JP4466046B2 - 近似bod5測定方法および近似bod5測定装置およびこの装置を用いた水質監視装置、廃水処理システム - Google Patents

近似bod5測定方法および近似bod5測定装置およびこの装置を用いた水質監視装置、廃水処理システム Download PDF

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Description

本発明は、生活廃水、工場廃水等の廃水処理、河川等の水質監視において有機物汚染の指標として用いられるBOD(生物化学的酸素要求量)濃度の測定方法、測定装置に関し、さらに詳細にはBODを短時間のうちに精度よく測定することができる近似BOD測定方法、近似BOD測定装置に関する。
また、本発明は、上記近似BOD測定装置を応用して水質監視や排水処理を行う水質監視装置、排水処理システムに関する。
通常、河川に放流している廃水の水質は、微生物を利用した管理指標のひとつであるBOD(生物化学的酸素要求量)で規制されている。
BODは、水中の好気性微生物により、有機性物質が分解される時に消費される溶存酸素量のことであり、JIS K0102に規定された公定法では、20℃、5日間に消費される溶存酸素量をppmあるいはOmg/Lで表したものである。
なおBODには、JIS K0102で規定された方法以外の簡易な測定方法で測定されたBOD(後述するBODs)があり、2つを区別するために、JIS K0102で定められた公定法で得られるBODを、以後、BODと呼ぶ。
BOD測定方法は、測定結果を得るまでに5日間を要する。しかしながら廃水処理施設等では、現在廃水処理施設内を流れている廃水の水質についてリアルタイムな情報が求められることから、測定結果が出るまでに5日も要するBOD測定方法をそのまま利用して水質の管理することはできない。
そのため、測定時間が短いTOC(有機体炭素量)計やTOD(全酸素消費量)計で廃水中の有機体炭素濃度等を定量し、過去に蓄積したBOD濃度とTOC濃度(あるいはTOD濃度)との対応関係データを用いて、BOD濃度/TOC濃度比、BOD濃度/TOD濃度比からBOD濃度を統計的に予測する管理手法が多用されている。
一方、バイオセンサ(微生物を固定した膜と酸素電極で構成したものをいう)を使って短時間のうちにBOD濃度(以下、BOD濃度と区別するためバイオセンサによるBOD濃度をBODs濃度という)を簡易的に測定するBODs測定装置が普及している(特許文献1参照)。
特公昭61−7258号公報
JIS K 3602には、BODs測定装置(例えば王子計測機器株式会社製のBF-2000を使用)でBODs濃度を測定する方法が規定されている。図3はこのBODs測定装置によりBODs濃度を測定するときの測定サイクルを説明する図であり、図4はBODs濃度の測定原理を説明する図(バイオセンサ出力からBODsを算出することを説明する図)である。
バイオセンサを装着したフローセルに、標準液(グルコース・グルタミン酸溶液、BOD濃度は20[mg/L])、および有機性物質などを含む試料液を順次供給する。これらの液がバイオセンサ先端の微生物膜に接触すると、標準液中のグルコース・グルタミン酸や試料中の有機性物質などが分解される。
この微生物分解により、標準液および試料液中の溶存酸素が消費される。このとき溶存酸素の消費を酸素電極の出力として検知することができる。そして試料液およびBOD濃度が既知(例えば20[mg/L])である標準液について、出力変化量を検出することにより、BODs濃度を次式(1)により求めることができる。
BODs濃度=(試料液の最大出力変化量Y/標準液の最大出力変化量X)×20[mg/L]・・・・・(1)
この(1)式に代入する試料液最大出力変化量(Y)および標準液最大出力変化量(X)を、図3に示すタイミングで順次測定する。
すなわち、まず、3分間試料液を供給し、続いて15分洗浄水を流して、フローセルなどを洗浄し、出力信号Sがベースラインに戻るのを待つ。
続いてフローセルに5分間標準液(図中STDで示す)を供給し、バイオセンサの出力をプロットする。そして5分間のバイオセンサ出力Sの最大差を「標準液出力値」(標準液の最大出力変化量X)として取得する。続いて15分洗浄水を流してベースラインに戻るのを待つ。
続いてフローセルに5分間試料液(図中SPLで示す)を供給し、バイオセンサの出力をプロットする。そして5分間のバイオセンサ出力Sの最大差を「試料液出力値」(試料液の最大出力変化量Y)として取得する。続いて15分洗浄水を流してベースラインに戻るのを待つ。
そして取得した「標準液出力値」(標準液の最大出力変化量X)、「試料液出力値」(試料液の最大出力変化量Y)と(1)式とによりBODs濃度が算出される。
上述したBODs測定装置を用いたJIS K3602によるBODs測定方法によれば、BODs濃度を1時間程度で測定することができるものの、測定対象となる廃水の性状、特に、含有される有機化合物(バイオセンサに用いられている微生物の活性を阻害する物質等)によって生分解の難易度が異なることから、必ずしもBODs濃度とBOD濃度とは一致しなかった。
例えば、BODs濃度算出のベースとなる標準液および試料液についての酸素電極出力値の最大変化量が同じでも、試料の性状により、外部プリンターに出力させたバイオセンサ出力の経時変化の曲線形状が個々に異なっており、経時変化曲線が異なる試料のBOD濃度をBODs濃度から予測することはできなかった。
したがって、たとえBODs測定装置によりBODs濃度を測定した場合でも、BODs濃度はBOD濃度と異なるものとして扱い、TOC計やTOD計による場合と同様に、BOD濃度/BODs濃度比からBOD濃度を統計的に予測しなければならなかった。
このように、過去の蓄積データを参照してBOD濃度/TOC濃度比、BOD濃度/TOD濃度比およびBOD濃度/BODs濃度比からBOD濃度を統計的に予測する手法は、日常の廃水処理や水質管理のリアルタイム性を要する測定において不可欠になっているが、その一方で、次のような短所があった。
予め測定対象となる廃水のBOD濃度、TOD濃度、TOC濃度、BODs濃度の過去のデータを、データベースとして利用できるように蓄積しておかねばならなかった。
また、上記の各データを蓄積していたとしても、古い測定データと最新の測定データとを常に入れ換えて更新する必要があった。
また、工場等では事業活動の変更やトラブル等によって、過去の蓄積データが必ずしも再現される保証はなく、状況判断や対応に適切さを欠く場合があった。
そのため、過去からの蓄積データに基づいた統計的予測ではなく、近似BOD濃度(5日間かけて測定する本来のBOD濃度の値と近似している代替のBOD濃度)を測定できる方法が切望されていた。
そこで本発明は、BOD濃度を精度よく、しかも迅速に測定することができる新しい近似BOD測定方法および近似BOD測定装置を提供することを目的とする。
また、新しい近似BOD測定方法、近似BOD測定装置を用いた水質監視装置、廃水処理システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の近似BOD測定方法は、BOD濃度が既知の標準液および測定対象の試料液のそれぞれについてバイオセンサを用いたBODs測定装置によるBODs濃度測定の際のバイオセンサ出力(S)の経時変化データを取得し、標準液および試料液それぞれについてBODs測定装置によるBODs濃度測定前後における有機体炭素濃度の変化に関係するデータを取得し、標準液および試料液それぞれについてバイオセンサ出力(S)の経時変化データからBOD濃度に関係する指標データを抽出し、標準液および試料液それぞれについて指標データと有機体炭素濃度の変化に関係するデータとに基づいて標準液や試料液に含まれる有機体炭素がすべて分解した場合の指標データに換算した換算指標データを算出し、標準液と試料液とのそれぞれの換算指標データに基づいてBOD濃度を算出するようにしている。
本発明の近似BOD測定方法では、BODs測定装置から得られる本来のBODs濃度を用いてBOD濃度を統計的に予測するのではなく、BODs測定装置のバイオセンサの出力(S)からBODの測定の指標となる指標データを直接抽出し、さらに抽出した指標データに基づいてBOD濃度を算出するという全く新しい方法でBOD濃度を測定するものである。
すなわち、BODs測定装置のバイオセンサの出力(S)から指標データを直接抽出し、さらにBODs濃度測定前とBODs濃度測定後とにおける標準液中および試料液中の有機体炭素濃度の変化に関係するデータを取得する。
さらに抽出した指標データと有機体炭素濃度の変化に関係するデータとに基づいて、標準液や試料液に含まれる有機体炭素がすべて分解した場合の指標データに換算した換算指標データを算出する。これにより標準液や試料液に含まれる有機体炭素の分解の程度がばらつくことによる影響をなくした規格化したデータが得られる。
そして、標準液の換算指標データと試料液の換算指標データに基づいてBOD濃度を算出する。
この方法で算出したBOD濃度は、JIS K0102の公定法に基づいて実測されたBOD濃度とよく一致しており、後述するようにBOD濃度の迅速(約1時間程度で測定結果が得られる)かつ精度よい測定方法となりうることが実験的に確かめられた。
また、本発明の近似BOD測定方法は、BOD濃度が既知の標準液および測定対象の試料液のそれぞれについてバイオセンサを用いたBODs測定装置によるBODs濃度測定の際のバイオセンサ出力(S)の経時変化データを取得し、標準液および試料液のそれぞれについてBODs測定装置によるBODs濃度測定前後の有機体炭素濃度に関係するデータを測定し、標準液および試料液のそれぞれについてバイオセンサ出力(S)の経時変化データからBOD濃度に関係する指標データを抽出し、標準液および試料液のそれぞれについてBODs濃度測定前後の有機体炭素濃度に関係するデータに基づいてTOC分解率を算出し、標準液および試料液のそれぞれについてTOC分解率と指標データとに基づいて標準液や試料液に含まれる有機体炭素がすべて分解した場合の指標データに換算した換算指標データを算出し、標準液と試料液とのそれぞれの換算指標データに基づいてBOD濃度を算出するようにしてもよい。
これによれば、有機体炭素濃度の変化に関係するデータとしてTOC分解率を利用することができ、TOC分解率を用いることにより精度のよい測定を行うことができる。
また、本発明の近似BOD測定方法は、BOD濃度が既知の標準液および測定対象の試料液のそれぞれについてバイオセンサを用いたBODs測定装置によるBODs濃度測定の際のバイオセンサ出力(S)の経時変化データを取得し、標準液および試料液のそれぞれについてBODs測定装置によるBODs濃度測定前の有機体炭素濃度(TOCin)をTOC計により測定し、BODs測定装置によりBODs濃度を測定した後の標準液および試料液それぞれについての有機体炭素濃度(TOCout)をTOC計により測定し、標準液および試料液のそれぞれについてバイオセンサ出力(S)の経時変化データからBOD濃度に関係する指標データを抽出し、標準液および試料液のそれぞれについてBODs濃度測定前後の有機体炭素濃度(TOCin、TOCout)に基づいて、TOC分解率を算出し、標準液および試料液のそれぞれについてTOC分解率と指標データとに基づいて標準液や試料液に含まれる有機体炭素がすべて分解した場合の指標データに換算した換算指標データを算出し、標準液と試料液とのそれぞれの換算指標データに基づいてBOD濃度を算出するようにしてもよい。
これによれば、TOC計による有機炭素体濃度測定で得た有機炭素体濃度を利用することができる。
また、本発明の近似BOD測定方法は、BODs濃度測定前後の有機体炭素濃度に関係するデータTOC計、TOD計、COD計、吸光度検出器のいずれかにより測定されるようにしてもよい。
これによれば、有機体炭素濃度に関係するデータをTOC計、TOD計、COD計、吸光度検出器のいずれかを用いて取得することができる。
また、本発明の近似BOD測定方法は、指標データとして、標準液又は試料液それぞれについて測定開始直後のバイオセンサ出力(S)が直線的に経時変化する領域のバイオセンサ出力の積分値を用いるようにしてもよい。
この方法で算出したBOD濃度は、JIS K0102の公定法に基づいて実測されたBOD濃度とよく一致しており、しかもBOD濃度の実測値に非常に近い値が試料の性状に関わらず得られることが実験的に確かめられた。
後述するようにBOD濃度の迅速(約1時間程度で測定結果が得られる)かつ精度よい測定方法となりうることが実験的に確かめられた。
また、本発明の近似BOD測定方法は、BODs測定装置によるBODs濃度測定は、標準液についてのBODs濃度測定と試料液についてのBODs濃度測定とを交互に行うようにしてもよい。
バイオセンサの出力には、前回の測定の影響が次回の測定において履歴的に残る傾向がある。そこで、試料液ばかりを続けて測定するのではなく、試料液と標準液とを交互に測定するようにすることで、各試料液の測定直前には必ず標準液の測定が行われるようにして履歴的の影響を均等にすることができる。
また、上記課題を解決するためになされた本発明の近似BOD測定装置は、少なくともBOD濃度が既知の標準液、測定対象の試料液を含む複数の流体を供給する流体供給部と、バイオセンサを使用して標準液および試料液それぞれのBODs濃度を測定するBODs測定装置と、BODs測定装置によりBODs濃度が測定された後の標準液および試料液を捕集する捕集部と、標準液および試料液それぞれのBODs測定装置によるBODs濃度測定前の有機炭素濃度に関係するデータおよびBODs濃度測定後の有機体炭素濃度に関係するデータを測定する検出器と、標準液および試料液のそれぞれについてBODs測定装置のバイオセンサ出力(S)の経時変化データからBOD濃度に関係する指標データを抽出する指標データ抽出部と、標準液および試料液のそれぞれについてBODs濃度測定前後の有機体炭素濃度に関係するデータと指標データとに基づいて標準液や試料液に含まれる有機体炭素がすべて分解した場合の指標データに換算した換算指標データを算出する換算指標データ算出部と、標準液および試料液のそれぞれの換算指標データに基づいてBOD濃度を算出するBOD算出部とを備えるようにしている。
これによれば、上述したBOD測定方法を利用してBOD濃度を迅速かつ精度よく測定することができる画期的なBOD測定装置を提供することができる。
また、上記課題を解決するためになされた本発明の近似BOD測定装置は、少なくともBOD濃度が既知の標準液、測定対象の試料液を含む複数の流体を供給する流体供給部と、バイオセンサを使用して標準液および試料液それぞれのBODs濃度を測定するBODs測定装置と、BODs測定装置によりBODs濃度が測定された後の標準液および試料液を捕集する捕集部と、標準液および試料液それぞれのBODs測定装置によるBODs濃度測定前の有機炭素濃度に関係するデータおよびBODs濃度測定後の有機体炭素濃度に関係するデータを測定する検出器と、標準液および試料液のそれぞれについてBODs測定装置のバイオセンサ出力(S)の経時変化データからBOD濃度に関係する指標データを抽出する指標データ抽出部と、標準液および試料液のそれぞれについてBODs濃度測定前後の有機体炭素濃度に関係するデータに基づいてTOC分解率を算出する変化率算出部と、標準液および試料液のそれぞれについてTOC分解率と指標データとに基づいて標準液や試料液に含まれる有機体炭素がすべて分解した場合の指標データに換算した換算指標データを算出する換算指標データ算出部と、標準液および試料液のそれぞれの換算指標データに基づいてBOD濃度を算出するBOD算出部とを備えるようにしてもよい。
また、本発明の近似BOD測定装置は、少なくともBOD濃度が既知の標準液、測定対象の試料液を含む複数の流体を供給する流体供給部と、バイオセンサを使用して標準液および試料液それぞれのBODs濃度を測定するBODs測定装置と、BODs測定装置によりBODs濃度が測定された後の標準液および試料液を捕集する捕集部と、標準液および試料液それぞれのBODs測定装置によるBODs濃度測定前の有機炭素濃度(TOCin)およびBODs濃度測定後の有機体炭素濃度(TOCout)を測定するTOC計と、標準液および試料液のそれぞれについてBODs測定装置のバイオセンサ出力(S)の経時変化データからBOD濃度に関係する指標データを抽出する指標データ抽出部と、標準液および試料液のそれぞれについてBODs濃度測定前後の有機体炭素濃度(TOCin、TOCout)に基づいてTOC分解率を算出する変化率算出部と、標準液および試料液のそれぞれについて算出したTOC分解率と指標データとに基づいて標準液や試料液に含まれる有機体炭素がすべて分解した場合の指標データに換算した換算指標データを算出する換算指標データ算出部と、標準液および試料液のそれぞれの換算指標データに基づいてBOD濃度を算出するBOD算出部とを備えるようにしてもよい。
また、本発明の近似BOD測定装置は、BODs濃度測定前後の有機体炭素濃度に関係するデータはTOC計、TOD計、COD計、吸光度検出器のいずれかにより測定されるようにしてもよい。
また、本発明の近似BOD測定装置は、指標データとして、標準液又は試料液それぞれについて測定開始直後のバイオセンサ出力(S)が直線的に経時変化する領域のバイオセンサ出力の積分値を用いるようにしてもよい。
また、本発明の近似BOD測定装置は、BODs測定装置によるBODs濃度測定において、標準液についてのBODs濃度測定と試料液についてのBODs濃度測定とを交互に行うようにしてもよい。
また、別の観点からなされた本発明の水質監視装置は、上記記載の近似BOD測定装置と、水源から試料液を採取してBOD測定装置に送る試料液採取部と、BOD測定装置により算出したBOD濃度の値に基づいて水源の水質を監視し、監視結果を出力する水質監視部とを備えるようにしている。
これによれば、上述した近似BOD測定装置を利用してBOD濃度を迅速かつ精度よく測定することができるので、試料液供給部から供給される試料液について1時間程度の時間差で水質監視を行うことができる水質監視装置を提供することができる。
さらに別の観点からなされた本発明の廃水処理システムは、上記記載の近似BOD測定装置と、外部から供給される廃水の廃水処理を行う廃水処理装置と、廃水処理装置から廃水を採取しBOD測定装置に試料液として送る試料液採取部と、BOD測定装置により算出したBODの値に基づいて廃水の水質を監視し、監視結果を出力する水質監視部と、水質監視部からの出力に基づいて廃水処理装置の運転を制御する廃水処理制御部とを備えるようにしている。
これによれば、上述した近似BOD測定装置を利用してBOD濃度を迅速かつ精度よく測定することができるので、試料液供給部から廃水処理装置の廃水を採取してBOD測定装置で1時間程度の短時間のうちにBOD濃度を測定し、測定したBOD濃度に基づいて水質監視部が監視結果を出力し、廃水処理制御部が水質監視部の出力結果に基づいて廃水処理装置の適切な制御を行うことができる。
(TOC分解率の測定)
最初に、本発明の近似BOD測定方法での演算処理について理解するため、各標準液や試料液について測定したTOC分解率とその分析結果について説明する。
従来のBODs測定装置により得られたBODs濃度は、必ずしもBOD濃度と一致せず、特に、含有有機化合物の存在によっては値が大きく異なっている。
そこで、この理由を解明するため、BODs濃度測定のためにフローセルに供給された標準液および試料液を、フローセルの出口に設置した補集器で全量回収するようにし、BODの主成分である有機体炭素濃度を、フローセル入口と出口とで別々に測定して、次式(2)でTOC分解率を算出した。
TOC分解率={[(入口濃度(TOCin)×係数(K))−(出口濃度(TOCout)−ブランク濃度)]/(入口濃度(TOCin)×係数(K))}×100 ・・・・・・・・(2)
ここで、係数Kは、リン酸緩衝液による希釈率を係数として組み込んだものであり(例えば標準液8.8ml/5分、リン酸緩衝液2.8ml/5分で流す場合はK=8.8/(8.8+2.8)となる)、ブランク濃度はリン酸緩衝液のみの場合のTOC濃度である。
表1は複数の異なる試料液についてのTOC分解率の算出結果である。これらの測定結果から標準液および試料液ともに、TOC分解率は一定でなく、完全に酸化分解されていないことが判明した。
TOC分解率が一定でなく、完全に酸化分解されない(生分解反応が完結しない)理由として、次の2点が上げられる。
(1)BODs測定装置では、標準液および試料液をフローセルに供給している5分間の酸素消費量を計測しているが、この時間は生分解反応時間としては短すぎる。(これに対してBOD測定では、試料中の有機体炭素などの生分解に伴って5日間に消費される酸素量を計測していることから、生分解反応はほとんど完結していると考えられる)。
(2)試料に含まれる有機性物質の種類やこれらの固定微生物への馴致度により、生分解の難易度が異なる。そのため、一定とならない。
つまり、JIS K3602に規定されているBODs測定装置での5分間の生分解反応により測定されるBODs濃度では、必ずしも微生物による生分解反応が完結しておらず、標準液や試料液に含まれる有機体炭素の分解率が測定ごとにばらついて一定ではないことがBODs濃度とBOD濃度との不一致に影響していると考えられる。
Figure 0004466046
そこで、この分析結果を逆に利用すべく、TOC分解率を積極的に活用し、得られたBODs濃度を完全に生分解反応が完結したときの値に換算することが考えられる。
まず、5分間の生分解反応により測定された本来のBODs濃度(すなわちJIS K3602に規定された公定法によるBODs濃度)を換算計算の元となる指標データとし、これにTOC分解率を用いて有機体炭素が100%分解した場合に換算した換算BODs濃度(試行的なBODs濃度)を算出した結果、換算BODs濃度とBOD濃度との関係には改善が見られた。しかし、まだ一致度は十分ではないため、さらに一致度を上げることが望まれた。
それゆえ、さらにBOD濃度との一致度の高いデータを得ることができるようにするための指標データとして、どのような値が適切であるかを試行錯誤し、BODs濃度測定に伴って生じるバイオセンサの出力を検討した結果、標準液や試料液のTOC分解率(生分解反応率)の差は、バイオセンサの出力の経時変化曲線のうち、初期の直線部分に最も現れることを実験的に見出した。すなわち、経時変化曲線の直線部分の積分値を指標データとし、この指標データに対しTOC分解率を用いて換算することによりBOD濃度との一致度が高いデータを得ることができることを見出した。
以上のことから、BODs測定装置とTOC計とによるBODs濃度の測定(バイオセンサの出力測定)、BODs濃度測定前の標準液中、試料液中の有機体炭素濃度測定、BODs濃度が測定された後の標準液中、試料液中の有機体炭素濃度測定とを組み合わせて、以下に示すステップで演算処理することにより、簡易的に近似BOD濃度を測定できる方法を確立した。
(近似BOD測定方法)
近似BOD濃度を測定するための測定方法は以下のステップからなる。
(a)BODs測定装置の出口側に捕集装置を用いて、BODs濃度を測定する過程でフローセルから排出される標準液および試料液を捕集する。
(b)標準液および試料液のTOC濃度と、(a)で捕集された標準液および試料液のTOC濃度を測定し、(2)式を用いTOC分解率を算出する。
(c)BODs濃度の測定において、標準液および試料液のバイオセンサの出力の経時変化データをデータ収集装置(例えば株式会社キーエンス製NR-1000)により取り込み、取り込んだ経時変化データからバイオセンサの出力が直線的に変化する初期の部分の出力を抽出する。抽出した直線部分の開始点をA、終了点をBとする。さらにA、B間の所要時間Cを標準液および試料液についてそれぞれ求める。このA点、B点について図を用いて説明する。
図6は標準液、試料液についてのバイオセンサ出力の経時変化データの一例を示す図である。図において横軸は一定間隔ごとに取り込むデータの取込み点数であり時間軸を示している。また、縦軸はバイオセンサの出力であり、ここでは2.1V付近にベースラインがあり、バイオセンサの出力が小さくなるにつれて出力が下側にシフトするようになっている。
測定サイクル(図3と同じ測定サイクル)が開始されると、標準液、試料液ともにベースラインの2.1V付近から直線的に変化し、しばらくすると傾斜が曲線になる。5分経過した時点で標準液や試料液の供給が停止されて洗浄水が供給されると、再び出力はベースラインまで戻るようになる。
この図において、測定開始初期の出力が直線的に変化する領域(破線で囲んだ領域)において開始点A、終了点Bの2点を定め、その2点の間の経過時間Cを求める。
なお、経時変化データから直線部分の抽出する作業は、データ処理ソフトにより自動的に行うことができる。
(d)標準液および試料液についてのBOD濃度に関係するデータとして、次式(3)により定義される指標面積D(すなわち測定開始直後のバイオセンサ出力が直線的に経時変化する領域におけるバイオセンサ出力の積分値)を算出し、これを後述する換算計算の指標データとする。
D=(A−B)×C/2 ・・・・・(3)
(e)標準液および試料液のTOC(TODも可)分解率を用いて100[%]分解した場合に換算した換算指標面積(換算指標データ)Eを次式(4)により算出する。
E=(100/TOC分解率)×(面積(D)) ・・・・・(4)
(f)(e)で得た標準液および試料液の換算指標面積E(換算指標データ)から次式(5)を用いて計算BOD濃度Fを算出する。
F=(試料液の換算指標面積(Espl)/標準液の換算指標面積(Estd))×20[mg/L] ・・・・・(5)
なお、この測定方法において、BODs濃度測定と、(BODs測定前の)標準液および試料液を測定する順番は、いずれが先でもよく、同時に並行して行ってもよい。
また、標準液と試料液とのBODs濃度測定は、交互に行うのが好ましい。これは、バイオセンサの性質として前回の生分解反応の影響が履歴として残る傾向があるため、試料液での測定前に必ず標準液での測定を挟むようにすることでそのような影響をできるだけ排除するためである。
なお、上述した方法では、TOC計によるTOC濃度測定を行ったが、これに代えてTOD計を用いてTOD濃度を測定するようにしてもよい。要するに主として有機体炭素量を求めることができればよく、吸光度検出器やCOD濃度検出器等の他の検出器で代用してもよい。
(近似BOD測定装置)
次に、上述した近似BOD測定方法を実施するための近似BOD測定装置の一実施形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態である近似BOD測定装置の構成を示す図である。この近似BOD測定装置1は、主にBODs測定装置10と、捕集器12と、TOC計13と、エアーポンプ14と、流体供給部20と、データ処理装置30とから構成される。
BODs測定装置10は、JIS K3602に記載のBODs濃度測定方法に基づいてBODs濃度を測定するものであり、バイオセンサ11を備えている。バイオセンサ11はバイオセンサ先端の微生物膜と酸素電極とが組み合わされた構造をしており、微生物膜がフローセル内に装着されている。有機性物質を含む液体がフローセルに供給されることにより微生物膜と接触し、有機物質が分解される。この微生物分解の際に溶存酸素が消費され、その酸素消費に伴って発生する電流を酸素電極が検知し、外部に出力信号(S)として出力するようにしてある。ここではBODs測定装置10として王子計測機器株式会社製BF−2000を使用している。
なお、バイオセンサ11に使用する微生物膜は、処理すべき廃水の活性汚泥を培養物により調製する。例えば、処理すべき廃水系から1Lの廃水を採取し、グルコース・グルタミン酸を各1.5mgとJIS K 0102に記載の緩衝液(pH7.2、A液)、硫酸マグネシウム溶液(B液)、塩化カルシウム溶液(C液)および塩化鉄(III)溶液(D液)各2mlをそれぞれ加え、pHを中性付近に保ちながら、25℃で曝気下に約15時間培養した後、培養液を遠心分離して沈殿物を取得し、この沈殿物を同一廃水系の廃水に懸濁する。このような培養工程を3回繰り返して、活性汚泥の培養物を得る。
そして、培養物の微量を多孔質のメンブレンフィルターのような固定膜に固定することにより、バイオセンサの微生物膜を調製する。
捕集器12は、BODs測定装置10から流出してきた液体(標準液、試料液、洗浄水、リン酸緩衝液が流れる)からBODs測定後の標準液21を捕集したり、BODs測定後の試料液23を捕集したりする。
捕集器12は、標準液回収用と試料液回収用とを別々に用意し、図示しない容器切替機構により標準液と試料液とを別々に回収する。
なお、洗浄水22が流出している間は、切換バルブ40を操作することにより外部に廃棄される。
TOC計13は、測定対象液中の有機体炭素量を測定するものであり、具体的には島津製作所製TOC−5000を使用している。
ここでは、まず、標準液21原液および試料液23原液のTOC濃度が測定される。このTOC濃度は、BODs測定装置10におけるBODs測定前のTOC濃度(TOCin)として扱われる。
TOC計13は、また、捕集器12に捕集された標準液、捕集器12に捕集された試料液のTOC濃度が測定される。このTOC濃度は、BODs測定装置10におけるBOD測定後のTOC濃度(TOCout)として扱われる。
流体供給部20は、標準液21(グルコース・グルタミン酸溶液、BOD濃度は20[mg/L])、洗浄水22、試料液23が用意されている。これらの液体はバルブ25、26、27およびポンプ28を適宜駆動することにより調製され、BODs測定装置10に供給される。また、液体供給部20にはリン酸緩衝液24が用意され、ポンプ29により常時供給される。リン酸緩衝液は微生物膜の活性のために用いられる。
エアーポンプ14は、流体供給部20とBODs測定装置10との間の流路に接続され、常時エアーレーションすることにより、微生物による有機体炭素の分解に利用される酸素を供給している。
標準液21を測定する際にはバルブ25を開くとともにポンプ28を駆動し、さらにリン酸緩衝液24を送るポンプ29を駆動することにより、両ポンプの回転速度により定まる流量比の混合液体がBODs測定装置10に供給される。
同様に試料液23を測定する際にはバルブ26を開くとともにポンプ28を駆動し、さらにリン酸緩衝液24を送るポンプ29を駆動する。
BODs測定装置10を洗浄するときは、バルブ26を開いてポンプ28を駆動することにより洗浄水を供給する。
また、流体供給部20はTOC計13にも標準液21、試料液23が供給されるように流路接続してある。
データ処理装置30は、標準液21および試料液23のそれぞれについて、バイオセンサ11からの出力(S)と、TOC計13からのBODs濃度測定前のTOC濃度(TOCin)と、BODs濃度測定後のTOC濃度(TOCout)の各データとに基づいて、演算処理を行うものである。
具体的にはBODs測定装置10のバイオセンサ11の出力(S)をサンプリングするキーエンス製データ収集システムNR−1000と、取得したデータに基づいて演算を行う汎用パーソナルコンピュータとにより構成される。
データ処理装置30により実行される演算をさらに機能的に分類して説明すると、指標データ抽出部31、変化率算出部32、換算指標データ算出部33、BOD算出部34とに分類することができる。
指標データ抽出部31では、標準液および試料液のそれぞれについて、BODs測定装置10のバイオセンサ11の出力(S)から指標データを抽出する演算を行う。すなわち、上述した(3)式で定義される指標面積D(測定開始直後のバイオセンサ出力が直線的に経時変化する領域におけるバイオセンサ出力の積分値)を指標データとして算出する。
変化率算出部32では、標準液および試料液のそれぞれについて、BODs測定前後の有機体炭素濃度(TOCin、TOCout)に基づいて、上述した(2)式で定義されるTOC分解率を算出する。
換算指標データ算出部33では、標準液および試料液のそれぞれについて、上述した(4)式に基づいて換算指標面積(換算指標データ)Eを算出する。
BOD算出部34では、標準液および試料液の換算指標面積(換算指標データ)から上述した(5)式を用いて計算BOD濃度Fを算出する。
次に、この近似BODs測定装置1による測定動作について図5に示すフローチャートを用いて説明する。
st101:
BODs測定装置10に標準液21とリン酸緩衝液24が送られ、BODs測定が行われる。このときのバイオセンサ11の出力(S)が測定される。
st102:
データ処理装置30により、(3)式に基づいて出力(S)から指標面積(Dstd)が算出され、記憶される。
st103:
TOC計13に標準液21が送られ、標準液中の有機炭素濃度(TOCin)が測定され、記憶される。なお、この測定はs101と同時に並行して行う。
st104:
BODs測定装置10の出口側の捕集器12に、s101でBODs濃度が測定された後の標準液が全量回収された後、標準液中の残存有機体炭素濃度(TOCout)が測定される。
st105:
st103、st104で測定した有機体炭素濃度(TOCin、TOCout)から(2)式に基づいて、標準液のTOC分解率が算出され、記憶される。
st106:
BODs測定装置10に試料液23とリン酸緩衝液24が送られ、BODs測定が行われる。このときのバイオセンサ11の出力(S)が測定される。
st107:
データ処理装置30により、(3)式に基づいて出力(S)から指標面積(Dspl)が算出され、記憶される。
st108:
TOC計13に試料液23が送られ、試料液中の有機炭素濃度(TOCin)が測定され、記憶される。なお、この測定はs106と同時に並行して行う。
st109:
BODs測定装置10の出口側の捕集器12に、s106でBODs濃度が測定された後の試料液23が全量回収された後、試料液中の残存有機体炭素濃度(TOCout)が測定される。
st110:
st108、st109で測定した有機体炭素濃度(TOCin、TOCout)から(2)式に基づいて、試料液のTOC分解率が算出される。
st111:
st102、st105、st107、st110で求めたDstd、標準液のTOC分解率、Dspl、試料液のTOC分解率を用いて、(4)式に基づいて、TOC分解率が100[%]のときに換算した換算指標面積Estd(標準液)、Espl(試料液)が算出される。
st112:
st111で算出された換算試料面積Estd、Esplを用いて(5)式に基づいて、計算BOD濃度が算出される。
以上の動作を順次実行することにより、短時間(約1時間)のうちにBOD濃度を算出することができる。
(測定例)
次に、上述した近似BOD測定装置による測定例について説明する。
数日間にわたって廃水を採取し、さらにBODs測定に影響がある有機化合物を不定期に添加するようにして試料液を調製し、これらの試料液についてJIS K0102で規定する公定法により測定したBOD濃度、JIS K3602で規定する公定法により測定したBODs濃度、本発明の近似BOD測定装置により求めた計算BOD濃度を測定し比較した。各試料液についてはガスクロマトグラフィー法により含有する有機溶媒についても測定した。
測定結果を表2に示す。また、BODs濃度とBOD濃度の関係を図7に示し、計算BOD濃度とBOD濃度との関係を図8に示す(なお、表2に示す各データと表1の各データとは、同じ試料番号(試料No)のものは同じ試料液のデータである)。
表2および図7に見られるように、BOD濃度とBODs濃度との関係は相関係数Rが0.789であり弱い相関であることを示している。これらの関係を近似的に直線式で表した場合の直線式の傾きを示す定数は5.3306であり、BODs濃度とBOD濃度との一致度は決してよくない。特に、図7に見られるように、DMFを添加した3つの試料については完全に外れており、DMFのような有機化合物がBODs濃度とBOD濃度との関係に大きく影響を与えている。
一方、表2および表8に見られるように、BOD濃度と計算BOD濃度との関係は、相関係数Rが0.9653であり、強い相関を示している。また、両者は比例関係にありかつ比例定数が1に非常に近い値を示しており、計算BOD濃度とBOD濃度との一致度はよい。したがって本発明の近似BOD測定装置で測定し算出した計算BOD濃度をBOD濃度と見なすことができ、廃水処理施設のモニタ等に役立たせることができる。
Figure 0004466046
(水質監視装置および廃水処理装置)
次に、本発明の他の実施形態である近似BOD測定装置を応用した水質監視装置および廃水処理システムについて図2を用いて説明する。この廃水処理システム50は、水質監視装置60と、廃水処理制御部64と、廃水処理装置70とから構成される。
水質監視装置60は、近似BOD測定装置61と、水質監視部62と試料液採取部63とから構成される。
近似BOD測定装置61は、図1の近似BOD測定装置1と同一であり、後述するように廃水処理装置70(水源)から採取した廃水を試料液23とすることができ、採取した試料液23を少なくとも1時間間隔で測定することができるようにしてある。
水質監視部62は、近似BOD測定装置61で求めた計算BOD濃度の測定結果に基づいて水質を監視する。例えば判断基準となる計算BOD濃度の基準値や許容変動幅を記憶しておき、測定結果をこれらの基準値と比較する監視を継続的に行い、測定値を随時出力するとともに、測定値が基準値を超えたり、一定期間内に許容変動幅を超えたりした場合に警報信号を出力することにより水質の監視が行われる。
試料液採取部63は、廃水処理装置70から廃水を採取して近似BOD測定装置61の流体供給部20(図1参照)に送るための配管流路で構成される。
廃水処理制御部64は、水質監視部62から出力される測定値や警報信号等の監視結果を受けて、この監視結果に基づいて適切な制御信号を廃水処理装置70に送る。
廃水処理装置70は、廃水貯留槽71、廃水処理槽72、沈殿槽73、希釈水貯留槽74、工場等の廃水出口と廃水貯留槽71とを流路接続する配管75、廃水貯留槽71と廃水処理槽72とを流路接続する配管76、廃水処理槽72と沈殿槽73とを流路接続する配管77、沈殿槽73から廃水を排出する配管78、希釈水貯留槽74から廃水貯留槽71に希釈水を供給するための配管79、配管76の途中に設けられた流量調節弁81、配管78の途中に設けられた流量調節機能付の三方弁82、配管79の途中に設けられた流量調節弁83、三方弁82と廃水処理槽72とを流路接続する戻し配管80とから構成される。流量調節弁81、三方弁82、流量調節弁83は、廃水処理制御部64からの制御信号により制御されるようにしてある。
この廃水処理システム50では、工場等の廃水出口からの廃水が配管75を経て廃水貯留槽71に導かれ、処理量に応じて廃水貯留槽71から配管76および流量調節弁81を経て廃水処理槽72へ送られる。
廃水処理槽72では活性汚泥を用いて廃水が処理される。処理された廃水は配管77を経て沈殿槽73に送られる。沈殿槽73で一定時間滞留した処理水は配管78および三方弁82を経て外部に排出される。
廃水処理装置70の配管76を流れる廃水は、一部が試料採取部63で採取され、BOD測定装置61に送られる。なお、試料採取部63は測定目的に応じて配管76の他に配管78、廃水処理槽72、三方弁82の出口側近傍(外部への排出口)等の適当な位置から試料を採取するようにしてもよい。
近似BOD測定装置61に送られた廃水は、1時間程度で測定を終え、計算BOD濃度が算出されて、水質監視部62に送られる。
水質監視部62は、計算BOD濃度の測定結果を廃水処理制御部64に随時出力するようにしてあり、さらに、あらかじめ記憶されてある基準値と現時点の測定値とが比較され、測定値が基準値を超えると警報信号が出力されるようにしてある。
廃水処理制御部64は、水質監視部62から送られる警報信号等の監視結果に基づいて制御信号を流量調節弁81、三方弁82、流量調節弁83に出力する。
流量調節弁81への制御信号が出力されると、廃水貯留槽71から廃水処理槽72への廃水の流れが増減され、または停止される。
三方弁82への制御信号が出力されると、外部(公共用水域)への排出が停止され、あるいは処理水が戻し配管80を経て廃水処理槽72に返送される。
流量調節弁83への制御信号が出力されると、希釈水貯留槽74から廃水貯留槽71へ希釈水が加えられて、廃水貯留槽71中の廃水が希釈される。
本発明によれば、近似BOD濃度を迅速かつ精度よく測定することができるので、本来のBOD濃度と見なすことができる近似BOD濃度(計算BOD濃度)をリアルタイムで取得するときに利用することができる。また、上記近似BOD濃度を用いた近似BOD測定装置を提供する場合に利用することができる。また、このような近似BOD測定装置を応用した水質監視装置、廃水処理システムを提供する場合に利用することができる。
本発明の一実施形態である近似BOD測定装置の構成を示す図。 本発明の一実施形態である近似BOD測定装置を応用した水質監視装置および廃水処理システムの構成を示す図。 BODs測定装置による測定サイクルを説明する図。 バイオセンサ出力の経時変化を示す図。 近似BOD測定装置による測定時のフローチャート。 バイオセンサ出力の経時変化と指標データを説明する図。 BODsとBODとの関係を示す図。 BODとBODsからのBOD(計算BOD)との関係を示す図。
符号の説明
1 近似BOD測定装置
10 BODs測定装置
11 バイオセンサ
12 捕集器(捕集部)
13 TOC計
20 流体供給部
21 標準液
23 試料液
30 データ処理装置
31 指標データ算出部
32 変化率算出部
33 換算指標データ算出部
34 BOD算出部
50 廃水処理システム
60 水質監視装置
61 近似BOD測定装置
62 水質監視部
63 試料液採取部
64 廃水処理制御部
70 廃水処理装置

Claims (14)

  1. BOD濃度が既知の標準液および測定対象の試料液のそれぞれについてバイオセンサを用いたBODs測定装置によるBODs濃度測定の際のバイオセンサ出力(S)の経時変化データを取得し、
    標準液および試料液それぞれについてBODs測定装置によるBODs濃度測定前後における有機体炭素濃度の変化に関係するデータを取得し、
    標準液および試料液それぞれについてバイオセンサ出力(S)の経時変化データからBOD濃度に関係する指標データを抽出し、
    標準液および試料液それぞれについて指標データと有機体炭素濃度の変化に関係するデータとに基づいて標準液や試料液に含まれる有機体炭素がすべて分解した場合の指標データに換算した換算指標データを算出し、
    標準液と試料液とのそれぞれの換算指標データに基づいてBOD濃度を算出することを特徴とする近似BOD測定方法。
  2. BOD濃度が既知の標準液および測定対象の試料液のそれぞれについてバイオセンサを用いたBODs測定装置によるBODs濃度測定の際のバイオセンサ出力(S)の経時変化データを取得し、
    標準液および試料液のそれぞれについてBODs測定装置によるBODs濃度測定前後の有機体炭素濃度に関係するデータを測定し、
    標準液および試料液のそれぞれについてバイオセンサ出力(S)の経時変化データからBOD濃度に関係する指標データを抽出し、
    標準液および試料液のそれぞれについてBODs濃度測定前後の有機体炭素濃度に関係するデータに基づいてTOC分解率を算出し、
    標準液および試料液のそれぞれについてTOC分解率と指標データとに基づいて標準液や試料液に含まれる有機体炭素がすべて分解した場合の指標データに換算した換算指標データを算出し、
    標準液と試料液とのそれぞれの換算指標データに基づいてBOD濃度を算出することを特徴とする近似BOD測定方法。
  3. BOD濃度が既知の標準液および測定対象の試料液のそれぞれについてバイオセンサを用いたBODs測定装置によるBODs濃度測定の際のバイオセンサ出力(S)の経時変化データを取得し、
    標準液および試料液のそれぞれについてBODs測定装置によるBODs濃度測定前の有機体炭素濃度(TOCin)をTOC計により測定し、
    BODs測定装置によりBODs濃度を測定した後の標準液および試料液それぞれについての有機体炭素濃度(TOCout)をTOC計により測定し、
    標準液および試料液のそれぞれについてバイオセンサ出力(S)の経時変化データからBOD濃度に関係する指標データを抽出し、
    標準液および試料液のそれぞれについてBODs濃度測定前後の有機体炭素濃度(TOCin、TOCout)に基づいて、TOC分解率を算出し、
    標準液および試料液のそれぞれについてTOC分解率と指標データとに基づいて標準液や試料液に含まれる有機体炭素がすべて分解した場合の指標データに換算した換算指標データを算出し、
    標準液と試料液とのそれぞれの換算指標データに基づいてBOD濃度を算出することを特徴とする近似BOD測定方法。
  4. BODs濃度測定前後の有機体炭素濃度に関係するデータはTOC計、TOD計、COD計、吸光度検出器のいずれかにより測定されることを特徴とする請求項2に記載の近似BOD測定方法。
  5. 指標データとして、標準液又は試料液それぞれについて測定開始直後のバイオセンサ出力(S)が直線的に経時変化する領域のバイオセンサ出力の積分値を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の近似BOD測定方法。
  6. BODs測定装置によるBODs濃度測定は、標準液についてのBODs濃度測定と試料液についてのBODs濃度測定とを交互に行うことを特徴とする請求項1〜5の記載のいずれかに記載のBOD測定方法。
  7. 少なくともBOD濃度が既知の標準液、測定対象の試料液を含む複数の流体を供給する流体供給部と、
    バイオセンサを使用して標準液および試料液それぞれのBODs濃度を測定するBODs測定装置と、
    BODs測定装置によりBODs濃度が測定された後の標準液および試料液を捕集する捕集部と、
    標準液および試料液それぞれのBODs測定装置によるBODs濃度測定前の有機炭素濃度に関係するデータおよびBODs濃度測定後の有機体炭素濃度に関係するデータを測定する検出器と、
    標準液および試料液のそれぞれについてBODs測定装置のバイオセンサ出力(S)の経時変化データからBOD濃度に関係する指標データを抽出する指標データ抽出部と、
    標準液および試料液のそれぞれについて、BODs濃度測定前後の有機体炭素濃度に関係するデータと指標データとに基づいて標準液や試料液に含まれる有機体炭素がすべて分解した場合の指標データに換算した換算指標データを算出する換算指標データ算出部と、
    標準液および試料液のそれぞれの換算指標データに基づいてBOD濃度を算出するBOD算出部とを備えたことを特徴とする近似BOD測定装置。
  8. 少なくともBOD濃度が既知の標準液、測定対象の試料液を含む複数の流体を供給する流体供給部と、
    バイオセンサを使用して標準液および試料液それぞれのBODs濃度を測定するBODs測定装置と、
    BODs測定装置によりBODs濃度が測定された後の標準液および試料液を捕集する捕集部と、
    標準液および試料液それぞれのBODs測定装置によるBODs濃度測定前の有機炭素濃度に関係するデータおよびBODs濃度測定後の有機体炭素濃度に関係するデータを測定する検出器と、
    標準液および試料液のそれぞれについてBODs測定装置のバイオセンサ出力(S)の経時変化データからBOD濃度に関係する指標データを抽出する指標データ抽出部と、
    標準液および試料液のそれぞれについてBODs濃度測定前後の有機体炭素濃度に関係するデータに基づいてTOC分解率を算出する変化率算出部と、
    標準液および試料液のそれぞれについてTOC分解率と指標データとに基づいて標準液や試料液に含まれる有機体炭素がすべて分解した場合の指標データに換算した換算指標データを算出する換算指標データ算出部と、
    標準液および試料液のそれぞれの換算指標データに基づいてBOD濃度を算出するBOD算出部とを備えたことを特徴とする近似BOD測定装置。
  9. 少なくともBOD濃度が既知の標準液、測定対象の試料液を含む複数の流体を供給する流体供給部と、
    バイオセンサを使用して標準液および試料液それぞれのBODs濃度を測定するBODs測定装置と、
    BODs測定装置によりBODs濃度が測定された後の標準液および試料液を捕集する捕集部と、
    標準液および試料液それぞれのBODs測定装置によるBODs濃度測定前の有機炭素濃度(TOCin)およびBODs濃度測定後の有機体炭素濃度(TOCout)を測定するTOC計と、
    標準液および試料液のそれぞれについてBODs測定装置のバイオセンサ出力(S)の経時変化データからBOD濃度に関係する指標データを抽出する指標データ抽出部と、
    標準液および試料液のそれぞれについてBODs濃度測定前後の有機体炭素濃度(TOCin、TOCout)に基づいてTOC分解率を算出する変化率算出部と、
    標準液および試料液のそれぞれについて算出したTOC分解率と指標データとに基づいて標準液や試料液に含まれる有機体炭素がすべて分解した場合の指標データに換算した換算指標データを算出する換算指標データ算出部と、
    標準液および試料液のそれぞれの換算指標データに基づいてBOD濃度を算出するBOD算出部とを備えたことを特徴とする近似BOD測定装置。
  10. BODs濃度測定前後の有機体炭素濃度に関係するデータはTOC計、TOD計、COD計、吸光度検出器のいずれかにより測定されることを特徴とする請求項7または8のいずれかに記載の近似BOD測定装置。
  11. 指標データとして、標準液又は試料液それぞれについて測定開始直後のバイオセンサ出力(S)が直線的に経時変化する領域のバイオセンサ出力の積分値を用いることを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の近似BOD測定装置。
  12. BODs測定装置によるBODs濃度測定は、標準液についてのBODs濃度測定と試料液についてのBODs濃度測定とを交互に行うことを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載のBOD測定装置。
  13. 請求項7〜12のいずれかに記載のBOD測定装置と、
    水源から試料液を採取してBOD測定装置に送る試料液採取部と、
    BOD測定装置により算出したBOD濃度の値に基づいて水源の水質を監視し、監視結果を出力する水質監視部とを備えたことを特徴とする水質監視装置。
  14. 請求項7〜12のいずれかに記載のBOD測定装置と、
    外部から供給される廃水の廃水処理を行う排水処理装置と、
    廃水処理装置から廃水を採取しBOD測定装置に試料液として送る試料液採取部と、
    BOD測定装置により算出したBODの値に基づいて廃水の水質を監視し、監視結果を出力する水質監視部と、
    水質監視部からの出力に基づいて廃水処理装置の運転を制御する廃水処理制御部とを備えたことを特徴とする廃水処理システム。
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