JP4465702B2 - 加熱装置及び加熱方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱炉を用いた加熱装置及び加熱方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来、この種の加熱装置の加熱炉によりワークを処理するものとして、ワークである圧粉体を焼結する焼結炉、ワークを焼戻したり焼鈍したりする熱処理炉、ワークを乾燥するために加熱する乾燥炉などがある。その一例で、焼結炉として、特開平11−6001号公報には、脱ろう部,焼結部及び冷却部が順次直列状に連通して構成され、その中を無端状のコンベアが走行(公報第0002段)し、雰囲気ガスの中で被成形品が炉芯管の外側の上下に配置された電気ヒータによって加熱焼結される(公報第0004段)ものがあり、また、熱処理炉として、特開平5−98416号公報には、搬入コンベヤーと、ヒータが設けられた炉体と、焼入油槽と、搬出コンベヤーと(公報第0003段)を備えたものが提案されている。
【0003】
そして、上記のように、加熱手段に電気ヒータを用いるものでは、炉内を高温に保つために多大な電力エネルギーを必要とし、このエネルギー消費を極力抑えることができる装置が従来から望まれている。
【0004】
ところで、上述した焼結炉の脱ろう部においては、ガスバーナが用いられ、これは加熱部に脱ろうガスが流入すると炉を汚染する虞があることから、脱ろう部においてワークである圧粉体中の潤滑剤を焼結に先立って除去するようにしており、図9に示すように、焼結炉1には無端状のベルト2が設けられており、脱ろう部3にガスバーナ4を配置し、該ガスバーナ4によりワークを直接加熱することにより、潤滑剤を燃焼又は分解させるようにしている。そして、燃焼又は分解された潤滑剤は、脱ろうガスとして排気ダクト5より排気される。このように従来から脱ろう部3では、ガスバーナ4を使用することにより、ヒータ式のものに比べてエネルギー消費を抑えることができる。
【0005】
しかしながら、この焼結炉を用いた焼結製品の製造方法においては、ガスバーナ4により脱ろう部3内の被成形品を直接加熱し被成形品中の潤滑剤を燃焼又は分解させるため、潤滑剤の燃焼又は分解に不均一が発生する虞があり、そのまま焼結処理されると不良品が発生し、歩留りが低下する虞がある。
【0006】
そこで、本発明は、このような問題点を解決しようとするもので、加熱処理に必要なエネルギー消費の抑制を図り、ランニングコストの低減が可能な加熱装置と加熱方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の加熱装置は、加熱炉の加熱室へワークを搬送して該ワークの加熱を行う加熱装置において、前記加熱室は、マッフルの内部を間接的に加熱して間接的加熱雰囲気温度とするガスバーナを有し、前記マッフルは、対向する側面と、天板部と、底板部とを備え、前記ガスバーナによる火炎流を、前記加熱室のマッフルの外周方向に沿って移動させ、前記加熱室の搬入側に該加熱室とマッフルが連続する前加熱部を設け、前記加熱室のガスバーナの火炎流の向きが前記前加熱部側に傾斜するように構成すると共に、前記前加熱部の搬入側には、火炎流がマッフルの外周方向に沿って移動するようマッフルの前記側面に対して真っ直ぐに向き合うように配置されたガスバーナを有する脱ろう部が設けられ、この脱ろう部において、前記加熱室のガスバーナ及び前記脱ろう部のガスバーナの火炎流による排ガスを下方より排気させるように構成したものである。
【0008】
したがって、ガスバーナによって加熱を行うため、従来技術のように電力を使用するヒータに比べてエネルギー消費を削減し、コストダウンを図ることができる。また、加熱室のマッフルの内部を間接的加熱雰囲気温度とするようにしたので、ガスバーナによって直接的にワークを加熱するものと異なり、加熱室内の温度を均一化することができるばかりでなく、加熱室のマッフルの内部における気流の乱れが無くなる。また、ガスバーナによる火炎流を、前記加熱室のマッフルの外周方向に沿って移動させることにより、マッフルの内部を容易に均一な間接的加熱雰囲気温度にすることができ、従来技術の電気ヒータに劣らない均熱化が可能となり、これによりマッフル内のワークを容易に均一な間接的加熱雰囲気温度にすることができる。
【0009】
しかも、マッフルの外周方向に沿って移動する火炎流は、同時に搬入側の前加熱部側に向う渦流状となって前加熱部側に移動するため、加熱室のガスバーナの熱を前加熱部の加熱に利用することができる。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1の加熱装置において、前記前加熱部が前記脱ろう部及び予熱室であり、搬入側から前記脱ろう部、前記予熱室、前記加熱室の順に並んで設けられ、前記予熱室は、火炎流を搬入側に噴射するように斜設されたガスバーナを有するものである。
【0011】
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の加熱装置において、前記加熱室のガスバーナ及び前記脱ろう部のガスバーナは、前記マッフルの外周方向のうちの前記天板部と前記底板部のいずれか一方に傾斜するように配置されているものである。
【0012】
したがって、火炎流をマッフルの外周方向に沿って移動させ易くできる。
【0013】
請求項4の発明の加熱方法は、加熱炉の加熱室へワークを搬送して該ワークの加熱を行う加熱方法において、前記加熱室に設けたガスバーナにより、該加熱室のマッフルの内部を間接的に加熱して間接的加熱雰囲気温度とし、前記加熱室の搬入側に該加熱室とマッフルが連続する前加熱部を設け、前記マッフルは、対向する側面と、天板部と、底板部とを備え、前記加熱室のガスバーナによる火炎流を、該加熱室のマッフルの外周方向に沿って移動させると共に、前記前加熱部側に移動させ、かつ前記前加熱部の搬入側に脱ろう部を設け、マッフルの前記側面に対して真っ直ぐに向き合うよう前記脱ろう部に配置したガスバーナーの火炎流により、前記マッフルを加熱すると共に、前記加熱室のガスバーナ及び前記脱ろう部のガスバーナの火炎流による排ガスを前記脱ろう部の下方より排気させる加熱方法である。
【0014】
したがって、ガスバーナによって加熱を行うため、従来技術のように電力を使用するヒータに比べてエネルギー消費を削減し、コストダウンを図ることができる。また、加熱室のマッフルの内部を間接的加熱雰囲気温度とするようにしたので、ガスバーナによって直接的にワークを加熱するものと異なり、加熱室内の温度を均一化することができるばかりでなく、加熱室のマッフルの内部における気流の乱れが無くなる。また、ガスバーナによる火炎流を、前記加熱室のマッフルの外周方向に沿って移動させることにより、マッフルの内部を容易に均一な間接的加熱雰囲気温度にすることができ、従来技術の電気ヒータに劣らない均熱化が可能となり、これによりマッフル内のワークを容易に均一な間接的加熱雰囲気温度にすることができる。
【0015】
しかも、マッフルの外周方向に沿って移動する火炎流が前加熱部側に移動するため、加熱室のガスバーナの熱を前加熱部の加熱に利用することができる。
【0016】
また、請求項5の発明は、請求項4の加熱方法において、前記前加熱部が前記脱ろう部及び予熱室であり、搬入側から前記脱ろう部、前記予熱室、前記加熱室の順に並んで設けられ、火炎流を搬入側に噴射するように斜設され前記予熱室に設けたガスバーナーによる火炎流を、前記脱ろう部に送る加熱方法である。
【0017】
また、請求項6の発明は、請求項4又は5の加熱方法において、前記加熱室のガスバーナ及び前記脱ろう部のガスバーナは、前記マッフルの外周方向のうちの前記天板部と前記底板部のいずれか一方に傾斜するように配置されている加熱方法である。
【0018】
したがって、火炎流をマッフルの外周方向に沿って移動させ易くできる。
【0019】
【発明の実施形態】
以下、本発明の加熱装置の第1実施形態について、図1〜図6を参照しながら説明する。同図は加熱装置として焼結炉を例示している。
【0020】
加熱装置たる焼結炉10は、例えばマッフルタイプのメッシュベルト炉に適用したものであって、図1に示すように、圧粉体であるワークが脱ろう部11に搬入されることにより、ワークに含まれる潤滑剤が燃焼又は分解され、次いで予熱室12を通過してワークが所定温度に加熱され、さらに加熱室たる焼結室13にて焼結され、この後、焼結室13の下流側の徐冷部14を経て冷却ゾーン15を通過することにより、所定の物理的・機械的特性及び寸法精度を有する成形品が得られるようにしている。従って、ワークはメッシュベルトにより図1において左側から右側へ搬送され、脱ろう部11,予熱室12,焼結室13,徐冷部14,冷却ゾーン15を順次経ることになる。そして、徐冷部14,冷却ゾーン15は、焼結室13により加熱処理されたワークを冷却する製品冷却ゾーンとなる。
【0021】
そして、脱ろう部11,予熱室12及び焼結室13は、内部に設けられたマッフル(炉芯管)21を加熱し、脱ろう部11内を間接的加熱雰囲気温度とすることにより、ワーク中の潤滑剤を燃焼又は分解させる加熱手段と、予熱室12内を間接的加熱雰囲気温度とすることにより、ワークを予熱する加熱手段と、焼結室13内を間接的加熱雰囲気温度とすることにより、ワークを焼結する加熱手段とを有している。尚、脱ろう部11,予熱室12,焼結室13の順に加熱温度は高くなる。
【0022】
脱ろう部11の加熱手段としては、例えば図2に示すように、脱ろう部11におい、内部に配置されたマッフル21の外面部と対向するように二個のガスバーナ22,23が設けられている。二個のバーナのうち、一方のガスバーナ22がマッフル21の一方の側面21Aの上部に向かうように配置され、他方のガスバーナ23がそれと対向する側面21Bの下部に向かうように配置されている。また、予熱室12及び焼結室13の加熱手段としては、例えば図3に示すように、マッフル21の外周方向に対しては脱ろう部11と同様にして一方及び他方の二個のガスバーナ22A,23Aが設けられている。また、脱ろう部11,予熱室12及び焼結室13において、それぞれセラミックボードなどからなる炉殻24がマッフル21を囲んで設けられると共に、それら炉殻24とマッフル21との間に空間25が形成されている。また、脱ろう部11,予熱室12及び焼結室13の隣り合う各空間25,25,25は連通している。そして、各バーナ22,23,22A,23Aがマッフル21の外側を加熱したとき、一方のガスバーナ22,22Aにより火炎流が側面21Aの外側上部から天板部21Cを伝わって対向側面21B方向に回るようにすると共に、他方のガスバーナ23,23Aによる火炎流が対向側面21Bから底板部21Dの下方を経て側面21A方向に回るようにし、その際、ガスバーナ22,23,22A,23Aの火炎による排ガスは、脱ろう部11において、下方から矢印Aの如く下方より排気させるよう、排気手段(図示せず)によって排気している。尚、メッシュベルト17はマッフル21内を挿通し、該メッシュベルト17によりワークが連続的に搬送される。
【0023】
従って、脱ろう部11において、対をなすガスバーナ22,23によりマッフル21を外側から加熱し、これらガスバーナ22,23の火炎流がマッフル21を外側から周方向に沿って移動することにより、マッフル21の内部が間接的加熱雰囲気温度に加熱され、これにより、ワークが搬送される領域では、ほぼ均一な間接加熱雰囲気温度となるようにしている。そのため、ガスバーナ22,23は、火炎流がマッフル21の外周方向に沿って移動するよう、マッフル21に対し、真っ直ぐに向き合うように配置されている。また、予熱室12及び焼結室13において、対をなすガスバーナ22A,23Aによりマッフル21を外側から加熱し、これらガスバーナ22,23の火炎流がマッフル21を外側から周方向に沿って移動することにより、マッフル21の内部が間接的加熱雰囲気温度に保持され、これにより、ワークが搬送される領域では、ほぼ均一な間接加熱雰囲気温度となるようにしている。そのため、ガスバーナ22A,23Aは、火炎流がマッフル21の外周方向に沿って移動するよう、マッフル21に対し、向き合うように配置されている。そして、本実施形態では、ガスバーナ22,23,22A,23Aにより、従来技術の電気ヒータを用いた場合と同等程度まで、マッフル21の内部の均熱化を図ることができる。
【0024】
さらに、マッフル21の長さ方向に対して、予熱室12及び焼結室13のガスバーナ22A,23Aから噴射される火炎の向きを、搬入側に斜設しており、図4の平面図に示すように、搬送手段たるメッシュベルト17の搬送方向Yにおいて、搬入側に火炎を噴射するようにガスバーナ22A,23Aを斜設している。従って、予熱室12及び焼結室13のガスバーナ22A,23Aによる火炎流はマッフル21の周囲を回りながら、搬入側、すなわちこの例では脱ろう部11へと送られ、該脱ろう部11を加熱して図2などの矢印Aの如く下方より排気される。また、脱ろう部11,予熱室12及び焼結室13の中で最高温となる焼結部13に設けたガスバーナ22A,23Aの火炎が、予熱室12及び脱ろう部11の加熱に利用される。そして、この例では脱ろう部11,予熱室12が前加熱部である。
【0025】
尚、図5及び図6に示すように、ガスバーナ22,23,22A,23Aをマッフル21の外周方向のうちのいずれか一方に沿って傾斜角度を持つように配置してもよく、このようにすると、火炎流がマッフル21の外周方向に沿って移動し易くなる。さらには、脱ろう部11,予熱室12及び焼結室13において、炉殻24とマッフル21との間の距離を適宜選定することが望ましい。
【0026】
脱ろう部11においては、マッフル21内で燃焼又は分解された潤滑剤は、脱ろうガスとして図示しない脱ろうガス排気手段により排気される。この脱ろうガス排気手段としては、例えば図9に図示した排気ダクトと同様なものが挙げられる。
【0027】
そして、脱ろう部11によって脱ろうされたワークは、その後下流側に搬送され、予熱室12で脱ろう部11以上の高温に予熱された後に、焼結室13で焼結され、これら予熱室12及び焼結室13においては、マッフル21内に雰囲気ガスを流し、還元雰囲気下に保持された状態で加熱焼結処理がなされ、徐冷部14及び冷却ゾーン15で徐冷及び冷却されて室温状態とされて、焼結製品となる。
【0028】
このように本実施形態に係る加熱装置と加熱方法においては、請求項1及び4に対応して、加熱炉たる焼結炉10の加熱室たる焼結室13へワークを搬送して該ワークの加熱を行う加熱装置及び加熱方法において、焼結室13は、マッフル21の内部を間接的に加熱して間接的加熱雰囲気温度とするガスバーナ22A,23Aを有し、マッフル21は、対向する側面21A,21Bと、天板部21Cと、底板部21Dとを備え、焼結炉13の搬入側に該焼結室13とマッフル21が連続する前加熱部たる予熱室12及び脱ろう部11を設け、焼結室13のガスバーナ22A,23Aによる火炎流を、焼結室13のマッフル21の外周方向に沿って移動させ、焼結室13のガスバーナ22A,23Aの火炎流の向きが予熱室12側に傾斜するように構成すると共に、前加熱部の搬入側には、火炎流がマッフル21の外周方向に沿って移動するようマッフル21の側面21A,21Bに対して真っ直ぐに向き合うように配置されたガスバーナ22、23を有する脱ろう部11が設けられ、この脱ろう部11において、焼結室13のガスバーナ22A,23A及び脱ろう部11のガスバーナ22,23の火炎流による排ガスを下方より排気させるように構成したから、ガスバーナ22A,23Aによって加熱を行うため、従来技術のように電力を使用するヒータ加熱に比べてエネルギー消費を削減し、コストダウンを図ることができる。また、焼結室13内を間接的加熱雰囲気温度とするようにしたので、ガスバーナ22A,23Aによって直接的にワークを加熱するものと異なり、焼結室13内の温度を均一化することができるばかりでなく、焼結室13内における気流の乱れが無くなり、焼結室13内におけるガス流が乱れることなく、加熱を伴う処理を均一に行うことができ、従来技術の電気ヒータに劣らない均熱化が可能となる。
【0029】
また、ガスバーナ22A,23Aによる火炎流を、焼結室13のマッフル21の外周方向に沿って移動させるから、マッフル21の内部を容易に均一な間接的加熱雰囲気温度にすることができ、従来技術の電気ヒータに劣らない均熱化が可能となり、これにより該マッフル21内のワークを容易に均一な間接的加熱雰囲気温度にすることができる。
【0030】
しかも、マッフル21の外周方向に沿って移動する火炎流は、同時に搬入側の予熱室12側に向う渦流状となって移動するため、焼結室13のガスバーナ22A,23Aの熱を予熱室12及び脱ろう部11の加熱に利用することできる。
【0031】
また、このように請求項2及び4に対応して、前加熱部が脱ろう部11及び予熱室12であり、搬入側から脱ろう部11、予熱室12、加熱室たる焼結室13の順に並んで設けられ、予熱室12は、火炎流を搬入側に噴射するように斜設されたガスバーナ22A,23Aを有する。
【0032】
また、このように請求項3及び6に対応して、ガスバーナ22,23,22A,23Aは、マッフル21の外周方向のうちの天板部21Cと底板部21Dの一方に傾斜するように配置されているから、火炎流をマッフル21の外周方向に沿って移動させ易くできる。
【0033】
図7及び図8は本発明の第2実施形態を示し、上記第1実施形態と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、この例では、一方のガスバーナ22,22Aは、炉殻24内面と天板部21Cの間の空間25に向かって火炎が発せられるように配置され、他方のガスバーナ23,23Aは、炉殻24内面と底板部21Dと間の空間25に向かって火炎が発せられるように配置されており、このように構成することにより、ガスバーナ22,22A,23,23Aの火炎がマッフル21に直接的に当らず、その勢いが弱められないから、火炎流の運動エネルギーを大とすることができる。
【0034】
なお、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、ガスバーナの配置やその数などは適宜選定可能である。特に、本発明の加熱装置及び加熱方法は、実施形態に示した焼結炉に限定されず、熱処理炉,乾燥炉,表面処理炉など各種の工業炉に適用可能である。
【0035】
【発明の効果】
請求項1の発明の加熱装置は、加熱炉の加熱室へワークを搬送して該ワークの加熱を行う加熱装置において、前記加熱室は、マッフルの内部を間接的に加熱して間接的加熱雰囲気温度とするガスバーナを有し、前記マッフルは、対向する側面と、天板部と、底板部とを備え、前記ガスバーナによる火炎流を、前記加熱室のマッフルの外周方向に沿って移動させ、前記加熱室の搬入側に該加熱室とマッフルが連続する前加熱部を設け、前記加熱室のガスバーナの火炎流の向きが前記前加熱部側に傾斜するように構成すると共に、前記前加熱部の搬入側には、火炎流がマッフルの外周方向に沿って移動するようマッフルの前記側面に対して真っ直ぐに向き合うように配置されたガスバーナを有する脱ろう部が設けられ、この脱ろう部において、前記加熱室のガスバーナ及び前記脱ろう部のガスバーナの火炎流による排ガスを下方より排気させるように構成したものであり、マッフルの内部を容易に均一な間接的加熱雰囲気温度にすることができ、また、加熱処理に必要なエネルギー消費の抑制を図り、ランニングコストの低減が可能となり、しかも、加熱室のガスバーナの熱を前加熱部の加熱に利用することできる。
【0036】
また、請求項2の発明は、請求項1の加熱装置において、前記前加熱部が前記脱ろう部及び予熱室であり、搬入側から前記脱ろう部、前記予熱室、前記加熱室の順に並んで設けられ、前記予熱室は、火炎流を搬入側に噴射するように斜設されたガスバーナを有するものであり、マッフルの内部を容易に均一な間接的加熱雰囲気温度にすることができ、また、加熱処理に必要なエネルギー消費の抑制を図り、ランニングコストの低減が可能となり、しかも、加熱室のガスバーナの熱を前加熱部の加熱に利用することできる。
【0037】
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の加熱装置において、前記加熱室のガスバーナ及び前記脱ろう部のガスバーナは、前記マッフルの外周方向のうちの前記天板部と前記底板部のいずれか一方に傾斜するように配置されているものであり、加えて、火炎流をマッフルの外周方向に沿って移動させ易くできる。
【0038】
請求項4の発明の加熱方法は、加熱炉の加熱室へワークを搬送して該ワークの加熱を行う加熱方法において、前記加熱室に設けたガスバーナにより、該加熱室のマッフルの内部を間接的に加熱して間接的加熱雰囲気温度とし、前記加熱室の搬入側に該加熱室とマッフルが連続する前加熱部を設け、前記マッフルは、対向する側面と、天板部と、底板部とを備え、前記加熱室のガスバーナによる火炎流を、該加熱室のマッフルの外周方向に沿って移動させると共に、前記前加熱部側に移動させ、かつ前記前加熱部の搬入側に脱ろう部を設け、マッフルの前記側面に対して真っ直ぐに向き合うよう前記脱ろう部に配置したガスバーナーの火炎流により、前記マッフルを加熱すると共に、前記加熱室のガスバーナ及び前記脱ろう部のガスバーナの火炎流による排ガスを前記脱ろう部の下方より排気させる加熱方法であり、マッフルの内部を容易に均一な間接的加熱雰囲気温度にすることができ、また、加熱処理に必要なエネルギー消費の抑制を図り、ランニングコストの低減が可能となり、しかも、加熱室のガスバーナの熱を前加熱部の加熱に利用することできる。
【0039】
また、請求項5の加熱方法は、請求項4の加熱方法において、前記前加熱部が前記脱ろう部及び予熱室であり、搬入側から前記脱ろう部、前記予熱室、前記加熱室の順に並んで設けられ、火炎流を搬入側に噴射するように斜設され前記予熱室に設けたガスバーナーによる火炎流を、前記脱ろう部に送る加熱方法であり、マッフルの内部を容易に均一な間接的加熱雰囲気温度にすることができ、また、加熱処理に必要なエネルギー消費の抑制を図り、ランニングコストの低減が可能となり、しかも、加熱室のガスバーナの熱を前加熱部の加熱に利用することできる。
【0040】
また、請求項6の加熱方法は、請求項4又は5の加熱方法において、前記加熱室のガスバーナ及び前記脱ろう部のガスバーナは、前記マッフルの外周方向のうちの前記天板部と前記底板部のいずれか一方に傾斜するように配置されている加熱方法であり、加えて、火炎流をマッフルの外周方向に沿って移動させ易くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す加熱装置の側面図である。
【図2】同上、脱ろう部(前加熱部)の断面図である。
【図3】同上、予熱室(前加熱部)及び焼結室(加熱室)の断面図である。
【図4】同上、予熱室及び焼結室の平断面図である。
【図5】同上、図2のガスバーナをマッフル外周方向の一方に傾斜した状態の脱ろう部の断面図である。
【図6】同上、図3のガスバーナをマッフル外周方向の一方に傾斜した状態の予熱室及び焼結室の断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態を示す脱ろう部の断面図である。
【図8】同上、予熱室及び焼結室の断面図である。
【図9】従来の焼結炉における脱ろう部の一例を示す側断面図である。
【符号の説明】
10 焼結炉(加熱炉)
11 脱ろう部(前加熱部)
12 予熱室(前加熱部)
13 焼結室(加熱室)
21 マッフル
21A,21B 側面
21C 天板部
21D 底板部
22,23,22A,23A ガスバーナ
Claims (6)
- 加熱炉の加熱室へワークを搬送して該ワークの加熱を行う加熱装置において、前記加熱室は、マッフルの内部を間接的に加熱して間接的加熱雰囲気温度とするガスバーナを有し、前記マッフルは、対向する側面と、天板部と、底板部とを備え、前記ガスバーナによる火炎流を、前記加熱室のマッフルの外周方向に沿って移動させ、前記加熱室の搬入側に該加熱室とマッフルが連続する前加熱部を設け、前記加熱室のガスバーナの火炎流の向きが前記前加熱部側に傾斜するように構成すると共に、前記前加熱部の搬入側には、火炎流がマッフルの外周方向に沿って移動するようマッフルの前記側面に対して真っ直ぐに向き合うように配置されたガスバーナを有する脱ろう部が設けられ、この脱ろう部において、前記加熱室のガスバーナ及び前記脱ろう部のガスバーナの火炎流による排ガスを下方より排気させるように構成したこと特徴とする加熱装置。
- 前記前加熱部が前記脱ろう部及び予熱室であり、搬入側から前記脱ろう部、前記予熱室、前記加熱室の順に並んで設けられ、前記予熱室は、火炎流を搬入側に噴射するように斜設されたガスバーナを有することを特徴とする請求項1記載の加熱装置。
- 前記加熱室のガスバーナ及び前記脱ろう部のガスバーナは、前記マッフルの外周方向のうちの前記天板部と前記底板部のいずれか一方に傾斜するように配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の加熱装置。
- 加熱炉の加熱室へワークを搬送して該ワークの加熱を行う加熱方法において、前記加熱室に設けたガスバーナにより、該加熱室のマッフルの内部を間接的に加熱して間接的加熱雰囲気温度とし、前記加熱室の搬入側に該加熱室とマッフルが連続する前加熱部を設け、前記マッフルは、対向する側面と、天板部と、底板部とを備え、前記加熱室のガスバーナによる火炎流を、該加熱室のマッフルの外周方向に沿って移動させると共に、前記前加熱部側に移動させ、かつ前記前加熱部の搬入側に脱ろう部を設け、マッフルの前記側面に対して真っ直ぐに向き合うよう前記脱ろう部に配置したガスバーナーの火炎流により、前記マッフルを加熱すると共に、前記加熱室のガスバーナ及び前記脱ろう部のガスバーナの火炎流による排ガスを前記脱ろう部の下方より排気させること特徴とする加熱方法。
- 前記前加熱部が前記脱ろう部及び予熱室であり、搬入側から前記脱ろう部、前記予熱室、前記加熱室の順に並んで設けられ、火炎流を搬入側に噴射するように斜設され前記予熱室に設けたガスバーナーによる火炎流を、前記脱ろう部に送ることを特徴とする請求項4記載の加熱方法。
- 前記加熱室のガスバーナ及び前記脱ろう部のガスバーナは、前記マッフルの外周方向のうちの前記天板部と前記底板部のいずれか一方に傾斜するように配置されていることを特徴とする請求項4又は5記載の加熱方法。
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JP2001160769A JP4465702B2 (ja) | 2001-05-29 | 2001-05-29 | 加熱装置及び加熱方法 |
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