JP4465241B2 - 種子消毒設備の制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、種籾等の種子を温水に浸漬することにより、種子に付着した種々の雑菌を滅菌消毒する種子消毒設備の制御システムに関するものである。
従来から、種籾を所定温度の温水に所定時間浸漬することにより、種籾に付着した種々の雑菌(例えばいもち病、ばか苗病、褐条病等の病原菌)を滅菌消毒するための設備としては、様々なものが提案されている。
例えば特許文献1には、温水を貯留する上向き開口状の温浴槽と、冷水を貯留する上向き開口状の冷浴槽と、 種籾が収容されるかご状のコンテナを昇降動可能に吊り掛けた状
態で、各浴槽を並べた処理ラインに沿って往復移動可能に構成されたクレーン装置とを備えた種子消毒設備が開示されている。
この場合、クレーン装置に対する操作具を作業者が手動で操作することにより、クレーン装置は処理ラインに沿って移動したり、これに吊り掛けられた種籾入りのコンテナは昇降動したりする。このような手動操作により、コンテナは温浴槽から冷浴槽の順でそれぞれに浸漬されるので、大量の種籾を消毒することが可能となる。
特開平11−318118号公報
しかし、前記特許文献1の種子消毒設備で大量の種籾を消毒処理する場合は、1台のクレーン装置を直線状の処理ラインに沿って往復移動させることになるから、クレーン装置を処理ライン上流側の種籾投入位置まで戻すときは、当該クレーン装置に吊り掛けられたコンテナの中身は空である。このため、クレーン装置1往復で消毒処理する作業時間が長くかかって処理ラインの稼動率が著しく低く、消毒コストが嵩むという問題があった。
また、クレーン装置の往復移動とコンテナの昇降動とを、作業者が押しボタンスイッチ等の操作具を手動操作することにより実行しなければならないから、手間がかかって面倒であるばかりか、生産性も低いという問題もあった。
そこで、本発明は、以上の問題点を解消し、大量の種子を短時間で効果的に消毒処理することができる種子消毒設備の制御システムを提供することを技術的課題とするものである。
この技術的課題を解決するため、請求項1の発明は、種籾等の種子を温水に浸漬することにより、当該種子に付着している種々の雑菌を滅菌消毒する種子消毒設備であって、温水を貯留する温浴槽と、冷水を貯留する冷浴槽と、これら浴槽を温浴槽から冷浴槽の順で並べた処理ライン上にこれに沿って延びるように配置されたライン経路と、当該ライン経路の両端間をつなぐ連係経路と、前記ライン経路及び前記連係経路に沿って循環移動可能に構成された複数台の搬送装置とを備え、当該各搬送装置には、種子を収容するかご状のコンテナが、前記ライン経路に沿っての移動時に前記各浴槽に対して順次浸漬されるように昇降動可能に設けられ、前記ライン経路は、前記各搬送装置が選択的に移動し得るように複数列並列状に配置され、これら全てのライン経路の両端間を前記1つの連係経路で接続することにより、前記各ライン経路と前記連係経路とが閉ループ状に構成されている種子消毒設備において、前記各温浴槽内の水温を検出するための温度センサと、前記連係経路の適宜箇所で待機中の前記搬送装置が通過する前記ライン経路を選択するための選択スイッチと、前記各搬送装置の駆動を制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記任意の温度センサの検出情報によりこれに対応する前記温浴槽内の水温が設定温度域であると判断した場合に、この温浴槽上の前記ライン経路に対応した前記選択スイッチが操作されたとき、前記コンテナが前記選択された前記ライン経路の前記各浴槽に対して適宜時間だけ浸漬されるように、前記待機中の搬送装置の駆動を制御するものである。
請求項1の構成によると、種子の消毒処理を連続的に実行することができ、大量の種籾を効率よく短時間で消毒することができる。
これにより、処理ラインの稼動率が向上して生産性を高めることができるという効果を奏する。
これら各ライン経路及び前記連係経路に沿って前記各搬送装置を連続的に循環移動させるという処理サイクルを繰り返すことができ、種子の消毒処理を前記各処理ラインで並行して且つ連続的に実行することができる。
従って、単位時間当たりの処理量を格段に増やすことができるから、生産性の向上に著しい効果を発揮するという効果を奏する。
前記任意の温度センサの検出情報によりこれに対応する前記温浴槽内の水温が設定温度域であると判断した場合に、この温浴槽上の前記ライン経路に対応した前記選択スイッチが操作されたとき、前記コンテナが前記選択された前記ライン経路の前記各浴槽に対して適宜時間だけ浸漬されるので、前記各搬送装置の移動及び前記コンテナの昇降動を作業者が手動操作する必要はなくなり、前記各処理ラインにおける前記各浴槽への浸漬工程を自動化することができる。これにより、作業者の負担を著しく低減することができ、作業の効率化を図ることができるという効果を奏する。
また、前記各処理ラインの使用状況(例えば温浴槽の箇所に他の搬送装置がないこと等)に応じて、前記搬送装置の通過すべき前記ライン経路を簡単且つ確実に選択することができるから、前記処理ラインごとに高い稼働率を維持することができ、生産性の向上に寄与することができるという効果も奏する。
以下に、本発明を具体化した実施形態を図面(図1〜図4)に基づいて説明する。図1は種子消毒設備を示す概略平面図、図2は1つの処理ラインでの作業手順を示す概略説明図、図3は図2のIII−III視側断面図、図4は制御装置としてのコントローラの機能ブロック図である。
種子消毒設備1は、多数本の支柱と、隣り合う支柱の上端間に架設された横梁や当該横梁間に架設された横桟等からなるフレームとにより、骨組が構成されている。種子消毒設備1は、温水を貯留する上向き開口状の温浴槽2と、冷水を貯留する上向き開口状の冷浴槽3と、水切り用の作業台4とを平面視で一列状(直列状)に並べた処理ラインLを複数列(実施形態では5列)備えている。これら各処理ラインLは平面視で並列状に配置されている。図1では、各処理ラインLに対して、下から上に向かう順に符号La〜Leを付している。
この実施形態の各処理ラインLでは、図1の右側から温浴槽2、冷浴槽3、作業台4の順に並んでいる。各処理ラインLの最後尾(図1で各作業台4の左側)には、当該各処理ラインLの方向と交差する方向に延びるエンドレスベルト式の払い出しコンベヤ5が設けられている。
フレームのうち処理ラインL群及び払い出しコンベヤ5の上方箇所には、平面視で複数の閉ループを組み合わせた形状に形成された断面略I字型の吊りレール6が取り付けられている。この吊りレール6は、各処理ラインLに沿って延びるラインレール部7(実施形態では5本)と、これら各ラインレール部7の一端部(図1では右端部)間を繋ぐ搬入レール部8と、払い出しコンベア5に沿って延びると共に各ラインレール部7の他端部(図1では左端部)間を繋ぐ搬出レール部9と、搬出入両レール部8,9間を接続する待機レール部10とにより構成されている。ラインレール部7は特許請求の範囲に記載したライン経路に相当し、搬出入レール部8,9及び待機レール部10は特許請求の範囲に記載した連係経路に相当する。
吊りレール6には、当該吊りレール6に沿って移動(走行)可能なランナー12と電動式チェーンブロック13とを有する多数個の搬送装置11が吊り掛けられている。
ランナー12には、これに取り付けられた転動ローラ(図示せず)を回転駆動させるための正逆回転可能な走行用モータ14と、吊りレール6における各浴槽2,3、作業台4及び払い出しコンベヤ5の直上箇所に付した停止位置マーク(図示せず)を検出するための停止位置センサ15とを備えている。なお、停止位置マークは、吊りレール6のうち籾袋投入位置IN(図1及び図2参照)に対応する箇所(待機レール部10と搬入レール部8とが交差する箇所)にも配置されている。
各ランナー12の搬送方向(図1の矢印C方向参照)前面には、光若しくは赤外線型、超音波型又は静電容量型等の非接触式の近接センサ16が、発光(発信)部と受光(受信)部とを搬送方向前方に向けた状態で設けられている。近接センサ16は、搬送方向前側の所定距離内に他のランナー12が存在するか否かを感知するように構成されている。
チェーンブロック13には、チェーン17を巻き取るドラム(図示せず)を回転駆動させるための正逆回転可能な昇降用モータ18と、チェーン17の巻取り・繰出し量を検出するためのロータリエンコーダ19とを備えている(図4参照)。
なお、各ランナー12に対するチェーンブロック13の取り付け位置は、当該チェーンブロック13が平面視で各浴槽2,3、作業台4及び払い出しコンベア5の略中心部を通過するように設定されている。また、詳細には図示していないが、フレーム及び吊りレール6には各搬送装置11に給電するためのトロリー線等を備えている。
種籾を詰めた籾袋Aを収容するためのコンテナ20は、金属パイプ又は棒材で上下面開口のカゴ状に形成されている。コンテナ20の下面開口部には、観音開き式に開閉可能な一対の底蓋21,21が装着されている。コンテナ20の上端に設けられた複数本の吊り棒22は、チェーンブロック13におけるチェーン17の下端側に配置されたシーブ23に対して溶接等で一体に固着されている。シーブ23に対する吊り棒22群の固定位置は、チェーンブロック13で吊り上げた状態でコンテナ20の重心を安定させるため、平面視でコンテナ20の中心部に位置するように設定されている。コンテナ20の大きさは、例えば必要性、用途、各浴槽2,3の大きさ等に応じて設定すればよい。
この実施形態のコンテナ20には、チェーンブロック13による昇降操作だけで両底蓋21,21を開き動させる機構が取り付けられている。詳細は図示していないが、例えば以下に説明するような機構を採用すればよい。
すなわち、一方の底蓋21の自由端部には、他方の底蓋21の自由端部に形成された穴状又は突起状の係止部に係脱するラッチ爪を、前記係止部との係合方向に付勢されるように取り付ける。当該ラッチ爪を有する底蓋21には、下向きに突出した開放ピンを上下に出没可能に設ける。そして、開放ピンの没入動(押し込み動)に連動して、ラッチ爪が係合解除されるように構成する。このように構成すると、通常は、ラッチ爪が係止部に係合していて両底蓋21,21が開くことはないが、例えば払い出しコンベヤ5等にコンテナ20を着地させることにより開放ピンを上向きに押し込むと、ラッチ爪が外れて両底蓋21,21が開き動するのである。
なお、作業者が両底蓋21,21を閉じれば、ラッチ爪が係止部に蹴り込み係合して、両底蓋21,21がコンテナ20の下面開口部を覆った状態で回動不能に保持される。
図3に示すように、各処理ラインLの温浴槽2には、水タンク等の水供給源Wに連通する水供給管24と、ボイラ等の蒸気発生源Sに連通する蒸気供給管25とが連通接続されている。各温浴槽2の内部には、側面視略L字型の放散管26が適宜本数配置されている。各放散管26の立状部分は、温浴槽2内へのコンテナ20の浸漬を妨げないように、温浴槽2の内側壁際で上向きに延びている。これら各立状部分には、蒸気放散用の多数個のノズル27が温浴槽2の内部に向かって開口するように形成されている。
温浴槽2内には、内部に貯留された温水の水温を検出するための入力手段としての温度センサ28(図4参照)が配置されている。この実施形態では、温度センサ28の検出値に基づいて、蒸気供給管25の中途部に設けられたバルブ29の開閉度を電磁ソレノイド等のバルブ駆動回路30で調節することにより、温浴槽2内の水温を自動的に調節し得るように構成されている。
各温浴槽2には、温水を撹拌するためのポンプPも連通接続されている。ポンプPの吸引口31と吐出口32とは、高さ位置を変えて温浴槽2内に開口している。従って、ポンプPを駆動させると、温浴槽2内の温水が上層と下層とで入れ替わるように強制的に循環する。これにより、蒸気の熱が温水(又は冷水)に対して均等に伝わり、その結果、温浴槽2の各部位で水温が均一化される。なお、放散管26を使用せずに、温浴槽2の内側壁から蒸気を直接吹き込むように構成してもよい。吸引口31と吐出口32とは上下逆に配置してもよい。温水が平面視で旋回するように循環させてもよい。
各温浴槽2には、内部の温水を排出するための排出口を有する排出管33も連通接続されている。各温浴槽2の近傍箇所には、作業者の注意を喚起する報知手段の一例である警報ランプ34が配置されている(図4参照)。
各処理ラインLの冷浴槽3は、蒸気供給管25と放散管26と警報ランプ34とを備えていない点で温浴槽2と相違しているが、その他の構成は温浴槽2と同様である。
一方、種子消毒設備1における籾袋投入位置INの近傍箇所には、搬送装置11の駆動制御や水温制御等を司る制御ボックス35が配置されている(図1参照)。この制御ボックス35の一側面には、液晶モニタ等の表示部37、各種操作スイッチ類、及び報知手段の一例である警報ブザー38等を有する制御盤36が取り付けられている。当該制御ボックス35内には、制御装置としてのコントローラ40が配置されている。
この制御装置としてのコントローラ40は、浴槽2,3や搬送装置11等に設けられたセンサやスイッチ等の複数の入力手段からの制御情報に基づいて、各コンテナ20が各浴槽2,3に適宜時間だけ浸漬されるように、各搬送装置11の駆動を制御する機能を有するものである。
詳細は図示していないが、コントローラ40は、各種演算処理や制御を実行する中央処理装置(CPU)の他、制御プログラムやデータを記憶させるための読出し専用メモリ(ROM)、制御プログラムやデータを一時的に記憶させるための随時読み書き可能メモリ(RAM)、タイマ機能としてのクロック、センサやアクチュエータ等の各入出力手段との間でデータ(制御情報)のやり取りをするための入出力インターフェイス等を備えている。
コントローラ40の入力インターフェイスには、各ランナー12に設けられた停止位置センサ15及び近接センサ16、各チェーンブロック13に設けられたロータリエンコーダ19、各温浴槽2内に配置された入力手段の一例としての温度センサ28、籾袋投入位置INで待機している搬送装置11が通過するラインレール部7を選択するための入力手段としての複数個(ラインレール部7の数と同じ、実施形態では5個)の選択スイッチ39、種子消毒設備1全体の電源を入り切り操作するためのメインスイッチ41、使用するラインレール部7の数を予め設定するためのライン設定器42、及び各温浴槽2内の水温を予め設定するための温度設定器43等がそれぞれ接続されている。
なお、制御盤36に設けられた各種操作スイッチ類の中には、前述した選択スイッチ39、メインスイッチ41及びライン設定器42が含まれる。各選択スイッチ39は、警報ランプ37と同様に、各温浴槽2の近傍箇所に配置してもよい。
他方、出力インターフェイスには、各搬送装置11における走行用モータ14のモータ駆動回路44及び各昇降用モータ18のモータ駆動回路45、電磁ソレノイド等のバルブ駆動回路30、液晶モニタ等の表示部37、報知手段としての各警報ランプ34及び警報ブザー38等がそれぞれ接続されている。
次に、図1及び図2を参照しながら、種子消毒設備1による種子消毒作業の一例について説明する。作業者は、種子消毒作業に先立ち、ライン設定器42の設定操作により、消毒すべき種籾の量に応じて使用ライン数を設定しておく(図1では3列のラインレール部7(処理ラインLa〜Lc)を使用する設定となっている)。また、使用される処理ラインLの各浴槽2,3には、温水又は冷水を溜めておくと共に、温度設定器43の設定温度をT℃(例えば60℃等)に設定しておく。
まず、作業者は、籾袋投入位置INで待機している搬送装置11のチェーンブロック13に吊り掛けられたコンテナ20に対して、種籾を詰めた籾袋Aを収容する。
次いで、3列の処理ラインLa〜Lcのうち任意のものの温浴槽2内の水温が設定温度域T±ΔT℃(例えば60±1℃等)であることを、当該温浴槽2に対応した温度センサ28が感知すると、コントローラ40は、この任意の1つの処理ラインLでの消毒作業が可能になったと判断して、温浴槽2の近傍箇所にある警報ランプ34を点灯又は点滅させると共に、警報ブザー38を断続的又は連続的に鳴動させる。これにより、作業者は、前記任意の1つの処理ラインLにおける温浴槽2が設定温度域に到達したことを認識することができる(作業者の注意を喚起することができる)。
次いで、作業者が、前記温浴槽2の箇所に搬送装置11及びコンテナ20がないことを確認した上で、前記任意のラインレール部7(処理ラインL)に対応した選択スイッチ39を押下すると、この選択スイッチ39の押下により指定されたラインレール部7に向かって、籾袋投入位置INにある搬送装置11が発進する。なお、警報ランプ34及び警報ブザー38は選択スイッチ39の押下で停止する設定である。
搬送装置11が指定された処理ラインLのラインレール部7内に入って、温浴槽2の直上に位置する停止位置マークを停止位置センサ15で感知すると、当該搬送装置11は停止し、チェーンブロック13に吊り掛けられたコンテナ20を下降させて温浴槽2の温水中に適宜時間(例えば10分程度)だけ浸漬する。この際、コンテナ20を2〜3回程度上下に揺動させることにより、籾袋A内の種籾と温水とをなじませるようにするのが望ましい。
前記適宜時間が経過すると、搬送装置11はコンテナ20を上昇させてから冷浴槽20の箇所まで(冷浴槽3に対応した停止位置マークを停止位置センサ15で検出するまで)ラインレール部7に沿って移動し、次いで、コンテナ20を下降させて冷浴槽3の冷水中に適宜時間(例えば5分程度)だけ浸漬する。
次いで、搬送装置11は、再びコンテナ20を上昇させてから作業台4の箇所まで(作業台4に対応する停止位置マークを停止位置センサ15で検出するまで)ラインレール部7に沿って移動した後、当該作業台4の箇所で数分程度(例えば3〜4分)保持することにより籾袋Aの水切りをする。この際、コンテナ20は作業台4上に着地せず、宙吊りの状態となっている。
次いで、搬送装置11は、ラインレール部7から搬出レール部9に移動し、当該搬出レール部9の適宜箇所に付された停止位置マークの箇所で停止する。そして、コンテナ20を下降させて払い出しコンベヤ5上に着地させることにより、開放ピンが上向きに押し込まれてラッチ爪が係合解除する。その後、このままコンテナ20を上昇させることにより、コンテナ20の両底蓋21,21が観音開き式に開き、コンテナ20内の籾袋Aが払い出しコンベヤ5上に載置される。このように、実施形態では、チェーンブロック13による昇降操作のみで、コンテナ20の両底蓋21,21を開いて籾袋Aを排出することができる。
払い出しコンベヤ5上に載置された籾袋Aは、籾袋払い出し位置OUT(搬出レール部9と待機レール部10との交差箇所の下方、図1及び図2参照)にまで移送された後、作業者がパレットや台車等に人力で移動させて、催芽等の次工程に運ばれる。
コンテナ20から籾袋Aを排出した後、搬送装置11は搬出レール部9から待機レール部10に移動する。そして、吊りレール6における籾袋投入位置INに対応する箇所に付された停止位置マークを停止位置センサ15で検出することにより、搬送装置11は当該停止位置マークの箇所で停止し待機する。このとき、開放状態の両底蓋21,21は作業者が閉じるようにする。
なお、搬送装置11の移動の途次において、ランナー12に設けられた近接センサ16が搬送方向前側の所定距離内に他のランナー12が存在するのを感知した場合は、当該搬送装置11は一旦停止する。前記他のランナー12の存在がなくなれば、一旦停止していた搬送装置11は目指す停止位置マークの箇所に移動すべく復帰する。
このような処理サイクルを繰り返して、籾袋Aを収容したコンテナ20が吊り掛けられた各搬送装置11を搬入レール部8、各ラインレール部7、搬出レール部9及び待機レール部10に沿って循環移動させることにより、多数の籾袋Aを連続的に消毒処理することができる。従って、かかる種子消毒設備1を用いて消毒処理作業を行うと、大量の種籾を効率よく短時間で消毒することができる。
また、この種子消毒設備1での消毒処理作業時には、各搬送装置11の移動やコンテナ20の昇降動を、作業者が手動で操作しなくてもよい。すなわち、各処理ラインLにおける各浴槽2,3への浸漬及び水切りという一連の消毒工程を自動化することができる。これにより、作業者の負担を著しく低減することができ、作業の効率化を図ることができる。
しかも、処理ラインLに対応したラインレール部7を並列状に複数列配置すると共に、搬送装置11も複数台備えていることに加えて、作業者が各選択スイッチ39を押下することにより、籾袋投入位置INで待機している搬送装置11ごとに、通過するラインレール部7を選択し種籾の消毒処理を実行するので、当該消毒処理を各処理ラインLで並行して且つ連続的に実行することができる。これにより、単位時間当たりの処理量を格段に増やすことができ、換言すると、トータルの作業時間を短縮することができる。
以上のことから、本発明の趣旨消毒設備1を採用すると、作業者の負担を少なくした上で、生産性を格段に向上させることができるのである。
また、種子消毒設備1を稼動させる際には、3ライン以上使用する場合であっても、籾袋投入位置INに1人、籾袋払い出し位置OUTに1人の計2人の作業者を配置すれば足りる。これにより、複数列の処理ラインLを備えた種子消毒設備1でありながら、省力化を図ることが可能であり、作業効率を低下させることなく、種籾の消毒作業にかかるコストを抑制することができる。
さらに、任意の処理ラインLの温浴槽2内の水温が設定温度域T±ΔT℃であることを、当該温浴槽2に対応した温度センサ28が感知した場合に、作業者が前記任意の処理ラインLに対応した選択スイッチ39を押下することにより、籾袋投入位置INで待機している搬送装置11が通過するラインレール部7を選択するように制御されるので、各処理ラインLの使用状況(例えば温浴槽2の箇所に搬送装置11及びコンテナ20がないこと等)に応じて、搬送装置11が通過すべきラインレール部7を簡単且つ確実に選択することができる。これにより、処理ラインLごとに高い稼働率を維持することができ、生産性の向上に寄与することができる。その上、各搬送装置11が通過し得るラインレール部7を自動的に選択するための複雑な制御システムを構築する必要がないので、種子消毒設備1自体のコストを抑制することもできる。
もちろん、通過すべきラインレール部7の自動選択のための制御システムの構築は可能である。例えば、任意の処理ラインLの温浴槽2内の水温が設定温度域T±ΔT℃であることを、当該温浴槽2に対応した温度センサ28が感知した場合に、この温浴槽2の直上に位置するラインレール部7の停止位置マークを検出している停止位置センサ15が存在しないとき(温浴槽2上に搬送装置11がないとき)、コントローラ40が籾袋投入位置INにある搬送装置11を前記ラインレール部7に向かって発進させるように制御すればよいのである。
このように制御すると、コンテナ20に籾袋Aを積み込んだ後から払い出しコンベヤ5に排出するまでの作業工程を完全に自動化することが可能になり、作業者の負担軽減に対して高い効果を発揮することができる。
本発明は、前述の実施形態に限らず、種籾以外の様々な種類の種子に対して広く適用でき、また、様々な態様に具体化することができる。
例えば、特許請求の範囲に記載した「かご状のコンテナ」とは、温水又は冷水を種籾等の種子に接触させ得るように、内外に通水可能なものの総称であり、様々な素材で様々の形状に製造できる。素材としては棒材やパイプ、線材、金網、パンチングメタル等などの種々のものを使用できるし、合成樹脂の成形品でもよい。コンテナ20の形状も、直方体状、円筒状、浅い皿状等、必要に応じて種々の形状にすることができる。
種子は、前述の実施形態のように袋詰めするに限らず、コンテナ20に直接格納したり載せたりしてもよい。この場合、種子がコンテナ20から漏れ出さないように、コンテナ20の網目を極力細かくする必要がある。
浴槽における温水の加温手段は、蒸気やヒータなど種々のものを使用できる。浴槽の数は必要に応じて設定したらよい。各処理ラインLには、温浴槽2の前に、予め種子を温めるための予備温浴槽を設けても差し支えない。各浴槽2,3の平面形状もコンテナ20の形状に合わせて設定すればよい。
搬送装置11は自動的に駆動する構成でもよいし、手動で操作する構成でもよい。閉ループ状の吊りレール6には、少なくとも1列のラインレール部7があればよい。また、搬送装置に取り付けられた吊り掛け手段は、前述のチェーンブロック13に限らず、ワイヤー式のもの等、様々なタイプのものを採用できる。
種子消毒設備を示す概略平面図である。 1つの処理ラインでの作業手順を示す概略説明図である。 図2のIII−III視側断面図である。 制御装置としてのコントローラの機能ブロック図である。
A 籾袋
C 搬送方向
L,La〜Le 処理ライン
1 種子消毒設備
2 温浴槽
3 冷浴槽
6 吊りレール
7 ライン経路としてのラインレール部
8 連係経路としての搬入レール部
9 連係経路としての搬出レール部
10 連係経路としての待機レール部
11 搬送装置
12 ランナー
13 チェーンブロック
20 コンテナ
28 入力手段としての温度センサ
39 入力手段としての選択スイッチ
40 制御装置としてのコントローラ
42 ライン設定器
43 温度設定器

Claims (1)

  1. 種籾等の種子を温水に浸漬することにより、当該種子に付着している種々の雑菌を滅菌消毒する種子消毒設備であって、
    温水を貯留する温浴槽と、冷水を貯留する冷浴槽と、これら浴槽を温浴槽から冷浴槽の順で並べた処理ライン上にこれに沿って延びるように配置されたライン経路と、当該ライン経路の両端間をつなぐ連係経路と、前記ライン経路及び前記連係経路に沿って循環移動可能に構成された複数台の搬送装置とを備え、当該各搬送装置には、種子を収容するかご状のコンテナが、前記ライン経路に沿っての移動時に前記各浴槽に対して順次浸漬されるように昇降動可能に設けられ、
    前記ライン経路は、前記各搬送装置が選択的に移動し得るように複数列並列状に配置され、これら全てのライン経路の両端間を前記1つの連係経路で接続することにより、前記各ライン経路と前記連係経路とが閉ループ状に構成されている種子消毒設備において、
    前記各温浴槽内の水温を検出するための温度センサと、前記連係経路の適宜箇所で待機中の前記搬送装置が通過する前記ライン経路を選択するための選択スイッチと、前記各搬送装置の駆動を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記任意の温度センサの検出情報によりこれに対応する前記温浴槽内の水温が設定温度域であると判断した場合に、この温浴槽上の前記ライン経路に対応した前記選択スイッチが操作されたとき、前記コンテナが前記選択された前記ライン経路の前記各浴槽に対して適宜時間だけ浸漬されるように、前記待機中の搬送装置の駆動を制御することを特徴とする種子消毒設備の制御システム。
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