JP4468369B2 - ある種のトリフルオロメチル置換アルコールの立体選択的合成 - Google Patents

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Description

本発明はある種のトリフルオロメチル置換アルコールの立体選択的合成に関する。
下記式(I)のトリフルオロメチル置換アルコールは、グルココルチコイド受容体に結合するリガンドとして記載されてきた。これらの化合物は、炎症性疾患、自己免疫疾患、アレルギー性疾患を含む、グルココルチコイド受容体機能によって変調した多くの疾患を治療するための治療剤として有効である。これらの化合物の例は、米国特許出願第2003/0232823号(PCT国際出願第03/059899号に対応する)、同第2004/0029932号(PCT国際出願第03/082787号に対応する)、同第2004/0023999号(PCT国際出願第03/082280に対応する)に記載され、これらの明細書の記載は全体として本願明細書に含まれるものであり、以後、“トリフルオロメチル置換アルコール特許出願”と呼ぶ。
Figure 0004468369
特定の化合物のエナンチオマーが、効力、毒性、薬物動態学的特性を含む異なる生物的性質を有し得ることは、当技術分野において周知である。従って、ラセミ治療化合物の1つのエナンチオマーを投与することはしばしば望ましい。
前述の特許出願に開示される合成法には、ラセミ生成物の合成が記載されている。エナンチオマーの分離は、キラルHPLCによって達成され、エナンチオマーを分離する他の従来の方法によって達成することもできる。しかしながら、キラルHPLC及び他のエナンチオマー分離法は、単一のエナンチオマーの大規模な調製には一般に適していない。従って、これらの化合物を調製するための立体選択的合成が非常に望ましい。
本発明は、式(I)のある種の化合物の立体選択的合成を開示する。重要な工程は、トリフルオロメチルトリメチルシラン(TMS-CF3)とフッ化物イオンから生成されるトリフルオロメチドイオンのケトエステルへの新規なキラル補助剤制御付加を含む。化学文献にはカルボニル基へのキラル補助剤制御CF3付加の例はない。1つの報告には、トリフルオロメチル化アリルアミンを調製するためにトリフルオロメチドイオンのα,β-不飽和N-tert-ブタンスルフィニミンへの立体選択的付加が記載されている(G.K. Surya Prakash et al., Org. Lett., 2001, 3, 2847)。
P. Ramaiah and G.K. Surya Prakash (Synlett, 1991, 9, 643)には、TMS-CF3とフッ化物イオンから生成されたトリフルオロメチドイオンのα-ケトエステルへの付加によってラセミ2-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)アルカンエステルの調製が記載されている。K. Iseki et al. (Tetrahedron Lett., 1994, 35, 3137)には、触媒のキラル四級フッ化アンモニウムの存在下におけるアルデヒドやケトンとTMS-CF3との不斉トリフルオロメチル化が記載されている。15%〜51%のエナンチオマー過剰率が報告された。この方法は我々の基質に適さず、非常に緩慢に進行し、1%未満の変換をしか得られないことがわかった。T. Hagiwara et al. (Main Group Chem, 1997, 2, 13)には、キラルルイス塩基触媒(キニン)の存在下でTMS-CF3との反応によって9%のエナンチオマー過剰率でCF3のアルデヒドへの付加が示された。しかしながら、この系を問題の我々の基質に適用した場合、反応は認められなかった。
本発明は、下記式X
Figure 0004468369
(式中、R1は、各々任意に独立して1〜3つの置換基で置換された、アリール基又はヘテロアリール基であり、
ここで、R1の置換基は、各々独立してC1-C5アルキル、C2-C5アルケニル、C2-C5アルキニル、C3-C8シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、C1-C5アルコキシ、C2-C5アルケニルオキシ、C2-C5アルキニルオキシ、アリールオキシ、C1-C5アルカノイルオキシ、C1-C5アルカノイル、アロイル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ又はC1-C5アルキルチオであり、
ここで、R1の置換基は、各々任意に独立してメチル、メトキシ、フルオロ、クロロ又はヒドロキシより選ばれる1〜3つの置換基で置換される;
R2及びR3は、各々独立して水素又はC1-C5アルキルであり、又はR2とR3が共通して結合している炭素原子と共にC3-C8スピロシクロアルキル環を形成する。)
の化合物の立体選択的合成方法であって、
(a) 式A (式中、XはCl、Br又はIである。)の出発物質とマグネシウム金属とを適切な溶媒中で反応させて、式Bのグリニャール中間体を調製する工程;
Figure 0004468369
(b) 式Bのグリニャール中間体と式C (式中、R10は、アルキル基又はアリール基である。)の二置換オキサレートとを適切な溶媒中で反応させて、式Dの化合物を得る工程;
Figure 0004468369
(c) 式Dの化合物を適切な溶媒中で加水分解して、式Eのカルボン酸を得る工程;
Figure 0004468369
(d) 式Eのカルボン酸とR*ZH (式中、R*ZHはキラル補助剤であり、R*はキラル残基であり、ZはO又はNHである。)とを適切な溶媒中でカップリングして、式Fの化合物を得る工程;
Figure 0004468369
(e) 式Fの化合物とトリフルオロメチドイオン源YCF3とを適切な溶媒中で反応させて、式Gの化合物を生成する工程;
Figure 0004468369
(f) 式Gの化合物を加水分解してキラル補助剤R*ZHを除去し、式Hの化合物を得る工程;
Figure 0004468369
(g) 式Hの化合物を還元して、式Iの化合物を得る工程;





Figure 0004468369
及び
(h) 式Iの化合物を環化して、式Xのエポキシド化合物を得る工程
Figure 0004468369
を含む前記方法に関する。
本発明のある態様においては、工程(a)の適切な溶媒はジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、エチレングリコールジメチルエーテル(DME)、tert-ブチルメチルエーテル(MTBE)、又はそれらの混合物、好ましくはジエチルエーテル又はテトラヒドロフランより選ばれる。
本発明の別の態様においては、工程(b)の適切な溶媒は、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、エチレングリコールジメチルエーテル(DME)、tert-ブチルメチルエーテル(MTBE)、又はそれらの混合物、好ましくはジエチルエーテル又はテトラヒドロフランより選ばれる。
本発明の更に別の態様においては、工程(c)の加水分解は、テトラヒドロフラン(THF)、メタノール、エタノール、水、DME、MTBE、IPA、ジメチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、又はこれらの溶媒の混合物、好ましくはジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、又はそれらの混合物より選ばれる適切な溶媒において、アルカリ金属水酸化物、相移転加水分解、又は酸加水分解によって達成される。
本発明の別の態様においては、工程(d)の適切な溶媒は、トルエン、ベンゼン、キシレン、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、アセトニトリル、塩化メチレン、酢酸エチル、又はそれらの混合物より選ばれる。
本発明の更に別の態様においては、工程(d)の反応は、縮合剤、好ましくは1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)又は1-(ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)、又は本明細書で定義剤されるラロック(Larock)縮合剤を用いて達成される。
本発明の更に別の態様においては、R*ZHは、本明細書で定義されるセイデン・ペンネ(Seyden-Penne)キラル補助剤であり、メントール、8-フェニルメントール、トランス-2-フェニル-1-シクロヘキサノール、ノルエフェドリン誘導キラルアルコール、又はcis-アミノインジノール誘導キラルアルコールである。
本発明の別の態様においては、工程(e)の適切な溶媒は、ジエチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、ベンゼン、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、テトラヒドロフラン(THF)、tert-ブチルメチルエーテル(MTBE)、又はそれらの混合物より選ばれる。
本発明の更に別の態様においては、キラル補助基R*ZHは、工程(f)の途中又は後に化合物の形で回収される。
本発明の別の態様においては、トリフルオロメチドイオン源YCF3は、TMS-CF3及びTES-CF3より選ばれる。
本発明の別の態様においては、開始剤が工程(e)において用いられ、好ましくはフッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)、テトラブチルアンモニウムトリフェニルジフルオロシリケート(TBAT)、トリアルキルアミン、トリアルキルホスフィン、フッ化セシウム、フッ化カリウム、DMAP、又はピリジンである。
本発明の更に別の態様においては、工程(f)の加水分解は、加水分解剤、好ましくはKOH/ROH(ここで、Rは低級アルキル基である。)を用いて達成される。
本発明の更に別の態様においては、工程(g)の還元は、水素化ジイソブチルアルミニウム (DIBAL)、トルエン中の水素化ビス(2-メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムの65重量%溶液(Red-Al(登録商標))、ボラン-ヨウ素複合体、ボラン-硫酸複合体、水素化アルミニウムリチウム(LAH)、又は9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(9-BBN)より選ばれた還元剤を用いて達成される。
本発明の別の態様においては、工程(g)の適切な溶媒は、ジエチルエーテル、トルエン、テトラヒドロフラン(THF)、tert-ブチルメチルエーテル(MTBE)、ヘキサン、又はそれらの混合物より選ばれる。
本発明の更に別の態様においては、工程(h)の環化は、スルホニルハライド、好ましくは塩化メシチレンスルホニル(MsCl)又は塩化p-トルエンスルホニル(TsCl)を用いて達成される。
本発明の更に別の態様においては、工程(h)の環化は、適切な有機又は無機塩基、好ましくはトリエチルアミン(TEA)、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)、ピリジン、ルチジン、又は炭酸カリウムによって達成される。
本発明が、これらの種々の態様のいずれも含まないこと、一部、又は全部を種々の組合わせで含むことを理解されなければならないことも留意すべきである。
用語の定義及び用いられる慣例
本明細書に特に定義されない用語には、当業者が開示及び文脈を考慮して与える意味が与えられなければならない。しかしながら、反対に指定されない限り、明細書及び添付の特許請求の範囲に用いられるように、以下の用語は示される意味を有し、以下の慣例は固守される。
A. 化学命名、用語及び慣例
下で定義される基(group, radical)、又は部分(moieties)においては、炭素原子数は基の前にしばしば指定される。例えば、C1-C10アルキルは、炭素原子1〜10個を有するアルキル基を意味する。あらゆる炭素含有基に適用される“低級”という用語は、基に適切なように、炭素原子1〜8個を有する基を意味する(即ち、環状基は、環を構成するために少なくとも3原子なければならない)。一般に、2つ以上のサブグループを含む基については、最後に挙げた基が基の結合点である。例えば、“アルキルアリール”は式Alk-Ar-の一価基を意味し、“アリールアルキル”は式Ar-Alk- (ここで、Alkはアルキル基であり、Arはアリール基である。)の一価基を意味する。更にまた、二価基が適切である箇所で一価基を示す用語が使用される場合、その用語はそれぞれの二価基を示すように解釈されるものとし、その逆も然りである。特に明記しない限り、用語の慣用的な定義が適用され、また、全ての式及び基において慣用の安定な原子価が推定及び達成される。
“アルキル”又は“アルキル基”という用語は、一価の分枝鎖又は直鎖脂肪族飽和炭化水素基を意味する。この用語は、メチル、エチル、n-プロピル、1-メチルエチル(イソプロピル)、n-ブチル、n-ペンチル、1,1-ジメチルエチル(tert-ブチル)等の基によって例示される。“Alk”に省略することができる。
“アルケニル”又は“アルケニル基”という用語は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有する一価の分枝鎖又は直鎖脂肪族炭化水素基を意味する。この用語は、エテニル、プロペニル、n-ブテニル、イソブテニル、3-メチルブタ-2-エニル、n-ペンテニル、ヘプテニル、オクテニル、デセニル等の基によって例示される。
“アルキニル”又は“アルキニル基”という用語は、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を有する一価の分枝鎖又は直鎖脂肪族炭化水素基を意味する。この用語は、エチニル、プロピニル、n-ブチニル、2-ブチニル、3-メチルブチニル、n-ペンチニル、ヘプチニル、オクチニル、デシニル等の基によって例示される。
“アルキレン”又は“アルキレン基”という用語は、指定された炭素原子数を有する二価の分枝鎖又は直鎖脂肪族飽和炭化水素基を意味する。この用語は、メチレン、エチレン、プロピレン、n-ブチレン等の基によって例示され、代わりに、また、同等に-(アルキル)-として本明細書に示すことができる。
“アルケニレン”又は“アルケニレン基”という用語は、指定された炭素原子数と少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有する二価の分枝鎖又は直鎖脂肪族炭化水素基を意味する。この用語は、エテニルエン、プロペニレン、n-ブチニレン等の基によって例示され、代わりに、また、同等に-(アルキレニル)-として本明細書に示すことができる。
“アルキニレン”又は“アルキニレン基”という用語は、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を有する二価の分枝鎖又は直鎖脂肪族炭化水素基を意味する。この用語は、エチニレン、プロピニレン、n-ブチニレン、2-ブチニレン、3-メチルブチニレン、n-ペンチニレン、ヘプチニレン、オクチニレン、デシニレン等の基によって例示され、代わりに、また、同等に-(アルキニル)-として本明細書に示すことができる。
“アルコキシ”又は“アルコキシ基”という用語は、式AlkO- (式中、Alkはアルキル基である。)の一価基を意味する。この用語は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペントキシ等の基によって例示される。
“アリールオキシ”、“アリールオキシル基”という用語は、式ArO- (式中、Arはアリールである。)の一価基を意味する。この用語は、フェノキシ、ナフトキシ等の基によって例示される。
“アルキルカルボニル”、“アルキルカルボニル基”、“アルカノイル”、又は“アルカノイル基”という用語は、式AlkC(O)- (式中、Alkはアルキル又は水素である。)の一価基を意味する。
“アリールカルボニル”、“アリールカルボニル基”、“アロイル”又は“アロイル基”という用語は、式ArC(O)- (式中、Arはアリールである。)の一価基を意味する。
“アシル”又は“アシル基”という用語は、式RC(O)- (式中、Rは、水素又は有機置換基より選ばれた置換基である。)の一価基を意味する。例示的な置換基としては、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル等が含まれる。このように、用語は、アルキルカルボニル基やアリールカルボニル基を含む。
“アシルアミノ”又は“アシルアミノ基”という用語は、式RC(O)N(R)- (Rは各々水素又は置換基より選ばれた置換基である。)の一価基を意味する。
“アルコキシカルボニル”又は“アルコキシカルボニル基”という用語は、式AlkO-C(O)- (式中、Alkはアルキルである。)の一価基を意味する。例示的なアルコキシカルボニル基としては、メトキシルカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブチルオキシカルボニル等が挙げられる。
“アルキルアミノカルボニルオキシ”又は“アルキルアミノカルボニルオキシ基”という用語は、式R2NC(O)O- (式中、Rは各々独立して水素又は低級アルキルである。)の一価基を意味する。
“アルコキシカルボニルアミノ”又は“アルコキシカルボニルアミノ基”という用語は、式ROC(O)NH- (式中、Rは低級アルキルである。)の一価基を意味する。
“アルキルカルボニルアミノ”又は“アルキルカルボニルアミノ基”又は“アルカノイルアミノ”又は“アルカノイルアミノ基”という用語は、式AlkC(O)NH- (式中、Alkはアルキルである。)の一価基を意味する。例示的なアルキルカルボニルアミノ基としては、アセトアミド(CH3C(O)NH-)が挙げられる。
“アルキルアミノカルボニルオキシ”又は“アルキルアミノカルボニルオキシ基”という用語は、式AlkNHC(O)O- (式中、Alkはアルキルである。)の一価基を意味する。
“アミノ”又は“アミノ基”という用語は、-NH2基を意味する。
“アルキルアミノ”又は“アルキルアミノ基”という用語は、式(Alk)NH- (式中、Alkはアルキルである。)の一価基を意味する。例示的なアルキルアミノ基としては、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ブチルアミノ、tert-ブチルアミノ等がを含む。
“ジアルキルアミノ”又は“ジアルキルアミノ基”という用語は、式(Alk)(Alk)N- (式中、Alkは各々独立してアルキルである。)の一価基を意味する。例示的なジアルキルアミノ基としては、ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、エチルプロピルアミノ等が挙げられる。
“置換アミノ”又は“置換アミノ基”という用語は、式-NR2[式中、Rは、各々独立して水素又は指定された置換基より選ばれた置換基である。(ただし、Rは共に水素であることはできない。)]の一価基を意味する。例示的な置換基としては、アルキル、アルカノイル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル等が挙げられる。
“アルコキシカルボニルアミノ”又は“アルコキシカルボニルアミノ基”という用語は、式AlkOC(O)NH- (式中、Alkはアルキルである。)の一価基を意味する。
“ウレイド”又は“ウレイド基”という用語は、式R2NC(O)NH- (式中、Rは各々独立して水素又はアルキルである。)の一価基を意味する。
“ハロゲン”又は“ハロゲン基”という用語は、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、又はヨード基を意味する。
“ハロ”という用語は、基の1つ以上の水素原子がハロゲン基によって置き換えられることを意味する。
“アルキルチオ”又は“アルキルチオ基”という用語は、式AlkS- (式中、Alkはアルキルである。)の一価基を意味する。例示的な基としては、メチルチオ、エチルチオ、n-プロピルチオ、イソプロピルチオ、n-ブチルチオ等が挙げられる。
“スルホニル”又は“スルホニル基”という用語は、式-SO2-の二価基を意味する。
“炭素環”又は“炭素環基”という用語は、1つ以上の縮合環又は架橋環を含むことができる炭素原子と水素原子だけからなる安定な3〜15員脂肪族単環式又は多環式一価又は二価基、好ましくは5〜7員単環式環又は7〜10員二環式環を意味する。特に明記しない限り、炭素環は、安定な構造を生じるあらゆる炭素原子で結合することができ、置換される場合には、安定な構造を生じるあらゆる適切な炭素原子において置換され得る。この用語は、シクロアルキル(スピロシクロアルキルを含む)、シクロアルキレン、シクロアルケニル、シクロアルケニレン、シクロアルキニル及びシクロアルキニレン等を含む。
“シクロアルキル”又は“シクロアルキル基”という用語は、1つ以上の縮合環又は架橋環を含むことができる炭素原子と水素原子だけからなる安定な3〜15員脂肪族飽和単環式又は多環式一価基、好ましくは5〜7員単環式又は7〜10員二環式環を意味する。特に明記しない限り、シクロアルキル環は、安定な構造を生じるあらゆる炭素原子で結合することができ、置換される場合には、安定な構造を生じるあらゆる適切な炭素原子において置換され得る。例示的なシクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、ノルボルナニル、アダマンチル、テトラヒドロナフチル(テトラリン)、1-デカリニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、1-メチルシクロプロピル、2-メチルシクロペンチル、2-メチルシクロオクチル等が挙げられる。
“アリール”又は“アリール基”という用語は、単環(例えば、フェニル又はフェニレン)又は複数の縮合環(例えば、ナフチル又はアントラニル)を有する炭素原子6〜14個の芳香族炭素環式一価又は二価基を意味する。特に明記しない限り、アリール環は、安定な構造を生じるあらゆる適切な炭素原子で結合することができ、置換される場合には、安定な構造を生じるあらゆる適切な炭素原子において置換され得る。例示的なアリール基としては、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、インダニル、インデニル、ビフェニル等が挙げられる。“Ar”と略記することができる。
“ヘテロアリール”又は“ヘテロアリール基”という用語は、窒素、酸素及びイオウより独立して選ばれる1から4つまでのヘテロ原子を環内に有する、1つ以上の縮合(fused)又は架橋環(bridged ring(s))を含むことができる安定な芳香族5〜14員単環式又は多環式一価又は二価基、好ましくは5〜7員単環式又は7〜10員二環式基を意味し、ここで、あらゆるイオウヘテロ原子は、任意に酸化されてもよく、あらゆる窒素ヘテロ原子は、任意に酸化又は四基化されてもよい。特に明記しない限り、ヘテロアリール環は、安定な構造を生じるあらゆる適切なヘテロ原子又は炭素原子で結合することができ、置換される場合には、安定な構造を生じるあらゆる適切なヘテロ原子又は炭素原子において置換され得る。例示的な好ましいヘテロアリールとしては、フラニル、チェニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、インドリジニル、アザインドリジニル、インドリル、アザインドリル、ジアザインドリル、ジヒドロインドリル、ジヒドロアザインドイル、イソインドリル、アザイソインドリル、ベンゾフラニル、フラノピリジニル、フラノピリミジニル、フラノピラジニル、フラノピリダジニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロフラノピリジニル、ジヒドロフラノピリミジニル、ベンゾジオキソラニル、ベンゾチエニル、チエノピリジニル、チエノピリミジニル、チエノピラジニル、チエノピリダジニル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロチエノピリジニル、ジヒドロチエノピリミジニル、インダゾリル、アザインダゾリル、ジアザインダゾリル、ベンズイミダゾリル、イミドアゾピリジニル、ベンズチアゾリル、チアゾロピリジニル、チアゾロピリミジニル、ベンゾオキサゾリル、オキサゾロピリジニル、オキサゾロピリミジニル、ベンズイソキサゾリル、プリニル、クロマニル、アザクロマニル、キノリジニル、キノリニル、ジヒドロキノリニル、テトラヒドロキノリニル、イソキノリニル、ジヒドロイソキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、シンノリニル、アザシンノリニル、フタラジニル、アザフタラジニル、キナゾリニル、アザキナゾリニル、キノキサリニル、アザキノキサリニル、ナフチリジニル、ジヒドロナフチリジニル、テトラヒドロナフチリジニル、プテリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、及びフェノキサジニル等が挙げられる。
“複素環”、“複素環基”、“ヘテロシクリル”、又は“ヘテロシクリル基”という用語は、窒素、酸素、及びイオウより独立して選ばれる1から3つまでのヘテロ原子を環内に有する、1つ以上の縮合(fused)又は架橋環(bridged ring(s))を含むことができる安定な非芳香族5〜14員単環式又は多環式一価又は二価基、好ましくは、7〜5員単環式又は7〜10員二環式環を意味し、ここで、あらゆるイオウヘテロ原子は、任意に酸化されてもよく、あらゆる窒素ヘテロ原子は、任意に酸化又は四基化されてもよい。特に明記しない限り、ヘテロシクリル環は、安定な構造を生じるあらゆる適切なヘテロ原子又は炭素原子で結合することができ、置換される場合には、安定な構造を生じるあらゆる適切なヘテロ原子又は炭素原子において置換され得る。例示的な好ましい複素環としては、ピロリニル、ピロリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、テトラヒドロフラニル、ヘキサヒドロピリミジニル、ヘキサヒドロピリダジニル等が挙げられる。
“本発明の化合物”という用語及び等価の表現は、文脈がそのように可能にする場合には、その互変異性体、プロドラッグ、塩、特に薬学的に許容しうる塩、並びに溶媒和物及び水和物を含む、本明細書に記載される式(I)の化合物を包含することを意味する。一般に、そして好ましくは、本発明の化合物及び本発明の化合物を示す式は、その安定化合物だけを含み、不安定化合物が化合物式に文言上包含されると判断される場合であっても、不安定化合物を除外するように理解される。同様に、中間体に対する言及は、それら自体が特許請求の範囲に記載されているか否かに関わらず、文脈がそのように可能にする場合には、それらの塩及び溶媒和物を包含することを意味する。明瞭にするために、文脈がそのように可能にする場合に特定な事例を文脈に示す場合もあるが、これらの事例は単なる例示であり、文脈がそのように可能にする場合に他の事例を除外することを意図するものではない。
“キラル補助剤”という用語は、問題の基質に一時的に共有結合で結合してその後の化学転換におけるジアステレオ選択性を誘発し得、その後、キラル補助剤が基質からしばしば切断される、キラル化合物を意味する。キラル補助剤は当技術分野において周知である。例えば、Jacqueline Seyden-Penne, Chiral Auxiliaries and Ligands in Asymmetric Synthesis, Wiley: New York (1995)の第1章を参照のこと。この文献の記載は、本明細書に含まれるものとするが、それに限定されない。本発明に従うキラル補助剤としては、カルボン酸に共有結合でカップリングすることができるもの(例えば、アルコールやアミン)が挙げられる。代表的なキラル補助剤としては、メントール、8-フェニルメントール、trans-2-フェニル-1-シクロヘキサノール、ノルエフェドリン誘導キラルアルコール、及びcis-アモノインジノール誘導キラルアルコールが挙げられるが限定されない。
“セイデン・ペンネキラル補助剤”という用語は、Jacqueline Seyden-Penne, Chiral Auxiliaries and Ligands in Asymmetric Synthesis, Wiley: New York (1995)に開示されるキラル補助剤である。
“縮合剤”という用語は、遊離したカルボン酸とアルコール又はアミンとを結合して、それぞれエステル又はアミドを形成することができる試薬を意味する。このような縮合剤は当技術分野において周知である。例えば、Richard C. Larock, Comprehensive Organic Transformations, Wiley-VCH, New York (1999)を参照のこと。この文献の記載は、本願明細書に含まれるものとするが、それに限定されない。
“ラロック縮合剤”という用語は、Richard C. Larock, Comprehensive Organic Transformations, Wiley-VCH, New York (1999)に開示される縮合剤である。
“加水分解剤”という用語は、カルボン酸誘導体(例えば、アミド又はエステル)を遊離したカルボン酸に変換することができる試薬を意味する。このような加水分解剤の例は、Richard C. Larock, Comprehensive Organic Transformations, Wiley-VCH, New York (1999)に記載されるが、それに限定されない。
“ラロック加水分解剤”という用語は、Richard C. Larock, Comprehensive Organic Transformations, Wiley-VCH, New York (1999)に開示された加水分解剤である。
“任意の”又は“任意に”という用語は、続いて記載される事象又は状況が起こっても起こらなくてもよく、また、記載には事象又は状況が起こる場合と起こらない場合とが含まれることを意味する。例えば、“任意に置換されたアリール”は、アリール基が置換されても置換されなくてもよく、また、記載には置換されたアリール基と置換されていないアリール基が含まれることを意味する。
“安定化合物”又は“安定な構造”という用語は、反応混合物から有用な純度まで分離、また、有効な治療剤又は診断剤への調合に耐えるのに充分に丈夫である化合物を意味する。例えば、“ダングリング原子価(dangling valency)”を有するか又はカルボアニオンである化合物は、本発明の意図する化合物ではない。
“置換された”という用語は、具体的に特定されているか否かに関わらず、基若しくは部分(moiety)の原子上のいずれかの1つ以上の水素が、示された置換基の群から選択されたものに置き換えられること意味するが、ただし、原子の正常な原子価を超えず、置換により安定化合物を生じることを条件とする。置換基への結合が、環内の2つの原子を繋げる結合と交差するように示される場合、そのような置換基は、その環上のいずれの原子に結合していてもよい。化合物の残りに置換基が結合している原子を特定せずに置換基が挙げられる場合、そのような置換基は該置換基上のいかなる原子を介して結合していてもよい。例えば、置換基がピペラジニル、ピペリジニル、又はテトラゾリルである場合、特にことわらない限り、このようなピペラジニル基、ピペリジニル基、又はテトラゾリル基はこのようなピペラジニル基、ピペリジニル基、又はテトラゾリル基におけるいかなる原子を介して本発明の化合物の残りに結合していてもよい。一般に、いかなる置換基又は基がいかなる構成要素又は化合物において1回を超えて存在する場合、各存在に対するその定義は、他のすべての存在におけるその定義から独立である。従って、例えば、基が0〜2つのR5によって置換されるように示される場合には、このような基は2つまでのR5基によって任意に置換され、各存在のR5は可能なR5の定義されたリストから独立して選ばれる。しかしながら、置換基及び/又は変数のこのような組合わせは、このような併用が安定化合物を生じる場合だけ許される。
個々の実施態様においては、“約”又は“およそ”という用語は、示された値又は範囲の20%以内、好ましくは10%以内、より好ましくは5%以内を意味する。
本明細書に記載される反応の各々の収率は理論収量のパーセントとして表される。
実験実施例
本発明は、工程を式(I)の化合物の製造方法を提供する。全てのスキームにおいて、特にことわらない限り、下記の式においてR1〜R5は、トリフルオロメチル置換アルコール特許出願におけるR1〜R5の意味を有し得る。本発明の化合物の調製に用いられる中間体は、市販され又は当業者に知られる方法によって容易に調製される。例えば、2(2-クロロ-1,1-ジメチルエチル)-4-フルオロ-1-メトキシベンゼンは、4-フルオロアニソール、メタリルクロライド、硫酸の混合物を50℃で加熱することによって合成された。
式(II)のエポキシドは、米国特許出願第2004/0162321号(PCT国際出願第2004/063163号に対応する)に記載されたように、式(I)のある種のラセミ体の合成におけるキー中間体であり、その明細書の記載は本願明細書に含まれるものとする。塩基の存在下で式(II)のエポキシドを求核基R5Hで処理すると、エポキシドが開鎖して、下記スキームIに示されるようにラセミ(I)を得る。
Figure 0004468369
エポキシド(II)の単一エナンチオマーの立体選択的合成を以下に記載する。次に、式(I)の所望のエナンチオマーの調製を、エナンチオマー的に純粋な(II)と適切な窒素、酸素、イオウ、又は炭素求核基(R5H)との反応によって達成することができる。
最適の反応条件と反応時間は、用いられる具体的な反応体によって変えることができる。特に明記しない限り、溶媒、温度、圧力、及び他の反応条件は当業者が容易に選ぶことができる。個々の手順は、実験実施例の項で示される。典型的には、反応進行は、所望により、高性能液体クロマトグラフィ(HPLC)又は薄層クロマトグラフィ(TLC)によってモニタすることができ、中間体及び生成物は、シリカゲルによるクロマトグラフィ及び/又は再結晶によって精製することができる。
合成実施例
以下は、本発明の方法を示す代表例である。生成物及び中間体を確認するために用いられるHPLCを、C18 Super-ODS (Supelco、パートno. 818197、4.6mm×10cm)カラムにより5%アセトニトリル/95%水/0.05%TFA〜95%アセトニトリル/5%水/0.05%TFAの勾配で15分間かけて溶離し、次に、95%アセトニトリル/5%水/0.05%TFAで5分間保持することにより行った。溶液の濃度又は蒸発への言及は、回転蒸発器についての濃度を表す。
実施例1: (R)-2-[2-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-メチルプロピル]-2-トリフルオロメチルオキシランの合成
Figure 0004468369
マグネシウム削りくず (46g、1.89モル)をメカニカルスターラーと滴下漏斗を備えた5000mlの三つ口フラスコに入れた。フラスコを減圧下120℃に加熱し、次に、周囲温度に冷却しながら窒素フラッシュした。この手順を3回繰り返し、次に、フラスコを周囲温度まで冷却し、一定の窒素ブランケット下で保持した。無水ジエチルエーテル(1000ml)を添加し、その混合液を約260rpmで撹拌した。ジブロモエタン(86.25g、0.46モル)をその混合液に滴下漏斗によって約1時間かけて温度を22℃〜27℃に保ちつつ添加した。ジブロモエタンのフラスコへの添加は発熱であり、水冷却を適用して、この温度範囲を維持した。
2-(2-クロロ-1,1-ジメチルエチル)-4-フルオロ-1-メトキシベンゼン(100g、0.46モル)とジブロモエタン(86.25g、0.46モル)を無水ジエチルエーテル(1000ml)に溶解し、得られた溶液を滴下漏斗に充填した。その溶液を反応混合液に3.5時間かけて温度を22℃〜25℃に保ちつつ添加した。反応液を室温で16時間撹拌した。HPLCは、出発物質が残っていないことを示し、所望のグリニャール試薬とウルツカップリング副生成物との比は94面積%:6面積%であった。
反応混合液を-70℃まで冷却し、100mlのジエチルエーテル中のジエチルオキサレート(99.6g、0.69モル)を約15分かけて内部温度を-65℃より低い温度に維持しつつ添加した。その反応液を-65℃で又はそれより低い温度で6時間撹拌した。2N HCl(250ml)と300mlの水をスラリーに300rpmで撹拌しつつ添加した。透明な2相溶液を周囲温度に温め、0.5時間撹拌した。相分離の後、有機層を水(500ml)で1回洗浄し、濃縮した。得られた粗生成物混合物を-10℃で250mlのTHFに溶解した。2N NaOH(600ml)を10℃より低い温度を維持した速度で添加した。次に、その反応液を室温に15分間温めた。得られたスラリーをろ過し、ケークを50mlずつの1 N NaOHで3回洗浄した。水性溶液を300mlずつのCH2Cl2で2回抽出し、次に、水層を6N HClを用いてpH 1〜2まで酸性化した。次に、その酸をCH2Cl2 (1×600ml; 1×200ml)で抽出した。トルエン(200ml)を合わせた有機層に添加し、得られた溶液を硫酸マグネシウム(MgSO4)で乾燥した。ろ過し濃縮して94gの4-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)-4-メチル-2-オキソペンタン酸を油状物として得た(収率: 出発クロリドから80%)。
上記のカルボン酸(66.52g、271.3ミリモル)と(1R,2S)-2-フェニルシクロヘキサノールを1000mlフラスコに入れ、続いてTsOH-H2Oとトルエンを入れた。キラル補助剤が完全に反応したことをHPLCが示すまで、ディーン・スタークトラップに収集することにより反応混合物から水を除去して混合液を3〜8時間還流した(撹拌しながら)。
反応混合液を室温に冷却し、次に、125mlずつのNaHCO3水溶液(5%)で3回、125mlずつの食塩水で1回洗浄した。有機層を分離し蒸発して99.8g(96%)の4-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)-4-メチル-2-オキソペンタン酸(1R,2S)-2-フェニルシクロヘキシルエステルを油状物として得た。
上記エステル(10g、24.2ミリモル)をメカニカルスターラーを備えた250mlの乾いた三つ口フラスコに一定の窒素フラッシュ下で入れた。無水トルエン(100ml)を添加し、その混合液を約200rpmで撹拌して油状物を溶解し、わずかに黄色の透明な溶液を形成した。TMSCF3 (5.2g、36.4ミリモル)を添加し、その溶液を-26℃に冷却した。TBAF (1.2ml、1.2ミリモルの1M溶液/THF)を内部温度が-15℃より低い温度に保ちつつ徐々に添加した。得られた溶液を-20℃で5分間撹拌した後、室温に温めた。30分間後、HPLC分析は、エステルが残っていないこと、及び、所望の4-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)-4-メチル-(2S)-2-トリフルオロメチル-2-(トリスシラニルメトキシ)ペンタン酸(1R,2S)-2-フェニルシクロヘキシルエステルを、不必要なジアステレオマーより5:1のジアステレオマー過剰で形成したことを示した。水(20ml)をフラスコに添加し、次に、混合液を15分間撹拌した。層を分離し、有機層を20mlの食塩水で洗浄した。溶媒を減圧下で除去し、油状物に40mlヘプタンを加えて、14.2gの粗生成物を橙色の油状物として得た。激しく撹拌しながら、30mlのMeOHを添加した。約5分間後に、白色結晶が生じた。混合液を15分間撹拌した後に、固形物をろ過し、5mlのMeOHで2回洗浄し、乾燥した。所望の(2S, 1'R, 2'S)-異性体(6.75g、50%)を白色結晶化合物として得た。ジアステレオマー過剰と純度は共に> 99%であった(HPLCピーク面積)。
上記エステル(9.0g、16.2ミリモル)を3.6gのKOHと45mlのMeOHから生成されたKOH/MeOH溶液に添加した。混合液を15時間加熱還流(70℃)し、HPLCは完全な反応を示した。50mlのCH2Cl2と50mlのH2Oを添加した。層を分離し、水層を更にまた50mlのCH2Cl2で抽出した。合わせた有機層をキラル補助剤の後の回収のためにとっておいた。
水層について、残留補助剤の完全な除去をHPLCによって調べた。次に、水層を5N HClを用いてpH 2に酸性化し、生成物を75mlずつのCH2Cl2で2回抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して5.1gの(S)-4(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシ-4-メチル-2-トリフルオロメチルペンタン酸を得た(収率96%)。
上記のカルボン酸(10mlのTHFに溶解した5.1g)を62.8mlの1.5Mジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBAL)/トルエン溶液の溶液に-30℃で徐々に添加した。反応混合液を室温に温め、この温度で3時間の保持した。反応混合液を0℃に冷却し、200mlの1M NaK酒石酸塩水溶液によって急冷した。反応混合液を室温で15分間撹拌し、次に、珪藻土でろ過した。層を分離し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮乾固して(R)-4-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)-4-メチル-2-トリフルオロメチルペンタン-1,2-ジオール(4.5g、収率92%)を得た。
CH2Cl2(50ml)中の上記ジオール(4.4g)の溶液を-30℃に冷却し、トリエチルアミン(9.9ml)で処理した。メタンスルホニルクロリド(1.34ml)を反応温度が-20℃より低い温度を保つように約20分かけて徐々に添加した。得られた懸濁液を室温に徐々に温め、14時間撹拌した。その混合液をメチルtert-ブチルエーテル(50ml)で希釈し、30mlずつの5%NaHCO3水溶液で3回洗浄し、濃縮して、標記化合物を無色の油状物(4.1g、100%)として得た。
本発明の理解を容易にするために重要な不斉トリフルオロメチル付加工程のための2つの追加実施例を以下に示す。
実施例2: アルキル置換ケトエステルへの不斉トリフルオロメチル付加
Figure 0004468369
補助剤としてtrans-2-フェニル-1-シクロヘキサノールを用いて、アルキル置換されたケトエステルが、補助剤制御された不斉トリフルオロメチル付加を受けたことを証明した。
実施例3: 異なる補助剤を用いた不斉トリフルオロメチル付加














Figure 0004468369
フェニル置換の場合について、多くのキラル補助剤を実験的に調べた。全ての場合において、不斉誘導が認められた。

Claims (21)

  1. 下記式X
    Figure 0004468369
    (式中、R1は、各々任意に独立して1〜3つの置換基で置換された、アリール基又はヘテロアリール基であり、
    ここで、R1の置換基は、各々独立してC1-C5アルキル、C2-C5アルケニル、C2-C5アルキニル、C3-C8シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、C1-C5アルコキシ、C2-C5アルケニルオキシ、C2-C5アルキニルオキシ、アリールオキシ、C1-C5アルカノイルオキシ、C1-C5アルカノイル、アロイル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、又はC1-C5アルキルチオであり、
    ここで、R1の置換基は、各々任意に独立してメチル、メトキシ、フルオロ、クロロ又はヒドロキシより選ばれる1〜3つの置換基で置換される;
    R2及びR3は、各々独立して水素又はC1-C5アルキルであり、又はR2とR3が共通して結合している炭素原子と共にC3-C8スピロシクロアルキル環を形成する。)
    の化合物の立体選択的な合成方法であって、
    (a) 式A (式中、XはCl、Br又はIである。)の出発物質とマグネシウム金属とを適切な溶媒中で反応させて、式Bのグリニャール中間体を調製する工程;
    Figure 0004468369
    (b) 式Bのグリニャール中間体と式C (式中、R10は、アルキル基又はアリール基である。)の二置換オキサレートとを適切な溶媒中で反応させて、式Dの化合物を得る工程;
    Figure 0004468369
    (c) 式Dの化合物を適切な溶媒中で加水分解して、式Eのカルボン酸を得る工程;
    Figure 0004468369
    (d) 式Eのカルボン酸とR*ZH (式中、R*ZHはキラル補助剤であり、R*はキラル残基であり、ZはO又はNHである。)とを適切な溶媒中でカップリングして、式Fの化合物を得る工程;
    Figure 0004468369
    (e) 式Fの化合物とトリフルオロメチドイオン源YCF3とを適切な溶媒中で反応させて、式Gの化合物を生成させる工程;
    Figure 0004468369
    (f) 式Gの化合物を加水分解してキラル補助基R*ZHを除去し、式Hの化合物を得る工程;
    Figure 0004468369
    (g) 式Hの化合物を還元して、式Iの化合物を得る工程;
    Figure 0004468369
    及び
    (h) 式Iの化合物を環化して、式Xのエポキシド化合物を得る工程
    Figure 0004468369
    を含む前記方法。
  2. 工程(a)の適切な溶媒が、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、エチレングリコールジメチルエーテル(DME)、tert-ブチルメチルエーテル(MTBE)、又はそれらの混合物より選ばれる、請求項1記載の方法。
  3. 工程(a)の適切な溶媒が、ジエチルエーテル又はテトラヒドロフランより選ばれる、請求項1又は2記載の方法。
  4. 工程(b)の適切な溶媒が、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、エチレングリコールジメチルエーテル(DME)、tert-ブチルメチルエーテル(MTBE)、又はそれらの混合物より選ばれる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 工程(c)の加水分解が、テトラヒドロフラン(THF)、メタノール、エタノール、水、エチレングリコールジメチルエーテル(DME)、MTBE、IPA、ジメチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、又はこれらの溶媒の混合物より選ばれる適切な溶媒中で、アルカリ金属水酸化物、相移転加水分解、又は酸加水分解によって達成される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 工程(d)の適切な溶媒が、トルエン、ベンゼン、キシレン、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、アセトニトリル、塩化メチレン、酢酸エチル、又はそれらの混合物より選ばれる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 工程(d)の反応が縮合剤を用いて達成される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 縮合剤が1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)又は1-(ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)である、請求項7記載の方法。
  9. 縮合剤がラロック縮合剤である、請求項7記載の方法。
  10. R*ZHがセイデン・ペンネキラル補助剤である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. R*ZHが、メントール、8-フェニルメントール、trans-2-フェニル-1-シクロヘキサノール、ノルエフェドリン誘導キラルアルコール、又はcis-アミノインドール誘導キラルアルコールである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  12. 工程(e)の適切な溶媒が、ジエチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、ベンゼン、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、テトラヒドロフラン(THF)、tert-ブチルメチルエーテル(MTBE)、又はそれらの混合物より選ばれる、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. トリフルオロメチドイオン源YCF3が、トリフルオロメチルトリメチルシラン(TMS-CF 3 )及びトリフルオロメチルトリエチルシラン(TES-CF 3 )より選ばれる、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 開始剤が工程(e)において用いられる、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 開始剤が、フッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)、テトラブチルアンモニウムトリフェニルジフルオロシリケート(TBAT)、トリアルキルアミン、トリアルキルホスフィン、フッ化セシウム、フッ化カリウム、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)、又はピリジンである、請求項14記載の方法。
  16. 工程(f)の加水分解が、加水分解剤を用いて達成される、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 工程(g)の還元が、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)、トルエン中の水素化ビス(2-メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムの65重量%溶液(Red-Al(登録商標))、ボラン-ヨウ素複合体、ボラン-硫酸複合体、水素化アルミニウムリチウム(LAH)、又は9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(9-BBN)より選ばれる還元剤を用いて達成される、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 工程(g)の適切な溶媒が、ジエチルエーテル、トルエン、テトラヒドロフラン(THF)、tert-ブチルメチルエーテル(MTBE)、ヘキサン、又はそれらの混合物より選ばれる、請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。
  19. スルホニルハライドが、塩化メシチレンスルホニル(MsCl)又は塩化p-トルエンスルホニル(TsCl)より選ばれる、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 工程(h)の環化が、適切な有機塩基又は無機塩基で達成される、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 適切な塩基が、トリエチルアミン(TEA)、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)、ピリジン、ルチジン、又は炭酸カリウムより選ばれる、請求項20記載の方法。
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