JP4465797B2 - 受信装置及び受信方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直交周波数分割多重化伝送(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式によるデジタル放送等に適用される受信装置及び受信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタル信号を伝送する方式として、直交周波数分割多重方式(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)と呼ばれる変調方式が提案されている。このOFDM方式は、伝送帯域内に多数の直交する副搬送波(サブキャリア)を設け、それぞれのサブキャリアの振幅及び位相にデータを割り当て、PSK(Phase Shift Keying)やQAM(Quadrature Amplitude Modulation)によりディジタル変調する方式である。
【0003】
このOFDM方式は、多数のサブキャリアで伝送帯域を分割するため、サブキャリア1波あたりの帯域は狭くなり変調速度は遅くはなるが、トータルの伝送速度は、従来の変調方式と変わらないという特徴を有している。また、このOFDM方式は、多数のサブキャリアが並列に伝送されるためにシンボル速度が遅くなるという特徴を有している。そのため、このOFDM方式は、シンボルの時間長に対する相対的なマルチパスの時間長を短くすることができ、マルチパス妨害を受けにくくなる。また、OFDM方式は、複数のサブキャリアに対してデータの割り当てが行われることから、変調時には逆フーリエ変換を行うIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)演算回路、復調時にはフーリエ変換を行うFFT(Fast Fourier Transform)演算回路を用いることにより、送受信回路を構成することができるという特徴を有している。
【0004】
以上のような特徴からOFDM方式は、マルチパス妨害の影響を強く受ける地上波ディジタル放送に適用することが広く検討されている。このようなOFDM方式を採用した地上波ディジタル放送としては、例えば、DVB−T(Digital Video Broadcasting-Terrestrial)やISDB−T(Integrated Services Digital Broadcasting -Terrestrial)といった規格が提案されている。
【0005】
OFDM方式による送信信号は、図6に示すように、OFDMシンボルと呼ばれるシンボル単位で伝送される。このOFDMシンボルは、送信時にIFFTが行われる信号期間である有効シンボルと、この有効シンボルの後半の一部分の波形がそのままコピーされたガードインターバルとから構成されている。このガードインターバルは、OFDMシンボルの前半部分に設けられている。例えば、DVB−T規格(2Kモード)においては、有効シンボル内に、2048本のサブキャリアが含まれており、そのサブキャリア間隔は4.14Hzとなる。また、有効シンボル内の2048本のサブキャリアのうち、1705本のサブキャリアにデータが変調されている。また、ガードインターバルは、有効シンボルの1/4や1/8の時間長の信号とされている。
【0006】
このようなOFDM信号を受信するOFDM受信装置では、FFT演算回路によりFFT演算がされることよって、受信したOFDM信号の復調が行われる。OFDM受信装置は、有効シンボルとガードインターバルとから構成されるOFDMシンボルに対して、有効シンボルと同一の長さの演算範囲(FFTウィンドウ)を定め、このFFTウィンドウにより定められた部分のデータをOFDMシンボルから切り出してFFT演算を行う。
【0007】
ここで、このFFT演算位置を定めるFFTウィンドウの位置の設定方法について説明する。
【0008】
FFTウィンドウを設定する場合、まず、FFT演算される前のOFDM信号を遅延させて、ガードインターバル部分の波形とOFDMシンボルの後半部分の波形(即ち、ガードインターバルのコピー元の信号波形)との相関性を求め、OFDMシンボルの境界を求める。具体的には、図7(A)に示すように、ガードインターバル期間をTg(時間)、有効シンボル期間をTu(時間)としたとき、下式に示すような、FFT演算される前のOFDM信号(f(t))を時間軸方向にTuだけ平行移動させたときの自己相関関数(積分領域はTgとする)を求め、そのピーク位置をOFDMシンボルの境界とする。
【0009】
【数1】
Figure 0004465797
【0010】
すなわち、図7(A)に示すような元のOFDM信号(f(t))に対して、図7(B)に示すようなTu時間遅延したOFDM信号(f(t+Tu))を求め、この(f(t))と(f(t+Tu))とを複素乗算し、複素乗算して得られた関数を時間積分する。この時間積分して得られた関数が、自己相関関数(Corr(t))となる。この自己相関関数(Corr(t))がもっとも高いピーク部分が、ガードインターバルと相関性の高い部分となる。従って、図7(C)に示すような自己相関関数(Corr(t))のもっとも高いピーク値が示す時間が、ガードインターバルのコピー元となる波形と一致した時間を示していることとなる。従って、その部分がOFDMシンボルの境界となる。
【0011】
そして、この求められた境界位置から例えばクロック等をカウントし、FFTウィンドウがONとなるタイミングと、FFTウィンドウがOFFとなるタイミングとを決定し、このタイミングで生成された例えばパルス状のFFTウィンドウをFFT演算回路に供給する。具体的には、自己相関関数(Corr(t))のピーク値が得られたタイミングからのFFT演算の演算開始位置、及び、演算終了位置のそれぞれのオフセット量を予め定めておく。そして、図8に示すような、ピーク値が供給されたタイミングからクロックをカウントして、そのカウント値が演算開始位置を示すオフセット量となるとONとなり、そのカウント値が演算終了位置を示すオフセット量とあるとOFFとなるようなFFTウィンドウ信号を発生する。演算開始位置から演算終了位置までのカウント量は、有効シンボル長のサンプル数(DVB−T規格(2Kモード)においては、2048カウント)となる。FFT演算回路は、このようなFFTウインドウが供給されると、供給されたOFDMシンボルの全サンプルから、FFTウィンドウがONとなっているタイミングのサンプルを抜き出し、その抜き出したサンプルに対してのみFFT演算を行う。
【0012】
以上のようにFFTウィンドウを設定することによって、FFTの演算範囲を正確に定めることができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、地上波放送の場合、受信位置の周囲の地形や建物等の周辺環境によって、遅延波による妨害を強く受け、OFDM受信装置により受信された信号は、複数の遅延波が合成された合成波となってしまう。このような合成波に対して、上述したように受信信号の自己相関関数を求めると、その波形は、図9に示すように、複数のピークが存在するような波形となる。しかしながら、同一チャンネルによる干渉をさけるように放送周波数の割り当てがされた環境においては、遅延波は、放送局から放送された信号が建物や山等により反射されることにより発生するのが一般的であるので放送局からの直接波に比べてその電力が減衰している。そのため、受信機で受信した合成波のうち、放送局からの直接波が最も電力が大きい主信号となる。従って、複数のピークが存在したとしてもその最大値を検出すれば、この直接波のシンボル境界を示すこととなる。そして、さらに、通常は放送局からの直接波が、最も最先に受信機に到達する信号となるのが一般的である。
【0014】
従って、通常、遅延波によるシンボル間干渉の影響を最も受けないようにするには、図10に示すように、受信信号の受信電力の最も大きい主信号(直接波)の有効シンボルの開始点にFFTウィンドウの開始点を設定するように、オフセット量を定めるのが望ましい。
【0015】
ところで、複数の放送局から同一の周波数帯域を隣接する複数の放送局が使用し、その周波数帯域において同一の信号を放送するといった、単一周波数ネットワーク(SFN:Singl Frequency Network)にOFDM方式を適用することが検討されている。
【0016】
このようなSFN環境の場合、図11に示すように、放送局から遠距離にあるため放送波の電力が減衰してしまう地域には、例えば、受信した放送波をブーストして放送する中継局などが設けられる。しかしながら、このような中継局のサービスエリアであって、且つ、放送局からの放送波を直接受信できるような環境においては、中継局からの放送波よりも、放送局からの放送波の方が、早く信号が到達してしまい、最も受信電力が大きい主信号よりも時間的に先に到達する信号(前ゴースト)が発生する。
【0017】
このような前ゴーストが発生した場合、受信信号の受信電力の最も大きい主信号の有効シンボルの開始点にFFTウィンドウの開始点を設定すると、図12に示すように、必ずシンボル間干渉が発生してしまう。
【0018】
したがって、SFN等の前ゴーストが発生する環境においては、主信号のシンボル境界からFFTウインドウの開始点までの時間を設定するオフセット量を、この前ゴーストを考慮した値に設定しなければならない。
【0019】
しかしながら、OFDM信号の受信位置で観測される前ゴーストの発生状況は、各放送局との距離、周囲の地形や建物等の周辺環境に応じて各受信点毎に異なるものであり、このように受信電力の最も大きい主信号のシンボル境界から固定的にオフセット量を与えてFFTウィンドウを設定すると、このような周辺環境に柔軟に対応できなくなり、シンボル間干渉が発生する可能性が高くなってしまう場合がある。
【0020】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、前ゴースト信号を含む遅延波の発生環境において、最適な位置にFFTウィンドウを制御し、受信信号の品質を向上するOFDM信号の受信装置及び受信方法を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる受信装置は、情報が分割されて複数のサブキャリアに変調されることにより生成された有効シンボルと、この有効シンボルの一部の信号波形が複写されることにより生成されたガードインターバルとが含まれた伝送シンボルを伝送単位とする直交周波数分割多重(OFDM)時間領域信号を受信する受信手段と、上記受信手段により受信したOFDM時間領域信号のうち、上記1つの伝送シンボルから上記有効シンボル期間分の演算範囲を切り出し、切り出した演算範囲をフーリエ変換して、各サブキャリアに直交変調されている情報を復調したOFDM周波数領域信号を出力するフーリエ変換手段と、上記受信手段により受信したOFDM時間領域信号を遅延させて上記ガードインターバル部分とこのガードインターバルの複写元との相関性を求め、この相関性が高い部分に基づき上記フーリエ変換手段による伝送シンボル内における上記演算範囲の切り出し位置を制御するウィンドウ制御手段と、上記フーリエ変換手段から出力されたOFDM周波数領域信号の位相回転を補正する回転位相補正手段と、上記フーリエ変換手段から出力されたOFDM周波数領域信号から、最大の受信電力の受信信号を検出し、この最大の受信電力の受信信号の最先に到達する受信信号からの遅延量を検出する遅延量検出手段と、上記遅延量検出手段により検出された遅延量に基づき、上記フーリエ変換手段から出力されるOFDM周波数領域信号に生じる位相回転量を算出し、該位相回転量を複素信号に変換して位相補正信号を生成する回転位相量算出手段とを備え、上記受信手段は、受信したOFDM時間領域信号を所定のサンプリングクロックで量子化し、上記遅延量検出手段は、上記最大の受信電力の受信信号の最先に到達する受信信号からの遅延量に基づき、該遅延量が0のとき上記ガードインターバル部分に対応した上記サンプリングクロック数以下となるように設定され、上記演算範囲の開始タイミングを決定するオフセット値を算出し、上記ウィンドウ制御手段は、上記受信手段により受信したOFDM時間領域信号を遅延させて上記ガードインターバル部分とこのガードインターバルの複写元との自己相関関数のピーク値を算出して、そのピーク値が算出されたタイミングでONとなるピーク検出信号を発生し、そのピーク検出信号がONとなるタイミングから上記サンプリングクロックをカウントして、そのカウント値が上記遅延量検出手段により算出されたオフセット値となるとONとなるウィンドウ同期信号を出力し、上記フーリエ変換手段は、上記ウィンドウ制御手段から出力されるウィンドウ同期信号がONとなるタイミングから上記有効シンボル期間分までの上記量子化されたOFDM時間領域信号を、上記演算範囲として切り出し、上記位相補正手段は、上記フーリエ変換手段から出力されたOFDM周波数領域信号と、上記回転位相量算出手段により生成された位相補正信号とを複素乗算して、該OFDM周波数領域信号の位相回転を補正する。
【0025】
本発明にかかる受信方法は、情報が分割されて複数のサブキャリアに変調されることにより生成された有効シンボルと、この有効シンボルの一部の信号波形が複写されることにより生成されたガードインターバルとが含まれた伝送シンボルを伝送単位とする直交周波数分割多重(OFDM)時間領域信号を受信する受信ステップと、上記受信ステップにより受信したOFDM時間領域信号のうち、上記1つの伝送シンボルから上記有効シンボル期間分の演算範囲を切り出し、切り出した演算範囲をフーリエ変換して、各サブキャリアに直交変調されている情報を復調したOFDM周波数領域信号を出力するフーリエ変換ステップとし、上記受信ステップにより受信したOFDM時間領域信号を遅延させて上記ガードインターバル部分とこのガードインターバルの複写元との相関性を求め、この相関性が高い部分に基づき伝送シンボル内における上記演算範囲の切り出し位置を制御するウィンドウ制御ステップとし、上記フーリエ変換ステップで出力したOFDM周波数領域信号の位相回転を補正する回転位相補正ステップと、上記フーリエ変換ステップで出力したOFDM周波数領域信号から、最大の受信電力の受信信号を検出し、この最大の受信電力の受信信号の最先に到達する受信信号からの遅延量を検出する遅延量検出ステップと、上記遅延量検出ステップで検出した遅延量に基づき、上記フーリエ変換ステップにより出力されるOFDM周波数領域信号に生じる位相回転量を算出し、該位相回転量を複素信号に変換して位相補正信号を生成する回転位相量算出ステップとを有し、上記受信ステップでは、受信したOFDM時間領域信号を所定のサンプリングクロックで量子化し、上記遅延量検出ステップでは、上記最大の受信電力の受信信号の最先に到達する受信信号からの遅延量に基づき、該遅延量が0のとき上記ガードインターバル部分に対応した上記サンプリングクロック数以下となるように設定され、上記演算範囲の開始タイミングを決定するオフセット値を算出し、上記ウィンドウ制御ステップでは、上記受信ステップにより受信したOFDM時間領域信号を遅延させて上記ガードインターバル部分とこのガードインターバルの複写元との自己相関関数のピーク値を算出して、そのピーク値が算出されたタイミングでONとなるピーク検出信号を発生し、そのピーク検出信号がONとなるタイミングから上記サンプリングクロックをカウントして、そのカウント値が上記遅延量検出ステップにより算出したオフセット値となるとONとなるウィンドウ同期信号を出力し、上記フーリエ変換ステップでは、上記ウィンドウ制御ステップにより出力したウィンドウ同期信号がONとなるタイミングから上記有効シンボル期間分までの上記量子化されたOFDM時間領域信号を、上記演算範囲として切り出し、上記位相補正ステップでは、上記フーリエ変換ステップで出力したOFDM周波数領域信号と、上記回転位相量算出ステップで生成した位相補正信号とを複素乗算して、該OFDM周波数領域信号の位相回転を補正する。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態として、本発明を適用したOFDM方式によるデジタル放送の受信装置(OFDM受信装置)について説明する。なお、この図1において、ブロック間で伝達される信号が複素信号の場合には太線で信号成分を表現し、ブロック間で伝達される信号が実数信号の場合には細線で信号成分を表現している。
【0030】
OFDM受信装置1は、図1に示すように、アンテナ2と、チューナ3と、A/D変換回路4と、デジタル直交復調回路5と、FFT演算回路6と、ウィンドウ同期回路7と、位相回転補正回路8と、イコライザ9と、デマッピング回路10と、遅延量検出回路11と、回転位相量算出回路12とを備えている。
【0031】
放送局から放送されたデジタルテレビジョン放送の放送波は、OFDM受信装置1のアンテナ2により受信され、RF信号としてチューナ3に供給される。
【0032】
アンテナ2により受信されたRF信号は、チューナ3によりIF信号に周波数変換され、A/D変換回路4に供給される。IF信号は、A/D変換回路4によりデジタル化され、デジタル直交復調回路5に供給される。なお、A/D変換回路4は、DVB−T規格(2Kモード)においては、例えば、このOFDM時間領域信号の有効シンボルを2048サンプル、ガードインターバルを例えば512サンプルでサンプリングされるようなクロックで量子化する。
【0033】
デジタル直交復調回路5は、所定の周波数(キャリア周波数)のキャリア信号を用いて、デジタル化されたIF信号を直交復調し、ベースバンドのOFDM信号を出力する。このデジタル直交復調回路5から出力されるベースバンドのOFDM信号は、FFT演算される前のいわゆる時間領域の信号である。このことから、以下デジタル直交復調後でFFT演算される前のベースバンド信号を、OFDM時間領域信号と呼ぶ。このOFDM時間領域信号は、直交復調された結果、実軸成分(Iチャンネル信号)と、虚軸成分(Qチャネル信号)とを含んだ複素信号となる。デジタル直交復調回路5により出力されるOFDM時間領域信号は、FFT演算回路6及びウィンドウ同期回路7に供給される。
【0034】
FFT演算回路6は、OFDM時間領域信号に対してFFT演算を行い、各サブキャリアに直交変調されているデータを抽出して出力する。このFFT演算回路6から出力される信号は、FFTされた後のいわゆる周波数領域の信号である。このことから、以下、FFT演算後の信号をOFDM周波数領域信号と呼ぶ。
【0035】
FFT演算回路6は、ガードインターバルの時間長分の信号をOFDMシンボルから除去することにより得られる有効シンボル長の範囲(例えば2048サンプルの範囲)に対してFFT演算を行う。その演算範囲(FFTウィンドウ)がウィンドウ同期回路7から供給されるウィンドウ同期信号Wsyncに基づき制御される。具体的にその演算開始位置は、主信号のOFDMシンボルの境界から、主信号のガードインターバルの終了位置までの間のいずれかの位置となる。
【0036】
FFT演算回路7から出力されたOFDM周波数領域信号は、OFDM時間領域信号と同様に、実軸成分(Iチャンネル信号)と、虚軸成分(Qチャネル信号)とからなる複素信号となっている。OFDM周波数領域信号は、回転位相補正回路8に供給される。
【0037】
ウィンドウ同期回路7は、入力されたOFDM時間領域信号を有効シンボル期間分遅延させて、ガードインターバル部分とこのガードインターバルの複写元となる信号との相関性を求め、この相関性が高い部分に基づきOFDMシンボルの境界位置を算出し、その境界位置に基づき生成されたウィンドウ同期信号Wsyncを発生する。ウィンドウ同期回路7は、発生したウィンドウ同期信号WsyncをFFT演算回路7に供給する。
【0038】
図2は、ウィンドウ同期回路7の回路構成例を示す図である。
【0039】
この図2に示すように、ウィンドウ同期回路7は、有効シンボル長遅延メモリ21と、複素乗算回路22と、積分回路23と、二乗回路24と、最大値サーチ回路25と、ウィンドウ発生回路26とを備えている。
【0040】
デジタル直交復調回路5から出力されたOFDM時間領域信号(f(t))は、ウィンドウ同期回路7の遅延メモリ21及び複素乗算回路22に供給される。
【0041】
有効シンボル長遅延メモリ21は、供給されたOFDM時間領域信号を有効シンボル時間(Tu)分遅延させる。有効シンボル長遅延メモリ21は、OFDM時間領域信号の遅延信号(f(t−Tu))を、複素乗算回路22に供給する。
【0042】
複素乗算回路22は、OFDM時間領域信号(f(t))と、上記遅延信号(f(t−Tu))とを複素乗算し、複素乗算結果(f(t)・f(t−Tu)*)を積分回路23に供給する(f(t−Tu)*は、f(t−Tu)の共役複素数である。)。
【0043】
積分回路23は、上記複素乗算結果(f(t)・f(t−Tu)*)を時間tで積分し、上記数1で示した自己相関関数(Corr(t))を求める。積分回路23は、求めた自己相関関数(Corr(t))を二乗回路24に供給する。
【0044】
二乗回路24は、供給された自己相関関数(Corr(t))の実数成分(CI)及び虚数成分(QI)をそれぞれ2乗して、自己相関関数(Corr(t))の実数成分の二乗と虚数成分の二乗の加算値を求め、複素関数からなる自己相関関数の絶対値の二乗成分を求める。二乗回路24は、求めた自己相関関数の絶対値の二乗成分を最大値サーチ回路25に供給する。
【0045】
最大値サーチ回路25は、供給された自己相関関数(Corr(t))の絶対値の二乗成分のピーク値を算出し、そのピーク値が算出されたタイミングでONとなるピーク検出信号SPを発生する。最大値サーチ回路25から発生されたピーク検出信号SPは、ウィンドウ発生回路26に供給される。
【0046】
ウィンドウ発生回路26には、A/D変換回路4のサンプリングクロックCLKと、最大値サーチ回路25から出力されたピーク検出信号SPと、遅延量検出回路11から出力されるオフセット値VOFFSETとが供給される。ウィンドウ発生回路26には、ピーク検出信号SPが供給されたタイミングからFFT演算の演算開始位置までのオフセット値VOFFSETが、遅延量検出回路11から供給される。ウィンドウ発生回路26は、このオフセット値VOFFSETに基づきOFDMシンボル内におけるFFTウィンドウの演算開始位置を決定し、FFT演算範囲を特定する例えばパルス状のウィンドウ同期信号Wsyncを出力する。
【0047】
具体的には、ウィンドウ発生回路26は、ピーク検出信号SPが供給されたタイミングからクロックCLKをカウントして、そのカウント値が遅延量検出回路11から供給されたオフセット値VOFFSETとなるとONとなり、このONとなったタイミングから有効シンボル長のサンプル数(例えば2048)分カウントするとOFFとなるようなウィンドウ同期信号Wsyncを発生する。FFT演算回路7は、このようなウインドウ同期信号Wsyncが供給されると、供給されたOFDMシンボルの全サンプル(2304サンプル)から、ウィンドウ同期信号WsyncがONとなっているタイミングのサンプルを抜き出し、その抜き出したサンプルに対してのみFFT演算を行う。
【0048】
回転位相補正回路8は、OFDM周波数領域信号の位相回転を補正する。ウィンドウ発生回路26は、遅延量検出回路11から供給されるオフセット値VOFFSETに応じてFFT演算の演算開始位置を変化させる。FFT演算の演算開始位置が変化すると、FFT演算回路6から出力されるOFDM周波数領域信号には、位相回転が生じる。この回転位相補正回路8は、回転位相算出回路12からの補正信号を、FFT演算回路6から出力されるOFDM周波数領域信号に複素乗算することによって、回転位相の補正を行う。
【0049】
イコライザ9は、スキャッタードパイロット信号(SP信号)を用いて、OFDM周波数領域信号の位相等化及び振幅等化を行う。OFDM信号には、所定の振幅及び所定の位相のSP信号が、OFDMシンボル内に散在されている。イコライザ9は、このSP信号を抽出して、このSP信号のひずみ量を算出する。そして、算出したひずみ量に基づき伝送路の各周波数毎の伝搬特性H(ω)を推定する。イコライザ9は、推定した伝搬特性H(ω)をFFT演算後のOFDM周波数領域信号に対して複素除算することによって、波形等化を行っている。波形等化が行われたOFDM周波数領域信号は、デマッピング回路10に供給される。また、波形等化の際に求められた伝送路の伝搬特性H(ω)は、遅延量検出回路11に供給される。
【0050】
デマッピング回路10は、イコライザ9により振幅等化及び位相等化されたOFDM周波数領域信号を、その変調方式に応じてデマッピングを行ってデータの復号をする。
【0051】
そして、このデマッピング回路10により復号された復号データは、後段のエラー訂正回路等に供給される。
【0052】
遅延量検出回路11は、イコライザ9から供給された伝搬特性H(ω)に対して、例えばFFT演算等によって周波数解析を行い、遅延プロファイルを生成する。この遅延プロファイルは、マルチパスによって複数の遅延した信号の合成波成分について、各遅延波の到達時間に対する電力分布を示すプロファイルである。遅延量検出回路11は、生成した遅延プロファイルから、受信信号に含まれる遅延波の発生状況を解析し、最も到達時間早い信号(最先到達信号)と、最も受信電力が大きい遅延波(主信号)とをモニタする。そして、この最先到達信号から主信号までの遅延時間を算出し、この遅延時間に基づきFFTウィンドウの開始タイミングを決定するオフセット値VOFFSETを算出して、ウィンドウ同期回路7のウィンドウ発生回路26に供給する。
【0053】
この遅延量検出回路11は、伝搬特性H(ω)を常にモニタリングすることによって、伝搬特性H(ω)の時間変動に追従したオフセット値VOFFSETを出力する。
【0054】
回転位相量算出回路12は、遅延量検出回路11から出力されるオフセット値VOFFSETに基づき、FFT演算回路6から出力されるOFDM周波数領域信号に生じる位相回転量を算出する。
【0055】
つぎに、FFTウィンドウのウィンドウ位置の制御動作について説明をする。
【0056】
まず、複数の遅延波が合成された受信信号のうち、受信電力が最も大きい信号(主信号)の到達時間が最も早い場合のFFTウィンドウの制御動作を図3に示す。
【0057】
このような場合、図3(A)に示すように、主信号とともに、主信号から遅延した複数の遅延波が受信され、図3(B)に示すような、合成波が受信される。
【0058】
遅延プロファイルは、図3(C)に示すように、主信号と最先到達波とが一致し、最先到達波の到達時間から主信号の到達時間までの遅延時間は0となる。
【0059】
遅延量検出回路11は、この遅延時間に基づき、FTTウィンドウの開始タイミングを示すオフセット値VOFFSETを決定する。例えば、遅延量検出回路11は、この遅延時間が0のときには、このオフセット値VOFFSETをガードインターバル期間と同一の時間長を示す値に設定しておく。
【0060】
自己相関関数のピーク値を示すピーク検出信号SPは、図3(D)に示すように、受信電力が最も大きい主信号のシンボル境界位置で発生する。また、オフセット値VOFFSETは、図3(E)に示すように、このピーク検出信号SPが発生されたタイミングから主信号のガードインターバルが終了するまでの期間、すなわち、主信号の有効シンボルの開始タイミングまでの期間を与えている。
【0061】
そして、図3(F)に示すように、FFTウィンドウは、このオフセットが終了した時点から有効シンボル期間の間、発生される。
【0062】
なお、遅延時間が0のときのオフセット値VOFFSETをガードインターバル期間と設定しているが、これは一例であり、これより短い時間を示す値であればどのような値であってもよい。
【0063】
次に、受信電力が最も大きい信号(主信号)の前に到達する遅延波(前ゴースト)が存在する場合におけるFFTウィンドウの制御動作を図4に示す。
【0064】
このような場合、図4(A)に示すように、主信号とともに、前ゴースト及び主信号から遅延した複数の遅延波が受信され、図4(B)に示すような、合成波が受信される。
【0065】
遅延プロファイルは、図4(C)に示すように、主信号が最先到達波とならず、最先到達波の到達タイミングから、主信号の到達タイミングまでの遅延時間がΔtとなる。
【0066】
遅延量検出回路11は、遅延時間が0の時のオフセット値VOFFSETから、この遅延時間Δtに応じた値を減算した値に、オフセット値VOFFSETを設定する。例えば、遅延量検出回路11は、遅延時間が0のときのオフセット値VOFFSETをガードインターバル期間と同一の時間長を示す値に設定してあれば、このガードインターバル期間よりΔt時間だけ短い時間を示す値に、値VOFFSETを設定する。
【0067】
自己相関関数のピーク値を示すピーク検出信号SPは、図4(D)に示すように、前ゴーストがあっても、受信電力が最も大きい主信号のシンボル境界位置で発生する。また、オフセット値VOFFSETは、図4(E)に示すように、このピーク検出信号SPが発生されたタイミングから、ガードインターバル期間を遅延時間Δt短くした時間まで、与えられる。
【0068】
そして、図4(F)に示すように、FFTウィンドウは、このオフセットが終了した時点から有効シンボル期間の間、発生される。
【0069】
以上のように本発明の実施の形態のOFDM受信装置1では、複数の遅延波のなかから、最大の受信電力の受信信号(主信号)と、最先に到達する受信信号(最先到達信号)とを検出する。そして、最先到達信号と主信号との間の遅延時間を算出し、この遅延時間に応じて、FFT演算範囲の切り出し位置を制御する。
【0070】
例えば、OFDM受信装置1では、イコライザ9により算出される伝送路の伝搬特性H(ω)をFFT演算することにより周波数解析して遅延プロファイルを生成し、この遅延プロファイルか最先到達信号と主信号との間の遅延時間を算出する。
【0071】
このことにより本発明の実施の形態のOFDM受信装置1では、前ゴースト信号を含む遅延波の発生環境において、最適な位置にFFTウィンドウを制御することができ、受信信号の品質を向上することができる。
【0072】
なお、最先到達信号と主信号との間の遅延時間の算出は、上述したようにイコライザにより求められた伝搬特性H(ω)に基づき求めなくてもよい。
【0073】
例えば、ウィンドウ同期回路によって、FFT演算する前のOFDM時間領域信号の相関関数を求めているが、この相関関数の波形に基づき遅延プロファイルを生成してもよい。複数の遅延波が含まれたOFDM信号の相関関数は、図9に示したように、複数のピークが存在するような波形となるが、このピーク値をサンプリングすることによって遅延プロファイルを生成してもよい。また、RF信号やIF信号から直接に遅延プロファイルを生成するような回路を設けてもよい。
【0074】
つぎに、FFT演算の演算開始位置がずれたことにより生じる位相回転の補正動作について説明をする。
【0075】
FFT演算の演算開始位置が上述したように変化すると、各サブキャリアの位相が回転する。回転位相量算出回路12は、FFT演算開始位置の変動量を遅延量検出回路11から出力されるオフセット値VOFFSETに基づき、各サブキャリア毎の位相回転量θ(n)を算出する(nはサブキャリア番号)。そして、この位相回転量θ(n)を複素信号に変換して補正信号を生成し、回転位相補正回路8に供給する。回転位相補正回路8は、回転位相量算出回路12から供給された補正信号と、FFT演算回路6から出力されたOFDM周波数領域信号とを複素乗算して、回転した位相を補正をする。
【0076】
回転位相量算出回路12の具体的な回路構成例を図5に示す。
【0077】
回転位相量算出回路12は、図5に示すように、変動量検出回路31と、累積加算回路32と、剰余回路33と、補正量算出回路34と、複素変換回路35とを備えている。
【0078】
変動量検出回路31には、遅延量検出回路11から供給されたオフセット値VOFFSETが供給される。変動量検出回路31は、このオフセット値VOFFSETの変動量をサンプリングクロック数で表したΔVOFFSETを算出する。
【0079】
累積加算回路32は、変動量ΔVOFFSETを累積加算をして累積誤差量βを算出する。
【0080】
剰余回路33は、累積誤差量βを有効シンボルのサンプリング数(2048)で割ったときの余りを示す位相誤差量βmに変換する。すなわち、累積誤差量βを、有効シンボル内の回転位相値に置き換える処理を行う。
【0081】
補正量算出回路34は、剰余回路33で求められた位相誤差量βmから、各サブキャリアに応じた位相補正量θ(n)を、以下の式に基づき求める。
【0082】
θ(n)=2πnβ/N
ここで、nは、各サブキャリアのサブキャリア番号を示し、Nは有効シンボルのサンプリング数を示す。
【0083】
複素変換回路35は、供給された位相補正量θ(n)に対して、サイン及びコサインをとり、複素信号に変換する。変換された信号を補正信号という。この複素変換回路35は、補正信号を回転位相補正回路8に供給する。
【0084】
そして、回転位相補正回路8は、この補正信号とOFDM周波数領域信号とを複素乗算して、回転している位相を補正する。
【0085】
以上のような処理を行うことによって、本発明の実施の形態のOFDM受信装置1では、FFT演算の演算開始位置を変化させたことによって生じる位相回転を補正することができる。
【0086】
【発明の効果】
本発明では、複数の遅延波が合成された受信信号のなかから、最大の受信電力の受信信号を検出し、この最大の受信電力の受信信号の最先に到達する受信信号からの遅延量に応じて、フーリエ演算範囲の切り出し位置を変動させるとともに、この切り出し位置を変動したことにより生じるOFDM周波数領域信号の位相回転を補正する。また、本発明では、最大の受信電力の受信信号の最先に到達する受信信号からの遅延量が0のときガードインターバル部分に対応したサンプリングクロック数以下となるように設定されたオフセット値を用いて算出したウィンドウ同期信号により演算範囲を制御する。
【0087】
このことにより本発明では、前ゴースト信号を含む遅延波の発生環境において、最適な位置にFFTウィンドウを制御するとともに、この制御により生じるOFDM周波数領域信号の位相回転を補正することができ、結果として受信信号の品質を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したOFDM受信装置のブロック構成図である。
【図2】上記OFDM受信装置のウィンドウ同期回路のブロック構成図である。
【図3】複数の遅延波が合成された受信信号のうち、受信電力が最も大きい信号(主信号)の到達時間が最も早い場合のFFTウィンドウの制御動作を説明する図である。
【図4】受信電力が最も大きい信号(主信号)の前に到達する遅延波(前ゴースト)が存在する場合におけるFFTウィンドウの制御動作を説明する図である。
【図5】上記OFDM受信装置の回転位相量算出回路のブロック構成図である。
【図6】OFDM信号の伝送シンボルについて説明する図である。
【図7】OFDM時間領域信号を時間軸方向に平行移動させたときの自己相関関数からOFDMシンボルの境界を求められることを説明するための図である。
【図8】ウィンドウ同期信号Wsynの発生タイミングを説明する図である。
【図9】複数の遅延波が合成された合成波に対して自己相関関数を求めたときの信号波形を示す図である。
【図10】同一チャンネルによる干渉をさけるように放送周波数の割り当てがされた環境における直接波と遅延波との関係を説明する図である。
【図11】単一周波数ネットワーク(SFN:Singl Frequency Network)環境における放送局、中継局、受信装置の位置関係を説明する図である。
【図12】SFN環境における主信号と遅延波との関係を説明する図である。
【符号の説明】
0 OFDM受信装置、3 チューナ、4 A/D変換回路、5 デジタル直交復調回路、6 FFT演算回路、7 ウィンドウ同期回路、8 イコライザ、9 デマッピング回路、10 遅延量検出回路

Claims (6)

  1. 情報が分割されて複数のサブキャリアに変調されることにより生成された有効シンボルと、この有効シンボルの一部の信号波形が複写されることにより生成されたガードインターバルとが含まれた伝送シンボルを伝送単位とする直交周波数分割多重(OFDM)時間領域信号を受信する受信手段と、
    上記受信手段により受信したOFDM時間領域信号のうち、上記1つの伝送シンボルから上記有効シンボル期間分の演算範囲を切り出し、切り出した演算範囲をフーリエ変換して、各サブキャリアに直交変調されている情報を復調したOFDM周波数領域信号を出力するフーリエ変換手段と、
    上記受信手段により受信したOFDM時間領域信号を遅延させて上記ガードインターバル部分とこのガードインターバルの複写元との相関性を求め、この相関性が高い部分に基づき上記フーリエ変換手段による伝送シンボル内における上記演算範囲の切り出し位置を制御するウィンドウ制御手段と、
    上記フーリエ変換手段から出力されたOFDM周波数領域信号の位相回転を補正する回転位相補正手段と、
    上記フーリエ変換手段から出力されたOFDM周波数領域信号から、最大の受信電力の受信信号を検出し、この最大の受信電力の受信信号の最先に到達する受信信号からの遅延量を検出する遅延量検出手段と、
    上記遅延量検出手段により検出された遅延量に基づき、上記フーリエ変換手段から出力されるOFDM周波数領域信号に生じる位相回転量を算出し、該位相回転量を複素信号に変換して位相補正信号を生成する回転位相量算出手段とを備え、
    上記受信手段は、受信したOFDM時間領域信号を所定のサンプリングクロックで量子化し、
    上記遅延量検出手段は、上記最大の受信電力の受信信号の最先に到達する受信信号からの遅延量に基づき、該遅延量が0のとき上記ガードインターバル部分に対応した上記サンプリングクロック数以下となるように設定され、上記演算範囲の開始タイミングを決定するオフセット値を算出し、
    上記ウィンドウ制御手段は、上記受信手段により受信したOFDM時間領域信号を遅延させて上記ガードインターバル部分とこのガードインターバルの複写元との自己相関関数のピーク値を算出して、そのピーク値が算出されたタイミングでONとなるピーク検出信号を発生し、そのピーク検出信号がONとなるタイミングから上記サンプリングクロックをカウントして、そのカウント値が上記遅延量検出手段により算出されたオフセット値となるとONとなるウィンドウ同期信号を出力し、
    上記フーリエ変換手段は、上記ウィンドウ制御手段から出力されるウィンドウ同期信号がONとなるタイミングから上記有効シンボル期間分までの上記量子化されたOFDM時間領域信号を、上記演算範囲として切り出し、
    上記位相補正手段は、上記フーリエ変換手段から出力されたOFDM周波数領域信号と、上記回転位相量算出手段により生成された位相補正信号とを複素乗算して、該OFDM周波数領域信号の位相回転を補正する受信装置。
  2. 上記フーリエ変換手段から出力されたOFDM周波数領域信号から、特定の電力であって且つ特定の位相とされたパイロット信号を抽出し、抽出したパイロット信号に基づき伝送路の伝搬特性を推定する伝搬特性推定手段を更に備え、
    上記遅延量検出手段は、上記伝搬特性推定手段により推定された上記伝送路の伝搬特性を直交変換することにより伝送路の遅延プロファイルを生成し、生成した遅延プロファイルに基づき、最大の受信電力の受信信号の最先に到達する受信信号からの遅延量を算出する請求項1記載の受信装置。
  3. 上記遅延量検出手段は、ガードインターバル部分とこのガードインターバルの複写元との相関性を示し、上記ウィンドウ制御手段により求められる波形に基づき遅延プロファイルを生成し、最大の受信電力の受信信号の最先に到達する受信信号からの遅延量を算出する請求項1記載の受信装置。
  4. 情報が分割されて複数のサブキャリアに変調されることにより生成された有効シンボルと、この有効シンボルの一部の信号波形が複写されることにより生成されたガードインターバルとが含まれた伝送シンボルを伝送単位とする直交周波数分割多重(OFDM)時間領域信号を受信する受信ステップと、
    上記受信ステップにより受信したOFDM時間領域信号のうち、上記1つの伝送シンボルから上記有効シンボル期間分の演算範囲を切り出し、切り出した演算範囲をフーリエ変換して、各サブキャリアに直交変調されている情報を復調したOFDM周波数領域信号を出力するフーリエ変換ステップと、
    上記受信ステップにより受信したOFDM時間領域信号を遅延させて上記ガードインターバル部分とこのガードインターバルの複写元との相関性を求め、この相関性が高い部分に基づき伝送シンボル内における上記演算範囲の切り出し位置を制御するウィンドウ制御ステップと、
    上記フーリエ変換ステップで出力したOFDM周波数領域信号の位相回転を補正する回転位相補正ステップと、
    上記フーリエ変換ステップで出力したOFDM周波数領域信号から、最大の受信電力の受信信号を検出し、この最大の受信電力の受信信号の最先に到達する受信信号からの遅延量を検出する遅延量検出ステップと、
    上記遅延量検出ステップで検出した遅延量に基づき、上記フーリエ変換ステップにより出力されるOFDM周波数領域信号に生じる位相回転量を算出し、該位相回転量を複素信号に変換して位相補正信号を生成する回転位相量算出ステップとを有し、
    上記受信ステップでは、受信したOFDM時間領域信号を所定のサンプリングクロックで量子化し、
    上記遅延量検出ステップでは、上記最大の受信電力の受信信号の最先に到達する受信信号からの遅延量に基づき、該遅延量が0のとき上記ガードインターバル部分に対応した上記サンプリングクロック数以下となるように設定され、上記演算範囲の開始タイミングを決定するオフセット値を算出し、
    上記ウィンドウ制御ステップでは、上記受信ステップにより受信したOFDM時間領域信号を遅延させて上記ガードインターバル部分とこのガードインターバルの複写元との自己相関関数のピーク値を算出して、そのピーク値が算出されたタイミングでONとなるピーク検出信号を発生し、そのピーク検出信号がONとなるタイミングから上記サンプリングクロックをカウントして、そのカウント値が上記遅延量検出ステップにより算出したオフセット値となるとONとなるウィンドウ同期信号を出力し、
    上記フーリエ変換ステップでは、上記ウィンドウ制御ステップにより出力したウィンドウ同期信号がONとなるタイミングから上記有効シンボル期間分までの上記量子化されたOFDM時間領域信号を、上記演算範囲として切り出し、
    上記位相補正ステップでは、上記フーリエ変換ステップで出力したOFDM周波数領域信号と、上記回転位相量算出ステップで生成した位相補正信号とを複素乗算して、該OFDM周波数領域信号の位相回転を補正する受信方法。
  5. 上記フーリエ変換ステップで出力したOFDM周波数領域信号から、特定の電力であって且つ特定の位相とされたパイロット信号を抽出し、抽出したパイロット信号に基づき伝送路の伝搬特性を推定する伝搬特性推定ステップを更に有し、
    上記遅延量検出ステップでは、上記伝搬特性推定ステップにより推定した上記伝送路の伝搬特性を直交変換することにより伝送路の遅延プロファイルを生成し、上記遅延プロファイルに基づき、最大の受信電力の受信信号の最先に到達する受信信号からの遅延量を算出する請求項記載の受信方法。
  6. 上記遅延量検出ステップでは、ガードインターバル部分とこのガードインターバルの複写元との相関性を示し、上記ウィンドウ制御ステップにより求められる波形に基づき遅延プロファイルを生成し、最大の受信電力の受信信号の最先に到達する受信信号からの遅延量を算出する請求項記載の受信方法。
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