JP4464329B2 - 信号出力制御装置、及び信号出力制御方法 - Google Patents
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Description
このようなLSI内部には、各機能ブロック間を接続するバス等、多数の信号線が含まれており、LSIの性能評価として、信号線を流れる信号の値を出力端子に出力して観測することが行われる。近年では、信号線の多ビット化やマルチレイヤー化に伴って信号線の本数が増大してきているため、基準クロックの1サイクルで得られる多ビットの信号値を限られた出力端子で観測する必要性が高まっている。
そこで、本発明は、所定の基準クロックで稼動する複数の信号線を流れる信号の値を、出力端子を介してリアルタイムに外部から観測することができるようにする信号出力制御装置、および信号出力制御方法を提供することを目的とする。
また、本発明の第3態様に係る信号出力制御装置は、第1態様に係る信号出力制御装置において、前記出力クロック決定部は、前記信号線選択部により選択された信号線を流れる信号における前記基準クロックの1サイクルあたりの各値を、当該1サイクル分の期間内に出力できるよう出力クロックを決定する
ことを特徴とする。
また、本発明の第4態様に係る信号出力制御装置は、第2態様に係る信号出力制御装置において、前記信号線選択部により選択された信号線の本数をN、前記基準クロック選択部により選択された基準クロックの周波数をF、前記観測用出力端子の本数をMと定義すると、前記出力クロック決定部は、N*F≦M*fを満たすfを出力クロックの周波数として決定することを特徴とする。
また、本発明の第6態様に係る信号出力制御装置は、第4態様に係る信号出力制御装置において、前記信号出力制御装置は、前記出力クロック決定部により決定された出力クロックで出力する際、前記信号出力制御部が前記基準クロックの1サイクルにおける各信号の値を出力する期間内で、前記観測用出力端子の中で信号の出力を行わない観測用出力端子があるとき、所定の値を示すダミー信号を生成するとともに前記出力を行わない観測用出力端子を介して出力することでデータパディングを行い、かつ前記ダミー信号が出力されている観測用出力端子数と出力数を示すパディング識別信号を出力するダミー信号出力部を備えることを特徴とする。
さらに、観測用出力端子上で出力クロックに基づいて信号の観測を行う際に、ダミー信号が出力されていることを認識することができるため、観測用出力端子上で信号の値を観測しやすくなる。
前記出力クロック決定部は、前記異なる基準クロックの中から最も高速な基準クロックと、前記信号線選択部により選択された信号線の本数とに基づいて出力クロックを決定し、前記信号出力制御部は、前記信号選択部により選択された信号線を流れる各信号を各基準クロックでサンプリングし、サンプリングした各信号値を前記出力クロック決定部により決定された出力クロックの各サイクルで出力することを特徴とする。
また、本発明の第8態様に係る信号出力制御装置は、第7態様に係る信号出力制御装置において、前記信号出力制御装置は、前記出力クロック決定部により決定された出力クロックで各信号の値を出力する際、前記各基準クロックの各信号値を出力するサイクル期間ごとの境界を示すクロック境界信号を生成するとともに、生成したクロック境界信号を前記観測用出力端子以外の出力端子を介して出力するクロック境界信号出力部を備えることを特徴とする。
また、本発明の第9態様に係る信号出力制御装置は、第7態様に係る信号出力制御装置において、前記信号出力制御装置は、前記出力クロック決定部により決定された出力クロックで出力する際、前記信号出力制御部が前記2以上の基準クロックのうち1の基準クロックで各信号の値を出力する期間内で、前記観測用出力端子の中で出力を行わない観測用出力端子があるとき、ダミー信号を生成するとともに前記出力を行わない観測用出力端子を介して出力することでデータパディングを行い、かつ前記ダミー信号が出力されている観測用出力端子数と、出力クロック周波数を示すパディング識別信号を出力するダミー信号出力部を備えることを特徴とする。
さらに、観測用出力端子上で出力クロックに基づいて信号の観測を行う際に、ダミー信号が出力されていることを認識することができるため、観測用出力端子上で信号の値を観測しやすくなる。
<実施の形態1>
<1.構成>
まず、本発明の実施の形態1に係る信号出力制御装置100の構成について説明する。
信号出力制御装置100は、SoC等の集積回路パッケージ内に実装されており、マイクロプロセッサやメモリ等、集積回路パッケージ内に備わる他のデバイス間を繋ぐ信号線と接続することで、これら信号線を流れる信号の値を集積回路パッケージに備わる観測用出力端子を介して外部に出力するものである。観測用出力端子は、バスモニター等の外部の観測機器と接続し、集積回路パッケージ外から信号の値を観測するための出力端子である。
図1に示すように、信号出力制御装置100は、信号線選択ブロック101、出力クロック決定ブロック105、及び信号出力制御ブロック111という3つの大きな機能ブロックを有している。
(信号線選択ブロック101)
信号線選択ブロック101は、SoC等のシステムLSI上に備わるデバイス間を結ぶ信号線と接続し、これら信号線の中から観測を行いたい信号(以下、「観測対象信号」という)の信号線を選択する。
ここで、基準クロック決定部102は、複数の基準クロックに基づいて稼動する信号群の中から外部に出力を行いたい基準クロックを決定する。この決定は、ユーザが所望の基準クロックを指示することで行われる。具体的には、集積回路パッケージ内に備わるマイクロプロセッサに入力装置が接続されている場合は、この入力装置を介してユーザが基準クロックのクロックIDを入力することで指示を行うことができる。
(出力クロック決定ブロック105)
出力クロック決定ブロック105は、信号線選択ブロック101で選択された信号を取り込むとともに、この信号を出力する際の出力クロックを決定する。
ここで、基準クロック選択部106は、外部から入力される複数の基準クロックの中から、基準クロック決定部102で決定した基準クロックを選択する。
FIFOバッファ108は、FIFO(First In First Out:ファースト・イン・ファースト・アウト)方式であって、サンプリング部107から送られる信号をバッファリングする。
出力クロック決定部110は、セレクタ104が選択した信号線数を検知し、この信号線数と、基準クロック選択部106で選択した基準クロックと、記憶部109に記憶されている観測用出力端子の本数とに基づいて、集積回路パッケージに備わる観測用出力端子に信号を出力するための最適な出力クロックを決定する。具体的には、セレクタ104が選択した信号線数をN(本)、基準クロック選択部106で選択した基準クロックをF(MHz)、記憶部109に記憶されている観測用出力端子の中で観測対象信号を出力する観測用出力端子の本数をM(本)とそれぞれおくと、N*F≦f*Mを満たすf(MHz)を出力クロックの周波数として決定する(「*」は乗算記号を示す)。特に、過度に出力クロックの周波数を上げすぎないよう考慮すると、N*F≦f*Mを満たすfとして、最小のものを決定することが望ましい。
(信号出力制御ブロック111)
信号出力制御ブロック111は、出力クロック決定ブロック105で決定された出力クロックに基づいて外部から入力されるモニタークロックを補正し、補正したクロックでもって、FIFOバッファ108に取り込んだ信号値を集積回路パッケージに備わる観測用出力端子を介して外部に出力する。なお、外部から入力されるモニタークロックは、信号出力制御装置100で動作可能な最大速度のクロックである。
分周器112は、FIFOバッファ108の信号線幅に応じてモニタークロックを分周し、分周したクロックでFIFOバッファ108から信号を読み出すクロックを決定する。
最後に、パラレル/シリアル変換部115が各信号値をシリアルに変換する。具体的には、M分割された各信号線群に流れる信号値をそれぞれ、出力周期補正部114で補正した出力クロックにて、M本の各観測用出力端子に逐次出力する。
<2.動作>
上述した構成により、信号出力制御装置100は次の通り信号値の出力処理を行う。
図5は、信号出力制御装置100が行う信号出力制御動作を示すフローチャートである。
図5を参照すると、まず、信号選択ブロック101で外部への出力を行いたい信号線を選択する。具体的には、基準クロック決定部102で決定した基準クロックで稼動する信号の中から、信号決定部103で決定した本数分セレクタ104で選択する(S100)。セレクタ104で選択した信号線を流れる信号は、出力クロック決定ブロック105にパラレルに送られる。
また、この間、セレクタ104が選択した信号線の本数と、基準クロック選択部106で選択した基準クロックと、記憶部109に記憶されている観測用出力端子の本数とに基づいて、出力クロック決定部110が最適な出力を決定し(S103)、決定した出力を信号出力制御ブロック111の出力周期補正部114に送出する。
パラレル/シリアル変換部115は、パラレルに送られてきた信号をシリアルに変換し、出力周期補正部114がモニタークロックを補正した出力でもって観測用出力端子に信号を出力する(S106)。
<2−1.具体例>
ここで、具体例として、「信号出力制御装置100内部の信号線数が15本(SS0〜SS14とする)あって、観測用出力端子が3本あり、200MHzを基準クロックとして稼動する9本の信号線を選択した場合」の信号値の出力処理について説明する。
まず、図6の左図を参照すると、この例では、信号線群の中から観測したい信号線としてS0〜S8の9本の信号線が選択される。S0〜S8のそれぞれは、基準クロックTに基づいて駆動しており、図中では、T0〜T4の5クロック分までの信号波形を示している。
また、基準クロックが200MHzであるため、1サイクル(図中T)は1/200,000,000秒である。
サンプリング部107がサンプリングした信号値はFIFOバッファ108に送出され、図6の右図に示すように、FIFOバッファ108が各信号値をサイクルごとにパラレルにバッファリングする。
これを受けて、出力周期補正部114は、信号出力制御装置100で稼動し得る最速クロック(例えば、1.8GHz)であるモニタークロックを600MHzに補正する。
図7を参照すると、600MHzの1サイクル目で観測用出力端子0から信号S0の出力値を、観測用出力端子1から信号S1の出力値を、観測用出力端子2から信号S2の出力値を、逐次出力する。続いて、2サイクル目で観測用出力端子0〜2からそれぞれ信号S3〜S5の出力値を出力し、3サイクル目で観測用出力端子0〜2からそれぞれS6〜S8の出力値を出力する。
このように、本実施の形態では、図6に示すようにパラレルに入力されるS0〜S8の9本の信号の各値を、図7に示すように観測用出力端子数に応じた出力でシリアルに出力する。
<実施の形態2>
<1.実施の形態1との相違点>
次に、実施の形態2について図8〜図10に基づいて説明する。
実施の形態2では、集積回路パッケージにサイクル境界信号用出力端子が備わっており、この出力端子を介してサイクル境界信号が出力されるようになっている。
図9は、実施の形態2に係る信号出力制御装置100の信号出力制御ブロック111の構成を示すブロック図である。
なお、実施の形態1と同じ構成については、同一の符号を付し、説明は省略する。
また、図9に示すように、信号出力制御ブロック111に、サイクル境界信号生成部117が追加されている。
サイクル境界決定部116は、セレクタ104が選択した信号線数と、記憶部109に記憶されている観測用出力端子の本数とに基づいて、観測用出力端子を介して出力で信号を出力する際に、基準クロックの各サイクルにおける信号値を出力する期間の境界が何周期ごとに出現するかを決定する。具体的には、信号線数(N本)÷観測対象信号を出力する観測用出力端子数(M本)=pとすると、出力のp周期ごとに、基準クロックの各サイクルにおける信号値を出力する期間の終了位置が出現することがわかる。
そして、サイクル境界信号生成部117は、サイクル境界決定部116で決定したpに基づいて、出力のp周期ごとにサイクル境界信号を生成し、出力周期補正部114にて補正された出力でもって、サイクル境界信号用出力端子を介して出力する。
<2.具体例>
ここで、具体例として、「出力端子が全部で4本(観測対象信号用出力端子が3本と、サイクル境界信号用出力端子が1本)あって、200MHzを基準クロックとして稼動する9本の信号線を選択した場合」のサイクル境界信号の出力処理について説明する。
なお、入力される信号線数は9本であるため、セレクタ104が信号線の選択を行ってからFIFOバッファ108が信号のバッファリングを行うところまでの信号の流れは、実施の形態1と同様、図6に示す。
境界周期が決定すると、図10に示すように、サイクル境界信号生成部117が、出力(600MHz)の3周期ごとにサイクル境界信号を、サイクル境界信号用出力端子を介して出力する。
これにより、観測用出力端子上で出力に基づいて信号の観測を行う際に、信号の基準クロックのサイクルごとに開始位置を認識することができる。すなわち、観測を行っている値が基準クロックで何サイクル目の値であるのかを把握することができる。
<実施の形態3>
<1.実施の形態1との相違点>
次に、実施の形態3について図11〜図14に基づいて説明する。
実施の形態3では、集積回路パッケージにパディング識別信号用出力端子が備わっており、この出力端子を介してパディング識別信号が出力されるようになっている。
図12は、実施の形態3に係る信号出力制御装置100の信号出力制御ブロック111の構成を示すブロック図である。
なお、実施の形態1と同じ構成については、同一の符号を付し、説明は省略する。
また、図12に示すように、信号出力制御ブロック111に、ダミー信号生成部119が追加されている。
ダミー信号決定部118は、セレクタ104が選択した信号線数と、記憶部109に記憶されている観測用出力端子の本数とに基づいて、まず、信号数と観測用出力端子数が互いに倍数の関係にあるかを調べる。互いに倍数の関係にない場合、すなわち、一方の数で他方の数が自然数で割り切れない場合、観測対象信号に付加すべきダミー信号数を算出する。具体的には、信号線数(N本)÷観測対象信号を出力する観測用出力端子数(M本)=p余りq(q<M)とすると、M−q個のダミー信号を観測対象信号に付加することが決定される。
出力制御部113は、FIFOバッファ108から読み込んだ各サイクルにおける観測対象信号の信号値の末尾にq個のダミー信号を付加してパディングを行い、パディングされた信号をパラレル/シリアル変換部115に出力するとともに、パディングが行われてダミー信号が付加されている観測用出力端子と出力数を示すパディング識別信号を、パディング識別信号用出力端子を介して出力する。
なお、出力クロック決定部110は、セレクタ104が選択した信号線数をN(本)、基準クロック選択部106で選択した基準クロックの周波数をF(MHz)、ダミー信号決定部118で決定したダミー信号の個数をq(個)、記憶部109に記憶されている観測用出力端子の本数をM(本)とそれぞれおくと、(N+q)*F≦f*Mを満たすf(MHz)を出力クロックの周波数として決定する。
<2.具体例>
ここで、具体例として、「出力端子が全部で4本(観測用出力端子が3本と、パディング識別信号用出力端子が1本)あって、200MHzを基準クロックとして稼動する7本の信号線S0〜S6を選択した場合」のダミー信号の出力処理について説明する。
図13の左図に示すように、S0〜S6の7本の信号線がセレクタ104によって選択され、右図に示すように、FIFOバッファ108には基準クロックの各サイクルにおける信号値がパラレルにバッファリングされる。
ダミー信号の個数が決定すると、ダミー信号生成部119が、ダミー信号決定部118で決定した個数(2個)のダミー信号を生成して出力制御部113する。
また、このとき、600MHzの各の中で、2つのダミー信号によってパディングが行われているにおいて、「10」のパディング識別信号を出力する。
このように、本実施の形態では、図14に示すように、観測対象信号の信号線数と観測用出力端子の本数が互いに倍数の関係にない場合であっても、基準クロックの各サイクルにおける信号値の末尾にダミー信号を付加することで、基準クロックの1サイクルあたりの各信号値を当該1サイクル分の期間内に出力できる。
<実施の形態4>
<1.実施の形態1との相違点>
次に、本発明の実施の形態5に係る信号出力制御装置200について説明する。
信号出力制御装置200は、最大3種の異なる基準クロックで稼動する観測対象信号に対応するよう、信号線選択ブロック201と出力クロック決定ブロック205と信号出力制御ブロック211とを1つの機能ブロック群として、3つの機能ブロック群を有して成る。
図15は、信号線選択ブロック201の詳細な構成を示すブロック図である。
図17は、信号出力制御ブロック211の詳細な構成を示すブロック図である。
なお、実施の形態1〜4と同様の構成については、同一の符号を付し、説明は省略する。
図15に示すように、信号線選択ブロック201には、信号決定部103と、3つのセレクタ104a〜104cが備わっている。これは、最大3種の基準クロックで稼動する信号を同時に選択するようにするためである。
セレクタ104a〜104cはそれぞれ、基準クロックごとに信号決定部103で決定した信号線を選択する。
図16に示すように、出力クロック決定ブロック205には、3つずつサンプリング部107a〜107c、ダミー信号決定部118a〜118c、サイクル境界決定部116a〜116c、及びFIFOバッファ108a〜108cが備わっており、1つの出力クロック決定部110が備わっている。
FIFOバッファ108a〜108cはそれぞれ、サンプリング部107a〜107cがサンプリングした信号値をバッファリングする。
図17に示すように、出力制御部113は、FIFOバッファ108a〜108cのそれぞれから信号値を読み出し、パラレル/シリアル変換部115に送る。このとき、均等に各観測用出力端子から分散して信号値が出力されるよう、選択された全信号線数(N本)と観測用出力端子数(M本)とに応じて、FIFOバッファ108から読み出した信号値をM本の信号線に分散して送出する。具体的には、N本の信号線を観測用出力端子数(M本)で分割し、M分割された各信号線群に均等に信号値を分散してパラレル/シリアル変換部115に送出する。
また、本実施の形態では、サイクル境界信号生成部117、ダミー信号生成部118、及びクロック境界信号生成部120は、出力制御部113内に設けられている。
このように、信号出力制御装置200は、実施の形態1で説明してきた信号出力制御装置100の出力クロック決定ブロック105の構成に変更を加え、複数(最大3種)の基準クロックで稼動する信号線群の信号値を逐次出力することができるようにしたものである。
<2.具体例>
ここで、具体例として、「信号出力制御装置200の機能ブロック群ごとの内部信号線数が16本(SS0〜15、SS16〜SS31、SS32〜SS47)あって、観測用出力端子が全部で4本あり、200MHzを基準クロックとして稼動する8本の信号線群A(S0〜S8)と、150MHzを基準クロックとして稼動する6本の信号線群B(S0〜S5)と、100MHzを基準クロックとして稼動する3本の信号線群C(S0〜S2)とを選択した場合」の信号出力制御処理について説明する。
図18の左図に示すように、まず、観測したい信号線として、信号線群A(S0〜S7)と信号線群B(S0〜S5)と信号線群C(S0〜S2)とが選択される。
セレクタ104は、信号線群A〜Cの合計17本の信号線を選択すると、続いて、信号線群A〜Cのそれぞれに対応するサンプリング部107a〜107cが信号をサンプリングするとともに、図18の右図に示すように、各信号群の値ごとにFIFOバッファ108a〜108cにバッファリングされる。
具体的には、ダミー信号決定部118bにおいて、信号群Bの本数(6本)÷観測端子数(4本)=1余り2より、信号群Bに係るダミー信号数が2と決定される。同様に、ダミー信号決定部118cにおいては、信号群Cの本数(3本)÷観測端子数(4本)=1余り−1より、信号群Cに係るダミー信号数が1と決定される。
図18及び19を参照すると、信号群A、B、Cは、それぞれ200MHz、150MHz、100MHzであり、それぞれのサイクルは1/200,000,000秒、1/150,000,000秒、1/100,000,000秒である。これに対し、基準によれば1サイクルが1/200秒である。すなわち、信号群B及びCについては、基準よりもゆっくりとした速度で信号値がサンプリングしていることになり、遅延が生じる。このため、信号群B及びCについては、基準である200MHzの各サイクルで信号値が出力できない場合があり、厳密に言えば、信号群Bについては3サイクル中2サイクルの割合で、信号群Cについては2サイクル中1サイクルの割合で信号値の出力が間に合う。出力が間に合わないサイクルは、ダミー信号によりパディングが行われる。
このように、本実施の形態では、図18に示すように互いに異なる基準クロックで稼動する複数の信号をパラレルに入力し、図19に示すように観測用出力端子数に応じた出力で各基準クロックの信号値をシリアルに出力する。
<補足>
(1)
実施の形態1〜3では、観測対象信号としてセレクタ104で9本又は6本の信号線を選択する例で説明したが、これに限定されるものではなく、観測対象信号として選択する本数は適宜ユーザが選択すればよい。
(2)
実施の形態1〜4では、観測用出力端子の本数が3本又は4本の例で説明したが、これに限定されるものではなく、信号出力制御装置が実装される集積回路パッケージの出力端子に合わせればよい。
(3)
実施の形態4では、最大3種の異なる基準クロックで稼動する信号線群を流れる信号の出力制御を行うよう、信号決定部103a〜103c、セレクタ104a〜104c、サンプリング部107a〜107c、ダミー信号決定部118a〜118c、及びFIFOバッファ108a〜108cを3つずつ備える例で説明したが、これに限定されるものではなく、リアルタイムで観測したい信号線の基準クロックの数に合わせて、適宜各部の個数を決定すればよい。
(4)
実施の形態1〜4では、信号出力制御装置内部の信号線数を15本又は48本としたが、これに限定されるものではなく、適宜、信号出力制御装置の設計に合わせればよい。
(5)
実施の形態1〜4では、均等に各観測用出力端子から分散して信号値が出力されるよう、出力制御部113が、信号出力制御装置内部の信号線数と観測用出力端子数とに応じて、FIFOバッファ108から読み出した信号値を分散して送出するようにしたが、これに限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、出力制御部113が制御を行う代わりに、セレクタ104が信号線を選択したときに、予め信号出力制御装置内部の信号線数と観測用出力端子数とに応じて、信号を分散してからFIFOバッファ108にバッファリングするようにしてもよい。
102 基準クロック決定部
103 信号決定部
104 セレクタ
105、205 出力クロック決定ブロック
106 基準クロック選択部
107 サンプリング部
108 FIFOバッファ
109 記憶部
110 出力クロック決定部
111、211 信号出力制御ブロック
112 分周器
113 出力制御部
114 出力クロック補正部
115 バラレル/シリアル変換部
116 サイクル境界決定部
117 サイクル境界信号生成部
118 ダミー信号決定部
119 ダミー信号生成部
Claims (4)
- 信号線群から2以上の信号線を選択する信号線選択部と、
前記信号線選択部により選択された信号線を流れる信号の基準クロックを選択する基準クロック選択部と、
前記基準クロック選択部により選択された基準クロックと、前記信号線選択部で選択された信号線の本数とに基づいて出力クロックを決定する出力クロック決定部と、
前記信号線選択部により選択された信号線を流れる各信号を前記基準クロックでサンプリングし、サンプリングした各信号値を前記出力クロック決定部により決定された出力クロックの各サイクルで逐次出力する信号出力制御部と、
前記信号線選択部で選択された信号線を流れる信号を出力するための観測用出力端子と、
前記出力クロック決定部により決定された出力クロックで出力する際、前記信号出力制御部が前記基準クロックの1サイクルにおける各信号の値を出力する期間と、1サイクルに続く次サイクルにおける信号の値を出力する期間との境界を示すサイクル境界信号を生成するとともに、生成したサイクル境界信号を前記観測用出力端子以外の出力端子を介して出力するサイクル境界信号出力部とを備える
ことを特徴とする信号出力制御装置。 - 信号線群から2以上の信号線を選択する信号線選択部と、
前記信号線選択部により選択された信号線を流れる信号の基準クロックを選択する基準クロック選択部と、
前記基準クロック選択部により選択された基準クロックと、前記信号線選択部で選択された信号線の本数とに基づいて出力クロックを決定する出力クロック決定部と、
前記信号線選択部により選択された信号線を流れる各信号を前記基準クロックでサンプリングし、サンプリングした各信号値を前記出力クロック決定部により決定された出力クロックの各サイクルで逐次出力する信号出力制御部と、
前記信号線選択部で選択された信号線を流れる信号を出力するための観測用出力端子と、
前記出力クロック決定部により決定された出力クロックで出力する際、前記信号出力制御部が前記基準クロックの1サイクルにおける各信号の値を出力する期間内で、前記観測用出力端子の中で信号の出力を行わない観測用出力端子があるとき、所定の値を示すダミー信号を生成するとともに前記出力を行わない観測用出力端子を介して出力することでデータパディングを行い、かつ前記ダミー信号が出力されている観測用出力端子数と出力数を示すパディング識別信号を出力するダミー信号出力部とを備える
ことを特徴とする信号出力制御装置。 - 信号線群から2以上の信号線を選択する信号線選択部と、
前記信号線選択部により選択された信号線を流れる信号の基準クロックを選択する基準クロック選択部と、
前記基準クロック選択部により選択された基準クロックと、前記信号線選択部で選択された信号線の本数とに基づいて出力クロックを決定する出力クロック決定部と、
前記信号線選択部により選択された信号線を流れる各信号を前記基準クロックでサンプリングし、サンプリングした各信号値を前記出力クロック決定部により決定された出力クロックの各サイクルで逐次出力する信号出力制御部と、
前記信号線選択部で選択された信号線を流れる信号を出力するための観測用出力端子とを備え、
前記信号線選択部は、信号線群から互いに異なる基準クロックの信号が流れる複数の信号線を選択し、
前記基準クロック選択部は、前記信号線選択部により選択された信号線を流れる信号の互いに異なる基準クロックを選択し、
前記出力クロック決定部は、前記互いに異なる基準クロックの中から最も高速な基準クロックと、前記信号線選択部により選択された信号線の本数とに基づいて出力クロックを決定し、
前記信号出力制御部は、前記信号選択部により選択された信号線を流れる各信号を各基準クロックでサンプリングし、サンプリングした各信号値を前記出力クロック決定部により決定された出力クロックの各サイクルで出力し、
さらに、前記出力クロック決定部により決定された出力クロックで各信号の値を出力する際、前記各基準クロックの各信号値を出力するサイクル期間ごとの境界を示すクロック境界信号を生成するとともに、生成したクロック境界信号を前記観測用出力端子以外の出力端子を介して出力するクロック境界信号出力部を備える
ことを特徴とする信号出力制御装置。 - 信号線群から2以上の信号線を選択する信号線選択部と、
前記信号線選択部により選択された信号線を流れる信号の基準クロックを選択する基準クロック選択部と、
前記基準クロック選択部により選択された基準クロックと、前記信号線選択部で選択された信号線の本数とに基づいて出力クロックを決定する出力クロック決定部と、
前記信号線選択部により選択された信号線を流れる各信号を前記基準クロックでサンプリングし、サンプリングした各信号値を前記出力クロック決定部により決定された出力クロックの各サイクルで逐次出力する信号出力制御部と、
前記信号線選択部で選択された信号線を流れる信号を出力するための観測用出力端子とを備え、
前記信号線選択部は、信号線群から互いに異なる基準クロックの信号が流れる複数の信号線を選択し、
前記基準クロック選択部は、前記信号線選択部により選択された信号線を流れる信号の互いに異なる基準クロックを選択し、
前記出力クロック決定部は、前記互いに異なる基準クロックの中から最も高速な基準クロックと、前記信号線選択部により選択された信号線の本数とに基づいて出力クロックを決定し、
前記信号出力制御部は、前記信号選択部により選択された信号線を流れる各信号を各基準クロックでサンプリングし、サンプリングした各信号値を前記出力クロック決定部により決定された出力クロックの各サイクルで出力し、
さらに、前記出力クロック決定部により決定された出力クロックで出力する際、前記信号出力制御部が前記2以上の基準クロックのうち1の基準クロックで各信号の値を出力する期間内で、前記観測用出力端子の中で出力を行わない観測用出力端子があるとき、ダミー信号を生成するとともに前記出力を行わない観測用出力端子を介して出力することでデータパディングを行い、かつ前記ダミー信号が出力されている観測用出力端子数と、出力クロック周波数を示すパディング識別信号を出力するダミー信号出力部を備える
ことを特徴とする信号出力制御装置。
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