JP3013593B2 - 画像表示方法 - Google Patents
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物体を3次元表示する画像表示方法に関する。
元空間の立方体画素、あるいは格子上の濃度値の3次元
配列(3次元格子)の形で与えられる。このような立方
体画素あるいは3次元配列の要素をボクセルと称する。
これらの画像表示の実際例としては、各種のCT画像
(医用、産業用)、病理標本画像、可変焦点の顕微鏡画
像等がある。これらのボクセルで表現された3次元ディ
ジタル画像から任意の方向より見た投影像を表示する場
合、先ず3次元空間内にある視点を考え、この視点を含
む平面(表示面)を仮定する。次に座標変換により垂直
な方向がz座標値になるように変換し、そのz座標値を
画像メモリとは別の2次元バッファに書き込む。このバ
ッファを、デプスバッファまたはZバッファと呼ぶ。画
像メモリのある位置にボクセル情報を書き込む際に、Z
バッファに記憶された値と書き込まれるボクセルのz座
標値とを比較し、視点に近いz座標値を持つボクセルを
画像メモリに再書き込みする。この処理を繰り返すこと
により、図形の背面に位置する図形の書き込みを禁止す
る。
表示する方法としては、例えば、『情報処理学会研究報
告』「グラフィックスとCAD」43-4(1990),pp.1〜pp.
9において述べられているような表示方法がある。これ
は、グラフィックス技術の医療への応用(手術シミュレ
−ションについて)の報告書であって、表示する物体を
ラン表現し(物体までの走行距離で表現)、その端点の
アフィン変換から表示面を含む座標系における3次元線
分を発生させた後、表示面から3次元線分までの距離値
をZバッファ上で選択することにより、表示面での距離
画像(この距離画像により視点から不可視な境界を除去
した画像を得ることができる)を生成し、その後に距離
画像から陰影付けして表示する方法である。
は、(イ)3次元線分を発生する必要があり、また、
(ロ)Zバッファで、3次元線分上の各点に対して距離
値の比較と代入を行う必要がある。その結果、時間と手
間がかかるため、高速に3次元表示を行うことは非常に
困難であった。本発明の目的は、このような従来の課題
を解決し、ボクセル表現の物体を画像表示する際に、デ
−タアクセスや演算量ともに減少させることができ、3
次元表示の高速化に適し、かつ画質向上に適した画像表
示方法を提供することにある。
め、本発明の画像表示方法は、ボクセルで表現された物
体に対して、複数の予め定めた方向に沿って探索したと
きの物体の境界位置をそれぞれ格納した原画像座標デ−
タを用意して、原画像座標デ−タの境界位置に基づき、
物体を表示面上に投影して3次元表示することに特徴が
あり、原画像座標デ−タの境界位置を座標変換処理によ
り、表示面上の座標値と表示面からの距離値に変換した
後、さらに変換された境界位置よりZバッファを用いて
任意の視点からの距離画像を生成して、距離画像から陰
影付けを行って3次元表示する。座標変換処理は、例え
ばアフィン変換処理により行なう。原画像座標デ−タ
は、予め定めた方向に沿って探索したときの物体外から
物体内への境界位置、あるいは物体内から物体外への境
界位置のいずれか一方を、それぞれ格納し、表示面上へ
の投影は、原画像座標デ−タの中から予め定めた方向に
沿って探索したときの境界位置を、視点の位置に応じて
選択した後に行なう。原画像座標デ−タは、物体の境界
位置を、視点の位置から最も遠い境界位置から読み出
す。
原画像座標デ−タの中から視点の位置に応じて選択され
るいくつかの境界位置を基に、原画像座標デ−タで重複
して格納された境界位置の除去を含む情報圧縮を行った
原画像圧縮座標デ−タを予め用意して、原画像圧縮座標
デ−タから距離画像を生成する。原画像圧縮座標デ−タ
は、物体の境界位置を、視点の位置から最も遠い境界位
置から読み出し、物体の境界位置のZバッファへの書き
込み順序を、視点の位置から最も遠い境界位置から行な
う。さらに、本発明の画像表示方法は、ボクセルで表現
された物体に対して、近傍ボクセルとの連結性が異なる
物体の境界位置をそれぞれ格納した原画像圧縮座標デ−
タを用意して、原画像圧縮座標デ−タの境界位置に基づ
き、物体を表示面上に投影して3次元表示することに特
徴があり、原画像圧縮座標デ−タは、物体の境界位置
を、視点の位置から最も遠い境界位置から読み出し、物
体の境界位置のZバッファへの書き込み順序を、視点の
位置から最も遠い境界位置から行う。
て、先ず物体の境界位置のアフィン変換を行い、次にZ
バッファを用いて任意の視点からの距離画像を生成した
後、距離画像から陰影付けを行い3次元表示する。その
場合、複数の予め定めた方向に沿って探索したときの物
体の境界位置を格納した原画像座標デ−タを用意し、距
離画像を原画像座標デ−タから生成する。これにより、
本発明では、境界位置を格納した原画像座標デ−タに対
するアフィン変換と、Zバッファを用いた距離値の比較
および代入のみにより、任意の視点からの距離画像を生
成することができる。その結果、デ−タアクセスや演算
量を減少させることができるので、高速に3次元表示す
ることが可能である。また、原画像圧縮座標デ−タを1
8−近傍、26−近傍など、より多くの近傍ボクセルに
よる連結性を利用するので、注目する境界位置の近傍の
デタが表示する画面に反映され、表示画像の画質向上が
可能になる。
に説明する。図1は、本発明の第1の一実施例を示す画
像表示方法の動作フロ−チャ−トである。図1に示すよ
うに、先ずボクセルで表現された物体の原画像デ−タ
を、複数の予め定めた方向に沿って探索したときの物体
の境界位置を格納した原画像座標デ−タに変換する(デ
−タ変換処理、ステップ21)。次に、原画像座標デ−
タからいくつかの方向に沿って探索したときの境界位置
を、視点の位置に応じて選択した後、選択した境界位置
を座標変換、例えばアフィン変換により表示面上の座標
値と表示面からの距離値に変換する(アフィン変換処
理、ステップ22)。ここでアフィン変換においては平
行移動の変換を含む。次に、表示面に最も近い距離値を
Zバッファを用いて選択し、物体の距離画像を生成する
(Zバッファ処理、ステップ23)。次に、距離画像に
基づいて陰影付けを行い(陰影付け処理、ステップ2
4)、最後に表示画面に画像を表示する。
の一例を示す図である。物体10を例にして、図1に示
した本発明による3次元表示方法の手順を説明する。図
2に示す物体10は、面11を底面とする柱体であり、
x,y,zの3座標軸12を基準とするボクセルにより
表現される。ボクセルとは平面画像のピクセルに対応す
る立体画像の画素名であって、ボリュ−ムセルの略称で
ある。本発明では、最初にこの原画像デ−タをデ−タ変
換処理21により原画像座標デ−タに変換する。この原
画像座標デ−タは、物体の境界位置からなるデ−タであ
って、物体10を座標軸12を基準とする6つの方向
(X+、X−、Y+、Y−、Z+、Z−)それぞれに沿
って探索したときの物体の境界位置を格納する。理解を
容易にするために、先ず図3により、物体10のxy平
面13について考える。
あって、図2の物体10のxy平面13を示す図であ
る。1a,1b,2a,3a,3b,4a,4b,4c
は、それぞれX−,Y−,X+,Y+に関する境界を示
している。これらの境界のうち、予め定めた方向に沿っ
て物体を検索したとき、物体外から物体内への境界とな
るものを選択し、その境界位置を格納する。例えば、X
−の方向1に対しては、1a,1bの境界位置を格納す
る。同じようにして、Y−、X+、Y+の方向(2,
3,4)に対しては、それぞれ(2a)、(3a,3
b)、(4a,4b,4c)を格納する。Z+,Z−に
ついても、同じようにして境界位置を得て、これらを格
納する。
は、例えば、図4のようなデ−タ構造を用いることが可
能である。図4においては、31が原画像座標デ−タ全
体であり、前述の方法に基づいて得られた物体の境界位
置を、32〜37の6つの方向別に分割して格納する。
これらの各方向の境界位置(例えば、X−方向32)
は、個数値部38と座標値部39から構成されている。
−方向の境界位置の個数を、yz平面の座標値に従って
順番に格納したものである。例えば、図2に示す物体1
0の場合には、X−方向に対して、14の領域では境界
数は1個(図3の1aが対応)、15の領域では境界数
は2個(図3の1aと1bが対応)となる。図4の格納
方法では、z方向とy方向の座標値(例えば、(0,
0)(0,1)・・・)毎に、個数値が格納されてお
り、物体10が存在しない場所では個数が0、領域14
になると個数が1、領域15になると個数が2、物体1
0から外れた場所では再び個数0となる。また、座標値
部39は、境界位置のx座標値をyz平面の座標値に基
づいて順番に格納したものである。図4では、x座標値
の一例として31,42という値が格納されている。た
だし、個数値部の値が0であるものに対応するx座標値
は存在しない(矢印は0以外の個数値に付加してい
る)。個数値部の長さは、原画像デ−タの大きさにより
定まるが、座標値部の長さは物体の形状により変化する
ので、可変長である。このような境界位置は、例えば、
図4のデ−タ構造31のうちのX−方向(32)の場
合、先ず、図3に示すyz平面の1座標を通るx軸に平
行な線分を考え、その線分上の原画像デ−タ(ボクセ
ル)をx軸の正の方向から負の方向に向って逐次アクセ
スする。そして、その値が物体外から物体内に変化する
位置を検出することにより、その位置の座標値を読み取
り、これをデ−タ構造の座標値部に格納するのである。
これにより、複雑な画像処理を行うことなく、位置座標
を得ることができる。
座標デ−タは、アフィン変換処理(22)により表示面
上の座標値と表示面からの距離値に変換される。このア
フィン変換処理(22)では、処理すべき境界位置の選
択と、選択した境界位置のアフィン変換との2つの処理
からなる。先ず、表示面に垂直で、かつ方向が表示面か
ら物体であるベクトルの方向成分(i,j,k)によ
り、図4の原画像座標デ−タに格納された6方向の境界
位置32〜37から、アフィン変換する境界位置を選択
する。この選択は、例えば、xyzの各方向毎に以下の
手順で行われる。
<0の場合、X−方向の境界位置(32)を選択する。
は、アフィン変換せず選択対象から外す。
5)を選択する。
<0の場合、Y−方向の境界位置(33)を選択する。
は、アフィン変換せず選択対象から外す。
6)を選択する。
<0の場合、Z−方向の境界位置(34)を選択する。
は、アフィン変換せず選択対象から外す。
7)を選択する。
置に対してアフィン変換を行い、表示面上の座標値と表
示面からの距離値に変換する。その結果を、Zバッファ
に送出する。Zバッファ処理(23)では、表示面に対
応するZバッファを備え、アフィン変換処理(22)で
得た距離値から表示面に最も近い距離値をZバッファに
より選択して、物体の距離画像を生成する。得られた距
離画像は、陰影付け処理(24)に送られる。最後に、
陰影付け処理(24)においては、得られた距離画像の
値自体、および勾配等から陰影値を決定し、その結果を
CRTディスプレイ等により表示する。 図5は、3次
元表示の一例を示す図である。本発明の陰影付け処理
(24)が終了して、CRTディスプレイに表示するこ
とにより、図5に示すような画像が表示される。ここで
は、3階調の陰影付けが行われており、視点に正面を向
いている面が最も明るく、次に上面の勾配の小さい面を
次に明るい色に、最後は斜面の勾配の大きい面を最も暗
い色に、それぞれ陰影付けしている。
た方向に沿って探索したときの物体の境界位置を格納し
た原画像座標デ−タを用意することにより、任意の視点
からの3次元表示が可能である。すなわち、原画像座標
デ−タに格納した境界位置に関するアフィン変換とZバ
ッファ上での距離値の比較、代入のみから行えるように
なる。これにより、デ−タアクセス、演算量ともに減少
させることが可能であり、その結果、3次元表示を高速
化できる。また、原画像座標デ−タへの変換処理は、ボ
クセルで表現された原画像デ−タを予め定めた方向に沿
って順次アクセスするだけでよく、従って、物体表面の
トラッキング等の複雑な画像処理は不要となり、境界の
座標値に基づいて3次元表示が可能になる。以上の説明
では、境界位置を平行移動を含むアフィン変換により表
示面上の座標値と表示面からの距離値に変換したが、境
界位置を平行移動を含まない一般的な座標変換に基づい
て、表示面上の座標値と、表示面を物体の座標原点まで
平行移動させたときの表示面からの距離値に変換しても
よい。この場合にも、前記で説明したようにZバッファ
に結果を送出する。
する。第1の実施例では、デ−タ変換処理による原画像
座標デ−タへの変換過程において、予め定めた方向に沿
って検索したときの物体外から物体内への境界位置を格
納したが、他の方法として、物体内から物体外への境界
位置を格納することも可能である。この場合、アフィン
変換処理におけるアフィン変換する境界位置の選択は、
例えば、xyzの各方向毎に以下の手順で行う。
>0の場合、X−方向の境界位置を選択する。
はアフィン変換せず選択対象からはずす。
する。
>0の場合、Y−方向の境界位置を選択する。
はアフィン変換せず選択対象からはずす。
する。
>0の場合、Z−方向の境界位置を選択する。
はアフィン変換せず選択対象からはずす。
する。
する。第1の実施例では、原画像座標デ−タに同一座標
位置が重複して格納され、かつそれ以降の処理も重複し
て行われる可能性がある。例えば、図3におけるボクセ
ル5は、X−方向とY−方向の2つの境界位置に属して
いる。このような重複を避けるために、原画像座標デ−
タの中から視点の位置に応じて選択されるいくつかの境
界位置から、重複して格納された境界位置を除去した原
画像圧縮座標デ−タを予め用意して、この原画像圧縮座
標デ−タから距離画像を生成することも可能である。
−タに基づいて、以下に示す8種類の原画像圧縮座標デ
−タA〔 〕を生成する。
界位置より重複格納部分を除去して生成したデータ。
界位置より重複格納部分を除去して生成したデータ。
界位置より重複格納部分を除去して生成したデータ。
界位置より重複格納部分を除去して生成したデータ。
界位置より重複格納部分を除去して生成したデータ。
界位置より重複格納部分を除去して生成したデータ。
界位置より重複格納部分を除去して生成したデータ。
界位置より重複格納部分を除去して生成したデータ。次
に、アフィン変換処理において、原画像座標デ−タの代
りに上記原画像圧縮座標デ−タを用いて、表示面上の座
標値と表示面からの距離値への変換を行う。この場合、
アフィン変換する境界位置の選択は、例えば、以下の条
件判定により行う。
A〔−−−〕を選択する。
A〔−−+〕を選択する。
A〔−+−〕を選択する。
A〔−++〕を選択する。
A〔+−−〕を選択する。
A〔+−+〕を選択する。
A〔++−〕を選択する。
A〔+++〕を選択する。アフィン変換処理以降につい
ては、前述した手順と同じに行う。
する。第3の実施例では、原画像座標デ−タから原画像
圧縮座標データを生成したが、近傍ボクセルとの連結性
より、原画像データから直接原画像圧縮座標データを生
成することも可能である。その手順を述べると、先ず、
物体内のある1ボクセルに着目し、x、y、zの各座標
値のうち、いずれかの1座標値だけが±1だけ異なる6
つの近傍ボクセル(6−近傍)が、物体内か物体外かを
調べる。その結果、6−近傍のうち1つでも物体外のボ
クセルが存在する場合、着目したボクセルは物体の境界
であるとし、その位置を、以下の手順に従い、8種類の
原画像圧縮座標データA〔 〕に格納する。
のボクセルが物体外の場合 A〔−−−〕、A〔−+−〕、A〔+−−〕、A〔++
−〕の原画像圧縮座標データに境界位置を格納する。
のボクセルが物体外の場合 A〔−−−〕、A〔−−+〕、A〔+−−〕、A〔+−
+〕の原画像圧縮座標データに境界位置を格納する。
のボクセルが物体外の場合 A〔−−−〕、A〔−−+〕、A〔−+−〕、A〔−+
+〕の原画像圧縮座標データに境界位置を格納する。
のボクセルが物体外の場合 A〔−−+〕、A〔−++〕、A〔+−+〕、A〔++
+〕の原画像圧縮座標データに境界位置を格納する。
のボクセルが物体外の場合 A〔−+−〕、A〔−++〕、A〔++−〕、A〔++
+〕の原画像圧縮座標データに境界位置を格納する。
のボクセルが物体外の場合 A〔+−−〕、A〔+−+〕、A〔++−〕、A〔++
+〕の原画像圧縮座標データに境界位置を格納する。
が+1だけ異なる位置のボクセルのみ物体外の場合、上
記(イ)及び(ロ)で記載した原画像圧縮座標データに
境界位置を格納する。このとき、A〔−−−〕とA〔+
−−〕のように、複数の条件に同一種類の原画像圧縮座
標データが存在する場合、その原画像圧縮座標データへ
の境界位置の格納は1回のみでよい。また、6−近傍の
すべてのボクセルが物体内である場合、そのボクセルの
位置は、原画像圧縮座標データに格納しない。以上の近
傍ボクセルの探索及び座標値の格納の手順を、物体内の
ボクセルに対して行なうことにより、原画像圧縮座標デ
ータを原画像データから直接生成できる。原画像圧縮座
標データの生成以降の処理については、前述した手順と
同じに行う。
する。第3及び第4の実施例では、原画像圧縮座標デ−
タを、視点の位置から最も遠い境界位置から処理できる
データ構造にすることで、処理の高速化が図れる。
デ−タ上の境界位置の格納方法の一例を説明する図であ
る。例として、前記説明で用いた物体10の境界位置を
格納する場合を示す。原画像圧縮座標データの構造は、
図4に一例として示した原画像座標データの構造と基本
的に同一である。但し32〜37の6つの方向別に分割
して格納するかわりに、原画像圧縮座標データの8種類
のデータA〔 〕を分割して格納する。また、境界位置
の格納順序を、図6中の表に示すように、8種類のデー
タ毎に変更して格納する。
位置とは座標値部に最初に格納される境界位置であり、
図6中の物体10に記載した境界位置を示す数字101
〜108(白丸で示される位置)で表現した。座標値部
格納順序とはx座標値が異なる複数の境界位置が存在す
るときの格納順序であり、昇順はx座標値の小さいもの
から、降順は大きいものから順に格納する。個数値部格
納順序とは個数値部の各要素の格納順序であり、順方向
は座標値の増加と同一順序、逆方向は逆の順序で格納す
る。図4は、個数値部格納順序がy軸z軸とも順方向の
場合の例である。例えばy軸が逆方向でz軸が順方向の
場合には、個数値部をN(z座標値,y座標値)で表現
すると、N(0,m)、N(0,m−1)、N(0,m
−2)...の順序で格納する。
ィン変換する境界位置(原画像圧縮座標データ)は、視
点の位置から最も遠い境界位置から順に格納した状態の
データが得られる。例えば、視点の位置のx、y、z座
標値が全て正の値であるとき、前述した表示面から物体
へのベクトルの方向成分(i,j,k)はいずれも負の
値になるので、A〔−−−〕の原画像圧縮座標データが
選択される。A〔−−−〕の境界位置の格納開始位置
は、図6に示すように101であり、これは視点の位置
から最も遠い境界位置である。従って、格納順序に従っ
て境界位置を読み出し、アフィン変換処理の後、その結
果をZバッファ上に単に上書きしながら書き込めば、先
に書き込まれた表示面から遠い距離値を、後から処理さ
れる表示面から近い距離値で更新できる。最終的に表示
面から最も近い距離値のみが残り、物体の距離画像が得
られる。即ち、Zバッファを用いて物体の距離画像を作
成する際に距離値の比較が不要になり、処理の高速化が
図れる。
像座標データを導出する際、物体の境界位置を原画像デ
ータ全体を探索することで導出したが、物体内のボクセ
ルから予め定めた方向に沿って隣接ボクセルを探索する
ことでも導出可能である。例えばX−方向(32)の場
合、物体内のボクセルに対し、x軸の正方向で隣接する
ボクセル(x座標値のみが+1だけ異なる位置のボクセ
ル)が物体内か物体外かを調べる。その結果が物体外で
あれば境界位置であると判定でき、その位置の座標値を
読み取り、これをデ−タ構造(31)の座標値部に格納
すればよい。また、第1の実施例では、Zバッファを用
いて物体の距離画像を作成する際に距離値の比較が必要
であるが、境界位置の書き込み順序を視点の位置から最
も遠い境界位置からとすることで、距離値の比較が不要
になり、処理を高速化できる。一例として、図6に示す
物体10を表示する場合、例えば、下記に示す物体の境
界位置からZバッファへの書き込みを行う。
境界位置101から処理する。
境界位置102から処理する。
境界位置103から処理する。
境界位置104から処理する。
境界位置105から処理する。
境界位置106から処理する。
境界位置107から処理する。
境界位置108から処理する。
−タに複数の予め定めた方向に沿って探索したときの物
体の境界位置を全て格納しているが、一部のみを格納す
るようにしてもよい。例えば、物体の外郭に近い部分
等、Zバッファ上での距離値の選択において選択される
可能性の高い境界位置のみを格納するようにすることも
可能である。また、第4の実施例では、原画像圧縮座標
データの生成を6−近傍のボクセルより行ったが、18
−近傍、26−近傍など、より多くの近傍ボクセルによ
る連結性を利用することも可能である。18−近傍、又
は26−近傍による原画像圧縮座標データを使用すれ
ば、注目する境界位置の近傍のデータが表示する画像に
反映され、例えば、より滑らかに変化する画像が得られ
る等、表示画像の画質向上が可能になる。例えば18−
近傍の場合、6−近傍から新たに近傍ボクセルとなる1
2ボクセルに関しては、着目したボクセルの境界位置
を、以下の手順に従い8種類の原画像圧縮データA〔
〕に格納する。なお、本実施例でいう、連結性、6−
近傍、18−近傍、26−近傍は、例えば、『電子通信
論文誌』J68-D,No.4,pp.426〜pp.433(1985)に「3次元
ディジタル画像処理アルゴリズムの基礎」と題して述べ
られているものと同じである。
なる位置のボクセルが物体外の場合 A〔−−−〕、A〔+−−〕の原画像圧縮座標データに
境界位置を格納する。
なる位置のボクセルが物体外の場合 A〔−+−〕、A〔++−〕の原画像圧縮座標データに
境界位置を格納する。
なる位置のボクセルが物体外の場合 A〔−−+〕、A〔+−+〕の原画像圧縮座標データに
境界位置を格納する。
なる位置のボクセルが物体外の場合 A〔−++〕、A〔+++〕の原画像圧縮座標データに
境界位置を格納する。
なる位置のボクセルが物体外の場合 A〔−−−〕、A〔−+−〕の原画像圧縮座標データに
境界位置を格納する。
なる位置のボクセルが物体外の場合 A〔+−−〕、A〔++−〕の原画像圧縮座標データに
境界位置を格納する。
なる位置のボクセルが物体外の場合 A〔−−+〕、A〔−++〕の原画像圧縮座標データに
境界位置を格納する。
なる位置のボクセルが物体外の場合 A〔+−+〕、A〔+++〕の原画像圧縮座標データに
境界位置を格納する。
なる位置のボクセルが物体外の場合 A〔−−−〕、A〔−−+〕の原画像圧縮座標データに
境界位置を格納する。
なる位置のボクセルが物体外の場合 A〔+−−〕、A〔+−+〕の原画像圧縮座標データに
境界位置を格納する。
なる位置のボクセルが物体外の場合 A〔−+−〕、A〔−++〕の原画像圧縮座標データに
境界位置を格納する。
なる位置のボクセルが物体外の場合 A〔++−〕、A〔+++〕の原画像圧縮座標データに
境界位置を格納する。
たに近傍ボクセルとなる8ボクセルに関しては、着目し
たボクセルの境界位置を、以下の手順に従い8種類の原
画像圧縮データA〔 〕に格納する。
z座標値が+1異なる位置のボクセルが物体外の場合 A〔−−−〕の原画像圧縮座標データに境界位置を格納
する。
z座標値が+1異なる位置のボクセルが物体外の場合 A〔−−+〕の原画像圧縮座標データに境界位置を格納
する。
z座標値が+1異なる位置のボクセルが物体外の場合 A〔−+−〕の原画像圧縮座標データに境界位置を格納
する。
z座標値が+1異なる位置のボクセルが物体外の場合 A〔−++〕の原画像圧縮座標データに境界位置を格納
する。
z座標値が−1異なる位置のボクセルが物体外の場合 A〔+−−〕の原画像圧縮座標データに境界位置を格納
する。
z座標値が−1異なる位置のボクセルが物体外の場合 A〔+−+〕の原画像圧縮座標データに境界位置を格納
する。
z座標値が−1異なる位置のボクセルが物体外の場合 A〔++−〕の原画像圧縮座標データに境界位置を格納
する。
z座標値が−1異なる位置のボクセルが物体外の場合 A〔+++〕の原画像圧縮座標データに境界位置を格納
する。また、第5の実施例では、原画像圧縮座標データ
を、視点の位置から最も遠い境界位置から処理できるデ
ータ構造にすることで、Zバッファでの処理の高速化を
図ったが、データの読み出し順序を変更することで、高
速化を図ることも可能である。例えば、図6中の表での
座標値部格納順序は全て昇順とし、データの読み出しを
行う時点で、座標値部のx座標値の読み出し順序を変更
(昇順又は降順)することで、視点の位置から最も遠い
境界位置から処理できる。個数値部格納順序についても
同様な高速化が可能である。
ボクセルで表現された物体を3次元表示する画像表示に
おいて、複数の予め定めた方向に沿って探索したときの
物体の境界位置を格納した原画像座標デ−タを用意し
て、任意の視点からの距離画像を原画像座標デ−タから
生成するようにしたので、予め原画像座標デ−タを用意
することにより、任意の視点からの3次元表示を原画像
座標デ−タに格納した境界位置に関するアフィン変換と
Zバッファ上での距離値の比較と代入の処理だけで行う
ことができる。その結果、デ−タアクセスおよび演算量
ともに減少させることができ、3次元画像表示を高速に
行うことが可能である。さらに、原画像座標デ−タへの
変換処理は、ボクセルで表現された原画像デ−タを予め
定めた方向に沿って順次アクセスするだけで行えるの
で、物体表面のトラッキング等の複雑な画像処理は不要
となり、境界の座標値に基づいた3次元表示が可能であ
る。また、表示画像の画質向上が可能である。
チャ−ト。
する図。
を説明する図。
界、10…表示する物体、11…面、12…座標軸、1
3…物体のxy平面、14、15…領域 21…デ−タ変換処理、22…アフィン変換処理、 23…Zバッファ処理、24…陰影付け処理、31…原
画像座標デ−タ全体、 32…X−方向にアクセスした境界位置の格納場所、 33…Y−方向にアクセスした境界位置の格納場所、 34…Z−方向にアクセスした境界位置の格納場所、 35…X+方向にアクセスした境界位置の格納場所、 36…Y+方向にアクセスした境界位置の格納場所、 37…Z+方向にアクセスした境界位置の格納場所、 38…個数値部、39…座標値部、101〜108…格
納開始位置。
Claims (4)
- 【請求項1】ボクセルで表現された物体の原画像データ
を用いて、視点からの前記物体の3次元画像を表示する
画像表示方法において、(1)前記原画像データの複数
の座標軸に沿ってそれぞれ原画像データのボクセルを探
索して近傍ボクセルとの連結性が異なる境界位置を抽出
し、前記複数の座標軸に沿った探索で抽出結果が重複す
るときには重複を除いて抽出された境界位置を記憶手段
に格納することにより前記物体の境界位置を表す圧縮座
標データを用意する第1の処理工程と、(2)前記圧縮
座標データを読み出して前記視点を含む表示面からの境
界位置までの距離値をマップした距離画像に変換する第
2の処理工程と、(3)前記距離画像から前記物体を前
記表示面に投影した3次元画像を作成する第3の処理工
程とを有することを特徴とする画像表示方法。 - 【請求項2】前記第2の処理工程では、前記圧縮座標デ
ータのうち前記視点からの距離が最も遠い境界位置の座
標データから順に読み出して処理を行い、処理結果をz
バッファに上書きにより順次格納することを特徴とする
請求項1に記載の画像表示方法 - 【請求項3】ボクセルで表現された物体の原画像データ
を用いて、任意の視点からの前記物体の3次元画像を表
示する画像表示方法において、(1)前記原画像データ
のうち物体内部の各ボクセルに着目し、x、y、z座標
の各座標値のうち何れかのひとつの座標値だけが±1だ
け異なる6つの近傍ボクセルの一つでも前記物体外にあ
ると判断されるとき着目ボクセルが前記物体の境界に位
置するボクセルであるとして順次抽出する第1の処理工
程と、(2)x、y、z座標のそれぞれ正負の方向の組
み合わせの8種類の各方向の境界に前記第1の処理工程
で抽出したボクセルを分類し、分類したボクセルの座標
位置をそれぞれ記憶することにより、各方向の境界位置
を示す8種類の圧縮座標データを用意する第2の処理工
程と、(3)設定する視点の位置に応じて前記8種類の
圧縮座標データの1種類を選択して読み出し、該視点を
含む表示面からの境界位置までの距離値をマップした距
離画像に変換する第3の処理工程と、(4)前記距離画
像から前記物体を前記表示面に投影した3次元画像を作
成する第4の処理工程とを有することを特徴とする画像
表示方法。 - 【請求項4】ボクセルで表現された物体の原画像データ
を用いて、任意の視点からの前記物体の3次元画像を表
示する画像表示方法において、(1)前記原画像データ
のうち物体内部の各ボクセルに着目し、複数の近傍ボク
セルの一つでも前記物体外にあると判断されるとき着目
ボクセルが前記物体の境界に位置するボクセルであると
して順次抽出する第1の処理工程と、(2)x、y、z
座標それぞれ正負の方向の組み合わせの8種類の各方向
の境界に前記第1の処理工程で抽出したボクセルを分類
し、分類したボクセルの座標位置をそれぞれ記憶するこ
とにより、各方向の境界位置を示す8種類の圧縮座標デ
ータを用意する第2の処理工程と、(3)設定する視点
の位置に応じて前記8種類の圧縮座標データの1種類を
選択して読み出し、該視点を含む表示面からの境界位置
までの距離値をマップした距離画像に変換する第3の処
理工程と、(4)前記距離画像から前記物体を前記表示
面に投影した3次元画像を作成する第4の処理工程とを
有し、前記複数の近傍ボクセルの数が6、18,26の
何れかであることを特徴とする画像表示方法。
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---|---|---|---|
JP4113344A JP3013593B2 (ja) | 1991-05-09 | 1992-05-06 | 画像表示方法 |
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Applications Claiming Priority (3)
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---|---|---|---|
JP3-103024 | 1991-05-09 | ||
JP10302491 | 1991-05-09 | ||
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05181978A JPH05181978A (ja) | 1993-07-23 |
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Family
ID=26443691
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP4113344A Expired - Lifetime JP3013593B2 (ja) | 1991-05-09 | 1992-05-06 | 画像表示方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3013593B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
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JPH07168947A (ja) * | 1993-09-06 | 1995-07-04 | Chugoku Nippon Denki Software Kk | 立体グラフ描画システム |
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-
1992
- 1992-05-06 JP JP4113344A patent/JP3013593B2/ja not_active Expired - Lifetime
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