JP4463439B2 - 飲料自動販売機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、コーヒーや砂糖等の粉末原料と熱湯とをミキシングボウル内で撹拌混合して所定の飲料を調製し、この調製した飲料をカップ内に注入して販売する飲料自動販売機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の自動販売機においては、その機体内に複数のキャニスター、温水器、ミキシングボウル等が設けられ、各キャニスター内にそれぞれコーヒー、砂糖、ミルク等の所定の粉末原料が個別に収容されている。
【0003】
機体の前面には開閉扉が設けられ、この開閉扉に飲料種を選択するための飲料種選択設定手段として複数のセレクションボタンが、またその飲料種の味(濃度を含む)を選択するための味調整設定手段として複数のファンクションボタンが設けられている。
【0004】
自動販売機を利用するときには、まず顧客がコイン投入口にコインを投入し、ファンクションボタンを操作して味の設定を行なう。そしてこの味の設定後にセレクションボタンを操作して所望の飲料種を選択する。
【0005】
飲料種の選択操作を行なうと、ミキシングボウル内に温水器から所定量の熱湯が供給されるとともに、その飲料種に応じるキャニスター内の粉末原料が排出されてミキシングボウル内に投入される。そしてミキシングボウル内で熱湯と粉末原料が撹拌翼を介して撹拌混合され、これにより所定の飲料が調製され、この調製された飲料が自動販売機の前面の販売口に配置されているカップ内に注入され、自動販売機の利用者に提供される。
【0006】
キャニスターの内底部には、モータで駆動されるスクリュー状の排出体が設けられている。そして飲料種の選択操作が行なわれて所定の販売信号が制御部に入力されたときに、排出体が所定時間だけ回転するように制御され、この制御により味調整設定手段で設定された分量の粉末原料がキャニスターから排出され、ミキシングボウル内に投入される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、排出体の回転動作で設定された分量の粉末原料の全部をキャニスターから排出してミキシングボウル内に投入する形態では、そのミキシングボウル内への粉末原料の投入完了までに時間がかかり、この結果、飲料が調製されて販売口のカップ内にその飲料が注入されるまでの時間、つまり自動販売機の利用者に飲料を販売するまでの待ち時間が長引いてしまうという問題がある。
【0008】
この発明はこのような点に着目してなされたもので、その目的とするところは、ミキシングボウル内への粉末原料の投入時間を短縮して速やかに所定の飲料を調製し、短時間で自動販売機の利用者に飲料を販売することができる飲料自動販売機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明はこのような目的を達成するために、飲料生成用の粉末原料が収容された複数のキャニスターと、撹拌翼を有する飲料調製用のミキシングボウルと、このミキシングボウル内に熱湯を供給する温水器と、各キャニスターに対応して設けられ、そのキャニスターから排出される粉末原料を保留する保留シュートと、飲料種を選択して設定する飲料種選択設定手段と、飲料に用いる粉末原料の量を複数のランクに増減して飲料の味を設定する味調整設定手段とを具備し、保留シュート内には、キャニスター内から粉末原料を予め味調整設定手段で設定が可能な最少ランクの量だけ排出して保留しておき、味調整設定手段により飲料の味のランクが最小ランクに設定され、かつ飲料種選択設定手段により飲料種が選択設定されたときには、温水器からミキシングボウル内に熱湯を供給するとともに、飲料種選択設定手段で選択設定された飲料種に応じる保留シュート内の最小ランク量の粉末原料をミキシングボウル内に投入し、このミキシングボウル内の熱湯と粉末原料とを撹拌翼で撹拌混合して飲料を調製し、飲料種選択設定手段により飲料種が選択設定され、かつ味調整設定手段により飲料の味のランクが最小ランクを上回るランクに設定されたときには、その飲料種選択設定手段で選択設定された飲料種に応じるキャニスターからその不足分の量の粉末原料をその飲料種に応じる保留シュート内に排出するとともに、その保留シュートから最小ランク量の粉末原料と前記不足分の粉末原料とを合わせてミキシングボウル内に投入し、かつ温水器からミキシングボウル内に熱湯を供給し、そのミキシングボウル内の熱湯と粉末原料とを撹拌翼で撹拌混合して飲料を調製するようにしたものである。
【0010】
そして、請求項2の発明においては、保留シュート内からミキシングボウル内に温風を送風する温風供給装置が設けられ、この温風供給装置は、飲料の販売待機中においては、弱風量の温風を送風して保留シュート内に保留されている粉末原料を乾燥状態に保持し、飲料の販売動作中には強風量の温風を送風してミキシングボウル内の熱湯の温度低下を抑えることを特徴としている。
【0011】
また、請求項3の発明においては、飲料の販売動作が終了してから所定時間が経過した後においても次の販売動作が開始されないときには、その所定時間の経過時点に保留シュート内の粉末原料を一旦廃棄し、改めてキャニスター内から粉末原料を保留シュート内に排出して保留させることを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0013】
図1には自動販売機の正面図を示してあり、この自動販売機の機体1は前面が開放する箱形状をなし、この機体1の前面に開閉扉2が回動自在に枢着され、この開閉扉2に販売口3、コイン投入口4、釣り銭返却口5等が設けられている。
【0014】
さらに、開閉扉2の前面には設定操作部6が設けられ、この設定操作部6に飲料種を選択するための飲料種選択設定手段として、例えば図2に示すように、ミルク、砂糖入りのホットコーヒーを選択するためのボタン7a、ミルク入りのホットコーヒーを選択するためのボタン7b、砂糖入りのホットコーヒーを選択するためのボタン7c、添加物なしのブラックのホットコーヒーを選択するためのボタン7d等の選択ボタン7が設けられ、また味調整設定手段として、コーヒーの濃度を1〜5段階のランク別に別けて設定するためのボタン8a,8b、砂糖の量を1〜5段階のランク別に別けて設定するためのボタン9a,9b、ミルクの量を1〜5段階のランク別に別けて設定するためのボタン10a,10b等のファンクションボタン8,9,10が設けられている。そしてその各ファンクションボタン8,9,10による設定のランクを光の点灯で表示するインジケータ11,12,13が設けられている。
【0015】
機体1内には、図3および図4に示すようにミキシングボウル15が設けられ、このミキシングボウル15の上方側に複数のキャニスター16が設けられ、これらキャニスター16内に飲料の粉末原料としてコーヒーの粉末、砂糖の粉末、ミルクの粉末等が個別に収容されている。
【0016】
キャニスター16の内底部にはスクリュー状の排出体17が設けられ、この排出体17が排出モータ18により駆動されて回転することによりキャニスター16内の粉末原料がその排出体17の回転量に応じた量だけ排出口19から順次排出されるようになっている。
【0017】
ミキシングボウル15の上端の開口部はカバー21で密閉され、また各キャニスター16の排出口19とミキシングボウル15との間にはそれぞれ保留シュート22が設けられている。各保留シュート22はキャニスター16の排出口19に一体的に設けられ、排出口19からミキシングボウル15に向ってほぼ垂直に延出して前記カバー21を貫通し、これら保留シュート22を介して各キャニスター16の排出口19がミキシングボウル15内に連通し、またこれら保留シュート22の上部には空気抜き孔22aが形成されている。
【0018】
各保留シュート22内の下部側にはシャッタ23が設けられ、このシャッタ23は支軸23aを有し、シャッタモータ24に駆動されて支軸23aを中心に回動することにより保留シュート22内の通路を開閉するようになっている。
【0019】
また、ミキシングボウル15の上方側には温水器25が設けられ、この温水器25にソレノイド26を介して駆動される湯弁30が設けられ、この湯弁30から送水ホース31が導出され、この送水ホース31がミキシングボウル15内に導入されている。
【0020】
ミキシングボウル15の内底部には流出口27が形成され、この流出口27に対向して撹拌翼28が設けられ、この撹拌翼28が撹拌モータ29に駆動されて回転するようになっている。
【0021】
機体1内には温風供給装置32および排気装置33が設けられ、温風供給装置32は温風路34を有し、この温風路34の一端部にファンケーシング36が接続され、このファンケーシング36内にファンモータ38を介して駆動される温風ファン35が設けられている。
【0022】
温風路34の他端部は、図4に示すように各キャニスター16におけるそれぞれの保留シュート22内に分岐して連通するように各保留シュート22の下部、すなわちシャッタ23の下方側の周壁にそれぞれ接続されている。そしてこの温風路34の途中の内部にヒータ37が設けられている。
【0023】
また、排気装置33は、排気路40を有し、この排気路40の一端部に排気ファン41を内蔵したファンケーシング42が接続され、このファンケーシング42を介して排気路40内が機体1の外部に連通し、この排気路40の他端部がミキシングボウル15の上部に接続されている。そして前記排気ファン41がファンモータ43により駆動されて回転するようになっている。
【0024】
販売口3の内側にはカップステーション46が設けられ、このカップステーション46の底部に液体の透過が可能なすのこ状の底板47が設けられ、この底板47の上方側にカップホルダ48が設けられ、また底板47の下方側に廃棄バケツ49が設置されている。
【0025】
ミキシングボウル15の流出口27には注入ホース50が接続され、この注入ホース50がカップステーション46内に導入されている。
【0026】
図5には制御回路の構成を示してあり、53がマイクロコンピュータを内蔵した制御手段としての制御部で、この制御部53に飲料種選択設定手段としての選択ボタン7、味調整設定手段としてのファンクションボタン8,9,10が接続され、これらボタン7〜10に対する操作の信号が制御部53に入力され、その入力信号に基づいて制御部53によりキャニスター16の排出体17を駆動する排出モータ18、保留シュート22内のシャッタ23を駆動するシャッタモータ24、温水器34の湯弁30を駆動するソレノイド26、温風ファン35を駆動するファンモータ38、排気ファン41を駆動するファンモータ43、温風路34内の空気を加熱するヒータ37等がそれぞれ所定のプログラムに従って制御されるようになっている。
【0027】
飲料の販売待機時においては、各保留シュート22内のシャッタ23が図6(A)に示すように、ほぼ水平に配置して保留シュート22内の通路が閉じられた状態にある。そしてその各保留シュート22内に予め味設定手段により設定が可能な最少ランクに対応する分量の粉末原料がキャニスター16から排出されて保留されている。
【0028】
温風供給装置32の温風ファン35は、ファンモータ38により駆動されて常時低速で回転する状態に、またヒータ37が通電状態にそれぞれ保持され、これにより温風路34を通して弱風量の温風が前記シャッタ23の下側に順次送風され、この温風の熱で保留シュート22内の粉末原料が乾燥状態に保持され、その固化が防止されている。
【0029】
このような販売待機状態から、自動販売機の利用者が例えば砂糖およびミルク入りのコーヒーを所望したときの動作の流れについて図7のフローチャートを参照して説明する。この場合、利用者は、まずコイン投入口4にコインを投入する。そして設定操作部6のファンクションボタン8,9,10を押して味の設定操作を行なう。
【0030】
例えば、コーヒーの濃度を5段階のうちの「ランク5」の濃度とし、砂糖を5段階のうちの「ランク4」の量とし、ミルクを5段階のうちの「ランク2」の量とする設定を行なう。なお、ファンクションボタン8,9,10に対する操作を行なわないときにはコーヒーの濃度、砂糖の量およびミルクの量はそれぞれ標準の「ランク3」に自動的に設定される。
【0031】
次に、セレクションボタン7のうちの所望した砂糖およびミルク入りのボタン7aを押す。この操作に応じて制御部53による制御で次の動作が実行される。
【0032】
すなわち、セレクションボタン7で選択された飲料種に応じる所定のサイズのカップがカップステーション46内に供給される。ミキシングボウル15内の撹拌翼28が撹拌モータ29で駆動されて回転する。温水器25の湯弁30がソレノイド26で駆動されて開き、ミキシングボウル15内に熱湯が供給される。排気装置33の排気ファン41がファンモータ43により駆動されて回転し、ミキシングボウル15内の空気が排気路40を通して機体1の外部に排気される。温風供給装置32のファンモータ38が高速回転に切り換えられ、温風ファン35により強風量の温風が温風路34から保留シュート22を通してミキシングボウル15内に送風される。飲料の設定に応じる各保留シュート22のシャッタ23がシャッタモータ24に駆動されて図6(A)に示すほぼ水平の状態から図6(B)に示すほぼ垂直の状態に回動して保留シュート22内の通路が開放される。
【0033】
これらの動作はほぼ同時に開始される。ミキシングボウル15内に供給された熱湯は撹拌翼28の回転によりミキシングボウル15内で旋回する。各保留シュート22内に予め保留されていた粉末原料はシャッタ23の回動によりミキシングボウル15内に投入される。
【0034】
ここで、味設定手段による濃度、砂糖、ミルクについての設定ランクが最少の「ランク2」以上である場合には、セレクションボタン7aの操作に応じてコーヒー、砂糖、ミルクの各キャニスター16における排出モータ18が駆動され、排出体17が回転し、そのキャニスター16内の粉末原料がそれぞれ排出口19から排出される。
【0035】
粉末原料の量、つまり排出体17の回転量は、味設定手段による設定ランクに応じるように制御部53により制御される。上述のように、コーヒーの濃度(粉末原料の量)が「ランク5」、砂糖の量が「ランク4」、ミルクの量が「ランク2」として設定されている場合には、まずコーヒーについては、設定された「ランク5」分の量から保留シュート22内に予め保留されている「ランク1」分の量を差し引いた「ランク4」分の量の粉末原料(コーヒー粉末)が排出口19から排出するように排出体17の回転量(回転時間)が制御される。そして排出口19から排出された「ランク4」分の粉末原料が保留シュート22を通して前記「ランク1」分の粉末原料と合わせてミキシングボウル15内に投入される。すなわち、ミキシングボウル15内には「ランク1」分と「ランク4」分とが合算されて設定通りの「ランク5」分の粉末原料が供給される。
【0036】
砂糖については、設定された「ランク4」分の量から保留シュート22内に予め保留されている「ランク1」分の量を差し引いた「ランク3」分の量の粉末原料(砂糖の粉末)が排出口19から排出するように排出体17の回転量(回転時間)が制御される。そして排出口19から排出された「ランク3」分の粉末原料が保留シュート22を通して前記「ランク1」分の粉末原料と合わせてミキシングボウル15内に投入される。すなわち、ミキシングボウル15内には「ランク1」分と「ランク3」分とが合算されて設定通りの「ランク4」分の粉末原料が供給される。
【0037】
ミルクについては、設定された「ランク2」分の量から保留シュート22内に予め保留されている「ランク1」分の量を差し引いた「ランク1」分の量の粉末原料(ミルクの粉末)が排出口19から排出するように排出体17の回転量(回転時間)が制御される。そして排出口19から排出された「ランク1」分の粉末原料が保留シュート22を通して前記「ランク1」分の粉末原料と合わせてミキシングボウル15内に投入される。すなわち、ミキシングボウル15内には「ランク1」分と「ランク1」分とが合算されて設定通りの「ランク2」分の粉末原料が供給される。
【0038】
ミキシングボウル15内に投入された各粉末原料は、ミキシングボウル15内で旋回する熱湯中に混入して撹拌混合され、これにより設定された味のコーヒーが調製される。
【0039】
撹拌翼28は、回転の開始から一定時間が経過した時点に一旦停止する。この停止に応じてミキシングボウル15内のコーヒーが流出口27から注入ホース50を通してカップステーション46のカップ内に注入される。
【0040】
この注入後に、再び撹拌翼28が回転するとともに、温水器25から少量の熱湯が洗浄液としてミキシングボウル15内に供給され、この熱湯がミキシングボウル15内を旋回し、これによりミキシングボウル15の内周壁が洗浄され、この後、撹拌翼28の回転が停止し、ミキシングボウル15内の熱湯が注入ホース50を通してカップステーション46のカップ内に希釈液として注入される。
【0041】
ミキシングボウル15内での熱湯と粉末原料との撹拌混合時には、ミキシングボウル15内に蒸気が充満する。この蒸気が保留シュート22を通してキャニスター16の排出口19に達すると、その蒸気でキャニスター16内の粉末原料が固形化し、その排出に支障が生じるばかりでなく、粉末原料の品質を劣化させてしまう恐れがある。
【0042】
しかし、本実施形態においては、ミキシングボウル15内の蒸気が排気ファン41の回転により排気路40を通して逐次機体1の外部に排出され、また同時にミキシングボウル15内には温風路34から保留シュート22を通して強風量の温風が送風され、この温風によりミキシングボウル15内の蒸気が排気路40を通してより効率よく機体1の外部に排出され、したがってミキシングボウル15内の蒸気がキャニスター16の排出口19に達するようなことがない。
【0043】
ミキシングボウル15内の蒸気を排気するのみであると、ミキシングボウル15内の撹拌混合中の飲料(コーヒー)の温度が低下して商品価値が損なわれてしまうが、ミキシングボウル15内には温風路34を通して強風量の温風が送風されており、したがって飲料の温度低下を抑えることができる。
【0044】
ミキシングボウル15内の飲料がカップ内に注入され、かつミキシングボウル15が洗浄された後には、各保留シュート22内の各シャッタ23がほぼ垂直の状態からほぼ水平の状態に回動して保留シュート22内の通路が閉じられるとともに、各キャニスター16の排出モータ18が所定時間駆動されて排出体17が回転し、これにより各キャニスター16内の粉末原料が「ランク1」に応じる分量だけ排出口19から保留シュート22内に排出され、これがシャッタ23の上に保留されて次回の販売動作を待機する。キャニスター16の排出口19から粉末原料が排出されて保留シュート22内に落下するときには、その落下に応じて保留シュート22内の空気が空気抜き孔22aから流出し、このため粉末原料の落下が円滑かつ速やかに達成される。
【0045】
飲料の販売後には、排気ファン41の回転が停止するとともに、温風ファン35の回転速度が高速度から低速度に切り換えられ、弱風量の温風が温風路34を通して前記各シャッタ23の下側に常時送り込まれ、この温風の熱により保留シュート22内の粉末原料が乾燥状態に保持され、その固化や品質の劣化が防止されている。
【0046】
前述したように、保留シュート22内には予め所定量の粉末原料が保留されていて、その粉末原料が飲料販売時にミキシングボウル15内に投入され、キャニスター16からはその不足分の粉末原料が排出されるだけであり、このためミキシングボウル15内に所定量の粉末原料を速やかに供給することができ、その分、飲料の調製工程時間を短縮して長い待ち時間を要することなく、速やかに所望の飲料を自動販売機の利用者に提供することができる。
【0047】
前述の例は、コーヒーの濃度を「ランク5」、砂糖の量を「ランク4」、ミルクの量を「ランク2」とする設定の場合であるが、各設定がそれぞれ「ランク1」の場合においては、セレクションボタン7の操作に応じて各保留シュート22内のシャッタ23が回動して各保留シュート22内に予め保留されている「ランク1」分の量の粉末原料のみがミキシングボウル15内に投入されて飲料が調製され、したがってより一層飲料の調製工程時間を短縮して、より速やかに所望の飲料を自動販売機の利用者に販売することができる。
【0048】
一方、ファンクションボタン8,9,10により、砂糖なし、ミルクなしで濃度が「ランク2」以上であるコーヒーが設定された場合には、セレクションボタン7の操作に応じてコーヒーの粉末原料が収容されているキャニスター16における排出体17と、このキャニスター16に通じる保留シュート22内のシャッタ23のみが駆動されてミキシングボウル15内に所定量の粉末原料が供給され、また砂糖なし、ミルクなしで濃度が「ランク1」のコーヒーが設定された場合には、セレクションボタン7の操作に応じてコーヒーの粉末原料が保留されている保留シュート22内のシャッタ23のみが駆動されてその粉末原料がミキシングボウル15内に供給されて、それぞれコーヒーがミキシングボウル15内で調製される。
【0049】
また、飲料種としてアイスコーヒーが選択された場合には、ホットコーヒーの場合よりサイズの大きいカップがカップステーション46内に供給され、このカップ内にミキシングボウルからコーヒーが注入された後に、製氷機(図示せず)からそのカップ内に氷粒が投入される。
【0050】
ところで、保留シュート22内に保留されている粉末原料が、販売頻度の低い例えば深夜の時間帯等にそのまま長時間に亘って放置されると、その鮮度等の品質が徐々に低下してしまう。そこで、本実施形態においては、タイマ機能を有する制御部53により1回目の販売動作が終了してから次回の販売動作が開始されるまでの時間が逐次カウントされる。
【0051】
そして図8のフローチャートに示すように、1回目の販売動作が終了してから所定の時間が経過した時点においても、制御部53に次回の販売動作の信号が入力されなかったときには、その制御部53の制御により各保留シュート22内のシャッタ23が開いてその内部の保留中の粉末原料がミキシングボウル15内に投入されるとともに、ミキシングボウル15内の撹拌翼28が駆動され、かつ温水器25から少量の熱湯がミキシングボウル15内に供給される。
【0052】
ミキシングボウル15内に供給された熱湯は撹拌翼28の回転で旋回し、ミキシングボウル15内に投入された粉末原料がその熱湯中に混入される。そして所定時間の経過後に撹拌翼28の回転が停止し、粉末原料が混入したミキシングボウル15内の熱湯が注入ホース50を通してカップステーション46内に排出され、さらにこの熱湯がカップステーションの底部のすのこ状の底板47を通してその下方の廃棄バケツ49内に廃棄される。
【0053】
そして保留シュート22内の粉末原料がシャッタ23の開きによりミキシングボウル15内に投入され、熱湯を介して廃棄された後には、シャッタ23が閉じるとともに、各キャニスター16の排出モータ18が駆動され、キャニスター16内の粉末原料が「ランク1」の分量だけ排出口19から保留シュート22内に排出され、これが保留シュート22内に保留されて販売を待機する。
【0054】
このように、深夜の時間帯のように販売頻度が低く、比較的長い時間、保留シュート22内に粉末原料が放置されたときには、所定時間が経過するごとに、その保留シュート22内の粉末原料が廃棄されて新たな粉末原料と交換され、したがって粉末原料の長時間放置による鮮度等の品質劣化を防止することができ、このため飲料の販売時には常に鮮度の高い粉末原料を用いて味のよい飲料を調製して自動販売機の利用者に提供することができる。
【0055】
なお、前記実施形態においては、ミキシングボウルに対して排気装置を設け、この排気装置の排気ファンによりミキシングボウル内の蒸気を機体の外部に排出するようにしたが、排気ファンを設けずに、温風供給装置からミキシングボウル内に送り込まれる温風の送風圧のみで、ミキシングボウル内の蒸気を排気路を通して機体の外部に排出するような場合であってもよい。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明によれば、保留シュート内に予め所定量の粉末原料を保留しておき、その粉末原料を飲料販売時にミキシングボウル内に投入し、キャニスターからはその不足分の粉末原料を排出するだけとしたから、ミキシングボウル内に所定量の粉末原料を速やかに供給することができ、これにより飲料の調製工程時間を短縮して長い待ち時間を要することなく、速やかに所望の飲料を自動販売機の利用者に提供することができる。
【0057】
これに加え、請求項2の発明においては、販売待機時には温風供給装置により送風される弱風量の温風により保留中の粉末原料の固形化や品質の劣化等を防止でき、また販売動作中には温風供給装置により送風される強風量の温風によりミキシングボウル内で撹拌混合されている飲料の温度低下を抑えることができる。
【0058】
請求項3の発明においては、例えば深夜の時間帯のように販売頻度が低いときに、所定時間が経過するごとに保留シュート内に保留されている粉末原料が廃棄されて新たな粉末原料と交換され、したがって粉末原料の長時間放置による鮮度等の品質劣化を防止することができ、飲料の販売時には常に鮮度の高い粉末原料を用いて味のよい飲料を調製して自動販売機の利用者に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る自動販売機の正面図。
【図2】その自動販売機における設定操作部の正面図。
【図3】その自動販売機の内部構造を示す構成図。
【図4】その内部構造の一部分の構成図。
【図5】制御回路の構成を示すブロック図。
【図6】保留シュート内のシャッタの動作状態を示す断面図。
【図7】飲料調製工程の流れを示すフローチャート。
【図8】飲料販売待機中の動作の流れを示すフローチャート。
【符号の説明】
1…機体1
2…開閉扉
3…販売口
6…設定操作部
7…セレクションボタン(飲料種選択設定手段)
8,9,10…ファンクションボタン(味調整設定手段)
15…ミキシングボウル
16…キャニスター
17…排出体
22…保留シュート
23…シャッタ
25…温水器
28…撹拌翼
32…温風供給装置
33…排気装置
34…温風路
35…温風ファン
37…ヒータ
40…排気路
41…排気ファン
46…カップステーション
50…注入ホース
53…制御部
Claims (3)
- 飲料生成用の粉末原料が収容された複数のキャニスターと、撹拌翼を有する飲料調製用のミキシングボウルと、このミキシングボウル内に熱湯を供給する温水器と、各キャニスターに対応して設けられ、そのキャニスターから排出される粉末原料を保留する保留シュートと、飲料種を選択して設定する飲料種選択設定手段と、飲料に用いる粉末原料の量を複数のランクに増減して飲料の味を設定する味調整設定手段とを具備し、
保留シュート内には、キャニスター内から粉末原料を予め味調整設定手段で設定が可能な最少ランクの量だけ排出して保留しておき、味調整設定手段により飲料の味のランクが最小ランクに設定され、かつ飲料種選択設定手段により飲料種が選択設定されたときには、温水器からミキシングボウル内に熱湯を供給するとともに、飲料種選択設定手段で選択設定された飲料種に応じる保留シュート内の最小ランク量の粉末原料をミキシングボウル内に投入し、このミキシングボウル内の熱湯と粉末原料とを撹拌翼で撹拌混合して飲料を調製し、
飲料種選択設定手段により飲料種が選択設定され、かつ味調整設定手段により飲料の味のランクが最小ランクを上回るランクに設定されたときには、その飲料種選択設定手段で選択設定された飲料種に応じるキャニスターからその不足分の量の粉末原料をその飲料種に応じる保留シュート内に排出するとともに、その保留シュートから最小ランク量の粉末原料と前記不足分の粉末原料とを合わせてミキシングボウル内に投入し、かつ温水器からミキシングボウル内に熱湯を供給し、そのミキシングボウル内の熱湯と粉末原料とを撹拌翼で撹拌混合して飲料を調製することを特徴とする飲料自動販売機。 - 保留シュート内からミキシングボウル内に温風を送風する温風供給装置が設けられ、この温風供給装置は、飲料の販売待機中においては、弱風量の温風を送風して保留シュート内に保留されている粉末原料を乾燥状態に保持し、飲料の販売動作中には強風量の温風を送風してミキシングボウル内の熱湯の温度低下を抑えることを特徴とする請求項1に記載の飲料自動販売機。
- 飲料の販売動作が終了してから所定時間が経過した後においても次の販売動作が開始されないときには、その所定時間の経過時点に保留シュート内の粉末原料を一旦廃棄し、改めてキャニスター内から粉末原料を保留シュート内に排出して保留させることを特徴とする請求項1又は2に記載の飲料自動販売機。
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