JP4462051B2 - 微粒子分散液の濃縮方法、及び微粒子分散液の濃縮装置 - Google Patents

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Description

本発明は、マイクロ流路を用いる微粒子分散液の濃縮方法、及びマイクロ流路からなる微粒子分散液の濃縮装置に関する。
微粒子を扱う事業、とりわけ食品製造、顔料や高分子などの微粒子製品の製造、対環境技術としての汚泥処理などでは、微粒子分散液を輸送し、微粒子をスラリーあるいは固形状態で回収することが行われている。特に、微粒子分散液は濃度が低いと輸送効率が悪いため、それを濃縮することが求められている。一般的な濃縮法としては、沈降を利用した遠心分離、ろ過、乾燥や蒸発、分級などを用いたものがあるが、基本的にバッチ式であり、高工数だけでなく回収効率が悪い。また、通常、高エネルギーであり長時間を要する。 更に、微粒子分散液中の微粒子を移動させ、付着、回収などする方法として、電気泳動を利用する方法が挙げられる。例えば、シリカ微粒子をアルカリ水溶液に分散しマイナスに帯電させ、研磨工具と対向電極間に電界をかけ、研磨工具上に付着させ、鏡面研磨をより向上させる方法が使われているが、非常に効率が悪く、長時間と高エネルギーを要する。
一方、近年マイクロ領域で化学反応、単位操作などを行う方法が種々研究されている。また、これに関連して、拡散時間の短いことに着目した、抽出、分離、混合、粒子形成の方法及び装置などが提案されている。中でも、マイクロデバイスに電気泳動を適用するものとして、マイクロ流路中の試料に電界をかけ、電気泳動により試料を泳動させることにより、光検出器で検知させるキャピラリー電気泳動チップのように、電界により極微量の試料を移動させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、この方法は、極微小なたんぱく質やDNAなどの生化学物質などを分析のために移動させるものであり、微粒子の移動などに適用したものでなく、また、微粒子分散液の濃縮には適用できない。
以上のように、微粒子分散液を連続式で低工数、高回収効率、低エネルギーで、長時間問題なく濃縮する方法・装置はない。
特開平9−304338号公報
本発明は、電気泳動する微粒子を含有する微粒子分散液を、低エネルギーで、高効率かつ高微粒子回収効率で短時間で濃縮する微粒子分散液の濃縮方法、及び電気泳動する微粒子を含有する微粒子分散液を、低エネルギーで、高効率かつ高微粒子回収効率で短時間で濃縮する、装置が小さく、省スペースな微粒子分散液の濃縮装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、微粒子分散液が層流で流れる方向と交差する方向へ電界を付与し、微粒子を一方の壁面近傍に移動させて回収し、濃縮された微粒子分散液を得ることにより前記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
<1> 電気泳動する微粒子を含有する微粒子分散液を濃縮する微粒子分散液の濃縮方法であって、微小幅の流路と該微小幅の流路に交差する方向に電界を付与する電極を有し、一端に位置する微粒子分散液を導入する導入部と、該導入部から導入された微粒子分散液を他端に向けて層流で送液する送液部と、該送液部の下流に位置し、電界を付与されることにより通過する微粒子分散液中の微粒子を電界の一方向側に移動させる微粒子移動部と、該微粒子が移動した側の微粒子分散液を回収する回収部と、該回収部で回収される微粒子分散液以外の液を排出する排出部とを有する流路に前記微粒子分散液を層流で流すことにより、該微粒子分散液を濃縮することを特徴とする微粒子分散液の濃縮方法である。
<2> 前記微小幅の流路における微粒子分散液を送液する流路が、重力方向又は浮力方向に対して0〜45°の範囲の角度を有することを特徴とする<1>に記載の微粒子分散液の濃縮方法である。
<3> 電気泳動する微粒子を含有する微粒子分散液を濃縮する微粒子分散液の濃縮装置であって、微小幅の流路と該微小幅の流路に交差する方向に電界を付与する電極を有し、前記微小幅の流路が、一端に位置する微粒子分散液を導入する導入部と、該導入部から導入された微粒子分散液を他端に向けて層流で送液する送液部と、該送液部の下流に位置し、電界を付与されることにより通過する微粒子分散液中の微粒子を電界の一方向側に移動させる微粒子移動部と、該微粒子が移動した側の微粒子分散液を回収する回収部と、該回収部で回収される微粒子分散液以外の液を排出する排出部と、を有することを特徴とする微粒子分散液の濃縮装置である。
<4> 前記微小幅の流路における微粒子分散液を送液する流路が、重力方向又は浮力方向に対して0〜45°の範囲の角度を有することを特徴とする<3>に記載の微粒子分散液の濃縮装置である。
本発明によれば、電気泳動する微粒子を含有する微粒子分散液を、低エネルギーで、高効率かつ高微粒子回収効率で短時間で濃縮する微粒子分散液の濃縮方法、及び電気泳動する微粒子を含有する微粒子分散液を、低エネルギーで、高効率かつ高微粒子回収効率で短時間で濃縮する、装置が小さく、省スペースな微粒子分散液の濃縮装置を提供することができる。
本発明の微粒子分散液の濃縮方法は、微小幅の流路と該微小幅の流路に交差する方向に電界を付与する電極を有し、一端に位置する微粒子分散液を導入する導入部と、該導入部から導入された微粒子分散液を他端に向けて層流で送液する送液部と、該送液部の下流に位置し、電界を付与されることにより通過する微粒子分散液中の微粒子を電界の一方向側に移動させる微粒子移動部と、該微粒子が移動した側の微粒子分散液を回収する回収部と、該回収部で回収される微粒子分散液以外の液を排出する排出部とを有する流路に前記微粒子分散液を層流で流すことにより、該微粒子分散液を濃縮することを特徴とする。
尚、本発明において、電気泳動する微粒子とは、ゼータ電位を有する微粒子のことである。また、微小幅の流路とは、流路径が5000μm以下の流路をいう。本発明においては、微小幅の流路として、数〜数千μmの幅の流路を有するマイクロリアクターが好ましく用いられる。該マイクロリアクターの流路の幅は、好ましくは50〜1000μmであり、更に好ましくは50〜500μmである。本発明において用いられるマイクロリアクターは、マイクロスケールの複数の流路(チャネル)を有する反応装置である。マイクロリアクターの流路は、マイクロスケールであるので、寸法および流速がいずれも小さく、レイノルズ数は2300以下である。したがって、マイクロスケールの流路を有する反応装置は、通常の反応装置のような乱流支配ではなく層流支配の装置である。
ここで、レイノルズ数(Re)は、下記式で表されるものであり、2300以下のとき層流支配となる。
・ Re=uL/ν (u:流速、L:代表長さ、ν:動粘性係数)

上述のように層流支配の世界では、慣性項に対して、粘性項の寄与が大きくなるため、基本的には、流れ方向に対して交差する方向への媒体の移動が生じない流れとなる。したがって、乱流による粒子の拡散が防止され、効率的に濃縮が達成できることとなる。
本発明の微粒子分散液の濃縮方法に用いる微小幅の流路には、流れ方向と交差する方向に電界を付与する。電界を付与することにより、その電界内を流れる微粒子分散液中の微粒子を電界の一方向側に移動させ、微小幅の流路内の該微粒子が移動した側の微粒子分散液を回収することにより、濃縮された微粒子分散液を得ることができる。
本発明の微粒子分散液の濃縮方法は、以下に説明する本発明の微粒子分散液の濃縮装置を用いることにより実践することができる。
本発明の微粒子分散液の濃縮装置は、電気泳動する微粒子を含有する微粒子分散液を濃縮する微粒子分散液の濃縮装置であって、微小幅の流路と該微小幅の流路に交差する方向に電界を付与する電極とを有し、前記微小幅の流路が、一端に位置する微粒子分散液を導入する導入部と、該導入部から導入された微粒子分散液を他端に向けて層流で送液する送液部と、該送液部の下流に位置し、電界を付与されることにより通過する微粒子分散液中の微粒子を電界の一方向側に移動させる微粒子移動部と、該微粒子が移動した側の微粒子分散液を回収する回収部と、該回収部で回収される微粒子分散液以外の液を排出する排出部と、を有することを特徴とする。
本発明の微粒子分散液の濃縮装置の一例を図1を用いて説明する。図1は、本発明の微粒子分散液の濃縮装置の一例を示す概略構成図である。
図1に示す微粒子の濃縮装置は、数〜数千μmの幅の流路を有するマイクロリアクターであり、一端に位置する微粒子分散液を導入する導入部2、導入部2から導入された微粒子分散液を他端に向けて層流で送液する送液部4、送液部4の下流に位置し、電界を付与されることにより通過する微粒子分散液中の微粒子を電界の一方向側に移動させる微粒子移動部6、該微粒子が移動した側の微粒子分散液が流れ込むことにより、濃縮された微粒子分散液を回収する回収部8、回収部8で回収される微粒子分散液以外の液が流れ込むことにより、及び回収部8で回収される微粒子分散液以外の液を排出する排出部10を有する微小幅の流路と、該微小幅の流路の微粒子移動部6に交差する方向の電界を付与する、電源14に接続している電極12とを有する。
尚、本発明において、送液部4は導入部2から微粒子移動部6までの領域をいい、微粒子移動部6は、微小幅の流路において電界が付与される領域をいう。
電界は、微粒子移動部6の微粒子分散液が流れる方向に交差する方向に付与されればよいが、電界は微粒子移動部6の微粒子分散液が流れる方向に対して、30〜150°の範囲の角度で付与されることが好ましく、微粒子移動部6と直交する角度で付与されることがより好ましい。電界が微粒子移動部6の微粒子分散液が流れる方向に対して、30〜150°の範囲の角度で付与されると、効果的に微粒子を移動できる。
また、本発明の微粒子分散液の濃縮装置には、微粒子移動部6と回収部8及び排出部10との間に第二の送液部が設けられている、つまり微粒子移動部6において微粒子が移動した微粒子分散液が、微粒子移動部6と回収部8及び排出部10とが、第二の送液部等を介さずに連通していることが好ましい。
回収部8及び排出部10は、微粒子移動部6において微粒子が移動した側の微粒子分散液、及びそれ以外の液がそれぞれ流れ込めばよく、電界による粒子の移動方向に対応して分岐した2本の流路であることが好ましい。
また、回収部8及び排出部10の流れ方向と直交する方向の断面積は、所望の濃度の微粒子分散液が回収できるように設定すればよい。
本発明における微小幅の流路は、流れ方向と直交する方向の断面形状は特に限定されないが、長方形であることが好ましい。
本発明の微粒子分散液の濃縮装置は、微粒子分散液において微粒子の比重が分散媒体である媒体液体の比重より大きい場合は、前記微小幅の流路における微粒子分散液を送液する流路が、重力方向に対して0〜45°の範囲の角度を有していることが好ましく、0〜30°の範囲の角度を有していることがより好ましく、0〜15°の範囲の角度を有していることがさらに好ましく、0〜10°の範囲の角度を有していることが特に好ましい。前記重力方向に対して45°を超える角度を有していると、前記微粒子の比重が媒体液体の比重より大きい場合に、微粒子が沈降し流路内壁面への堆積が生じやすく、流路閉塞の原因となる場合がある。
尚、前記微小幅の流路が有する重力方向に対する角度は、各流路の中心線が重力方向に対して有する角度をいう。
また、前記微粒子の比重が媒体液体の比重より大きい場合において、前記微小幅の流路が径、或いは流れ方向と直交する方向での断面形状が場所により異なる場合は、更に、微粒子分散液を送液する流路の流れ方向に沿った底面が、重力方向に対して0〜45°の範囲の角度を有していることが好ましく、0〜30°の範囲の角度を有していることがより好ましく、0〜15°の範囲の角度を有していることがさらに好ましく、0〜10°の範囲の角度を有していることが特に好ましい。
上述のように、所望の流路の重力方向に対する角度が0〜45°である微小幅の流路を有する本発明の微粒子分散液の濃縮装置としては、一例として、図2に示すように、送液部4と微粒子移動部6とが一直線状に配置され、更に、該直線に対して0〜45°の角度を有する回収部8及び排出部10を有する微小幅の流路を、導入部2を重力方向で上にして、送液部4と微粒子移動部6とを重力方向で下に位置するように設置して用いる装置が挙げられる。
尚、図2に示す濃縮装置は、導入部2から微粒子移動部6に至る流路が重力方向に対して0度の角度を有し、回収部8が重力方向に対してA度の角度を有し、排出部10が重力方向に対してB度の角度を有している。
一方、本発明の微粒子分散液の濃縮装置は、微粒子分散液において微粒子の比重が分散媒体である媒体液体の比重より小さい場合は、前記微小幅の流路における微粒子分散液を送液する流路が、浮力方向に対して0〜45°の範囲の角度を有していることが好ましく、0〜30°の範囲の角度を有していることがより好ましく、0〜15°の範囲の角度を有していることがさらに好ましく、0〜10°の範囲の角度を有していることが特に好ましい。前記浮力方向に対して45°を超える角度を有していると、微粒子が浮上し流路内壁面へ付着しやすく、流路閉塞の原因となる場合がある。
尚、前記微小幅の流路が有する浮力方向に対する角度は、各流路の中心線が浮力方向に対して有する角度をいう。
また、前記微粒子の比重が媒体液体の比重より小さい場合において、前記微小幅の流路が径、或いは流れ方向と直交する方向での断面形状が場所により異なる場合は、更に、微粒子分散液を送液する流路の流れ方向に沿った上面が、浮力方向に対して0〜45°の範囲の角度を有していることが好ましく、0〜30°の範囲の角度を有していることがより好ましく、0〜15°の範囲の角度を有していることがさらに好ましく、0〜10°の範囲の角度を有していることが特に好ましい。
上述のように、所望の流路の浮力方向に対する角度が0〜45°である微小幅の流路を有する本発明の微粒子分散液の濃縮装置としては、一例として、前記微粒子の比重が媒体液体の比重より大きい場合とは逆に、送液部4と微粒子移動部6とが一直線状に配置され、更に、該直線に対して0〜45°の角度を有する回収部8及び排出部10からなる微小幅の流路を有する微粒子分散液の濃縮装置を、導入部2を浮力方向で下にして、送液部4と微粒子移動部6とを浮力方向に伸びるように設置し、更に微粒子移動部6の上に回収部8及び排出部10がくるように設置して用いる装置が挙げられる。
本発明の微粒子分散液の濃縮装置に用いられるマイクロリアクターの材質としては、金属、セラミックス、プラスチック、ガラス、など一般的に用いられているものが可能であり、送液する媒体液体により、適宜選択することが好ましい。
本発明の微粒子分散液の濃縮装置は、上述の微小幅の流路に交差する方向に電界を付与する電極を有する。
微小幅の流路に交差する方向に電界を付与する電極を有するマイクロデバイスは、通常知られている方法で電極がないマイクロデバイスを作製した後、蒸着などにより電極を付加することで得られる。
本発明の微粒子分散液の濃縮装置を用いた微粒子分散液の濃縮は、先ず導入部2に濃縮させようとする微粒子分散液を導入する。導入部2への微粒子分散液の導入は、マイクロシリンジ、ロータリーポンプ、スクリューポンプ、遠心ポンプ、ピエゾポンプ等で圧入することが好ましい。
導入部2から導入された微粒子分散液は、他端(下流)に向けて送液され、微粒子移動部6に到達すると、交差する方向に付与された電界により、微粒子が電界の一方向側に移動しながら下流に流され、回収部8及び排出部10に分岐する分岐点に到達する。ここで、微粒子が移動し、濃縮された微粒子分散液は回収部8に流れ込み回収される。一方、該濃縮された微粒子分散液以外の液は排出部10に流れ込み排出される。
微粒子分散液の送液部4での流速は、0.001〜100ml/hrであることが好ましく、0.01〜50ml/hrであることがより好ましい。
前記微粒子分散液の送液部での流速が0.001ml/hr未満であると、微粒子が流路内壁の影響を受けやすくなり、均一な流れが得られない場合があり、前記微粒子分散液の送液部での流速が100ml/hrを超えると、微粒子の電界の一方向側への移動が不完全となる場合がある。
また、本発明において、電極に印加する電圧の強さは、前記微粒子分散液の種類によっても異なるが、0.5〜5Vが好ましく、1〜3Vがより好ましい。前記電圧の強さが5Vを超えると、水などの媒体液体が電気分解し気泡が発生し障害となる場合があり、0.5V未満であると、微粒子の電界の一方向側への移動が不完全となる場合がある。
本発明に用いられる微粒子分散液における微粒子は、電気泳動する微粒子であれば好ましく用いることができる。ここで、電気泳動する微粒子とは、ゼータ電位を有する微粒子のことである。
電気泳動する微粒子のゼータ電位は、一般のゼータ電位を測定できる機器で測定することができる。本発明においては、Spectrometer DT1200(Dispersion Technology社)を用いて測定した。本発明に用いられる微粒子は、分散液の状態において、ゼータ電位は絶対値で1〜1000mVの範囲が好ましく、絶対値で30〜300mVの範囲が生産性の点でより好ましい。
前記微粒子の体積平均粒径は、0.1μm〜500μmであることが好ましく、0.1μm〜200μmであることがより好ましい。前記微粒子の体積平均粒径が0.1μm未満であると、該微粒子が電界で安定に移動しない場合があり、500μmを超えると、流路の閉塞が起こる場合がある。
尚、本発明において、前記微粒子の体積平均粒径は、下記粒径(5μm以下)の場合を除き、コールターカウンターTA−II型(コールター社製)を用いて測定した値である。この場合、微粒子の粒径レベルにより、最適なアパーチャーを用いて測定した。しかし、微粒子の粒径が5μm以下の場合は、レーザ回折散乱式粒度分布測定装置(LA−920、堀場製作所製)を用いて測定した。
また、前記微粒子の比重は、気相置換法(ピクノメータ法)により、湯浅アイオニクス社製ウルトラピクノメータ1000を用いて測定した。
更に、前記媒体液体の比重は、エーアンドディー社の比重測定キットAD−1653を用い測定した。
本発明に用いられる微粒子の形状は、特に限定されないが、針状で特に、長軸が流路幅の1/4より大きくなると詰まりの可能性が高くなる場合がある。このような観点から、微粒子の長軸長と短軸長との比(長軸長/短軸長)は、1〜50の範囲が好ましく、1〜20の範囲がより好ましい。尚、粒径、粒子形状に合わせて、適宜流路幅を選択することが好ましい。
本発明において用いられる電気泳動する微粒子は、媒体液体中で正あるいは負の極性を有する。例えば、水媒体中では、微粒子表面に−COOHや−CN、−SO3などの分子末端が存在する場合は負の極性を示し、―NH3やーNH4 +などの分子末端が存在する場合は正の極性を有する。
前記媒体液体中で負の極性を示す微粒子の例としては、例えば、アニオン性重合体としては、アニオン性重合性単量体である2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、N−メチロールアクリルアミド、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸グリシジル、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、無水マレイン酸等の水酸基、カルボキシル基、スルフォン酸基、リン酸基、酸無水物を含む単量体の重合体;更にこれらの単量体と以下の単量体の一種あるいは二種以上との共重合体が挙げられる。該更に共重合体を構成するための単量体としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−クロルスチレン、p−フェニルスチレン等のスチレン類;ビニルナフタレン類;エチレン、プロピレン、イソブチレン等のエチレン不飽和モノオレフィン類;塩化ビニル、酢酸ビニル、酪酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどのα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロベニルケトンなどのビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルイソドール、N−ビニルピロリデンなどのN−ビニル化合物などを挙げることができる。また、これらを一種あるいは二種以上用いてもよい。またこれらの重合体の一種あるいは二種以上を重合性単量体に含有させてもよい。この中でも、ポリアクリル酸、ポリアクリロニトリルの共重合体、あるいはブレンドなどが好ましい。
一方、前記媒体液体中で正の極性を示す微粒子の例としては、例えば、カチオン性重合体としては、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、N−n−ブトキシアクリルアミド、トリメチルアンモニウムクロリド、ダイアセトンアクリルアミド、アクリルアミド、N−ビニルカルバゾール、ビニルピリジン、2−ビニルイミダゾール、2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、2−ヒドロキシ−3−アクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、あるいはこれらの窒素を4級化したものなどの窒素を含む単量体の重合体;更にこれらの窒素を含む単量体と以下の単量体の一種あるいは二種以上との共重合体が挙げられる。該更に共重合体を構成するための単量体としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デジルスチレン、p−n−ドデシルスチレン等のスチレンおよびその誘導体;ビニル系単量体として、例えばエチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのエチレン不飽和モノオレフイン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、弗化ビニルなどのハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ピニルなどのビニルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどのα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルイソドール、N−ビニルピロリドンなどのN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体などを挙げることができる。これらの重合体の中でも、ポリジメチルアミノエチルメタクリレートの共重合体、あるいはブレンドが好ましい。
また、本発明において用いられる微粒子は、無機微粒子としては、SiO2やTiO2などの金属酸化物が負極性を示す。正極性を示すものとしては、酸化アルミなどがある。さらに、これらをシラン処理剤で処理されたものは、その処理剤の有する末端基の種類、割合により、正負それぞれの極性を示すことが知られている。例えば、アミノ基などを含むシラン処理剤でSiO2を処理することにより、正極性を示すようになる。
本発明において用いられる微粒子は、微粒子がどちらの極性を示すかは、表面の化学的性質だけでなく、媒体中の溶解イオン種、界面活性剤種によっても変わり、基本的にコントロール可能である。
一方、本発明においては、基本的にはどのような媒体液体も使用できるが、該媒体液体の電導度は0〜50μs/cmであることが好ましく、より好ましくは0〜20μs/cmであり、さらに好ましくは0〜10μs/cmである。前記媒体液体の電導度が50μs/cmを超えると電界での微粒子の移動が安定しない場合がある。
本発明において好ましく用いられる媒体液体としては、例えば、水、アルコール等が使用可能であり、特に水を主体とする水媒体が好ましい。
本発明において、前記微粒子から媒体液体の比重を引いた差は、−0.9〜20が好ましく、より好ましくは−0.6〜11であり、さらに好ましくは−0.3〜4である。前記差が20を超えると、微粒子の媒体液体中での沈降が激しく、流路の閉塞などの課題が発生する場合がある。一方、前記差が−0.9未満であると、微粒子の浮上性が大きくなるため電界での微粒子の濃縮が不十分となる場合がある。
本発明において、好ましい微粒子と媒体液体との組み合わせとしては、カルボキシル基を表面に有するポリスチレンアクリル系あるいはポリエステル系樹脂微粒子と水系媒体、アミノ基あるいは4級アンモニウム基を有するポリスチレンアクリル系あるいはポリエステル系樹脂微粒子と水媒体が挙げられ、この中でもカルボキシル基を表面に有するポリスチレンアクリル系樹脂微粒子と水系媒体がより好ましい。
本発明に用いられる微粒子分散液における微粒子の濃度は、0.1〜40体積%であることが好ましく、1〜25体積%であることが好ましい。前記微粒子の濃度が40体積%を超えると、流路を詰まらせる場合があり、0.1体積%未満であると、十分な回収率が得られない場合がある。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1>
微粒子分散液として、以下の凝集粒子分散液を調製した。
予め、次の方法で樹脂微粒子分散液1、樹脂微粒子分散液2、離型剤微粒子分散液、及び顔料分散液を製造した。
−樹脂微粒子分散液1の調製−
・スチレン 370部
・n−ブチルアクリレート 30部
・アクリル酸 6部
・ドデカンチオール 24部
・四臭化炭素 4部
上記各成分を混合した溶液と、非イオン性界面活性剤(三洋化成社製、ノニポール400)6部、及びアニオン性界面活性剤(第一製薬社製、ネオゲンR)10部をイオン交換水550部に溶解した溶液とを、フラスコ中に入れて分散、乳化し、10分間ゆっくりと攪拌・混合しながら、過硫酸アンモニウム4部を溶解したイオン交換水50部を投入した。その後、フラスコ内を窒素で充分に置換してから攪拌しながらオイルバスで系内が70℃になるまで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。
得られたラテックスは、レーザー回折式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−920)で樹脂微粒子の体積平均粒径を測定したところ160nmであり、分子量測定機(東ソー社製、HLC−8020)を用い、THFを溶媒として重量平均分子量 (ポリスチレン換算)を測定したところ13200であった。
−樹脂微粒子分散液2の調製−
・スチレン 280部
・n−ブチルアクリレート 120部
・アクリル酸 8部
上記各成分を混合した溶液と、非イオン性界面活性剤(三洋化成社製、ノニポール400)6部、及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR)12部をイオン交換水550部に溶解した溶液とを、フラスコ中に入れて分散、乳化し、10分間ゆっくりと攪拌・混合しながら、過硫酸アンモニウム3部を溶解したイオン交換水50部を投入した。その後、フラスコ内を窒素で充分に置換してから攪拌しながらオイルバスで系内が70℃になるまで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。
得られたラテックスについて、前記樹脂微粒子分散液1と同様にして諸特性を測定したところ、樹脂微粒子の体積平均粒径が100nm、重量平均分子量が540000であった。
−離型剤微粒子分散液−
・パラフィンワックス(日本精蝋社製、HNP0190、融点:85℃)50部
・カチオン性界面活性剤(花王社製、サニゾールB50) 5部
・イオン交換水 200部
上記各成分を混合し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で95℃に加熱しながら十分に分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーに移して分散処理を行い、離型剤微粒子の体積平均粒径が540nmである離型剤微粒子分散液を得た。
−顔料分散液の調製−
・カーボンブラック(キャボット社製、モーガルL) 50部
・非イオン性界面活性剤(三洋化成社製、ノニポール400) 5部
・イオン交換水 200部
上記各成分を混合し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で10分間分散し、体積平均粒径が255nmであるカーボンブラックが分散された顔料分散液を得た。
−凝集粒子(トナー粒子)分散液の作製−
・樹脂微粒子分散液1 120部
・樹脂微粒子分散液2 80部
・離型剤微粒子分散液 40部
・顔料分散液 30部
・カチオン性界面活性剤(花王社製、サニゾールB50) 1.5部
上記各成分を丸型ステンレス製フラスコ中に入れ、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら48℃まで加熱し、その温度で30分間保持した後、さらに加熱用オイルバスの温度を50℃まで上げてその温度で1時間保持して凝集粒子を得た。この凝集粒子の体積平均粒径をコールターカウンター(日科機社製、TAII)を用いて測定したところ5.8μmであり、体積平均粒度分布(GSD)は1.24であった。
この凝集粒子分散液にアニオン性界面活性剤(第一製薬社製、ネオゲンR)3部を添加し、粒子の凝集を止め、凝集粒子を安定化した後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて攪拌を継続しながら97℃まで加熱し、3時間保持して凝集粒子を融合させた。融合粒子の体積平均粒径をコールターカウンター(日科機社製、TAII)を用いて測定したところ6.3μmであり、体積平均粒度分布(GSD)は1.24であった。また、このときのゼータ電位は、約100mVであった。
(微粒子の処理)
上記のように作製した凝集粒子分散液は、固形分濃度約19体積%の微粒子分散液である。このようにして得られた微粒子分散液流体1aを、図3に示すような処理装置のシリンジポンプP1を備えたマイクロシリンジ31にセットし、一定流量でマイクロリアクター32の導入部2に送液した。
なお、マイクロリアクター32における送液部4、回収部8、排出部10及び微粒子移動部6の幅は、それぞれ500μmであり、深さ(奥行き)は100μmである。更に送液部4の長さを3cmに、微粒子移動部6の長さを1cmとした。送液部4における微粒子分散液流体1aの流量(送液速度)を4.8ml/hrに設定して送液し、電源14と接続している電極E1とE2に電界約2Vをかけた。その結果、排出部10の末端から微粒子を含まない液2bが排出され、これを容器34に回収した。一方、回収部8の末端から微粒子が濃縮された微粒子分散液2aが排出され、これを容器36に回収した。回収された微粒子が濃縮された微粒子分散液2aの微粒子含有率は、約47体積%であり、約2.5倍に濃縮されていた。また、約5時間送液したが、詰まりや閉塞はなく、微粒子の回収率もほぼ100%であった。
次にここで用いたマイクロリアクター32の作製方法を示す。
Si基板上に、スピンコータ1H−DX2(ミカサ社製)によりフォトレジストSu−8(化薬マイクロケム社製)をコートした後、用意しておいたマスクを用い、マスクアライナー MA−20(ミカサ社製)でパターニングし型を得た。出来上がった型にPDMS(ポリジメチルシロキサン、信越シリコーン社製)を流し込み、硬化させ、型から剥がし、中央部に凹部を有するPDMS製チップ24が得られた。一方、ガラス基板上の流路側の電極をつけたい部分以外を通常の方法でマスキングし、白金をスパッタリング装置(Hitachi E−1010)で約15分間蒸着し、約90nmの電極を設けた。前記PDMSチップ24と電極を付加したガラス基板22を図4に示すように張り合わせ、マイクロデバイス(マイクロリアクター32)を得た。
得られたマイクロリアクター32は、送液部4は、重力方向に対する角度が約0°で、流路の流れと直交する方向の断面が、電界の向きと直交する方向(以下、「奥行き方向」という。)100μm×電界の向きと平行な方向(以下、「横方向」という。)500μmの長方形で、長さが3cmであり、微粒子移動部6は、送液部4の下流にあり、送液部4と同様の断面形状で、長さが約1cmでり、電極部E1及びE2により電界が付与される。更にその下流に、重力方向に対する角度が約30°で電極の+側に位置する、奥行き方向100μm×横方向175μmの長方形で、長さが3cmの回収部8と、重力方向に対する角度が約30°で回収部8と反対側に位置する、奥行き方向100μm×横方向260μmの長方形で、長さが3cmの排出部10とを有する。
本発明の微粒子分散液の濃縮装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の微粒子分散液の濃縮装置を設置する方向を説明するための図である。 本発明の微粒子分散液の濃縮装置の一例を示す概略構成図である。 (A)PDMSチップとガラス基板を張り合わせた状態を示す斜視図である。(B)PDMSチップとガラス基板を張り合わせた状態のX−X方向に沿った概略断面図である。
符号の説明
2 導入部
4 送液部
6 微粒子移動部
8 回収部
10 排出部
12 電極
14 電源
22 ガラス基盤
24 PDMSチップ
31 マイクロシリンジ
32 マイクロリアクター
34,36 容器
1a 微粒子分散液
2a 濃縮された微粒子分散液
2b 微粒子を含まない液

Claims (4)

  1. 電気泳動する微粒子を含有する微粒子分散液を濃縮する微粒子分散液の濃縮方法であって、
    微小幅の流路と該微小幅の流路に交差する方向に電界を付与する電極を有し、一端に位置する微粒子分散液を導入する導入部と、該導入部から導入された微粒子分散液を他端に向けて層流で送液する送液部と、該送液部の下流に位置し、電界を付与されることにより通過する微粒子分散液中の微粒子を電界の一方向側に移動させる微粒子移動部と、該微粒子が移動した側の微粒子分散液を回収する回収部と、該回収部で回収される微粒子分散液以外の液を排出する排出部とを有する流路に前記微粒子分散液を層流で流すことにより、該微粒子分散液を濃縮することを特徴とする微粒子分散液の濃縮方法。
  2. 前記微小幅の流路における微粒子分散液を送液する流路が、重力方向又は浮力方向に対して0〜45°の範囲の角度を有することを特徴とする請求項1に記載の微粒子分散液の濃縮方法。
  3. 電気泳動する微粒子を含有する微粒子分散液を濃縮する微粒子分散液の濃縮装置であって、
    微小幅の流路と該微小幅の流路に交差する方向に電界を付与する電極を有し、前記微小幅の流路が、一端に位置する微粒子分散液を導入する導入部と、該導入部から導入された微粒子分散液を他端に向けて層流で送液する送液部と、該送液部の下流に位置し、電界を付与されることにより通過する微粒子分散液中の微粒子を電界の一方向側に移動させる微粒子移動部と、該微粒子が移動した側の微粒子分散液を回収する回収部と、該回収部で回収される微粒子分散液以外の液を排出する排出部と、を有することを特徴とする微粒子分散液の濃縮装置。
  4. 前記微小幅の流路における微粒子分散液を送液する流路が、重力方向又は浮力方向に対して0〜45°の範囲の角度を有することを特徴とする請求項3に記載の微粒子分散液の濃縮装置。
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