JP4465621B2 - プロジェクションナットの供給装置 - Google Patents

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Description

この発明は、パーツフィーダからのプロジェクションナットを仮止室のストッパ面に当てて所定位置に停止させ、その後、供給ロッドのガイドロッドをプロジェクションナットのねじ孔へ串刺し状に貫通させてプロジェクションナットを目的箇所へ供給するものに関している。
上述のようにして目的箇所へプロジェクションナットを供給するものは、特許第3309245号公報に開示されている。この目的箇所は、一般的に電極のガイドピンであり、ここにプロジェクションナットを供給して相手方の鋼板部品などにプロジェクション溶接をしている。
特許第3309245号公報
通常、パーツフィーダに貯留されているプロジェクションナットは、外形寸法やねじ孔内径が同一とされた1種類のものである。しかし、作業者がよく似た外観形状のプロジェクションナットを床面などから拾ってパーツフィーダに戻したり、やはり外観形状がよく似た他のプロジェクションナットを他のナットボックスから誤ってパーツフィーダに入れたりすることがある。このような場合に、外観形状はほぼ同じであるが外形寸法やねじ孔内径の異なった異常品が混入することになる。
このような異常品が鋼板部品などに溶接されて後工程に供給されると、ボルトのねじ込みが不可能になって手直し工程が必要になったり、生産ラインを一時停止したりすることが発生し、いずれにしても不経済な事態となる。
正常なプロジェクションナットの中に異常なものが混入している状態として、正常品の外形寸法が異常品のそれよりも大きくて、しかも正常品のねじ孔の内径が異常品のそれよりも小さいといった、外形寸法とねじ孔内径の大小関係が交差した関係になる場合がある。他方、正常品と異常品との寸法関係が上記の場合とは逆になることもある。
上述のような寸法関係において、ねじ孔内径の大小関係を判別する機能とプロジェクションナットを1つずつ送出する機能を複合させることが、装置の動作信頼性の向上と構造簡素化にとって有意義であり、要求されるところである。
さらに、上述のような寸法関係になっている複数種類のプロジェクションナットを、パーツフィーダにおける移送段階、供給通路における移送段階、供給ロッドにおける供給段階の各段階において、システム的に判別して異常品を後工程に送り出さないようにすることが、装置の信頼性を完璧なものにする点で重要である。また、このようなシステム性を、パーツフィーダにおける移送段階と供給ロッドにおける供給段階によって編成することも要求されるところである。
本発明は、上記の問題点を解決するために提供されたもので、寸法的に複数化されたプロジェクションナットの中から、確実に異常品を検出することのできるプロジェクションナットの供給装置を提供することを目的とする。
問題を解決するための手段
請求項1記載の発明は、2種類のプロジェクションナットが、一方のプ ロジェクションナットの外形寸法が他方のプロジェクションナットよりも大きくて、しかもそのねじ孔の内径は他方のプロジェクションナットよりも小さくなっている場合に使用される装置であって、
パーツフィーダからのプロジェクションナットを仮止室のストッパ面に当てて所定位置に停止させ、その後、供給ロッドのガイドロッドをプロジェクションナットのねじ孔へ串刺し状に貫通させてプロジェクションナットを目的箇所へ供給する形式のものにおいて、パーツフィーダから仮止室へプロジェクションナットを移送する供給通路に、プロジェクションナットのねじ孔内径の大小を判別するとともにプロジェクションナットを1つずつ送出する確認制御ユニットが配置されており、
パーツフィーダの移送通路に外形寸法が過小であるプロジェクションナットを除去するための計測手段が配置され、
前記確認制御ユニットは、少なくとも最先のプロジェクションナットを受け止める基準ストッパ部材と、この基準ストッパ部材によって位置決めされたプロジェクションナットのねじ孔内に進入可能であってねじ孔の大小状態を確認するチェック部材と、前記最先のプロジェクションナットが送出されて行くときにその次に位置しているプロジェクションナットの移動を拘束する制御部材とによって構成され、
前記供給ロッドは、ねじ孔を貫通する小径のガイドロッドと、このガイドロッドよりも大径とされたロッド部と、ガイドロッドとロッド部の境界部に形成された押出面とを有しており、
ねじ孔の小さなプロジェクションナットに対してはガイドロッドがそのねじ孔を貫通し押出面がプロジェクションナットの端面に衝合するとともに、ねじ孔の大きなプロジェクションナットに対してはロッド部がそのねじ孔を貫通するように、ガイドロッドとロッド部の直径が設定されており、
前記計測手段を通過した異常プロジェクションナットが前記確認制御ユニットにおいて除去され、さらに異常プロジェクションナットが万一確認制御ユニットを通過して仮止室へ到達する事態に備えて仮止室内の異常プロジェクションナットを前記供給ロッドで除去するように構成したことを特徴とするプロジェクションナットの供給装置である。
請求項2記載の発明は、2種類のプロジェクションナットが、一方のプロジェクションナットの外形寸法が他方のプロジェクションナットよりも大きくて、しかもそのねじ孔の内径は他方のプロジェクションナットよりも小さくなっている場合に使用される装置であって、
パーツフィーダからのプロジェクションナットを仮止室のストッパ面に当てて所定位置に停止させ、その後、供給ロッドのガイドロッドをプロジェクションナットのねじ孔へ串刺し状に貫通させてプロジェクションナットを目的箇所へ供給する形式のものにおいて、パーツフィーダから仮止室へプロジェクションナットを移送する供給通路に、プロジェクションナットのねじ孔内径の大小を判別するとともにプロジェクションナットを1つずつ送出する確認制御ユニットが配置されており、
パーツフィーダの移送通路に外形寸法が過大であるプロジェクションナットを除去するための計測手段が配置され、
前記確認制御ユニットは、少なくとも最先のプロジェクションナットを受け止める基準ストッパ部材と、この基準ストッパ部材によって位置決めされたプロジェクションナットのねじ孔内に進入可能であってねじ孔の大小状態を確認するチェック部材と、前記最先のプロジェクションナットが送出されて行くときにその次に位置しているプロジェクションナットの移動を拘束する制御部材とによって構成され、
前記供給ロッドは、ねじ孔を貫通する小径のガイドロッドと、このガイドロッドよりも大径とされたロッド部と、ガイドロッドとロッド部の境界部に形成された押出面とを有しており、
ねじ孔の小さなプロジェクションナットに対してはガイドロッドがそのねじ孔を貫通不可能であるとともに、ねじ孔の大きなプロジェクションナットに対してはガイドロッドがそのねじ孔を貫通し押出面がプロジェクションナットの端面に衝合するように、ガイドロッドとロッド部の直径が設定されており、
前記計測手段を通過した異常プロジェクションナットが前記確認制御ユニットにおいて除去され、さらに異常プロジェクションナットが万一確認 制御ユニットを通過して仮止室へ到達する事態に備えて仮止室内の異常プロジェクションナットを前記供給ロッドで除去するように構成したことを特徴とするプロジェクションナットの供給装置である。
以下、プロジェクションナットを単にナットと記載する場合もある。
発明の効果
前記確認制御ユニットにおいて、プロジェクションナットのねじ孔の大小を判別する機能と、ナットを1つずつ送り出す機能とが複合状態で果たされるので、単一のユニットで複数の機能が実行されて、装置構造の簡素化において効果的である。そして、ナットを1つずつ送り出す箇所においては、ナットを正確な位置に停止させる動作がなされているので、この動作時にねじ孔の大小を判別することができ、判別精度が向上して動作上の信頼性を高めることが可能となる。
記確認制御ユニットは、少なくとも最先のプロジェクションナットを受け止める基準ストッパ部材と、この基準ストッパ部材によって位置決めされたプロジェクションナットのねじ孔内に進入可能であってねじ孔の大小状態を確認するチェック部材と、前記最先のプロジェクションナットが送出されて行くときにその次に位置しているプロジェクションナットの移動を拘束する制御部材とによって構成されている。
ねじ孔の大小状態が確認されるプロジェクションナットは、基準ストッパ部材によってねじ孔の停止位置が正確に定められるので、前記チェック部材は、ねじ孔の小さなナットに対してはナット端面に確実に突き当たり、また、ねじ孔の大きなナットに対してはねじ孔内に確実に進入する。したがって、チェック部材の動作変位の大小によってねじ孔内径の大小が判別でき、基準ストッパ部材の機能に由来した正確な検知動作がえられる。
形寸法が正規寸法以外であるプロジェクションナットを除去するための計測手段が前記パーツフィーダの移送通路に配置されている。
外形寸法が正常ナット(正常品)よりも大きかったりあるいは小さかったりする異常ナット(異常品)を、パーツフィーダの移送通路で除去することができるので、あらかじめ外形寸法の異常問題を解消し、その後、上述のようにねじ孔の内径に関する問題が解消される。このため、パーツフィーダから前記供給通路に至る段階において、異常ナットの除去が系統的になされて正常ナットだけが確実に供給できる。
記計測手段は、外形寸法が過小であるプロジェクションナットを除去するために配置されている。
過小な外形寸法の異常ナットがあらかじめパーツフィーダで除去されるので、それよりも大きな正常ナットがパーツフィーダから正しく送出される。
記計測手段は、外形寸法が過大であるプロジェクションナットを除去するために配置されている。
過大な外形寸法の異常ナットがあらかじめパーツフィーダで除去されるので、それよりも小さな正常ナットがパーツフィーダから正しく送出される。
形寸法とねじ孔の内径の各々に大小差がある少なくとも2種類のプロジェクションナットの内、いずれかのプロジェクションナットを選択して目的箇所へ供給するものである。
パーツフィーダで外形寸法の異常の有無が判別され、供給通路でねじ孔の内径寸法の異常の有無が判別されるので、前記のように、外形寸法とねじ孔の内径の各々に大小差がある場合であっても、いずれか1つのナットを正常ナットとして送給することができる。
記2種類のプロジェクションナットは、一方のプロジェクションナットの外形寸法が他方のプロジェクションナットよりも大きくて、しかもそのねじ孔の内径は他方のプロジェクションナットよりも小さくなっている。
このように、外形寸法とねじ孔内径寸法との大小関係が交差していても、例えば、外形寸法の大きなナットを正常品とする場合、外形寸法の小さなナットをパーツフィーダで選別し、ねじ孔内径の大きなナットを供給通路で選別するという2段階選別が可能となる。したがって、外形寸法の大きな正常ナットを確実に目的箇所へ送出することができ、外形寸法の小さな異常ナットが送出されることが確実に防止できる。
記供給ロッドは、ねじ孔を貫通する小径のガイドロッドと、このガイドロッドよりも大径とされたロッド部と、ガイドロッドとロッド部の境界部に形成された押出面とを有している。
パーツフィーダで外形寸法の大小に基づいた異常ナットの選別がなされ、さらに、異常ナットが残留している場合には、供給通路でねじ孔の大小に基づいた異常ナットの選別がなされる。そして、さらに異常ナットが残存しているときには、供給ロッドの動作で最終的に異常ナットの検知がなされる。このような一連の検知や選別の中にあって、供給ロッドのガイドロッドやロッド部の直径を種々設定することにより、異常ナットを弾き飛ばしたり供給ロッドに異常に長いストロークを行わせたりして、供給ロッドの動作で確実に異常ナットの排除や送出阻止が可能となる。
記供給ロッドは、ねじ孔の小さなプロジェクションナットに対してはガイドロッドがそのねじ孔を貫通し押出面がプロジェクションナットの端面に衝合するとともに、ねじ孔の大きなプロジェクションナットに対してはロッド部がそのねじ孔を貫通するように、ガイドロッドとロッド部の直径が設定されている。
このように、ねじ孔の小さなナットを正常なものとして送出する場合、正常ナットに対してはねじ孔にガイドロッドが貫通し押出面がナット端面にあたるので、正常ナットは供給ロッドにより通常の供給がなされる。もし、何等かの原因で、ねじ孔の大きな異常ナットが仮止室に送られてきた場合には、ロッド部がねじ孔を貫通するので、供給ロッドのストロークが過大になり異常であることが直ちに検出できる。
記供給ロッドは、ねじ孔の小さなプロジェクションナットに対してはガイドロッドがそのねじ孔を貫通不可能であるとともに、ねじ孔の大きなプロジェクションナットに対してはガイドロッドがそのねじ孔を貫通し押出面がプロジェクションナットの端面に衝合するように、ガイドロッドとロッド部の直径が設定されている。
このように、ねじ孔の大きなナットを正常なものとして送出する場合、正常ナットに対してはねじ孔にガイドロッドが貫通し押出面がナット端面にあたるので、正常ナットは供給ロッドにより通常の供給がなされる。もし、何等かの原因で、ねじ孔の小さな異常ナットが仮止室に送られてきた場合には、ガイドロッドはねじ孔を貫通することができず弾き飛ばされるので、異常ナットの供給がなされない。
記プロジェクションナットは、ねじ孔が設けられた本体部と、この本体部と一体に設けられた円形のフランジ部と、このフランジ部に設けられた溶着用突起とによって構成されている。
上述のような形状のプロジェクションナットは、例えば、自動車の車体溶接工程では多種類のものが使用される。このような多種類のナットは、通常、外観形状は同じで外形寸法がわずかに異なっている場合が多くあるので、誤って複数種類のナットが1つのパーツフィーダに収容されることが生じると、どれが正常ナットなのかが判別できないことになる。本発明においては、このような性格のプロジェクションナットを、上述のような動作によって確実に判別し、正常なナットを正しく目的箇所へ供給することができる。
発明の構成、「パーツフィーダからのプロジェクションナットを仮止室のストッパ面に当てて所定位置に停止させ、その後、供給ロッドのガイドロッドをプロジェクションナットのねじ孔へ串刺し状に貫通させてプロジェクションナットを目的箇所へ供給する形式のものにおいて、2種類のプロジェクションナットが、一方のプロジェクションナットの外形寸法が他方のプロジェクションナットよりも大きくて、しかもそのねじ孔の内径は他方のプロジェクションナットよりも小さくなっている場合に使用される装置であって、パーツフィーダの移送通路に外形寸法が過小であるプロジェクションナットを除去するための計測手段が配置され、前記供給ロッドは、ねじ孔を貫通する小径のガイドロッドと、このガイドロッドよりも大径とされたロッド部と、ガイドロッドとロッド部の境界部に形成された押出面とを有しており、ねじ孔の小さなプロジェクションナットに対してはガイドロッドがそのねじ孔を貫通し押出面がプロジェクションナットの端面に衝合するとともに、ねじ孔の大きなプロジェクションナットに対してはロッド部がそのねじ孔を貫通するように、ガイドロッドとロッド部の直径が設定されていること」を含ませることができる。つまり、前述のように、パーツフィーダにおける移送段階と供給ロッドにおける供給段階によって編成されるシステムによって、異常ナットの送出が阻止されている。
上述の構成による作用効果は、前述の作用効果と同様であるが、前記のように外形寸法とねじ孔内径寸法との大小関係が交差している場合に適切で確実な選別機能が実現する。すなわち、外形寸法が大きくてねじ孔内径が小さなナットを正常品として供給する場合、パーツフィーダで外形寸法が大きい方のナットを残し、仮止室でねじ孔の大きなナットは送出しないという一連の動作がえられる。したがって、外形寸法が小さくてねじ孔内径が大きな異常ナットの送出が確実に阻止でき、供給装置としての動作信頼性が確保できる。
さらに、本発明の構成、「パーツフィーダからのプロジェクションナットを仮止室のストッパ面に当てて所定位置に停止させ、その後、供給ロッドのガイドロッドをプロジェクションナットのねじ孔へ串刺し状に貫通させてプロジェクションナットを目的箇所へ供給する形式のものにおいて、2種類のプロジェクションナットが、一方のプロジェクションナットの外形寸法が他方のプロジェクションナットよりも大きくて、しかもそのねじ孔の内径は他方のプロジェクションナットよりも小さくなっている場合に使用される装置であって、パーツフィーダの移送通路に外形寸法が過大であるプロジェクションナットを除去するための計測手段が配置され、前記供給ロッドは、ねじ孔を貫通する小径のガイドロッドと、このガイドロッドよりも大径とされたロッド部と、ガイドロッドとロッド部の境界部に形成された押出面とを有しており、ねじ孔の小さなプロジェクションナットに対してはガイドロッドがそのねじ孔を貫通不可能であるとともに、ねじ孔の大きなプロジェクションナットに対してはガイドロッドがそのねじ孔を貫通し押出面がプロジェクションナットの端面に衝合するように、ガイドロッドとロッド部の直径が設定されていること」を含ませることができる。つまり、前述のように、パーツフィーダにおける移送段階と供給ロッドにおける供給段階によって編成されるシステムによって、異常ナットの送出が阻止されている。
上述の構成による作用効果は、前述の作用効果と同様であるが、前記のように外形寸法とねじ孔内径寸法との大小関係が交差している場合に適切で確実な選別機能が実現する。すなわち、外形寸法が小さくてねじ孔内径が大きなナットを正常品として供給する場合、パーツフィーダで外形寸法が小さい方のナットを残し、仮止室でねじ孔の小さなナットはガイドロッドで弾き飛ばして送出しないという一連の動作がえられる。したがって、外形寸法が大きくてねじ孔内径が小さな異常ナットの送出が確実に阻止でき、供給装置としての動作信頼性が確保できる。
つぎに、本発明のプロジェクションナットの供給装置を実施するための最良の形態を説明する。
図1〜図7は、第1の実施例を示す。
この実施例におけるプロジェクションナットは、外観形状は同じであるが外形寸法とねじ孔内径の寸法が異なっている2種類のナットを対象としている。そして、この2種類のナットの内いずれか一方を正常ナットとして目的箇所へ供給するようにしている。
2種類のナットの寸法関係を理解しやすくするために、図面の所要箇所には実寸法が記載してある。
図2(B)などに示すように、鉄製のプロジェクションナットは、符号1で示されている。このナット1は、六角形(図示していない)をした本体部2にねじ孔3が設けられ、この本体部2と一体に円形のフランジ部4が形成され、このフランジ部4に溶着用突起5が設けてある。そして、ナット1の端面は符号6で示されている。本体部2よりもフランジ部4の方が大きくなっており、したがって、ナット1の外形寸法はフランジ部4の直径を意味している。なお、溶着用突起5は、図2(B),図11には図示してあるが、他の図では図示を省略している。
上述のように、この実施例におけるプロジェクションナットは、外観形状は同じであるが外形寸法とねじ孔内径寸法が異なっている2種類のナットを対象としており、両ナットの寸法関係は図2(B),図3,図4,図7および図8などに示されている。
すなわち、ナット種別・Aナットの外形寸法(フランジ外径)は30mm、ナット種別・Bナットの外形寸法(フランジ外径)は29mm、Aナットのねじ孔内径は10.5mm、Bナットのねじ孔内径は12mmである。したがって、AナットとBナットは外形寸法とねじ孔内径寸法の大小関係が交差した関係になっている。なお、ナットの高さはAナット,Bナットとも15mmで同じである。
この実施例は、図7に示すように、Aナットを正常品として目的箇所へ供給し、Bナットを異常品として除去するものである。
図1は、供給装置全体を示す簡略的な側面図である。符号7はパーツフィーダである。このパーツフィーダ7としては、振動式ボウルの移送通路から送出するもの、回転板に取り付けた磁石で所定個数の部品を吸着してそれを送出通路から送出するもの、あるいは、回転円板で搬送通路に部品を移動させこの部品が移送通路から送出されるもの等いろいろなものが採用できる。この実施例では、振動式ボウルの移送通路から送出する形式のものが採用されている。
以下、仮止室や供給ロッドについて説明する。
パーツフィーダ7から送出されたプロジェクションナット1は、供給通路を構成する供給管8を通過して仮止室9へ移送される。仮止室9に入ってきたナット1は、仮止室9の内面の一部を構成するストッパ部材10に受け止められる。ストッパ部材10には永久磁石11が埋設され、その吸引磁力によりナット1をストッパ部材10に一時係止する。
この一時係止されたナット1のねじ孔3と同軸の状態で供給ロッド12が配置されている。供給ロッド12は、外筒13内に進退可能な状態で収容され、外筒13の端部に結合されたエアシリンダ14によって供給ロッド12が進退するようになっている。外筒13は、機枠などの静止部材15に固定されている。なお、図1に示すように、外筒13に供給管8とストッパ部材10が溶接などによって固定されている。
前記供給管8によって形成されている供給通路(以下、供給通路にも符号8を付してある)に確認制御ユニット16が配置され、このユニット16においてナット1のねじ孔3の内径の大小を判別するとともに、ナット1を1つずつ送出する。図1において、パーツフィーダ7の移送通路に鎖線で示すように、計測手段17が配置され、フランジ部の直径(以下、フランジ外径という)の大小に応じて計測機能を果たすようになっている。すなわち、大きいフランジ外径のナット1を送出するときには、小さなフランジ外径のナット1の送出を禁止し、逆に、小さいフランジ外径のナット1を送出するときには、大きなフランジ外径のナット1の送出を禁止する機能を果たしている。
前記供給ロッド12は、ナット1のねじ孔3を貫通する小径のガイドロッド19と、このガイドロッド19よりも大径とされ外筒13内を摺動するロッド部20と、ガイドロッド19とロッド部20の境界部に形成された押出面21とを有している。供給ロッド12が進出すると、ガイドロッド19がねじ孔3を串刺し状に貫通し、さらに供給ロッド12が進出して押出面21がナット1の端面6に当たると、ナット1は仮止室9から押し出され、目的箇所に供給される。
図1に示した目的箇所は、電気抵抗溶接の固定電極22上に載置された鋼板部品23であり、鋼板部品23は固定電極22の位置決めピン24によって位置決めがなされている。図1の2点鎖線図示のように、供給ロッド12が進出してガイドロッド19の先端部が位置決めピン24の直前で停止すると、ナット1は鋼板部品23上に移載され、そのときに位置決めピン24がねじ孔3内に相対的に進入する。なお、固定電極22と同軸の状態で可動電極25が配置されている。また、後述の確認制御ユニット16から送出されたナット1は空気噴射によって仮止室9へ移送されるようになっており、そのために空気噴射管26が供給管8に接合してある。
つぎに、計測手段17について説明する。
図2(A)および図3に示すように、多数のプロジェクションナット1が収容されるパーツフィーダ7のボウル28は、平面的に見ると円形であり、その内周面に沿って形成された段状の移送通路29上をナット1が順次送出されて行く。この移送通路29は、外周側が高くなった傾斜状態になっている。
この移送通路29を移動しているフランジ外径の大きなAナットは、そのまま通過してパーツフィーダ7から送出され、フランジ外径の小さなBナットはパーツフィーダ7から送出されないようになっている。そのために、移送通路29の途中に計測手段であるゲージ部材30が配置されている。
このゲージ部材30は、所定幅のゲージ孔から転落させるタイプや、光学的な光電センサーで異常寸法箇所を検出するタイプなどいろいろなものが採用できる。この実施例では、前者の転落タイプである。ゲージ部材30は円弧状に伸びた部材であり移送通路29に沿って配置されている。その断面形状は、図3に示すように、底板部材31と上板部材32と両部材31,32を接続する縦板部材33からなるほぼコ字型である。前記底板部材31に細長いゲージ孔34が設けてあり、この孔は図3の紙面に対して垂直方向に伸びている。
前記ゲージ孔34の幅は、フランジ外径の小さなBナットが2点鎖線図示のように転落し、フランジ外径の大きなAナットは転落せずに通過できる大きさとされている。転落するかしないかの基準となる基準面35が底板部材31の内周側に形成され、前記移送通路29の傾斜によってフランジ部4の外周部が基準面35に沿って移動する。したがって、この基準面35を基準位置にしてゲージ孔34の開口幅が設定されている。
ゲージ部材30から転落したフランジ外径の小さなBナットは、ボウル28の外側に設けた受け箱36内に収容される。
上述のようにして、正常なAナットだけがパーツフィーダ7から送出されているときには問題はないのであるが、AナットとBナットのフランジ外径の差が1mmなので、例えば、Bナットのフランジ部4の外周に鉄くずのような不純物が付着したりすると、ゲージ孔34から転落せずにゲージ部材30を通過することがある。このような事態に備えて確認制御ユニット16が設置してある。
つぎに、確認制御ユニット16について説明する。
確認制御ユニット16が配置される箇所の供給管8は、図4(B)に示すように、上向きに開放した断面コ字型の溝部材38に蓋部材39が結合されて矩形断面の供給通路8が形成されている。なお、図4(B)には、後述の基準ストッパ部材の図示は省略してある。
最先位置にあるナット1を受け止める基準ストッパ部材40が供給通路8に対して進退可能な状態で配置されている。この基準ストッパ部材40は、ほぼ直方体のブロック状部材で構成され、その平面状の前端面が基準面41とされている。蓋部材39にエアシリンダ42が取り付けられ、そのピストンロッド43に基準ストッパ部材40が固定してある。基準ストッパ部材40は、ナット1の通過空間を確保するために、エアシリンダ42によって2点鎖線図示の位置まで引き上げられる。なお、蓋部材39に基準ストッパ部材40を受入れる収容孔37が設けてある。
基準ストッパ部材40で受け止められたナット1は、基準面41によってねじ孔3の位置も同時に確定する。このようにしてねじ孔3の位置が確定されたナット1に対して、チェック部材であるゲージロッド44が動作してねじ孔3の大小が判別される。ゲージロッド44は、蓋部材39に取り付けたエアシリンダ45のピストンロッドによって構成され、供給通路8に対して進退動作をするようになっている。
前記ゲージロッド44は、その直径と軸心位置とを選定することによって、ねじ孔3の大きな異常Bナットを検出する。図4(C)において、実線図示のナット1が、フランジ外径が大きくてねじ孔内径が小さい正常Aナットである。また、2点鎖線図示のナット1が、フランジ外径が小さくてねじ孔内径が大きい異常Bナットである。
図4(C)に示すように、正常Aナットに対してはゲージロッド44がナットの端面6に突き当たるので、ゲージロッド44のストロークはごくわずかな小さなものとなる。一方、万一、異常Bナットが入ってきたときには、ねじ孔3の内径が大きいので、ゲージロッド44は同図(C)や(D)に示すように、ねじ孔3を貫通してゲージロッド44は大きなストロークとなる。このように大きなストロークとなった場合に、エアシリンダ45に取り付けたセンサー46でピストン47の位置を検出して、異常ストロークであることが検出される。
この検出信号により、異常Bナットが混入していることが判明するので、基準ストッパ部材40をそのままのストップ位置においておき、異常Bナットを除去する。この除去の方法としてはいろいろなものが採用できるが、例えば、溝部材38の横側に開閉蓋のついた取り出し口(図示していない)を設けて、ここから取り出すようにすることができる。あるいは、細長い工具を用いてパーツフィーダ7の方へ異常Bナットを押し戻して除去することができる。
最先のナット1の次に位置しているナット1は、最先のナット1が送出されるときに移動できないように拘束されている。そのために、蓋部材39に取り付けたエアシリンダ48のピストンロッド49をナットの端面6に押し付けて、2番目のナット1の移動を拘束し、1番目のナット1だけが送出され、前記搬送空気で仮止室9へ移送される。このように、ピストンロッド49は、2番目のナット1を拘束する制御部材の機能を果たしている。なお、供給管8が図1や図4(A)に示すように、傾斜しているときにはナット1が下降するので、搬送空気の噴射を止めることもできる。
上述のように、確認制御ユニット16においては、異常Bナットを検出する機能と、ナット1を1つずつ送出する機能とが複合した状態で果たされている。そして、このような機能が通常の1つずつ送り出す機構に対してわずかな、とくに構成部品に寸法的な改造を施すだけで実現できるので、構造簡素化と多機能化とが両立し、構造面および経済面において効果的である。
なお、図4(A)において、ねじ孔内径φが11mmと表示されているのは、10.5mmではなく11mmであっても検知できるように、この確認制御ユニット16が作られていることを意味している。つまり、ねじ孔内径が12mmから1mm小さくなっても検知可能な寸法取りにして、検知能力を高めたものである。
図5は、各エアシリンダ42,45,48を動作するための空気供給回路図である。空気切換弁50が図示の位置にあるとき、作動空気は実線図示の通路をへて各エアシリンダ42,45,48に供給され、他方、鎖線図示の通路をへて大気開放となっている。実線は、図4(A)に示した状態となる場合を示しており、基準ストッパ部材40によって正常Aナットの位置決めがなされ、この状態でゲージロッド44がナットの端面6に突き当たっている。
ゲージロッド44の動作で正常Aナットであることが確認されると、今度は空気切換弁が動作して実線図示の通路から鎖線図示の通路に切り換えられる。これにより、基準ストッパ部材40とゲージロッド44が後退するのと同時に、ピストンロッド49が進出して2番目のナットの端面6を押さえ付ける。したがって、正常Aナットだけが送出され、ナット1を1つずつ送出する機能が果たされる。
図11は、ゲージロッド44の変形例を示している。同図(B)に示すように、ゲージロッド44が、大径部56と、先端部に形成された小径部57と、大径部56と小径部57との境界部に形成された当たり面58によって形成されている。
同図(A)に示すように、大径のねじ孔3に対しては、大径部56がねじ孔3に進入してゲージロッド44の動作ストロークが大となる。また、小径のねじ孔3に対しては、小径部57がねじ孔3に進入し当たり面58がナット端面6に当たって、ゲージロッド44の動作ストロークが小となる。このようなストロークの大小差Lをセンサー46で検知して異常ナットの検出がなされる。
なお、図11の場合は、A,B両ナットのフランジ外径が同じか、あるいはフランジ外径の差がねじ孔内径の差を下回るときに採用できる例である。
供給ロッドの各部直径とねじ孔内径との関係について説明する。
図6は、仮止室9において永久磁石11で一時係止されているナット1と供給ロッド12との関係を示す側面図である。
確認制御ユニット16において異常Bナットが確実に検知されるのであるが、万一、センサー46が故障したりした場合には、異常Bナットが検出されないで仮止室9へ到達する可能性がある。このような事態に備えて供給ロッド12の各部直径が異常Bナットを検出できるように設定してある。
すなわち、図6(A),(B)に示すように、供給ロッド12のロッド部20の直径が、正常Aナットの小さな内径のねじ孔3よりも大きく設定されているとともに、異常Bナットの大きな内径のねじ孔3よりも小さく設定されている。つまり、ロッド部20の直径は、小さなねじ孔3の内径と大きなねじ孔3の内径の中間値とされている。そして、ガイドロッド19は、小さな内径のねじ孔3を貫通する直径とされている。
したがって、ストッパ部材10に一時係止されているナット1が正常Aナットである場合には、図6(A)に示すように、ガイドロッド19がねじ孔3を貫通して押出面21が端面6に突き当たって、正常なナット押出しが行われる。
一方、ストッパ部材10に一時係止されているナット1が異常Bナットである場合には、図6(B)に示すように、ロッド部20がねじ孔3を貫通してしまうので、異常Bナットは鋼板部品23上に供給されない。このように、異常Bナットがストッパ部材10に吸着されたまま、ロッド部20がねじ孔3を貫通するので、誤品が供給されることが最終的に防止されるのである。
正常Aナットと異常Bナットのフランジ外径には1mmの差がある。したがって、ストッパ部材10に吸着されているA・B両ナットのねじ孔3の中心位置は、0.5mmずれることになる。しかし、このずれ量に比して両ねじ孔内径の差の方が大きいので、上述のようなロッド部20の貫通・不貫通を行わせることができる。
図6(C)および(D)に示した例は、平面的に見ると四角くてフランジ部のないプロジェクションナットの場合である。この四角いナットの場合においても外形寸法やねじ孔内径寸法に、前述の正常Aナットや異常Bナットと同様な寸法差あると、同図(C),(D)のような供給ロッド12の動作で異常品の送出が阻止される。なお、このような四角いナットであっても、図3のようなゲージ部材30による選別や、前記確認制御ユニット16による異常品の検出がなされる。
上述のエアシリンダ42,45,48や供給ロッド12を動作させるエアシリンダ14、あるいは、空気切換弁50などの順を追った動作は、通常使用されている簡単なシーケンス制御装置によって実現することができる。
以上に説明した第1の実施例の作用効果を列記すると、つぎのとおりである。
前記確認制御ユニット16において、プロジェクションナット1のねじ孔の大小を判別する機能と、ナット1を1つずつ送り出す機能とが複合状態で果たされるので、単一のユニット16で複数の機能が実行されて、装置構造の簡素化において効果的である。そして、ナット1を1つずつ送り出す箇所においては、ナット1を正確な位置に停止させる動作がなされているので、この動作時にねじ孔3の大小を判別することができ、判別精度が向上して動作上の信頼性を高めることが可能となる。
前記確認制御ユニット16は、少なくとも最先のプロジェクションナット1を受け止める基準ストッパ部材40と、この基準ストッパ部材40によって位置決めされたプロジェクションナット1のねじ孔3内に進入可能であってねじ孔3の大小状態を確認するゲージロッド44と、前記最先のプロジェクションナット1が送出されて行くときにその次に位置しているプロジェクションナット1の移動を拘束する制御部材であるピストンロッド49とによって構成されている。
このような構成により、ねじ孔3の大小状態が確認されるプロジェクションナット1は、基準ストッパ部材40によってねじ孔3の停止位置が正確に定められるので、ゲージロッド44は、ねじ孔3の小さなナット1に対してはナット端面6に確実に突き当たり、また、ねじ孔3の大きなナット1に対してはねじ孔3内に確実に進入する。したがって、ゲージロッド44の動作ストロークの大小によってねじ孔内径の大小が判別でき、基準ストッパ部材40の機能に由来した正確な検知動作がえられる。
フランジ外径が正規寸法以外であるプロジェクションナット1を除去するための計測手段であるゲージ部材30が、前記パーツフィーダ7の移送通路29に配置されている。
フランジ外径が正常ナット(正常品)よりも大きかったりあるいは小さかったりする異常ナット(異常品)を、パーツフィーダ7の移送通路29で除去することができるので、あらかじめフランジ外径の異常問題を解消し、その後、上述のようにねじ孔3の内径に関する問題が解消される。このため、パーツフィーダ7から前記供給通路8に至る段階において、異常ナットの除去が系統的になされて正常ナットだけが確実に供給できる。
前記ゲージ部材30は、フランジ外径が過小であるプロジェクションナット1を除去するために配置されている。
過小なフランジ外径の異常Bナットがあらかじめパーツフィーダ7で除去されるので、それよりも大きな正常Aナットがパーツフィーダ7から正しく送出される。
フランジ外径とねじ孔3の内径の各々に大小差がある少なくとも2種類のプロジェクションナット1の内、いずれかのプロジェクションナット1を選択して目的箇所へ供給するものである。
パーツフィーダ7でフランジ外径の異常の有無が判別され、供給通路8でねじ孔3の内径寸法の異常の有無が判別されるので、前記のように、フランジ外径とねじ孔3の内径の各々に大小差がある場合であっても、いずれか1つのナット1を正常Aナットとして送給することができる。
前記2種類のプロジェクションナット1は、一方のプロジェクションナット1のフランジ外径が他方のプロジェクションナット1よりも大きくて、しかもそのねじ孔3の内径は他方のプロジェクションナット1よりも小さくなっている。
このように、フランジ外径とねじ孔内径寸法との大小関係が交差していても、例えば、フランジ外径の大きなナット1を正常品とする場合、フランジ外径の小さなナット1をパーツフィーダ7で選別し、ねじ孔内径の大きな異常Bナットを供給通路8で選別するという2段階選別が可能となる。したがって、フランジ外径の大きな正常Aナットを確実に目的箇所へ送出することができ、フランジ外径の小さな異常Bナットが送出されることが確実に防止できる。
前記供給ロッド12は、ねじ孔3を貫通する小径のガイドロッド19と、このガイドロッド19よりも大径とされたロッド部20と、ガイドロッド19とロッド部20の境界部に形成された押出面21とを有している。
パーツフィーダ7でフランジ外径の大小に基づいた異常Bナットの選別がなされ、さらに、異常Bナットが残留している場合には、供給通路8でねじ孔3の大小に基づいた異常Bナットの選別がなされる。そして、さらに異常Bナットが残存しているときには、供給ロッド12の動作で最終的に異常Bナットの検知がなされる。このような一連の検知や選別の中にあって、供給ロッド12のガイドロッド19やロッド部20の直径を種々設定することにより、異常Bナットに対しては供給ロッド12に異常に長いストロークを行わせて、供給ロッド12の動作で確実に異常Bナットの排除が可能となる。
前記供給ロッド12は、ねじ孔3の小さなプロジェクションナット1に対してはガイドロッド19がそのねじ孔3を貫通し押出面21がプロジェクションナット1の端面6に衝合するとともに、ねじ孔3の大きなプロジェクションナット1に対してはロッド部20がそのねじ孔3を貫通するように、ガイドロッド19とロッド部20の直径が設定されている。
このように、ねじ孔3の小さなナット1を正常Aナットとして送出する場合、正常Aナットに対してはねじ孔3にガイドロッド19が貫通し押出面21がナット端面6にあたるので、正常Aナットは供給ロッド12により通常の供給がなされる。もし、何等かの原因で、ねじ孔3の大きな異常Bナットが仮止室9に送られてきた場合には、ロッド部20がねじ孔3を貫通するので、供給ロッド12のストロークが過大になり異常であることが直ちに検出できる。
前記プロジェクションナット1は、ねじ孔3が設けられた本体部2と、この本体部2と一体に設けられた円形のフランジ部4と、このフランジ部4に設けられた溶着用突起5とによって構成されている。
上述のような形状のプロジェクションナット1は、例えば、自動車の車体溶接工程では多種類のものが使用される。このような多種類のナット1は、通常、外観形状は同じでフランジ外径がわずかに異なっている場合が多くあるので、誤って複数種類のナット1が1つのパーツフィーダ7に収容されることが生じると、どれが正常ナットなのかが判別できないことになる。このような性格のプロジェクションナット1を、上述のような動作によって確実に判別し、正常なAナットを正しく目的箇所へ供給することができる。
図8〜図10は、第2の実施例を示す。
この実施例は、図8に示すように、Bナットを正常品として目的箇所へ供給し、Aナットを異常品として除去するものである。
図9は、パーツフィーダ7の移送通路29に配置された計測手段であるゲージ部材51の平面図である。ゲージ部材51は、同図(B)に示すように、上方に開放している断面コ字型の部材によって形成されている。このゲージ部材51には、フランジ外径の大きな異常Aナットが通過できる広幅部52と、フランジ外径の小さな正常Bナットが通過できる狭幅部53と、広幅部52と狭幅部53との境界部に設けたゲージ部54とが設けてある。
フランジ外径の大きな異常Aナットが図9(A)の矢印方向に移送されてくると、フランジ部4がゲージ部54にひっかかって停止する。この停止によってパーツフィーダ7からのナット送出が途絶えるので、作業者は異常があったことに気がつき、ゲージ部54で停止している異常Aナットを除去する。
異常Aナットは上述のようにしてゲージ部材51において除去されるのであるが、もし、何等かの原因、例えば、異常Aナットが傾斜した状態でゲージ部54や狭幅部53を通過すると、異常品がパーツフィーダ7から送出される。このように誤ってゲージ部材51を通過した異常Aナットは、前記確認制御ユニット16において選別され除去される。
この確認制御ユニット16においては、ねじ孔3の内径の小さなナットが異常Aナットとして検出されるので、前記ゲージロッド44が図4(A)に示すように、異常Aナットの端面6に突き当たっている。この状態が異常であることを検知するために、前記センサー46の位置を変えてゲージロッド44のストロークが小であるときにピストン47の位置を検知する。このようにして検知信号がえられたときに異常であることが判定される。その後、前述のようにして異常Aナットが除去される。
さらに、前述の原因と同様な現象で異常Aナットが仮止室9に到達した場合には、図10に示す供給ロッド12の動作で異常Aナットが排除される。すなわち、ガイドロッド19の直径が、小さなねじ孔3の内径よりも大きく設定されているとともに、大きなねじ孔3の内径よりも小さく設定されている。つまり、ガイドロッド19の直径は、小さなねじ孔3の内径と大きなねじ孔3の内径の中間値とされている。そして、押出面21がナット1の端面6に当たるようになっている。それ以外の構成は先の実施例と同じである。
したがって、図10(A)に示すように、ねじ孔3が小径である異常Aナットに対しては、供給ロッド12が進出してくると、ガイドロッド19の先端で異常Aナットを弾き飛ばすこととなり、異常品がこの動作段階で除去される。また、図10(B)に示すように、ねじ孔3が大径である正常Bナットに対しては、ガイドロッド19がねじ孔3を貫通し押出面21がナットの端面6を押し出して、通常の供給動作が実行される。
図10(C)および(D)に示した例は、平面的に見ると四角くてフランジ部のないプロジェクションナットの場合である。この四角いナットの場合においても外形寸法やねじ孔内径寸法に、前述の正常Bナットや異常Aナットと同様な寸法差あると、同図(C),(D)のような供給ロッド12の動作で異常品の送出が弾き飛ばしによって阻止される。なお、このような四角いナットであっても、図3のようなゲージ部材30による選別や、前記確認制御ユニット16による異常品の検出がなされる。
以上に説明した第2の実施例の作用効果を列記すると、つぎのとおりである。
前記ゲージ部材51は、フランジ外径が過大であるプロジェクションナット1を除去するために配置されている。
そのため、過大なフランジ外径の異常Aナットがあらかじめパーツフィーダ7で除去されるので、それよりも小さな正常Bナットがパーツフィーダ7から正しく送出される。
前記供給ロッド12は、ねじ孔3の小さなプロジェクションナット1に対してはガイドロッド19がそのねじ孔3を貫通不可能であるとともに、ねじ孔3の大きなプロジェクションナット1に対してはガイドロッド19がそのねじ孔3を貫通し押出面21がプロジェクションナット1の端面6に衝合するように、ガイドロッド19とロッド部20の直径が設定されている。
このように、ねじ孔3の大きな正常Bナットを送出する場合、正常Bナットに対してはねじ孔3にガイドロッド19が貫通し押出面21がナット端面6にあたるので、正常Bナットは供給ロッド12により通常の供給がなされる。もし、何等かの原因で、ねじ孔3の小さな異常Aナットが仮止室9に送られてきた場合には、ガイドロッド19はねじ孔3を貫通することができず弾き飛ばされるので、異常Aナットの供給がなされない。
この実施例は、図示していないが、外形寸法の大きなナット1に大きな内径のねじ孔3が設けられ、外形寸法の小さなナット1に前記ねじ孔よりも小さな内径のねじ孔3が設けられている場合である。すなわち、外形寸法の大小関係とねじ孔内径の大小関係が、前述のように、交差していない場合である。
このような2種類のナットに対して、前述のゲージ部材30や51により異常ナットの選別を行い、さらに確認制御ユニット16でねじ孔3の大小に基づく異常ナットの選別を行い、最終的に供給ロッド12の直径とねじ孔内径との関係で異常ナットの送出を阻止することができる。
したがって、本発明は、外形寸法の大きなナット1に大きな内径のねじ孔3が設けられ、外形寸法の小さなナット1に前記ねじ孔よりも小さな内径のねじ孔3が設けられている場合にも適用することができる。
上述のように、本発明によれば、パーツフィーダ,確認制御ユニットおよび供給ロッドの各段階において異常ナットの検出機能が発揮されるので、正常ナットだけが確実に目的箇所へ供給され、信頼性の高いナット供給が実現する。したがって、非常に広範な産業分野での利用が期待できる。
装置全体を示す側面図である。 パーツフィーダの部分的な平面図とナットの断面図である。 ゲージ部材の断面図である。 確認制御ユニットの各部の断面図と平面図である。 作動空気の供給回路図である。 ナットと供給ロッドの関係を示す断面図である。 正常Aナットと異常Bナットの比較表である。 異常Aナットと正常Bナットの比較表である。 他のゲージ部材を示す平面図と断面図である。 ナットと供給ロッドの関係を示す断面図である。 ゲージロッドの変形例を示す図である。
符号の説明
1 プロジェクションナット
3 ねじ孔
4 フランジ部
6 端面
7 パーツフィーダ
8 供給管,供給通路
9 仮止室
10 ストッパ部材
12 供給ロッド
16 確認制御ユニット
17 計測手段
19 ガイドロッド
20 ロッド部
21 押出面
28 ボウル
29 移送通路
30 ゲージ部材
40 基準ストッパ部材
41 基準面
46 センサー
49 ピストンロッド
51 ゲージ部材

Claims (2)

  1. 2種類のプロジェクションナットが、一方のプロジェクションナットの外形寸法が他方のプロジェクションナットよりも大きくて、しかもそのねじ孔の内径は他方のプロジェクションナットよりも小さくなっている場合に使用される装置であって、
    パーツフィーダからのプロジェクションナットを仮止室のストッパ面に当てて所定位置に停止させ、その後、供給ロッドのガイドロッドをプロジェクションナットのねじ孔へ串刺し状に貫通させてプロジェクションナットを目的箇所へ供給する形式のものにおいて、パーツフィーダから仮止室へプロジェクションナットを移送する供給通路に、プロジェクションナットのねじ孔内径の大小を判別するとともにプロジェクションナットを1つずつ送出する確認制御ユニットが配置されており、
    パーツフィーダの移送通路に外形寸法が過小であるプロジェクションナ ットを除去するための計測手段が配置され、
    前記確認制御ユニットは、少なくとも最先のプロジェクションナットを受け止める基準ストッパ部材と、この基準ストッパ部材によって位置決めされたプロジェクションナットのねじ孔内に進入可能であってねじ孔の大小状態を確認するチェック部材と、前記最先のプロジェクションナットが送出されて行くときにその次に位置しているプロジェクションナットの移動を拘束する制御部材とによって構成され、
    前記供給ロッドは、ねじ孔を貫通する小径のガイドロッドと、このガイドロッドよりも大径とされたロッド部と、ガイドロッドとロッド部の境界部に形成された押出面とを有しており、
    ねじ孔の小さなプロジェクションナットに対してはガイドロッドがそのねじ孔を貫通し押出面がプロジェクションナットの端面に衝合するとともに、ねじ孔の大きなプロジェクションナットに対してはロッド部がそのねじ孔を貫通するように、ガイドロッドとロッド部の直径が設定されており、
    前記計測手段を通過した異常プロジェクションナットが前記確認制御ユニットにおいて除去され、さらに異常プロジェクションナットが万一確認制御ユニットを通過して仮止室へ到達する事態に備えて仮止室内の異常プロジェクションナットを前記供給ロッドで除去するように構成したことを特徴とするプロジェクションナットの供給装置。
  2. 2種類のプロジェクションナットが、一方のプロジェクションナットの外形寸法が他方のプロジェクションナットよりも大きくて、しかもそのねじ孔の内径は他方のプロジェクションナットよりも小さくなっている場合に使用される装置であって、
    パーツフィーダからのプロジェクションナットを仮止室のストッパ面に当てて所定位置に停止させ、その後、供給ロッドのガイドロッドをプロジェクションナットのねじ孔へ串刺し状に貫通させてプロジェクションナットを目的箇所へ供給する形式のものにおいて、パーツフィーダから仮止室へプロジェクションナットを移送する供給通路に、プロジェクションナットのねじ孔内径の大小を判別するとともにプロジェクションナットを1つずつ送出する確認制御ユニットが配置されており、
    パーツフィーダの移送通路に外形寸法が過大であるプロジェクションナットを除去するための計測手段が配置され、
    前記確認制御ユニットは、少なくとも最先のプロジェクションナットを受け止める基準ストッパ部材と、この基準ストッパ部材によって位置決めされたプロジェクションナットのねじ孔内に進入可能であってねじ孔の大小状態を確認するチェック部材と、前記最先のプロジェクションナットが送出されて行くときにその次に位置しているプロジェクションナットの移動を拘束する制御部材とによって構成され、
    前記供給ロッドは、ねじ孔を貫通する小径のガイドロッドと、このガイドロッドよりも大径とされたロッド部と、ガイドロッドとロッド部の境界部に形成された押出面とを有しており、
    ねじ孔の小さなプロジェクションナットに対してはガイドロッドがそのねじ孔を貫通不可能であるとともに、ねじ孔の大きなプロジェクションナットに対してはガイドロッドがそのねじ孔を貫通し押出面がプロジェクションナットの端面に衝合するように、ガイドロッドとロッド部の直径が設定されており、
    前記計測手段を通過した異常プロジェクションナットが前記確認制御ユニットにおいて除去され、さらに異常プロジェクションナットが万一確認制御ユニットを通過して仮止室へ到達する事態に備えて仮止室内の異常プロジェクションナットを前記供給ロッドで除去するように構成したことを特徴とするプロジェクションナットの供給装置。
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