JP4468735B2 - 砂分離洗浄装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、揚砂された沈砂には、ヘドロや人糞等の有機性夾雑物が含まれている。
一方、沈砂を一般廃棄物として処分(又は再利用)するためには、熱灼減量を10%以下に加え、沈砂に含まれる夾雑物を確実に分離除去する必要がある。
しかしながら、沈砂の回収率と夾雑物の除去率は、トレードオフの関係にあり、固液分離装置で夾雑物の除去率を改善しようとすると、沈砂の回収率が著しく悪化し、沈砂池内に貯留された沈砂を回収するための機器の運転時間が長くなり、ランニングコストが上昇するという問題があった。
そして、特に、砂分離洗浄槽からの排水を、サイホン管にて行うようにすることにより、装置の構成を簡易化することができる。
また、砂分離洗浄槽からの排水を、砂分離洗浄槽の水面に追従して上下動する浮動堰やポンプにて行うようにすることにより、砂分離洗浄槽の水面に浮遊している夾雑物を効率的に排出することができる。
この砂分離洗浄装置Aは、砂の攪拌洗浄手段2及び選択的に砂を循環又は搬出するためのスクリューコンベア等からなる砂搬送手段3を備えた砂分離洗浄槽1と、洗浄水を砂搬送手段3により搬送されてきた砂と共に攪拌洗浄手段2へ供給するブースターポンプ等からなるポンプ5を備えた洗浄水供給手段とから構成されている。
また、砂分離洗浄槽1は、ロードセルLを介して架台Fにて支持することにより、砂分離洗浄槽1に貯留されて砂の量を測定できるようにする。
本実施例において、スクリューコンベアによって構成している砂搬送手段3は、スクリューコンベアの回転方向を切り替えることにより、砂分離洗浄槽1に投入され、砂分離洗浄槽1内に堆積した沈砂Sを、砂分離洗浄槽1内で循環させることにより、この沈砂Sに含まれる夾雑物を洗浄、分離するようにしたり、洗浄した砂を砂分離洗浄槽1から搬出することができるようにしている。
なお、整流筒21内又は砂分離洗浄槽1内の適宜箇所に、必要に応じて、モータにて回転駆動される攪拌羽根等の攪拌手段(図示省略)を配設することもできる。
また、給水タンク7には、砂分離洗浄槽1からの越流水を濾過するための、例えば、無動力式のストレーナ71を配設し、濾過した越流水を、洗浄水として再利用するようにし、これにより、洗浄水の使用量を少なくし、全体システムの負荷を軽減するようにしている。
そして、ストレーナ71によって捕捉された夾雑物(し渣)は、コンテナK等に排出するようにする。
また、給水タンク7には、設定水位以上にならないように越流装置72を配設し、余剰水を越流水として排水できるようにする。なお、この越流水は、通常の汚水処理を施すようにする。
また、給水タンク7に貯留されている洗浄水が不足したり、汚れた場合には、洗浄水供給管73から新たな洗浄水を供給するようにする。
そして、サイホン管61の下端部外周には、サイホン管61より大径の防砂管4を配設し、これにより、沈砂Sによってサイホン管61の下端開口が埋没し、閉塞するのを防止するようにする。
防砂管4は、下端部において屈曲させ、その下端部近傍にゲート41を配設する。
このゲート41は、自動又は手動で開閉する構成とし、例えば、沈砂Sの洗浄が終了し、ポンプ5を停止したとき、ゲート41を開き、管路6のサイホン作用を利用して、砂分離洗浄槽1内に貯留されている水を、サイホン管61及び管路6を介して逆流させ、給水タンク7へ排水できるようにする。
なお、このため、管路6には、逆止弁63及び開閉弁(電動弁)64を配設するようにする。
そして、本実施例においては、スクリューコンベアのケーシング31と、ポンプ5のケーシング51とを一体化するとともに、スクリューコンベアのスクリュー32と、ポンプ5のインペラー52とを共通のモータ33で回転駆動するようにするとともに、ポンプ5のケーシング51に管路6の基端側を接続するようにしている。
この場合、インペラー52の回転数が、スクリュー32の回転数より高速回転(例えば、400〜600rpm)するように、遊星歯車機構等を用いた変速機を介して回転駆動するようにすることが好ましい。
なお、この管路60にも開閉弁(電動弁)65を配設するようにする。
沈砂池からポンプ等を用いて揚砂された沈砂(夾雑物が含まれている含水沈砂)を、管路21aを介して、攪拌洗浄手段2の整流筒21内に供給する。整流筒21内に供給された沈砂は、旋回流となって、砂分離洗浄槽1内に導入され、洗浄されつつ沈降し、砂分離洗浄槽1の底部に堆積する。
このようにして、砂分離洗浄槽1内に所定量の沈砂を投入した後、砂搬送手段3としてのスクリューコンベアを一方向に回転することにより、ポンプ5のケーシング51内に定量的に沈砂を移送し、給水タンク7からポンプ5のケーシング51内に供給される洗浄水とケーシング51内で混合しながら、管路6を介して、攪拌洗浄手段2へ供給するようにする。整流筒21内に供給された沈砂は、同様に、旋回流となって、砂分離洗浄槽1内に導入され、洗浄されつつ沈降し、砂分離洗浄槽1の底部に堆積し、以下、この動作が繰り返し行われる。
この沈砂Sの洗浄は、タイマー(図示省略)によってモータ33の運転時間を設定することにより行い、例えば、タイマーによる設定時間を長くすることで、沈砂Sの循環回数を増やし、洗浄をより確実に行うことができるものとなる。
給水タンク7には、ストレーナ71が配設されているので、このストレーナ71によって、上記越流水を濾過し、洗浄水として再利用するようにし、一方、ストレーナ71によって捕捉された夾雑物(し渣)は、コンテナK等に排出し、焼却処理等される。
これにより、給水タンク7からの給水も停止されるが、給水タンク7が砂分離洗浄槽1より下方位置に設置されているため、砂分離洗浄槽1内の水は、開閉弁64、65及び防砂管4のゲート41を開くことで、サイホン現象によって、防砂管4、サイホン管61、管路6、ブースターポンプ5及び管路60を介して給水タンク7へ導入され、これにより、砂分離洗浄槽1内の排水を行うことができる。なお、整流筒21に接続した管路6には、逆止弁63を配設しているため、整流筒21に接続した管路6側から空気が吸引されることはない。
このとき、排出口34の下方位置にトラック等を配置することで、排出された砂をトラックに積み込み、所定の場所へ搬送することができる。
この浮動堰8は、側面に越流口81hを形成した浮動堰本体81に、フロート82を配設することによって、水位の変動に追従して上下方向に移動するようにし、浮動堰本体81の両端に突設したガイド81gを、砂分離洗浄槽1に配設したガイドロッド83に挿通してガイドし、浮動堰本体81が水位の変動に追従して上下方向に移動する際、ガイドロッド83の傾斜に沿って水平方向に移動するようにする。
浮動堰本体81には、可撓性のホース84を取り付け、このホース84の出口85を給水タンク7に通じる管路12に接続するようにする。
また、砂分離洗浄槽1内に堆積する砂にホース84が埋没するのを防止するために、可撓性ホース84の両側に防砂板86を配設し、浮動堰本体81の移動に応じて、防砂板86間に形成された空間をホース84が自由に移動できるようにする。
この浮動堰8は、浮動堰本体81が水位の変動に追従して上下方向に移動することによって、砂分離洗浄槽1内に貯留されている水を、水位の変動に関わらず、排水できるものであるが、上下方向の移動に合わせて水平方向に移動するため、砂分離洗浄槽1の広範囲に亘って浮遊する夾雑物を、水と共に、確実に排出することができる。
この浮動堰80は、浮動堰本体に比重が水よりも軽い材料、例えば、合成樹脂を用いて円筒形に制作するとともに、その外側面に越流口80hを形成し、浮動堰本体に可撓性のホース84を接続し、給水タンク7へ排水するようにしたものである。
このポンプ9は、フロート91にてその吸引口が水面下になるように水面に浮遊し、その吐出口92にホース84に接続し、ストレーナ71’を備えたタンク7’(なお、このタンク7’は、給水タンク7を利用することもできる。)へ排水するようにしたものである。
1 砂分離洗浄槽
2 攪拌洗浄手段
3 砂搬送手段
4 防砂管
5 ポンプ
6 管路
60 管路
61 サイホン管
7 給水タンク
8 浮動堰
9 ポンプ
Claims (6)
- 砂の攪拌洗浄手段及び選択的に砂を循環又は搬出するための砂搬送手段を備えた砂分離洗浄槽と、洗浄水を前記砂搬送手段により搬送されてきた砂と共に前記攪拌洗浄手段へ供給するポンプを備えた洗浄水供給手段とからなる砂分離洗浄装置であって、前記砂搬送手段を回転方向を切替可能なスクリューコンベアで構成し、スクリューコンベアを一方向に回転することにより、砂分離洗浄槽内の砂をスクリューコンベアの一端側に配設したポンプに移送するようにするとともに、スクリューコンベアを逆方向に回転することにより、砂分離洗浄槽内の砂をスクリューコンベアの他端側に配設した排出口から排出するようにしたことを特徴とする砂分離洗浄装置。
- 砂分離洗浄槽に所要量の砂を貯留できるようにしたことを特徴とする請求項1記載の砂分離洗浄装置。
- 砂分離洗浄槽からの越流水を、ストレーナにて濾過し、洗浄水として再利用するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の砂分離洗浄装置。
- 砂分離洗浄槽からの排水を、サイホン管にて行うようにしたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の砂分離洗浄装置。
- 砂分離洗浄槽からの排水を、砂分離洗浄槽の水面に追従して上下動する浮動堰にて行うようにしたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の砂分離洗浄装置。
- 砂分離洗浄槽からの排水を、砂分離洗浄槽の水面に追従して上下動するポンプにて行うようにしたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の砂分離洗浄装置。
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