JP4465937B2 - 照明装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、照明装置及びその製造方法に係り、特に、液晶バックライトなどの面状照明装置の導光板に関する。
【0002】
【従来の技術】
照明装置の一例であるエッジライト方式のバックライトは、図30に示すように、光源51から出た光52を導光板53内に入射し、全反射により導光して導光板53内の全領域に光を行きわたらせる。そして、ドット印刷やシボなどの光反射手段54、つまり、導光板53の裏面に対して施された加工である光反射手段54によって光52を反射させ、導光板53の出射面(表示領域)から取り出した光52aを、上方に配置された照明対象である液晶パネル55などに向けて照射することが行われる。この照明装置は、導光板53の出射面が面状であることにより面状照明装置でもある。
【0003】
上記した面状照明装置は、光源51が直接的には見えないため、ランプイメージのない均一な面照明が得られるという利点が確保される。なお、図30中の取り出した光52aは照明光であり、符号52bは漏れ光を示している。また、このものは、ドット印刷やシボなどによる光反射手段54、換言すれば拡散反射手段を導光板53の裏面に配設しているが、図31(a)で示すように、導光板53の裏面に、V字形状に鏡面仕上げされた複数列のV溝56からなる鏡面反射手段を、導光板53の入射面53aと平行に配設することも行われている。このような鏡面反射手段を配設している場合には、導光板53から出射配光される照明光52aの指向性が図31(b)で示す拡散反射手段の場合に比して増すことになり、照明装置の前方を効率よく照明し得ることとなる。
【0004】
一方、近年は、光源51の低消費電力化が進められており、今まで多用されていた冷陰極蛍光灯(線光源)からLED(点光源)が使用されるようになっている。そして、光源51が冷陰極管などのような線光源51aである場合には、図32(a)に示すように、冷陰極管51aからの光52が導光板53の横方向に対して一定の強度で入射するので、基本的に輝度ムラが生じなかったにも拘わらず、光源51がLEDなどの点光源51bである場合には、図32(b)に示すように、導光板53に入射する光52の強度が一様でないために、光非到達領域57が発生して輝度ムラが生じるという問題があった。
【0005】
すなわち、このような問題は、導光板53の材料と空気との屈折率の差に起因して生じるものであり、例えば、透光性材料であるアクリル樹脂を導光板53としている場合には、屈折率が1.49であることから、スネルの法則より入射した光52の進行方向は±42゜の範囲内に限られてしまう。そのため、図33に示すように、反射板付きの点光源51bとした場合であっても、光52が到達し得ない領域、つまり、光非到達領域57が発生することは避けられなかった。なお、図33中には、スネルの法則に基づく光と屈折率の関係を拡大して示す説明図を付記している。
【0006】
ところで、特開平10−255530公報には、導光板53の入射面53aに凹部58を設けて光52を屈折させることとし、導光板53の全体に光52を到達する構成とされた照明装置が開示されている。そして、この照明装置では、凹部58に入射した光52がスネルの法則にしたがって屈折するため、図34に示すように、今まで到達し得なかった領域にも光52が到達し、LEDなどの点光源51bであったとしても光非到達領域57が発生しないことになる。このようにして導光板53内の全ての領域に光52を行きわたらせれば、拡散反射を利用した光反射手段や光源51に対して放射状に形成された光反射手段の使用により均一な照明状態が得られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、導光板53からの出射配光を制御し、指向性を持たせて効率よく照明する技術を利用する場合、すなわち、具体的には、導光板53の入射面53aから内部に導入した光源51の光52を裏面に配設された複数列のV溝56によって反射させながら表示領域53bから出射させる導光板53では、鏡面仕上げされたV溝56である直線状の鏡面反射手段による正反射(鏡面反射)を利用するため、これらV溝56がミラーとして作用することに伴う輝線が現れることになり、面内輝度の均一化に課題を有することとなっていた。すなわち、このような現象が生じるのは、人間の眼で導光板53を見た場合、V溝56で反射された光源51の像、換言すると、導光板53の入射面53aの像を見ることになるからである。
【0008】
そして、光源51の像がスジ状にそのまま写って見えるだけで均一にならず、また、見る方向によってスジが真っ直ぐに見えたり、斜めに見えたりすることとなる。つまり、導光板53の入射面53aに凹部58を設けた場合、これらの凹部58が設けられた導光板53の入射面53aが像として見えることとなり、例え光52が導光板53内の全領域に行きわたっていても、このような現象が起こることは避けられない。なお、図35(a)は真上から見た状態を示し、図35(b)は右方から見た状態を示している。
【0009】
本発明はこのような不都合に鑑みて創案されたものであり、点光源を使用し、かつ、直線状の鏡面反射手段を用いながらも、面内輝度を均一とすることが可能な照明装置と、その製造方法と、を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明の照明装置は、1乃至複数の点光源と、入射面から内部に導入した点光源の光を、裏面に配設された断面略V字形状でかつ直線状の鏡面反射手段により反射して表示領域から出射させる導光板とを備えてなるものであり、導光板の内部での配光分布を広げる配光調整手段を、導光板の入射面から表示領域に至るまでの間に配設しており、配光調整手段は、貫通孔又は非貫通孔であり、かつ、入射面に沿った複数列に配列されていることを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る発明の照明装置は、請求項1に記載の照明装置であって、前記点光源は、発色光の異なるLEDである複数の点光源又は異なる複数の波長の光を発するLEDであることを特徴とする。請求項3に係る発明の照明装置は、請求項1乃至請求項のいずれかの構成において、導光板と配光調整手段との界面は、鏡面であることを特徴とする
【0012】
請求項4に係る発明の照明装置は、請求項1乃至請求項のいずれかの構成において、配光調整手段の断面形状は、導光板の厚み方向で変化しないことを特徴とする。請求項5に係る発明の照明装置は、請求項1乃至請求項4のいずれかの構成において、配光調整手段の各々は、これらの配光調整手段に当たらない光が幾何学的には存在しない状態として配列されていることを特徴とする。請求項に係る発明の照明装置は、請求項の構成において、配光調整手段は、格子配列と千鳥配列の組み合わせで配列されていることを特徴とする。請求項に係る発明の照明装置は、請求項乃至請求項のいずれかの構成において、配光調整手段は、点光源の近傍で密に配列され、かつ、点光源間で粗に配列されていることを特徴とする。請求項に係る発明の照明装置は、請求項1乃至請求項のいずれかの構成において、導光板の入射面には、回折格子を配設していることを特徴とする。請求項に係る発明の照明装置は、請求項1乃至請求項のいずれかの構成において、導光板の入射面には、レンズまたはプリズムを配設していることを特徴とする。
【0013】
請求項10に係る発明の照明装置の製造方法は、請求項1乃至請求項のいずれかの構成を有する照明装置を製造する方法であり、配光調整手段は、リソグラフィーでマスターを作製するマスター作製工程と、マスターを基にした型を電鋳で作製する型作製工程と、型を用いた成形工程及び樹脂充填工程とにより形成されることを特徴とする。請求項11に係る発明の照明装置の製造方法は、請求項10の構成を有する照明装置の製造方法であって、成形工程は注型成形であり、この注型成形は真空中または超音波を印加しながら行われることを特徴とする。請求項12に係る発明の照明装置の製造方法は、請求項10に記載した製造方法であって、成形工程は射出成形であることを特徴とする。請求項13に係る発明の照明装置の製造方法は、請求項11または請求項12に記載した製造方法であって、成形工程では、導光板と対応した型形状を有する上型及び下型が使用されており、これら上型及び下型の少なくとも一方には配光調整手段と対応した型形状が形成されていることを特徴とする。請求項14に係る発明の照明装置の製造方法は、請求項11または請求項12に記載した製造方法であって、成形工程では、配光調整手段と対応した型形状が形成された上型及び下型が使用されており、これら上型及び下型に形成された型形状は高さが異なっていることを特徴とする。請求項15に係る発明の照明装置の製造方法は、請求項11または請求項12に記載した製造方法であって、成形工程では、配光調整手段と対応した型形状が形成された上型及び下型が使用されており、これら上型及び下型に形成された型形状は互いに位置ずれしていることを特徴とする。請求項16に係る発明の照明装置の製造方法は、請求項10に記載した製造方法であり、成形工程は、型による打ち抜き加工であることを特徴とする。請求項17に係る発明の照明装置の製造方法は、請求項10に記載した製造方法であって、樹脂充填工程では、導光板よりも屈折率の大きくて配光調整手段となる材料を真空中または超音波を印加しながら充填して硬化させることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
参考例)図1は参考例に係る照明装置の外観斜視図、図2はその上面及び側面図であり、図3はその変形例を示す上面及び側面図である。
【0015】
この照明装置は、液晶バックライトなどの面状照明装置であり、図1及び図2に示すように、複数の点光源1と、入射面2aから内部に導入した点光源1の光3を裏面に配設された断面略V字形状でかつ直線状の鏡面反射手段、つまり、各々が鏡面仕上げされた複数列のV溝4からなる鏡面反射手段により反射して表示領域2bから出射させる導光板2と、を備えている。そして、この導光板2における入射面2aから表示領域2bに至るまでの間には、導光板2の内部での配光分布を広げる配光調整手段5が配設されている。なお、点光源1としては、LEDが一般的であり、本参考例には、点光源1が1つだけ設けられている場合も含まれる。
【0016】
すなわち、鏡面からなるV溝4を光反射手段として用いる導光板2では、これらのV溝4がミラーとして作用するため、点光源1からの光3が入射する入
射面2aの像がそのまま見えることとなり、その結果として輝線が発生する。ところが、本参考例のように、導光板2の出射面の中でも実際に照明に使われる領域、いわゆる表示領域2bと入射面2aとの間に配光調整手段5を設けておいた場合には、配光調整手段5を通って入射した光3が反射や屈折によって拡散することになり、この配光調整手段5が線状の2次光源として機能する。そして、導光板2の入射面2aよりも表示領域2bに近い位置に2次光源である配光調整手段5が配設されていると、この2次光源がV溝4でもって反射された像が眼に見えることになる。従って、LEDなどの点光源1そのものが眼に見えることはなく、線状となった2次光源が見えることとなる結果、冷陰極管などのような線光源を用いている場合と等価な照明状態、つまり、輝度ムラがなくて面内輝度が均一な照明状態が確保される。
【0017】
なお、配光調整手段5は、入射してきた光3の配光分布を変化させることができるものであれば何でもよく、具体的には、導光板2と屈折率が異なるもの、例えば、反射材などが挙げられる。また、ここでいう鏡面とは光学的な平面を意味しており、反射時の正反射成分が拡散成分に比べて十分大きくなる程度にまで平滑な面の意味である。さらに、本参考例においては、図3(a)で示すように、互いに発光色の異なるLEDである複数の点光源1を使用することも可能であり、このような構成とした場合には、異なる色が混ざりあって均一な色度の光を導光板2の表示領域2bから取り出すことが可能となる。そこで、例えば、任意の色度の光を発するLEDを点光源1としたうえで互いに近接させながら配置しておけば、これら点光源1のそれぞれが発する色を混ぜあわせた色度の面照明が実現できることなる。また、図3(b)で示すように、1つであっても異なる複数の色度(波長)の光、例えばλ1,λ2を発するようなLEDを点光源1として用いることも可能である。
【0018】
ところで、本参考例においては、次のような変形例構成を採用することも可能である。以下、図4〜図13を参照しながら、本参考例に係る第1〜第7変形例構成のそれぞれを以下に説明する。なお、図4は第1変形例構成を示す上面及び側面図、図5は光の屈折に関する説明図であり、図6は第2変形例構成を示す側面図である。また、図7は第3変形例構成を示す上面及び側面図、図8はその機能説明図、図9は第4変形例構成を示す側面図であり、図10は第5変形例構成を示す側面図、図11はその要部を拡大して示す説明図である。さらに、図12は第6変形例構成を示す上面図であり、図13は第7変形例構成を示す上面図である。
【0019】
(1)第1変形例構成は、配光調整手段5が透光性材料を用いて形成されたものである。すなわち、反射材である拡散材などを用いて配光調整手段5を形成した場合には、拡散効果は大きいが、反射されて点光源1側へと戻ってしまう光も存在するため、トータルとしての透過光量が減少し、照明に有効利用される効率が低下する。これに対し、透光性材料からなる配光調整手段5であれば、図4に示すように、光3は基本的に配光調整手段5を通過することになり
、屈折による光3の拡散効果を利用して導光板2内における配光分布を広げることができるので、均一な照明状態が確保される。
【0020】
(2)第2変形例構成は、配光調整手段5が導光板2よりも屈折率の大きい材料を用いて形成されたものである。すなわち、図5に示すように、屈折率の異なる部材間の界面に光が入射すると、界面においてはスネルの法則に基づいて屈折が起こることになり、一方の部材から他方の部材に対して光が入射する場合を想定すると、一方の部材の屈折率n1と他方の部材の屈折率n2の大小に基づいて出射角θ2が入射角θ1より小さくなったり、大きくなったりする。つまり、n1<n2ではθ1>θ2、また、n1>n2ではθ1<θ2となり、n1>n2の場合には出射角θ2が入射角θ1よりも大きくなる。
【0021】
そのため、図6(a)で示すようなn1>n2のとき、導光板2の厚み方向では、配光調整手段5に達した光3が入射角よりも大きい出射角で出ていくことになり、導光板2の上側及び下側へと漏れる光3aが発生する。つまり、本来的には導光される光3が途中で抜け出てしまうため、照明効率のロスが生じることになる。しかしながら、図6(b)で示すように、配光調整手段5が導光板2よりも屈折率が大きい材料で形成されている場合、n1<n2のときには、界面での屈折が出射角<入射角となるので厚み方向のロスが発生せず、必ず導光板2内を進行する光3として導光板2内に留まるため、照明効率のロスは生じないことになる。
【0022】
また、第2変形例構成の配光調整手段5は、導光板2に比して屈折率が0.01〜0.3程度大きい材料を用いて形成されたものであってもよい。配光調整手段5で光3を拡散させる原理は、2つの部材の界面での屈折によるものであり、1つの界面を通過するときに屈折する角度は、屈折率の差が大きいほど大きくなる。そこで、配光調整手段5の形成材料としては、屈折率が大きくて屈折率の差が大きいことが好ましいが、屈折率が極端に大きくなると、界面での反射が無視できず、照明効率の点で不都合が生じる。逆に屈折率の差があっても、その差が小さ過ぎると、光はほとんど屈折せず、拡散の程度が小さいため、均一化の効果が得られなくなる。ところで、透光性を有し、かつ、屈折率の高い樹脂材料における屈折率は、1.7〜1.8程度までであるから、導光板2の形成材料としてアクリル樹脂を用いる場合には、配光調整手段5の形成材料として導光板2よりも屈折率が0.3程度まで大きい材料を選択することが可能となる。従って、導光板2に比して屈折率が0.01〜0.3程度大きい材料を用いて配光調整手段5を形成すれば、均一化の面でも効率的に最適な拡散効果が得られる。
【0023】
(3)第3変形例構成は、導光板2と配光調整手段5との界面が、図7に示すように、連続したレンズまたは曲面であることとしている。すなわち、配光調整手段5そのものをレンズ状あるいは曲面状とした場合には、図8(a)に示すように、レンズの曲率やピッチを変化させるのに伴って光3の曲がり方を変化させることが可能となる。従って、導光板2内における光3の拡散状態を自由に調整できることになり、均一性を向上させることができる。なお、配光調整手段5は凸レンズ形状または凹レンズ形状のいずれであってもよく、曲率やピッチも一種類に固定されず、例えば、異なるレンズ形状を組み合わせることも可能である。また、図8(b)に示すように、配光調整手段5を連続する曲面にしてもよく、この場合には、同じ方向からきた光3であっても異なる方向へと屈折させ得るため、より大きな拡散効果が確保される。
【0024】
(4) 第4変形例構成は、その配光調整手段5の断面形状が、導光板2の厚み方向で変化しない形状とされている。例えば、図9(a)で示すように、導光板2の厚み方向で配光調整手段5の断面形状が異なっている場合には、導光板2の上下面から光3aが漏れ出ることになる。そして、このようになっていると、本来的には導光されるべき光3が途中で導光板2から抜け出てしまうため、当然に照明効率のロスが生じる。これに対し、配光調整手段5の断面形状が導光板2の厚み方向で変化しない場合には、図9(b)で示すように、配光調整手段5が斜め方向に沿って構成されていても厚み方向のロスは発生せず、必ず導光板2内を進行する光3として導光板2内に留まることになる。
【0025】
(5)第5変形例構成は、導光板2と配光調整手段5との界面が、光学的な鏡面であることとしている。例えば、図10(a)及び図11(a)で示すように、導光板2及び配光調整手段5の界面が面粗度の粗い面である場合、光3はあらゆる方向に向かって屈折することになり、微視的に見たときには、ある束で入射し
てきた光3が界面の凹凸によって散乱させられる。すなわち、このことは、巨視的に見た場合、1本の光線が界面にて散乱させられ、かつ、分岐させられることに相当し、その結果として導光板2の厚み方向における光3の導光成分が変化するため、導光板2の上下面から光3aが漏れ出してしまう。ところが、図10(b)及び図11(b)で示すように、導光板2と配光調整手段5との界面が鏡面としていれば、導光板2の厚み方向における成分変化が起こらないため、この導光板2から光3aが漏れ出すことがない。
【0026】
(6)第6変形例構成に係る照明装置は、図12に示すように、導光板2の入射面2aに対して回折格子7を取り付けている。本参考例では、導光板2の内部での配光分布を広げる配光調整手段5を入射面2aから表示領域2bに至るまでの間に配設しているが、点光源1からの光3を導光板2の入射面2aで予め拡散させることも有効である。すなわち、導光板2の入射面2aは空気中から導光板2の内部へ光3が入射する界面であり、もともと屈折が起こる部分だからである。そこで、導光板2の入射面2aに回折格子7を取り付けて光3の屈折方向を予め調整してやれば、拡散効果の一部を担わせることが可能となり、入射面2aで回折された光3をさらに配光調整手段5でもって屈折させることによって面内輝度の均一性が高い照明状態を実現することが可能となる。なお、配光調整手段5を設けることなく、導光板2の入射面2aに回折格子7を取り付けただけでは、面内輝度の均一性は確保されず、輝線が発生してしまう。すなわち、入射面2aに加工を施したとしても、この入射面2aが像として見えるため、見た目の均一性という点では何らの効果も得られない。
【0027】
(7) 第7変形例構成に係る照明装置では、図13で示すように、導光板2の入射面2aに対してプリズム8を取り付けている。なお、図示を省略しているが、プリズム8に代わるレンズを取り付けてもよい。このような構成であれば、導光板2の入射面2aに取り付けられたプリズム8またはレンズによって屈折させられた光3をさらに配光調整手段5でもって屈折させるので、面内輝度の均一性が高くなり、良好な照明状態が確保される。ただし、配光調整手段5を配設せずにプリズム8またはレンズを取り付けただけでは、面内輝度の均一性は得られず、輝線が発生することになる。
【0028】
実施の形態)図14は実施の形態に係る照明装置の外観斜視図、図15はその上面及び側面図であり、図16はその要部を拡大して示す説明図である。なお、これらの図において、図1〜図13のそれぞれと互いに実質的に同一となる部分には同一符号を付している。
【0029】
本実施の形態に係る照明装置は、図14及び図15で示すように、複数の点光源1と、入射面2aから内部に導入した点光源1の光3を裏面に配設された断面略V字形状でかつ直線状の鏡面反射手段、つまり、各々が鏡面仕上げされた複数列のV溝4からなる鏡面反射手段により反射して表示領域2bから出射させる導光板2とを備えている。そして、この導光板2における入射面2aから表示領域2bに至るまでの間には、断面円形状とされた複数の貫通孔9が入射面2aに沿う1列状に形成されている。
【0030】
すなわち、これら各貫通孔9は、導光板2をその厚み方向に貫通しており、その内部には空気が充満しているので、各貫通孔9は参考例における配光調整手段5、つまり、導光板2の内部での配光分布を広げるための配光調整手段5と対応している。従って、このような構成であっても、アクリル樹脂などである導光板2の形成材料と空気との屈祈率の差、並びに、貫通孔9の形状に応じて光3が屈折することになる。なお、ここでは、導光板2に貫通孔9を形成するとしているが、これらの貫通孔9に替えて導光板2を貫通しきっていない非貫通孔を形成してもよく、この場合には、内部に空気が充満している非貫通孔のそれぞれが配光調整手段5と同等のものとして機能する。
【0031】
ところで、この際における貫通孔9は、その断面形状が円形に限られず、図16に示すような楕円形や三角形(多角形)であってもよく、また、断面形状の異なる貫通孔9同士が互いに組み合わさるようにして形成されていてもよいことは勿論である。ただし、この構成にあっては、同じ方向から入射してきた光3であっても、配光調整手段5として機能する貫通孔9によって均一となるよう拡散されて配光分布することが好ましいので、貫通孔9の断面形状としては円形や楕円形の方がよいと考えられる。
【0032】
さらに、本実施の形態においては、次のような変形例構成を採用することも可能である。以下、図17〜図22を参照しながら、本実施の形態に係る第8〜第11変形例構成のそれぞれを以下に説明する。なお、図17は第8変形例構成を示す外観斜視図、図18はその上面図であり、図19は第9変形例構成を示す上面図である。また、図20及び図21は第10変形例構成を示す上面図であり、図22は第11変形例構成を示す上面図である。
【0033】
(1)第8変形例構成は、図17及び図18で示すように、配光調整手段5として機能する貫通孔9が導光板2の入射面2aに沿った複数列に配列されたものである。このように貫通孔9を複数列に配列すれば、点光源1から入射してくる光3が配光調整手段5として機能する貫通孔9に当たる確率が増加し、反射及び屈折によって光3の進行方向が変化する回数が増えることになる。そして、貫通孔9には、光3を拡散させる効果があるため、複数回にわたって当たりながら貫通孔9同士の間を通過することにより、導光板2内は徐々にランダムな配光分布に近づくことになり、最終的には一様な拡散配光状態となる。従って、面内輝度の均一な照明状態が確保される。
【0034】
(2)第9変形例構成は、配光調整手段5として機能する貫通孔9の各々が、これらに当たらない光3が幾何学的には存在しない状態、つまり、図19で示すように、全く不規則なランダム状態として配列されたものである。すなわち、貫通孔9が1列状とされている場合、あるいはまた、複数列であってもある角度では光3が通り抜けることが可能な場合には、点光源1から入射してきた光3の一部が貫通孔9には当たらずに直進する。すると、この光3は屈折されないことになり、導光板2内で分散させられないため、点光源1から入射した強度分布のままでの導光成分として残ることになる。その結果、導光板2には、ある特定の方向に沿った輝線が現れてしまう。
【0035】
そこで、第9変形例構成においては、どの方向から入射してきた光3であっても必ず当たるよう貫通孔9を配列している。このようにすれば、点光源1からの光3は少なくとも一度は貫通孔9に当たり、貫通孔9に当たった光3は屈折させられていずれかの方向へと進行方向を変えることになる。その結果、入射時には同一の方向に沿って進行していた光3も、徐々に拡散されてランダムな配光分布となる。
【0036】
(3)第10変形例構成は、配光調整手段5となる多数の貫通孔9それぞれが格子配列と千鳥配列の組み合わせとして配列されている。すなわち、各貫通孔9の各々は、格子配列及び千鳥配列を組み合わせた状態として配列されている。すなわち、点光源1から導光板2内へと入射する光3を貫通孔9に当てるには、入射した光3がそのまま出射してしまう経路を無くすことが必要であるにも拘わらず、図20(a)で示すような格子配列の場合には直進する光3が抜けることになり、また、図20(b)で示すような千鳥配列とした場合には30゜だけ傾斜して直進する光3が通過することになる。
【0037】
ところが、図21で示すように、格子配列及び千鳥配列を組み合わせた状態として貫通孔9を配列している場合には、光3が直進しながら抜けてしまう方向が存在しないこととなる。つまり、列方向の規則性をなくすようにして貫通孔9を配列すれば、抜けないパターン配列にすることが可能となり、このような配列としておけば、導光板2の表示領域2bにおける面内輝度を均一化して照明状態が良好となる。
【0038】
(4)第11変形例構成は、配光調整手段5である貫通孔9が、図22で示すように、点光源1の近傍では密に配列され、また、点光源1同士間では粗に配列されたものである。配光調整手段5として機能する貫通孔9が光3を拡散させる効果は、これらの貫通孔9が列状として配設されている限りはどの位置においても同じである。しかしながら、もともと点光源1を用いているため、この点光源1の近傍には多くの光3が存在しており、これら点光源1同士間には光量の少ない光3しか到達しない。そのため、点光源1の近傍では光3を十分に拡散させる必要があり、逆に、点光源1同士間においては到達するまでの間に光3がある程度拡散されるので、さらに拡散させる必要性は少ないと考えられる。そこで、配光調整手段5として機能する貫通孔9の配置状態にある程度の粗密を持たせてやれば、光3を十分に拡散することが可能となり、しかも、必要最小限数以上の貫通孔9を設ける必要がなくなるという利点が確保される。
【0039】
ところで、実施の形態においても、参考例同様、配光調整手段5である貫通孔9と導光板2との界面が鏡面であり、かつ、これら貫通孔9の断面形状が導光板2の厚み方向で変化しないことが好ましく、また、導光板2の入射面2aに対して回折格子7またはプリズム8を配設することが好ましいことは勿論である。
【0040】
次に、参考例及び実施の形態に係る照明装置が備える導光板2及び配光調整手段5の製造方法を、製造手順を示す図23に基づいて説明する。
【0041】
照明装置の導光板2が備える配光調整手段5は、リソグラフィーでマスターを作製するマスター作製工程と、マスターを基にした型を電鋳で作製する金型作製工程と、型を用いた成形工程及び樹脂充填工程とからなるLIGAプロセスにより形成される。すなわち、この製造方法においては、図23でイメージ化して示すように、マスクを形成してレジストを塗布し、露光して現像するリソグラフィー技術を利用してマスターを作製した後、引き続き、作製されたマスターを使用して金型を作製することを行ったうえ、さらに、この金型を用いた成形及び樹脂充填によって樹脂成型品である導光板2を形成することが行われる。
【0042】
ところで、本実施の形態に係る導光板2は、V溝4による反射屈折によって出射配光を制御し、前方への出射を増やすことで輝度を向上させるものである。しかしながら、配光調整手段5の内壁面(貫通孔9の内面)が粗面であり、点光源1から入射してきた光3が導光板2と配光調整手段5との界面で拡散させられると、配光制御される光3の割合が低下し、その指向性が落ちることになる。そこで、導光板2の製造方法にあっては、配光調整手段5の内壁面が光学的な鏡面として仕上がっており、かつ、導光板2の厚み方向での形状変化がないことが望ましいとされる。
【0043】
そして、図23で示したような製造手順、つまり、リソグラフィーによるマスターの作製と、電鋳による金型の作製と、金型を用いた成形及び樹脂充填による成型品の作製とからなる製造方法の採用によっては、上記の条件を満たすことができる。例えば、ドリルを使用した場合には、工具の回転に伴う小さな傷の発生が避けられないが、SR光やUV光を利用したリソグラフィーであれば、アスペクト比の大きい形状であっても微細加工が可能となる。また、内面の滑らかな貫通孔9を形成することも容易となる。従って、本実施の形態に係る製造方法によれば、今まで得られなかった鏡面加工が可能であり、界面での散乱を抑えることが可能になる。
【0044】
さらに、この導光板2の成形工程は注型成形であり、この注型成形は真空中または超音波を印加しながら行われることが好ましい。すなわち、配光調整手段5の内壁面を鏡面とし、導光板2の厚み方向での形状変化が発生することを避けるには、成形工程が非常に重要である。なぜならば、空気を巻き込んで気泡が発生したり、十分に転写せずに形状が崩れていたりすると、光学的な特性に顕著に影響を及ぼし、導光板2の性能低下を招くからである。
【0045】
しかしながら、導光板2の成形工程で注型成形を採用した場合には、成形時に圧力を加えることが行われないため、微細な形状となるに連れ、特には転写性に問題が生じやすくなる。そこで、注型成形を行うに際し、真空引きを行って空気を除去しておいたり、超音波の振動でもって樹脂の充填を促進することを行うようにすれば、上記した転写性などの問題を確実に排除することが可能となり、良好な性能を有する導光板2を作製し得ることとなる。
【0046】
また、導光板2の成形工程においては、射出成形を採用してもよく、射出成形とした場合には成形時に圧力を加えることが可能となる。そのため、注型成形の場合よりも転写性が高まることになり、導光板2におけるロスを防止して光の利用効率を高めることができる。そして、成形サイクルが短くて済むことにもなるため、導光板2の生産性向上をも図り得ることとなる。
【0047】
さらにまた、導光板2の成形工程では、導光板2と対応した型形状を有する上型及び下型が使用されており、これら上型及び下型の少なくとも一方には配光調整手段5である貫通孔9と対応した型形状が形成されている。そして、このものにおいては、図24(a)で示すように、平板形状の上型21と、貫通孔9と対応するピン22が上向きに突設された下型23とが対向して組み合わされた成形用金型24、または、図25(a)で示すように、貫通孔9と対応する一対のピン25同士が対向しあう面上それぞれに下向き及び上向きとして突設された上型26と下型27とが組み合わされた成形用金型28が使用される。
【0048】
すなわち、配光調整手段5である貫通孔9が微細であり、かつ、その幅に対する高さが大きい形状、いわゆるアスペクト比が大きい形状である場合には、ピン22,25の各々が突設された下型23または上型26及び下型27を使用することが必要となり、アスペクト比が大きいほど離型時の抵抗が大きくなるため、これらのピン22,25には、図24(b),図25(b)で示すように、通常2〜3゜程度のテーパ角を付与しておくことが行われる。このとき、成形用金型24の場合、つまり、下型23にのみピン22を突設している場合、テーパ角を付与することによって高さに対応した分だけ幅も減少するのに対し、上型26及び下型27の双方にピン25が突設された成形用金型28の場合には、見かけ上のアスペクト比が半分となるため、幅の減少を抑えることができる。そして、このことは、導光板2の厚み方向で配光調整手段5である貫通孔9の断面形状が大きく変化しないことを意味しており、そのため、導光板2の厚み方向における拡散性能を均一化しやすくなるといえる。なお、この場合には、成形用金型24の下型23だけ、つまり、片方にだけ突設されたピン22の先端寸法w1に比べると、成形用金型28の上型26及び下型27双方に突設されたピン25の先端寸法w2の方が若干大きく設定されているのが一般的である。
【0049】
ところで、導光板2の成形工程においては、図26に、第1変形例構成として示すような成形用金型31、つまり、配光調整手段5である非貫通孔と対応した型形状のピン32が形成された上型33及び下型34からなり、これら上型33及び下型34のそれぞれに形成されたピン33の高さが互いに異なるものを使用してもよい。すなわち、図25(a),(b)に示したように、成形用金型28となる上型26及び下型27に突設されたピン25それぞれの高さがすべて同じあり、かつ、これらのピン25によって形成される配光調整手段5が非貫通孔である場合には、導光板2に形成されて対向しあう非貫通孔の間を光3が通り抜けることとなる恐れがある。
【0050】
これに対し、図26に示した構成の成形用金型31を成形工程で使用することとした場合、ピン33それぞれの高さを互いに異ならせておけば、導光板2に形成されて対向しあう非貫通孔間に隙間が生じないこととなる。その結果、上記したような光3の通り抜けを防止することが可能となり、確実な配光調整によって光3を拡散させることができる。より具体的には、ピン33の高さを2段階に設定して隣りあうピン33同士の高さを同じにならないよう配置したり、ピン33のそれぞれを全く異なったランダムな高さとすることが行われる。なお、図26中の矢印は、光3が通り抜ける隙間がないことを示している。
【0051】
また、導光板2の成形工程にあっては、図27に、第2変形例構成として示すような成形用金型35、つまり、配光調整手段5となる貫通孔9と対応した型形状であるピン36が形成された上型37及び下型38からなり、これらの上型37及び下型38に形成されているピン36の各々が互いに位置ずれしているものを使用することが好ましい。すなわち、図28で示す比較例としての成形用金型39のように、配光調整手段5を形成するテーパ付きのピン40が下型41のみに突設されている場合には、作製済みとなった導光板2の厚み方向における位置、例えば、A−A断面の位置とB−B断面の位置とによって貫通孔9の占める割合が異なる。そして、このようになっていると、導光板2のA−A断面の位置とB−B断面の位置とで光3の通過する割合が相違しているため、光3の拡散される割合も異なることになる。しかしながら、図27で示すような構成とされた成形用金型35であれば、作製済みとなった導光板2の厚み方向におけるA−A断面の位置とB−B断面の位置とのいずれでも、貫通孔9の占める割合が略等しくなる。そのため、導光板2の厚み方向における配光調整手段5の占める割合が平均的に同じであることになり、拡散による配光調整の均一性が確保されてピン36に付与されたテーパ角の影響が現れないことになる。
【0052】
ところで、本実施の形態では、注型成形または射出成形を採用して導光板2を成形することとしているが、注型成形または射出成形を採用する必然性があるわけではなく、導光板2の成形工程で型による打ち抜き加工を採用することも可能である。すなわち、図29(a)〜(d)で順序を追って示すように、打ち抜き型45を用いて基材46の打ち抜き加工することにより、基材46からなる導光板2を得る方法である。そして、このような打ち抜き加工を採用した場合には、注型成形や射出成形のように導光板2となる材料が液体状態ではないため、気泡を巻き込むことなく、導光板2を容易に作製し得ることとなる。
【0053】
さらにまた、本実施の形態に係る導光板2の製造方法における樹脂充填工程では、導光板2よりも屈折率の大きくて配光調整手段5となる材料を真空中または超音波を印加しながら充填して硬化させることが行われる。すなわち、照明装置が備える配光調整手段5は、最終的には導光板2の屈折率よりも屈折率の高い材料を用いたうえで形成されることになっている。しかしながら、導光板2の成形時と同様、配光調整手段5となる樹脂の充填時にも形状が微細であり、かつ、アスペクト比も大きいので、その充填方法に工夫が必要となる。そして、この際に重要となるのは、やはり空気を巻き込まないことである。そこで、充填樹脂を流し込んだ後に真空引きして空気(気泡)を除去したり、超音波の振動を利用して巻き込まれた空気を排出することとし、このような樹脂充填工程でもって配光調整手段5を形成するようにすれば、導光板2の内部における配光分布を広げるのに適した配光調整手段5を形成することが容易となる。
【0054】
【発明の効果】
請求項1に係る発明の照明装置は、導光板の内部での配光分布を広げる配光調整手段を導光板の入射面から表示領域に至るまでの間に配設している。従って、反射屈折による光の拡散でもって配光調整手段が2次光源として機能することになり、線光源と同様の均一な照明状態が確保できるという効果が得られる。また、配光調整手段が、貫通孔または非貫通孔とされているので、加工の容易な孔を形成するだけのことによって屈折率差を確実かつ簡単に持たせられることとなり、線光源と同様の均一な照明状態を確保できる。さらに、配光調整手段が、複数列でもって配列されているので、光の反射回数及び屈折回数が増えることになり、導光板の表示領域における照明状態の均一性が向上させられる。
【0055】
請求項2に係る発明の照明装置のように、点光源が発色光の異なるLEDである複数の点光源又は異なる複数の波長の光を発するLEDであっても、請求項1に記載の照明装置であれば照明状態の均一性を向上させることができる。
請求項に係る発明の照明装置は、導光板と配光調整手段との界面が鏡面であるようにしているので、請求項1乃至のいずれかの効果に加え、配光調整手段を通過する際の界面での散乱を防止することが可能となり、導光板の上下面から光が漏れ出ることに伴うロスを低減できる。
【0056】
請求項4に係る発明の照明装置は、その配光調整手段の断面形状が、導光板の厚み方向で変化しないようにしているので、請求項1乃至のいずれかの効果に加え、配光調整手段を通過する際の屈折によって導光板の上下面から光が漏れ出すことがなくなり、ロスが生じることを未然に防止できる。請求項5に係る発明の照明装置は、その配光調整手段が、これらに当たらない光が幾何学的には存在しない状態として配列されているので、入射光が配光調整手段に当たらず、請求項1乃至請求項4のいずれかの効果に加え、特定の方向に抜けた場合に生じる輝線が発生することを有効に防止でき、照明状態の均一性が向上させられる。請求項に係る発明の照明装置は、その配光調整手段が、格子配列と千鳥配列の組み合わせで配列されているので、入射光が配光調整手段に当たらず、特定の方向に抜けた場合に生じる輝線の発生を防止でき、照明状態の均一性をより向上させることができる。
【0057】
請求項に係る発明の照明装置は、その配光調整手段が、点光源の近傍で密に配列され、かつ、点光源間で粗に配列されているので、光源近傍の輝度の高い領域を目立たなくすることができ、請求項乃至請求項のいずれかの効果に加え、照明装置全体における照明状態の均一性を向上させ得る。さらに、このものは、必要以上の配光調整手段を設けなくて済むという利点も確保される。請求項に係る発明の照明装置は、その導光板の入射面には、回折格子が配設されており、また、本発明の請求項に係る発明の照明装置は、導光板の入射面にレンズまたはプリズムが配設されているので、これらの構成によれば、回折効果と配光調整手段での拡散効果により、請求項1乃至の効果に加え、さらに照明状態の均一性を向上させることができる。
【0058】
請求項10に係る発明の照明装置の製造方法は、リソグラフィーでマスターを作製するマスター作製工程と、マスターを基にした型を電鋳で作製する型作製工程と、型を用いた成形工程及び樹脂充填工程とにより配光調整手段を形成しているので、その配光調整手段は、その内壁面の粗度が小さくなって鏡面とみなせるため、界面での散乱が少ない成形品が得られることになり、指向性の高い配光制御が可能となる。
【0059】
請求項11に係る発明の照明装置の製造方法は、成形工程が注型成形であり、この注型成形が真空中または超音波を印加しながら行われるので、気泡が除去されて成形樹脂の充填性が向上することになり、微細形状の転写性がよくなるため、請求項10の効果に加え、光学的にロスの少ない成形品が得られる。請求項12に係る発明の照明装置の製造方法は、成形工程が射出成形であることから、転写性が向上することになり、請求項10の効果に加え、その分だけ光学的にロスの少ない成形品が得られることになる。また、注型成形に比べてタクトを短縮することが可能となり、生産性の向上を実現できる。
【0060】
請求項13に係る発明の照明装置の製造方法は、その成形工程において、導光板と対応した型形状を有する上型及び下型が使用されており、これら上型及び下型の少なくとも一方には配光調整手段と対応した型形状が形成されているので、見かけ上のアスペクト比を小さくすることができ、請求項11又は請求項12の効果に加え、離型のために必要なテーパ角の影響を小さく抑えることができる。請求項14に係る発明の照明装置の製造方法は、その成形工程において、配光調整手段と対応した型形状が形成された上型及び下型を使用することとし、これら上型及び下型に形成された型形状は高さが異なっているので、上型及び下型を使用する場合には、配光調整手段に当たらずに通過する光がなくなるので、請求項11又は請求項12の効果に加え、均一な拡散が確実に行える。請求項15に係る発明の照明装置の製造方法は、その成形工程において、配光調整手段と対応した型形状が形成された上型及び下型が使用されており、これら上型及び下型に形成された型形状は互いに位置ずれしているので、離型のために必要なテーパ角の影響を導光板の厚み方向で均一にすることが可能となり、請求項11又は請求項12の効果に加え、離型が容易に行えることとなる。請求項16に係る発明の照明装置の製造方法は、その成形工程が、型による打ち抜き加工であるため、注型成形のように気泡を巻き込むことがなくなり、請求項10の効果に加え、光学的にロスの少ない成形品が得られる。請求項17に係る発明の照明装置の製造方法は、その樹脂充填工程では、導光板よりも屈折率の大きくて配光調整手段となる材料を真空中または超音波を印加しながら充填して硬化させているので、気泡を除去することが可能となり、充填性が向上することとなる結果、請求項10の効果に加え、光学的にロスの少ない成形品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例に係る照明装置の外観斜視図である。
【図2】その上面及び側面図である。
【図3】その変形例を示す上面及び側面図である。
【図4】参考例に係る照明装置の第1変形例構成を示す上面及び側面図である。
【図5】屈折率に関する説明図である。
【図6】第2変形例構成を示す側面図である。
【図7】第3変形例構成を示す上面及び側面図である。
【図8】その機能説明図である。
【図9】第4変形例構成を示す側面図である。
【図10】第5変形例構成を示す側面図である。
【図11】その要部を拡大して示す説明図である。
【図12】第6変形例構成を示す上面図である。
【図13】第7変形例構成を示す上面図である。
【図14】実施の形態に係る照明装置の外観斜視図である。
【図15】その上面及び側面図である。
【図16】その要部を拡大して示す説明図である。
【図17】第8変形例構成を示す外観斜視図である。
【図18】その上面図である。
【図19】第9変形例構成を示す上面図である。
【図20】第10変形例構成を示す上面図である。
【図21】第10変形例構成を示す上面図である。
【図22】第11変形例構成を示す上面図である。
【図23】導光板の製造手順を示す説明図である。
【図24】成形用金型の構成を示す説明図である。
【図25】成形用金型の構成を示す説明図である。
【図26】成形用金型の第1変形例構成を示す説明図である。
【図27】成形用金型の第2変形例構成を示す説明図である。
【図28】第2変形例構成の比較例を示す説明図である。
【図29】導光板の製造手順を示す説明図である。
【図30】従来の形態に係る照明装置の全体構成を示す側面図である。
【図31】従来の形態に係る導光板の構成を示す側面図である。
【図32】従来の形態に係る導光板の構成を示す上面図である。
【図33】従来の形態に係る導光板の第1変形例構成を拡大して示す側面図である。
【図34】従来の形態に係る導光板の第2変形例構成を示す側面図である。
【図35】従来の形態に係る導光板の第2変形例構成における問題を示す説明図である。
【符号の説明】
1 点光源
2 導光板
2a 導光板の入射面
2b 導光板の表示領域
3 光
4 V溝
5 配光調整手段
7 回折格子
8 プリズム
9 貫通孔

Claims (1)

  1. 1乃至複数の点光源と、入射面から内部に導入した点光源の光を裏面に配設された断面略V字形状でかつ直線状の鏡面反射手段により反射して表示領域から出射させる導光板とを備えてなる照明装置であって、
    前記点光源は、発色光の異なるLEDである複数の点光源又は異なる複数の波長の光を発するLEDであり、
    導光板の内部での配光分布を広げる配光調整手段を、導光板の入射面から表示領域に至るまでの間に配設しており、前記配光調整手段は、貫通孔又は非貫通孔であり、かつ、入射面に沿った複数列に配列され、また、点光源の近傍で密に配列され、点光源間で粗に配列されていることを特徴とする照明装置。
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