JP4468545B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、周方向溝を有する空気入りタイヤに関するもので、特に、タイヤの操縦性能に係わるリブ端部の摩耗特性や転がり抵抗値を左右するタイヤリブ断面形状に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、周方向に延長する少なくとも1本の連続する溝を有する空気入りタイヤにおいては、タイヤが路面に接し、荷重を支えながら転動するとき、上記周方向溝によって区切られたトレッドの陸部(以下、リブという)では、リブの表面側のコーナー部であるリブ端部に、センター部よりも大きな剪断歪みが生じることが知られている。この歪みの集中は転がり抵抗の悪化をまねき、またリブ端部が早期に摩耗する、いわゆる異常摩耗の原因となる。これを解決するため、従来より、リブ端部をトリミングして丸みを帯びた形状とする手法が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の手法は、過去の経験からリブの断面形状を決定していたため、形状の決定方法を誤ると逆にリブ端部の早期摩耗が悪化するという問題点があった。この早期摩耗の現象を詳細に検討したところ、リブ端部を丸めたときに生じる偏摩耗は、リブ端部における接地長が近傍の接地領域の接地長よりも短くなっているため上記近傍の接地領域とリブ端部との間に径差が生じ、周方向の剪断力と滑りが急激に大きくなることに起因することが判明した。
【0004】
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、リブ端部の形状を、同じリブ内の他端側の形状、あるいは当該リブと溝を隔てて対向するリブの端部の形状、及びそれぞれのリブ端部の接地形状とに関連付けて決定することにより、摩耗特性やDRY/WETでの操縦安定性及び転がり抵抗を改良した空気入りタイヤを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の空気入りタイヤは、リブの両端部をトリミングしたタイヤであって、路面に接地する部分における接地長の長い方のリブ端部のトリミング量を、接地長が短い方のトリミング量よりも多くトリミングしたことを特徴とするものである。
【0006】
請求項2に記載の空気入りタイヤは、溝を隔てて互いに対向する2つのリブ端部をトリミングしたタイヤであって、路面に接地する部分における接地長の長い方のリブ端部のトリミング量を、接地長が短い方のトリミング量よりも多くトリミングしたことを特徴とするものである。
【0007】
請求項3に記載の発明は、周方向に延長する溝で区切られたリブを有し、当該リブの表面側のコーナー部であるリブ端部をトリミングして成る空気入りタイヤであって、タイヤのリブ断面の両端部には、トリミングにより形成された円弧(14A,14B)が設けられており、上記円弧(14A,14B)は、それぞれの接地端P1,P2を通り、接点Q1,Q2でクラウン外輪郭形状(16)と接する、上記クラウン外輪郭形状(16)の曲率半径よりも小さな曲率半径を有し、P1とQ1とのタイヤ回転軸に平行な距離をL1、P2とQ2とのタイヤ回転軸に平行な距離をL2、P1,P2とクラウン外輪郭形状(16)とのタイヤ赤道面に平行な距離をそれぞれH1,H2、上記円弧(14A,14B)の曲率がクラウン外輪郭形状(16)の曲率と一致する場合の上記P1,P2における周方向の接地長の長さをF1,F2としたとき、上記H1,H2,L1,L2が下記の関係を満たすことを特徴とするものである(図1を参照)。
F1≧F2のとき、
L1・H1≧L2・H2
F1<F2のとき、
L1・H1<L2・H2
なお、上記リブ接地端は、厳密には、JATMAイヤーブックの空気圧−荷重負荷荷重表に記載の空気圧・荷重における接地端で、上記空気圧は99年度版 JATMA規格に定める単輪の場合の適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力における空気圧、荷重は同規格に定める適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力に相当する荷重である。
【0008】
請求項4に記載の発明は、周方向に延長する溝で区切られたリブを有し、当該リブの表面側のコーナー部であるリブ端部をトリミングして成る空気入りタイヤであって、タイヤのリブ断面において、上記溝(11)を隔てて対向するリブ(13,14)の端部には、トリミングにより形成された円弧(13A,14A)が設けられており、上記円弧(13A,14A)は、それぞれの接地端P0,P1を通り、接点Q0,Q1でクラウン外輪郭形状(16)と接する、上記クラウン外輪郭形状(16)の曲率半径よりも小さな曲率半径を有し、P0とQ0とのタイヤ回転軸に平行な距離をL0、P1とQ1とのタイヤ回転軸に平行な距離をL1、P0,P1とクラウン外輪郭形状(16)とのタイヤ赤道面に平行な距離をそれぞれH0,H1、上記円弧(13A,14A)の曲率がクラウン外輪郭形状(16)の曲率と一致する場合の上記P0,P1における周方向の接地長の長さをF0,F1としたとき、上記H0,H1,L0,L1が下記の関係を満たすことを特徴とするものである(図5を参照)。
F0≧F1のとき、
L0・H0≧L1・H1
F0<F1のとき、
L0・H0<L1・H1
【0009】
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の空気入りタイヤにおいて、接地端P1,P2を有するリブ(14)に、上記溝を隔てて上記接地端P1または接地端P2に対向する接地端P0を有するリブの接地端P0側に、P0を通り、接点Q0でクラウン外輪郭形状(16)と接する、上記クラウン外輪郭形状(16)の曲率半径よりも小さな曲率半径を有する円弧(13A)を設けるとともに、P0とQ0とのタイヤ回転軸に平行な距離をL0、P0とクラウン外輪郭形状(16)とのタイヤ赤道面に平行な距離をH0、上記円弧(13A)の曲率がクラウン外輪郭形状(16)の曲率と一致する場合の上記P0における周方向の接地長の長さをF0としたとき、H0,H1,L0,L1またはH0,H2,L0,L2を、下記の関係を満たすように構成したものである(図6を参照)。
F0≧F1のとき、
L0・H0≧L1・H1
F0<F1のとき、
L0・H0<L1・H1
または
F0≧F2のとき、
L0・H0≧L2・H2
F0<F2のとき、
L0・H0<L2・H2
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づき説明する。
実施の形態1
図1は、本実施の形態1に関わる空気入りタイヤのトレッド部の形状を示す図で、(a)図はタイヤの接地面の形状を示す図、(b)図はリブ断面形状を示す図である。
本実施の形態1の空気入りタイヤは、トレッド部10に、左,右対称な4本の周方向に連続する溝11,12と、これらの溝11,12で隔てられた、左,右対称な5つのリブ13〜15とを有している。ここで、11はセンター側の溝、12はサイド側の溝を示し、13はタイヤ赤道面内すなわち中央に位置する第1のリブ、14はこの第1のリブ13と溝11を隔てて対向する第2のリブ、15はサイド側に位置し、上記第2のリブ14と溝12を隔てて対向する第3のリブで、上記第2のリブ14の両端部には、それぞれの接地端P1,P2を通り、クラウン外輪郭形状16と接する、上記クラウン外輪郭形状16の曲率半径よりも小さな曲率半径を有する円弧14A,14Bが付加されている。
第2のリブ14の一方の端部に付加された円弧14Aの形状は、上記円弧14Aとクラウン外輪郭形状16との接点をQ1したときの、上記P1とクラウン外輪郭形状16とのタイヤ赤道面に平行な距離(落し巾)L1と、円弧14Aの溝底部側の弧端である上記接地端P1と上記接点Q1との距離(落ち高)H1との2つの値により決定される。また、他方の円弧14Bの形状も、溝底部側の弧端である接地端P2とクラウン外輪郭形状16とのタイヤ赤道面に平行な距離L2と、上記弧端P2と、円弧14Bとクラウン外輪郭形状16との接点Q2との距離H2とにより決定される。
【0011】
本発明では、上記リブ端部の形状を表わす2つの距離L(L1、L2及び後述するL0),H(H1、H2及び後述するH0)の積であるL・Hの値を、リブ断面形状がクラウン外輪郭形状16と一致するタイヤ(初期タイヤ)からの形状変化の大きさを示す尺度として用いる。
円弧14A,14B(あるいは後述する円弧13A)の曲率が大きい場合には、上記L・Hの値は、リブ端部のトリミング量、すなわち初期タイヤの両端部から取り去ったゴムの量にほぼ比例するので、上記L・Hの値が大きいほど、大きな歪みを受ける部分のゴムが取り去られたことになり、リブの端部の歪みの集中を低減することができる。
【0012】
本実施の形態1では、第2のリブ14の左,右のリブ端部の形状の関係を以下のように規定する。
第2のリブ14において、初期タイヤにおける点P1,P2での接地長、すなわち上記円弧14A,14Bのそれぞれの曲率がクラウン外輪郭形状16の曲率と一致する場合の点P1,P2における周方向の接地長の長さをそれぞれF1,F2とし、F1≧F2のときには、L1・H1≧L2・H2、F1<F2のときには、L1・H1<L2・H2となるように、L1,H1,L2,H2の値を設定する。
これは、接地長が短い側のリブ端部を、接地長が長い側のリブ端部以上に丸めてしまうと、リブ内での接地長差がより大きくなってしまい、接地長が短い側のリブ端部が早期に摩耗してしまうためである。
そこで、第2のリブ14の一方の端部(点P1側)の落し巾L1と落ち高H1との積L1・H1と、他方の端部(点P2側)の落し巾L2と落ち高H2との積L2・H2との大小関係を、それぞれの接地長F1とF2との大小関係と同じくなるように上記リブ14の両端部の形状を設定することにより、リブ内での接地長差が拡大することを防ぐことができる。したがって、リブ端部を丸めたときに生じる偏摩耗を抑制しながら、摩耗特性やDRY/WETでの操縦安定性及び転がり抵抗が改善された空気入りタイヤを得ることができる。
【0013】
【実施例1】
ここでは、トレッド部に左,右対称な4本の周方向に連続する溝を有する2種類のタイヤに、本実施の形態1の技術を適応した例を以下に示す。
実験には、リブ外輪郭形状がクラウン外輪郭形状に一致している315/70R22.5サイズのトラック用タイヤ(従来タイヤ1)及び11R22.5サイズのトラック用タイヤ(従来タイヤ2)と、これら従来タイヤ1,2のリブ端部の形状を変化させた実施タイヤ1〜4及び比較タイヤ1〜4を用いた。
上記2種類のサイズのタイヤについての仕様を表1に示す。
【表1】
また、図2及び図3は、従来タイヤ1,2の接地形状を示す図である。ここで、図4に示すように、第1のリブ13のリブ端部における接地長をF0、第2のリブ14のリブ端部における接地長をタイヤ赤道面から近い方(リブ13側から)順にF1,F2としたときのF0,F1,F2の値を以下の表2に示す。
【表2】
【0014】
次に、実施タイヤ1〜4及び比較タイヤ1〜4の形状について説明する。
実施タイヤ1,2は、F1>F2である315/70R22.5サイズのタイヤに対して、図1に示すように、第2のリブ14の両端部にそれぞれ円弧14A,14Bを付加したもので、そのとき、実施タイヤ1,2では、L1・H1>L2・H2の関係を満たすように、上記L1,H1,L2,H2の値を設定する。
これに対して、比較タイヤ1,2は、上記実施タイヤ1,2の(L1,H1)と(L2,H2)の値をそれぞれ入れ換えて、L1・H1<L2・H2となるようにしたものである。
また、実施タイヤ3,4は、F1<F2である11R 22.5サイズのタイヤに対して、L1・H1<L2・H2の関係を満たすように、L1,H1,L2,H2の値を設定し、、比較タイヤ3,4は、上記実施タイヤ3,4の(L1,H1)と(L2,H2)の値をそれぞれ入れ換えて、L1・H1>L2・H2となるようにしたものである。
上記実施タイヤ1〜4及び比較タイヤ1〜4におけるL1,H1,L2,H2の具体的な値は以下の表3及び表4の通りである。なお、実施タイヤ1〜4及び比較タイヤ1〜4の第1のリブ13と第3のリブ15のリブ端部には、従来タイヤ1,2と同様に、円弧を付加していない。
【表3】
【表4】
【0015】
これらのタイヤに対して、転がり抵抗試験、偏摩耗ドラム試験、WET横力試験を行った結果を以下の表5及び表6に示す。
【表5】
【表6】
上記表5及び表6において、転がり抵抗値は、数値が小さいほど転動時のロスが小さく、省燃費に有利である。偏摩耗比は、当該リブのリブセンターでの摩耗量に対するリブエッジ摩耗量(の大きい方)の比を表わし、この値が1に近いほどリブ内での摩耗量が均一であることを示している。また、WET横力は、WETな路面におけるコーナリング時のグリップ力の大きさを示している。
なお、転がり抵抗の値及びWET横力の値は、従来タイヤ1あるいは従来タイヤ2での値を100とした指数で示した。
【0016】
上記表5及び表6に示すように、実施タイヤ1〜4は、従来タイヤ1,2に対して、転がり抵抗、偏摩耗比、WET横力の全てにおいて改善されている。
一方、比較タイヤ1〜4では、転がり抵抗とWET横力については改善されているものの、偏摩耗比が従来タイヤ1,2よりも更に悪化している。
これにより、リブ端部を丸める際には、リブ両端部の接地長比を考慮してその形状を決定することにより、摩耗特性やDRY/WETでの操縦安定性及び転がり抵抗を改善できることが実証された。また、形状を誤ると、逆にリブ端部の早期摩耗が悪化してしまうことも実証された。
【0017】
実施の形態2
上記本実施の形態1では、1つのリブの両端部の形状を、両端部の接地長比を考慮して決定したが、溝を隔てて対向する2つのリブ端部の形状を、それぞれのリブ端部の接地長比を考慮して決定することにより、リブ間での接地長差による各リブ端部の偏摩耗を抑制することができる。
本実施の形態2では、図5に示すように、第1のリブ13の端部に付加された円弧13Aの落し巾をL0、落ち高をH0とし、初期タイヤにおける接地長の長さをF0としたとき、上記第1のリブ13のリブ端部形状と、リブ14の上記リブ端部に溝11を隔てて対向する側のリブ端部形状との関係を以下のように規定する。
F0≧F1のときには、L0・H0≧L1・H1とし、
F0<F1のときには、L0・H0<L1・H1とする。
これは、接地長が短い側のリブ端部を、接地長が長い側のリブ端部以上に丸めてしまうと、リブ13とリブ14との間の接地長差がより大きくなってしまい、接地長が短い側のリブ端部が早期に摩耗してしまうためである。
したがって、リブ13の落し巾L0と落ち高H0との積L0・H0と、リブ14の上記リブ13に対向する側の端部の落し巾L1と落ち高H1との積L1・H1の大小関係を、それぞれの接地長F0とF1との大小関係と同じくなるようにリブ13のリブ端部とリブ14の上記リブ端部に溝11を隔てて対向する側のリブ端部形状を設定することにより、リブ13とリブ14との間の接地長差が拡大することを防ぐことができる。したがって、リブ端部を丸めたときに生じる偏摩耗を抑制することができ、摩耗特性やDRY/WETでの操縦安定性及び転がり抵抗が改善された空気入りタイヤを得ることができる。
【0018】
【実施例2】
本実験例2では、上記実施例1と同じ、リブ外輪郭形状がクラウン外輪郭形状に一致している315/70R22.5サイズのトラック用タイヤ(従来タイヤ1)及び11R22.5サイズのトラック用タイヤ(従来タイヤ2)に、本実施の形態2の技術を適応したもので、上記2種類のサイズのタイヤの仕様及びリブ端部の接地長の値は、上記表1及び表2と同一である。
【0019】
次に、実施タイヤ5〜8及び比較タイヤ5〜8の形状について説明する。
実施タイヤ5,6は、F0>F1である315/70R22.5サイズのタイヤに対して、図5に示すように、第1のリブ13の両端部(片方の端部のみ図示)にそれぞれ円弧13Aを付加し、第2のリブ14の上記リブ13に対向する側の端部に円弧14Aを付加したもので、そのとき、実施タイヤ5,6では、L0・H0>L1・H1の関係を満たすように、上記L0,H0,L1,H1の値を設定する。
これに対して、比較タイヤ5,6は、上記実施タイヤ1,2の(L0,H0)と(L1,H1)の値をそれぞれ入れ換えて、L0・H0<L1・H1となるようにしたものである。
また、実施タイヤ7,8は、F0<F1である11R 22.5サイズのタイヤに対して、L0・H0<L1・H1の関係を満たすように、L0,H0,L1,H1の値を設定し、比較タイヤ7,8は、上記実施タイヤ7,8の(L0,H0)と(L1,H1)の値をそれぞれ入れ換えて、L0・H0>L1・H1となるようにしたものである。
上記実施タイヤ5〜8及び比較タイヤ5〜8におけるL0,H0,L1,H1の具体的な値は以下の表7及び表8の通りである。なお、実施タイヤ5〜8及び比較タイヤ5〜8では、第2のリブ14の他方のリブ端部と第3のリブ15のリブ端部には、従来タイヤ1,2と同様に、円弧を付加していない。
【表7】
【表8】
【0020】
これらのタイヤに対して、転がり抵抗試験、偏摩耗ドラム試験、WET横力試験を行った結果を以下の表9及び表10に示す。
【表9】
【表10】
【0021】
上記表9及び表10に示すように、実施タイヤ5〜8は、従来タイヤ1,2に対して、転がり抵抗、偏摩耗比、WET横力の全てにおいて改善されている。
一方、比較タイヤ5〜8では、転がり抵抗とWET横力については改善されているものの、偏摩耗比が従来タイヤ1,2よりも更に悪化している。
これにより、リブ端部を丸める際には、溝を隔てて対向する2つのリブ端部の形状を接地長比を考慮して決定することにより、摩耗特性やDRY/WETでの操縦安定性及び転がり抵抗を改善できることが実証された。また、形状を誤ると、逆にリブ端部の早期摩耗が悪化してしまうことも実証された。
【0022】
なお、上記実施の形態1,2では、リブ14の両端部の形状、あるいは溝を隔てて対向するリブ端部の形状を決定する方法について説明したが、図6に示すように、例えば、第2のリブ14の両端部に円弧14A,14Bを付加するとともに、上記第2のリブ14に溝11を隔てて対向する第1のリブ13のリブ端部にも円弧13Aを付加した場合でも、それぞれの円弧13A,14A,14Bの形状を、それぞれの端部の接地長F0,F1,F2を考慮して決定することにより、リブ端部の早期摩耗を更に抑制することができる。
すなわち、リブ14内においては、
F1≧F2のときには、L1・H1≧L2・H2
F1<F2のときには、L1・H1<L2・H2‥‥‥‥(1)
かつ、リブ13とリブ14との間では、
F0≧F1のときには、L0・H0≧L1・H1
F0<F1のときには、L0・H0<L1・H1‥‥‥‥(2)
となるように、リブ13及びリブ14のリブ端部形状を規定することにより、リブ端部の早期摩耗を更に効果的に抑制することができ、摩耗特性やDRY/WETでの操縦安定性及び転がり抵抗を著しく改善することができる。
【0023】
また、図7に示すように、更に、第2のリブ14に溝12を隔てて対向する第3のリブ15のリブ端部にも円弧15Aを付加した場合には、上記円弧15Aの落し巾をL3、落ち高をH3とし、上記リブ15の当該リブ端部における接地長の長さをF3としたとき、上記式(1),(2)に加えて、
リブ14とリブ15との間で、
F2≧F3のときには、L2・H2≧L3・H3
F2<F3のときには、L2・H2<L3・H3‥‥‥‥(3)
となるように、リブ13,リブ14及びリブ15のリブ端部形状を規定することにより、リブ端部の早期摩耗を更に抑制することができる。
【0024】
また、上記実施の形態1,2では、トレッド部10に、左,右対称な4本の周方向に連続する溝11,12を有するタイヤについて説明したが、溝の数が異なるタイヤにおいても、本発明を適応することにより、リブ端部の早期摩耗を抑制することができることはいうまでもない。
また、上記例では、リブ端部の落し巾(L)と落ち高(H)との積L・Hと接地長との関係を規定したが、落し巾Lとリブ端部に付加された円弧の曲率半径ρあるいは落ち高Hと曲率半径ρの値と接地長との関係を規定してリブ端部の形状を決定するようにしてもよい。
また、リブ端部の形状を円弧としたが、他の曲線を用いてもよい。あるいは、溝側に直線部分がくるような、円弧と直線とを組み合わせた形状としてもよい。但し、このときは、上記曲線は、リブ外周部においてクラウン外輪郭形状に接するようにし、かつ接点での曲率半径が上記クラウン外輪郭形状の曲率半径よりも小さくして、リブ形状が滑らかに変化するように設定することが望ましい。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、1つのリブの両端部の形状あるいは溝を隔てて対向する2つのリブ端部の形状を、それぞれのリブ端部の接地長を考慮して決定することにより、リブ端部の早期摩耗を抑制しながら、摩耗特性やDRY/WETでの操縦安定性及び転がり抵抗が改善された良好なタイヤを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態1に係わるリブ断面形状を示す図である。
【図2】 従来タイヤの接地形状を示す図である。
【図3】 従来タイヤの接地形状を示す図である。
【図4】 リブ端部の接地長の計測方法を示す図である。
【図5】 本実施の形態2に係わるリブ断面形状を示す図である。
【図6】 本発明のリブ断面形状を示す図である。
【図7】 本発明のリブ断面形状を示す図である。
【符号の説明】
10 トレッド部、11 センター側の溝、12 サイド側の溝,13 第1のリブ、13A 第1のリブの円弧、14 第2のリブ、14A,14B 第2のリブの円弧、15 第3のリブ、16 クラウン外輪郭形状。
Claims (5)
- 周方向に延長する溝で区切られたリブを有し、当該リブの表面側のコーナー部であるリブ端部をトリミングして成る空気入りタイヤにおいて、リブの両端部のトリミングを、路面に接地する部分における接地長の長い方のリブ端部のトリミング量が、接地長が短い方のトリミング量よりも多くなるようにしたことを特徴とする空気入りタイヤ。
- 周方向に延長する溝で区切られたリブを有し、当該リブの表面側のコーナー部であるリブ端部をトリミングして成る空気入りタイヤにおいて、上記溝を隔てて互いに対向する2つのリブ端部のトリミングを、路面に接地する部分における接地長の長い方のリブ端部のトリミング量が、接地長が短い方のトリミング量よりも多くなるようにしたことを特徴とする空気入りタイヤ。
- 周方向に延長する溝で区切られたリブを有し、当該リブの表面側のコーナー部であるリブ端部をトリミングして成る空気入りタイヤであって、
タイヤのリブ断面の両端部には、トリミングにより形成された円弧(14A,14B)が設けられており、
上記円弧(14A,14B)は、それぞれの接地端P1,P2を通り、接点Q1,Q2でクラウン外輪郭形状(16)と接する、上記クラウン外輪郭形状(16)の曲率半径よりも小さな曲率半径を有し、
P1とQ1とのタイヤ回転軸に平行な距離をL1、P2とQ2とのタイヤ回転軸に平行な距離をL2、P1,P2とクラウン外輪郭形状(16)とのタイヤ赤道面に平行な距離をそれぞれH1,H2、上記円弧(14A,14B)の曲率がクラウン外輪郭形状(16)の曲率と一致する場合の上記P1,P2における周方向の接地長の長さをF1,F2としたとき、上記H1,H2,L1,L2は下記の関係を満たすことを特徴とする空気入りタイヤ。
F1≧F2のとき、
L1・H1≧L2・H2
F1<F2のとき、
L1・H1<L2・H2 - 周方向に延長する溝で区切られたリブを有し、当該リブの表面側のコーナー部であるリブ端部をトリミングして成る空気入りタイヤであって、
タイヤのリブ断面において、上記溝(11)を隔てて対向するリブ(13,14)の端部には、トリミングにより形成された円弧(13A,14A)が設けられており、
上記円弧(13A,14A)は、それぞれの接地端P0,P1を通り、接点Q0,Q1でクラウン外輪郭形状(16)と接する、上記クラウン外輪郭形状(16)の曲率半径よりも小さな曲率半径を有し、
P0とQ0とのタイヤ回転軸に平行な距離をL0、P1とQ1とのタイヤ回転軸に平行な距離をL1、P0,P1とクラウン外輪郭形状(16)とのタイヤ赤道面に平行な距離をそれぞれH0,H1、上記円弧(13A,14A)の曲率がクラウン外輪郭形状(16)の曲率と一致する場合の上記P0,P1における周方向の接地長の長さをF0,F1としたとき、上記H0,H1,L0,L1は下記の関係を満たすことを特徴とする空気入りタイヤ。
F0≧F1のとき、
L0・H0≧L1・H1
F0<F1のとき、
L0・H0<L1・H1 - 請求項3に記載の空気入りタイヤにおいて、接地端P1,P2を有するリブ(14)に、上記溝を隔てて上記接地端P1または接地端P2に対向する接地端P0を有するリブの接地端P0側に、P0を通り、接点Q0でクラウン外輪郭形状(16)と接する、上記クラウン外輪郭形状(16)の曲率半径よりも小さな曲率半径を有する円弧(13A)を設けるとともに、P0とQ0とのタイヤ回転軸に平行な距離をL0、P0とクラウン外輪郭形状(16)とのタイヤ赤道面に平行な距離をH0、上記円弧(13A)の曲率がクラウン外輪郭形状(16)の曲率と一致する場合の上記P0における周方向の接地長の長さをF0としたとき、H0,H1,L0,L1またはH0,H2,L0,L2は下記の関係を満たすことを特徴とする空気入りタイヤ。
F0≧F1のとき、
L0・H0≧L1・H1
F0<F1のとき、
L0・H0<L1・H1
または、
F0≧F2のとき、
L0・H0≧L2・H2
F0<F2のとき、
L0・H0<L2・H2
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