JP4469109B2 - パリソン成形方法および粗型装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、粗型内へゴブを投入した後、粗型の内部へプランジャを進入させてゴブをプレスすることによりパリソンを成形するパリソン成形方法と、その方法の実施に使用される粗型装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】
ガラスびんの製造工程には、「パリソン」と呼ばれる中間成形品を成形するパリソン成形工程がある。このパリソン成形工程では、「ゴブ」と称される高温の溶融ガラスを粗型内へ導いた後、粗型のキャビティへプランジャを先端部より進入させてゴブをプレスし、前記パリソンを成形する。
【0003】
図5には、パリソンの成形に用いられる粗型装置4の構成が示してある。この粗型装置4には、粗型6、口型7、バッフル100、プランジャ9、およびプランジャ9を往復動させるプランジャ駆動機構10などが含まれており、プランジャ9によりゴブがプレスされると、粗型6によりパリソン3の胴部が、口型7によりパリソン3の口部が、バッフル100によりパリソン3の底部が、それぞれ成形される。
【0004】
前記粗型6は、一対の割型60,60より成り、粗型6の上端部のゴブ投入口61はバッフル100で塞がれる。各割型60の対向面には、キャビティ62に沿って帯状の突き合わせ部63が突出形成されており、パリソン成形時、割型60,60を閉じると、対向する突き合わせ部63,63が密接する。
【0005】
バッフル100は、粗型6のゴブ投入口61に嵌まる嵌合部102を有し、この嵌合部102の外周面とゴブ投入口61の内周面との間にはわずかな隙間65が生成される。また、割型60,60の対向面は、突き合わせ部63を除いて一定の間隙を隔てて対向する。この割型60,60間の間隙は前記した隙間65に連通するので、粗型6の内部の空気は、図中、点線で示すように、隙間65を通って外部へ自然排気される。
【0006】
前記プランジャ駆動装置10はシリンダ11を駆動源とするもので、ピストン15には中空のピストンロッド12が突設されている。ピストンロッド12の先端部にはプランジャ9の基端部が連結してあり、この連結部分にはプランジャ9を冷却した後の冷却エアをプランジャ9の中空部9Aより排気するために排気通路22が設けられている。
【0007】
シリンダ11の内部の第1室13に圧縮エアが供給されると、ピストン15とともにピストンロッド12が上昇する。プランジャ9が上限位置に達したとき、プランジャ9は粗型6のキャビティ62に深く進入する。また、シリンダ11の第2室14に圧縮エアを供給し、かつ第1室13を排気状態にすると、ピストンロッド12が下降し、プランジャ9がキャビティ62より退出する。
【0008】
ピストンロッド12の先端部には、冷却エアの導入パイプ16が連設されている。この導入パイプ16は、シリンダ11の内部を貫通する空気供給パイプ26から供給された冷却エアをプランジャ9の先端部近くまで導くことにより、プランジャ9を冷却する。
【0009】
シリンダ11の上方にはプランジャポジショナー18が位置する。プランジャポジショナー18の内部にはプランジャ9を往復動可能に支持する円筒形のプランジャガイド19と、プランジャガイド19を粗型6の方向へ付勢した状態で支持するばね25とが配備されている。パリソン3の成形後にプランジャ9をパリソン3から引き抜く際、プランジャガイド19はばね25のばね力に抗して下方へ押し下げられる。
【0010】
図6(1)〜(3)は、パリソン3の成形工程の概要を示す。
図6(1)では、口型7上に粗型6がセットされ、プランジャ9の先端部は口型7の付近に位置している。粗型6のゴブ投入口61より粗型6のキャビティ62へゴブ2を投入した後、前記ゴブ投入口61をバッフル100で塞ぐ。次にプランジャ9を粗型6の内部へ進入させると、ゴブ2は、プランジャ9の外周面と粗型6のキャビティ62の内周面との間隙に導かれる(図6(2))。
【0011】
粗型6のキャビティ62内に存在する空気は、プランジャ9の進入に伴ってゴブ2により押され、バッフル100の嵌合部102の外周面とゴブ投入口61の内周面との間の隙間65を通って外部へ自然排気される。プランジャ9の先端部が上限位置まで上昇することによりパリソン3が形づくられ(図6(3))、プランジャ9による加圧状態が一定時間継続されている間に、パリソン3の内周面はプランジャ9の外周面に、また、パリソン3の外周面は粗型6、口型7、およびバッフル100の各内面に、それぞれ接触して冷却される。
パリソン3の成形が完了すると、プランジャ9は下限位置まで下降し、バッフル100および粗型6が開放された後、中間成形品としてのパリソン3が取り出されて仕上工程へ送られる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記した構成の粗型装置4では、粗型6、口型7、およびバッフル100の各内面にカーボンなどの離型剤が塗布されている。この離型剤はパリソン3が取り出される過程で粗型6などの内面より剥離し、粗型6のキャビティ62の内部に浮遊する。この離型剤の浮遊物は、次のパリソン3を成形する際に、粗型6のキャビティ62内の空気とともに、バッフル100の嵌合部102の外周面とゴブ投入口61の内周面との間の隙間65を通って外部へ排出される。
【0013】
この離型剤の浮遊物は、前記隙間65や割型60,60の対向面間の間隙を通過する際に、図7に黒い点で示すように、バッフル100の外周面、ゴブ投入口61の内周面、各割型60の表面に付着する結果、前記隙間65や割型60,60間の間隙が目詰まりをおこし、前記キャビティ62からの自然排気が妨げられる。
その結果、キャビティ62の内面とパリソン3の外周面との間に空気が残留して空気だまりXが発生し、パリソン3の空気だまりXに接する部分は、粗型6やバッフル100の内面に接触しないか、または接触する時間が短くなるため、熱が奪われず十分に冷却されない。
【0014】
粗型装置4で成形されたパリソン3は仕上工程へ送られて再加熱されるが、空気だまりXに接して十分に冷却されなかった部分は、再加熱によってさらに高温となる。この高温部分は、仕上工程においてパリソン3の内部に空気が導入されたとき、引き伸ばされて肉厚の小さな薄肉部となる。そのような薄肉部を有するガラスびんは強度が低下するため、内容物の充填中や運搬中に破裂することがある。また、仕上型の内部でパリソン3に空気を導入する際に破裂することもあり、仕上型装置の故障を招くおそれがある。
【0015】
上記した問題に鑑み、粗型装置4の粗型6を頻繁に交換するなどして、離型剤の浮遊物による目詰まりの発生を防止しているが、このような方法では、粗型6を交換する度に生産ラインを停止させる必要があり、生産能力の低下を招くという問題がある。
【0016】
この発明は、上記問題に着目してなされたもので、離型剤の浮遊物がバッフルの外周面やゴブ投入口の周面などに付着するのを抑制して目詰まりの発生を少なくし、もって、生産性の低下を防止したパリソン成形方法および粗型装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明は、粗型内へゴブを投入して粗型のゴブ投入口をバッフルで塞いだ後、粗型の内部へプランジャを進入させてゴブをプレスすることによりパリソンを成形するパリソン成形方法において、前記粗型へのプランジャの進入に際し、粗型の内部に吸引力を作用させて粗型の内部を強制的に排気するようにしている。
【0018】
この発明によれば、粗型へのプランジャの進入に際し、粗型の内部に吸引力を作用させて粗型の内部を強制的に排気するので、粗型の内部に浮遊する離型剤は空気とともに強制的に排気される。その結果、離型剤の浮遊物がバッフルの外周面やゴブ投入口の周面などに付着するのを抑制でき、目詰まりの発生が少なくなり、頻繁な粗型の交換による生産性の低下を防止できる。
【0019】
この発明による粗型装置は、粗型内へゴブを投入して粗型のゴブ投入口をバッフルで塞いだ後、粗型の内部へプランジャを進入させてゴブをプレスすることによりパリソンを成形するものであり、前記ゴブ投入口に対してバッフルを着脱して粗型を開閉するバッフル駆動機構を備えている。前記バッフルには、粗型の内部に連通する排気孔が形成されるとともに、前記バッフル駆動機構には、前記排気孔に連通する排気通路が形成されている。前記排気通路には、前記粗型の内部に吸引力を作用させて強制的に排気する吸気装置が接続されている。
【0020】
この発明の粗型装置によると、パリソン成形時、バッフルにより塞がれた粗型の内部には、吸気装置による吸引力が作用するので、粗型の内部に浮遊する離型剤は空気とともにバッフルの排気孔とバッフル駆動機構の排気通路とを通って強制的に排気される。その結果、離型剤の浮遊物がバッフルの外周面やゴブ投入口の内周面などに付着するのを抑制でき、目詰まりの発生が少なくなる。
【0021】
この発明の好ましい一実施態様においては、前記バッフルおよびバッフル駆動機構には、粗型の内部へ空気を導入するための送気孔を有するブローアンドブロー成形に用いられるバッフルと、バッフルの送気孔へ空気を導くための送気通路を有するブローアンドブロー成形に用いられるバッフル駆動機構とが流用され、粗型の内部へ空気を導入するためのバッフルの送気孔を前記排気孔として機能させ、バッフルの送気孔へ空気を導くためのバッフル駆動機構の送気通路を前記排気通路として機能させる。
【0022】
ここで、「ブローアンドブロー成形」とは、ゴブの投入後、バッフルの送気孔より空気を粗型の内部に導入してゴブをキャビティの内面に沿って押し下げた後、口型の部分より空気を導入してゴブを膨らませることにより、ゴブを押し上げてキャビティ内面に沿う中空のパリソンを成形する方法である。
【0023】
前記吸気装置には種々の態様があり、その一例としては、高圧空気を排出する排気口にエジェクタ管を接続したものであり、前記エジェクタ管へ排気口より空気を導入することにより生じさせた吸引力を前記バッフル駆動機構の排気通路に作用させるようにする。
ここで、「排気口」とは、それ専用に設けられた空気導入装置の排気口であってもよいが、他の目的で設けられている空気導入装置の排気口、例えば、ブローアンドブロー成形に用いられる空気導入装置の排気口を兼用してもよい。
【0024】
【実施例】
図1は、複数の粗型装置1を有する製びん機のパリソン成形部の構成を示す。
各粗型装置1は、粗型内へ投入されたゴブをプレスしてパリソンを成形するパリソン成形機構5と、粗型のゴブ投入口に対してバッフル8を着脱して粗型を開閉するバッフル駆動機構30とを備えている。前記バッフル8には粗型の内部に連通する排気孔84が形成され、前記バッフル駆動機構30には前記排気孔84に連通する排気通路33が形成されている。この排気通路33は、ホース70を介して、粗型の内部に吸引力を作用させて強制的に排気するための吸気装置40に接続されている。
【0025】
図2は、粗型装置1の具体的な構成を示す。なお、粗型装置1を構成するパリソン成形機構5は、図5で説明した従来例と同様の構成であり、ここでは、対応する構成に同一の符号を付することで、詳細な説明は省略する。
【0026】
粗型装置1は、一対の割型60,60より成る粗型6を含むものであり、粗型6の上部には、キャビティ62に連通するゴブ投入口61が形成されている。各割型60の対向面には、キャビティ62およびゴブ投入口61に沿って帯状の突き合わせ部63が突出形成されている。パリソン成形時、割型60,60を閉じると、対向する突き合わせ部63,63が密接するので、粗型6のゴブ投入口61をバッフル8で塞ぐことにより、粗型6のキャビティ62は閉塞された状態となる。
【0027】
前記バッフル8は、図3に示すように、粗型6のゴブ投入口61に嵌まる嵌合部81と粗型6の上面に被さる円盤状の蓋部80とを一体に備えて成る。前記嵌合部81は、ゴブ投入口61よりわずかに小径に形成され、ゴブ投入口61に嵌合部81が嵌め込まれたとき、嵌合部81の外周面とゴブ投入口61の内周面との間に隙間67が生成される。嵌合部81の下端面は凹状の型面となっており、この型面によりパリソン3の底部が成形される。
【0028】
前記バッフル8は、蓋部80の上端面に開口する中空部82を備えている。この中空部82は嵌合部81に達する深さを有している。バッフル8の嵌合部81の外周面には前記隙間67と連通する周溝83が一周形成されている。また、嵌合部81には、一定角度毎に複数の排気孔84が径方向に形成されている。各排気孔84は外端が周溝83に、内端が中空部82に、それぞれ連通しており、周溝83、排気孔84、および中空部82が排気経路85を構成している。
【0029】
図2において、前記バッフル駆動機構30は、シリンダ31とバッフルアーム35とから成る。前記シリンダ31は、昇降動作が可能でありかつ所定の角度だけ回動可能なシリンダロッド32を備えている。このシリンダロッド32の先端にはバッフルアーム35の連結部37が連結される。バッフルアーム35は水平方向へ延び、先端部にはバッフル8の蓋部80を一体に保持するための保持部36が形成されている。
【0030】
粗型6へのゴブの投入後、バッフル駆動機構30を駆動させると、シリンダロッド32が待機位置から下降動作しながら所定角度だけ回動することにより、バッフル8の嵌合部81は粗型6のゴブ投入口61へ嵌まり込み、粗型6のキャビティ62を塞ぐ。
パリソンの成形後、バッフル駆動機構30を駆動させると、シリンダロッド32が上昇動作しながら所定角度だけ回動することにより、バッフル8は粗型6の位置から待機位置に戻る。
【0031】
図1において、バッフル駆動機構30のバッフルアーム35には、前記バッフル8の排気経路85に連通する排気通路33が形成されている。この排気通路33は、バッフルアーム35の保持部36に始まり、バッフルアーム35の内部を通って連結部37に達している。排気通路33の始端はバッフルアーム35の保持部36の下面に開口し、バッフル8の蓋部80に形成された中空部82に連通している。排気通路33の終端はバッフルアーム35の連結部37の上端面に開口し、吸気装置40に接続されるホース70に連通している。
【0032】
上記したバッフル8およびバッフル駆動機構30には、ブローアンドブロー成形に用いられるバッフルおよびバッフル駆動機構が流用される。このブローアンドブロー成形用のバッフルは粗型6の内部へ空気を導入するための送気孔(送気経路)を、またバッフル駆動機構はバッフルの送気孔(送気経路)へ空気を導くための送気通路を、それぞれ備えているので、前記バッフルの送気孔(送気経路)を前記排気孔84(排気経路85)として機能させ、前記バッフル駆動機構の送気通路を前記排気通路33として機能させる。
【0033】
図1および図4において、前記吸気装置40は、空気導入装置の排気口47にエジェクタ管50が接続されて成るもので、この実施例では、空気導入装置として、ブローアンドブロー成形に用いられるものを流用している。
この空気導入装置は、高圧空気を発生するブロアー42と、ブロアー42からの高圧空気を導くマニィホールド43と、マニィホールド43より分岐した複数の排気管46とを含んでいる。各排気管46の先端の排気口47に粗型装置1毎にエジェクタ管50が接続されている。各排気管46には電磁弁45が設けてあり、弁駆動装置44によって電磁弁45が開動作すると、マニィホールド43より排気管46へ高圧空気が導入される。
【0034】
前記エジェクタ管50は、図4に示すように、排気管46の排気口47に連通するノズル部51と、ノズル部51の先端に対向位置するディフューザー52と、ノズル部51とディフューザー52との対向位置に直交して配置される吸込管53とを備えたものである。前記ディフューザー52には高圧空気を吐き出す吐出管48が接続され、前記吸込管53にはバッフル駆動機構30の排気通路33に連通する前記ホース70が接続されている。
【0035】
前記排気口47よりエジェクタ管50に導入された高圧空気はノズル部51の先端からディフューザー52へ向けて放出されるとき、ノズル部51とディフューザー52とが対向する室54が負圧化され、これにより吸込管53に吸引力が作用する。この吸引力は、吸込管53に接続されたホース70、このホース70に連通するバッフル駆動機構30の排気通路33、およびバッフル8の排気経路85を介して粗型6のキャビティ62に作用し、粗型6の内部を強制的に排気する。
【0036】
つぎに、上記した粗型装置1によるパリソンの成形手順を説明する。
まず、ゴブ2の投入に先立ち、粗型6の割型60,60が閉じられ、口型7上に粗型6がセットされる。つぎに、粗型6のゴブ投入口61よりキャビティ62へゴブ2が投入された後、ゴブ投入口61がバッフル8により塞がれて粗型6が閉じられ、粗型6のキャビティ62は閉塞状態となる。
【0037】
つぎに、プランジャ9をキャビティ62へ進入させるに先立ち、排気管46の電磁弁45が開かれ、吸気装置40による吸引力を粗型6の内部に作用させる。この吸引力は、プランジャ9が上限位置へ達するまでの間、粗型6の内部へ継続して作用させる。ゴブ2はプランジャ9の進入によりプレスされ、キャビティ62の内面との間でパリソン3が形作られる。このとき、粗型10のキャビティ62の内部に吸引力が作用するので、キャビティ62内に浮遊する離型剤が空気とともに吸引され、バッフル8の排気経路85、バッフル駆動機構30の排気通路33、およびホース70を通ってエジェクタ管50に導入された後、吐出管48より外部へ排気される。
【0038】
プランジャ9が上限位置まで上昇してパリソン3が形作られると、これと同時に電磁弁45を閉じ、吸気装置40による粗型6の内部への吸引力を停止させる。
上記したパリソン成形過程では、プランジャ9がキャビティ62へ進入するのに先立つタイミングで電磁弁45が開かれるが、これは、吸気装置40から粗型6までの距離を考慮し、先に吸引力を作用させることにより、プランジャ9がキャビティ62へ進入すると同時にキャビティ62に吸引力を作用させるためである。また、パリソン3が形作られると同時に電磁弁45を閉じるのは、吸引力により、粗型6の突き合わせ部63,63間の微小な隙間などから外部の空気や異物を引き込まないようにするためである。
【0039】
プランジャ9は上限位置で所定の時間だけパリソン3のプレスを継続する。これによりパリソン3の外周面および内周面がキャビティ62内で均一に冷却される。プランジャ9が下限位置まで下降すると、粗型6のゴブ投入口61よりバッフル8が外されて待機位置へ戻され、粗型6の割型60,60が開放された後、口型7に保持されたパリソン3が口型7とともに仕上工程へ移送される。口型7が粗型6の位置まで戻されると、プランジャ9がゴブ投入位置まで上昇し、ゴブ2の投入に待機する。
【0040】
【発明の効果】
この発明によれば、粗型へのプランジャの進入に際し、粗型の内部に吸引力を作用させて粗型の内部を強制的に排気するから、粗型の内部に浮遊する離型剤は空気とともに強制的に排気される。その結果、離型剤の浮遊物がバッフルの外周面やゴブ投入口の周面などに付着するのを抑制でき、目詰まりの発生が少なくなり、頻繁な粗型の交換による生産性の低下を防止できるという効果がある。
さらに、キャビティの内面とパリソンの外周面との間に空気が残留して空気だまりが発生するのを防止でき、パリソンの空気だまりに接する部分が十分に冷却されずに仕上工程において薄肉部となったり、破裂したりすることがないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である粗型装置が用いられた製びん機のパリソン成形部の構成を示す正面図である。
【図2】粗型装置の構成を示す断面図である。
【図3】粗型およびバッフルを拡大して示す一部破断図である。
【図4】エジェクタ管の構造を示す断面図である。
【図5】従来の粗型装置の構成を示す断面図である。
【図6】パリソン成形工程を示す粗型装置の断面図である。
【図7】従来の問題点を説明するために粗型装置を拡大して示した断面図である。
【符号の説明】
1 粗型装置
2 ゴブ
3 パリソン
6 粗型
8 バッフル
9 プランジャ
30 バッフル駆動機構
33 排気通路
40 吸気装置
47 排気口
50 エジェクタ管
61 ゴブ投入口
62 キャビティ
84 排気孔
Claims (4)
- 粗型内へゴブを投入して粗型のゴブ投入口をバッフルで塞いだ後、粗型の内部へプランジャを進入させてゴブをプレスすることによりパリソンを成形するパリソン成形方法において、前記粗型へのプランジャの進入に際し、粗型の内部に吸引力を作用させて粗型の内部を強制的に排気することを特徴とするパリソン成形方法。
- 粗型内へゴブを投入して粗型のゴブ投入口をバッフルで塞いだ後、粗型の内部へプランジャを進入させてゴブをプレスすることによりパリソンを成形する粗型装置において、前記ゴブ投入口に対してバッフルを着脱して粗型を開閉するバッフル駆動機構を備え、前記バッフルには、粗型の内部に連通する排気孔が形成されるとともに、前記バッフル駆動機構には、前記排気孔に連通する排気通路が形成されており、前記排気通路には、前記粗型の内部に吸引力を作用させて強制的に排気する吸気装置が接続されて成る粗型装置。
- 前記バッフルおよびバッフル駆動機構には、粗型の内部へ空気を導入するための送気孔を有するブローアンドブロー成形に用いられるバッフルと、バッフルの送気孔へ空気を導くための送気通路を有するブローアンドブロー成形に用いられるバッフル駆動機構とが流用され、粗型の内部へ空気を導入するためのバッフルの送気孔を前記排気孔として機能させ、バッフルの送気孔へ空気を導くためのバッフル駆動機構の送気通路を前記排気通路として機能させる請求項2に記載された粗型装置。
- 前記吸気装置は、高圧空気を排出する排気口にエジェクタ管が接続されて成り、前記エジェクタ管へ排気口より空気を導入することにより生じさせた吸引力を前記バッフル駆動機構の排気通路に作用させるようにした請求項2に記載された粗型装置。
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