4 制振機構
11 シリンダボア(円柱状の穴)
12 ピストン(上下動部材)
13 連通路
14 油室(粘性流体貯蔵室)
15 オリフィス
16 コイルスプリング(弾性部材)
21 ボール
30 押さ部材
31 凹部
L 粘性油(粘性流体)

Claims (4)

  1. マスと、該マスを所定範囲で水平方向に変位自在に支持するマス支持部と、該マスに水平方向の振動を生じさせて制振させる制振機構とを備え、
    前記制振機構は、前記マスに上下動可能に嵌装された上下動部材と、該上下動部材の上面から所定高さで突出された回動自在なボールと、該ボールを押える凹部が下面に形成された押え部材と、前記上下動部材を上方に付勢する弾性部材と、前記上下動部材に粘性抵抗を付与する粘性流体とを含むものとされ
    前記マスは、上面に開口を有する円柱状の穴と、該穴に連通した粘性流体貯蔵室とを有してなる
    ことを特徴とする建物の制振装置。
  2. 押え部材の高さ位置が調節可能とされなることを特徴とする請求項1記載の建物の制振装置。
  3. マス支持部は、基板と、該基板に設けられた枠と、該枠内に配設された転動体とを備えてなることを特徴とする請求項1記載の建物の制振装置。
  4. 円柱状の穴と粘性流体貯蔵室とを連通する連通路にオリフィスが形成されてなることを特徴とする請求項記載の建物の制振装置。
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