JP4472612B2 - 遠心式血液ポンプ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、遠心式血液ポンプ装置に関する。
最近では、人工心肺装置における体外血液循環に遠心式血液ポンプを使用する例が増加している。遠心ポンプとしては、外部とポンプ内の血液室との物理的な連通を完全に排除し、細菌等の侵入を防止できることにより、外部モータからの駆動トルクを磁気結合を用いて伝達する方式のものが用いられている。そして、このような遠心式血液ポンプは血液流入ポートと血液流出ポートを有するハウジングと、ハウジング内で回転し、回転時の遠心力によって血液を送液するインペラを有している。また、インペラは、内部に永久磁石を備え、インペラの永久磁石を吸引するための磁石を備えるロータおよびこのロータを回転させるモータを備えた回転トルク発生機構により回転する。また、インペラはロータと反対側にも吸引されており、ハウジングに対して非接触状態にて回転する。
特開2002−130177号公報 特開2002−303288号公報
上記公報のような磁気カップリングを使用した遠心式血液ポンプでは、インペラのラジアル方向支持が磁気カップリングの吸引力を利用した非制御型磁気軸受で構成されている。耐外乱性を考慮した場合、軸受のラジアル方向の剛性を向上させることが望ましい。
そして、本発明者等が検討したところ、インペラが上下の両方向より磁気的に吸引されるタイプの遠心式血液ポンプにおいて、インペラを軽量化することにより、軸受剛性を変更せずに耐外乱性を向上させることができることを知見した。
インペラを軽量化する手法として、永久磁石および磁性体が配置されるベース部材に軽量金属を使用した場合、生体適合性の観点から、ベース部材にはチタン系非磁性部材を使用することが望ましい。耐腐食性および生体適合性に優れるステンレス系の磁性体とチタン系非磁性部材を使用した構成では、ベース部材となるチタン系非磁性部材との接合は難しく、また血液接触部分の部材間の隙間を無くす組立方法もないため、その部材間の隙間において血栓が生じる可能性があるといった問題があった。永久磁石および磁性体を血液に接触させることなく、複数の部材間の隙間を無くすことが出来る方法として、永久磁石および磁性体をチタン系非磁性部材内に埋設し、溶接接合する方法がある。このような構成では、電磁石と磁性体との距離が大きくなり、電磁石部消費電力は増加し、またギャップセンサの感度が低下してしまうため、磁性体が埋設されるチタン系非磁性部材の隔壁部分は薄肉構造であることが好ましい。その一方で薄肉部は加工歪の影響を受けやすく、インペラの形状精度が得られないといった問題があった。薄肉部の強度を上げる手法として、磁性体が埋設される非磁性部材の磁性体と嵌合する側の面に突起を形成し、さらに磁性体には磁性体が埋設される部材と嵌合する側の面に前記突起と嵌合する溝を形成することにより、薄肉構造を維持し軽量化可能であることを知見した。しかし、磁性体に設けた溝が、インペラ回転時における位置センサに干渉し、センサ検知を低下させることがわかった。
そこで、本発明の目的は、インペラが上下の両方向より磁気的に吸引されるタイプの遠心式血液ポンプにおいて、インペラを軽量化でき耐外乱性に優れ、かつ、位置センサの検知障害もない遠心式血液ポンプ装置を提供する。
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1) 血液流入ポートと血液流出ポートとを有するハウジングと、内部に第1の磁性体および平板リング状の第2の磁性体を備え、前記ハウジング内で回転し、回転時の遠心力によって血液を送液するインペラを有する遠心ポンプ部と、前記遠心ポンプ部の前記インペラの第1の磁性体を吸引するとともに該インペラを回転させるためのインペラ回転トルク発生部と、前記第2の磁性体を吸引するための電磁石および前記第2の磁性体の位置を測定するための位置センサとを有するインペラ位置制御部とを備え、前記ハウジングに対して前記インペラが非接触状態にて回転する遠心式血液ポンプ装置であって、前記インペラは、チタンもしくはチタン合金により形成されたリング状のインペラ本体部材と、前記インペラ本体部材の一方の面に固定され、かつ、前記第2の磁性体を被包するチタンもしくはチタン合金により形成されたリング状かつ薄肉のインペラ表面形成部材とを備え、前記平板リング状の第2の磁性体は、該第2の磁性体の外縁部に設けられた円周方向に延びる外縁側環状溝と、前記第2の磁性体の内縁部に設けられた円周方向に延びる内縁側環状溝とを有し、前記インペラ表面形成部材は、前記第2の磁性体の外縁側環状溝内に侵入した外縁側環状突起と、前記第2の磁性体の内縁側環状溝内に侵入した内縁側環状突起とを有し、さらに、前記第2の磁性体の外縁側環状溝と前記インペラ表面形成部材の前記外縁側環状突起は、実質的に隙間なく嵌合しており、また、前記第2の磁性体の内縁側環状溝と前記インペラ表面形成部材の前記内縁側環状突起は、実質的に隙間なく嵌合している遠心式血液ポンプ装置。
また、上記目的を達成するものは、以下のものである。
(2) 血液流入ポートと血液流出ポートとを有するハウジングと、内部に第1の磁性体および平板リング状の第2の磁性体を備え、前記ハウジング内で回転し、回転時の遠心力によって血液を送液するインペラを有する遠心ポンプ部と、前記遠心ポンプ部の前記インペラの第1の磁性体を吸引するとともに該インペラを回転させるためのインペラ回転トルク発生部と、前記第2の磁性体を吸引するための電磁石および前記第2の磁性体の位置を測定するための位置センサとを有するインペラ位置制御部とを備え、前記ハウジングに対して前記インペラが非接触状態にて回転する遠心式血液ポンプ装置であって、前記インペラは、チタンもしくはチタン合金により形成されたリング状のインペラ本体部材と、前記インペラ本体部材の一方の面に固定され、かつ、前記第2の磁性体を被包するチタンもしくはチタン合金により形成されたリング状かつ薄肉のインペラ表面形成部材とを備え、前記平板リング状の第2の磁性体は、該第2の磁性体の外縁部に設けられた円周方向に点在する多数の外縁側小面積凹部と、前記第2の磁性体の内縁部に設けられた円周方向に点在する多数の内縁側小面積凹部とを有し、前記インペラ表面形成部材は、前記多数の外縁側小面積凹部内に侵入した多数の外縁側小突起と、前記多数の内縁側小面積凹部内に侵入した多数の内縁側小突起とを有し、前記第2の磁性体の前記外縁側小面積凹部と前記インペラ表面形成部材の前記外縁側小突起は、実質的に隙間なく嵌合しており、また、前記第2の磁性体の前記内縁側小面積凹部と前記インペラ表面形成部材の前記内縁側小突起は、実質的に隙間なく嵌合している遠心式血液ポンプ装置。
) 前記インペラ位置制御部の前記電磁石は、前記インペラに設けられた前記第2の磁性体を前記インペラ回転トルク発生部の吸引方向と反対側に吸引するものである(1)または(2)に記載の遠心式血液ポンプ装置。
) 前記インペラ位置制御部は、前記インペラに設けられた第3の磁性体と、該第3の磁性体を前記インペラ回転トルク発生部の吸引方向と反対側に吸引する永久磁石とを備え、前記電磁石は、前記第2の磁性体を前記インペラ回転トルク発生部の吸引方向に吸引するものである(1)または(2)のいずれかに記載の遠心式血液ポンプ装置。
) 前記インペラ回転トルク発生部は、前記インペラの第1の磁性体を吸引するための磁石を備えるロータと、該ロータを回転させるモータとを備えるものである(1)ないし()のいずれかに記載の遠心式血液ポンプ装置。
) 前記インペラ回転トルク発生部は、前記インペラの第1の磁性体を吸引するとともに該インペラを回転させるために円周上に配置された複数のステーターコイルを備えるものである(1)ないし()のいずれかに記載の遠心式血液ポンプ装置。
本発明の遠心式血液ポンプ装置によれば、インペラは、リング状のインペラ本体部材と、前記インペラ本体部材の一方の面に固定され、かつ、前記第1の磁性体を被包するリング状かつ薄肉のインペラ表面形成部材とを備え、前記平板リング状の第1の磁性体は、円周方向に延びる環状溝もしくは円周方向に点在する多数の小面積凹部を有し、前記インペラ表面形成部材は、前記第1の磁性体の環状溝内に侵入した環状突起もしくは前記多数の小面積凹部内に侵入した多数の小突起を有している。
このため、インペラは、全体を金属材料により形成した場合に比べて、十分に軽量化されるため、耐外乱性に優れたものとなる。さらに、インペラは、インペラ本体部材とインペラ表面形成部材間が強固に固定されるため、両者間の剥離が少なく、かつ、インペラ表面形成部材を薄肉形成できる。また、インペラ本体部材とインペラ表面形成部材間の固定機構に起因する位置センサの検知障害もない。
本発明の遠心式血液ポンプ装置を図面に示した実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の遠心式血液ポンプ装置の実施例の正面図である。図2は、図1に示した遠心式血液ポンプ装置の平面図である。図3は、図2のA−A線断面図である。図4は、図3の遠心式血液ポンプ装置のB−B線断面図(インペラは外観にて表す)である。図5は、図3の遠心式血液ポンプ装置におけるインペラの拡大断面図である。図6は、図5のインペラよりインペラ表面形成部材を取り外した状態のインペラの外観図である。図7は、図5のC−C線断面図である。図8は、本発明の他の実施例の遠心式血液ポンプ装置に用いられる第2の磁性体の外観図である。
本発明の遠心式血液ポンプ装置1は、血液流入ポート22と血液流出ポート23とを有するハウジング20と、内部に第1の磁性体25および平板リング状の第2の磁性体28を備え、ハウジング20内で回転し、回転時の遠心力によって血液を送液するインペラ21を有する遠心ポンプ部2と、遠心ポンプ部2のインペラ21の第1の磁性体25を吸引するとともに、インペラ21を回転させるためのインペラ回転トルク発生部3と、第2の磁性体28を吸引するための電磁石41および第2の磁性体28の位置を測定するための位置センサ42とを有するインペラ位置制御部4とを備え、ハウジング20に対してインペラ21が非接触状態にて回転する遠心式血液ポンプ装置である。そして、インペラ21は、リング状のインペラ本体部材18と、インペラ本体部材18の一方の面に固定され、かつ、第2の磁性体28を被包するリング状かつ薄肉のインペラ表面形成部材29とを備える。平板リング状の第2の磁性体28は、円周方向に延びる環状溝28aもしくは円周方向に点在する多数の小面積凹部28cを有し、インペラ表面形成部材29は、第2の磁性体28の環状溝28a内に侵入した環状突起29aもしくは多数の小面積凹部28c内に侵入した多数の小突起(図示せず)を有する。
図1ないし図5に示すように、この実施例の遠心式血液ポンプ装置1は、血液流入ポート22と血液流出ポート23を有するハウジング20と、ハウジング20内で回転し血液を送液するインペラ21を有する血液ポンプ部2と、インペラ21のためのインペラ回転トルク発生部(非制御式磁気軸受構成部)3と、インペラ21のためのインペラ位置制御部(制御式磁気軸受構成部)4とを備える。
インペラ21は、図4に示すように、非制御式磁気軸受構成部3および制御式磁気軸受構成部4の作用により、ハウジング20内の所定位置に保持され、ハウジング内面に接触することなく通常は回転する。
ハウジング20は、血液流入ポート22と血液流出ポート23とを備え、非磁性材料により形成されている。ハウジング20内には、血液流入ポート22および血液流出ポート23と連通する血液室24が形成されている。このハウジング20内には、インペラ21が収納されている。血液流入ポート22は、ハウジング20の上面の中央付近よりほぼ垂直に突出するように設けられている。なお、血液流入ポート22は、このようなストレート管に限定されるものでなく、湾曲管もしくは屈曲管であってもよい。血液流出ポート23は、図2ないし図4に示すように、ほぼ円筒状に形成されたハウジング20の側面より接線方向に突出するように設けられている。なお、この実施例におけるハウジングでは、流出路は2つに区分されたダブルボリュート構造となっているが、シングルボリュート構造のもの、またボリュートがない構造のものでもよい。
インペラ21は、図5に示すように、平板リング状のインペラ本体部材18と、インペラ本体部材18の一方の面に固定されるリング状の薄肉のインペラ表面形成部材29とを備える。インペラ表面形成部材29は、第2の磁性体28の外面を被包するように設けられている。
さらに、この実施例のインペラ21では、平板リング状の第2の磁性体28は、第2の磁性体の外縁部に設けられた円周方向に延びる外縁側環状溝28aと、第2の磁性体28の内縁部に設けられた円周方向に延びる内縁側環状溝28bとを備えている。そして、インペラ表面形成部材29は、第2の磁性体28の外縁側環状溝28a内に侵入した外縁側環状突起29aと、第2の磁性体28の内縁側環状溝28b内に侵入した内縁側環状突起29bとを有している。このように、外縁側および内縁側の両者に嵌合機構(環状溝および環状突起)を設けることが好ましいが、いずれか一方であってもよい。そして、上記の環状溝と上記の環状突起は、密着していることが好ましい。言い換えれば、上記の環状溝と上記の環状突起は、実質的に隙間なく嵌合していることが好ましい。環状溝の幅としては、0.01〜5.0mm程度が好適である。また、環状溝の深さとしては、0.01〜3.0mm程度が好適である。第2の磁性体28としては、磁性ステンレス、永久磁石等が使用される。
図19に、ギャップセンサ(位置センサ)110に対してセンサターゲット(第2の磁性体)111を、あるギャップを介して配置し、ギャップセンサを横方向に移動させた場合のセンサ出力の関係を示す。位置センサのセンシング面に対して、センサターゲット面が小さくなると、センサ出力は大きく変動してしまう。同様に、ギャップセンサのセンサ出力は径方向溝で変動し、磁気軸受の制御系に外乱として作用し、インペラは自励振動しながらポンプ動作することになる。このようにギャップセンサと溝との干渉は、耐外乱性能を悪化させる。しかし、上記のような溝であれば、このような悪化を生じない。
また、図8に示すように、平板リング状の第2の磁性体28は、第2の磁性体の外縁部に設けられた円周方向に点在する多数の外縁側小面積凹部28cと、第2の磁性体の内縁部に設けられた円周方向に点在する多数の内縁側小面積凹部28dとを有するものであってもよい。この場合、インペラ表面形成部材は、多数の外縁側小面積凹部内に侵入した多数の外縁側小突起と、多数の内縁側小面積凹部内に侵入した多数の内縁側小突起とを有するものとなる。この場合においても、外縁側および内縁側の両者に嵌合機構(環状溝および環状突起)を設けることが好ましいが、いずれか一方であってもよい。そして、上記の凹部と上記の小突起は、密着していることが好ましい。言い換えれば、上記の凹部と上記の小突起は、実質的に隙間なく嵌合していることが好ましい。前記小面積凹部の面積としては、 0.1mm〜1000mm程度が好適である。また、小面積凹部の数としては、2〜15程度が好適である。また、小面積凹部の深さとしては0.01〜3.0mm程度が好適である。また、このような円周方向に点在する小面積凹部であれば、上記のような耐外乱性能の悪化が生じない。
そして、インペラ表面形成部材29としては、肉厚が0.01〜2.0mm程度であることが好ましい。また、インペラ表面形成部材29の形成材料としては、血液適合性が高くかつ軽量のものが好ましく、具体的には、チタンもしくはチタン合金が好ましい。また、インペラ本体部材18の形成材料としても血液適合性が高くかつ軽量のものが好ましく、具体的には、チタンもしくはチタン合金が好ましい。
インペラ本体部材18は、図5および図7に示すように、等角度に配置された複数(この実施例では7つ)のベーン形成部19aと、複数のベーン形成部19aの上部を連結する上部リング部19bと、複数のベーン形成部19aの下部を連結する下部リング部19cとを備えている。さらに、インペラ本体部材18は、上部側の環状外縁部18a、上部側の環状内縁部18bを備えている。この実施例では、外縁部18aおよび内縁部18bは、環状に突出する環状突出部となっている。そして、インペラ表面形成部材29は、外縁部がインペラ本体部材18の環状外縁部18aに固定され、内縁部がインペラ本体部材18の環状内縁部18bに固定されている。また、インペラ本体部材18の上部には、第2の磁性体収納用凹部が形成されている。
そして、インペラ21は、図7に示すように、隣り合うベーン形成部19aにより仕切られた複数(7つ)の血液通路が形成されている。血液通路は、図8に示すように、インペラ21の中央開口と連通し、インペラ21の中央開口を始端とし、外周縁まで徐々に幅が広がるように延びている。言い換えれば、隣り合う血液通路間にベーン形成部19aが形成されている。なお、この実施例では、それぞれの血液通路およびそれぞれのベーン形成部19aは、等角度間隔にかつほぼ同じ形状に設けられている。
さらに、インペラ本体部材18の下部には、第1の磁性体25が埋設されている。第1の磁性体25としては、永久磁石、磁性ステンレスなどが使用され、特に、永久磁石が好ましい。この実施例では、インペラ21には、複数(例えば、14〜24個)の第1の磁性体25(永久磁石、従動マグネット)が埋設されている。第1の磁性体25(永久磁石)は、インペラ回転トルク発生部3のロータ31に設けられた永久磁石33によりインペラ21を血液流入ポート22と反対側に吸引され、ロータとのカップリングおよび回転トルクをインペラ回転トルク発生部より伝達するために設けられている。また、この実施例のようにある程度の個数の磁性体25を埋設することにより、後述するロータ31との磁気的結合も十分に確保できる。
インペラ位置制御部4およびインペラ回転トルク発生部3により、非接触式磁気軸受が構成され、インペラ21は、相反する方向より引っ張られることにより、ハウジング20内において、ハウジング20の内面と接触しない適宜位置にて安定し、非接触状態にてハウジング20内を回転する。
インペラ回転トルク発生部3は、図3に示すように、ハウジング20内に収納されたロータ31とロータ31を回転させるためのモータ34を備える。ロータ31は、血液ポンプ部2側の面に設けられた複数の永久磁石33を備える。ロータ31の中心は、モータ34の回転軸に固定されている。永久磁石33は、インペラ21の永久磁石25の配置形態(数および配置位置)に対応するように、複数かつ等角度ごとに設けられている。また、ロータ31を回転駆動させるモータとしては、DCブラシレスモータを含む同期モータ、インダクションモータを含む非同期モータなどが使用されるが、モータの種類はどのようなものであってもよい。
インペラ位置制御部4は、図2および図3に示すように、インペラの第2の磁性体28を吸引するための固定された複数の電磁石41と、インペラの第2の磁性体28の位置を検出するための位置センサ42を備えている。具体的には、インペラ位置制御部4は、ハウジング20内に収納された複数の電磁石41と、複数の位置センサ42を有する。インペラ位置制御部の複数(3つ)の電磁石41および複数(3つ)の位置センサ42は、それぞれ等角度間隔にて設けられており、電磁石41と位置センサ42も等角度間隔にて設けられている。電磁石41は、鉄心とコイルからなる。電磁石41は、この実施例では、3個設けられている。電磁石41は、3個以上、例えば、4つでもよい。3個以上設け、これらの電磁力を位置センサ42の検知結果を用いて調整することにより、インペラ21の回転軸(Z軸)方向の力を釣り合わせ、かつ回転軸(Z軸)に直交するX軸およびY軸まわりのモーメントを制御することができる。
位置センサ42は、電磁石41と磁性体28との隙間の間隔を検知し、この検知出力は、電磁石41のコイルに与えられる電流もしくは電圧を制御する制御機構(図示せず)に送られる。また、インペラ21に重力等による半径方向の力が作用しても、インペラ21の永久磁石25とロータ31の永久磁石33との間の磁束の剪断力および電磁石41と磁性体28との間の磁束の剪断力が作用するため、インペラ21はハウジング20の中心に保持される。
次に、図9ないし図18に示す実施例の遠心式血液ポンプ装置100について、説明する。
図9は、本発明の遠心式血液ポンプ装置の他の実施例の正面図である。図10は、図9に示した遠心式血液ポンプ装置の平面図である。図11は、図10の遠心式血液ポンプ装置のD−D線断面図である。図12は、図11の遠心式血液ポンプ装置のE−E線断面図(インペラは外観にて表す)である。図13は、図11の遠心式血液ポンプ装置のE−E線断面図よりインペラを取り外した状態の断面図である。図14は、図11の遠心式血液ポンプ装置のF−F線断面図よりインペラを取り外した状態の断面図である。図15は、図11の遠心式血液ポンプ装置におけるインペラの拡大断面図である。図16は、図15のインペラよりインペラ表面形成部材を取り外した状態のインペラの外観図である。図17は、図15のG−G線断面図である。図18は、本発明の他の実施例の遠心式血液ポンプ装置に用いられる第2の磁性体の外観図である。
この実施例の遠心式血液ポンプ装置100と上述した実施例の遠心式血液ポンプ装置1との相違は、インペラの内部構造を含むインペラ位置制御部の機構のみであり、その他は同じであり、上述した説明を参照するものとする。
この実施例の遠心式血液ポンプ装置100では、インペラ位置制御部が、インペラ21に設けられた第2の磁性体28および第3の磁性体64と、第3の磁性体64をインペラ回転トルク発生部3の吸引方向と反対側に吸引する永久磁石63と、第2の磁性体28をインペラ回転トルク発生部の吸引方向に吸引する電磁石41と、位置センサ42により構成されている。
そして、この遠心式血液ポンプ装置100では、インペラ回転トルク発生部側のハウジング内面もしくはインペラのインペラ回転トルク発生部側の表面に設けられた動圧溝38が設けられている。
動圧溝38は、図13に示すように、インペラ21の底面(ロータ側面)に対応する大きさに形成されている。この実施例のポンプ装置1では、ハウジング内面20aの中心より若干離間した円形部分の周縁(円周)上に一端を有し、渦状に(言い換えれば、湾曲して)ハウジング内面20aの外縁付近まで、幅が徐々に広がるように延びている。また、動圧溝38は複数個設けられており、それぞれの動圧溝38はほぼ同じ形状であり、かつほぼ同じ間隔に配置されている。動圧溝38は、凹部であり、深さとしては、0.005〜0.4mm程度が好適である。動圧溝としては、6〜36個程度設けることが好ましい。この実施例では、12個の動圧溝がインペラの中心軸に対して等角度に配置されている。この実施例のポンプ装置における動圧溝38は、いわゆる内向スパイラル溝形状となっており、インペラが反時計方向に回転することにより、この動圧溝の作用による流体のポンピングは、溝部の外径から内径に向け圧力が高められるために、インペラ21とこの動圧溝を形成しているハウジング20間に反発力が得られ、これが動圧力となる。
なお、動圧溝は、ハウジング側ではなくインペラ21のロータ側の面に設けてもよい。この場合も上述した動圧溝と同様の構成とすることが好ましい。
このような動圧溝を有するため、インペラ回転トルク発生部3側に吸引されるが、ハウジングの動圧溝38とインペラ21の底面間(もしくはインペラの動圧溝とハウジング内面間)に形成される動圧軸受効果により、若干であるが、ハウジング内面より離れ、非接触状態にて回転し、インペラの下面とハウジング内面間に血液流路を確保するため、両者間での血液滞留およびそれに起因する血栓の発生を防止する。さらに、通常状態において、動圧溝が、インペラの下面とハウジング内面間において撹拌作用を発揮するので、両者間における部分的な血液滞留の発生を防止する。
さらに、動圧溝38は、その角となる部分が少なくとも0.05mm以上のRを持つように丸められていることが好ましい。このようにすることにより、溶血の発生をより少ないものとすることができる。
そして、遠心式血液ポンプ装置100は、永久磁石63側のハウジング内面もしくはインペラ21の第3の磁性体64側の表面に設けられた第2の動圧溝71を備えていることが好ましい。
動圧溝71は、上述した動圧溝38と同様に、インペラ21の上面(永久磁石側面)に対応する大きさに形成されている。このポンプ装置100では、図14に図示すように、ハウジング内面20bの中心より若干離間した円形部分の周縁(円周)上に一端を有し、渦状に(言い換えれば、湾曲して)ハウジング内面20bの外縁付近まで、幅が徐々に広がるように延びている。特に、この実施例では、動圧溝は、途中で屈曲したいわゆるヘリングボーン形状となっている。また、動圧溝71は複数個設けられており、それぞれの動圧溝71はほぼ同じ形状であり、かつほぼ同じ間隔に配置されている。動圧溝71は、凹部であり、深さとしては、0.005〜0.4mm程度が好適である。動圧溝としては、6〜36個程度設けることが好ましい。この実施例では、12個の動圧溝がインペラの中心軸に対して等角度に配置されている。
なお、第2の動圧溝は、ハウジング側ではなくインペラ21の永久磁石側の面に設けてもよい。この場合も上述した第2の動圧溝と同様の構成とすることが好ましい。さらに、動圧溝71は、その角となる部分が少なくとも0.05mm以上のRを持つように丸められていることが好ましい。このようにすることにより、溶血の発生をより少ないものとすることができる。
この実施例におけるインペラ21は、図15に示すように、平板リング状のインペラ本体部材18と、インペラ本体部材18の一方の面(下面)に固定されるリング状の薄肉のインペラ表面形成部材29とを備える。インペラ表面形成部材29は、第2の磁性体28の外面を被包するように設けられている。
さらに、この実施例のインペラ21では、図15および図16に示すように、平板リング状の第2の磁性体28は、第2の磁性体の外縁部に設けられた円周方向に延びる外縁側環状溝28aと、第2の磁性体28の内縁部に設けられた円周方向に延びる内縁側環状溝28bとを備えている。第2の磁性体28は、インペラ21の下面の外縁側に配置されている。
そして、インペラ表面形成部材29は、第2の磁性体28の外縁側環状溝28a内に侵入した外縁側環状突起29aと、第2の磁性体28の内縁側環状溝28b内に侵入した内縁側環状突起29bとを有している。このように、外縁側および内縁側の両者に嵌合機構(環状溝および環状突起)を設けることが好ましいが、いずれか一方であってもよい。そして、上記の環状溝と上記の環状突起は、密着していることが好ましい。言い換えれば、上記の環状溝と上記の環状突起は、実質的に隙間なく嵌合していることが好ましい。環状溝の幅としては、0.01〜5.0mm程度が好適である。また、環状溝の深さとしては、0.01〜3.0mm程度が好適である。このような環状溝であれば、上述のような耐外乱性能の悪化が生じない。第2の磁性体28としては、磁性ステンレス、永久磁石等が使用される。
また、図18に示すように、平板リング状の第2の磁性体28は、第2の磁性体の外縁部に設けられた円周方向に点在する多数の外縁側小面積凹部28cと、第2の磁性体の内縁部に設けられた円周方向に点在する多数の内縁側小面積凹部28dとを有するものであってもよい。この場合、インペラ表面形成部材は、多数の外縁側小面積凹部内に侵入した多数の外縁側小突起と、多数の内縁側小面積凹部内に侵入した多数の内縁側小突起とを有するものとなる。この場合においても、外縁側および内縁側の両者に嵌合機構(環状溝および環状突起)を設けることが好ましいが、いずれか一方であってもよい。そして、上記の凹部と上記の小突起は、密着していることが好ましい。言い換えれば、上記の凹部と上記の小突起は、実質的に隙間なく嵌合していることが好ましい。前記小面積凹部の面積としては、0.1mm〜1000mm程度が好適である。また、小面積凹部の数としては、2〜15程度が好適である。また、小面積凹部の深さとしては、0.01〜3.0mm程度が好適である。また、このような円周方向に点在する小面積凹部であれば、上述のような耐外乱性能の悪化が生じない。
そして、インペラ表面形成部材29としては、肉厚が0.01〜2.0mm程度であることが好ましい。また、インペラ表面形成部材29の形成材料としては、血液適合性が高くかつ軽量のものが好ましく、具体的には、チタンもしくはチタン合金が好ましい。また、インペラ本体部材18の形成材料としても血液適合性が高くかつ軽量のものが好ましく、具体的には、チタンもしくはチタン合金が好ましい。
インペラ本体部材18は、図15および図17に示すように、等角度に配置された複数(この実施例では7つ)のベーン形成部19aと、複数のベーン形成部19aの上部を連結する上部リング部19bと、複数のベーン形成部19aの下部を連結する下部リング部19cとを備えている。さらに、インペラ本体部材18は、下部側の環状外縁部18c、下部側の環状内縁部18d、中間の環状中間部18eを備えている。この実施例では、外縁部18c、内縁部18d、中間部18eは、環状に突出する環状突出部となっている。そして、インペラ表面形成部材29は、外縁部がインペラ本体部材18の環状外縁部18cに固定され、内縁部がインペラ本体部材18の環状内縁部18dに固定され、中間部がインペラ本体部材18の環状中間部18eに固定されている。また、インペラ本体部材18の下部には、第2の磁性体収納用凹部および第1の磁性体収納用凹部が形成されている。
そして、インペラ21は、図17に示すように、隣り合うベーン形成部19aにより仕切られた複数(7つ)の血液通路が形成されている。血液通路は、図17に示すように、インペラ21の中央開口と連通し、インペラ21の中央開口を始端とし、外周縁まで徐々に幅が広がるように延びている。言い換えれば、隣り合う血液通路間にベーン形成部19aが形成されている。なお、この実施例では、それぞれの血液通路およびそれぞれのベーン形成部19aは、等角度間隔にかつほぼ同じ形状に設けられている。
さらに、インペラ本体部材18の上部には、平板リング状の第3の磁性体64が埋設されている。第3の磁性体64としては、永久磁石、磁性ステンレスなどが使用され、特に、永久磁石が好ましい。また、第3の磁性体は、平板リング状であることが好ましい。
特に、この実施例におけるインペラ21は、図15に示すように、平板リング状のインペラ本体部材18の他方の面(上面)に固定されるリング状の薄肉の第2のインペラ表面形成部材43を備えている。第2のインペラ表面形成部材43は、第3の磁性体64の外面を被包するように設けられている。
さらに、この実施例のインペラ21では、図15および図17に示すように、平板リング状の第3の磁性体64は、外縁部に設けられた円周方向に延びる外縁側環状溝64aと、内縁部に設けられた円周方向に延びる内縁側環状溝64bとを備えている。第3の磁性体64は、インペラ21の外縁より所定距離中央側に配置されている。
そして、第2のインペラ表面形成部材43は、第3の磁性体64の外縁側環状溝64a内に侵入した外縁側環状突起43aと、第3の磁性体64の内縁側環状溝64b内に侵入した内縁側環状突起43bとを有している。このように、外縁側および内縁側の両者に嵌合機構(環状溝および環状突起)を設けることが好ましいが、いずれか一方であってもよい。そして、上記の環状溝と上記の環状突起は、密着していることが好ましい。言い換えれば、上記の環状溝と上記の環状突起は、実質的に隙間なく嵌合していることが好ましい。環状溝の幅としては、0.01〜5.0mm程度が好適である。また、環状溝の深さとしては、0.01〜3.0mm程度が好適である。このような環状溝であれば、上述のような耐外乱性能の悪化が生じない。第3の磁性体64としては、磁性ステンレス、永久磁石等が使用される。
また、第3の磁性体と第2のインペラ表面形成部材43との嵌合形態は、上述したような環状溝と環状突起によるものではなく、図18に示すような円周方向に点在する多数の外縁側小面積凹部と、周方向に点在する多数の内縁側小面積凹部とによるものであってもよい。
また、第1の磁性体25としては、永久磁石、磁性ステンレスなどが使用され、特に、永久磁石が好ましい。この実施例では、インペラ21には、複数(例えば、14〜24個)の第1の磁性体25(永久磁石、従動マグネット)が埋設されている。第1の磁性体25(永久磁石)は、インペラ回転トルク発生部3のロータ31に設けられた永久磁石33によりインペラ21を血液流入ポート22と反対側に吸引され、ロータとのカップリングおよび回転トルクをインペラ回転トルク発生部より伝達するために設けられている。また、この実施例のようにある程度の個数の磁性体25を埋設することにより、後述するロータ31との磁気的結合も十分に確保できる。
インペラ位置制御部4およびインペラ回転トルク発生部3により、非接触式磁気軸受が構成され、インペラ21は、相反する方向より引っ張られることにより、ハウジング20内において、ハウジング20の内面と接触しない適宜位置にて安定し、非接触状態にてハウジング20内を回転する。
この実施例の遠心式血液ポンプ装置100では、電磁石41をインペラ回転トルク発生部と同じ側に配置することにより、ポンプ軸長を小さくし、ポンプ装置を小型化することができる。
そして、この遠心式血液ポンプ装置100では、第1の磁性体25と永久磁石33間の吸引力と、第2の磁性体28と電磁石41間の吸引力と、第3の磁性体64と永久磁石63間の吸引力とが釣り合うように、電磁石41に流れる電流を制御して、インペラ21を血液室24の中心に保持することにより、インペラを非接触軸受するものである。
そして、電磁石41は、ロータの中心軸に対して、等角度間隔となるように複数(具体的には3つ)設けられている。また、この実施例の遠心式血液ポンプ装置100では、複数の位置センサ42も、ロータの中心軸に対して、等角度間隔となるように複数設けられている。位置センサ42は磁気式センサが使用され、3個以上が好ましい。この遠心式血液ポンプ装置100では、位置センサ42の検出結果を用いて、電磁石41を制御することにより、インペラ21の回転軸方向(Z方向)の力を釣りあわせ、かつ回転軸(Z軸)に直交するX軸とY軸周りのモーメントを制御している。
また、上述の実施例のポンプ装置では、インペラ回転トルク発生部は、ロータとモータとを備えるものであるが、上述したすべての実施例において、例えば、図20ないし図22に示すように、ステーターコイルを用いるものであってもよい。
言い換えれば、上述したポンプ装置では、インペラ回転トルク発生部は、インペラの第1の磁性体を吸引するための磁石を備えるロータと、ロータを回転させるモータとを備えるものとなっている。これに対して、図20ないし図22に示すポンプ装置200では、インペラ回転トルク発生部は、インペラの第1の磁性体を吸引するとともにインペラを回転させるために円周上に配置された複数のステーターコイルを備えるものとなっている。
図20は、本発明の遠心式血液ポンプ装置の他の実施例の断面図である。図21は、図21の遠心式血液ポンプ装置のH−H線断面図(インペラは外観にて表す)である。図22は、図20の遠心式血液ポンプ装置の底面図である。なお、図20に示した実施例の遠心式血液ポンプ装置の平面図は、図2と同じであるのでそれらを参照する。
この実施例のポンプ装置200と上述したポンプ装置1との相違は、インペラ回転トルク発生部3の機構のみである。このポンプ装置200では、遠心ポンプ部2のインペラ21の第1の磁性体25を吸引するとともにインペラ21を回転させるために円周上に配置された複数のステーターコイル91を備えるインペラ回転トルク発生部3を有している。
この実施例のポンプ装置200と上述した実施例のポンプ装置1との実質的な相違は、インペラ回転トルク発生部3の機構のみである。この実施例のポンプ装置200におけるインペラ回転トルク発生部3では、いわゆるロータを備えず、直接インペラを駆動するタイプとなっている。
また、この実施例のように、インペラ内には、ある程度の個数の第1の磁性体25を埋設することにより、ステーターコイル91との磁気的結合も十分に確保できる。磁性体25(永久磁石)の形状としては、略台形状であることが好ましい。磁性体25は、リング状、板状のいずれでもよい。また、磁性体25の数および配置形態は、ステーターコイルの数および配置形態に対応していることが好ましい。複数の磁性体25は、磁極が交互に異なるように、かつ、インペラの中心軸に対してほぼ等角度となるように円周上に配置されている。
インペラ回転トルク発生部3は、図21および図22に示すように、ハウジング20内に収納された複数のステーターコイル91を備える。ステーターコイル91は、円周上にほぼその円周の中心軸に対して等角度となるように複数配置されている。具体的には、6個のステーターコイルが用いられている。また、ステーターコイルとしては、多層巻きのステーターコイルが用いられる。各ステーターコイル91に流れる電流の方向を切り換えることにより、回転磁界が発生し、この回転磁界により、インペラは吸引されるとともに回転する。
そして、このようなステーターコイルを用いるタイプのポンプ装置においても、上述した実施例のポンプ装置1および100とインペラの回転駆動システム以外は同じであってもよい。
図1は、本発明の遠心式血液ポンプ装置の実施例の正面図である。 図2は、図1に示した遠心式血液ポンプ装置の平面図である。 図3は、図2のA−A線断面図である。 図4は、図3の遠心式血液ポンプ装置のB−B線断面図(インペラは外観にて表す)である。 図5は、図3の遠心式血液ポンプ装置におけるインペラの拡大断面図である。 図6は、図5のインペラよりインペラ表面形成部材を取り外した状態のインペラの外観図である。 図7は、図5のC−C線断面図である。 図8は、本発明の他の実施例の遠心式血液ポンプ装置に用いられる第2の磁性体の外観図である。 図9は、本発明の遠心式血液ポンプ装置の他の実施例の正面図である。 図10は、図9に示した遠心式血液ポンプ装置の平面図である。 図11は、図10の遠心式血液ポンプ装置のD−D線断面図である。 図12は、図11の遠心式血液ポンプ装置のE−E線断面図(インペラは外観にて表す)である。 図13は、図11の遠心式血液ポンプ装置のE−E線断面図よりインペラを取り外した状態の断面図である。 図14は、図11の遠心式血液ポンプ装置のF−F線断面図よりインペラを取り外した状態の断面図である。 図15は、図11の遠心式血液ポンプ装置におけるインペラの拡大断面図である。 図16は、図15のインペラよりインペラ表面形成部材を取り外した状態のインペラの外観図である。 図17は、図15のG−G線断面図である。 図18は、本発明の他の実施例の遠心式血液ポンプ装置に用いられる第2の磁性体の外観図である。 図19は、ギャップセンサのセンサ移動量に対するセンサ出力の関係を説明するための説明図である。 図20は、本発明の遠心式血液ポンプ装置の他の実施例の断面図である。 図21は、図21の遠心式血液ポンプ装置のH−H線断面図(インペラは外観にて表す)である。 図22は、図20の遠心式血液ポンプ装置の底面図である。
符号の説明
1 遠心式血液ポンプ装置
2 遠心ポンプ部
3 インペラ回転トルク発生部
4 インペラ位置制御部
18 インペラ本体部材
20 ハウジング
21 インペラ
29 インペラ表面形成部材
25 第1の磁性体
28 第2の磁性体
31 ロータ
34 モータ
41 電磁石
42 位置センサ

Claims (6)

  1. 血液流入ポートと血液流出ポートとを有するハウジングと、内部に第1の磁性体および平板リング状の第2の磁性体を備え、前記ハウジング内で回転し、回転時の遠心力によって血液を送液するインペラを有する遠心ポンプ部と、
    前記遠心ポンプ部の前記インペラの第1の磁性体を吸引するとともに該インペラを回転させるためのインペラ回転トルク発生部と、
    前記第2の磁性体を吸引するための電磁石および前記第2の磁性体の位置を測定するための位置センサとを有するインペラ位置制御部とを備え、前記ハウジングに対して前記インペラが非接触状態にて回転する遠心式血液ポンプ装置であって、
    前記インペラは、チタンもしくはチタン合金により形成されたリング状のインペラ本体部材と、前記インペラ本体部材の一方の面に固定され、かつ、前記第2の磁性体を被包するチタンもしくはチタン合金により形成されたリング状かつ薄肉のインペラ表面形成部材とを備え、
    前記平板リング状の第2の磁性体は、該第2の磁性体の外縁部に設けられた円周方向に延びる外縁側環状溝と、前記第2の磁性体の内縁部に設けられた円周方向に延びる内縁側環状溝とを有し、前記インペラ表面形成部材は、前記第2の磁性体の外縁側環状溝内に侵入した外縁側環状突起と、前記第2の磁性体の内縁側環状溝内に侵入した内縁側環状突起とを有し、さらに、前記第2の磁性体の外縁側環状溝と前記インペラ表面形成部材の前記外縁側環状突起は、実質的に隙間なく嵌合しており、また、前記第2の磁性体の内縁側環状溝と前記インペラ表面形成部材の前記内縁側環状突起は、実質的に隙間なく嵌合していることを特徴とする遠心式血液ポンプ装置。
  2. 血液流入ポートと血液流出ポートとを有するハウジングと、内部に第1の磁性体および平板リング状の第2の磁性体を備え、前記ハウジング内で回転し、回転時の遠心力によって血液を送液するインペラを有する遠心ポンプ部と、
    前記遠心ポンプ部の前記インペラの第1の磁性体を吸引するとともに該インペラを回転させるためのインペラ回転トルク発生部と、
    前記第2の磁性体を吸引するための電磁石および前記第2の磁性体の位置を測定するための位置センサとを有するインペラ位置制御部とを備え、前記ハウジングに対して前記インペラが非接触状態にて回転する遠心式血液ポンプ装置であって、
    前記インペラは、チタンもしくはチタン合金により形成されたリング状のインペラ本体部材と、前記インペラ本体部材の一方の面に固定され、かつ、前記第2の磁性体を被包するチタンもしくはチタン合金により形成されたリング状かつ薄肉のインペラ表面形成部材とを備え、
    前記平板リング状の第2の磁性体は、該第2の磁性体の外縁部に設けられた円周方向に点在する多数の外縁側小面積凹部と、前記第2の磁性体の内縁部に設けられた円周方向に点在する多数の内縁側小面積凹部とを有し、前記インペラ表面形成部材は、前記多数の外縁側小面積凹部内に侵入した多数の外縁側小突起と、前記多数の内縁側小面積凹部内に侵入した多数の内縁側小突起とを有し、前記第2の磁性体の前記外縁側小面積凹部と前記インペラ表面形成部材の前記外縁側小突起は、実質的に隙間なく嵌合しており、また、前記第2の磁性体の前記内縁側小面積凹部と前記インペラ表面形成部材の前記内縁側小突起は、実質的に隙間なく嵌合していることを特徴とする遠心式血液ポンプ装置。
  3. 前記インペラ位置制御部の前記電磁石は、前記インペラに設けられた前記第2の磁性体を前記インペラ回転トルク発生部の吸引方向と反対側に吸引するものである請求項1または2に記載の遠心式血液ポンプ装置。
  4. 前記インペラ位置制御部は、前記インペラに設けられた第3の磁性体と、該第3の磁性体を前記インペラ回転トルク発生部の吸引方向と反対側に吸引する永久磁石とを備え、前記電磁石は、前記第2の磁性体を前記インペラ回転トルク発生部の吸引方向に吸引するものである請求項1または2に記載の遠心式血液ポンプ装置。
  5. 前記インペラ回転トルク発生部は、前記インペラの第1の磁性体を吸引するための磁石を備えるロータと、該ロータを回転させるモータとを備えるものである請求項1ないしのいずれかに記載の遠心式血液ポンプ装置。
  6. 前記インペラ回転トルク発生部は、前記インペラの第1の磁性体を吸引するとともに該インペラを回転させるために円周上に配置された複数のステーターコイルを備えるものである請求項1ないしのいずれかに記載の遠心式血液ポンプ装置。
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