JP4461981B2 - 画像処理装置、及びプログラム - Google Patents

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本発明は、3次元データに基づいて表示用の画像を生成する技術に関する。
3次元オブジェクトを示すデータ(ボリュームデータ)を視覚化(イメージ化)して表示する手法として、ボリュームレンダリング(Volume Rendering)という手法が知られている。
このボリュームレンダリングには、レイキャスティング(Ray Casting)法と称される手法があり、この手法では、投影面が設定される度に、例えば、投影面と3次元オブジェクトとの距離の分布を示すマップ(デプスマップ)を生成して、視線に沿ったサンプリングを行うことで、ボリュームデータのイメージ化が実施される。
そして、各種演算をハードウェアで行うことで、高速でボリュームデータをイメージ化させようとすると、ハードウェアが大きくなってしまうといった問題が生じる。この問題に対しては、制限された大きさのハードウェアで、より大きなボリュームデータを高速でイメージ化することのできる技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
このような技術に関する先行技術文献としては、以下のようなものがある。
特開2000−348195号公報
しかしながら、上述したボリュームレンダリングでは、視線方向、すなわち投影面が変わる度に、例えば、デプスマップを再度生成し直したり、再度のイメージ化が必要となったりする為、多大な演算が必要となる。このため、視線方向の変化に応じた可視的なイメージの切り替えにある程度の時間を要する。そして、特に、ボリュームデータのデータ量が大きな場合には、イメージの切り替えをスムーズに行うことが困難であった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ボリュームデータのイメージ化に要する演算量を低減することができる、すなわちボリュームデータのイメージ化を高速で行うことができる技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、3次元データに基づいて表示用画像を生成する画像処理装置であって、所定方向を向いた特定構造体の集合によって構成される仮想3次元オブジェクトの構造を示す3次元データを所定の記憶手段に読み込む読込手段と、前記仮想3次元オブジェクトを投影する仮想投影面と前記仮想3次元オブジェクトとの相対的な方向関係を設定する投影面設定手段と、前記特定構造体について、基準位置を設定する基準位置設定手段と、前記所定方向を向いた一の特定構造体を前記方向関係に従って前記仮想投影面に対して投影することで基本画像を生成しつつ、当該基本画像のうち前記基準位置に対応する基準画像位置を認識する基本画像生成手段と、前記仮想3次元オブジェクトを前記仮想投影面に対して投影する際に、各特定構造体の基準位置が前記仮想投影面に対してそれぞれ投影される各基準投影位置を検出する検出手段と、前記基本画像を基礎として、前記仮想投影面に対する相対的な位置関係を、前記検出手段によって検出された各基準投影位置に応じてそれぞれ調整することで、各調整後基本画像をそれぞれ生成する調整画像生成手段と、前記調整画像生成手段によって生成された各調整後基本画像を相互に合成することで、表示用画像を生成する表示用画像生成手段とを備えることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、3次元データに基づいて表示用画像を生成する画像処理装置であって、所定方向を向いた特定構造体の集合によって構成される仮想3次元オブジェクトの構造を示す3次元データを所定の記憶手段に読み込む読込手段と、前記仮想3次元オブジェクトを投影する仮想投影面と前記仮想3次元オブジェクトとの相対的な方向関係を設定する投影面設定手段と、前記所定方向を向いた所定数の特定構造体が配列可能な単位処理対象領域において、少なくとも1以上の特定構造体の配列パターンによってそれぞれ構成される複数パターンの基本構造体を設定する基本構造体設定手段と、前記複数パターンの基本構造体の基準位置を設定する基準位置設定手段と、前記複数パターンの基本構造体を、前記方向関係に従って前記仮想投影面に対してそれぞれ投影することで複数パターンの基本画像を生成しつつ、当該複数パターンの各基本画像について、前記複数パターンの基本構造体の基準位置にそれぞれ対応する各基準画像位置を認識する基本画像生成手段と、前記仮想3次元オブジェクトを前記仮想投影面に対して投影する際に、処理対象となる3次元領域のうち、投影対象となる単位処理対象領域を時間順次に指定する領域指定手段と、前記領域指定手段によって指定された単位処理対象領域について、前記複数パターンの基本構造体の中から、合致する基本構造体を検出する第1の検出手段と、前記第1の検出手段によって検出された基本構造体に対応する基本画像を前記複数パターンの基本画像から抽出する抽出手段と、前記第1の検出手段によって検出された基本構造体の基準位置が前記仮想投影面に対して投影される基準投影位置を検出する第2の検出手段と、前記抽出手段によって抽出された基本画像を基礎として、前記仮想投影面に対する相対的な位置を前記基準投影位置に応じて調整することで、調整後基本画像を生成する調整画像生成手段と、前記各単位処理対象領域について、前記調整画像生成手段によって生成された各調整後基本画像を相互に合成することで、表示用画像を生成する表示用画像生成手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、3次元データに基づいて距離マップを生成する画像処理装置であって、所定方向を向いた特定構造体の集合によって構成される仮想3次元オブジェクトの構造を示す3次元データを所定の記憶手段に読み込む読込手段と、前記仮想3次元オブジェクトを投影する仮想投影面と前記仮想3次元オブジェクトとの相対的な位置及び方向関係を設定する投影面設定手段と、前記特定構造体について、基準位置を設定する基準位置設定手段と、前記位置及び方向関係に従って、前記所定方向を向いた一の特定構造体の基準位置が前記仮想投影面に対して投影される基準投影位置、及び当該基準位置と当該基準投影位置との距離にあたる基準投影距離を検出するとともに、前記仮想投影面上の所定の各点と前記一の特定構造体との距離にあたる各投影距離を検出することで、前記基準投影距離を基準とした前記仮想投影面と前記一の特定構造体との距離の分布を示す基本距離マップを生成する基本距離マップ生成手段と、前記仮想3次元オブジェクトを構成する各特定構造体を対象として、前記仮想投影面上における各特定構造体に対応する各基準投影位置と各基準投影距離とを検出する検出手段と、前記基本距離マップを基礎として、前記検出手段によって検出された各基準投影位置と各基準投影距離とに応じて、前記仮想投影面に対する相対的な位置関係と各投影距離とをそれぞれ調整することで、各調整後基本距離マップをそれぞれ生成する調整マップ生成手段と、前記調整マップ生成手段によって生成された各調整後基本距離マップを相互に合成しつつ、前記仮想投影面のうち複数の調整後基本距離マップが重複する投影位置については、最小の投影距離を採用することで、前記仮想3次元オブジェクトと前記仮想投影面との距離の分布を示す全体距離マップを生成する距離マップ生成手段とを備えることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、3次元データに基づいて距離マップを生成する画像処理装置であって、所定方向を向いた特定構造体の集合によって構成される仮想3次元オブジェクトの構造を示す3次元データを所定の記憶手段に読み込む読込手段と、前記仮想3次元オブジェクトを投影する仮想投影面と前記仮想3次元オブジェクトとの相対的な位置及び方向関係を設定する投影面設定手段と、前記所定方向を向いた所定数の特定構造体が配列可能な単位処理対象領域において、少なくとも1以上の特定構造体の配列パターンによってそれぞれ構成される複数パターンの基本構造体を設定する基本構造体設定手段と、前記複数パターンの基本構造体の基準位置を設定する基準位置設定手段と、前記複数パターンの基本構造体について、前記位置及び方向関係に従って基準位置が前記仮想投影面に対して投影される基準投影位置、及び当該基準位置と当該基準投影位置との距離にあたる基準投影距離を検出するとともに、前記仮想投影面上の所定の各点と前記各基本構造体との距離にあたる各投影距離を検出することで、前記基準投影距離を基準とした前記仮想投影面と前記各基本構造体との距離の分布をそれぞれ示す複数パターンの基本距離マップを生成する基本マップ生成手段と、処理対象となる3次元領域のうち、投影対象となる単位処理対象領域を時間順次に指定する領域指定手段と、前記領域指定手段によって指定された単位処理対象領域について、前記複数パターンの基本構造体の中から、合致する基本構造体を検出する第1の検出手段と、前記第1の検出手段によって検出された基本構造体に対応する基本距離マップを前記複数パターンの基本距離マップから抽出する抽出手段と、前記第1の検出手段によって検出された基本構造体の基準位置が前記仮想投影面に対して投影される基準投影位置と、当該基準投影位置に対応する基準投影距離とをそれぞれ検出する第2の検出手段と、前記抽出手段によって抽出された基本距離マップを基礎として、前記第2の検出手段によって検出された基準投影位置と基準投影距離とに応じて、前記仮想投影面に対する相対的な位置と各投影距離とをそれぞれ調整することで、調整後基本距離マップをそれぞれ生成する調整マップ生成手段と、前記調整マップ生成手段によって生成された各調整後基本距離マップを相互に合成しつつ、前記仮想投影面のうち複数の調整後基本距離マップが重複する投影位置については、最小の投影距離を採用することで、前記仮想3次元オブジェクトと前記仮想投影面との距離の分布を示す全体距離マップを生成する距離マップ生成手段とを備えることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、コンピュータにおいて実行されることにより、3次元データに基づいて表示用画像を生成する画像処理装置として前記コンピュータを機能させるプログラムであって、前記画像処理装置が、所定方向を向いた特定構造体の集合によって構成される仮想3次元オブジェクトの構造を示す3次元データを所定の記憶手段に読み込む読込手段と、前記仮想3次元オブジェクトを投影する仮想投影面と前記仮想3次元オブジェクトとの相対的な方向関係を設定する投影面設定手段と、前記特定構造体について、基準位置を設定する基準位置設定手段と、前記所定方向を向いた一の特定構造体を前記方向関係に従って前記仮想投影面に対して投影することで基本画像を生成しつつ、当該基本画像のうち前記基準位置に対応する基準画像位置を認識する基本画像生成手段と、前記仮想3次元オブジェクトを前記仮想投影面に対して投影する際に、各特定構造体の基準位置が前記仮想投影面に対してそれぞれ投影される各基準投影位置を検出する検出手段と、前記基本画像を基礎として、前記仮想投影面に対する相対的な位置関係を、前記検出手段によって検出された各基準投影位置に応じてそれぞれ調整することで、各調整後基本画像をそれぞれ生成する調整画像生成手段と、前記調整画像生成手段によって生成された各調整後基本画像を相互に合成することで、表示用画像を生成する表示用画像生成手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項5に記載のプログラムであって、前記基本画像生成手段が、前記一の特定構造体の基準位置に対応する基準投影位置、及び当該基準位置と当該基準投影位置との距離にあたる基準投影距離を検出するとともに、前記仮想投影面上の所定の各点と前記一の特定構造体との距離にあたる各投影距離を検出し、前記基準投影距離を基準とした前記各投影距離を示す各投影距離値と、当該各投影距離に応じた各画素値とを一組として、前記基本画像の各画素に対してそれぞれ与えることで、前記基本画像を生成し、前記検出手段が、前記各基準投影位置に対応する各基準投影距離を更に検出し、前記調整画像生成手段が、前記基本画像を基礎として、前記検出手段によって検出された各基準投影位置と各基準投影距離とに応じて、前記仮想投影面に対する相対的な位置関係、各投影距離値、及び各画素値をそれぞれ調整することで、調整後基本画像を生成し、前記表示用画像生成手段が、前記各調整後基本画像を相互に合成する際に、前記仮想投影面のうち複数の調整後基本画像が重複する投影位置については、最小の投影距離を示す投影距離値と当該投影距離に対応する画素値との組を採用することを特徴とする。
また、請求項7の発明は、コンピュータにおいて実行されることにより、3次元データに基づいて表示用画像を生成する画像処理装置として前記コンピュータを機能させるプログラムであって、前記画像処理装置が、所定方向を向いた特定構造体の集合によって構成される仮想3次元オブジェクトの構造を示す3次元データを所定の記憶手段に読み込む読込手段と、前記仮想3次元オブジェクトを投影する仮想投影面と前記仮想3次元オブジェクトとの相対的な方向関係を設定する投影面設定手段と、前記所定方向を向いた所定数の特定構造体が配列可能な単位処理対象領域において、少なくとも1以上の特定構造体の配列パターンによってそれぞれ構成される複数パターンの基本構造体を設定する基本構造体設定手段と、前記複数パターンの基本構造体の基準位置を設定する基準位置設定手段と、前記複数パターンの基本構造体を、前記方向関係に従って前記仮想投影面に対してそれぞれ投影することで複数パターンの基本画像を生成しつつ、当該複数パターンの各基本画像について、前記複数パターンの基本構造体の基準位置にそれぞれ対応する各基準画像位置を認識する基本画像生成手段と、前記仮想3次元オブジェクトを前記仮想投影面に対して投影する際に、処理対象となる3次元領域のうち、投影対象となる単位処理対象領域を時間順次に指定する領域指定手段と、前記領域指定手段によって指定された単位処理対象領域について、前記複数パターンの基本構造体の中から、合致する基本構造体を検出する第1の検出手段と、前記第1の検出手段によって検出された基本構造体に対応する基本画像を前記複数パターンの基本画像から抽出する抽出手段と、前記第1の検出手段によって検出された基本構造体の基準位置が前記仮想投影面に対して投影される基準投影位置を検出する第2の検出手段と、前記抽出手段によって抽出された基本画像を基礎として、前記仮想投影面に対する相対的な位置を前記基準投影位置に応じて調整することで、調整後基本画像を生成する調整画像生成手段と、前記各単位処理対象領域について、前記調整画像生成手段によって生成された各調整後基本画像を相互に合成することで、表示用画像を生成する表示用画像生成手段とを備えることを特徴とする。
また、請求項8の発明は、請求項7に記載のプログラムであって、前記基本画像生成手段が、前記各基本構造体について、基準位置に対応する基準投影位置、及び当該基準位置と当該基準投影位置との距離にあたる基準投影距離を検出するとともに、前記仮想投影面上の所定の各点と前記各基本構造体との距離にあたる各投影距離を検出し、前記基準投影距離を基準とした前記各投影距離を示す各投影距離値と、当該各投影距離に応じた各画素値とを一組として、前記基本画像の各画素に対してそれぞれ与えることで、前記基本画像を生成し、前記第2の検出手段が、前記基準投影位置に対応する基準投影距離を更に検出し、前記調整画像生成手段が、前記抽出手段によって抽出された基本画像を基礎として、前記基準投影位置と前記基準投影距離とに応じて、前記仮想投影面に対する相対的な位置関係、各投影距離値、及び各画素値をそれぞれ調整することで、調整後基本画像を生成し、前記表示用画像生成手段が、前記各調整後基本画像を相互に合成する際に、前記仮想投影面のうち複数の調整後基本画像が重複する投影位置については、最小の投影距離を示す投影距離値と当該投影距離に対応する画素値との組を採用することを特徴とする。
また、請求項9の発明は、コンピュータにおいて実行されることにより、3次元データに基づいて距離マップを生成する画像処理装置として前記コンピュータを機能させるプログラムであって、前記画像処理装置が、所定方向を向いた特定構造体の集合によって構成される仮想3次元オブジェクトの構造を示す3次元データを所定の記憶手段に読み込む読込手段と、前記仮想3次元オブジェクトを投影する仮想投影面と前記仮想3次元オブジェクトとの相対的な位置及び方向関係を設定する投影面設定手段と、前記特定構造体について、基準位置を設定する基準位置設定手段と、前記位置及び方向関係に従って、前記所定方向を向いた一の特定構造体の基準位置が前記仮想投影面に対して投影される基準投影位置、及び当該基準位置と当該基準投影位置との距離にあたる基準投影距離を検出するとともに、前記仮想投影面上の所定の各点と前記一の特定構造体との距離にあたる各投影距離を検出することで、前記基準投影距離を基準とした前記仮想投影面と前記一の特定構造体との距離の分布を示す基本距離マップを生成する基本距離マップ生成手段と、前記仮想3次元オブジェクトを構成する各特定構造体を対象として、前記仮想投影面上における各特定構造体に対応する各基準投影位置と各基準投影距離とを検出する検出手段と、前記基本距離マップを基礎として、前記検出手段によって検出された各基準投影位置と各基準投影距離とに応じて、前記仮想投影面に対する相対的な位置関係と各投影距離とをそれぞれ調整することで、各調整後基本距離マップをそれぞれ生成する調整マップ生成手段と、前記調整マップ生成手段によって生成された各調整後基本距離マップを相互に合成しつつ、前記仮想投影面のうち複数の調整後基本距離マップが重複する投影位置については、最小の投影距離を採用することで、前記仮想3次元オブジェクトと前記仮想投影面との投影距離の分布を示す全体距離マップを生成する距離マップ生成手段とを備えることを特徴とする。
また、請求項10の発明は、コンピュータにおいて実行されることにより、3次元データに基づいて距離マップを生成する画像処理装置として前記コンピュータを機能させるプログラムであって、前記画像処理装置が、所定方向を向いた特定構造体の集合によって構成される仮想3次元オブジェクトの構造を示す3次元データを所定の記憶手段に読み込む読込手段と、前記仮想3次元オブジェクトを投影する仮想投影面と前記仮想3次元オブジェクトとの相対的な位置及び方向関係を設定する投影面設定手段と、前記所定方向を向いた所定数の特定構造体が配列可能な単位処理対象領域において、少なくとも1以上の特定構造体の配列パターンによってそれぞれ構成される複数パターンの基本構造体を設定する基本構造体設定手段と、前記複数パターンの基本構造体の基準位置を設定する基準位置設定手段と、前記複数パターンの基本構造体について、前記位置及び方向関係に従って基準位置が前記仮想投影面に対して投影される基準投影位置、及び当該基準位置と当該基準投影位置との距離にあたる基準投影距離を検出するとともに、前記仮想投影面上の所定の各点と前記各基本構造体との距離にあたる各投影距離を検出することで、前記基準投影距離を基準とした前記仮想投影面と前記各基本構造体との距離の分布をそれぞれ示す複数パターンの基本距離マップを生成する基本マップ生成手段と、処理対象となる3次元領域のうち、投影対象となる単位処理対象領域を時間順次に指定する領域指定手段と、前記領域指定手段によって指定された単位処理対象領域について、前記複数パターンの基本構造体の中から、合致する基本構造体を検出する第1の検出手段と、前記第1の検出手段によって検出された基本構造体に対応する基本距離マップを前記複数パターンの基本距離マップから抽出する抽出手段と、前記第1の検出手段によって検出された基本構造体の基準位置が前記仮想投影面に対して投影される基準投影位置と、当該基準投影位置に対応する基準投影距離とをそれぞれ検出する第2の検出手段と、前記抽出手段によって抽出された基本距離マップを基礎として、前記第2の検出手段によって検出された基準投影位置と基準投影距離とに応じて、前記仮想投影面に対する相対的な位置と各投影距離とをそれぞれ調整することで、調整後基本距離マップをそれぞれ生成する調整マップ生成手段と、前記調整マップ生成手段によって生成された各調整後基本距離マップを相互に合成しつつ、前記仮想投影面のうち複数の調整後基本距離マップが重複する投影位置については、最小の投影距離を採用することで、前記仮想3次元オブジェクトと前記仮想投影面との投影距離の分布を示す全体距離マップを生成する距離マップ生成手段とを備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、所定方向を向いた特定構造体の集合によって構成される仮想3次元オブジェクトを投影する仮想投影面が設定されると、まず、所定方向を向いた一の特定構造体を仮想投影面に投影することで基本画像を生成しつつ、基本画像のうち一の特定構造体の基準位置に対応する基準画像位置を認識しておき、仮想3次元オブジェクトを仮想投影面に投影する際には、仮想3次元オブジェクトを構成する各特定構造体の基準位置が投影される各基準投影位置を検出して、当該各基準投影位置に応じて仮想投影面に対する基本画像の相対的な位置関係を調整することで生成された各調整後基本画像を相互に合成することで、表示用画像を生成するような構成により、投影面が設定されてから表示用画像を生成するまでの演算量を低減することができるため、ボリュームデータのイメージ化を高速で行うことができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、所定方向を向いた特定構造体の集合によって構成される仮想3次元オブジェクトを投影する仮想投影面が設定されると、まず、所定方向を向いた所定数の特定構造体が配列可能な所定形状の単位処理対象領域における特定構造体の配列パターンによってそれぞれ構成される複数パターンの基本構造体を、仮想投影面にそれぞれ投影することで複数パターンの基本画像を生成しつつ、当該各基本画像のうち、基本構造体の基準位置に対応する基準画像位置を認識しておき、仮想3次元オブジェクトを仮想投影面に投影する際には、投影対象として順次に指定された各単位処理対象領域について、合致する基本構造体を検出し、当該基本構造体に対応する基本画像を基礎として、仮想投影面に対する相対的な位置を、当該基本構造体の基準位置が投影される基準投影位置に応じて調整することで、各調整後基本画像をそれぞれ生成し、当該各調整後基本画像を相互に合成することで、表示用画像を生成するような構成により、投影面が設定されてから表示用画像を生成するまでの演算量を低減することができるため、ボリュームデータのイメージ化を高速で行うことができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、所定方向を向いた特定構造体の集合によって構成される仮想3次元オブジェクトを投影する仮想投影面が設定されると、まず、所定方向を向いた一の特定構造体の基準位置が仮想投影面に投影される基準投影位置及び基準投影距離を検出して、基準投影距離を基準とした仮想投影面と一の特定構造体との距離の分布を示す基本距離マップを生成しておき、仮想3次元オブジェクトを構成する各特定構造体について、基準投影位置と基準投影距離とを検出し、当該基準投影位置と基準投影距離とに応じて基本距離マップを調整した各調整後基本距離マップを相互に合成しつつ、複数の調整後基本距離マップが重複する投影位置については、最小の投影距離を採用することで、仮想3次元オブジェクトと仮想投影面との距離の分布を示す全体距離マップを生成するような構成により、投影面が設定されてから全体距離マップを生成するまでの演算量を低減することができる。その結果、ボリュームデータのイメージ化についての演算量も低減することができるため、ボリュームデータのイメージ化を高速で行うことができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、所定方向を向いた特定構造体の集合によって構成される仮想3次元オブジェクトを投影する仮想投影面が設定されると、まず、所定方向を向いた所定数の特定構造体が配列可能な所定形状の単位処理対象領域における特定構造体の配列パターンによってそれぞれ構成される複数パターンの基本構造体の基準位置が仮想投影面に対して投影される基準投影位置及び基準投影距離を検出して、基準投影距離を基準とした仮想投影面と各基本構造体との距離の分布を示す複数パターンの基本距離マップを生成しておき、処理対象となる3次元領域のうち、投影対象として順次に指定された各単位処理対象領域について、対応する基本距離マップを基礎として、基準投影位置と基準投影距離とに応じた調整を行うことで各調整後基本距離マップを生成して相互に合成しつつ、複数の調整後基本距離マップが重複する投影位置については、最小の投影距離を採用することで、仮想3次元オブジェクトと仮想投影面との距離の分布を示す全体距離マップを生成するような構成により、投影面が設定されてから全体距離マップを生成するまでの演算量を低減することができる。その結果、ボリュームデータのイメージ化についての演算量も低減することができるため、ボリュームデータのイメージ化を高速で行うことができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様な効果を得ることができる。
また、請求項6に記載の発明によれば、基本画像を生成する際に、一の特定構造体の基準位置が仮想投影面に対して投影される基準投影位置と基準投影距離とを検出するとともに、仮想投影面上の所定の各点と一の特定構造体との距離にあたる各投影距離を検出し、基準投影距離を基準とした各投影距離を示す各投影距離値と、当該各投影距離に応じた各画素値とを一組として、基本画像の各画素に対してそれぞれ与えることで、基本画像を生成しておき、仮想3次元オブジェクトを構成する各特定構造体に係る基準投影位置と基準投影距離とに応じて、基本画像を調整することで生成された各調整後基本画像を相互に合成しつつ、複数の調整後基本画像が重複する投影位置については、最小の投影距離を示す投影距離値と当該投影距離に対応する画素値との組を採用するような構成により、3次元オブジェクトと投影面との距離に応じた表示用画像、すなわち奥行きをユーザーに対して視覚的に認識させることができる表示用画像を生成することができる。
また、請求項7に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明と同様な効果を得ることができる。
また、請求項8に記載の発明によれば、基本画像を生成する際に、各基本構造体について、基準位置が仮想投影面に対して投影される基準投影位置と基準投影距離とを検出するとともに、仮想投影面上の所定の各点と各基本構造体との距離にあたる各投影距離を検出し、基準投影距離を基準とした各投影距離を示す各投影距離値と、当該各投影距離に応じた各画素値とを一組として、基本画像の各画素に対してそれぞれ与えることで、複数パターンの基本画像を生成しておき、単位処理対象領域ごとに、基準投影位置と基準投影距離とを検出し、各単位処理対象領域に合致する基本画像を抽出して、当該抽出された基本画像を基礎として、基準投影位置と基準投影距離とに応じて、仮想投影面に対する相対的な位置関係、各投影距離値、及び各画素値をそれぞれ調整することで、調整後基本画像を生成し、各調整後基本画像を相互に合成する際に、仮想投影面のうち複数の調整後基本画像が重複する投影位置については、最小の投影距離を示す投影距離値と当該投影距離に対応する画素値との組を採用するような構成とすることで、3次元オブジェクトと投影面との距離に応じた表示用画像、すなわち奥行きをユーザーに対して視覚的に認識させることができる表示用画像を生成することができる。
また、請求項9に記載の発明によれば、請求項3に記載の発明と同様な効果を得ることができる。
また、請求項10に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明と同様な効果を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
<画像処理システムの概要>
図1は、本発明の実施形態に係る画像処理システム1の概要を例示する図である。
画像処理システム1は、パーソナルコンピュータ(以下単に「パソコン」と称する)2と、パソコン2とデータ送受信可能に接続されるモニター3及び装着部5と、パソコン2に対してユーザーが各種選択事項等を入力する操作部4とを備えて構成される。
パソコン2は、制御部20、入出力I/F21、及び記憶部22を備えている。
入出力I/F21は、パソコン2と、モニター3、操作部4、及び装着部5との間でデータの送受信をするためのインターフェイス(I/F)であり、制御部20との間でデータの送受信を行う。
記憶部22は、例えばハードディスク等で構成されており、後述するボリュームデータの視覚化(イメージ化)を実現するための画像処理プログラムPG等を格納している。
制御部20は、主にCPU、ROM20a、及びRAM20b等を有し、パソコン2の各部を統括制御する部位である。そして、この制御部20は、記憶部22に格納される画像処理プログラムPGを読み込んでCPUで実行することにより、ボリュームデータに基づいて表示用の画像データ(「表示用画像」とも称する)を生成し、当該表示用画像を入出力I/F21を介してモニター3に出力する。このように、パソコン2は、ボリュームデータに基づいて表示用画像を生成する画像処理装置として働く。
モニター3は、例えばCRTで構成され、制御部20で生成される表示用画像を可視的に出力する。つまり、表示用画像に基づいた表示画像を表示する。
操作部4は、キーボードやマウス等から構成され、ユーザーの各種操作にしたがって各種電気信号を入出力I/F21に送信する。また、装着部5は、メモリカード51等の記憶媒体を着脱自在に装着することができる。そして、装着部5に装着されたメモリカード51に格納される各種データやプログラム等を入出力I/F21を介して制御部20や記憶部22に取り込むことができる。
<ボリュームデータのイメージ化>
ここでは、物体を非常に小さい立方体(又は直方体)を要素とする集合により表現するボクセル表現と呼ばれる手法が用いられる。そして、この要素としての立方体(又は直方体)がボクセルと呼ばれる。
一般に、X線を利用したCTスキャン(Computed Tomography Scan)を使用することにより、人体を輪切りにした時の映像を得ることができる。そして、この輪切りの位置をずらすことにより、また切断方向を上下、前後、左右に変化させることにより、ボクセルごとにX線の吸収量を蓄えたデータが得られる。このように3次元空間内の濃度や密度の分布を表したデータは「ボリュームデータ」と呼ばれる。このボリュームデータは、ボリュームデータが表現する対象となる3次元領域、すなわちボリュームデータに対応する3次元領域が複数のボクセルに分割されて、各ボクセルに対して1つのボクセル値(ここでは、X線の吸収量を示す値)が与えられたデータ(3次元データ)となっている。そして、このボリュームデータに対応する3次元領域が、ボリュームデータのイメージ化における演算処理の対象となる。
図2および図3は、ボリュームデータのイメージ化についての動作フローを示すフローチャートである。本動作フローは、記憶部22に格納される画像処理プログラムPGを制御部20が読み込んで実行することで実現される。ここでは、まず、ユーザーが操作部4を種々操作することで、画像処理システム1におけるボリュームデータのイメージ化(表示用画像の生成)が開始されると、図2のステップS1に進む。
ステップS1では、メモリカード51や記憶部22等に格納されるボリュームデータが制御部20によって読み出されて取得され、ステップS2に進む。ここでは、ボリュームデータはRAM20b等に一時的に格納される。なお、ここでは、ボリュームデータに対して雑音除去のフィルター処理等の前処理を施しても良い。
ステップS2では、ボリュームデータの2値化を行い、ステップS3に進む。ここでは、ステップS1で取得されたボリュームデータについて、所定の値域範囲に含まれるボクセル値と、そうでないボクセル値とで2値化することにより、ボリュームデータに係る3次元領域をイメージ化の対象となる3次元オブジェクトが存在する領域と、そうでない領域との2つの領域に区別する。このような処理により、イメージ化の対象となる3次元オブジェクトの構造を、所定方向を向いたボクセル(特定の構造体、すなわち「特定構造体」とも称する)の集合によって構成されたものとして示す3次元データ(「3次元オブジェクトデータ」とも称する)が生成される。つまり、イメージ化の対象となる3次元オブジェクトが顕在化された状態となる。また、ここで生成される3次元オブジェクトデータは、RAM20b等に読み込まれて一時的に記憶された状態となる。
図4は、ボクセルの集合によって表現された3次元オブジェクトの一例を示す模式図である。図4には、ボクセルが配列される方向を明確化するために、XYZの3次元直交座標系を示しており、ここでは、ボクセルの辺の方向がそれぞれX,Y,Z軸に沿っており、ボクセル同士は、各面が完全に一致するように隣接配置される。なお、図4以降の図についても、ボクセルが配列される方向を明確化するために、同様なXYZの3次元直交座標系を示している。
ここでは、図4に示すように、データ上において、複数のボクセルすなわち複数の特定構造体SSが相互に隣接して積み重ねられることで、仮想的に3次元オブジェクトTBが形成される。以下の処理では、一例として、図4で示した仮想的な3次元オブジェクト(「仮想3次元オブジェクト」とも称する)がイメージ化されるものとして説明を行う。
ステップS3では、3次元オブジェクトを投影してイメージ化するための投影面を仮想的に設定し、ステップS4に進む。ここでは、例えば、ユーザーによる操作部4の操作に応答して、図5に示すように、3次元オブジェクトTBの周囲の任意の位置に仮想的な投影面(「仮想投影面」とも称する)SCを設定することができる。また、ここでは、例えば、基準となる座標系(3次元直交座標系)において、投影面SC及び3次元オブジェクトTBの双方の姿勢及び位置を決定することで、投影面SCと3次元オブジェクトTBとの相対的な方位関係及び位置関係を設定することができる。
ステップS4では、ボクセル(特定構造体)の基準点を設定し、ステップS5に進む。ここでは、例えば、図6(a)に示すように、ボクセルの中心点(重心点)を基準点(「基準位置」とも称する)SP1として設定する。
ステップS5では、3次元オブジェクトを構成するボクセルと投影面SCとの相対的な方位関係に従って、一のボクセルを投影面SCに対して正投影することで、一のボクセルをイメージ化した画像データ(「基本画像」とも称する)を生成し、ステップS6に進む。ここで、投影面SCについて、基本画像や後述する表示用画像の各画素に対応する点を、以下「画素対応点」と称する。このステップS5では、ボクセルを所定の間隔で設定される多数の視線に沿って投影することで、各視線に対応する画素によって構成された基本画像(図6(b))SIが生成される。
ここでは、まず、一のボクセルの基準点SP1から投影面SCまでの距離、すなわち、基準点SP1を投影する距離(「基準投影距離」とも称する)を示す距離値(「基準投影距離値」とも称する)Dstが検出される。なお、基準投影距離は、基準点SP1と当該基準点SP1が投影される投影面SC上の位置(「基準投影位置」とも称する)との距離に相当する。
次に、ボクセルと当該ボクセルがそれぞれ正投影される各画素対応点との最短距離(「投影距離」とも称する)を示す距離値(「投影距離値」とも称する)Dpaがそれぞれ検出される。更に、各画素対応点毎に、基準投影距離値Dstと投影距離値Dpaとの差分値(ΔD=Dpa−Dst)を算出する。そして、基本画像の各画素に対し、当該各画素に対応する投影距離値Dpa、及び、当該各画素に対応する投影距離値Dpaに応じた画素値Vcとが付与される。
例えば、投影面SCから特定構造体(ボクセル)までの距離が短かければ短い程、輝度が高い、すなわち大きな画素値が付与される一方、投影面SCから特定構造体TBまでの距離が長ければ長い程、輝度が低い、すなわち小さな画素値が付与される。具体的には、所定の距離毎に輝度を示す階調が変化するようにして、例えば、ボクセルの1辺の長さに対して、輝度を示す階調が10だけ変化するように設定することができる。
但し、ここでは、基本画像の各画素に対応する各投影距離値Dpaは、基準投影距離値Dstと、当該各画素に対応する差分値ΔDとの和、すなわち、下式(1)で示すことができる。
Dpa=Dst+ΔD ・・・(1)。
そこで、ここでは、基本画像の各画素に対しては、基準投影距離値Dstと差分値ΔDとをそれぞれ付与することで、間接的に投影距離値Dpaがそれぞれ付与された状態とする。すなわち、基準投影距離値Dstを基準とした関数(上式(1))で各投影距離を示す各投影距離値Dpaが付与される。また、基本画像の各画素に付与される画素値Vcは、投影距離値Dpaの関数で示した、すなわち基準投影距離値Dstを基準とした関数で示したものとすることで、基準投影距離値Dstの変更に応じた投影距離値Dpaの増減に応じて変化するように設定される。このようにするのは、後述する表示用画像の生成のために、投影距離値Dpaと画素値Vcとが、基準投影距離値Dstの変更に応じて適宜変化可能となるようにするためである。
このようにして、ステップS5では、基準投影距離値Dstを基準とした各投影距離を示す各投影距離値Dpaと、各投影距離値Dpaに応じた各画素値Vcとを一組として、基本画像の各画素に対して付与することで、基本画像を生成する。
更に、ステップS5では、図6(b)に示すように、基本画像SIのうち、特定構造体の基準点SP1が投影された投影面SC上の点に対応する画像の位置(「基準画像位置」とも称する)SP2を認識して、基本画像SIに基準画像位置SP2を特定するデータも盛り込む。つまり、基本画像SIの全画素のうち、基準画像位置SP2に対応する画素については、画素値Vcと投影距離値Dpa(実際には、基準投影距離値Dstと差分値ΔD)と基準画像位置SP2に対応する画素であることを特定する情報とが与えられる。
ステップS6では、3次元オブジェクトTBを投影面SCに対して投影することで、表示用画像の生成を行い、ステップS7に進む。ここでは、ステップS5からステップS6に進むと、図3のステップS61に進む。
ステップS61では、図7に示すように、ボクセルデータに係る3次元領域を構成する全ボクセルのうち、一のボクセル(例えば、図7中でハッチングが付されたボクセル)を指定し、ステップS62に進む。ここでは、ステップS64から戻ってくる度に、所定のルールに従って、全ボクセルのうちの一のボクセルを順次に指定することで、最終的には、全ボクセルを指定する。なお、ここでは、ボクセルデータに係る3次元領域を構成する全ボクセルを時間順次に指定せずに、3次元オブジェクトを構成する全ボクセルのみを時間順次に指定するようにしても良い。
ステップS62では、ステップS61で指定されたボクセルについて、当該ボクセルの基準点が投影面SCに対して投影される位置(「基準投影位置」とも称する)、及び基準点と基準投影位置との距離(基準投影距離)を示す距離値(基準投影距離値)Dst1を検出し、ステップS63に進む。
ステップS63では、ステップS61で指定されたボクセルに合うように、ステップS5で生成した基本画像を調整して、投影面SCに対して貼り付け、ステップS64に進む。ここでは、ステップS5で生成された基本画像を基礎として、ステップS62で検出された基準投影距離値Dst1を上式(1)のDstに代入することで、各画素についての投影距離値Dpa及び画素値Vcが調整されるとともに、ステップS62で検出された基準投影位置と基本画像の基準画像位置とが合致するように、投影面SCに対する相対的な位置関係が調整された基本画像(「調整後基本画像」とも称する)が生成される。そして、調整後基本画像が、投影面SCに対して貼り付けられる。
ここで、処理フローが、後述するステップS64からステップS61に戻ることで、ステップS63の処理が複数回繰り返される。そうすることで、複数の調整後基本画像が相互に合成され、最終的に、表示用画像が生成される。しかし、複数の調整後基本画像を相互に合成する際には、投影面SCのうち、複数の調整後基本画像が重複する位置(具体的には画素対応点、「投影位置」とも称する)が発生する。図8は、投影面SCに対して、複数の調整後基本画像が重複する現象を視覚的に示す図である。図8では、2つの調整後基本画像SI1,SI2が相互に重複して投影面SCに対して貼付される領域RAを斜線ハッチングを付して示している。このように、複数の調整後基本画像が重複する投影位置については、相対的に最も小さな投影距離を示す投影距離値Dpaと当該投影距離値Dpaに対応する画素値Vcとの組が、優先的に採用される。
ステップS64では、ボクセルデータに係る3次元領域を構成する全てのボクセルがステップS61において指定されたか否かを判定する。ここで、全てのボクセルが未だに指定されていなければ、ステップS61に戻り、全てのボクセルが指定されるまで、ステップS61からステップS64の処理が繰り返されることで、各ボクセルについて、調整された基本画像(調整後基本画像)が投影面SCに貼り付けられる。一方、全てのボクセルが既に指定されていれば、複数の調整後基本画像が合成されて生成された画像を表示用画像(図9)として採用し、表示用画像の生成処理を終了し、図2のステップS7に進む。
ステップS7では、ステップS6で生成された表示用画像をモニター3に対して出力し、ステップS8に進む。ここでは、表示用画像がモニター3に対して出力され、モニター3では、表示用画像が可視的に出力される。つまり、表示用画像に基づく画像がモニター3に表示される。
ステップS8では、ユーザーによる操作部4の操作に基づいて、3次元オブジェクトを投影してイメージ化するための投影面を変更する指示(変更指示)がなされたか否かを判定する。ここでは、投影面の変更指示があった場合には、ステップS3に戻って、ステップS3からステップS8の処理を行う。一方、投影面の変更指示がない場合には、ステップS8の判定を繰り返す。
なお、ここでは、例えば、ユーザーによる操作部4の操作等に応じて、ボリュームデータのイメージ化に係る動作フローを強制的に終了させることで、図2および図3に示す動作フローから強制的に抜けることが可能である。
以上のように、第1実施形態に係る画像処理システム1では、ボクセルデータに基づくイメージ化を行う際、まず、3次元オブジェクトTBを投影する投影面SCが設定される。すると、所定方向を向いた一のボクセルを投影面SCに投影することで、ボクセルの基準位置SP1に対応する基準画像位置SP2と、基準位置SP1の投影距離(基準投影距離値Dst)とが検出される。そして、投影面SCの各画素対応点に対応する投影距離値Dpaと画素値Vcとの組を基準投影距離値Dstによって表現したデータが各画素に対して付与されるとともに、基準画像位置SP2を明確に示すデータが付与された基本画像が生成される。次に、3次元オブジェクトTBを投影面SCに投影する際には、各ボクセルの基準位置が投影される各基準投影位置と、各基準位置についての基準投影距離値Dst1とがそれぞれ検出される。そして、各基準投影位置と各基準投影距離値Dst1とに応じて基本画像を調整して生成した各調整後基本画像を、相互に合成することで、表示用画像が生成される。但し、調整後基本画像を合成する際に、複数の調整後基本画像が重複する投影位置については、最小の距離を示す投影距離値と当該投影距離値に対応する画素値との組を優先的に採用する。
すなわち、予め、一のボクセルに対応する基本画像を生成しておいて、各ボクセルに合致するように調整した基本画像(調整後基本画像)を、相互に合成することで、表示用画像を生成する。このような構成とすることで、各ボクセルについて、各々正投影しつつ、ボクセル同士の奥行関係も判定しながら、表示用画像の各画素値を決定するような従来の方式に比べて、投影面が設定されてから表示用画像を生成するまでの演算量を大幅に低減することができる。その結果、ボリュームデータのイメージ化を高速で行うことができる。
また、表示用画像の各画素に対して、投影距離値Dpaに応じた画素値が与えられるため、3次元オブジェクトと投影面SCとの距離に応じた表示用画像、すなわち奥行きをユーザーに対して視覚的に認識させることができる表示用画像を生成することができる。
<第2実施形態>
上述した第1実施形態に係る画像処理システム1では、投影面と3次元オブジェクトとの距離の分布を示すマップ(距離マップ、又はデプスマップと称する)が生成されることなく、3次元オブジェクトが投影面に対して直接正投影されることで、表示用画像が生成された。これに対して、第2実施形態に係る画像処理システム1Aでは、投影面が設定されると、まず、距離マップが生成されてから、その距離マップを利用しつつ、一般的なレイキャスティング法等を用いたボリュームレンダリングによって表示用画像が生成される。
なお、第2実施形態に係る画像処理システム1Aは、第1実施形態に係る画像処理システム1と同様な構成を有し、ボリュームデータのイメージ化の動作が異なるのみである。そして、第2実施形態に係るボリュームデータのイメージ化では、距離マップを生成するための演算量を低減することで、イメージ化全体における演算量の低減、ひいては高速でのイメージ化を実現している。
以下、第1実施形態に係る画像処理システム1と同様な構成については、同様な符合を付して、説明を省略しつつ、第2実施形態の特徴点にあたる距離マップの生成動作フローについて主に説明する。
<距離マップの生成動作>
図10及び図11は、画像処理システム1Aにおける距離マップの生成動作フローを示すフローチャートである。本動作フローは、記憶部22に格納される画像処理プログラムPGを制御部20が読み込んで実行することで実現される。ここでは、まず、ユーザーが操作部4を種々操作することで、画像処理システム1におけるボリュームデータのイメージ化(表示用画像の生成)が開始されると、図10のステップS11に進む。
ステップS11〜S14では、第1実施形態のステップS1〜S4と同様な処理がそれぞれおこなわれ、ステップS15に進む。
ステップS15では、3次元オブジェクトを構成するボクセルと投影面SCとの相対的な方位関係に従ってモデルとして配置された一のボクセル(「モデルボクセル」とも称する)とステップS13において設定された投影面SCとの距離の分布を示す距離マップ(「基本距離マップ」とも称する)を生成し、ステップS16に進む。このステップS15では、モデルボクセルを所定の間隔で設定される多数の視線に沿って投影することで、各視線に対応する画素に対して、モデルボクセルと投影面との距離を示すデータを付与することで基本距離マップが生成される。
ここでは、まず、モデルボクセルの基準点SP1から投影面SCまでの距離(基準投影距離)を示す距離値(基準投影距離値)Dstが検出される。次に、モデルボクセルと当該モデルボクセルがそれぞれ正投影される各画素対応点との最短距離(投影距離)を示す距離値(投影距離値)Dpaが検出される。更に、各画素対応点毎に、基準投影距離値Dstと投影距離値Dpaとの差分値(ΔD=Dpa−Dst)を算出する。そして、基本距離マップの各画素に対し、当該各画素に対応する投影距離値Dpaが付与される。
但し、ここでは、基本距離マップの各画素に対応する各投影距離値Dpaは、基準投影距離値Dstと、当該各画素に対応する差分値ΔDとの和、すなわち、上式(1)で示すことができる。
そこで、ここでは、基本距離マップの各画素に対しては、基準投影距離値Dstと差分値ΔDとをそれぞれ付与することで、間接的に投影距離値Dpaがそれぞれ付与された状態とする。すなわち、基準投影距離値Dstを基準とした関数(上式(1))で各投影距離を示す各投影距離値Dpaが付与される。このようにするのは、後述する3次元オブジェクト全体と投影面SCとの距離の分布を示す距離マップ(「全体距離マップ」とも称する)の生成のために、投影距離値Dpaが、基準投影距離値Dstの変更に応じて適宜変化可能となるようにするためである。
このようにして、ステップS15では、基準投影距離値Dstを基準とした投影面SCとモデルボクセルとの距離の分布を示す基本距離マップが生成される。
更に、ステップS15では、ボクセルの基準点SP1が投影面SCに対して投影される位置(基準投影位置)を認識して、基本距離マップに基準投影位置を特定するデータも盛り込む。つまり、基本距離マップの全画素のうち、基準投影位置に対応する画素は、投影距離値Dpaと基準投影位置に対応する画素であることを特定する情報とが与えられたものとなる。
ステップS16では、3次元オブジェクト全体に係る全体距離マップの生成を行い、ステップS17に進む。ここでは、ステップS15からステップS16に進むと、図11のステップS161に進む。
ステップS161では、第1実施形態のステップS61と同様に、ボクセルデータに係る3次元領域を構成する全ボクセルのうち、一のボクセルを指定し、ステップS162に進む。ここでは、ステップS164から戻ってくる度に、所定のルールに従って、全ボクセルのうちの一のボクセルを順次に指定することで、最終的には、全ボクセルを指定する。
ステップS162では、ステップS161で指定されたボクセルについて、当該ボクセルの基準点が投影面SCに対して投影される位置(基準投影位置)が検出されるとともに、当該基準点と投影面SCとの距離(すなわち、基準投影距離値Dst1)が検出され、ステップS163に進む。
ステップS163では、ステップS162で検出された基準投影位置と基準投影距離値Dst1とに応じて、ステップS15で生成された基本距離マップを調整して、投影面SCに対して貼り付け、ステップS164に進む。ここでは、ステップS15で生成された基本距離マップを基礎として、ステップS162で検出された基準投影距離値Dst1を上式(1)に代入することで、各画素についての投影距離値Dpaが調整されるとともに、ステップS162で検出された基準投影位置と基本距離マップの基準投影位置に対応する画素とが合致するように、投影面SCに対する相対的な位置関係が調整された基本距離マップ(「調整後基本距離マップ」とも称する)が生成される。そして、調整後基本距離マップが、投影面SCに対して貼り付けられる。
ここで、処理フローが、後述するステップS164からステップS161に戻ることで、ステップS163の処理が複数回繰り返される。そうすることで、複数の調整後基本距離マップが相互に合成され、最終的に、全体距離マップが生成される。しかし、複数の調整後基本距離マップを相互に合成する際には、投影面SCのうち、複数の調整後基本距離マップが重複する位置(具体的には画素対応点、換言すれば、投影位置)が発生する。このような画素対応点については、相対的に最も小さな投影距離を示す投影距離値Dpaが、優先的に採用される。
ステップS164では、ボクセルデータに係る3次元領域を構成する全てのボクセルが指定されたか否かを判定する。ここで、全てのボクセルが未だに指定されていなければ、ステップS161に戻り、全てのボクセルが指定されるまで、ステップS161からステップS164の処理が繰り返されることで、各ボクセルについて、調整された基本距離マップ(調整後基本距離マップ)が投影面SCに貼り付けられる。一方、全てのボクセルが既に指定されていれば、複数の調整後距離マップが合成されて生成された距離マップを全体距離マップとして採用し、全体距離マップの生成処理を終了し、図10のステップS17に進む。
ステップS17では、ユーザーによる操作部4の操作に基づいて、3次元オブジェクトを投影してイメージ化するための投影面を変更する指示(変更指示)がなされたか否かを判定する。ここでは、投影面の変更指示があった場合には、ステップS13に戻って、ステップS13からステップS17の処理を行う。一方、投影面の変更指示がない場合には、ステップS17の判定を繰り返す。
ここでは、例えば、ユーザーによる操作部4の操作等に応じて、ボリュームデータのイメージ化に係る動作フローを強制的に終了させることで、図10及び図11に示す動作フローから強制的に抜けさせることが可能である。
なお、投影面SCが設定されて、全体距離マップが生成されると、当該全体距離マップを利用しつつ、一般的なレイキャスティング法等を用いたボリュームレンダリングによって表示用画像が生成される。
以上のように、第2実施形態に係る画像処理システム1Aでは、ボクセルデータに基づくイメージ化を行う際、3次元オブジェクトTBを投影する投影面SCが設定されると、3次元オブジェクトTBと投影面SCとの距離の分布を示す全体距離マップが生成される。この全体距離マップの生成に際して、まず、所定方向を向いた一のモデルボクセルの基準位置SP1に対応する基準投影位置と、基準位置SP1の投影距離(基準投影距離)Dstとが検出される。そして、各画素対応点に対応する各投影距離値Dpaを基準投影距離値Dstによって表現したデータが各画素に対して付与されるとともに、基準投影位置に対応する画素を明確に示すデータが付与された基本距離マップが生成される。次に、3次元オブジェクトTB全体についての各ボクセルの基準位置が投影される各基準投影位置が検出され、各基準位置と各基準投影位置との距離(基準投影距離)Dst1が検出される。そして、各基準投影位置と各基準投影距離値Dst1とに応じて基本距離マップを調整した各調整後基本距離マップを、相互に合成することで、全体距離マップが生成される。但し、調整後基本距離マップを合成する際に、複数の調整後基本距離マップが重複する位置については、最小の距離を示す投影距離値が優先的に採用される。
すなわち、予め、一のモデルボクセルに対応する基本距離マップを生成しておいて、各ボクセルに合致するように調整された基本距離マップ(調整後基本距離マップ)が、相互に合成されることで、全体距離マップが生成される。このような構成とすることで、各ボクセルの各点について、各々正投影しつつ、奥行き関係も判定しながら、全体距離マップの各画素に対して距離値を与えるような従来の方式に比べて、投影面が設定されてから全体距離マップを生成するまでの演算量を大幅に低減することができる。したがって、全体距離マップを高速で生成することができ、その結果として、ボリュームデータのイメージ化を高速で行うことができる。
<第3実施形態>
上述した第1実施形態に係る画像処理システム1では、ボクセルデータをイメージ化する際に、投影面が設定されると、1つのボクセルを特定構造体として、当該特定構造体について基本画像が生成され、当該基本画像を用いて、3次元オブジェクト全体についての表示用画像が生成された。つまり、ボクセルデータをイメージ化する際には、1つのボクセルが投影処理の最小単位にあたる領域とされていた。
これに対して、第3実施形態に係る画像処理システム1Bでは、XYZ方向にそれぞれ2つずつ合計8つのボクセル(一般的には、特定構造体)が配列可能な領域を投影処理の最小単位にあたる領域(「単位処理対象領域」とも称する)として、当該単位処理対象領域について、ボクセルの有無を切り替えて構成される複数パターンの構造体を対象としてそれぞれ基本画像が生成され、当該複数パターンの基本画像を用いて、3次元オブジェクト全体についての表示用画像が生成される。
なお、第3実施形態に係る画像処理システム1Bは、第1実施形態に係る画像処理システム1と同様な構成を有し、ボリュームデータのイメージ化の動作が異なるのみである。
以下、第1実施形態に係る画像処理システム1と同様な構成については、同様な符合を付して、説明を省略しつつ、第3実施形態の特徴点にあたるボリュームデータのイメージ化の動作フローについて主に説明する。
<ボリュームデータのイメージ化>
図12及び図13は、ボリュームデータのイメージ化についての動作フローを示すフローチャートである。本動作フローは、記憶部22に格納される画像処理プログラムPGを制御部20が読み込んで実行することで実現される。ここでは、まず、ユーザーが操作部4を種々操作することで、画像処理システム1におけるボリュームデータのイメージ化(表示用画像の生成)が開始されると、図12のステップS31に進む。
ステップS31〜S33では、第1実施形態のステップS1〜S3と同様な処理がそれぞれ行われ、ステップS34に進む。
ステップS34では、3次元オブジェクトを示すボクセルがXYZ方向にそれぞれ2つずつ、すなわちX方向2個×Y方向2個×Z方向2個の合計8個だけ配列可能な立方体状(又は直方体状)の領域を、投影処理の最小単位である領域(単位処理対象領域)として設定する。つまり、ボクセルデータに係る3次元領域を複数の単位処理対象領域に分割する。そして、単位処理対象領域の基準点を設定し、ステップS35に進む。ここでは、例えば、図14(a)に示すように、2×2×2の合計8個のボクセルが配列可能な単位処理対象領域(破線で囲まれた領域)MAの中心点(重心点)を基準点(「基準位置」とも称する)SP11として設定する。
ステップS35では、単位処理対象領域について、ボクセルを配置可能な8箇所の位置におけるボクセルの有無の組合せを作っていくと、全部で256パターンのボクセル配置が考えられるため、この256パターンのボクセル配置によって構成される構造体(「基本構造体」とも称する)を設定し、ステップS36に進む。
図14(a)では、単位処理対象領域(破線で囲まれた領域)MAに6つのボクセルが配置された基本構造体(実線部)の一例が示されている。なお、256パターンの基本構造体の構成を特定するデータ、例えば、ボクセルが配置可能な8つの位置(「ボクセル配置可能位置」とも称する)について、それぞれボクセルの有無を示すデータを与えることで形成されるデータを、RAM20b等に一時的に記憶する。また、ここでは、単位処理対象領域MAの基準点を、基本構造体の基準点(基準位置とも称する)としても取り扱う。
ステップS36では、単位処理対象領域について、ボクセルの有無を切り替えることで形成される256パターンの基本構造体を、投影面SCとの相対的な方位関係に従って、投影面SCに対して正投影することで、256パターンの基本構造体をそれぞれイメージ化した画像データ(基本画像)を生成し、ステップS36に進む。
ここでは、256パターンの各基本構造体について、それぞれ多数の視線に沿って投影することで、各視線に対応する画素によって構成された基本画像(図14(b))2SIが生成される。
各基本構造体についての各基本画像の生成では、まず、基本構造体の基準点すなわち単位処理対象領域MAの基準点SP11から投影面SCまでの距離、すなわち、基準点SP11を投影する距離(基準投影距離)を示す距離値(基準投影距離値)Dstが検出される。なお、基準投影距離は、基準点SP11と当該基準点SP11が投影される投影面SC上の位置(基準投影位置)との距離に相当する。
次に、基本構造体と当該基本構造体がそれぞれ正投影される各画素対応点との最短距離(投影距離)を示す距離値(投影距離値)Dpaが検出される。更に、各画素対応点毎に、基準投影距離値Dstと投影距離値Dpaとの差分値(ΔD=Dpa−Dst)を算出する。
そして、第1実施形態のステップS5と同様に、基本画像の各画素に対し、当該各画素に対応する投影距離値Dpa、及び、当該各画素に対応する投影距離値Dpaに応じた画素値Vcとが付与される。
つまり、ステップS36では、複数パターンの各基本構造体について、基準投影距離値Dstを基準とした各投影距離を示す各投影距離値Dpaと、各投影距離値Dpaに応じた各画素値Vcとを一組として、基本画像の各画素に対して付与することで、複数パターンの基本構造体についての基本画像が生成される。
更に、ステップS36では、図14(b)に示すように、基本画像2SIのうち、基本構造体の基準点SP11が投影された投影面SC上の点に対応する画像の位置(基準画像位置)SP12を認識して、基本画像に基準画像位置SP12を特定するデータも盛り込む。つまり、基本画像2SIの全画素のうち、基準画像位置SP12に対応する画素については、画素値Vcと投影距離値Dpa(実際には、基準投影距離値Dstと差分値ΔD)と基準画像位置SP12に対応する画素であることを特定する情報とが与えられる。
なお、ここで生成される256パターンの基本画像は、RAM20b若しくは記憶部22等に、データベース(「基本画像DB」とも称する)として一時的に記憶される。
ステップS37では、3次元オブジェクトTBを投影面SCに対して投影することで、表示用画像の生成を行い、ステップS38に進む。ここでは、ステップS36からステップS37に進むと、図13のステップS371に進む。
ステップS371では、図15に示すように、ボクセルデータに係る3次元領域を構成する全ての単位処理対象領域のうち、一の単位処理対象領域(例えば、図15中で破線で囲まれた単位処理対象領域)2MAを指定し、ステップS372に進む。ここでは、ステップS375から戻ってくる度に、所定のルールに従って、全ての単位処理対象領域のうちの一の単位処理対象領域を順次に指定することで、最終的には、全ての単位処理対象領域を指定する。なお、ここでは、ボクセルデータに係る3次元領域を構成する全ての単位処理対象領域を時間順次に指定せずに、3次元オブジェクトを構成するボクセルが含まれる単位処理対象領域のみを時間順次に指定するようにしても良い。
ステップS372では、ステップS35で設定された256パターンの基本構造体のうち、ステップS371で指定された単位処理対象領域に対応する基本構造体を検出するとともに、当該基本構造体に対応する基本画像を検出し、ステップS373に進む。
ここでは、RAM20bに格納された256パターンの基本構造体に係るボクセルの有無の組合せのうち、ステップS371で指定された単位処理対象領域についてのボクセルの有無の組合せに合致するものを抽出することで、ステップS371で指定された単位処理対象領域に対応する基本構造体を検出する。また、RAM20b若しくは記憶部22に記憶される基本画像DBから、ここで検出された基本構造体に対応する基本画像が抽出される。
ステップS373では、ステップS371で指定された単位処理対象領域について、当該単位処理対象領域の基準点が投影面SCに対して投影される位置(基準投影位置)と、基準点と基準投影位置との距離(基準投影距離値)Dst1とを検出し、ステップS374に進む。
ステップS374では、ステップS371で指定された単位処理対象領域に合うように、ステップS372で抽出された基本画像を調整して、投影面SCに対して貼り付け、ステップS375に進む。ここでは、ステップS372で抽出された基本画像を基礎として、ステップS373で検出された基準投影距離値Dst1を上式(1)のDstに代入することで、各画素についての投影距離値Dpa及び画素値Vcが調整されるとともに、ステップS373で検出された基準投影位置と基本画像の基準画像位置とが合致するように、投影面SCに対する相対的な位置関係が調整された基本画像(「調整後基本画像」とも称する)が生成される。そして、調整後基本画像が、投影面SCに対して貼り付けられる。
ここで、処理フローが、後述するステップS375からステップS371に戻ることで、ステップS374の処理が複数回繰り返される。そうすることで、複数の調整後基本画像が相互に合成され、最終的に、表示用画像が生成される。このとき、複数の調整後基本画像を相互に合成する際には、投影面SCのうち、複数の調整後基本画像が重複する位置(具体的には画素対応点、換言すれば、投影位置)が発生する。このように、複数の調整後基本画像が重複する投影位置については、相対的に最も小さな投影距離を示す投影距離値Dpaと当該投影距離値Dpaに対応する画素値Vcとの組が、優先的に採用される。
ステップS375では、ボクセルデータに係る3次元領域を構成する全ての単位処理対象領域がステップS371において指定されたか否かを判定する。ここで、全ての単位処理対象領域が未だに指定されていなければ、ステップS371に戻り、全ての単位処理対象領域が指定されるまで、ステップS371からステップS375の処理が繰り返されることで、各単位処理対象領域について、調整された基本画像(調整後基本画像)が投影面SCに貼り付けられる。一方、全ての単位処理対象領域が既に指定されていれば、複数の調整後基本画像が合成されて生成された画像を表示用画像(例えば、図9)として採用し、表示用画像の生成処理を終了し、図12のステップS38に進む。
ステップS38では、ステップS37で生成された表示用画像をモニター3に対して出力し、ステップS39に進む。ここでは、表示用画像がモニター3に対して出力され、モニター3では、表示用画像が可視的に出力される。つまり、表示用画像に基づく画像がモニター3に表示される。
ステップS39では、ユーザーによる操作部4の操作に基づいて、3次元オブジェクトを投影してイメージ化するための投影面を変更する指示(変更指示)がなされたか否かを判定する。ここでは、投影面の変更指示があった場合には、ステップS33に戻って、ステップS33からステップS39の処理を行う。一方、投影面の変更指示がない場合には、ステップS39の判定が繰り返される。
なお、ここでは、例えば、ユーザーによる操作部4の操作等に応じて、ボリュームデータのイメージ化に係る動作フローを強制的に終了させることで、図12及び図13に示す動作フローから強制的に抜けることが可能である。
以上のように、第3実施形態に係る画像処理システム1Bでは、ボクセルデータに基づくイメージ化を行う際、まず、3次元オブジェクトTBが投影される投影面SCが設定される。すると、XYZ方向にそれぞれ2個ずつ合計8個の所定方向を向いたボクセルが配列可能な単位処理対象領域について、ボクセルを配置可能な8箇所の位置におけるボクセルの有無の組合せによって、256パターンの基本構造体が設定される。そして、単位処理対象領域の基準位置SP11に対応する基準画像位置SP12が検出されるとともに、基準位置SP11の投影距離(基準投影距離)Dstが検出される。更に、256パターンの各基本構造体について、各画素対応点に対応する投影距離値Dpaと画素値Vcとの組を基準投影距離値Dstによって表現したデータが各画素に対してそれぞれ付与されるとともに、基準画像位置SP12を明確に示すデータが付与された基本画像がそれぞれ生成される。
次に、3次元オブジェクトTBを投影面SCに投影する際には、各単位処理対象領域に対応する基本構造体および基本画像をそれぞれ検出し、各単位処理対象領域の基準位置が投影される各基準投影位置と、各基準位置と各基準投影位置との距離(基準投影距離)Dst1とがそれぞれ検出される。そして、各基準投影位置と各基準投影距離値Dst1とに応じて基本画像が調整された各調整後基本画像が、相互に合成されることで、表示用画像が生成される。但し、調整後基本画像を合成する際に、複数の調整後基本画像が重複する画素対応点については、最小の距離を示す投影距離値と当該投影距離値に対応する画素値との組を優先的に採用する。
すなわち、予め、8つのボクセルが配置可能な単位処理対象領域について、ボクセルの有無を組み合わせた256パターンの基本構造体を設定し、当該各基本構造体についての各基本画像を生成しておいて、各単位処理対象領域について、基準投影位置と基準投影距離値とに応じてそれぞれ調整した各基本画像(調整後基本画像)を相互に合成することで、表示用画像を生成する。このような構成とすることで、各ボクセルについて、各々正投影しつつ、ボクセル同士の奥行関係も判定しながら、表示用画像の各画素値を決定するような従来の方式に比べて、投影面が設定されてから表示用画像を生成するまでの演算量を大幅に低減することができる。その結果、ボリュームデータのイメージ化を高速で行うことができる。
また、表示用画像の各画素に対して、投影距離値Dpaに応じた画素値が与えられるため、3次元オブジェクトと投影面SCとの距離に応じた表示用画像、すなわち奥行きをユーザーに対して視覚的に認識させることができる表示用画像を生成することができる。
<第4実施形態>
上述した第3実施形態に係る画像処理システム1Bでは、投影面と3次元オブジェクトとの距離の分布を示すマップ(距離マップ、又はデプスマップと称する)が生成されることなく、3次元オブジェクトが投影面に対して直接正投影されることで、表示用画像が生成された。これに対して、第4実施形態に係る画像処理システム1Cでは、投影面が設定されると、距離マップが生成されてから、その距離マップを利用しつつ、一般的なレイキャスティング法等を用いたボリュームレンダリングによって表示用画像が生成される。
なお、第4実施形態に係る画像処理システム1Cは、第3実施形態に係る画像処理システム1Bと同様な構成を有し、ボリュームデータのイメージ化の動作が異なるのみである。そして、第4実施形態に係るボリュームデータのイメージ化では、距離マップを生成するための演算量を低減することで、イメージ化全体に対する演算量の低減、ひいては高速でのイメージ化を実現している。
以下、第3実施形態に係る画像処理システム1Bと同様な構成については、同様な符合を付して、説明を省略しつつ、第4実施形態の特徴点にあたる距離マップの生成動作フローについて主に説明する。
<距離マップの生成動作>
図16及び図17は、画像処理システム1Cにおける距離マップの生成動作フローを示すフローチャートである。本動作フローは、記憶部22に格納される画像処理プログラムPGを制御部20が読み込んで実行することで実現される。ここでは、まず、ユーザーが操作部4を種々操作することで、画像処理システム1におけるボリュームデータのイメージ化(表示用画像の生成)が開始されると、図16のステップS41に進む。
ステップS41〜S45では、第3実施形態のステップS31〜S35と同様な処理がそれぞれ行われ、ステップS46に進む。
ステップS46では、256パターンの各基本構造体について、3次元オブジェクトを構成するボクセルと投影面SCとの相対的な方位関係に従ってモデルとして配置された基本構造体(「モデル基本構造体」とも称する)とステップS43で設定された投影面SCとの距離の分布を示す距離マップ(基本距離マップ)を生成し、ステップS47に進む。
このステップS46では、モデル基本構造体を所定の間隔で設定される多数の視線に沿って投影することで、各視線に対応する画素に対して、モデル基本構造体と投影面SCとの距離を示すデータを付与することで、256パターンの基本構造体にそれぞれ対応する256パターンの基本距離マップが生成される。なお、ここでも、単位処理対象領域MAの基準点を、基本構造体の基準点としても取り扱う。
ここでの各基本距離マップの生成処理では、まず、モデル基本構造体の基準点SP11から投影面SCまでの距離(基準投影距離)を示す距離値(基準投影距離値)Dstが検出される。次に、モデル基本構造体と当該モデル基本構造体が正投影される各画素対応点との最短距離(投影距離)を示す距離値(投影距離値)Dpaが検出される。更に、各画素対応点毎に、基準投影距離値Dstと投影距離値Dpaとの差分値(ΔD=Dpa−Dst)を算出する。そして、基本距離マップの各画素に対し、当該各画素に対応する投影距離値Dpaが付与される。
但し、ここでは、基本距離マップの各画素に対応する各投影距離値Dpaは、基準投影距離値Dstと、当該各画素に対応する差分値ΔDとの和、すなわち、上式(1)で示すことができる。
そこで、ここでは、基本距離マップの各画素に対しては、基準投影距離値Dstと差分値ΔDとをそれぞれ付与することで、間接的に投影距離値Dpaがそれぞれ付与された状態とする。すなわち、基準投影距離値Dstを基準とした関数(上式(1))で各投影距離を示す各投影距離値Dpaが付与される。このようにするのは、後述する3次元オブジェクト全体と投影面SCとの投影距離の分布を示す距離マップ(「全体距離マップ」とも称する)の生成のために、投影距離値Dpaが、基準投影距離値Dstの変更に応じて適宜変化可能となるようにするためである。
更に、ステップS46では、基本距離マップのうち、単位処理対象領域の基準点SP11が投影面SCに対して投影される位置(基準投影位置)を認識して、基本距離マップに基準投影位置に対応する画素を特定するデータも盛り込む。つまり、基本距離マップの全画素のうち、基準投影位置に対応する画素は、投影距離値Dpa(実際には、基準投影距離値Dstと差分値ΔD)と基準投影位置に対応する画素であることを特定する情報とが与えられたものとなる。
なお、ここで生成される256パターンの基本距離マップは、RAM20b若しくは記憶部22等に、データベース(「基本距離マップDB」とも称する)として一時的に記憶される。
ステップS47では、3次元オブジェクト全体に係る全体距離マップの生成を行い、ステップS48に進む。ここでは、ステップS46からステップS47に進むと、図17のステップS471に進む。
ステップS471では、第3実施形態のステップS371と同様に、ボクセルデータに係る3次元領域を構成する全ての単位処理対象領域のうち、一の単位処理対象領域を指定し、ステップS472に進む。
ステップS472では、ステップS45で設定された256パターンの基本構造体のうち、ステップS471で指定された単位処理対象領域に対応する基本構造体を検出するとともに、RAM20b等に記憶される基本距離マップDBから当該基本構造体に対応する基本距離パターンを抽出し、ステップS473に進む。
ステップS473では、ステップS471で指定された単位処理対象領域について、当該単位処理対象領域の基準点が投影面SCに対して投影される位置(基準投影位置)と、基準点と基準投影位置との距離(基準投影距離値)Dst1とを検出し、ステップS474に進む。
ステップS474では、ステップS473で検出された基準投影位置を基準として、ステップS473で決定された基本距離マップを投影面SCに対して貼り付け、ステップS475に進む。ここでは、ステップS472で抽出された基本距離マップを基礎として、ステップS473で検出された基準投影距離値Dst1を上式(1)に代入することで、各画素についての投影距離値Dpaが調整されるとともに、ステップS473で検出された基準投影位置と基本距離マップの基準投影位置に対応する画素とが合致するように、投影面SCに対する相対的な位置関係が調整された基本距離マップ(調整後基本距離マップ)が生成される。そして、調整後基本距離マップが、投影面SCに対して貼り付けられる。
ここで、処理フローが、後述するステップS475からステップS471に戻ることで、ステップS474の処理が複数回繰り返される。そうすることで、複数の調整後基本距離マップが相互に合成され、最終的に、全体距離マップが生成される。しかし、複数の調整後基本距離マップを相互に合成する際には、投影面SCのうち、複数の調整後基本距離マップが重複する位置(具体的には画素対応点、換言すれば、投影位置)が発生する。このような画素対応点については、相対的に最も小さな投影距離を示す投影距離値Dpaが、優先的に採用される。
ステップS475では、ボクセルデータに係る3次元領域を構成する全ての単位処理対象領域が指定されたか否かを判定する。ここで、全ての単位処理対象領域が未だに指定されていなければ、ステップS471に戻り、全ての単位処理対象領域が指定されるまで、ステップS471からステップS475の処理が繰り返されることで、各単位処理対象領域について、調整された基本距離マップ(調整後基本距離マップ)が投影面SCに貼り付けられる。一方、全ての単位処理対象領域が既に指定されていれば、複数の調整後基本距離マップが合成されて生成された距離マップを全体距離マップとして採用し、全体距離マップの生成処理を終了し、図16のステップS48に進む。
ステップS48では、ユーザーによる操作部4の操作に基づいて、3次元オブジェクトを投影してイメージ化するための投影面を変更する指示(変更指示)がなされたか否かを判定する。ここでは、投影面の変更指示があった場合には、ステップS43に戻って、ステップS43からステップS48の処理を行う。一方、投影面の変更指示がない場合には、ステップS48の判定が繰り返される。
なお、ここでは、例えば、ユーザーによる操作部4の操作等に応じて、ボリュームデータのイメージ化に係る動作フローを強制的に終了させることで、図16及び図17に示す動作フローから強制的に抜けることが可能である。また、投影面SCが設定されて、全体距離マップが生成されると、当該全体距離マップを利用しつつ、一般的なレイキャスティング法等を用いたボリュームレンダリングによって表示用画像が生成される。
以上のように、第4実施形態に係る画像処理システム1Cでは、ボクセルデータに基づくイメージ化を行う際、3次元オブジェクトTBを投影する投影面SCが設定されると、3次元オブジェクトTBと投影面SCとの距離の分布を示す全体距離マップが生成される。この全体距離マップを生成するに際しては、まず、XYZ方向にそれぞれ2つずつ合計8つの所定方向を向いたボクセルが配列可能な単位処理対象領域について、ボクセルを配置可能な8箇所の位置におけるボクセルの有無の組合せによって、256パターンの基本構造体が設定される。そして、単位処理対象領域の基準位置SP11に対応する基準投影位置と、基準位置SP11の投影距離(基準投影距離)Dstとが検出される。更に、256パターンの各基本構造体について、各画素対応点に対応する投影距離値Dpaを基準投影距離値Dstによって表現したデータが各画素に対して付与されるとともに、基準投影位置に対応する画素を明確に示すデータが付与された基本距離マップが生成される。
次に、3次元オブジェクトTB全体についての各単位処理対象領域に対応する基本構造体が検出せれ、当該基本構造体に対応する基本距離マップが抽出される。そして、各単位処理対象領域の基準位置が投影される各基準投影位置が検出されるとともに、各基準位置と各基準投影位置との距離(基準投影距離)Dst1が検出される。更に、各基準投影位置と基準投影距離値Dst1とに応じて各基本距離マップが調整された各調整後基本距離マップが、相互に合成されることで、全体距離マップが生成される。但し、調整後基本距離マップを合成する際に、複数の調整後基本距離マップが重複する画素対応点については、最小の距離を示す投影距離値が優先的に採用される。
すなわち、予め、8つのボクセルが配置可能な単位処理対象領域について、ボクセルの有無を組み合わせた256パターンの基本構造体を設定し、当該各基本構造体についての基本距離マップを生成しておいて、各単位処理対象領域について、投影面SCとの距離と位置関係とに応じて調整された基本距離マップ(調整後基本距離マップ)が相互に合成されることで、全体距離マップが生成される。このような構成とすることで、各ボクセルの各点について、各々正投影しつつ、奥行き関係も判定しながら、全体距離マップの各画素に対して距離値を与えるような従来の方式に比べて、投影面が設定されてから全体距離マップを生成するまでの演算量を大幅に低減することができる。したがって、全体距離マップを高速で生成することができ、その結果として、ボリュームデータのイメージ化を高速で行うことができる。
<その他>
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
◎例えば、上述した第1および第3実施形態では、投影面SCに対して、調整後基本画像を貼り付けて行く際に、複数の調整後基本画像が重複する部分については、投影距離値が最も小さなものに対応する画素値が優先的に採用されることで、奥行きをユーザーに対して視覚的に認識させることができるような表示用画像が生成されたが、これに限られず、例えば、基本画像を生成する際に、基準投影距離値や投影距離値を検出せず、投影面に対してボクセルや基本構造体が投影される画素対応点について、均一の画素値を与えるようにした場合には、投影面SCに対して、調整後基本画像を貼り付けて行く際に、複数の調整後基本画像が重複する部分については、どの調整後基本画像に係る画素値を採用しても、結果として得られる画素値が同一となるため、投影距離値等を考慮することなく、単に、複数の調整後基本画像を相互に合成して表示用画像を生成すれば良い。
このような構成とすると、表示用画像は、奥行きをユーザーに対して視覚的に認識させることができるようなものとはならないが、各ボクセルについて、各々正投影しつつ、表示用画像の各画素値を決定するような従来の方式に比べて、投影面が設定されてから表示用画像を生成するまでの演算量を大幅に低減することができる。すなわち、ボリュームデータのイメージ化を高速で行うことができる。
◎また、上述した第1および第3実施形態では、基本画像や表示用画像等に対して適宜色彩を与えることについて、特に言及しながったが、例えば、ボクセル値を2値化して、3次元オブジェクトを示すボクセルの集合体を生成する際に、ボクセル値の値域範囲に応じて色彩が異なるような属性を各ボクセルに対して与えるようにして、投影距離に応じた画素値の変化を輝度の変化で表現し、色彩については、各ボクセルを投影面に対して投影する際に、各ボクセルに対して与えられた色彩についての属性に応じた画素値が与えられるようにしても良い。このような構成とすることで、3次元オブジェクトが複数の部位で構成される場合、部位の種類に応じて、色を異ならせた表示用画像を生成することができる。
◎また、上述した実施形態では、ボクセルや単位処理対象領域について、基本画像や基本距離マップを生成し、3次元オブジェクトについて、同サイズの各ボクセルや当該ボクセルを含む同サイズの各単位処理対象領域を対象として、処理を行うことで、表示用画像や全体距離マップを生成した。しかしながら、これに限られず、例えば、3次元オブジェクトがボクセルと相似形にあたる異なる大きさの特定構造体によって構成されたり、3次元オブジェクトが単位処理対象領域と相似形にあたる異なる大きさの処理対象領域によって構成されたりしても、特定構造体とボクセルとの大きさの比率や、処理対象領域と単位処理対象領域との大きさの比率に応じて、基本画像や基本距離マップの大きさを定数倍して、投影面に貼り付けることで、表示用画像や全体距離マップを生成することができる。
◎また、上述した第3及び第4実施形態では、単位処理対象領域は、2×2×2の合計8個のボクセルを配列することができるものであったが、これに限られるものではなく、例えば、2×1×1の合計2個のボクセルを配列することができるものとしても良い。但し、単位処理対象領域に配列可能なボクセルの数が変化すると、ボクセルの有無の組合せの数、すなわち基本構造体のパターン数も変化するため、基本構造体のパターン数に応じた数だけ基本画像や基本距離マップを生成しなければならないのは勿論である。
◎また、上述した第3実施形態では、256パターンの基本画像を生成したが、この際に、上述した第1実施形態で示した手法を用いても良い。具体的には、1つのボクセルに対する基本画像を生成し、その基本画像を用いて、256パターンの基本画像を生成するようにするようにしても良い。このような構成とすると、256パターンの基本画像を生成する際の計算量が少なくなるため、ボリュームデータのイメージ化を更に高速で行うことができる。
なお、同様に、上述した第4実施形態において256パターンの基本距離マップを生成したが、この際に、上述した第2実施形態で示した手法を用いても良い。具体的には、1つのボクセルに対する基本距離マップを生成し、その基本距離マップを用いて、256パターンの基本距離マップを生成するようにしても良い。このような構成とすると、256パターンの基本距離マップを生成する際の計算量を少なくすることができる。したがって、ボリュームデータのイメージ化を更に高速で行うことができる。
◎また、上述した実施形態では、特定構造体を立方体又は直方体であるボクセルとしたが、これに限られず、例えば、正四面体等、その他の形状であっても良い。
画像処理システムの機能構成を示すブロック図である。 イメージ化の動作フローを示すフローチャートである。 イメージ化の動作フローを示すフローチャートである。 特定構造体の集合によって表現された3次元オブジェクトの模式図である。 投影面の設定を説明するための図である。 基本画像の生成を説明するための図である。 一のボクセルの指定を例示するための図である。 複数の調整後基本画像が重複して貼付される現象を視覚的に示す図である。 表示用画像の一例を示す図である。 全体距離マップの生成動作フローを示すフローチャートである。 全体距離マップの生成動作フローを示すフローチャートである。 イメージ化の動作フローを示すフローチャートである。 イメージ化の動作フローを示すフローチャートである。 基本画像の生成を説明するための図である。 一の単位処理対象領域の指定を例示するための図である。 全体距離マップの生成動作フローを示すフローチャートである。 全体距離マップの生成動作フローを示すフローチャートである。
符号の説明
1,1A〜1C 画像処理システム
2 パソコン
3 モニター
4 操作部
5 装着部
20 制御部
20a ROM
20b RAM
51 メモリカード
PG 画像処理プログラム
SC 投影面
TB 3次元オブジェクト

Claims (10)

  1. 3次元データに基づいて表示用画像を生成する画像処理装置であって、
    所定方向を向いた特定構造体の集合によって構成される仮想3次元オブジェクトの構造を示す3次元データを所定の記憶手段に読み込む読込手段と、
    前記仮想3次元オブジェクトを投影する仮想投影面と前記仮想3次元オブジェクトとの相対的な方向関係を設定する投影面設定手段と、
    前記特定構造体について、基準位置を設定する基準位置設定手段と、
    前記所定方向を向いた一の特定構造体を前記方向関係に従って前記仮想投影面に対して投影することで基本画像を生成しつつ、当該基本画像のうち前記基準位置に対応する基準画像位置を認識する基本画像生成手段と、
    前記仮想3次元オブジェクトを前記仮想投影面に対して投影する際に、各特定構造体の基準位置が前記仮想投影面に対してそれぞれ投影される各基準投影位置を検出する検出手段と、
    前記基本画像を基礎として、前記仮想投影面に対する相対的な位置関係を、前記検出手段によって検出された各基準投影位置に応じてそれぞれ調整することで、各調整後基本画像をそれぞれ生成する調整画像生成手段と、
    前記調整画像生成手段によって生成された各調整後基本画像を相互に合成することで、表示用画像を生成する表示用画像生成手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 3次元データに基づいて表示用画像を生成する画像処理装置であって、
    所定方向を向いた特定構造体の集合によって構成される仮想3次元オブジェクトの構造を示す3次元データを所定の記憶手段に読み込む読込手段と、
    前記仮想3次元オブジェクトを投影する仮想投影面と前記仮想3次元オブジェクトとの相対的な方向関係を設定する投影面設定手段と、
    前記所定方向を向いた所定数の特定構造体が配列可能な単位処理対象領域において、少なくとも1以上の特定構造体の配列パターンによってそれぞれ構成される複数パターンの基本構造体を設定する基本構造体設定手段と、
    前記複数パターンの基本構造体の基準位置を設定する基準位置設定手段と、
    前記複数パターンの基本構造体を、前記方向関係に従って前記仮想投影面に対してそれぞれ投影することで複数パターンの基本画像を生成しつつ、当該複数パターンの各基本画像について、前記複数パターンの基本構造体の基準位置にそれぞれ対応する各基準画像位置を認識する基本画像生成手段と、
    前記仮想3次元オブジェクトを前記仮想投影面に対して投影する際に、処理対象となる3次元領域のうち、投影対象となる単位処理対象領域を時間順次に指定する領域指定手段と、
    前記領域指定手段によって指定された単位処理対象領域について、前記複数パターンの基本構造体の中から、合致する基本構造体を検出する第1の検出手段と、
    前記第1の検出手段によって検出された基本構造体に対応する基本画像を前記複数パターンの基本画像から抽出する抽出手段と、
    前記第1の検出手段によって検出された基本構造体の基準位置が前記仮想投影面に対して投影される基準投影位置を検出する第2の検出手段と、
    前記抽出手段によって抽出された基本画像を基礎として、前記仮想投影面に対する相対的な位置を前記基準投影位置に応じて調整することで、調整後基本画像を生成する調整画像生成手段と、
    前記各単位処理対象領域について、前記調整画像生成手段によって生成された各調整後基本画像を相互に合成することで、表示用画像を生成する表示用画像生成手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  3. 3次元データに基づいて距離マップを生成する画像処理装置であって、
    所定方向を向いた特定構造体の集合によって構成される仮想3次元オブジェクトの構造を示す3次元データを所定の記憶手段に読み込む読込手段と、
    前記仮想3次元オブジェクトを投影する仮想投影面と前記仮想3次元オブジェクトとの相対的な位置及び方向関係を設定する投影面設定手段と、
    前記特定構造体について、基準位置を設定する基準位置設定手段と、
    前記位置及び方向関係に従って、前記所定方向を向いた一の特定構造体の基準位置が前記仮想投影面に対して投影される基準投影位置、及び当該基準位置と当該基準投影位置との距離にあたる基準投影距離を検出するとともに、前記仮想投影面上の所定の各点と前記一の特定構造体との距離にあたる各投影距離を検出することで、前記基準投影距離を基準とした前記仮想投影面と前記一の特定構造体との距離の分布を示す基本距離マップを生成する基本距離マップ生成手段と、
    前記仮想3次元オブジェクトを構成する各特定構造体を対象として、前記仮想投影面上における各特定構造体に対応する各基準投影位置と各基準投影距離とを検出する検出手段と、
    前記基本距離マップを基礎として、前記検出手段によって検出された各基準投影位置と各基準投影距離とに応じて、前記仮想投影面に対する相対的な位置関係と各投影距離とをそれぞれ調整することで、各調整後基本距離マップをそれぞれ生成する調整マップ生成手段と、
    前記調整マップ生成手段によって生成された各調整後基本距離マップを相互に合成しつつ、前記仮想投影面のうち複数の調整後基本距離マップが重複する投影位置については、最小の投影距離を採用することで、前記仮想3次元オブジェクトと前記仮想投影面との距離の分布を示す全体距離マップを生成する距離マップ生成手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  4. 3次元データに基づいて距離マップを生成する画像処理装置であって、
    所定方向を向いた特定構造体の集合によって構成される仮想3次元オブジェクトの構造を示す3次元データを所定の記憶手段に読み込む読込手段と、
    前記仮想3次元オブジェクトを投影する仮想投影面と前記仮想3次元オブジェクトとの相対的な位置及び方向関係を設定する投影面設定手段と、
    前記所定方向を向いた所定数の特定構造体が配列可能な単位処理対象領域において、少なくとも1以上の特定構造体の配列パターンによってそれぞれ構成される複数パターンの基本構造体を設定する基本構造体設定手段と、
    前記複数パターンの基本構造体の基準位置を設定する基準位置設定手段と、
    前記複数パターンの基本構造体について、前記位置及び方向関係に従って基準位置が前記仮想投影面に対して投影される基準投影位置、及び当該基準位置と当該基準投影位置との距離にあたる基準投影距離を検出するとともに、前記仮想投影面上の所定の各点と前記各基本構造体との距離にあたる各投影距離を検出することで、前記基準投影距離を基準とした前記仮想投影面と前記各基本構造体との距離の分布をそれぞれ示す複数パターンの基本距離マップを生成する基本マップ生成手段と、
    処理対象となる3次元領域のうち、投影対象となる単位処理対象領域を時間順次に指定する領域指定手段と、
    前記領域指定手段によって指定された単位処理対象領域について、前記複数パターンの基本構造体の中から、合致する基本構造体を検出する第1の検出手段と、
    前記第1の検出手段によって検出された基本構造体に対応する基本距離マップを前記複数パターンの基本距離マップから抽出する抽出手段と、
    前記第1の検出手段によって検出された基本構造体の基準位置が前記仮想投影面に対して投影される基準投影位置と、当該基準投影位置に対応する基準投影距離とをそれぞれ検出する第2の検出手段と、
    前記抽出手段によって抽出された基本距離マップを基礎として、前記第2の検出手段によって検出された基準投影位置と基準投影距離とに応じて、前記仮想投影面に対する相対的な位置と各投影距離とをそれぞれ調整することで、調整後基本距離マップをそれぞれ生成する調整マップ生成手段と、
    前記調整マップ生成手段によって生成された各調整後基本距離マップを相互に合成しつつ、前記仮想投影面のうち複数の調整後基本距離マップが重複する投影位置については、最小の投影距離を採用することで、前記仮想3次元オブジェクトと前記仮想投影面との距離の分布を示す全体距離マップを生成する距離マップ生成手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  5. コンピュータにおいて実行されることにより、3次元データに基づいて表示用画像を生成する画像処理装置として前記コンピュータを機能させるプログラムであって、
    前記画像処理装置が、
    所定方向を向いた特定構造体の集合によって構成される仮想3次元オブジェクトの構造を示す3次元データを所定の記憶手段に読み込む読込手段と、
    前記仮想3次元オブジェクトを投影する仮想投影面と前記仮想3次元オブジェクトとの相対的な方向関係を設定する投影面設定手段と、
    前記特定構造体について、基準位置を設定する基準位置設定手段と、
    前記所定方向を向いた一の特定構造体を前記方向関係に従って前記仮想投影面に対して投影することで基本画像を生成しつつ、当該基本画像のうち前記基準位置に対応する基準画像位置を認識する基本画像生成手段と、
    前記仮想3次元オブジェクトを前記仮想投影面に対して投影する際に、各特定構造体の基準位置が前記仮想投影面に対してそれぞれ投影される各基準投影位置を検出する検出手段と、
    前記基本画像を基礎として、前記仮想投影面に対する相対的な位置関係を、前記検出手段によって検出された各基準投影位置に応じてそれぞれ調整することで、各調整後基本画像をそれぞれ生成する調整画像生成手段と、
    前記調整画像生成手段によって生成された各調整後基本画像を相互に合成することで、表示用画像を生成する表示用画像生成手段と、
    を備えることを特徴とするプログラム。
  6. 請求項5に記載のプログラムであって、
    基本画像生成手段が、
    前記一の特定構造体の基準位置に対応する基準投影位置、及び当該基準位置と当該基準投影位置との距離にあたる基準投影距離を検出するとともに、前記仮想投影面上の所定の各点と前記一の特定構造体との距離にあたる各投影距離を検出し、前記基準投影距離を基準とした前記各投影距離を示す各投影距離値と、当該各投影距離に応じた各画素値とを一組として、前記基本画像の各画素に対してそれぞれ与えることで、前記基本画像を生成し、
    前記検出手段が、
    前記各基準投影位置に対応する各基準投影距離を更に検出し、
    前記調整画像生成手段が、
    前記基本画像を基礎として、前記検出手段によって検出された各基準投影位置と各基準投影距離とに応じて、前記仮想投影面に対する相対的な位置関係、各投影距離値、及び各画素値をそれぞれ調整することで、調整後基本画像を生成し、
    前記表示用画像生成手段が、
    前記各調整後基本画像を相互に合成する際に、前記仮想投影面のうち複数の調整後基本画像が重複する投影位置については、最小の投影距離を示す投影距離値と当該投影距離に対応する画素値との組を採用することを特徴とするプログラム。
  7. コンピュータにおいて実行されることにより、3次元データに基づいて表示用画像を生成する画像処理装置として前記コンピュータを機能させるプログラムであって、
    前記画像処理装置が、
    所定方向を向いた特定構造体の集合によって構成される仮想3次元オブジェクトの構造を示す3次元データを所定の記憶手段に読み込む読込手段と、
    前記仮想3次元オブジェクトを投影する仮想投影面と前記仮想3次元オブジェクトとの相対的な方向関係を設定する投影面設定手段と、
    前記所定方向を向いた所定数の特定構造体が配列可能な単位処理対象領域において、少なくとも1以上の特定構造体の配列パターンによってそれぞれ構成される複数パターンの基本構造体を設定する基本構造体設定手段と、
    前記複数パターンの基本構造体の基準位置を設定する基準位置設定手段と、
    前記複数パターンの基本構造体を、前記方向関係に従って前記仮想投影面に対してそれぞれ投影することで複数パターンの基本画像を生成しつつ、当該複数パターンの各基本画像について、前記複数パターンの基本構造体の基準位置にそれぞれ対応する各基準画像位置を認識する基本画像生成手段と、
    前記仮想3次元オブジェクトを前記仮想投影面に対して投影する際に、処理対象となる3次元領域のうち、投影対象となる単位処理対象領域を時間順次に指定する領域指定手段と、
    前記領域指定手段によって指定された単位処理対象領域について、前記複数パターンの基本構造体の中から、合致する基本構造体を検出する第1の検出手段と、
    前記第1の検出手段によって検出された基本構造体に対応する基本画像を前記複数パターンの基本画像から抽出する抽出手段と、
    前記第1の検出手段によって検出された基本構造体の基準位置が前記仮想投影面に対して投影される基準投影位置を検出する第2の検出手段と、
    前記抽出手段によって抽出された基本画像を基礎として、前記仮想投影面に対する相対的な位置を前記基準投影位置に応じて調整することで、調整後基本画像を生成する調整画像生成手段と、
    前記各単位処理対象領域について、前記調整画像生成手段によって生成された各調整後基本画像を相互に合成することで、表示用画像を生成する表示用画像生成手段と、
    を備えることを特徴とするプログラム。
  8. 請求項7に記載のプログラムであって、
    基本画像生成手段が、
    前記各基本構造体について、基準位置に対応する基準投影位置、及び当該基準位置と当該基準投影位置との距離にあたる基準投影距離を検出するとともに、前記仮想投影面上の所定の各点と前記各基本構造体との距離にあたる各投影距離を検出し、前記基準投影距離を基準とした前記各投影距離を示す各投影距離値と、当該各投影距離に応じた各画素値とを一組として、前記基本画像の各画素に対してそれぞれ与えることで、前記基本画像を生成し、
    前記第2の検出手段が、
    前記基準投影位置に対応する基準投影距離を更に検出し、
    前記調整画像生成手段が、
    前記抽出手段によって抽出された基本画像を基礎として、前記基準投影位置と前記基準投影距離とに応じて、前記仮想投影面に対する相対的な位置関係、各投影距離値、及び各画素値をそれぞれ調整することで、調整後基本画像を生成し、
    前記表示用画像生成手段が、
    前記各調整後基本画像を相互に合成する際に、前記仮想投影面のうち複数の調整後基本画像が重複する投影位置については、最小の投影距離を示す投影距離値と当該投影距離に対応する画素値との組を採用することを特徴とするプログラム。
  9. コンピュータにおいて実行されることにより、3次元データに基づいて距離マップを生成する画像処理装置として前記コンピュータを機能させるプログラムであって、
    前記画像処理装置が、
    所定方向を向いた特定構造体の集合によって構成される仮想3次元オブジェクトの構造を示す3次元データを所定の記憶手段に読み込む読込手段と、
    前記仮想3次元オブジェクトを投影する仮想投影面と前記仮想3次元オブジェクトとの相対的な位置及び方向関係を設定する投影面設定手段と、
    前記特定構造体について、基準位置を設定する基準位置設定手段と、
    前記位置及び方向関係に従って、前記所定方向を向いた一の特定構造体の基準位置が前記仮想投影面に対して投影される基準投影位置、及び当該基準位置と当該基準投影位置との距離にあたる基準投影距離を検出するとともに、前記仮想投影面上の所定の各点と前記一の特定構造体との距離にあたる各投影距離を検出することで、前記基準投影距離を基準とした前記仮想投影面と前記一の特定構造体との距離の分布を示す基本距離マップを生成する基本距離マップ生成手段と、
    前記仮想3次元オブジェクトを構成する各特定構造体を対象として、前記仮想投影面上における各特定構造体に対応する各基準投影位置と各基準投影距離とを検出する検出手段と、
    前記基本距離マップを基礎として、前記検出手段によって検出された各基準投影位置と各基準投影距離とに応じて、前記仮想投影面に対する相対的な位置関係と各投影距離とをそれぞれ調整することで、各調整後基本距離マップをそれぞれ生成する調整マップ生成手段と、
    前記調整マップ生成手段によって生成された各調整後基本距離マップを相互に合成しつつ、前記仮想投影面のうち複数の調整後基本距離マップが重複する投影位置については、最小の投影距離を採用することで、前記仮想3次元オブジェクトと前記仮想投影面との投影距離の分布を示す全体距離マップを生成する距離マップ生成手段と、
    を備えることを特徴とするプログラム。
  10. コンピュータにおいて実行されることにより、3次元データに基づいて距離マップを生成する画像処理装置として前記コンピュータを機能させるプログラムであって、
    前記画像処理装置が、
    所定方向を向いた特定構造体の集合によって構成される仮想3次元オブジェクトの構造を示す3次元データを所定の記憶手段に読み込む読込手段と、
    前記仮想3次元オブジェクトを投影する仮想投影面と前記仮想3次元オブジェクトとの相対的な位置及び方向関係を設定する投影面設定手段と、
    前記所定方向を向いた所定数の特定構造体が配列可能な単位処理対象領域において、少なくとも1以上の特定構造体の配列パターンによってそれぞれ構成される複数パターンの基本構造体を設定する基本構造体設定手段と、
    前記複数パターンの基本構造体の基準位置を設定する基準位置設定手段と、
    前記複数パターンの基本構造体について、前記位置及び方向関係に従って基準位置が前記仮想投影面に対して投影される基準投影位置、及び当該基準位置と当該基準投影位置との距離にあたる基準投影距離を検出するとともに、前記仮想投影面上の所定の各点と前記各基本構造体との距離にあたる各投影距離を検出することで、前記基準投影距離を基準とした前記仮想投影面と前記各基本構造体との距離の分布をそれぞれ示す複数パターンの基本距離マップを生成する基本マップ生成手段と、
    処理対象となる3次元領域のうち、投影対象となる単位処理対象領域を時間順次に指定する領域指定手段と、
    前記領域指定手段によって指定された単位処理対象領域について、前記複数パターンの基本構造体の中から、合致する基本構造体を検出する第1の検出手段と、
    前記第1の検出手段によって検出された基本構造体に対応する基本距離マップを前記複数パターンの基本距離マップから抽出する抽出手段と、
    前記第1の検出手段によって検出された基本構造体の基準位置が前記仮想投影面に対して投影される基準投影位置と、当該基準投影位置に対応する基準投影距離とをそれぞれ検出する第2の検出手段と、
    前記抽出手段によって抽出された基本距離マップを基礎として、前記第2の検出手段によって検出された基準投影位置と基準投影距離とに応じて、前記仮想投影面に対する相対的な位置と各投影距離とをそれぞれ調整することで、調整後基本距離マップをそれぞれ生成する調整マップ生成手段と、
    前記調整マップ生成手段によって生成された各調整後基本距離マップを相互に合成しつつ、前記仮想投影面のうち複数の調整後基本距離マップが重複する投影位置については、最小の投影距離を採用することで、前記仮想3次元オブジェクトと前記仮想投影面との投影距離の分布を示す全体距離マップを生成する距離マップ生成手段と、
    を備えることを特徴とするプログラム。
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