JP4469439B2 - 医療用マニピュレータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療用マニピュレータに係り、とりわけ、機構が簡単化されると共に操作性に優れる医療用マニピュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、胆のう摘出手術などの腹腔鏡下手術においては、図11に示すように、患者150の腹部に小さな穴151、152、153を幾つかあけ、それらにトラカール154を取付け、トラカール154を介してそれらの孔に内視鏡161,鉗子171、172等を挿入し、術者(通常、外科医)160が内視鏡161の映像をモニタ162で見ながら手術を行っている。
【0003】
このような手術方法は、開腹を必要としないため、患者への負担が少なく、術後の回復や退院までの日数が大幅に低減される。このため、このような手術方法は、適用分野の拡大が期待されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述の腹腔鏡下手術は、患者150への負担が少ないという点で優れた手術方法であるが、術者160が実際に術部を見れないという点が、場合によって問題となり得る。
【0005】
また、鉗子171、172には、開閉するグリッパしか設けられておらず、グリッパの姿勢を変えることは困難で、操作性に乏しい。
【0006】
以上の要因により、前述の手術方法で適切な処置を行えるのは、熟練した術者に限られる。また、手術方法に熟練するまでには、長期間を要する。
【0007】
このような課題に対して、マスタースレーブマニピュレータ等の遠隔操作型ロボット技術を、医療分野へ応用することが研究されている。
【0008】
遠隔操作型ロボット技術は、術者が操作するマスターアームと、実際に術部に操作を施すスレーブアームとが、完全に分離したロボットシステムであり、マスターアームの指令値が電気信号としてスレーブアームに伝わるものである。したがって、通常、マスターアームとスレーブアームとは、共に6自由度以上の関節数を有しており、それぞれの自由度に対応してコントローラが設けられており、電気的に多数の制御系、部品,配線を有する複雑なシステムとなっている。
【0009】
複雑であるが故に、マスタースレーブマニピュレータシステムの操作に関する信頼性は、未だ十分に高いと言えるレベルにはない。また、システム自体が大掛かりであるため、購入費用やメンテナンス費用も高価である。さらに、マスタースレーブマニピュレータシステムでは、術者は患者から離れたところでマスターアームを操作するので、緊急時に直ちに患者に直接処置を施すことができない、という問題がある。
【0010】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、機構を単純化して信頼性を向上させた医療用マニピュレータを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、姿勢操作部と処置操作部とを有する操作指令部と、一端側が前記操作指令部に接続され、軸方向に直線移動可能かつ軸周りに回転可能に支持機構の支持連結部に連結可能な棒状部材を有する連結部と、前記連結部の他端側に接続され、処置部と、前記処置部を2自由度に姿勢変更可能に支持する支持部と、を有する作業部と、前記姿勢操作部からの操作指令を前記支持部に送って前記処置部の姿勢を変更させると共に、前記処置操作部からの操作指令を前記処置部に送って前記処置部を作動させる制御部と、前記操作指令部と前記連結部との接続部分に設けられ、前記処置部の姿勢の変更のための動力及び前記処置部の作動のための動力を発生させる駆動部と、を備えことを特徴とする医療用マニピュレータである。
【0012】
本発明によれば、支持部によって処置部の支持姿勢が2自由度に変更可能である一方、操作指令部と作業部とが連結部によって機械的に接続されているため、操作性及び操作信頼性に優れる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0014】
図1は、本発明の第1の実施の形態による医療用マニピュレータを示す構成概略図である。図1に示すように、本発明の第1の実施の形態の医療用マニピュレータ1は、作業部10と、操作指令部20と、両端が作業部10と操作指令部20とに接続された連結部30とを備えている。
【0015】
作業部10は、術部に処置を施す処置部としてのグリッパ11と、グリッパ11を2自由度で姿勢変更可能に支持する支持部としてのヨー軸関節支持部12及びピッチ軸関節支持部13と、を有している。
【0016】
図1に示すように、グリッパ11は、蝶番状に開閉するように構成されている。あるいは、平行開閉する機構でもよい。ヨー軸関節支持部12は、グリッパ11の開閉軸部分を支持すると共に、当該開閉軸と平行な軸周りにグリッパ11全体を回動するようになっている。ピッチ軸関節支持部13は、ヨー軸関節支持部12の全体を支持すると共に、グリッパ11の開閉軸と垂直な軸周りにヨー軸関節支持部12全体(グリッパ11を伴う)を回動するようになっている。
【0017】
操作指令部20は、姿勢操作部としての指操作部22と、処置操作部としてのハンドル21とを有している。
【0018】
指操作部22は、ハンドル21を握る手の親指と人差し指とが挿入される2つの指挿入部22a、22bを有している。当該2つの指挿入部22a、22bは、少なくとも一方が可動に構成され、両者の間隔が任意に変更可能となっている。指挿入部22a、22bは、互いに平行に移動する態様の他、蝶番状に回動する態様でもよい。
【0019】
本実施の形態では、指挿入部22a、22bの間隔を調整することによって、グリッパ11の開閉指令を行うようになっている。この場合、指挿入部22a、22bの間隔を検出する間隔センサ(図示せず)を設けると共に、指挿入部22a、22bの間隔が最も狭い状態をグリッパ11の閉状態に対応させ、指挿入部22a、22bの間隔が最も広い状態をグリッパ11の全開状態に対応させている。
【0020】
ハンドル21は、連結部30側に配置される円弧部21aと、操作者の手によって握られる把持部21bとを有している。円弧部21aと把持部21bとは、ヨー軸回動部23を介して接続されており、把持部21bは円弧部21aに対して、把持部21b自身の実質的な中心軸周りに回動可能となっている。ヨー軸回動部23には、図示しない角度検出センサが設けられている。これにより、本実施の形態の場合、当該センサによって検出される変位角度を、ヨー軸関節支持部12の回動角度に対応させている。
【0021】
前述の指挿入部22a、22bは、円弧部21aと干渉しないような配置関係で把持部21b側に取付けられ、把持部21bの回動に伴って全体が回動可能となっている。
【0022】
円弧部21aは、ヨー軸回動部23の回動軸上の点25を中心とした略半円状のアームとして形成されている。円弧部21aには、円弧部21aに沿って移動する摺動支持部24が設けられている(実際には、摺動支持部24に対して円弧部21aが動く)。連結部30の一端は、摺動支持部24に接続されている。摺動支持部24と円弧部21aとの相対角度位置(摺動支持部24を固定しての円弧部21aの位置)は、図示しない角度検出センサによって検出されるようになっている。これにより、本実施の形態の場合、当該センサによって検出される角度位置を、ピッチ軸関節支持部13の回動角度位置に対応させている。
【0023】
また、本実施の形態では、摺動支持部24と連結部30との間に駆動部10mが取付けられている。図中の10mは、駆動部の集合部分を示している。図中、制御部(制御装置)は図示されていない。駆動部10mは、前述の間隔センサ、角度検出センサ(いずれも図示せず)からの検出信号に基づいて、対応する駆動部11m、12m及び13mからの動力を、図示しないワイヤまたはプーリ等を介して、作業部10の前述のグリッパ11、ヨー軸関節支持部12及びピッチ軸関節支持部13に伝達するようになっている。
【0024】
本実施の形態の場合、連結部30は、棒状部材によって構成されている。連結部30は、連結部30の中心軸線が、ヨー軸回動部23の回動軸上の円弧部21aの円弧中心25を通るような配置関係で、摺動支持部24に対して固定されている。また、連結部30は、各駆動部11m、12m、13mから作業部10に至るワイヤ等を収容すべく、中空管状となっている。
【0025】
連結部30は、軸方向に直線移動可能かつ軸周りに回転可能に、支持機構40の支持連結部60に連結されている。支持機構40の基端部(図示せず)は、天井、床またはベッドに固定されている。
【0026】
本実施の形態の支持機構40は、基端部側に対して上下動する高さ調節機構41と、高さ調節機構41の下端部に設けられ鉛直軸周りに回動する水平回動部42と、水平回動部42の外周に一端が接続された円弧アーム43とを有している。水平回動部42の回動軸は、連結部30上の適宜の点50の略鉛直上方に位置している。
【0027】
円弧アーム43は、実質的に鉛直面内に延びており、連結部30上の前記点50を中心とした上方側かつ操作指令部20側の略4分の1円弧状に形成されている。
【0028】
支持連結部60は、このような円弧アーム43に沿って移動可能な態様で、当該円弧アーム43によって支持されている。これにより、連結部30は、支持連結部60とは異なる点50を中心として、連結支持部60が円弧アーム43上を移動することによって鉛直方向に、水平回動部42が回動することによって水平方向に、あるいは両者の複合方向に、揺動可能に支持されている。
【0029】
なお、前述の点50は、患者の腹部に形成された小孔部分に設定されることが好ましい。また、小孔部分には、図1に示すように、通常トラカール53が設置されている。
【0030】
次に、このような構成よりなる本実施の形態の作用について説明する。
【0031】
図2に示すように、操作者は、ハンドル21の把持部21bを握り、指操作部22の指挿入部22a、22bに親指と人差し指とを挿入する。
【0032】
操作者が親指と人差し指との間隔を調整して、指挿入部22a、22bの間隔を変更すると、当該情報が間隔センサによって検出される。間隔センサによる検出信号は、制御装置(図示せず)に送られて処理され、対応する駆動力が駆動部11mから作業部10のグリッパ11に伝達される。これにより、グリッパ11の開閉角度が制御される。
【0033】
一方、操作者がハンドル21の把持部21bを円弧部21aに対して回動させると、当該情報が角度センサによって検出される。角度センサによる検出信号は、制御装置(図示せず)に送られて処理され、対応する駆動力が駆動部12mから作業部10のヨー軸関節支持部12に伝達される。これにより、ヨー軸関節支持部12の回動角度が制御される。
【0034】
一方、操作者がハンドル21の円弧部21aを連結部30と一体の摺動支持部24に対して回動させると、当該情報が角度センサによって検出される。角度センサによる検出信号は、制御装置(図示せず)に送られて処理され、対応する駆動力が駆動部13mから作業部10のピッチ軸関節支持部13に伝達される。これにより、ピッチ軸関節支持部13の回動角度が制御される。
【0035】
ヨー軸関節支持部12の回動角度とピッチ軸関節支持部13の回動角度とが任意に制御されることにより、グリッパ11の姿勢を2自由度で制御することができる。グリッパ11は、連結部30をその中心軸周りに回転させることによって、さらに1自由度の姿勢変更が可能であり、結果として任意に制御することができる。
【0036】
前述のように、グリッパ11の姿勢の自由度は、ヨー軸関節支持部12の回動と、ピッチ軸関節支持部13の回動と、連結部30全体の軸周りの回転と、の3つである。これら3つの自由度に対応して、操作者は、円弧部21aに対する把持部21bの回動と、摺動支持部24に対する円弧部21aの回動と、連結部30全体の軸周りの回転と、を操作するようになっている。連結部30全体の軸周りの回転は、ハンドル21の全体を回転させることによって行われる。
【0037】
本実施の形態では、把持部21bの回動軸線と、円弧部21aの回動軸線と、連結部30の回転軸線とが、1点にて交差しており、いわゆるジンバル機構を構成している。このため、操作部の点25の位置をそのまま維持して姿勢のみを任意に3自由度で動かす操作が、極めて容易に実現できる。これに対応するように制御装置によって各関節を駆動すれば、ピッチ軸関節支持部13と連結部30との交点の位置を維持してグリッパ11の姿勢を操作することが可能である。
【0038】
例えば、針を術部に通したり、糸を掴む作業をする際に、グリッパ11の姿勢を変える操作に伴ってグリッパ11の位置が動いてしまったのでは、操作性が悪い。逆に、グリッパ11の位置を変えようとする操作時にグリッパ11の姿勢が変わってしまっても、操作性は悪い。これに対して、本実施の形態のようなジンバル機構では、位置の操作と姿勢の操作とが機構的に分離されるため、操作性が非常に良い。
【0039】
位置の操作については、点50を中心とした揺動運動及び連結部30軸方向の前後移動のいずれについても、操作部20と連結部30とが機械的に一体となっていることにより、操作者がハンドル21の全体を連結支持部60に対して移動させることで容易に操作できる。
【0040】
以上のように、本実施の形態によれば、ヨー軸関節支持部12の回動とピッチ軸関節支持部13の回動とによって、グリッパ11の支持姿勢が2自由度で変更可能である一方、操作指令部20と作業部10とが連結部30によって機械的に接続され、連結部30の回転によるグリッパ11の姿勢変更についてはハンドル21を直接回転させることによって行うため、操作性と操作信頼性に優れる。
【0041】
特に本実施の形態の場合、ジンバル機構を採用しているため、グリッパ11の位置をそのまま維持して、姿勢のみを任意に3自由度で動かす操作が、極めて容易に実現できる。
【0042】
また、操作者は、患者の様子を間近に見ながら手術を行えるので、緊急時等に迅速な対応をとることが可能である。
【0043】
また、本実施の形態の医療用マニピュレータ1は、支持機構40によって支持されており、操作者はマニピュレータ1の重量を基本的に支える必要がないため、操作指令部20からの操作指令を高精度に行うことができる。
【0044】
また、本実施の形態の医療用マニピュレータ1は、不動点50を有するように構成されているため、不動点50付近にトラカール53が来るように高さ調節機構41等を位置決めすれば、患者の腹部の小孔(貫通部)における変位が少なくなり、患者の負担をより低減することができる。
【0045】
特に、不動点50を中心とした円弧アーム43の円弧半径を大きくとると、術部の周りの空間を広く確保することができるため、助手などの支援がより容易である。
【0046】
なお、連結支持部60が不動点50を中心として揺動する機構については、本実施の形態のような水平回転部42及び円弧アーム43を利用する態様の他、リンク機構等を用いた構成も可能である。
【0047】
なお、本実施の形態では、作業部10がヨー軸関節支持部12とピッチ軸関節支持部13とを有しているが、いずれか一方を省略した態様も可能である。この場合、対応する指令操作部20側の指令機構、すなわち、把持部21bの円弧部21aに対する回動機構と摺動支持部24の円弧部21aに対する摺動機構とのいずれか一方も省略され得る。
【0048】
次に、本発明の第2の実施の形態の医療用マニピュレータについて図3を用いて説明する。図3は、第2の実施の形態の医療用マニピュレータの概略斜視図である。
【0049】
図3に示すように、本実施の形態の医療用マニピュレータは、ハンドル21が、円弧部21aと摺動支持部24の代わりに、基準台座部21sと揺動アーム24aとを有している他は、図1に示す第1の実施の形態の医療用マニピュレータ1と略同様の構成である。第2の実施の形態において、図1に示す第1の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0050】
基準台座部21sには、ヨー軸回動部23を介して、把持部21bが接続されている。本実施の形態の基準台座部21sは、把持部21bの下方側に配置されているが、上方側であってもよい。
【0051】
揺動アーム部24aは、L字部材によって構成され、一端側が基準台座部21sに回動可能に接続され、他端側に駆動部10m及び連結部30が接続されている。揺動アーム部24aと基準台座部21sとの回動軸線は、ヨー軸回動部23の回動軸線と連結部30の中心軸線との交点を通ると共に、両軸線に対して垂直となっている。
【0052】
揺動アーム24aの基準台座部21sに対しての角度位置は、図示しない角度検出センサによって検出されるようになっている。これにより、本実施の形態の場合、当該センサによって検出される角度を、ピッチ軸関節支持部13の回動角度に対応させている。
【0053】
本実施の形態においては、操作者がハンドル21の把持部21bを基準台座部21sに対して回動させると、当該情報が角度検出センサによって検出される。角度検出センサによる検出信号は、制御装置(図示せず)に送られて処理され、対応する駆動力が駆動部12mから作業部10のヨー軸関節支持部12に伝達される。これにより、ヨー軸関節支持部12の回動角度が制御される。
【0054】
一方、操作者がハンドル21の基準台座部21sを連結部30と一体の揺動アーム24aに対して回動させると、当該情報が角度検出センサによって検出される。角度検出センサによる検出信号は、制御装置(図示せず)に送られて処理され、対応する駆動力が駆動部13mから作業部10のピッチ軸関節支持部13に伝達される。これにより、ピッチ軸関節支持部13の回動角度が制御される。
【0055】
本実施の形態によれば、ハンドル21の構成を簡単化することができ、医療用マニピュレータ1の製造が容易となる。
【0056】
次に、本発明の第3の実施の形態の医療用マニピュレータについて図4乃至図7を用いて説明する。図4は、第3の実施の形態の医療用マニピュレータの概略斜視図である。図5は、図4のハンドルの要部を示す斜視図であり、図6は、図4のハンドルの要部を示す正面図であり、図7は、操作中のハンドル21の概略図である。
【0057】
図4乃至図7に示すように、本実施の形態の医療用マニピュレータは、ハンドル21が、把持部21bの代わりに、手クランプ部21hを有している他は、図3に示す第2の実施の形態の医療用マニピュレータ1と略同様の構成である。第3の実施の形態において、図3に示す第2の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0058】
手クランプ部21hは、断面U字状のバネ部材によって構成され、操作者の掌部分を挟み込んで操作者の掌と一体化されるように構成されている。
【0059】
本実施の形態においては、操作者がハンドル21の手クランプ部21hを基準台座部21sに対して回動させると、当該情報が角度検出センサによって検出される。角度検出センサによる検出信号は、制御装置(図示せず)に送られて処理され、対応する駆動力が駆動部12mから作業部10のヨー軸関節支持部12に伝達される。これにより、ヨー軸関節支持部12の回動角度が制御される。
【0060】
一方、操作者がハンドル21の基準台座部21sを連結部30と一体の揺動アーム24aに対して回動させると、当該情報が角度検出センサによって検出される。角度検出センサによる検出信号は、制御装置(図示せず)に送られて処理され、対応する駆動力が駆動部13mから作業部10のピッチ軸関節支持部13に伝達される。これにより、ピッチ軸関節支持部13の回動角度が制御される。
【0061】
本実施の形態によれば、手クランプ部21hによって操作者の手がハンドル21に固定されるため、位置決め操作を意識することなくグリッパ11の姿勢操作、開閉操作に一層集中することができ、作業性が更に向上する。
【0062】
次に、本発明の第4の実施の形態の医療用マニピュレータについて図8を用いて説明する。図8は、第4の実施の形態の医療用マニピュレータの概略斜視図である。
【0063】
図8に示すように、本実施の形態の医療用マニピュレータは、支持連結部60が、連結部30の軸方向の直線移動に対する直線制動機構61と、連結部30の軸周りの回転に対する回転制動機構62と、を有しており、直線制動機構61の制動力及び回転制動機構62の制動力がそれぞれ変更可能となっている他は、図1に示す第1の実施の形態の医療用マニピュレータ1と略同様の構成である。第4の実施の形態において、図1に示す第1の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0064】
本実施の形態の直線制動機構61には、直線制動機構61の制動力を変更するための直線制動調節部61sが接続され、回転制動機構62には、回転制動機構62の制動力を変更するための回転制動調節部62sが接続されている。
【0065】
本実施の形態においては、操作者が、直線制動調節部61sを操作することによって、直線制動機構61の制動力を変更することにより、連結部30の直線移動に対する制動力を調節することができる。また、操作者が、回転制動調節部62を操作することによって、回転制動機構62の制動力を変更することにより、連結部30の回転に対する制動力を調節することができる。
【0066】
本実施の形態によれば、作業内容に応じて、直線制動機構61の制動力及び回転制動機構62の制動力を調節することができるため、例えば微細作業時に大きい制動力とすることが可能で、術部近傍からのグリッパ11のアプローチ作業時や、実際の処置動作のような微細作業時における操作性を、更に向上させることができる。
【0067】
直線制動機構61及び回転制動機構62は、例えば電磁ブレーキのように、外部からオン、オフ可能なもので構成され得る。直線制動調節部61s及び回転制動調節部62sは、フットスイッチ等で構成されることが好ましい。
【0068】
次に、本発明の第5の実施の形態の医療用マニピュレータについて図9を用いて説明する。図9は、第5の実施の形態の医療用マニピュレータのグリッパ部分の概略図であり、図10は、第5の実施の形態の医療用マニピュレータの指操作部の概略図である。
【0069】
図9及び図10に示すように、本実施の形態の医療用マニピュレータは、グリッパ11が、処置状況に関する情報を検出するセンサとしての歪ゲージ11gを有しており、指操作部22は、歪ゲージ11gが検出する情報に基づいて、操作特性が変化するようになっている他は、図1に示す第1の実施の形態の医療用マニピュレータ1と略同様の構成である。第5の実施の形態において、図1に示す第1の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0070】
本実施の形態の歪ゲージ11gは、図9に示すように、グリッパ11の蝶番状に開閉する2部分11a、11bのそれぞれの薄肉部の表面側と裏面側とに貼付されている。
【0071】
本実施の形態の指操作部22は、図10に示すように、グリッパ11と略同様に蝶番状に開閉する指挿入部22c、22dを有しており、指挿入部22c、22dの開閉操作に抵抗トルクを与えるアクチュエータ22mが設けられている。
【0072】
本実施の形態においては、歪ゲージ11gによって検出されるグリッパ11に作用する力の情報に基づいてアクチュエータ22mが駆動して、操作者の指による指挿入部22c、22dの開閉操作に抵抗トルクを与えるようになっている。
【0073】
本実施の形態によれば、手術中にグリッパ11に作用する力が、指操作部22に抵抗トルクとして還元されるため、操作性が極めて顕著に向上する。特に、カメラからのモニタ画像では、距離感を掴むことが困難であったが、本実施の形態では、実際の臓器の感覚を擬似的に得ることができるため、処置が極めて正確に行える。
【0074】
なお、歪ゲージ11gは、グリッパ11の開閉する2部分11a、11bのうちの一方にのみ設けることも可能である。しかしながら、双方の部分に設ける方が、片方の部分にのみ作用力が存在する場合でも抵抗トルクを発生させることができるので好ましい。
【0075】
また、指操作部22には、アクチュエータ22mの代わりに、指挿入部の中に振動素子等を取付けて、振動によってグリッパ11に作用する力を還元して、操作特性を変化させてもよい。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、支持部によって処置部の支持姿勢が2自由度で変更可能である一方、操作指令部と作業部とが連結部によって機械的に接続されているため、操作性及び操作信頼性に優れる医療用マニピュレータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による医療用マニピュレータを示す概略斜視図。
【図2】図1のハンドル部分の操作中の状態を示す概略図。
【図3】本発明の第2の実施の形態による医療用マニピュレータを示す概略斜視図。
【図4】本発明の第3の実施の形態による医療用マニピュレータを示す概略斜視図。
【図5】図4のハンドル部分の要部を示す斜視図。
【図6】図4のハンドル部分の要部を示す正面図。
【図7】図4のハンドル部分の操作中の状態を示す概略図。
【図8】本発明の第4の実施の形態による医療用マニピュレータを示す概略斜視図。
【図9】本発明の第5の実施の形態による医療用マニピュレータのグリッパ部分を示す概略図。
【図10】本発明の第5の実施の形態による医療用マニピュレータの指操作部を示す概略図。
【図11】従来の医療用マニピュレータを示す概略図。
【符号の説明】
1 医療用マニピュレータ
10 作業部
10m 駆動部
11 グリッパ
11g 歪ゲージ
12 ヨー軸関節支持部
13 ピッチ軸関節支持部
20 操作指令部
21 ハンドル
21a 円弧部
21b 把持部
21s 基準台座部
21h 手クランプ部
22 指操作部
22a、22b、22c、22d 指挿入部
22m アクチュエータ
23 ヨー軸回動部
24 摺動支持部
24a 揺動アーム
30 連結部
40 支持機構
41 高さ調節機構
42 水平回転部
43 円弧アーム
50 不動点
60 連結支持部
61 直線制動機構
61s 直線制動調節部
62 回転制動機構
62s 回転制動調節部

Claims (9)

  1. 姿勢操作部と処置操作部とを有し、操作者の手で操作する操作指令部と、
    一端側が前記操作指令部に接続され、軸方向に直線移動可能かつ軸周りに回転可能に支持機構の支持連結部に連結可能な棒状部材を有する連結部と、
    前記連結部の他端側に接続され、処置部と、前記処置部を2自由度に姿勢変更可能に支持する支持部と、を有する作業部と、
    前記姿勢操作部からの操作指令を前記支持部に送って前記処置部の姿勢を変更させると共に、前記処置操作部からの操作指令を前記処置部に送って前記処置部を作動させる制御部と、
    前記操作指令部と前記連結部との接続部分に設けられ、前記処置部の姿勢の変更のための動力及び前記処置部の作動のための動力を発生させる駆動部と、
    を備えることを特徴とする医療用マニピュレータ。
  2. 前記連結部を軸方向に直線移動可能かつ軸周りに回転可能に連結する支持機構の支持連結部
    を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の医療用マニピュレータ。
  3. 前記支持機構は、前記連結部を、前記支持連結部とは異なる点を揺動中心として揺動運動可能に支持している
    ことを特徴とする請求項2に記載の医療用マニピュレータ。
  4. 前記姿勢操作部は、直交する2軸の各軸周りに回動する2つの回動部と、各回動部の回転変位角を検出する検出部と、を有しており、
    前記姿勢操作部の前記直交する2軸の交点が、前記連結部の軸線上にある
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の医療用マニピュレータ。
  5. 前記支持連結部は、前記連結部の軸方向の直線移動に対する直線制動機構を有していることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の医療用マニピュレータ。
  6. 前記直線制動機構の制動力は、変更可能となっていることを特徴とする請求項5に記載の医療用マニピュレータ。
  7. 前記支持連結部は、前記連結部の軸周りの回転移動に対する回転制動機構を有していることを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載の医療用マニピュレータ。
  8. 前記回転制動機構の制動力は、変更可能となっていることを特徴とする請求項7に記載の医療用マニピュレータ。
  9. 前記処置部は、処置状況に関する情報を検出するセンサを有しており、
    前記処置操作部は、前記センサが検出する前記処置状況に関する情報に基づいて、操作特性が変化するようになっている
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の医療用マニピュレータ。
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