JP4463973B2 - 斜板式圧縮機のピストン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はシリンダボアに挿入されるヘッドとシュー保持部を有する尾部とを備え、尾部に圧縮機ハウジング内周面との円弧状摺接面が形成された斜板式圧縮機のピストンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図1に示すように、シリンダボアに挿入されるヘッド1と、斜板Aに摺接する一対のシューBを保持するシュー保持部2を有する尾部3とを備え、尾部3に圧縮機ハウジング内周面との円弧状摺接面4が形成された斜板式圧縮機のピストンであって、尾部3の円弧状摺接面4に、円弧状摺接面4の軸方向の一端から他端まで延在する凹部5が形成された斜板式圧縮機のピストンが、特開平10−82363号に開示されている。
上記構成によれば、ピストン尾部3が円弧状摺接面4を圧縮機ハウジング内周面に摺接させながら上死点側から下死点側へ移動する際に、ハウジング内周面に付着した潤滑油が、ピストン尾部3の円弧状摺接面4に形成された凹部5を通って、円弧状摺接面4とヘッド1との間の窪み部6へ導かれ、次いでシュー保持部2へ導かれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
特開平10−82363号の斜板式圧縮機のピストンには、凹部5が円弧状摺接面4とハウジング内周面との摺接部への潤滑油の供給に寄与せず、円弧状摺接面4とハウジング内周面との摺接部の潤滑が十分に行われないという問題がある。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、シリンダボアに挿入されるヘッドとシュー保持部を有する尾部とを備え、尾部に圧縮機ハウジング内周面との円弧状摺接面が形成された斜板式圧縮機のピストンであって、シュー保持部への潤滑油供給のみならず尾部の円弧状摺接面とハウジング内周面との摺接部への潤滑油供給も保証された斜板式圧縮機のピストンを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明においては、シリンダボアに挿入されるヘッドとシュー保持部を有する尾部とを備え、尾部に圧縮機ハウジング内周面との円弧状摺接面が形成された斜板式圧縮機のピストンであって、尾部の円弧状摺接面に、当該円弧状摺接面のヘッドから離隔する側の軸方向の一端から他端へ向けて延在する第1凹部と、前記軸方向の一端と他端との間で前記円弧状摺接面の周方向の一端から他端まで延在し第1凹部と交わる第2凹部とが形成されていることを特徴とする斜板式圧縮機のピストンを提供する。
本発明に係る斜板式圧縮機のピストンにおいては、ピストン尾部が円弧状摺接面を圧縮機ハウジング内周面に摺接させながら上死点側から下死点側へ移動する際に、ハウジング内周面に付着した潤滑油が、ピストン尾部の円弧状摺接面に形成された第1凹部と第2凹部とを通ってシュー保持部へ導かれる。ピストン尾部の移動に伴って、尾部の円弧状摺接面を周方向に横断する第2凹部内の潤滑油が、尾部の円弧状摺接面に摺接するハウジング内周面に付着する。この結果、尾部の円弧状摺接面とハウジング内周面との摺接部に潤滑油が供給される。
【0005】
本発明の好ましい態様においては、第1凹部又は第2凹部とシュー保持部とに連通する貫通穴が尾部に形成されている。
貫通穴を通って、第1凹部又は第2凹部内の潤滑油がシュー保持部に供給される。この結果、シュー保持部の潤滑性が向上する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例に係るピストンを備える斜板式圧縮機を説明する。
図2に示すように、可変容量型斜板式圧縮機Cは、駆動軸10と、駆動軸10に固定されたローター11と、傾角可変に駆動軸10に支持された斜板12とを備えている。斜板12は、斜板12の傾角変動を許容するリンク機構13を介してローター11に連結され、ローター11ひいては駆動軸10に同期して回転する。
斜板12の周縁部に摺接する一対のシュー14を介してピストン15が斜板12に係留されている。ピストン15は、円筒状のヘッド15aとシュー保持部15bを有する二股状の尾部15cを有している。
ピストン15のヘッド15aは、シリンダーブロック16に形成されたボア16aに挿入されている。
駆動軸10、ローター11、斜板12を収容するクランク室17を形成する有底円筒状のフロントハウジング18が配設されている。
吸入室と吐出室とを形成するシリンダヘッド19が配設されている。
シリンダーブロック16とシリンダヘッド19との間にボア16aに連通する吸入口と吐出口とが形成された弁板20が配設されている。
フロントハウジング18、シリンダーブロック16、弁板20、シリンダヘッド19は、ボルト21により一体に組み付けられている。
駆動軸10はフロントハウジング18、シリンダーブロック16により回転可能に支持されている。
【0007】
図2、3に示すように、ピストン15の尾部15cに、フロントハウジング18の円筒状内周面に摺接する円弧状摺接面15dが形成されている。円弧状摺接面15dに、円弧状摺接面15dのヘッド15aから離隔する側の軸方向の一端から他端へ向けて延在する第1凹部15eと、円弧状摺接面15dの周方向の一端から他端まで延在し第1凹部とT字状に交わる第2凹部15fとが形成されている。
第1凹部15eと第2凹部15fとのT字状交差部とシュー保持部15bとに連通する貫通穴15gが尾部15cに形成されている。
【0008】
可変容量型斜板式圧縮機Cにおいては、駆動軸10の回転がローター11、リンク機構13を介して斜板12に伝達される。斜板12の回転に伴う斜板12周縁部の駆動軸10延在方向の往復動が、シュー14を介してピストン15に伝達される。ピストン15がボア16a内で往復動して、ボア16a内の流体を圧縮する。
ピストン15の尾部15cが円弧状摺接面15dをフロントハウジング18の円筒状内周面に摺接させながら上死点側から下死点側へ移動する際に、フロントハウジング18の内周面に付着した潤滑油が、尾部15cの円弧状摺接面15dに形成された第1凹部15eへ取り込まれ、第1凹部15eと第2凹部15fとを通ってシュー保持部15bへ導かれる。尾部15cの移動に伴って、尾部15cの円弧状摺接面15dを周方向に横断する第2凹部15f内の潤滑油が、尾部15cの円弧状摺接面15dに摺接するフロントハウジング18の内周面に付着する。この結果、尾部15cの円弧状摺接面15dとフロントハウジング18の円筒状内周面との摺接部に潤滑油が供給される。
貫通穴15gを通って、第1凹部15e又は第2凹部15f内の潤滑油がシュー保持部15bに供給される。この結果、シュー保持部15bの潤滑性が向上する。
上記説明から分かるように、ピストン15においては、シュー保持部15bへの潤滑油供給のみならず尾部15cの円弧状摺接面15dとフロントハウジング18の円筒状内周面との摺接部への潤滑油供給も保証されている。
【0009】
【発明の効果】
以上説明したごとく、本発明に係る斜板式圧縮機のピストンにおいては、ピストン尾部が円弧状摺接面を圧縮機ハウジング内周面に摺接させながら上死点側から下死点側へ移動する際に、ハウジング内周面に付着した潤滑油が、ピストン尾部の円弧状摺接面に形成された第1凹部と第2凹部とを通ってシュー保持部へ導かれる。ピストン尾部の移動に伴って、尾部の円弧状摺接面を周方向に横断する第2凹部内の潤滑油が、尾部の円弧状摺接面に摺接するハウジング内周面に付着する。この結果、尾部の円弧状摺接面とハウジング内周面との摺接部に潤滑油が供給される。
従って本発明により、シリンダボアに挿入されるヘッドとシュー保持部を有する尾部とを備え、尾部に圧縮機ハウジング内周面との円弧状摺接面が形成された斜板式圧縮機のピストンであって、シュー保持部への潤滑油供給のみならず尾部の円弧状摺接面とハウジング内周面との摺接部への潤滑油供給も保証された斜板式圧縮機のピストンが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来構造の斜板式圧縮機のピストンの斜視図である。
【図2】本発明の実施例に係るピストンを備える可変容量型斜板式圧縮機の断面図である。
【図3】本発明の実施例に係る斜板式圧縮機のピストンの構造図である。(a)は上面図であり、(b)は正面図であり、(c)は(a)のc−c断面図である。
【符号の説明】
C 可変容量型斜板式圧縮機
10 駆動軸
11 ローター
12 斜板
13 リンク機構
14 シュー
15 ピストン
15b シュー保持部
15c 尾部
15d 円弧状摺接面
15e 第1凹部
15f 第2凹部
15g 貫通穴
18 フロントハウジング
Claims (2)
- シリンダボアに挿入されるヘッドとシュー保持部を有する尾部とを備え、尾部に圧縮機ハウジング内周面との円弧状摺接面が形成された斜板式圧縮機のピストンであって、尾部の円弧状摺接面に、当該円弧状摺接面のヘッドから離隔する側の軸方向の一端から他端へ向けて延在する第1凹部と、前記軸方向の一端と他端との間で前記円弧状摺接面の周方向の一端から他端まで延在し第1凹部と交わる第2凹部とが形成されていることを特徴とする斜板式圧縮機のピストン。
- 第1凹部又は第2凹部とシュー保持部とに連通する貫通穴が尾部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の斜板式圧縮機のピストン。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2000375171A JP4463973B2 (ja) | 2000-12-08 | 2000-12-08 | 斜板式圧縮機のピストン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000375171A JP4463973B2 (ja) | 2000-12-08 | 2000-12-08 | 斜板式圧縮機のピストン |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002180957A JP2002180957A (ja) | 2002-06-26 |
| JP4463973B2 true JP4463973B2 (ja) | 2010-05-19 |
Family
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000375171A Expired - Fee Related JP4463973B2 (ja) | 2000-12-08 | 2000-12-08 | 斜板式圧縮機のピストン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4463973B2 (ja) |
-
2000
- 2000-12-08 JP JP2000375171A patent/JP4463973B2/ja not_active Expired - Fee Related
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|---|---|
| JP2002180957A (ja) | 2002-06-26 |
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