JP4472854B2 - 連続焼成炉及びその使用方法 - Google Patents

連続焼成炉及びその使用方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は連続焼成炉及びその使用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8及び図9は従来の連続焼成炉の一例であり、この連続焼成炉は、焼成対象物集合体1を載置したトレー2が通過し得る入側脱気室3と、該入側脱気室3に連なるチャンバ4内に設置され且つ一列に並んだ複数のトレー2が入側脱気室3から順次送り込まれる焼成炉本体5と、チャンバ4に連なり且つ焼成炉本体5を経たトレー2が通過し得る出側脱気室6とを備えている。
【0003】
チャンバ4内側面と焼成炉本体5外側面の間には、断熱材(図示せず)が充填され、また、チャンバ4には、二重壁水冷構造が適用されている。
【0004】
入側脱気室3及び出側脱気室6は、トレー2搬送方向上流側箇所と下流側箇所のそれぞれに昇降可能な扉体7,8,9,10を有している。
【0005】
扉体7,8,9,10を下降位置に設定すると、入側脱気室3、チャンバ4、出側脱気室6の気密が保持される状態になり、扉体7,8,9,10を上昇位置に設定すると、トレー2の通過が許容される状態になる。
【0006】
また、入側脱気室3、焼成炉本体5、並びに出側脱気室6内には、その略全長にわたって左右一対のスキッドビーム11,12,13が、トレー2を下方から摺動可能に支持するように設けられている。
【0007】
焼成炉本体5の長手方向中間部内方には、上下に延びる複数のヒータ14が、トレー2上の焼成対象物集合体1の左右両側に位置するように配置されており、これらのヒータ14によって、焼成対象物集合体1の加熱が図られる。
【0008】
更に、連続焼成炉には、入側脱気室3から焼成炉本体5へトレー2を1つずつ押し込むプッシャ15と、焼成炉本体5から出側脱気室6へトレー2を1つずつ引き出すプラー16とが付帯している。
【0009】
連続焼成炉を稼動させる際には、扉体8,9を閉じた状態で焼成炉本体5内へ無酸化ガスを充填し、ヒータ14を作動させて焼成炉本体5内を、予め設定されている温度に加熱する。
【0010】
次いで、焼成対象物集合体1が載置されているトレー2を入側脱気室3へ搬入し、扉体7を閉じて入側脱気室3内の空気を外部へ排出した後、扉体8を開いたうえ、プッシャ15によってトレー2を焼成炉本体5内へ押し込み、再び扉体8を閉じる。
【0011】
所定時間が経過した後、上述したような手順で、別のトレー2を入側脱気室3から焼成炉本体5内へ押し込み、当該トレー2によって既に入側脱気室3に押し込まれているトレー2を、出側脱気室6へ向かって押し出す。
【0012】
このような作業を繰り返すことにより、トレー2が焼成炉本体5の搬送方向最下流側まで進んだならば、扉体10を閉じた状態で扉体9を開き、プラー16によりトレー2を焼成炉本体5内から出側脱気室6内へ引き出し、更に、扉体9を閉じたうえ、扉体10を開いてトレー2を外部へ取り出す。
【0013】
これにより、焼成対象物集合体1は、焼成炉本体5内の入側脱気室3寄り部分の予熱室17で所定の時間をかけて徐々に昇温され、焼成炉本体5内の中間部分の加熱室18で所定の時間、一定温度に加熱され、更に、焼成炉本体5内の出側脱気室6寄り部分の冷却室19で所定の時間をかけて徐々に冷却される。
【0014】
上述したような構造の連続焼成炉において、同一炉断面積で生産量を増強する必要がある場合には、加熱室18を長く設定するとともにトレー2の移動速度を高くしている。
【0015】
また、多品種を少量ずつ生産する必要がある場合には、加熱室18を短く設定するとともにトレー2の移動速度を低くして、ロット数の減少を図るようにしている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
図8及び図9に示す連続焼成炉は、単一品種の大量生産には適しているが、加熱室18を短く設定してトレー2の移動速度を低くする多品種の少量生産では、焼成対象物集合体1のタクト時間が長くなり、加熱室18の熱損失が増大して冷却室19への入熱になるので、焼成対象物集合体1の冷却時間が充分にとれるように、冷却室19を長く設定しなければならない。
【0017】
また、加熱室18に対して冷却室19が常に連通しているので、加熱室18での処理ガスと冷却室19での処理ガスに異なるものを用いると、双方の処理ガスが混合してしまう。
【0018】
更に、プッシャ15で入側脱気室3から予熱室17へ押し込まれるトレー2が、既に予熱室17、加熱室18、冷却室19に並んでいる複数のトレー2を搬送方向下流側へ押し出す構造であるので、加熱室18と冷却室19の間に中間扉を設けて、処理ガスの混合を回避することは不可能である。
【0019】
これに加えて、トレー2の搬送経路をなすスキッドビーム12上面が波型形状に歪んでいたり、あるいは、スキッドビーム12上面に段差が形成されていたりすると、トレー2の列が円滑に移動しなくなって、図10に示すようにブリッジ状に浮き上がる。
【0020】
このとき、プッシャ15によるトレー2の押し込み荷重を大きくすると、当該トレー2の列が跳ね上がって座屈する。
【0021】
本発明は上述した実情に鑑みてなしたもので、炉全体のエネルギー効率を高め且つトレーを確実に搬送できる連続焼成炉及びその使用方法を提供することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に記載の連続焼成炉では、同一箇所に角孔が穿設され且つ焼成対象物集合体が載置される複数のトレーと、該トレーが通過可能な入側脱気室と、該入側脱気室からトレーが順次送り込まれる予熱室、加熱室、及び冷却室と、該冷却室を経たトレーが通過可能な出側脱気室と、入側脱気室から予熱室へトレーを押し込むためのプッシャと、冷却室から出側脱気室へトレーを引き出すためのプラーと、加熱室と冷却室との間に開閉可能に設けた中間扉と、加熱室から冷却室へトレーを引き出すための中間プラーとを備え
上方へ突出する支持部を有し且つトレー搬送経路の下方で該搬送経路に平行に前後移動し得るアームと、前記支持部にトレー幅方向に水平に延びるピンを介して枢支され且つ各トレーに穿設した角孔の前縁部分に当接する押圧面、及びトレーの下面に案内される摺動面を有するドックと、該ドックの回動範囲を規制するように支持部に固着したストッパとによって、プッシャ、プラー、及び中間プラーを構成し、
アームをトレー搬送方向上流側へ移動させると、トレー下面で摺動面が案内されてドックが傾動した状態になった後、該ドックの上端部が角孔に嵌合し、次いで、アームをトレー搬送方向下流側へ移動させると、ドックが自重によって角孔の前縁部分に押圧面が当接する方向へ回動するとともに、ストッパによりドックの回動が規制され、アームの移動に応じてトレーが搬送方向下流側へ向かって押圧されるようにしている。
【0023】
また、本発明の請求項2に記載の連続焼成炉では、トレーを下方から支持する多数のフリーローラを、予熱室、加熱室、及び冷却室の略全長にわたり配置している。
【0024】
本発明の請求項3に記載の連続焼成炉の使用方法では、中間扉を開放状態に設定して、加熱室の搬送方向最下流側に位置しているトレーを、中間プラーによって冷却室へ引き込むとともに、当該トレーによって既に冷却室に位置しているトレーを搬送方向下流側へ押し出した後、中間扉を閉止状態に設定する。
【0025】
また、本発明の請求項4に記載の連続焼成炉の使用方法では、プッシャの作動によって搬送方向下流側へ押圧されるトレーの列がブリッジ状に浮き上がるときのプッシャの押し込み荷重を、押圧中断荷重として予め把握しておき、搬送方向下流側へのトレーの押圧に伴ってプッシャの押し込み荷重が前記の押圧中断荷重に達した場合に、プッシャの作動を一時的に中断した後、再びプッシャによってトレーを押圧する。
【0026】
本発明の請求項1あるいは請求項2に記載の連続焼成炉のいずれにおいても、トレーを中間プラーにより加熱室から冷却室へ引き出し、中間扉が閉止状態に設定されるようにして、冷却室に対する入熱を抑制する。
【0027】
本発明の請求項2に記載の連続焼成炉においては、予熱室、加熱室、及び冷却室に配置した多数のフリーローラによりトレーを支持して、トレーの移動を容易にする。
【0028】
本発明の請求項3に記載の連続焼成炉の使用方法においては、加熱室から冷却室へのトレーの移動を中間プラーで行なって、中間扉を閉止状態に設定できるようにし、冷却室に対する入熱を抑制する。
【0029】
本発明の請求項4に記載の連続焼成炉の使用方法においては、プッシャの押し込み荷重が予め把握した押圧中断荷重に達したか否かに基づいて、トレーの列の浮き上がりの有無を判定し、押し込み荷重が押圧中断荷重に達したときに、当該プッシャの作動を一時的に中断してトレーの列の浮き上がりの解消を図るとともに、浮き上がりが生じた部分の諸条件を変化させ、トレーの列をプッシャの押し込み荷重に応じて前進させる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図示例とともに説明する。
【0031】
図1乃至図6は本発明の連続焼成炉の実施の形態の一例を示すもので、図中、図8及び図9と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
【0032】
この連続焼成炉は、焼成対象物集合体1が載置されるトレー22が通過可能な入側脱気室23と、該入側脱気室23に連なるチャンバ24と、該チャンバ24内に設置され且つ一列に並んだ複数のトレー22が入側脱気室23から順次送り込まれる焼成炉本体25と、前記のチャンバ24に連なり且つ焼成炉本体25を経たトレー22が通過可能な出側脱気室26と、焼成炉本体25の略全長並びにチャンバ24のトレー22搬送方向下流端寄り部分にわたってトレー22の下面に接するように枢支した多数のフリーローラ32と、該フリーローラ32間下方に位置するように焼成炉本体25内の所定範囲に配置した複数の下部ヒータ34と、焼成対象物集合体1の通過経路上方に位置するように焼成炉本体25の所定範囲に配置した複数の上部ヒータ44とを備えている。
【0033】
チャンバ24内側面と焼成炉本体25外側面の間には、断熱材(図示せず)が充填され、チャンバ24には、二重壁水冷構造が適用されている。
【0034】
焼成炉本体25は、焼成対象物入口端が入側脱気室23に隣接し、焼成対象物出口端が出側脱気室26に対して所定距離を隔てており、当該焼成対象物出口端と出側脱気室26との間に冷却室39を形成している。
【0035】
この焼成炉本体25の素材には、耐熱性に優れた黒鉛を用いている。
【0036】
更に、焼成炉本体25の焼成対象物入口端及び出口端には、ガスタイト構造を有し且つそれぞれ昇降可能な中間扉41,42が設けられている。
【0037】
これら中間扉41,42を下降位置に設定すると、焼成炉本体25の熱損失が抑制され、また、上昇位置に設定すると、トレー22の通過が許容される状態になる。
【0038】
入側脱気室23及び出側脱気室26は、トレー22搬送方向上流側箇所と下流側箇所のそれぞれに昇降可能な扉体27,28,29,30を有している。
【0039】
これら扉体27,28,29,30を下降位置に設定すると、入側脱気室23、チャンバ24、出側脱気室26の気密が保持される状態に、また、扉体27,28,29,30を上昇位置に設定すると、トレー22の通過が許容される状態になる。
【0040】
フリーローラ32は、焼成炉本体25などの内底面に立設した支柱32a上端部のブラケット32bに枢支されている。
【0041】
このフリーローラ32の列は、トレー22下面の幅方向一側寄り部分、幅方向他側寄り部分のそれぞれにフリーローラ32が接するように、トレー22幅方向に2条並べて配置されている。
【0042】
また、入側脱気室23、及び出側脱気室26内には、フリーローラ31,33が、上述したフリーローラ32と同様な枢支構造でトレー22下面に接するように配置されている。
【0043】
下部ヒータ34と上部ヒータ44は、予熱室37となる焼成炉本体25の入側脱気室23寄り部分を除いた範囲に配置されて加熱室38を形成しており、当該ヒータ34,44への通電により、焼成対象物集合体1の加熱が図られる。
【0044】
これらのヒータ34,44は、トレー22の幅方向に略水平に延び且つ焼成炉本体25の左右壁部を貫通する加熱用通電体34a,44aと、該加熱用通電体34a,44a両端に設けた電極部34b,44bを支持するホルダ54,64とで構成されている。
【0045】
上記の加熱用通電体34a,44aの素材には、耐熱性に優れた黒鉛を用いている。
【0046】
電極部34b,44bの素材には、銅を用いており、電極部34b,44bの内部には、冷却水が連続的に送給される流路(図示せず)が形成されている。
【0047】
ホルダ54,64は、チャンバ24の左右壁部に該壁部内方に連通するように設けた支持筒54a,64aと、該支持筒54a,64aの端部に締結され且つ前記の電極部34b,44bを周方向に取り囲む環状の支持座54b,64bと、該支持座54b,64bと電極部34b,44bの間に介在するシールリング54c,64cとを有しており、当該シールリング54c,64cを中心とする電極部34b,44bの揺動が許容されるようになっている。
【0048】
これに加えて、連続焼成炉には、入側脱気室23から予熱室37へトレー22を1つずつ押し込むプッシャ35、冷却室39から出側脱気室26へトレー22を1つずつ引き出すプラー36、及び加熱室38から冷却室39へトレー22を1つずつ引き出す中間プラー43とが付帯している。
【0049】
プッシャ35、プラー36、中間プラー43は、上方へ突出する支持部35a,36a,43aを有し且つトレー22搬送経路に平行に前後移動し得るアーム35b,36b,43bと、支持部35a,36a,43aにトレー22幅方向に水平に延びるピン35c,36c,43cを介して枢支されたドック35d,36d,43dと、ドック35d,36d,43dの回動範囲を規制するように支持部35a,36a,43aに固着したストッパ35e,36e,43eとで構成され、トレー22の通過経路の下方に設置されている。
【0050】
ドック35d,36d,43dは、各トレー22の同一箇所に穿設されている角孔22aの前縁部分に当接する押圧面35f,36f,43fと、トレー22の下面に案内される摺動面35g,36g,43gを有しており、アーム35b,36b,43bをトレー22搬送方向上流側へ移動させると、トレー22下面で摺動面35g,36g,43gが案内されて傾動した状態になった後、ドック35d,36d,43dの上端部が角孔22aに嵌合する。
【0051】
また逆に、アーム35b,36b,43bをトレー22搬送方向下流側へ移動させると、ドック35d,36d,43dが自重によって角孔22aの前縁部分に押圧面35f,36f,43fが当接する方向へ回動するとともに、ストッパ35e,36e,43eによりドック35d,36d,43dの回動が規制され、アーム35b,36b,43bの移動に応じてトレー22が搬送方向下流側へ向かって押圧される。
【0052】
更に、連続焼成炉の運用開始前に、焼成炉本体25内において、プッシャ35の作動によって搬送方向下流側へ押圧されるトレー22の列がブリッジ状に浮き上がるときのプッシャ35の押し込み荷重を、ロードセルなどの荷重検出手段により押圧中断荷重F0として予め実測しておき、同様に、トレー22の列が押圧力に耐えきれずに跳ね上がって座屈するときのプッシャ35の押し込み荷重を、座屈発生荷重F1として実測しておく(図7参照)。
【0053】
連続焼成炉を稼動させるときには、扉体28,29、並びに中間扉41,42を閉じた状態で焼成炉本体25内へ無酸化ガスを充填し、下部ヒータ34と上部ヒータ44とを作動させて焼成炉本体25内を、予め設定されている温度に加熱する。
【0054】
次いで、焼成対象物集合体1が載置されているトレー22を入側脱気室23へ搬入し、扉体27を閉じて入側脱気室23内の空気を外部へ排出し、扉体28を開いたうえ、プッシャ35によってトレー22を焼成炉本体25内の予熱室37へ押し込み、再び扉体28を閉じる。
【0055】
所定時間が経過した後、上述したような手順で、別のトレー22を入側脱気室23から予熱室37へ押し込み、当該トレー22によって既に予熱室37に押し込まれているトレー22を、加熱室38へ向かって押し出す。
【0056】
また、プッシャ35を作動させる際には、当該プッシャ35の押し込み荷重を、ロードセルなどの荷重検出手段で計測する。
【0057】
この計測値が、前述した押圧中断荷重F0に達した場合には、焼成炉本体25内でトレー22の列がブリッジ状に浮き上がったことになる。
【0058】
このように、トレー22の列に浮き上がりを検知したならば、プッシャ35の作動を一時的に中断して、トレー22の列の浮き上がりを解消させたうえ、再びプッシャ35によりトレー22を押圧する。
【0059】
また、プッシャ35の押し込み荷重が押圧中断荷重F0に再度達した場合には、図7に示すように、上記の操作を繰り返して行なうと、ブリッジ状に浮き上がるトレー22が相互に当接する箇所がずれることなどの諸条件の変化に起因して、最終的には、トレー22の列がプッシャ35の押し込み荷重に応じて前進することになる。
【0060】
このような作業を繰り返すことで、トレー22が加熱室38の搬送方向最下流側まで進んだならば、中間扉42を開き、中間プラー43によってトレー22を加熱室38から冷却室39へ引き出し、中間扉42を閉じる。
【0061】
所定時間が経過した後、上述したような手順で、後続するトレー22を加熱室38から冷却室39へ引き出し、当該トレー22によって既に冷却室39に引き出されているトレー22を、前方へ向かって押し出す。
【0062】
更に、上記のトレー22が冷却室39の搬送方向最下流側まで進んだならば、扉体30を閉じた状態で扉体29を開き、プラー36によりトレー22を冷却室39から出側脱気室26内へ引き出し、扉体29を閉じた後、扉体30を開いてトレー22を外部へ取り出す。
【0063】
これにより、焼成対象物集合体1は、予熱室37で所定の時間をかけて徐々に昇温され、次に、加熱室38で所定の時間、一定温度に加熱されたうえ、冷却室39で所定の時間をかけて徐々に冷却される。
【0064】
焼成炉本体25内の加熱室38では、上部ヒータ44による輻射熱エネルギーを、焼成対象物集合体1にその上側から伝達させ、下部ヒータ34による輻射熱エネルギーを、フリーローラ32間の空隙、及びトレー22を介して焼成対象物集合体1にその下側から伝達させるので、当該焼成対象物集合体1に対する上方からの入熱量と下方からの入熱量の差を小さくすることができ、焼成対象物集合体1のうち、その下部に位置する焼成対象物も充分に加熱される。
【0065】
これに加えて、トレー22幅方向に並ぶ複数条のフリーローラ32の列によりトレー22を支持しているので、その下面がフリーローラ32に接する影の部分が少なく、下部ヒータ34から焼成対象物集合体1への輻射熱エネルギーの伝達効率の向上を図ることができる。
【0066】
更に、下部ヒータ34及び上部ヒータ44をトレー22幅方向へ略水平に且つ左右対称に配置しているので、焼成対象物集合体1の幅方向の温度分布が均一になる。
【0067】
このように、図1乃至図6に示す連続焼成炉では、加熱室38から冷却室39へのトレー22の移動を中間プラー43で行なったうえ、中間扉42を閉止状態に設定するので、冷却室39に対する入熱を抑制でき、これにより、冷却室39の短縮化を図って、炉全体のエネルギー効率を高めることができる。
【0068】
また、予熱室37及び加熱室38におけるトレー22の移動をプッシャ35によって行ない、また、加熱室38から冷却室39へのトレー22の移動と冷却室39におけるトレー22の移動を中間プラー43によって行なうので、プッシャ35が押圧すべきトレー22の数が少なくなり、トレー22の列にブリッジ状の浮き上がりが発生しににくなる。
【0069】
更に、プッシャ35の押し込み荷重が予め把握した押圧中断荷重F0に達したか否かに基づき、トレー22の列の浮き上がりの有無を判定し、押し込み荷重が押圧中断荷重F0に達した際に、プッシャ35の作動を一時的に中断してトレー22の列の浮き上がりの解消を図るとともに、浮き上がりが生じた部分の諸条件を変化させるので、プッシャ35の押し込み荷重に応じてトレー22の列を前進させることができる。
【0070】
なお、本発明の連続焼成炉及びその使用方法は、上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変更を加え得ることは勿論である。
【0071】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の連続焼成炉及びその使用方法によれば、下記のような種々の優れた効果を奏し得る。
【0072】
(1)本発明の請求項1、請求項2に記載の連続焼成炉、または、請求項3に記載の連続焼成炉の使用方法のいずれにおいても、トレーを中間プラーによって加熱室から冷却室へ引き出し、中間扉を閉止状態に設定にするので、冷却室に対する入熱を抑制でき、当該冷却室の短縮化を図って、炉全体のエネルギー効率を高めることが可能になる。
【0073】
(2)また、加熱室に対する冷却室の連通を、中間扉によって遮断するので、加熱室と冷却室で異なる処理ガスを用いても、双方の処理ガスが混合しない。
【0074】
(3)更に、冷却室の内部に位置するトレーを中間プラーで移動させるので、プッシャが押圧すべきトレーの数が少なくなり、トレーの列に浮き上がりなどが生じにくくなり、トレーを確実に搬送することが可能になる。
【0075】
(4)本発明の請求項2に記載の連続焼成炉では、予熱室、加熱室、及び冷却室に配置した多数のフリーローラによってトレーを支持するので、トレーの移動を容易にすることができる。
【0076】
(5)本発明の請求項4に記載の連続焼成炉の使用方法においては、プッシャの押し込み荷重が予め把握した押圧中断荷重に達したか否かに基づき、トレーの列の浮き上がりの有無を判定し、更に、押し込み荷重が押圧中断荷重に達した際に、プッシャの作動を一時的に中断してトレーの列の浮き上がりの解消を図るとともに、浮き上がりが生じた部分の諸条件を変化させ、プッシャの押し込み荷重に応じてトレーの列を前進させるので、複数のトレーを確実に搬送させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の連続焼成炉の実施の形態の一例を概念的に示す全体縦断面図である。
【図2】図1における焼成炉本体の主要部分を概念的に示す縦断面図である。
【図3】図2のIII−III矢視図である。
【図4】図1におけるプッシャの構造を概念的に示す側面図である。
【図5】図1におけるプラーの構造を概念的に示す側面図である。
【図6】図1における中間プラーの構造を概念的に示す側面図である。
【図7】図1におけるプッシャの押し込み荷重の変化を示すグラフである。
【図8】従来の連続焼成炉の一例を概念的に示す全体縦断面図である。
【図9】図8における焼成炉本体の主要部分を概念的に示す横断面図である。
【図10】トレーの列がブリッジ状に浮き上がった状態を概念的に示す側面図である。
【符号の説明】
1 焼成対象物集合体
22 トレー
23 入側脱気室
26 出側脱気室
32 フリーローラ
35 プッシャ
36 プラー
37 予熱室
38 加熱室
39 冷却室
42 中間扉
43 中間プラー

Claims (4)

  1. 同一箇所に角孔が穿設され且つ焼成対象物集合体が載置される複数のトレーと、該トレーが通過可能な入側脱気室と、該入側脱気室からトレーが順次送り込まれる予熱室、加熱室、及び冷却室と、該冷却室を経たトレーが通過可能な出側脱気室と、入側脱気室から予熱室へトレーを押し込むためのプッシャと、冷却室から出側脱気室へトレーを引き出すためのプラーと、加熱室と冷却室との間に開閉可能に設けた中間扉と、加熱室から冷却室へトレーを引き出すための中間プラーとを備え
    上方へ突出する支持部を有し且つトレー搬送経路の下方で該搬送経路に平行に前後移動し得るアームと、前記支持部にトレー幅方向に水平に延びるピンを介して枢支され且つ各トレーに穿設した角孔の前縁部分に当接する押圧面、及びトレーの下面に案内される摺動面を有するドックと、該ドックの回動範囲を規制するように支持部に固着したストッパとによって、プッシャ、プラー、及び中間プラーを構成し、
    アームをトレー搬送方向上流側へ移動させると、トレー下面で摺動面が案内されてドックが傾動した状態になった後、該ドックの上端部が角孔に嵌合し、次いで、アームをトレー搬送方向下流側へ移動させると、ドックが自重によって角孔の前縁部分に押圧面が当接する方向へ回動するとともに、ストッパによりドックの回動が規制され、アームの移動に応じてトレーが搬送方向下流側へ向かって押圧されるようにしたことを特徴とする連続焼成炉。
  2. トレーを下方から支持する多数のフリーローラを、予熱室、加熱室、及び冷却室の略全長にわたり配置した請求項1に記載の連続焼成炉。
  3. 中間扉を開放状態に設定して、加熱室の搬送方向最下流側に位置しているトレーを、中間プラーによって冷却室へ引き込むとともに、当該トレーによって既に冷却室に位置しているトレーを搬送方向下流側へ押し出した後、中間扉を閉止状態に設定する請求項1あるいは請求項2のいずれかに記載の連続焼成炉の使用方法。
  4. プッシャの作動によって搬送方向下流側へ押圧されるトレーの列がブリッジ状に浮き上がるときのプッシャの押し込み荷重を、押圧中断荷重として予め把握しておき、搬送方向下流側へのトレーの押圧に伴ってプッシャの押し込み荷重が前記の押圧中断荷重に達した場合に、プッシャの作動を一時的に中断した後、再びプッシャによってトレーを押圧する請求項1あるいは請求項2のいずれかに記載の連続焼成炉の使用方法。
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