JP4465923B2 - 動画像記録再生装置及び動画像記録再生方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は動画像記録再生装置及び動画像記録再生方法に関し、特にパケット化された動画像データストリームを取得し、所定の記録媒体に記録して再生する動画像記録再生装置及び動画像記録再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、BSデジタル放送が開始され、次期CS放送も開始予定である等、放送のデジタル化が急速に進んでいる。
【0003】
一般的なデジタル放送受信システムについて説明する。図8は、デジタル衛星放送の受信システムの構成図である。放送局から衛星を介して送信された電波は、パラボラアンテナ200にて受信される。受信された信号は、RFケーブル300を伝わり、IRD(デジタル衛星放送受信機:Integrated Receiver Decoder)400で復調される。復調された信号は、MPEG2という符号方式で圧縮されており、IRD400内でこれを復号する。復号された信号は、AVケーブル500を伝ってテレビジョン受像機(TV)600へと送られ、映像、音声として出力される。また、IRD400は、リモートコマンダー(以下、リモコンとする)700等によってコントロールすることができる。
【0004】
IRD400は、パラボラアンテナ200の受信した信号を処理する。ここでは、IRD400に受信した動画像信号を記録して、再生する動画像記録再生装置を組み込む場合について説明する。図9に動画像記録再生装置を組み込んだIRDの内部構成を示す。IRD400を構成する各部は、CPU410によりホストバス420経由で制御される。パラボラアンテナ200から受信した信号QPSK変調波は、チューナーブロック430にて希望した伝送チャネルが選択され、復調・エラー訂正後、デジタル信号列が取り出される。このデジタル信号列がTS(トランスポートストリーム:Transport Stream)であり、デスクランブラ440へと渡される。有料放送のようにスクランブルのかかったストリームは、暗号化されており、ICカードインターフェイス(以下、I/Fとする)450経由でICカードに記録されたキーを読み出し、スクランブルを解く。スクランブルの解かれたストリームは、HDD(ハードディスクドライブ:Hard Disk Drive)コントローラ460へと送られ、必要に応じてHDD470へ記録される。録画再生時はHDD470へ記録されたストリーム、録画が行なわれない場合はデスクランブラ440の出力ストリームが、デマルチプレクサ(多重信号分離)480へ送られる。デマルチプレクサ480では、ストリームのPID(パケット識別)を読み取り、パケットを分類する。MPEG2のTSパケット中には、必ず巡回カウンタが含まれており、各々のPIDを持ったパケット毎にこのカウンタが付加される。デマルチプレクサ480は、TSパケットの巡回カウンタを監視し、あるPIDを持ったパケットの巡回カウンタの連続性をチェックしている。デマルチプレクサ480によって、分類されたビデオ、オーディオパケットは、MPEGデコーダ490により、復号処理される。復号されたデジタルビデオ信号は、TV600の規格に合わせてさらにD/A(デジタルアナログ)変換され、TV600を通して視聴することができるようになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、例えばMPEG2のTSパケットとして送信される動画像データを録画して再生する動画像記録再生装置においては、トリックプレー時に蓄積した動画像データの音や画像が再生できなくなる場合が発生するという問題がある。
【0006】
録画されたストリームを通常速度で再生する場合、デマルチプレクサ480にはHDD470に蓄積されたストリームが順次入力される。このため、デマルチプレクサ480は、あるPIDを持ったパケットの巡回カウンタの連続性が保証されるため、画像や音のデータを再生することができる。
【0007】
しかしながら、早送りや早戻しといったトリックプレーを行なう場合、ある連続したクラスタを1単位(これをスーパークラスタと定義する)として、そのスーパークラスタを跨って再生が行なわれる。また、ストリームに含まれるIピクチャーを取り出して再生する場合、HDDコントローラ460では、フィルタリングを行ないIピクチャーのパケットのみを出力し、同じPIDであるTSパケットのBピクチャーやPピクチャーを出力しない。このため、デマルチプレクサ480に入力するストリームは一部不連続となってしまう。すなわち、TSパケットに付加されている巡回カウンタは、出力される際に必ずしも連続した値が補償されない。デマルチプレクサ480によっては、あるPIDを持ったパケットの巡回カウンタの連続性が崩れると、次に巡回カウンタが一致するパケットが到達するまで、そのPIDを持つパケットを全て破棄してしまうものがある。もしビデオのパケットがデマルチプレクサ480によって破棄されてしまった場合、画像を表示することができなくなる。
【0008】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、蓄積した動画像データのトリックプレーを可能にする動画像記録装置及び動画像記録再生方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、パケット化された動画像データストリームを取得し、所定の記録媒体に記録して再生する動画像記録再生装置において、パケットにはパケット種別を識別するパケット種別識別情報とパケットの連続性の指標となる連続情報とが付加されており、パケットから構成される動画像データストリームを順次入力するとともに、パケット種別識別情報に基づいて入力したパケットのピクチャータイプを解析し、ピクチャータイプの開始コードが検出されたときは、ピクチャータイプのパケット開始を識別可能にするマーキング情報をパケットに付加し、所定の記録媒体に記録する記録制御手段と、動画像データストリームの再生時、所定の記録媒体から該動画像データストリームのパケットを取り出し、所定のピクチャータイプのみを再生するトリックプレーが要求され、マーキング情報が有効となったときは、パケットに付加されたマーキング情報を参照して所定のピクチャータイプのパケットの開始が検出されたときは、該パケットから、マーキング情報に基づいて異なるピクチャータイプのパケットが検出される前のパケットまでを選択して順次出力する処理を繰り返し、マーキング情報が有効でないときは取り出したパケットをそのまま出力する選出手段と、マーキング情報が有効であるときは、選出手段により選出された先頭のパケットの連続情報の値を初期値とするカウンタ値を記憶しておき、カウンタ値に基づいて選出手段より順次入力するパケットの連続情報の値を直前に入力したパケットの連続情報の値と連続性を有する値に付け替えて出力し、マーキング情報が有効でないときは、選出手段が出力したパケットをそのまま出力する連続情報付け替え手段と、を有することを特徴とする動画像記録再生装置、が提供される。
【0010】
このような構成の動画像記録再生装置では、パケット化された動画像データストリームを取得すると、パケット種別識別情報に基づいて入力したパケットのピクチャータイプを解析し、ピクチャータイプの開始コードが検出されたときは、ピクチャータイプのパケット開始を識別可能にするマーキング情報をパケットに付加し、所定の記録媒体に記録する。動画像データストリームの再生時、選出手段は、所定の記録媒体から該動画像データストリームのパケットを取り出し、所定のピクチャータイプのみを再生するトリックプレーが要求され、マーキング情報が有効となったときは、パケットに付加されたマーキング情報を参照して所定のピクチャータイプのパケットの開始が検出されたときは、該パケットから、マーキング情報に基づいて異なるピクチャータイプのパケットが検出される前のパケットまでを選択して順次出力する処理を繰り返す。マーキング情報が有効でないときは取り出したパケットをそのまま出力する。連続情報付け替え手段は、マーキング情報が有効であるときは、選出手段により選出された先頭のパケットの連続情報の値を初期値とするカウンタ値を記憶しておく。そして、カウンタ値に基づいて選出手段より順次入力するパケットの連続情報の値を直前に入力したパケットの連続情報の値と連続性を有する値に付け替えて出力する。マーキング情報が有効でないときは、選出手段が出力したパケットをそのまま出力する。
【0011】
また、上記課題を解決するために、パケット化された動画像データストリームを取得し、所定の記録媒体に記録して再生する動画像記録再生方法において、パケットにはパケット種別を識別するパケット種別識別情報とパケットの連続性の指標となる連続情報とが付加されており、パケットから構成される動画像データストリームを順次入力するとともに、パケット種別識別情報に基づいて入力したパケットのピクチャータイプを解析し、ピクチャータイプの開始コードが検出されたときは、ピクチャータイプのパケット開始を識別可能にするマーキング情報をパケットに付加し、所定の記録媒体に記録する手順と、動画像データストリームの再生時、所定のピクチャータイプのみを再生するトリックプレーが要求され、マーキング情報が有効となったときは、所定の記録媒体から該動画像データストリームのパケットを取り出し、パケットに付加されたマーキング情報を参照して所定のピクチャータイプのパケットの開始が検出されたときは、該パケットから、マーキング情報に基づいて異なるピクチャータイプのパケットが検出される前のパケットまでを選択し、トリックプレーが開始されてから最初に選択出力されたパケットの連続情報の値を初期値とするカウンタ値を記憶しておき、カウンタ値に基づいて順次選択されたパケットの連続情報の値を直前に出力したパケットの連続情報の値と連続性を有する値に付け替えて出力する手順と、動画像データストリームの通常再生時でマーキング情報が有効でないときは、所定の記録媒体から該動画像データストリームのパケットを取り出してそのまま出力する手順と、を有することを特徴とする動画像記録再生方法、が提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。本発明の一実施の形態である動画像記録再生装置は、パラボラアンテナが受信した放送局から衛星を介して送信されたMPEG2のTSパケット(以下、単にTSパケットと表記する)を入力して、スクランブルを解いて、TSパケットをデコードし、デコードした画像信号と音声信号を表示・出力するテレビジョン受像機に出力する放送系の処理と、入力したTSパケットを内部に持つHDDに記録するとともに、必要に応じてHDDに記録したTSパケットを再生する蓄積系の処理を行なう。ここでは、HDDとHDDを用いて記録・再生の制御を行なうHDD制御ブロックとについて説明する。
【0014】
図1は、本発明の一実施の形態である動画像記録再生装置のHDD制御ブロックとHDDとの構成図である。
本発明に係る動画像記録再生装置のHDD制御ブロックは、デススクランブラから入力するTSパケットをHDD130へ記録する記録制御手段と、再生時にHDD130に記録されたTSパケットを取り出す再生制御手段と、HDD130への書き込みと読み出しを制御するHDDコントロール120と、を有している。
【0015】
記録制御手段は、入力するTSパケットをフィルタリングするPIDフィルタ111、パケットFIFO112、TSパケットの到着時刻(TMS)を記録するTMS付加(ブロック)113、転送速度差を吸収する入力FIFO114及びパケットにインデックスを付加するインデックス付加(ブロック)115から構成される。
【0016】
HDD制御ブロックに入ってきたTSパケットは、PIDフィルタ111でフィルタリングされ、パケットFIFO112を経由して、TMS付加(ブロック)113へと送られる。TMS付加(ブロック)113では、TSパケットのTMSを記録し、各TSパケットごとにTMSを付加して1パケットとして定義する。TMSが付加されたTSパケットは、入力FIFO114へと送られ、TSストリームとHDDコントローラ120の転送速度の差が吸収される。ある程度、TSパケットが溜まったところで、HDDコントローラ120からDMA転送によってHDD130へとデータが転送される。DMA転送される際には、インデックス付加(ブロック)115において、HDD130のどの位置に記録されるかといったインデックス情報が同様にHDD130へと転送される。
【0017】
再生制御手段は、インデックスを取り除くインデックス検出(ブロック)141、転送速度の差を吸収する出力FIFO142、TMSを検出するTMS検出(ブロック)143及びフィルタリングを行なう出力パケットFIFO144から構成される。出力パケットFIFO144は、特定のパケットのみを選択して出力するフィルタリングを行なう選出手段と、選出されたパケットの巡回カウンタを必要に応じて付け替える付け替え手段とを有している。
【0018】
通常再生時、HDD130からデータが読み出される場合は、HDDコントローラ120がDMA転送によって、出力FIFO142へとデータを転送する。DMA転送によって読み出されたデータの中には、インデックス付加(ブロック)115において付加したデータが混在しているため、インデックス検出(ブロック)141においてこれらのデータを取り除く。出力FIFO142では、入力FIFO114と同様にTSストリームとHDDコントローラ120の転送速度の差を吸収する。出力FIFO142で蓄えられたデータはTMS検出(ブロック)143へと送られ、各TSパケットごとに付加されたTMSを検出し、残りのTSデータは出力パケットFIFO144へと送られる。そして、TMSの値を参照して、フィルタリングされたTSパケットのみが出力され、デマルチプレクサに転送される。
【0019】
ここで、MPEG2のパケット構成について説明する。図2は、MPEG2−TSストリームの構成図である。
MPEG2−TSストリームを構成するトランスポート・パケット800は、パケット先頭を検出するための同期バイト810から情報データ部であるペイロード840までの188バイトで構成される。パケット800には、パケットの種別を識別するためのパケット識別コードであるPID820と、同じPIDを持つパケットが途中で一部廃棄されたかどうを検出するための情報で、パケットの連続性の指標となる巡回カウンタ830が含まれている。
【0020】
次に、トリックプレー時の動作及び動画像記録再生方法について説明する。図3は、本発明の一実施の形態である動画像記録再生装置におけるトリックプレー時の動作を示している。図1と同じものには同じ番号を付し、説明は省略する。ここで、トリックプレーとは、早送りや早戻し、あるいは1.5倍速での再生等、通常の速度以外での再生を意味する。
【0021】
上記説明のように、HDD130に記録される場合、TSパケット(ビデオのPESパケット)は1パケットごとに入力側のパケットFIFO112において、パケットのピクチャータイプの解析が行われる。ピクチャータイプとは、MPEG2で規定しているIピクチャー、Bピクチャー、Pピクチャーのことである。パケットFIFO112で解析が行われた際に、これらのピクチャータイプの開始コードが検出されると、そのTSパケットに付加されるTMSのインデックス部にマーキングが行なわれ、インデックス付加(ブロック)115でカウントされログ情報が生成される。
【0022】
トリックプレーを行なう場合、このログ情報等を参照しながら、HDD130上のある連続したクラスタを1単位(スーパークラスタ)として、そのスーパークラスタを跨って再生が行われる。また、例えば、Iピクチャーのみを用いて再生を行なう場合、記録時にパケットFIFO112によって、Iピクチャーのマーキングの行われたパケットから次にBピクチャーのマーキングが行われたパケットの前まで、すなわち、Iピクチャーの情報が入ったストリームをフィルタリングして出力する。トリックプレー時には上述のように再生位置がスーパークラスタを跨ぐことや、Iピクチャーのパケットのみを出力するため、同じPIDであるビデオのTSパケットBピクチャー、Pピクチャーについては出力されない。このため、通常の再生時には連続性を保っていたストリームの巡回カウンタは一部、不連続となってしまう。
【0023】
この動作を図4で説明する。図4は、トリックプレー時のパケット出力の一例である。パケット番号は、出力パケットFIFO144に入力するパケットに便宜的に付けた番号である。カウンタは、パケット番号に対応して巡回カウンタに付与されているカウンタを表したものである。CC=0は、パケット番号0に対応する巡回カウンタの値を表している。実際の巡回カウンタは、4ビットのカウンタで、パケット毎に1ずつ増加し、最大値(この場合はF)となった場合に0に戻ることを繰り返すカウンタである。
【0024】
記録時、パケットFIFO112によりパケットのPIDが解析され、Iピクチャーの開始コードを有するパケットには、例えばマーキング14ビットのうち6ビット目(図では右から数えて6番目)をセットしてマーキングを行なう。同様に、Bピクチャーの開始コードを有するパケットを検出した場合には、マーキングビットの1ビット目をセットする。
【0025】
トリックプレーによりIピクチャーのみを選択的に出力する場合、出力パケットFIFO144は、マーキングビットを検査し、Iピクチャーの開始コードを検出したパケットからBピクチャーの開始コードを検出する前までのパケットの出力を許可し、次段のデマルチプレクサに出力する。図の場合、マーキングビットの6番目がセットされているパケット番号0からマーキングビットの1ビット目がセットされているパケット(Bピクチャーの開始)を検出する前のパケット番号(i−1)までが出力される。このときの巡回カウンタは、CC=0からCC=(i−1)まで連続したカウント値となる。続くマーキングビットの1ビット目がセットされたパケット(Bピクチャーの開始)からのパケットの出力が禁止される。次にマーキングビットの6ビット目がセットされたパケット(Iピクチャーの開始)からのパケットであるパケット番号(i+m)から出力が再び許可されるが、このとき、カウンタは、CC=(i−1)からCC=(i+m)へと変化し、巡回カウンタが不連続になってしまう。
【0026】
そこで、本発明では、巡回カウンタが連続性を有するように巡回カウンタの付け替えを行なう。巡回カウンタの付け替え動作及び方法について説明する。図5は、本発明の一実施の形態である動画像記録再生方法における巡回カウンタの付け替え手順のフローチャートである。図5では、比較のため、通常再生時の手順も示している。
【0027】
まず、マーキングビットを有効とするかどうかをチェックする(S11)。通常再生時には、マーキングビットを用いてパケットのフィルタリングを行なう必要がないため、マーキングビットを有効としないという設定になっている。一方、トリックプレー、すなわち変速再生時には、上記説明のようにマーキングビットを用いてフィルタリングを行なうため、マーキングビットを有効とする設定となっている。
【0028】
変速再生について説明する。マーキングビットを有効とする設定(変速再生モード)となっていた場合、パケットのPIDが予め決められた特定のコードB(ピクチャー情報)であるかどうかをチェックする(S12)。それ以外であれば、パケットをそのまま出力し(S13)、巡回カウンタ処理を行なわず(S14)、処理を終了する。ピクチャー情報のパケットであれば、パケットがIピクチャーのスタートであるかどうかをマーキングビット等により判定する(S15)。Iピクチャーの開始であれば、パケットの出力を開始し(S16)、巡回カウンタ処理を行なう(S17)。同様に、パケットがBピクチャーのスタートであるかどうかをマーキングビット等により判定する(S18)。Bピクチャーのスタートであれば、パケットの出力を禁止する(S19)。
【0029】
通常再生について説明する。マーキングビットを有効としない設定(通常再生モード)となっていた場合、パケットのPIDが予め決められた出力を行なう特定のコードAであるかどうかをチェックする(S20)。一致すれば、パケットの出力を許可する(S21)。しかしながら、このとき、巡回カウンタ処理は実行しない(S22)。また、一致しなかった場合、パケットの出力を禁止する(S23)。
【0030】
次に、巡回カウンタ処理について説明する。図6は、本発明の一実施の形態である巡回カウンタ処理のフローチャートである。
上記説明の手順で、パケットの出力が開始して巡回カウンタ処理が起動されると(S170)、設定巡回カウンタの値を+1する(S171)。設定巡回カウンタは、連続した巡回カウンタを設定するための情報で、予め、適当なIピクチャーの先頭パケットの巡回カウンタ値で初期化しておく。設定巡回カウンタのカウント値が巡回カウンタの最大値を越えたかどうかをチェックし(S172)、超えていた場合にはカウント値を0に戻す(S173)。続いて、出力が許可されたパケットの巡回カウンタを読み出す(S174)。読み出した巡回カウンタの値と設定巡回カウンタの値とを比較し(S175)、異なっていた場合にはパケットの巡回カウンタの値を設定巡回カウンタの値に付け替える(S176)。一致している場合には特に処理しない。付け替えが終わった後、処理を終了し(S177)、次のパケット入力により起動されるまで停止する。
【0031】
上記説明の手順による巡回カウンタの付け替え処理を具体的に説明する。図7は、本発明の一実施の形態である巡回カウンタ付け替え処理の一例である。
TSストリームは、ビデオAとビデオBの情報データから構成されている。ビデオAについて見ると、パケット毎に巡回カウンタが順番に付与されている。この例では、巡回カウンタの開始を1からとしている。図の場合では、Iピクチャーのパケットの巡回カウンタには、順に2、3、4のカウント値が付与されている。続く、Bピクチャのパケットの巡回カウンタには、順に5、6のカウント値が付与されている。さらに、次のIピクチャーのパケットの巡回カウンタには、順に7のカウント値が付与されている。
【0032】
トリックプレーによりピクチャデータとしてIピクチャーのみを選択的に出力する場合、最初のIピクチャーは巡回カウンタを付け替えせずにそのまま出力する。続くBピクチャーは出力禁止であるため、巡回カウンタ5、6のパケットは出力されない。次のIピクチャーである元の巡回カウンタのカウント値が7のパケットは、巡回カウンタの連続性を保つため、カウンタ値を5に付け替えて出力される。このようにして、次段のデマルチプレクサには、巡回カウントが連続するパケットが出力されることになる。
【0033】
このように、本発明によれば、トリックプレー時に出力されるパケットの巡回カウンタの連続性が維持されるように、出力するパケットの巡回カウンタの付け替えを行なう。このため、次段のデマルチプレクサは、TSパケットの連続性が維持されていると判断し、パケットを破棄することなく再生処理を行なう。この結果、トリックプレーにおいて画像が表示されない等の不具合を防止することが可能となる。
【0034】
また、本発明の動画像記録再生装置は、トリックプレー時に巡回カウンタの連続しないパケットの巡回カウンタを付け替える処理を行なうだけであるので、通常再生時の処理が影響を受けることがない。また、放送系の制御形態に影響を与えることもないという利点がある。
【0035】
上記の説明では、放送局から衛星放送により送信されたTSストリームを受信した場合で説明したが、TSストリームの入力経路は特に限定されない。例えば、インターネット等の通信回線経由で取得した場合においても本発明を適用することができる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の動画像記録再生装置では、パケット化された動画像データストリームを入力して所定の記録媒体に記録する。記録された動画像データストリームのトリックプレー時、特定のパケット種別識別情報を有するパケットを選択し、パケットの連続情報に連続性があるかどうかをチェックし、連続性がなければ、選択したパケットの連続情報を付け替える。
【0037】
このように、トリックプレー時に、選出されたパケットの連続情報が連続性を有するように連続情報の付け替えを行なうため、次段の処理で連続情報による連続性の確認が行なわれても、パケットが破棄されることがない。この結果、トリックプレーにおいて、画像が表示できなくなる事態が発生しない。
【0038】
また、本発明の動画像記録再生方法では、パケット化された動画像データストリームを順次入力して所定の記録媒体に記録する。トリックプレー時には、特定のパケット種別識別情報を有するパケットを選出し、選出されたパケットの連続性を検査し、連続性を有しない場合にはパケットの連続情報を付け替える。
【0039】
このように、トリックプレー時に選出されたパケットの連続情報が、前に選出されたパケットの連続情報と連続性を有するように連続情報の付け替えを行なうため、次段以降の処理において連続性が崩れたことによってパケットが破棄されることがない。この結果、トリックプレーにおいて、画像が表示できなくなる事態が発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である動画像記録再生装置のHDD制御ブロックとHDDとの構成図である。
【図2】MPEG2−TSストリームの構成図である。
【図3】本発明の一実施の形態である動画像記録再生装置におけるトリックプレー時の動作を示している。
【図4】トリックプレー時のパケット出力の一例である。
【図5】本発明の一実施の形態である動画像記録再生方法における巡回カウンタの付け替え手順のフローチャートである。
【図6】本発明の一実施の形態である巡回カウンタ処理のフローチャートである。
【図7】本発明の一実施の形態である巡回カウンタ付け替え処理の一例である。
【図8】デジタル衛星放送の受信システムの構成図である。
【図9】IRDの内部構成図である。
【符号の説明】
111・・・PIDフィルタ、112・・・パケットFIFO、113・・・TMS付加(ブロック)、114・・・入力FIFO、115・・・インデックス付加(ブロック)、120・・・HDDコントローラ、130・・・HDD、141・・・インデックス検出(ブロック)、142・・・出力FIFO、143・・・TMS検出(ブロック)、144・・・出力パケットFIFO
Claims (4)
- パケット化された動画像データストリームを取得し、所定の記録媒体に記録して再生する動画像記録再生装置において、
前記パケットにはパケット種別を識別するパケット種別識別情報と前記パケットの連続性の指標となる連続情報とが付加されており、前記パケットから構成される前記動画像データストリームを順次入力するとともに、前記パケット種別識別情報に基づいて入力した前記パケットのピクチャータイプを解析し、前記ピクチャータイプの開始コードが検出されたときは、前記ピクチャータイプのパケット開始を識別可能にするマーキング情報を前記パケットに付加し、前記所定の記録媒体に記録する記録制御手段と、
前記動画像データストリームの再生時、前記所定の記録媒体から該動画像データストリームのパケットを取り出し、所定のピクチャータイプのみを再生するトリックプレーが要求され、前記マーキング情報が有効となったときは、前記パケットに付加された前記マーキング情報を参照して前記所定のピクチャータイプのパケットの開始が検出されたときは、該パケットから、前記マーキング情報に基づいて異なるピクチャータイプのパケットが検出される前のパケットまでを選択して順次出力する処理を繰り返し、前記マーキング情報が有効でないときは取り出した前記パケットをそのまま出力する選出手段と、
前記マーキング情報が有効であるときは、前記選出手段により選出された先頭のパケットの前記連続情報の値を初期値とするカウンタ値を記憶しておき、前記カウンタ値に基づいて前記選出手段より順次入力するパケットの前記連続情報の値を直前に入力したパケットの前記連続情報の値と連続性を有する値に付け替えて出力し、前記マーキング情報が有効でないときは、前記選出手段が出力した前記パケットをそのまま出力する連続情報付け替え手段と、
を有することを特徴とする動画像記録再生装置。 - 前記動画像データストリームは、MPEG2(Moving Picture Experts Group 2)のトランスポートストリームであり、前記連続情報は前記トランスポートストリームを構成する前記パケットに付加される巡回カウンタであることを特徴とする請求項1記載の動画像記録再生装置。
- 前記動画像記録再生装置の連続情報付け替え手段は、前記MPEG2トランスポートストリームにおけるビデオのPES(Packetized Elementary Stream)パケットに含まれる巡回カウンタの付け替えを行なうことを特徴とする請求項2記載の動画像記録再生装置。
- パケット化された動画像データストリームを取得し、所定の記録媒体に記録して再生する動画像記録再生方法において、
前記パケットにはパケット種別を識別するパケット種別識別情報と前記パケットの連続性の指標となる連続情報とが付加されており、前記パケットから構成される前記動画像データストリームを順次入力するとともに、前記パケット種別識別情報に基づいて入力した前記パケットのピクチャータイプを解析し、前記ピクチャータイプの開始コードが検出されたときは、前記ピクチャータイプのパケット開始を識別可能にするマーキング情報を前記パケットに付加し、前記所定の記録媒体に記録する手順と、
前記動画像データストリームの再生時、所定のピクチャータイプのみを再生するトリックプレーが要求され、前記マーキング情報が有効となったときは、前記所定の記録媒体から該動画像データストリームのパケットを取り出し、前記パケットに付加された前記マーキング情報を参照して前記所定のピクチャータイプのパケットの開始が検出されたときは、該パケットから、前記マーキング情報に基づいて異なるピクチャータイプのパケットが検出される前のパケットまでを選択し、前記トリックプレーが開始されてから最初に選択出力されたパケットの前記連続情報の値を初期値とするカウンタ値を記憶しておき、前記カウンタ値に基づいて順次選択されたパケットの前記連続情報の値を直前に出力したパケットの前記連続情報の値と連続性を有する値に付け替えて出力する手順と、
前記動画像データストリームの通常再生時で前記マーキング情報が有効でないときは、前記所定の記録媒体から該動画像データストリームのパケットを取り出してそのまま出力する手順と、
を有することを特徴とする動画像記録再生方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001176900A JP4465923B2 (ja) | 2001-06-12 | 2001-06-12 | 動画像記録再生装置及び動画像記録再生方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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