JP4464387B2 - オゾン水生成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、陽イオン交換膜の経時疲労と不純物の付着に起因する膜性能の低下を防止することのできるオゾン水生成方法に関する。
現在、産業用に普及しているオゾン水の製法は、大別して放電により生成したオゾンガスに溶解させるガス溶解法、電解により生成したオゾンガスを水に溶解させる電解ガス溶解法、電解面に原料水を直接接触させてオゾン水を生成させる直接電解法(例えば、特許文献1参照)の3方式が実用されている。直接電解法は、ガス溶解法や電解ガス溶解法に比べて、より簡単な方法で高濃度のオゾン水を生成できると知られている。
このような直接電解法は、具体的には、ケーシング内を固形電解質膜によって陽極室と陰極室とに仕切り、陽極室側の固形電解室膜面に陽極電極を、陰極室側の固形電解質膜面に陰極電極をそれぞれ圧接して設けた装置を使用して、陽極室及び陰極室に水を供給するとともに陽極電極と陰極電極との間に直流電圧を印加することによってオゾン水を生成している。
しかし、上記装置においてオゾン水生成運転を継続すると、オゾン水の濃度が次第に低下する現象が観察されている。この原因としては、継続運転することによって固形電解質膜の分子配列が少しずつ乱れることによって、膜の性能が低下するためであることが知られている。また、継続運転によって固形電解質膜の陰極側の表面にカルシウムやマグネシウムなどの汚れ成分(主として硬度成分)が付着し、これらの汚れ成分によってもオゾン水生成効率が阻害されるという問題がある。
そこで、固形電解質膜自体の性能の劣化防止として、陽極電極と陰極電極の両方を液圧シリンダによって固形電解質膜に対して圧接及び離脱可能に設け、直流電圧の印加時に液圧シリンダを前進作動させて陽極電極及び陰極電極を固形電解質膜に圧接させ、直流電圧のオフ時に液圧シリンダを後退作動させて陽極電極及び陰極電極を固形電解質膜から離脱させることにより、固形電解質膜が再び電解に使用し得る回復状態になる所定時間の間停止させる技術がある(例えば、特許文献2参照)。
特開平8−134678号公報 特開平11−172482号公報
しかしながら、上記特許文献2に記載の装置では、陽極電極及び陰極電極を固形電解質膜から圧接・離脱するために液圧シリンダといった機械的な手段が必要なため、装置が極めて複雑で大型化し、高価になるという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、陽イオン交換膜の経時疲労の回復及び汚れ成分の除去を簡易にかつ安価に行うことのできるオゾン水生成方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、例えば図1に示すように、
陽イオン交換膜21a〜21cの一方の面に陽極電極22を圧接し、他方の面に陰極電極23を圧接し、前記陽極電極及び前記陰極電極に水を供給するとともに前記陽極電極と前記陰極電極との間に直流電圧を印加することによってオゾン水を生成するオゾン水生成方法において、
前記陽イオン交換膜は、複数枚重ねられており、複数の陽イオン交換膜は、互いに質量が異なるもので、かつ、前記陽極電極側の陽イオン交換膜は、前記陰極電極側の陽イオン交換膜よりも厚さが厚く、
前記陽極電極及び前記陰極電極に水を供給することによって吸水状態となった前記陽イオン交換膜に、正極性の直流電圧を印加してオゾン水を生成した後、一定時間以上の無通電時間を置いて、逆極性の直流電圧を印加することにより前記陽イオン交換膜に電気刺激が与えられて、電歪現象により、陽イオン交換膜の分子配列の乱れが矯正されて、元の膜性能に復帰させることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、吸水状態となった陽イオン交換膜に正極性の直流電圧を印加してオゾン水を生成した後、一定時間以上の無通電時間を置いて、逆極性の直流電圧を印加することにより、陽イオン交換膜の分子配列をみだりに撹乱することなく陽イオン交換膜に電気刺激が与えられて、電歪現象により、陽イオン交換膜の分子配列の乱れが矯正されて、元の膜性能に復帰させることができる。その結果、陽イオン交換膜の経時疲労の回復と、陽イオン交換膜に付着したカルシウムやマグネシウム等といった汚れ成分を除去することができる。これによって、陽イオン交換膜の性能が低下することなく、オゾン水生成効率の向上を図ることができる。また、従来のように液圧シリンダといった機械的な手段を必要とせずに、装置も単純となり小型化を図れ、安価に製造することができる。
無通電時間を置かずに逆極性の直流電圧を印加した場合、陽イオン交換膜の分子配列が一層大きく乱されて、次に正極性の直流電圧を印加してオゾン水を生成しても逆に性能を低下させてしまったり、性能の回復が不能になったりすることがあるためである。
また、陽イオン交換膜は複数枚重ねられているので、逆極性の直流電圧を印加した場合に見られる電歪現象は、陽イオン交換膜を同じ厚さの1枚の膜にした場合に比べて、薄い複数枚の膜とした場合の方が大きく変位し、汚れを落とし易くなる。特に、カルシウムやマグネシウムなどの汚れ成分の大部分は陰極電極に接している膜の、陰極電極側に付着するので、陰極電極に接触している膜には薄い陽イオン交換膜を使用することが効果的である。
さらに、複数の陽イオン交換膜は互いに質量が異なるものであるので、オゾン発生にも、付着した汚れを落とすにも有効なオゾン水生成方法を実現することができる。
特に、厚さの厚い陽イオン交換膜は電気抵抗がそれだけ大きく、高い電圧を維持するのでオゾン発生には有利である。一方、電歪現象を利用して付着した汚れを落とすためには、厚さの薄い膜が有利である。したがって、オゾンを発生する陽極電極側の陽イオン交換膜には厚い膜を、陰極電極側の陽イオン交換膜には薄い膜を使用することによって、オゾン発生に有利でかつ、付着した汚れを確実に落とすことができるといった両方の効果を実現することができる。
請求項2の発明は、請求項1に記載のオゾン水生成方法において、
前記一定時間以上の無通電時間を1分間以上とすることを特徴とする。
請求項2の発明によれば、1分間以上の無通電時間を置くことによって、無通電時間後に逆極性の直流電圧を印加して電歪現象を起こさせると、陽イオン交換膜は無通電時間(休止時間)の間に正常な状態に復帰しようとする状態に入る。そして、逆極性の直流電圧を印加すると陽イオン交換膜の分子配列が正しく矯正されて、次に正極性の直流電圧を印加してオゾン水を生成した場合には、経時疲労や汚れ成分の除去はほぼ初期状態に近い性能を示すまで回復させることができる。
請求項の発明は、請求項1又は2に記載のオゾン水生成方法において、
前記正極性の直流電圧の印加及び前記逆極性の直流電圧の印加とは、パルス波電流を印加することを特徴とする。
請求項の発明によれば、正極性の直流電圧の印加及び前記逆極性の直流電圧の印加とは、パルス波電流を印加するので、電歪現象を繰り返し起こさせることで、陽イオン交換膜の膜性能の劣化をより回復させることができる。特に、カルシウムやマグネシウム等の除去に有効となる。
請求項の発明は、請求項1〜のいずれか一項に記載のオゾン水生成方法において、
前記陽イオン交換膜の一方の面に前記陽極電極が圧接し、他方の面に前記陰極電極が圧接することによって、前記陽イオン交換膜は前記陽極電極と前記陰極電極との間でのみ保持されて、前記陽イオン交換膜の上下端部が固定されていないことを特徴とする。
請求項の発明によれば、陽イオン交換膜が陽極電極と陰極電極との間でのみ保持されて、陽イオン交換膜の上下端部が固定されていないので、陽イオン交換膜の変位が阻害されずに、電歪現象を起こし易く保持することができる。
本発明によれば、陽イオン交換膜の経時疲労の回復と、付着した汚れ成分の除去を簡易かつ安価に行うことができ、オゾン水生成効率の向上を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、オゾン水生成装置100の側断面図であり、 (a)は、陽イオン交換膜21a〜21cを強く圧接した場合を示し、(b)は、電歪現象を起こしやすくするため陽イオン交換膜21a〜21cを軽く接触した場合を示したものである。
まず、本発明に係るオゾン水生成方法で使用するオゾン水生成装置100について説明する。オゾン水生成装置100は、原料水(例えば、水道水)が流入されるケーシング1内に触媒電極2を配置して構成したもので、触媒電極2に正極性の直流電圧を印加することによって微細オゾン気泡を発生させて、発生間近の微細オゾン気泡を水に溶解させることによりオゾン水を生成し、生成後、逆極性の直流電圧を印加することによって触媒電極2の陽イオン交換膜21の経時疲労の回復及び汚れ成分の除去を行うことのできる装置である。
具体的には、ケーシング1は、長尺な筒状をなし、ケーシング1内の略中央部に触媒電極2が配置されて、これによってケーシング1内の空間が陽極室11Aと陰極室11Bとに仕切られている。また、ケーシング1の上端部には、陽極室11Aに連通し、水が供給される陽極側供給口12Aと、陰極室11Bに連通し、水が供給される陰極側供給口12Bとがそれぞれ形成されている。陽極側供給口12Aには陽極室11Aに通じる陽極側供給路13Aが形成され、陰極側供給口12Bには陰極室11Bに通じる陰極側供給路13Bが形成されている。また、陽極側供給口12A及び陰極側供給口12Bには、例えば、図示しないが水が貯留されたタンクに接続された低吐出圧の小型ポンプや水道栓に連結されている。
一方、ケーシング1の下端部には、陽極室11Aに連通し、陽極室11Aで生成されたオゾン水が排出される陽極側排出口14Aと、陰極室11Bで生成された水素水等が排出される陰極側排出口14Bとがそれぞれ形成されている。陽極排出口14Aには陽極室11Aに通じる陽極側排出路15Aが形成され、陰極側排出口14Bには陰極室11Bに通じる陰極側排出路15Bが形成されている。陽極側排水口14Aには、例えば図示しないが、ケーシング1内で生成されたオゾン水を貯留するタンクに接続するためのポンプやノズル等に連結されている。陰極側排水口14Bには、例えば図示しないが、ケーシング1内で生成された水素水を貯留するタンクに接続するためのポンプやノズル等に連結されている。
また、陽極側供給口12Aと陰極側供給口12Bとの間のケーシング1の内壁面には、後述する複数枚の陽イオン交換膜21a〜21cの上端部が挿入される挿入穴16が形成され、陽極側排出口14Aと陰極側排出口14Bとの間のケーシング1の内壁面には、複数枚の陽イオン交換膜21a〜21cの下端部が挿入される挿入穴17が形成されている。
このようなケーシング1において、陽極側供給口12A及び陰極側供給口12Bから水が供給され、陽極側供給路13A、陽極側排出路15A、陰極側供給路13B及び陰極側排出路15Bを通って、陽極側排出口14A及び陰極側排出口14Bへと水流が発生している。
触媒電極2は、互いに対向して配置された複数枚の陽イオン交換膜21a〜21cと、陽イオン交換膜21aの陽極室11A側を向く一方の面に圧接された陽極電極22と、陽イオン交換膜21cの陰極室側11Bを向く他方の面に圧接された陰極電極23とを備えている。
ケーシング1の内壁面のうち陽極室11A側を向く面には凹部が形成されて、この凹部内に陽極電極22を保持する保持板18Aが取り付けられて、陽極電極22が保持板18Aに保持されている。同様に、ケーシング1の内壁面のうち陰極室11B側を向く面に凹部が形成されて、この凹部内に陰極電極23を保持する保持板18Bが取り付けられて、陰極電極11Bが保持板18Bに保持されている。保持板18A,18Bの背面には、適切なバネ定数のゴムや樹脂等の部材を組み合わせることが、オゾン生成に優れ、後述の逆極印加にも有効な接触圧力を実現できる点で好ましい。
また、陽極電極22と陰極電極23との間には、電源装置(図示しない)の出力端24が電気的に連結され、直流電圧が印加されるように構成されている。すなわち、陽極電極22及び陰極電極23は、各電極22,23に導線を介して電源装置に連結されている。陽極電極22と陰極電極23間に印加する直流電圧は、例えば6〜15ボルトが好ましく、パルス波電流が好ましい。
複数枚の陽イオン交換膜21a〜21cとしては、従来公知のものを使用することができ、発生するオゾンに耐久性の強いフッ素系陽イオン交換膜を使用することができ、例えば厚さおよそ100〜300μmが好ましい。また、陽極電極22及び陰極電極23よりも上下の長さが長くなっており、その上端部及び下端部が上述した挿入穴16,17にそれぞれ挿入されている。さらに、これら複数枚の陽イオン交換膜21a〜21cは、互いに質量が異なるもの、例えば陽極電極22側の陽イオン交換膜21aは厚いものを、陰極電極23側の陽イオン交換膜21cは薄いものを使用することが好ましい。これによって、オゾン発生にも優れ、汚染防止にも優れたオゾン生成装置100とすることができる。
陽極電極22は、織網状又はグレーチングメタル状とすることが好ましい、なお、図1中では、陽極電極22が織網状の場合を示している。具体的に、織網状とは細い線材を格子状に織ったもので、グレーチングメタル状とは、線材を溶接したような一体格子状のものである。
陽極電極22としては、オゾン発生触媒機能を有した金属を使用し、この金属としては白金又は白金被覆金属の電極を使用することが好ましい。
このように織網状やグレーチング状の陽極電極22とすることによって、陽極電極22を構成する部材の交点部位Pが尖って外面に突出し、水流と接触して渦流を生じ、陽極電極22で発生したオゾンの微泡を巻き込んで溶解を早めることができる。
陰極電極23としては、白金、銀、チタン等の金属や薄い銀製金網の表面を塩化銀被覆を施したものを使用することが好ましい。また、陰極電極23も陽極電極22と同様にグレーチング状とすることが好ましく、特に、陰極電極23は陽極電極22よりも目の粗さが粗くなるように形成されていることが好ましい。
以上の複数枚の陽イオン交換膜21a〜21c、陽極電極22及び陰極電極23は、それぞれ平板状に形成されており、これら複数枚の陽イオン交換膜21a〜21c、陽極電極22及び陰極電極23が密着して圧接されている。ここで、陽イオン交換膜21a〜21cと、陽極電極22及び陰極電極23との接合圧力は、図1(a)、(b)に示すように、通電できる状態でかつ後述するように逆極性の直流電圧の印加により陽イオン交換膜21a〜21cが変位できる範囲に調整する。すなわち、通電できる状態とは、陽イオン交換膜21a〜21cと陽極電極22及び陰極電極23が接触していることが条件となり、接触面圧を下げ、軽く接触させることが好ましい(例えば、図1(b)参照)。陽イオン交換膜21a〜21cが変位できる範囲とは、陽イオン交換膜の厚み、重ねる枚数などにより異なり、オゾンの生成状態や電歪現象を観察しながら決定することが好ましい。
そして、陽イオン交換膜21a〜21cの上端部及び下端部を各挿入穴16,17に挿入するとともに、保持板18Aに陽極電極22を固定し、保持板18Bに陰極電極23を固定することによって触媒電極2がケーシング1内に取り付けられている。このように、陽イオン交換膜21a〜21cは陽極電極22と陰極電極23との間で保持されて、陽イオン交換膜21a〜21cの上下端部がケーシング1内に固定されている。
次に、上述の構成からなるオゾン水生成装置100を使用したオゾン水生成方法について説明する。
陽極側供給口12A及び陰極側供給口12Bから水をケーシング1内に供給して、陽極電極22面及び陰極電極23面に水を連続接触させる。同時に、電源装置を駆動させることによって陽極電極22及び陰極電極23間に所定の電圧を印加する。この通電により水が電気分解されて、陽極電極22側にはオゾン気泡が発生し、陰極電極23側には水素気泡が発生する。発生したオゾン気泡は水に溶解してオゾン水となり、陽極側排出口14Aから排出され、水素気泡は水に溶解して水素水となり、陰極側排出口14Bから排出される。
このようにしてオゾン水が生成されると、一定時間以上の無通電時間を置いて逆極性の直流電圧を印加する。一定時間以上とは、例えば1分間以上とすることが好ましい。ここで、正極性とは、陽極電極22を陽極とし陰極電極23を陰極とすることを言い、逆極性とは、陽極電極22を陰極とし陰極電極23を陽極とすることを言う。実用的には2個の電磁接触器などの手段を用いて、正逆の切り換えを行い、所定の電圧を印加する。
なお、正極性の電圧印加と逆極性の電圧印加の変更時は、例えば、正極性の電圧を所定時間印加することによって自動的に逆極性の電圧印加に変更され、その後、逆極性の電圧を所定時間印加することによって自動的に正極性の電圧印加に変更されるように設定することが好ましい。
このように正極性から逆極性の電圧を印加することによって、吸水したゲル状の陽イオン交換膜21a〜21cが短時間の電気刺激によりミクロ状態で変位する。このため、陽イオン交換膜21a〜21cの経時疲労が回復し、付着したカルシウムやマグネシウム等の汚れ成分が除去される。その後、再び正極性の電圧を印加することによって、陽イオン交換膜21a〜21cの性能が低下することなく、繰り返しオゾン水を生成することができる。
以上のように、本発明の実施の形態によれば、吸水状態となった陽イオン交換膜21a〜21cに正極性の直流電圧を印加してオゾン水を生成した後、一定時間以上の無通電時間を置いて、逆極性の直流電圧を印加することにより、陽イオン交換膜21a〜21cの分子配列をみだりに撹乱することなく電気刺激が与えられて、電歪現象により、陽イオン交換膜21a〜21cの分子配列の乱れが矯正されて、元の膜性能に復帰させることができる。その結果、陽イオン交換膜21a〜21cの経時疲労の回復と、陽イオン交換膜21a〜21cに付着したカルシウムやマグネシウム等といった汚れ成分を除去することができる。これによって、陽イオン交換膜21a〜21cの性能が低下することなく、オゾン水生成効率の向上を図ることができる。また、従来のように液圧シリンダといった機械的な手段を必要とせずに、装置も単純となり小型化を図れ、安価に製造することができる
パルス波電流を印加するので、電歪現象を繰り返し起こさせることで、陽イオン交換膜21a〜21cの膜性能の劣化をより回復させることができる。特に、カルシウムやマグネシウム等の除去に有効となる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記実施の形態では、陽イオン交換膜21a〜21cは三枚使用したが、一枚や二枚であっても良く、四枚以上であっても構わない。
また、上記実施の形態では、陽イオン交換膜21a〜21cの上下端部が、挿入穴16,17に挿入されて固定されているとしたが、陽イオン交換膜21a〜21cの上下端部が挿入穴16,17に挿入されずに、陽極電極22及び陰極電極23にのみ保持されていても良い。このようにすることによって、陽イオン交換膜21a〜21cの変位が阻害されずに、電歪現象を起こし易い状態で保持することができる。
次に、本発明のオゾン水生成方法による実施例について説明する。
白金製の陽極電極を用い、銀に塩化銀被覆を施した陰極電極を使用し、厚さの異なる三枚の陽イオン交換膜にはデュポン製のナフイオン膜を使用した。そして、これら三枚の陽イオン交換膜、陽極電極及び陰極電極を重ね合わせて圧接した触媒電極を、図1に示すようにケーシング内の所定位置に配置し、陽極側供給口及び陰極側供給口から蒸留水を供給し、陽極電極及び陰極電極間に12Vの正極性の直流電圧を印加したところ、流量5L/分において約28Aの電流が流れ、陽極側排出口から5ppmのオゾン水を得た。180分経過後、4ppmの濃度に低下したので、2分間の休止後、1秒間の逆極性の直流電圧を印加して電気刺激を与えることにより、元の5ppmのオゾン濃度に復帰したことが観察された。すなわち、経時劣化した陽イオン交換膜の膜性能が電気刺激により回復し、また、膜表面に付着したカルシウムやマグネシウムが離脱したためであると考えられる。また、経時疲労や汚れの度合いにより無通電時間の長短が考えられるが、上記実験によれば2分以上置けばほぼ問題なく回復することが認められる。したがって、本発明の効果が認められる。
オゾン水生成装置100の側断面図であり、(a)は、陽イオン交換膜21a〜21cを強く圧接した場合を示し、(b)は、電歪現象を起こしやすくするため陽イオン交換膜21a〜21cを軽く接触した場合を示したものである。
符号の説明
2 触媒電極
21a,21b,21c 陽イオン交換膜
22 陽極電極
23 陰極電極
100 オゾン水生成装置

Claims (4)

  1. 陽イオン交換膜の一方の面に陽極電極を圧接し、他方の面に陰極電極を圧接し、前記陽極電極及び前記陰極電極に水を供給するとともに前記陽極電極と前記陰極電極との間に直流電圧を印加することによってオゾン水を生成するオゾン水生成方法において、
    前記陽イオン交換膜は、複数枚重ねられており、複数の陽イオン交換膜は、互いに質量が異なるもので、かつ、前記陽極電極側の陽イオン交換膜は、前記陰極電極側の陽イオン交換膜よりも厚さが厚く、
    前記陽極電極及び前記陰極電極に水を供給することによって吸水状態となった前記陽イオン交換膜に、正極性の直流電圧を印加してオゾン水を生成した後、一定時間以上の無通電時間を置いて、逆極性の直流電圧を印加することにより前記陽イオン交換膜に電気刺激が与えられて、電歪現象により、陽イオン交換膜の分子配列の乱れが矯正されて、元の膜性能に復帰させることを特徴とするオゾン水生成方法。
  2. 前記一定時間以上の無通電時間を1分間以上とすることを特徴とする請求項1に記載のオゾン水生成方法。
  3. 前記正極性の直流電圧の印加及び前記逆極性の直流電圧の印加とは、パルス波電流を印加することを特徴とする請求項1又は2に記載のオゾン水生成方法。
  4. 前記陽イオン交換膜の一方の面に前記陽極電極が圧接し、他方の面に前記陰極電極が圧接することによって、前記陽イオン交換膜は前記陽極電極と前記陰極電極との間でのみ保持されて、前記陽イオン交換膜の上下端部が固定されていないことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のオゾン水生成方法。
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