JP4472877B2 - 液体サンプル中の特異的IgE抗体の検出および/または定量方法 - Google Patents

液体サンプル中の特異的IgE抗体の検出および/または定量方法 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は液体サンプル中の抗原、抗体またはハプテンの形態のリガンドに特異的なIgE抗体の検出および/または定量方法に関する。
【0002】
WO94/11734は化学ルミネセンス標識およびビオチン結合リガンドを用いる抗体の2部位イムノアッセイに関して記載し、該方法は(a)液体サンプルをビオチンまたはその機能的な誘導体に結合したリガンド抗原、抗体またはハプテン、常磁性粒子に結合した検出される抗体に対する抗体およびアビジン、ストレプトアビジンまたはその機能的誘導体に結合した化学ルミネセンスアクリジニウム化合物を混合し、固相混合物を形成する工程;(b)液体相から固相を磁性的に分離する工程;(c)あるとすれば、分離された固相中の化学ルミネセンス反応を開始する工程;並びに(d)サンプル中の該抗体の存在を示す化学ルミネセンス相の存在に関して分離された固相を分析する工程からなる。
【0003】
先行技術は体液中の特定免疫グロブリン、例えばIgA、IgD、IgE、IgG、IgMおよびそのサブクラスからなる群から選択する特定免疫グロブリンの濃度測定にとりわけ適している。
【0004】
また先行技術はIgA、IgD、IgE、IgG、IgMおよびそのサブクラスのごときクラスまたはサブクラスの免疫グロブリンの検出および全含量の定量に適している。
【0005】
WO98/23964ではイヌ、ネコおよびウマIgEの検出法について開示している。方法の一つの実施形態は、a)ヒトFcεレセプター(FcεRI)を基質に結合させる工程、b)この基質−FcεRIとIgE含有組成物とを接触させて、基質−FcεRI−IgEの複合体を形成する工程、c)過剰の非結合物質を除去する工程、d)この複合体のIgEに選択的に結合できる例えば抗原の形態のインジケーター分子を加える工程、該インジケーター分子は検出可能なマーカー、例えば蛍光標識またはリガンド例えばビオチンと結合できるものである、e)過剰のインジケーター分子を除去する工程、およびf)形成した標識複合体を測定する工程からなる。
【0006】
この文書はほかに、基質が磁性粒子またはFcεRIを発現する組換え細胞などの粒子状物質でよいことを一般的に記載している。また検出可能なマーカーは化学ルミネセンス標識であることが一般的に述べられている。
【0007】
WO98/23964中開示された先行技術アッセイでは、過剰の基質−FcεRIを用い、従って、使用したFcεRIに結合できる、検出される特定IgEおよびその他の免疫グロブリン例えばIgGの全含量を測定する。このアッセイは、血清を基質−FcεRIに添加した後および抗原を添加した後の洗浄工程などの厳密にインビトロ条件下で実施される。
【0008】
「IgEおよびIgG抗体によるTセル免疫応答の制御および標的化」、Bheekha Escuraら、Immunology,86:334−350(1995)ではa)NIP(5−ヨード−4−ヒドロキシル−3−ニトロフェンアセチル)に特異的なマウス/ヒトキメラモノクローナルIgEをアレルゲン−NIPと共にインキュベートして複合体を形成する工程、b)この複合体をBセルとインキュベートする工程、c)洗浄により過剰の複合体を除去する工程、およびd)得られた細胞を蛍光標識した、NIP特異的抗体に対する抗体と共にインキュベートする工程、およびe)蛍光を検出する工程からなる方法について開示している。
【0009】
本出願の優先期間の後に公開されたWO99/51988は、FcεRI−免疫グロブリン−アレルゲンの複合体を形成し、形成した複合体を検出することからなる、FcエプシロンレセプターI分子を用いる生物学的に活性なアレルゲン特異的免疫グロブリンの検出法について開示している。開示された好ましい実施形態では、プラスチックビーズ粒子に結合したアレルゲンと免疫グロブリン含有サンプルを接触させて基質結合免疫グロブリンアレルゲン複合体を形成させ、該複合体をFcεRIと接触させる。
【0010】
発明の要旨
本発明で取扱う技術的問題は、ただサンプル中のIgEの存在を測定するというよりむしろ、IgEがそのレセプターに結合することによりそのエフェクター機能を呈する能力を反映するIgE測定を提供できる、よりインビボに近い条件下で実施できる、種々反応物質間での結合反応が可能になるところの、液体サンプル中の特異的IgE抗体を検出および/または定量する方法を提供することである。
【0011】
本発明の方法は;
(a)(i)サンプルを(ii)抗原、抗体またはハプテンの形態の遊離リガンドと接触させ、IgE−含有複合体を含んでなる混合物Iを形成する工程;
(b)混合物Iを(iii)IgEレセプターに結合するキャリヤと混合してキャリヤ結合IgE含有複合体を含んでなる混合物IIを形成する工程、該IgEレセプターはCD23(FcεRII)および/またはFcεRIである;
(c)混合物IIからキャリヤ結合IgE含有複合体を分離する工程;並びに
(d)形成したキャリヤ結合IgE含有複合体の量を測定する工程;
からなることを特徴とする。
【0012】
低親和性IgEレセプターCD23(FcεRII)は好酸球、活性化BおよびTセル並びに樹状細胞の表面に見出される。CD23は多機能レセプターであり、IgE媒介抗原提示において重要な役割を果たすことが示されている。CD23は、最初、IgEおよび抗原/アレルゲンの両方を含有する多成分複合体の形態で存在するIgEに結合すると考えられている(1、2)。しかしながら、単量体の形態のNIP特異的モノクローナルIgEがCD23に結合できるということが報告されている(3)。しかしながら、精製されたモノクローナルIgE抗体の凝集が生じることは無視できない。CD23はα鎖からなり、単量体、二量体または三量体として存在できる。
【0013】
高親和性IgEレセプターFcεRIは、肥満細胞および好塩基球の表面に、並びにランゲルハンス細胞、単球および樹状細胞にも、見出される。FcεRIもまたIgE媒介抗原/アレルゲン提示において重要な役割を果たすことが示されている(4)。IgEは、単量体IgEの形態でFcεRIに、IgE−抗原/アレルゲンに、並びにIgEおよび抗原/アレルゲンの両方を含有する多成分複合体に結合できる。肥満細胞および好塩基球のFcεRIはα鎖、β鎖およびγ鎖からなり、ランゲルハンス細胞、単球および樹状細胞のFcεRIはα鎖およびγ鎖からなる。
【0014】
本発明は、CD23への結合の前または少なくとも同時にIgE含有サンプルを抗原/アレルゲンと反応させるならば、抗体検出アッセイにおいてCD23を使用できるという認識に基づいている。
【0015】
本発明はさらに、一般に第1工程でIgE含有液体サンプルを溶解した状態の抗原/アレルゲンと反応させ、反応を完了して得られた混合物をキャリヤ−IgEレセプターと接触させるアッセイ過程は、インビボで同一の反応が生じる条件によく似ているという認識に基づいている。
【0016】
とりわけ本発明のアッセイは、IgEおよび抗原/アレルゲン含有多成分複合体の形成中に、並びにIgE−抗原/アレルゲンの形成中に生じるかもしれない、サンプル中に存在するその他の免疫グロブリンおよびいずれかのその他の干渉する可能性を有する成分からの干渉をまねしている。また、一方はキャリヤ−IgEレセプターと、および単量体IgE、IgE−抗原/アレルゲン、およびIgEおよび抗原/アレルゲンを含有する多成分複合体との間の結合において、得られた混合物のその他の成分からの干渉もまた生じる可能性がある。
【0017】
このように、本発明のアッセイによりインビボ条件下でCD23および/またはFcεRIレセプターに結合でき、それによりその生物学的機能を呈する特定IgEのレベル、以下ではIgEの適切インビボレベルという、を測定することが可能になる。本発明は、サンプルを採取した対象の免疫学的状態を決定するのは、IgEの全レベルよりむしろ存在するIgEのIgEレセプターへの結合能力であるので、IgEの適切インビボレベルのかかる測定は該対象についての貴重な情報を有しているという認識により達成されている。このように本発明のアッセイは先行技術のアッセイよりもより正確に対象の免疫学的状態を決定できる可能性を提供している。
【0018】
とりわけ、本発明のアッセイは特異的アレルギーワクチン接種(SAV)処置を受けている対象の免疫学的状態のモニター観察および評価に関して価値がある。このように、SAV処置は、IgEのIgEレセプターに対する結合を阻害するかまたは低減させ、従って、IgEの適切インビボレベルおよび全IgEレベルが有意に異なるかぎりにおいて、IgEの適切インビボレベルは全IgEレベルよりもアレルギー性疾患の重篤度のより正確な判断基準を与えることが示された。例えば、本発明の方法によりSAV処置前および後に決定されるインビボIgEレベルは第4因子により異なるが、それに比較して慣用的なIgEアッセイにより測定されるIgEレベルはSAV処置前および後で変化しない。
【0019】
本発明はさらに、アレルギー性および非アレルギー性の両方の対象を含む対象、とりわけヒト、の免疫学的状態をモニター観察および評価するための請求項1ないし13のいずれかの方法の使用に関する。
【0020】
とりわけ本発明は特異的アレルギーワクチン接種(SAV)処置を受けている対象とりわけヒトの免疫学的状態をモニター観察および評価するための請求項1ないし13のいずれかの方法の使用に関する。
【0021】
発明の詳細な説明
本発明の実施形態ではリガンドは標識されている。
【0022】
「標識されたリガンド」なる表現は標識された原子または部分例えば放射性原子標識を含んでなるいずれものリガンドを意味する。
【0023】
本発明の別の実施形態では、工程a)で用いるリガンドは(iv)標識化合物に結合している。本発明の別の実施形態では、工程a)において(i)サンプルおよび(ii)リガンドに加えて(iv)標識化合物を加える。また、(iv)標識化合物を工程a)で形成したIgE含有複合体に加えてもよい。
【0024】
本発明の好ましい実施形態では、(iv)標識化合物を工程(b)で形成したキャリヤ結合IgE含有複合体に加える。
【0025】
本発明のとりわけ好ましい実施形態では、(iv)標識化合物を分離工程(c)から得られたキャリヤ結合IgE含有複合体に加え、混合物II’を形成し、この場合得られた標識およびキャリヤ結合IgE含有複合体を混合物II’から分離し、工程(d)の前に洗浄する。
【0026】
「標識化合物」なる表現は、ルミネセンス標識、化学ルミネセンス標識、酵素標識、放射性標識、蛍光標識および吸収標識からなるイムノアッセイで慣用的に用いられるいずれかの適当な標識系を意味する。
【0027】
本発明の好ましい実施形態では、(iv)標識化合物はアビジン、ストレプトアビジンまたはその機能的誘導体に共有結合した化学ルミネセンス化合物である。
【0028】
化学ルミネセンス標識はアクリジニウム化合物、例えばN−ヒドロキシサクシンイミド・ジメチルアクリジニウムエステル(NHS−DMAE)であるのが好ましい。Weeksら、Clinical Chem.29:1474−1479(1983)の方法によりアビジン/ストレプトアビジンおよびDMAEを結合できる。本発明の使用に適した化学ルミネセンス化合物のその他の例としてはルミノール、ルシゲニンおよびロフィンなどがある。
【0029】
本発明の別の好ましい実施形態では、(iv)標識化合物はアビジン、ストレプトアビジンまたはその機能的誘導体に共有結合した蛍光標識である。蛍光標識の好ましい例としてはフィゴエリスリン(PE)がある。
【0030】
用いる標識の型に依存して、標識化合物をリガンドに直接結合できるか、またはビオチンによりリガンドに結合できる。本発明の好ましい実施形態ではリガンドをビオチンまたはその機能的誘導体に結合する。好ましくはビオチンは工程(a)で加えたリガンドに結合する。
【0031】
標識化合物は、また、検出されるIgEに対する抗体により、検出されるIgEと結合できる。これでは、IgEに対するこの抗体は、IgEのIgEレセプターに対する結合を妨害しないように、IgEに結合される。標識化合物の組合わせおよび検出抗体を工程(b)または(c)において形成されるキャリヤ結合IgE含有複合体に加えるのが好ましい。別法として、標識化合物の組合わせおよび検出抗体を工程(a)においてサンプルおよびリガンドの前かまたは同時に加えるかまたは工程(a)において形成されたIgE含有複合体に加える。
【0032】
検出抗体はポリクローナル抗体であるのが好ましい。
【0033】
標識化合物に結合した検出抗体からなる検出系を使用することは、同一の系を検出されるIgEから独立して用いることができるという利点を有する。また、未標識リガンドを使用できる検出系を用いることは、インビボ条件を最もよく擬似しているので有利であると考えられる。
【0034】
用いる標識系の型に依存して、標識化合物を検出抗体に直接結合できるかまたはビオチンにより検出抗体に結合できる。本発明の好ましい実施形態では、検出抗体をビオチンまたはその機能的誘導体に結合する。ビオチンを工程(c)の後に加えた検出抗体に結合するのが好ましい。
【0035】
好ましくはIgE含有サンプルをリガンドと接触させてインキュベートし、混合物Iを形成させた(工程(a))後、混合物Iをキャリヤ/IgEレセプターと接触させる(工程(b))。サンプルおよびリガンドのインキュベーション時間は1ないし120、好ましくは5ないし60、より好ましくは10ないし40分間である。
【0036】
この工程は、IgEレセプターと接触する前にリガンドおよびIgEの複合体を形成させるので、および、CD23が該複合体の形態のIgEに結合するので、この工程が最もよくインビボ条件に、似ていると考えられる。
【0037】
別法として、工程(a)および(b)を1回の操作で同時に実施する、すなわちIgE含有サンプル、リガンドおよびキャリヤ−IgEレセプターを混合し、一緒にインキュベートする。この場合、インキュベーション時間は1ないし120、好ましくは5ないし60、より好ましくは10ないし30分間である。
【0038】
キャリヤは免疫学的アッセイにおいて共通に用いられるいずれかの固体物質、例えば生物学的細胞、例えばBセル;例えばガラス、金属すなわち鉄または重合体からなる粒子状物質;常磁性粒子;および重合体からなるプレート、ウェル、皿またはチューブでよい。
【0039】
キャリヤは好ましくは粒子、最も好ましくは常磁性粒子である。「常磁性粒子」なる用語は液体培地に分散または懸濁できるいずれかの常磁性粒子、例えばアドバンスト・マグネチックス・インコーポレーティッド(米国)により販売されている「バイオマグ」粒子(アミン末端基で被覆された酸化鉄粒子)、ダイナル・エイ・エス(ノルウェイ)により販売されている「ダイナビーズ」(重合体で覆われた酸化鉄)を意味する。
【0040】
粒子状物質をキャリヤとして用いる場合、液体相からの固体相複合体の分離は用いる固体粒子の型に依存して、すなわち磁性分離、濾過、沈殿、遠心、クロマトグラフィー、カラムクロマトグラフィーにより実施できる。
【0041】
本発明の好ましい実施形態では、第1の測定値を得るためにCD23単独、および第2の測定値を得るためにFcεRI単独、の両方を用いて検出されるIgEを定量する。
【0042】
Bセルによる低抗原濃度でのCD23媒介抗原提示は、CD4+Tセルの活性化を促進し、後期相アレルギー性応答、すなわち暴露の約6から24時間の間に現れる応答、において重要な役割果たす。IgEの架橋結合後の、肥満細胞および好塩基球のFcεRI引き金は、即時型アレルギー応答を誘起する。このように、CD23およびFcεRIの生物学的機能は異なり、それ故にIgEレセプターとしてCD23およびFcεRIを用いる本発明のアッセイで得られる結果は各々、IgE含有サンプルの源である対象の免疫学的状態に関して異なる情報を有している。従って、対象の免疫学的状態をモニター観察および評価するためのより完全な基礎を提供するために、CD23およびFcεRIの両方に関する結果を得るのが有利である。
【0043】
本発明の別の好ましい実施形態では、CD23およびFcεRIの組合わせを用いる。用いるキャリヤが粒子状物質である場合、CD23およびFcεRIを別個の粒子にまたは同一の粒子に結合できる。
【0044】
本発明の方法はサンプル中の予期されるIgEレベルに比較して過剰のリガンドを用いて実施できる。多量の過剰リガンド、例えばIgEに対するリガンドの比率が10000まで、を用いることができる。
【0045】
本発明の好ましい実施形態では、リガンド分子数は検出されるIgE分子数の100%から10.000%の間、好ましくは100%から1000%の間、より好ましくは100%から200%の間、より好ましくは100%から150%の間、および最も好ましくは100%から120%の間である。
【0046】
前記から明らかなように、リガンドおよびIgEを対応する規模の量でまたはリガンドを少し過剰にして混合するのが好ましい。これは複合体形成に都合のよいインビボ条件に対応すると考えられるので好ましい。
【0047】
IgEに対するリガンドの好ましい比率は、多くの因子、例えばキャリヤの型、検出されるIgEの特性、並びに検出されるIgEに対応するIgEレセプターおよびリガンドの特性、に依存し、従って実施される特定の的アッセイに関して最適化されるべきである。しかしながら、IgEの適切インビボレベルの測定に関して前記の範囲内の比率で最もよい結果が得られるので、一般にかかる比率であるのが好ましい。これは、前記のCD23媒介抗原提示が低い抗原濃度で抗原提示を増強するメカニズムであることにより説明されると考えられる。高い抗原濃度では、CD23による特異的捕捉がなくとも、抗原提示細胞により十分な抗原が提示されるので、該メカニズムが不適切になる。換言すれば、リガンドおよびIgEの複合体は、CD23およびFcεRIの両方に結合し、前記したIgEに対するリガンドの比率で平衡がCD23に対する結合の方向にシフトすると考えられる。
【0048】
好ましくは、本発明の方法は0℃ないし100℃、より好ましくは0℃ないし40℃、および最も好ましくは20℃ないし38℃の温度で実施される。
【0049】
キャリヤとして生物学的細胞を用いる場合、そして標識化合物に結合した検出抗体からなる検出系を用いる場合、細胞の外表面上の、IgEレセプターに結合したIgEおよびアレルゲンの複合体が、標識される前に細胞内部へ内向する(これは測定の不正確性を招く)のを避けるために、相対的に低い温度、0℃ないし10℃、より好ましくは0℃ないし6℃でアッセイを実施するのが好ましい。
【0050】
本発明はとりわけ:
(a)(i)サンプルを(ii)抗原、抗体またはハプテンの形態の遊離リガンドと接触させて、IgE含有複合体を含んでなる混合物Iを形成する工程、ここでリガンドはビオチンまたはその機能的誘導体に結合している;
(b)混合物Iを(iii)IgEレセプターが結合しているキャリヤと混合して、キャリヤ結合IgE含有複合体を含んでなる混合物IIを形成する工程、該IgEレセプターはCD23(FcεRII)および/またはFcεRIである;
(b’)混合物IIからキャリヤ結合IgE含有複合体を分離し、該複合体を洗浄する工程;
(b’’)洗浄したキャリヤ結合IgE含有複合体にアビジン、ストレプトアビジンまたはその機能的誘導体に共有結合した(iv)化学ルミネセンス化合物の溶液を加え、混合物II’を形成する工程;
(c)混合物II’からキャリヤ結合IgE含有複合体を分離し、該複合体を洗浄する工程;
(d)得られたIgE含有複合体において化学ルミネセンス反応を開始し、あるとすれば、得られた化学ルミネセンスを検出/測定する工程;
からなる液体サンプル中の特定IgE抗体を検出および/または定量する方法に関する。
【0051】
定義
本発明において「特定IgE抗体」なる表現は、IgEレセプターCD23および/またはFcεRIに親和性を有するIgEアイソタイプのいずれかの特定免疫グロブリンおよびいずれかのその他の免疫グロブリンを意味する。
【0052】
「生物学的サンプル」なる用語は、生物学的有機体内で排出、分泌または輸送されるいずれかの生物学的流体、例えば血液、血漿、血清、尿、唾液およびいずれかのその他の流体を意味する。
【0053】
「抗原、抗体、またはハプテンの形態のリガンド」なる表現はいずれかの免疫学的に活性な物質であり得る。「抗原」はアレルゲン例えば樹木、草、雑草等の花粉、カビアレルゲン、ダニ(コナダニ)および動物例えばネコ、イヌ、ウマ、ウシおよびトリからのアレルゲン、有刺昆虫のアレルゲンおよび昆虫の吸入アレルゲン、および食物アレルゲンなどであり得;「抗体」は組換えおよびフラグメント化抗体などのモノクローナルまたはポリクローナル抗体であり得;並びに「ハプテン」はその炭水化物部分またはフラグメント、酵素インヒビターまたは薬物例えばペニシリンまたはその誘導体であり得る。
【0054】
本発明に関して「IgEレセプター」なる用語は、CD23(FcεRII)および/またはFcεRIを意味する。「CD23」なる用語は、純粋な形態のまたは混合物、溶液もしくは抽出物中のCD23;合成または組換えCD23;天然の供給源に由来するCD23;並びにCD23全体およびその部分などの、いずれかのその調合物およびいずれかのその部分を意味する。CD23のα鎖を三量体、二量体または単量体として用いることができ、α鎖またはその可溶性部分のみ、すなわち細胞膜の外表面から伸びている部分またはα鎖の可溶性部分の切片をCD23として用いることができる。「FcεRI」は純粋な形態のまたは混合物、溶液または抽出物中のFcεRI;合成または組換えFcεRI;天然の供給源に由来するFcεRI;並びにFcεRI全体およびその部分などのそのいずれかの、調合物およびそのいずれかの部分を意味する。とりわけ最初にIgEの結合に寄与するα鎖のみ、またはその可溶性部分すなわち細胞膜の外表面から伸びている部分またはα鎖の可溶性部分の切片をFcεRIとして用いることができる。
【0055】
「遊離の溶解したリガンド」なる表現は、妨害されずに自由にIgEと複合体を形成するリガンドを意味し、この表現は溶液中のリガンドおよび溶液中の物質に結合したリガンドを含む。
【0056】
本発明を以下の図面に関してより詳細に記載する。
【0057】
図1aは(i)血清不含、アレルゲン不含、(ii)対照血清およびアレルゲン、並びに(iii)アレルギー性患者の血清およびアレルゲンを用いて本発明のアッセイにおいて測定された蛍光レベルを示す。
【0058】
図1bは(i)対照血清およびアレルゲン、(ii)アレルギー性患者の血清およびアレルゲン、並びに(iii)アレルギー性患者の血清、CD19およびアレルゲンに対する抗体、並びに(iv)アレルギー性患者の血清、CD23およびアレルゲンに対する抗体を用いて本発明のアッセイにおいて測定された蛍光レベルを示す。
【0059】
図1cは(i)血清不含、アレルゲン不含、(ii)アレルギー性患者の血清およびアレルゲン不含、(iii)アレルギー性患者の血清およびアレルゲン、(iv)アレルギー性患者の血清、アレルゲンおよびIgGに対する抗体、並びに(v)アレルギー性患者の血清、アレルゲンおよびIgEに対する抗体を用いて本発明のアッセイにおいて測定された蛍光レベルを示す。
【0060】
図2aは(i)アレルギー性患者の血清およびアレルゲン不含、(ii)アレルギー性患者の血清およびアレルゲン、(iii)アレルギー性患者の血清、SAV処置したアレルギー性患者の血清およびアレルゲン、並びに(iv)SAV処置したアレルギー性患者の血清およびアレルゲンを用いて本発明のアッセイにおいて測定された蛍光レベルを示す。
【0061】
図2bは参考全IgEアッセイにおけるアレルギー性患者の血清およびSAV処置したアレルギー性患者血清のIgEレベルの測定値を基にして算出した図2aの(i)ないし(iv)の設定でのIgEレベルを示す。
【0062】
図3は本発明の一つの好ましい実施形態を示す図である。
【0063】
図4は本発明の第2の好ましい実施形態を示す図である。
【0064】
図5は本発明の第3の好ましい実施形態を示す図である。
【0065】
図6は(i)アレルギー性患者の血清、アレルゲンおよびCD23のIgE結合部分に対する抗体(1)、(ii)アレルギー性患者の血清、アレルゲンおよびCD23のIgE結合部分に対する抗体(2)、(iii)アレルギー性患者の血清、アレルゲンおよびCD23の非IgE結合部分に対する抗体、並びに(iv)アレルギー性患者の血清、アレルゲンおよびCD14に対する抗体を用いて本発明のアッセイにおいて測定された蛍光レベルを示す。
【0066】
図7aはアレルギー性患者の血清および漸増量の草アレルゲンを用いて本発明のアッセイにおいて測定された蛍光レベルを示す。
【0067】
図7bはアレルギー性患者の血清および漸増量の精製され、組換えにより発現されたカバ主要アレルゲンを用いて本発明のアッセイにおいて測定された蛍光レベルを示す。
【0068】
図8aは(i)カバアレルギー性患者の血清および非アレルギー性対照血清、(ii)アレルギー性患者の血清およびSAV処置したカバアレルギー性患者の血清(A)、(iii)カバアレルギー性患者の血清およびSAV処置したカバアレルギー性患者の血清(B)、並びに(iv)カバアレルギー性患者の血清およびSAV処置した草アレルギー性患者の血清を用いて本発明のアッセイにおいて測定された蛍光レベルを示す。
【0069】
図8bは漸増量の精製され、組換えにより発現されたカバ主要アレルゲン、並びに(i)カバアレルギー性患者の血清および非アレルギー性対照血清、(ii)アレルギー性患者の血清およびSAV処置したカバアレルギー性患者の血清(A)、(iii)カバアレルギー性患者の血清およびSAV処置したカバアレルギー性患者の血清(B)、並びに(iv)カバアレルギー性患者の血清およびSAV処置した草アレルギー性患者の血清を用いて本発明のアッセイにおいて測定された蛍光レベルを示す。
【0070】
図3は原理的に本発明のアッセイの好ましい実施形態の工程を示す。第1の工程ではビオチン化アレルゲンと、およびアレルゲンに特異的なIgEを含有するサンプル(図では「IgE」で表す)とを混合し、インキュベートして多くのIgE分子および多くのアレルゲン分子を含む複合体を含有する混合物Iを形成する。この混合物Iはさらに過剰のIgEおよびアレルゲンを含んでいる。第2の工程では多くのCD23分子(および/または多くのFcεRI分子)が結合した粒子状キャリヤを加え、該複合体はCD23を介してキャリヤに結合し、混合物IIを形成する。恐らく少量のIgEは単量体形態でCD23に結合するであろう。第3の工程ではキャリヤ結合複合体を混合物IIから分離し、1または2回洗浄して非結合反応物質を除去する。また、前記したように、本アッセイで生じる干渉はIgEレセプターに対する複合体の結合の阻害の結果による可能性があるので、洗浄により、存在し得るいずれかの非結合複合体をも除去する。混合物IIからの複合体の分離は例えばキャリヤとして常磁性粒子を用いた場合、磁性分離により実施できる。化学ルミネセンス標識、好ましくはストレプトアビジン・アクリジニウム・エステル試薬をキャリヤ結合複合体と共にインキュベートして複合体結合ビオチンに標識を結合させる。インキュベーションの後、キャリヤ結合標識複合体を分離し、洗浄して未反応標識分子を除去し、適当な試薬例えば水酸化ナトリウムを用いて化学ルミネセンス反応を開始し、キャリヤ結合標識複合体の化学ルミネセンスを測定する。
【0071】
図4は原理的に本発明のアッセイの好ましい実施形態の工程を示す。第1の工程ではビオチン化アレルゲンおよびアレルゲンに特異的なIgEを含有するサンプル(図では「IgE」で表す)および多くのCD23分子(および/または多くのFcεRI分子)が結合した粒子状キャリヤを混合し、インキュベートして多くのIgE分子および多くのアレルゲン分子を含むキャリヤ結合複合体を含有する混合物IIを形成する。混合物IIはさらに過剰のIgEおよびアレルゲン並びに非結合複合体を含んでなる。次いでキャリヤ結合複合体を混合物IIから分離し、1または2回洗浄する。
【0072】
続いて化学ルミネセンス標識、好ましくはストレプトアビジン・アクリジニウム・エステル試薬、をキャリヤ結合複合体と共にインキュベートして、複合体結合ビオチンにこの標識を結合させる。インキュベーションの後、キャリヤ結合標識複合体を分離し、洗浄して未反応標識分子を除去し、適当な試薬例えば水酸化ナトリウムを用いて化学ルミネセンス反応を開始し、キャリヤ結合標識複合体の化学ルミネセンスを測定する。
【0073】
図5は本発明の別の好ましい実施形態の工程を示す。第1のインキュベーション工程ではアレルゲンおよびアレルゲンに特異的なIgEを含有するサンプル(図では「IgE」で表す)を混合し、インキュベートして多くのIgE分子および多くのアレルゲン分子を含む複合体を含有する混合物Aを形成する。混合物Aはさらに過剰のIgEおよびアレルゲンを含んでなる。第2のインキュベーション工程では多くのCD23分子(および/または多くのFcεRI分子)が結合した粒子状キャリヤを加える。該複合体はCD23を介してキャリヤに結合して混合物Bを形成する。恐らく少量のIgEは単量体形態でCD23に結合するであろう。続いてキャリヤ結合複合体を混合物Bから分離し、1または2回洗浄して非結合反応物質を除去する。また、前記するように本アッセイで生じる干渉はIgEレセプターに対する複合体の結合の阻害の結果による可能性があるので、洗浄により存在し得るいずれもの非結合複合体をも除去する。混合物Bからの複合体の分離は、例えばキャリヤとして常磁性粒子を用いた場合、磁性分離により実施できる。第3のインキュベーション工程では、IgEに対するビオチン化抗体(検出抗体)を加えて混合物Cを形成する。検出抗体はポリクローナルであり、IgEの特異性にかかわらず全てのIgEに結合する。得られたキャリヤ結合複合体を混合物Cから分離し、該複合体を洗浄する。第4のインキュベーション工程では、化学ルミネセンス標識、好ましくはストレプトアビジン・アクリジニウム・エステル試薬、をキャリヤ結合複合体と共にインキュベートして複合体結合ビオチンに標識を結合させる。インキュベーションの後、キャリヤ結合標識複合体を分離し、洗浄して未反応標識分子を除去し、適当な試薬例えば水酸化ナトリウムを用いて化学ルミネセンス反応を開始し、キャリヤ結合標識複合体の化学ルミネセンスを測定する。
【0074】
以下では実施例に関して本発明をさらに詳細に記載する。
【0075】
実施例
実施例において以下の略語を用いる:
FITC:フルオレセイン・イソチオシアネート
EBV:エプスタイン・バー・ウイルス
SU:標準単位
SAV:特異的アレルギーワクチン接種
実施例1
フローサイトメトリー分析によるEBV形質転換したBセルにより発現されたCD23に対するカバアレルゲン特異的IgEの結合の検出
FITC標識ベツラ・ベルコーサ(Betula verrucosa:Bet v)抽出物(1μg/ml)を対照血清734(IgE全含量を測定する参考アッセイ(マジックライト(登録商標)、アルク・アベロ、ヘルスホルム、デンマーク))では検出できないIgEと共に、またはカバアレルギー性患者血清1464(マジックライト(登録商標)アッセイにおいてカバ特異的IgE>800SU/ml)と共に最終血清濃度60%でインキュベートした。培養培地中アレルギー性患者からのEBV形質転換したBセルを最終濃度4x10/mlで加え、37℃で1時間インキュベートし、続いて2回洗浄して過剰のアレルゲンを除去した。細胞を洗浄した後、Bセルに対するFITS標識Bet v(Bet v)の結合をFACSカリビュア・フローサイトメーターを用いる蛍光測定により分析した。
【0076】
結果を図1aに示す。(i)図1aにおいて「培地のみ」と表する血清不含、Bet v不含(バックグラウンド)(ii)s734およびBet v、並びに(iii)s1464およびBet vについての平均蛍光強度(MFI)を示す。結果はCD23を発現するBリンパ球に対するFITC標識カバアレルゲン抽出物の結合が直接的に表されることを表している。
【0077】
CD23に対する抗体および参考としてCD19に対する抗体を用いる遮断実験では、EBV−Bセルをこれらの抗体と共に4℃で1時間インキュベートし、その後Bet vおよび血清の混合物に細胞を加える。図1bは(i)s734血清、(ii)s1464、(iii)s1464およびCD19に対する抗体、並びに(iv)s1464およびCD23に対する抗体に関する平均蛍光強度(MFI)を示す。図1bから明らかであるように、BセルとCD23に対する抗体とのプレインキュベーションは、FITC標識カバ抽出物のBセルに対する結合を阻害し、一方無関係なBセル表面抗原CD19に対する抗体とのプレインキュベーションは、結合を阻害しない。これはFITC標識カバ抽出物は低親和性IgEレセプターであるCD23と結合することを表している。
【0078】
さらなる実験では、ポリクローナル抗IgGまたは抗IgE抗体をアレルギー性患者血清(s1464)と共に37℃で1時間プレインキュベートし、その後Bet vを添加した。図1cは(i)バックグラウンド、(ii)s1464およびBet v不含、(iii)s1464およびBet v、(iv)s1464、IgGおよびBet vに対する抗体、(v)s1464、IgEおよびBet vに対する抗体についての平均蛍光強度(MFI)を示す。図1cより明らかであるように、IgGではなくIgEがFITC標識カバ抽出物のBリンパ球に対する結合に寄与する。
【0079】
結論として、図1aないしcで示される実験では、固体キャリヤ上でのCD23に対する標識アレルゲンの結合がIgEにより媒介され、容易に検出できることが示された。
【0080】
実施例2
CD23へのカバアレルゲン特異的IgEの結合は、マジックライト(登録商標)アッセイにより測定された累積カバアレルゲン特異的IgEレベルが増加しても、免疫治療血清により阻害される。
【0081】
FITC標識ベツラ・ベルコーサ(Betula verrucosa:Bet v)抽出物(1μg/ml)をカバアレルギー性患者血清894(マジックライト(登録商標)アッセイにおけるカバ特異的IgE >800SU/ml)と共に最終血清濃度40%で、>4年間カバSAVを受けている患者の血清(血清1490、マジックライト(登録商標)アッセイにおけるカバ特異的IgE 88SU/ml)の不在下または存在下(これも40%)インキュベートした。培養培地中アレルギー性患者からのEBV形質転換したBセルを最終濃度4x10/mlで加え37℃で1時間インキュベートし、続いて2回洗浄して過剰のアレルゲンを除去した。細胞を洗浄した後、FITC標識Bet v(Bet v)のBセルへの結合をFACSカリビュア・フローサイトメーターを用いる蛍光測定により分析した。
【0082】
図2aは(i)s894およびBet v不含、(ii)s894血清およびBet v、(iii)s894およびs1490の両方およびBet v、並びに(iv)s1490およびBet vに関する平均蛍光強度(MFI)を示す。図2aより明らかであるように、s1490の添加によりIgEおよびFITC標識カバアレルゲンのCD23に対する結合がバックグラウンドレベルまで低減する。これはFITC標識カバアレルゲンのCD23に対するIgE媒介結合に干渉する因子の存在を示している。
【0083】
比較のために、図2bは図2aと同一の反応物設定(i)ないし(iv)に関して算出されたカバアレルゲン特異的IgEの全レベルを示しており、レベルはマジックライト(登録商標)アッセイにより測定されたs894およびs1490の全IgEレベルの別個の測定値に基づいて算出される。
【0084】
図2aないしbから、捕捉物質としてCD23を用いる本発明のアッセイにより、捕捉物質としてIgEに対する抗体を用いる先行技術の全IgEアッセイマジックライト(登録商標)とは全く異なる結果が得られた。さらに、インビボ抗原提示はCD23により促進されるので、本発明のアッセイにより得られた結果は試験される対象の状態をよりよく表現していると考えるべきである。
【0085】
実施例3
レセプターのIgE結合部分との相互作用により、アレルゲンおよび特異的IgE間の複合体は、CD23に結合し、IgEに対する抗体により検出できる。
【0086】
CD23に対する三つの異なるモノクローナル抗体、すなわちCD23のIgE結合部分に特異的に結合するCD23に対する二つの抗体(ベックトン・ディッキンソン、デンマークにより販売されているファルミンゲンのML233、およびダッコ・エイ/エス、デンマークのMHM6)およびCD23のIgE結合に関与しない領域に特異的に結合する一つの抗体(ベックトン・ディッキンソン、デンマークのEBV CS5)で遮断実験を実施した。終わりに、無関係表面分子(CD14)に対する抗体を参考として含めた(ダッコ・エイ/エス、デンマーク)。EBV形質転換したBセルを各抗体10μg/mlと共に4℃で1時間プレインキュベートし、洗浄して非結合抗体を除去し、その後複合体と共にインキュベートした。カバ花粉アレルギー(マジックライト(登録商標)アッセイにおいてカバ特異的IgE >800SU/ml)を有する供与者からの血清s1464を最終血清濃度80%で1μg/mlのBet vと37℃で1時間接触することにより複合体を生じた。複合体を抗体処置EBVセルと4℃で1時間接触させた。続いて、細胞を洗浄し、ヒトIgE(アルク・アベロのPU PED0048)を認識するビオチン化抗体と共にインキュベートし、続いて洗浄し、ストレプトアビジン・フィコエリスリン抱合体(サザン・バイオテクノロジー・アソシエーツ、ケボ、デンマークにより販売)とインキュベートすることにより、結合複合体を着色した。最終洗浄の後、IgEアレルゲン複合体のEBVセルに対する結合を、FACSカリビュア・フローサイトメーターを用いる蛍光測定により分析した。
【0087】
図6より、アレルゲンのCD23に対する結合は、CD23のIgE結合部位との相互作用により媒介され、非特異的相互作用によっては媒介されないと結論づけられる。加えて、未標識複合体の結合はIgEに対する抗体により容易に検出できる。
【0088】
実施例4
本発明により、認識されたアレルゲンとは無関係に、アレルギーを有する患者の血清の特異的IgEの検出が可能になる。
【0089】
草花粉(フェレウム・ピー:Phleum p)アレルゲンに対するアレルギーを有する2人の別個の供与者からの血清(マジックライト(登録商標)アッセイにおいてフェレウム・ピー特異的IgEが、s1034:582SU/ml、およびs1524:658SU/ml)を漸増量の草アレルゲン抽出物と接触させることにより複合体を生じた。37℃で1時間反応を進行させた。続いて4℃で1時間、EBV形質転換したBセルを反応に加えた。細胞を洗浄し、結合複合体を可視化し、実施例3に記載のように分析した。図7aは(i)s1043および(ii)s1524に関する蛍光強度の幾何平均を示す。各サンプルを2検体ずつ試験し、その平均を算出した。
【0090】
図7bではs1464(実施例3で記載)を漸増量の精製された、組換えBet v1、カバ花粉の主要アレルゲンの一つと接触させた。図7aに記載されるように試験を行った。
【0091】
図7aおよびbでは、本発明の一つの実施形態において、検出用にIgEに対する同一の抗体を用いて、異なるアレルゲンに特異的であるIgEを測定することが可能であることを示している。全アレルゲン抽出物、および単一の精製されたアレルゲンに特異的なIgEを測定するためにアッセイを用いることができる。図7aおよびbは最適なシグナルを得るために個々のアレルゲンが異なる用量で必要とされることをも示している。
【0092】
実施例5
カバ花粉アレルギーに関する特異的アレルギーワクチン接種(SAV)を行った患者の血清によりカバアレルゲン特異的IgEのCD23への結合が阻害されるが、一方アレルギー性でない供与者または関連性のないアレルギーに関するSAVを受けた患者の血清により結合は阻害されない。
【0093】
カバ花粉アレルギー性供与体の血清、s1464を以下の血清:(i)非アレルギー性供与体の血清s745(0SU/ml)、(ii)、(iii)カバ花粉に関するSAVを受けた供与体(s1490およびs1598;マジックライト(登録商標)アッセイにおいてカバ特異的IgEが各々88および57SU/ml)、並びに(iv)草アレルギーを有する供与体(s808954;マジックライト(登録商標)アッセイにおいて草特異的IgEが137SU/ml、カバ特異的IgEが4SU/ml)と混合した(1:1)。カバ花粉アレルゲンの抽出物(Bet v、図8a)またはカバ花粉の精製された組換えアレルゲン(Bet v1、図8b)のいずれかと共に、最終濃度が各血清の40%でインキュベートした後、EBV形質転換したBセルを4℃で1時間加え、細胞を洗浄し、結合した複合体を前記のように検出した。
【0094】
図8aおよびbは蛍光強度の幾何平均として結果を表している。各サンプル(iないしiv)におけるIgEの全レベル(マジックライト(登録商標)アッセイで測定)を捕捉物質としてCD23を用いて得られたシグナルと比較することにより、本発明のアッセイが異なる「型」の複合体形成、CD23結合IgEを測定すると結論づけることができる。前記で説明したように、この「型」のIgEのレベルは慣用的な手段により測定されたIgEレベルよりも試験される対象の状態をよりよく反映していると考えられる。
【0095】
参考文献の一覧
(1)「アトピー性疾患における血清IgEに促進されるアレルゲン提示」、van der Heijdenら、The Journal of Immunology,150:3643−3650(1993)
(2)「IgE抗原複合体がネズミBリンパ球によるFcεRおよびIa発現を増強する」、Richardsら、J.Exp.Med.,168:571(1998)
(3)Santamariaら、Hum.Immunol.,37:23−30(1993)
(4)「高親和性IgEレセプター(FcεRI)がIgE依存性アレルゲン提示を媒介する」、Maurerら、The Journal of Immunology,154:6285−6290(1995)
【図面の簡単な説明】
【図1a】 図1aは(i)血清不含、アレルゲン不含、(ii)対照血清およびアレルゲン、並びに(iii)アレルギー性患者の血清およびアレルゲンを用いて本発明のアッセイにおいて測定された蛍光レベルを示す。
【図1b】 図1bは(i)対照血清およびアレルゲン、(ii)アレルギー性患者の血清およびアレルゲン、並びに(iii)アレルギー性患者の血清、CD19およびアレルゲンに対する抗体、並びに(iv)アレルギー性患者の血清、CD23およびアレルゲンに対する抗体を用いて本発明のアッセイにおいて測定された蛍光レベルを示す。
【図1c】 図1cは(i)血清不含、アレルゲン不含、(ii)アレルギー性患者の血清およびアレルゲン不含、(iii)アレルギー性患者の血清およびアレルゲン、(iv)アレルギー性患者の血清、アレルゲンおよびIgGに対する抗体、並びに(v)アレルギー性患者の血清、アレルゲンおよびIgEに対する抗体を用いて本発明のアッセイにおいて測定された蛍光レベルを示す。
【図2a】 図2aは(i)アレルギー性患者の血清およびアレルゲン不含、(ii)アレルギー性患者の血清およびアレルゲン、(iii)アレルギー性患者の血清、SAV処置したアレルギー性患者の血清およびアレルゲン、並びに(iv)SAV処置したアレルギー性患者の血清およびアレルゲンを用いて本発明のアッセイにおいて測定された蛍光レベルを示す。
【図2b】 図2bは参考全IgEアッセイにおけるアレルギー性患者の血清およびSAV処置したアレルギー性患者血清のIgEレベルの測定値を基にして算出した図2aの(i)ないし(iv)の設定でのIgEレベルを示す。
【図3】 図3は本発明の一つの好ましい実施形態を示す図である。
【図4】 図4は本発明の第2の好ましい実施形態を示す図である。
【図5】 図5は本発明の第3の好ましい実施形態を示す図である。
【図6】 図6は(i)アレルギー性患者の血清、アレルゲンおよびCD23のIgE結合部分に対する抗体(1)、(ii)アレルギー性患者の血清、アレルゲンおよびCD23のIgE結合部分に対する抗体(2)、(iii)アレルギー性患者の血清、アレルゲンおよびCD23の非IgE結合部分に対する抗体、並びに(iv)アレルギー性患者の血清、アレルゲンおよびCD14に対する抗体を用いて本発明のアッセイにおいて測定された蛍光レベルを示す。
【図7a】 図7aはアレルギー性患者の血清および漸増量の草アレルゲンを用いて本発明のアッセイにおいて測定された蛍光レベルを示す。
【図7b】 図7bはアレルギー性患者の血清および漸増量の精製され、組換えにより発現されたカバ主要アレルゲンを用いて本発明のアッセイにおいて測定された蛍光レベルを示す。
【図8a】 図8aは(i)カバアレルギー性患者の血清および非アレルギー性対照血清、(ii)アレルギー性患者の血清およびSAV処置したカバアレルギー性患者の血清(A)、(iii)カバアレルギー性患者の血清およびSAV処置したカバアレルギー性患者の血清(B)、並びに(iv)カバアレルギー性患者の血清およびSAV処置した草アレルギー性患者の血清を用いて本発明のアッセイにおいて測定された蛍光レベルを示す。
【図8b】 図8bは漸増量の精製され、組換えにより発現されたカバ主要アレルゲン、並びに(i)カバアレルギー性患者の血清および非アレルギー性対照血清、(ii)アレルギー性患者の血清およびSAV処置したカバアレルギー性患者の血清(A)、(iii)カバアレルギー性患者の血清およびSAV処置したカバアレルギー性患者の血清(B)、並びに(iv)カバアレルギー性患者の血清およびSAV処置した草アレルギー性患者の血清を用いて本発明のアッセイにおいて測定された蛍光レベルを示す。

Claims (22)

  1. (a)(i)サンプルを(ii)抗原、抗体またはハプテンの形態の遊離の溶解したリガンドと接触させ、IgE含有複合体を含んでなる混合物Iを形成する工程;
    (b)混合物Iを(iii)IgEレセプターに結合したキャリヤと混合し、キャリヤ結合IgE含有複合体を含んでなる混合物IIを形成する工程、該IgEレセプターはCD23(FcεRII)および/またはFcεRIである;
    (c)混合物IIからキャリヤ結合IgE含有複合体を分離する工程;および
    (d)形成したキャリヤ結合IgE含有複合体の量を測定する工程;
    を含む、生物学的サンプル中の抗原、抗体またはハプテンの形態のリガンドに特異的なIgE抗体を検出および/または定量する方法。
  2. リガンドが標識されている請求項1に記載の方法。
  3. 工程a)で用いるリガンドが(iv)標識化合物に結合している請求項1に記載の方法。
  4. 工程a)で(i)サンプルおよび(ii)リガンドに加えて(iv)標識化合物を加える請求項1に記載の方法。
  5. 工程(b)で形成したキャリヤ結合IgE含有複合体に標識化合物を加える請求項1に記載の方法。
  6. 分離工程(c)から得られたキャリヤ結合IgE含有複合体に(iv)標識化合物を加え、混合物II’を形成する請求項1に記載の方法。
  7. 工程(d)の前に,標識されたキャリヤ結合IgE含有複合体を混合物II’から分離し、洗浄する請求項6に記載の方法。
  8. (iv)標識化合物がアビジン、ストレプトアビジンまたはその機能的誘導体に共有結合している化学ルミネセンス化合物である請求項3ないし7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 化学ルミネセンス化合物がアクリジニウム化合物である請求項8に記載の方法。
  10. リガンドがビオチンまたはその機能的誘導体に結合している請求項1ないし9のいずれか一項に記載の方法。
  11. IgE含有サンプルをリガンドと接触させ、インキュベートして混合物Iを形成した(工程(a))後、混合物Iをキャリヤ/IgEレセプター(工程(b))と接触させる請求項1ないし10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 工程(a)および(b)を1回の操作で同時に実施する請求項1ないし10のいずれか一項に記載の方法。
  13. キャリヤが粒子状物質である請求項1ないし12のいずれか一項に記載の方法。
  14. キャリヤが常磁性粒子状物質である請求項13に記載の方法。
  15. 第1の測定値を得るためにCD23単独、および第2の測定値を得るためにFcεRI単独の両方を用いて、検出されるIgEを定量する請求項1ないし14のいずれか一項に記載の方法。
  16. リガンド分子の数が検出されるIgE分子の数の100%から200%の間である請求項1ないし15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 検出されるIgEに対する抗体に結合した標識化合物の形態の検出系を用いることからなる請求項1に記載の方法。
  18. 標識化合物がビオチンを介して抗体に結合している請求項17に記載の方法。
  19. 検出系に工程c)で形成したキャリヤ結合複合体を加える請求項17または18に記載の方法。
  20. (a)(i)サンプルを(ii)抗原、抗体またはハプテンの形態の遊離リガンドと接触させ、IgE含有複合体を含んでなる混合物Iを形成する工程であって、ここでリガンドはビオチンまたはその機能的誘導体と結合している工程;
    (b)混合物Iを(iii)IgEレセプターに結合するキャリヤと混合し、キャリヤ結合IgE含有複合体を含んでなる混合物IIを形成する工程であって、該IgEレセプターはCD23(FcεRII)および/またはFcεRIである工程;
    (b’)混合物IIからキャリヤ結合IgE含有複合体を分離し、該複合体を洗浄する工程;
    (b’’)洗浄したキャリヤ結合IgE含有複合体に(iv)アビジン、ストレプトアビジンまたはその機能的誘導体に共有結合している化学ルミネセンス化合物の溶液を加え、混合物II’を形成する工程;
    (c)混合物II’からキャリヤ結合IgE含有複合体を分離し、該複合体を洗浄する工程;
    (d)得られたIgE含有複合体において化学ルミネセンス反応を開始し、あるとすれば、得られた化学ルミネセンスを検出/測定する工程;
    を含む、液体サンプル中の特異的IgE抗体を検出および/または定量する方法。
  21. 対象の免疫学的状態をモニター観察および評価するための請求項1ないし17のいずれかの方法の使用。
  22. 特異的アレルギーワクチン接種(SAV)処置を受けた対象の免疫学的状態をモニター観察および評価するための請求項1ないし17のいずれかの方法の使用。
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