JP4468643B2 - 切断方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被加工物の加工方法に関し、特に、被加工物の薄板への切断に好適とされる切断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
単結晶シリコン薄膜を合成石英等の基板に形成する加工技術として、スマートカット法が知られている(例えば特許文献1、2参照)。このスマートカット法(1996年フランスのSOITEC社が発表)は、水素脆化を利用し、ビームを用いてシリコンウェーハをカットするものである。ここで、スマートカット方法の概略を説明しておくと、ボンドウェーハを熱酸化することで、熱酸化膜を形成し、その後、イオンインプランテーション法により、水素イオンを添加し、ボンドウェーハ内には水素で終端された微小な空洞(「水素打ち込み層」ともいう)が形成され、ボンドウェーハと薄膜の支持基板となるベースウェーハとを室温で貼り合わせ、500℃程度の加熱処理を施すことで、水素打ち込み層では水素脆化が生じ、水素脆化による破断層が形成され、単結晶シリコン薄膜のみを残して容易にボンドウェーハが剥がれ、ベースウェーハの上に下地となる熱酸化膜と単結晶シリコン膜が形成される(単結晶シリコン膜の膜厚は、熱酸化膜の厚さと水素イオン注入の打ち込み深さによって決定される)。
【0003】
また、背景技術として、電子ビームを用いて溶接は公知であり、あるいは電子ビームによる半導体表面を加工する技術も知られている(半導体の表面加工については例えば特許文献3参照)。さらに、酸などを利用して化学的にエッチングを行う場合、ある結晶軸方向にのみエッチングが進むようにする指向性エッチングが知られている(例えば特許文献4参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−163363号公報(第2図)
【特許文献2】
米国特許第5374564号明細書
【特許文献3】
特開2000−173997号公報
【特許文献4】
特開2003−17353号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、劈開を利用した単結晶インゴットの切断を、高精度及び容易化する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する1つのアスペクトに係る本発明の方法は、ビーム源から被加工物に向けて照射されるビームを受けて増幅し前記被加工物の加工対象領域に照射するものである。
【0007】
本発明によれば(a)単結晶のインゴットの表面に、結晶構造の劈開面に対応する結晶軸方向に沿ってビームを照射するにあたり、単結晶のインゴット表面にビーム源から、単結晶のインゴットに向けて照射されるビームを、増幅して、加工対象領域に照射するステップと、
(b)前記単結晶のインゴットの前記ビームが照射された箇所に劈開を生じさせ、劈開面を切断面とするウェーハに切断するステップと、
を含み、
前記ステップ(a)において、前記被加工物の表面に当接し、前記被加工物の表面の法線方向に対して所定角傾いて前記ビーム源に向けて延在された少なくとも1つのテーパー部を用意し
前記テーパー部の表面は、ビームを反射する機能を有し、
前記被加工物には、前記被加工物と前記テーパー部との当接部を端部としてビームが照射される切断方法が提供される。本発明の他のアスペクトに係る関連発明の装置は、ビームを供給するビーム供給源と、前記ビーム供給源と被加工物との間に配置され、前記ビーム供給源から前記被加工物に向けて照射されるビームを増幅して、前記被加工物に供給する手段を備えている。
【0008】
かかる構成の本発明によれば、被加工物のビーム照射方向と位置で規定される面を劈開(切断)面として前記被加工物が薄板に切断され、単結晶半導体基板の劈開を容易化する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について説明する。本発明の好適な実施の形態においては、ビーム源から、単結晶半導体基板、インゴット等の被加工物に向けて照射されるビームを受けて増幅し、増幅したビームを被加工物の加工対象領域に照射する。
【0010】
本発明の好適な実施の形態によれば、被加工物の表面側で、端部同士が互いに離間して所定のギャップを規定しており、それぞれが前記被加工物の表面の法線方向に対して傾いて前記ビーム源に向けて拡開された1対のテーパー部を有するスロート(テーパー付きスロート)が用意されており、前記1対のテーパー部表面は、前記ビームを反射させ、前記ビーム源からのビームが被加工物の加工対象位置付近に集められる。
【0011】
あるいは、テーパー付きスロートは、テーパーを1対有する構成に限定されるものでない。すなわち、被加工物の表面に当接し、前記被加工物の表面の法線方向に対して所定角傾いて前記ビーム源に向けて延在された1つのテーパー部を備えた構成であってもよい。この場合、テーパー部表面が前記ビームを反射させ、前記被加工物には、前記被加工物との当接部を端部としてビームが照射される。
【0012】
本実施形態において、被加工物の結晶構造の劈開面方向と、前記集められたビームとが平行となるように、前記被加工物が配置される。
【0013】
前記被加工物は単結晶シリコンよりなる場合、前記ビームは、酸素、水素、窒素のうちの少なくとも1つの元素のイオンよりなる。
【0014】
あるいは、前記ビームとして、被加工物上で集束される電子ビームであってもよい。
【0015】
あるいは、本実施形態においては、前記被加工物に前記ビームを照射した後、エッチングする工程を含むようにしてもよい。
【0016】
あるいは、本実施形態においては、ビームを電子ビームとし、加工対象領域において、照射される電子ビームを所定幅で往復させる(振動させる)ように制御してもよい。
【0017】
あるいは、本実施形態においては、ビーム源からのビームを、被加工物に対して、前記被加工物の劈開面と予め定められた所定の関係にある方向から、照射し、前記ビーム照射後、前記被加工物を劈開する構成としてもよい。この場合、前記ビームを前記被加工物の劈開面と垂直に照射するようにしてもよい。本実施形態において、ビーム源からのビームをそのまま被加工物に照射するか、あるいはビーム源からのビームを集め被加工物の加工対象領域の単位面積あたりに照射されるビーム量を増幅するか、のいずれか又は両者を用いてビームが照射するかのいずれかあるいは両方を用いてもよい。
【0018】
以下各種実施例に即して説明する。
【0019】
【実施例1】
本発明の一実施例におけるビームの絞り込みと線量の増大について説明する。単結晶シリコンインゴット(あるいはシリコンウェーハ)よりなる被加工物に水素イオン等のイオン・ビームを打ち込むが、十分に大きな格子欠陥を作るためには、テーパー上のスロートを配置し、そこにビームを導くようにする。かかる構成の本実施例によれば、被加工物に照射されるイオン・ビームの線量が大幅に増大し、被加工物の単結晶に導入される歪が大きくなる。
【0020】
図1を参照して、本実施例の原理を、説明する。図示されないビーム源からのビーム101は被加工物に向けて照射され、ビーム101は、ビーム増幅手段及びビームマスク手段として機能するスロート102に入射し、スロート102のテーパー部表面で反射する。このため、単結晶シリコンインゴット100と、スロート102が当接している端部の間のギャップ106での線量が増大する。すなわち、ビーム101が、図1に示すように、浅い角度で表面に入ると、テーパー部で反射し、このため、線量が増大する。
【0021】
ここで、テーパー部に入射した全てのビーム101が、反射してスロート102に導かれるとして、線量は、以下のように増大する。
【0022】
すなわち、
テーパー角=5度、
長さ=2mm、
ギャップ長=0.01mm
とすると、増幅率xは、
x=2*tan(5°)/0.01*2=35
となる。すなわち、ビーム線量は35倍ほどまで増幅される。
【0023】
ビームは、テーパー部を介して、ギャップ106に集束され、ギャップ106におけるビーム・フラックスが増大する。
【0024】
しかしながら、実際には、スロートに入射したビームは、完全反射とはならないことが多い。また、このような反射によって、ビームのエネルギーが減少するので、ビームは、単色ではなくて、幅広いスペクトルを持つことになる。
【0025】
照射されるビームのエネルギーが単色ではなく幅広いスペクトルを持つことは、インゴットの劈開にとっては有利である。それは、ビームが到達する位置がシリコンインゴット表面から、連続的に内部にまで及ぶからである。ビーム101は、劈開を生じる結晶面方向に打ち込まれる。
【0026】
なお、テーパー付きスロート102は、イオンビームを反射する部材よりなる。すなわち、アルミニウム等の金属、あるいは、シリコンなどの半導体、イオンビームを導くことができ、表面が、例えば鏡面仕上げ等できる材料が利用される。
【0027】
ほぼ円柱形状の単結晶シリコンインゴット100を、その断面中心を、中心にビーム101に対して、したがって、テーパー付きスロート102に対して相対的に回転させる手段を備えてもよい。
【0028】
【実施例2】
本発明の他の実施例における、ビームの絞り込みと線量の増大について説明する。上記した実施例では、テーパーの付いたスロート102を両サイドに設け、ビームの打ち込まれる部分は、線状とされている。スロート102は、片側だけでもよい。この場合、スロート102によってマスクされていず、シリコンが露出している表面には、ビームが照射される。単結晶シリコンインゴット100表面とスロート102端部が当接していることが重要である。ビーム101が反射したときに、反射ビームは入射角とほぼ同じ角で出ていくため、上記で述べたような大きな増倍効果は期待できない。しかしながら、シリコンの劈開の原因は、結晶中の応力集中であることから、ある面から急激に不純物(イオンインプランテーションによる)が増えれば、その面を境に応力が集中しているため、劈開し易くなると考えられるからである。この方法のメリットは、一側にスロートを設けるだけであるため、2つのスロートの間隔(ギャップ長)等の調整が不要とされている。
【0029】
劈開は、基本的には、ある結晶面で生じることであり、応力の集中する面は、極めて短い。具体的には、数十オングストローム(数nm)程度とされる。これをテーパーの位置で調整することは、マイクロメータ等の市販の機器では実現困難である。ビーム101は、劈開を生じる結晶面方向に、打ち込むことが必要とされる。すなわち、水素打ち込み層を切断面(切断面は水素イオンビームと垂直方向である)とする前述したスマートカット法と相違している。
【0030】
スロート102の角(法泉方向に対するテーパー角)が浅くても、ビームが何度も反射すると、入射角度は大きくなり、結晶面からずれる。このような場合、1対のスロート(図1参照)を用意するよりも、図2のように、一側のスロート構成の方が、好適である。この実施例においても、ほぼ円柱形状の単結晶シリコンインゴット100を、その断面中心を、中心にビーム101に対して、したがって、テーパー付きスロート102に対して相対的に回転させる手段を備えてもよい。
【0031】
【実施例3】
本発明の他の実施例におけるビームの絞り込みと線量の増大について説明する。図3に示すように、単結晶シリコンインゴット100の結晶を傾けて設置している。これはシリコンは、ダイヤモンドと同じ結晶構造をとり、劈開しやすい面は、原子間が一番長い110方向であり、この方向に、ビームを打ち込むために、単結晶シリコンインゴット100を傾けて取り付けてある。但し、劈開は、結晶軸方向であれば、原理的には生じる。単結晶シリコンインゴット100を、ビーム101の照射方向と直交する軸を中心軸として、回転させるようにしてもよい。
【0032】
前述したように、スマートカット法では、シリコンにエネルギーの揃った高エネルギーの水素イオン(H+)を打ち込むと、ある特定の深さの場所(水素打ち込み層)に、局所的に集中するので、その面からシリコンの面が剥がれ、カットするものである。
【0033】
従来のスマートカットでは、線量(ドーズ量)として例えば1E17cm−2程度が必要とされている。これは、劈開を利用した切断において、どの程度のイオン線量が必要になるかで一つの目安になる。線量を打ち込むためには、現在のイオン源からでは、数時間を必要とするため、スマートカットの適用は制限されている。このため、本発明では、スロートを用意して、ビーム線量を大きくし、時間の短縮を図っている。
【0034】
通常、イオンビームとして作りやすいのは、アルゴンなどの希ガスであるが、これは、シリコンと化学結合をしない。一方、水素、酸素、窒素はシリコンと結合して化合物をつくるのでシリコンの結合を切る。したがって、イオン種として、図4に示すように、酸素イオンのほか、水素イオン等が好適とされる。
【0035】
単結晶シリコンの劈開を行うには、結晶欠陥部に、衝撃や力を与える必要がある。シリコン酸化膜の熱膨張係数は、シリコンと比べて、C軸に垂直方向は5倍以上大きい。そこで、酸素イオンを打ち込んだ後、温度を急激に変化させると、打ち込んだ部分で、大きな応力が働くため、劈開が容易化される。以下に、熱膨張係数(単位:x10−6/K)のデータを示す。
【0036】
Si :2.5
SiO2 : 12.9(C軸垂直方向)、7.0(C軸方向)、石英ガラス(0.35)
Si3N4 : 3.2 - 3.7
【0037】
【実施例4】
本発明の別の実施例では、図5に示すように、電子ビーム源からの電子ビーム(集束された電子ビーム)を利用している。電子ビームはイオンビームに比べて3桁から4桁(10〜10倍)高いエネルギー密度をとることができる。したがって、シリコン単結晶の110面方向に電子ビームを打ち込む。電子がエネルギーを失い、照射箇所が一部溶融などが生じると転位(dislocation)等が生じ、その結果、当該部分からの劈開が容易化される。更に、電子ビームを打ち込むと、打ち込み部分が高温になるため、熱膨張が生じる。これは、電子ビーム打ち込み箇所に、ナイフエッジを立てることに相当する。
【0038】
イオンビームの照射工程により格子欠陥を作ってから、ナイフエッジを立てたり、温度差を付けて熱膨張をさせて劈開する2つのプロセスが、一度のプロセスで済むことになる。これが電子ビームを用いた場合の大きな特徴である。
【0039】
また、イオンビームの場合には、比較的良く電流が取れる200keVから400keVまでのエネルギー範囲では、水素イオンがシリコン内に打ち込まれる深さは3μm程度であり、より重いイオンでは更に短くなる。
【0040】
一方、電子ビームはそれより3桁以上深く打ち込むことが出来る。従って、ナイフエッジが深部まで入ったことと同様であるため、劈開の条件が良くなる。
【0041】
【実施例5】
本発明の第5の実施例として、図6を参照して、指向性エッチングを用いる例を説明する。イオンビームを打ち込むと、打ち込み箇所とそれ以外の箇所ではエッチング速度が異なる。アルゴンイオンや水素イオンを打ち込んだ場合に、エッチング速度が異なっているため、より深い格子欠陥を作ることが出来る。本実施例では、イオンビームで格子欠陥を作った部分のエッチングを行う。すなわち、110面方向にエッチングを行うと、その後の工程で、ナイフエッジなどを立てて劈開する場合には劈開を容易化する。
【0042】
【実施例6】
本発明の第6の実施例について、図7を参照して説明する。この実施例は、電子ビームを高速に線上に時間的に振動させて打ち込むものである。電子ビームを打ち込む際に、シリコンインゴット100の一点のみに打ち込むのではなくて、ある幅を持って、高速にその間を往復させて、すなわち、時間的に振動させて打ち込む。
【0043】
一般に、劈開は、一点で外力を加えて起こすより、劈開する面にそって外力を与えた方がよい。しかしながら、電子ビーム照射において、電子ビームを1点に集束させる制御が一般的に行われており、このままでは、劈開面にそって線上にビームを打ち込むことができない。
【0044】
そこで電子ビームを劈開する面(110面)に沿って、往復させ(時間的に振動させ)ながら、打ち込む。この幅の間に、電子ビームが時間的に振動する周期が、シリコンインゴット100の中の音波が、その幅を移動する時間よりも短ければ、物理的には、同時にある幅を持った外力が与えられたことに相当する。
【0045】
なお、電子ビームのフォーカスが点ではなく、線上である場合、上記の制御は必要なくなるが、照射の幅を拡大する場合、当該幅に沿った往復制御は有効である。
【0046】
本発明の第7の実施例について、図8を参照して説明する。この実施例は、水素イオンをシリコンインゴット110面に垂直に打ち込むものである。水素イオンビーム101は、スマートカット法に利用される。所定のエネルギーで水素イオンを打ち込むと、水素イオンはある距離に集中的に堆積するので、そこでのシリコン原子間の共有結合が切れて、特に外力を与えなくても切断される。この際、エネルギーを変化させることによって、ビームが集積する位置が異なるため、切断するシリコンウェーハの厚さを変化させることができる。この実施例では、イオンビームを利用するが、線量として1017 cm−2以上の水素イオンを打ち込むことが必要とされる。これは、現在の水素イオン源を用いると、24時間乃至48時間程度必要とされる。このため、シリコンインゴットを切断するための一般的な方法としては用いられていず、特殊用途で利用されているだけである。
【0047】
一方、劈開を起こさせるために、外力を利用していることから、自然に切断する線量までも打ち込む必要は無い。
【0048】
したがって、本実施例では、より少ない線量を打ち込んで、イオンビームが集積した位置に、ナイフエッジなどによって外力を与え、劈開をさせてもよい。
【0049】
この際、ビーム源(図示されない)からのイオンビーム101をシリコンインゴット100に照射することに加え、前記第1の実施例と同様、イオンビームの線量を増すために、テーパー付きスロート102を用いてもよい。この場合、少なくともインゴット表面から0.1 - 1.0mm程度までビームを入れる必要がある。
【0050】
なお、上記実施例において、単結晶のインゴットが液体に含浸された状態で、劈開を生じさせるようにしてもよい。
【0051】
また上記実施例において、ビームを単結晶のインゴット表面の複数箇所に照射し、格子欠陥が生成された複数の箇所に衝撃を与えることで、複数箇所の劈開を一斉に生じさせるようにしてもよい。
【0052】
上記実施例において、単結晶のシリコンインゴットの長手方向の両端を保持する機構を具備し、単結晶のシリコンインゴットを劈開させるようにしてもよい。
【0053】
上記実施例では、単結晶のシリコンインゴットを例に説明したが、シリコンインゴットに限定されるものではなく、単結晶のガリウム砒素のインゴットであってもよい。
【0054】
また、単結晶のシリコンインゴットのウェーハへの切断に限定されず、SOI作成のための、絶縁基板上の単結晶シリコン等の切断に適用してもよいことは勿論である。
【0055】
また上記実施例において、単結晶のインゴットの温度を、ビーム打ち込み時の温度と較べ、高くしたり、低くすることで熱膨張による応力集中により、前記劈開を生じさせるようにしてもよい。
【0056】
また、上記実施例において、液体窒素等により、単結晶のインゴットを冷却し、単結晶のインゴットを低温とした上で、単結晶のインゴットに、集束された電子ビームを打ち込むようにしてもよい。
【0057】
以上、本発明を上記各実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例の構成に限定されるものでなく、本発明の範囲内で当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、単結晶半導体基板の切断の容易化、高精度化を図るとともに、製造コストを低減する、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を説明するための図である。
【図2】本発明の第2の実施例を説明するための図である。
【図3】本発明の第3の実施例を説明するための図である。
【図4】本発明の第3の実施例におけるビーム種を説明するための図である。
【図5】本発明の第4の実施例を説明するための図である。
【図6】本発明の第5の実施例を説明するための図である。
【図7】本発明の第6の実施例を説明するための図である。
【図8】本発明の第7の実施例を説明するための図である。
【符号の説明】
100 単結晶シリコンインゴット(単結晶シリコン)
101 ビーム
102 スロート
103 電子ビーム源
104 エッチング液
105 容器
106 ギャップ

Claims (7)

  1. (a)単結晶のインゴットの表面に、結晶構造の劈開面に対応する結晶軸方向に沿ってビームを照射するにあたり、単結晶のインゴット表面にビーム源から、単結晶のインゴットに向けて照射されるビームを、増幅して、加工対象領域に照射するステップと、
    (b)前記単結晶のインゴットの前記ビームが照射された箇所に劈開を生じさせ、劈開面を切断面とするウェーハに切断するステップと、
    を含み、
    前記ステップ(a)において、前記被加工物の表面に当接し、前記被加工物の表面の法線方向に対して所定角傾いて前記ビーム源に向けて延在された少なくとも1つのテーパー部を用意し、
    前記テーパー部の表面は、ビームを反射する機能を有し、
    前記被加工物には、前記被加工物と前記テーパー部との当接部を端部としてビームが照射される、ことを特徴とする切断方法。
  2. 前記ステップ(a)において、加工用のビームを、前記単結晶のインゴットの表面の結晶軸方向にあてることで、前記単結晶のインゴットの表面に結晶軸方向に沿った格子欠陥を生成する、ことを特徴とする請求項記載の切断方法。
  3. 前記加工用ビームが、イオン源からのイオンビームである、ことを特徴とする請求項1又は2記載の切断方法。
  4. 前記ステップ(b)において、前記単結晶のインゴット表面の格子欠陥が生成された箇所に、ナイフエッジをたてて衝撃を与えることで、前記劈開を生じさせる、ことを特徴とする請求項記載の切断方法。
  5. 前記ステップ(a)において、加工用の電子ビームを、前記単結晶のインゴットの表面の結晶軸方向にあて、前記電子ビームの照射により、前記ステップ(b)における前記劈開を生じさせる、ことを特徴とする請求項1記載の切断方法。
  6. 前記単結晶のインゴットの温度を、ビーム打ち込み時の温度と較べ、高くしたり、低くすることで熱膨張による応力集中により、前記劈開を生じさせる、ことを特徴とする請求項記載の切断方法。
  7. 前記単結晶のインゴットを冷却し、前記単結晶のインゴットを低温化させて、前記電子ビームを照射する、ことを特徴とする請求項記載の切断方法。
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