JP3116019B2 - 三次元画像データ作成方法および三次元カラー画像表示方法 - Google Patents

三次元画像データ作成方法および三次元カラー画像表示方法

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JP3116019B2
JP3116019B2 JP09187257A JP18725797A JP3116019B2 JP 3116019 B2 JP3116019 B2 JP 3116019B2 JP 09187257 A JP09187257 A JP 09187257A JP 18725797 A JP18725797 A JP 18725797A JP 3116019 B2 JP3116019 B2 JP 3116019B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少ない情報量で、
視覚的に効果の高い三次元画像データを作成する方法、
および、その三次元画像データの表示方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータシステムの内部に精
細な三次元立体モデルを構築し、その三次元立体モデル
に対して、ユーザの視点を設定し、その設定した視点か
ら望むユーザの視野に対して画面を形成し、その形成し
た画面で切り取られる三次元立体モデルの内容を表示す
るような三次元画像表示システムが実用されており、種
々に応用されている。かかる三次元画像表示システムの
応用の1つには、いわゆる仮想現実(バーチャルリアリ
ティ)システムがある。
【0003】この三次元画像表示システムでは、ユーザ
が違和感なく表示内容を受け入れられるように、例え
ば、表示画面中に含まれる物体の形状や表面の視覚的な
質感が、同一対象について現実の世界で観念される程度
の形状や視覚的な質感となるように、種々の表示技法が
用いられている。
【0004】例えば、上述した三次元画像表示システム
で、表示画面の内容を精細にするために、三次元立体モ
デルに含まれる物体、例えば、立木、自動車、家、道
路、空、雲等は、それぞれ独立した三次元立体モデルと
して設定される。
【0005】そして、おのおのの物体を独立した三次元
立体モデルとして表現するための技法としては、1つの
物体の表面を、微細な三角形の集合として定義するいわ
ゆる三次元ポリゴン技法と、その微細な三角形(ポリゴ
ン)のおのおのに、同一物体が現実世界で有する表面の
質感に応じたテクスチャを貼るいわゆるテクスチャマッ
ピング技法が適用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来方法では、次のような不都合を生じていた。
【0007】すなわち、表示する三次元立体モデルのリ
アリティをより大きくするには、表示する対象の物体
を、より細かなポリゴンで表現し、より微妙なテクスチ
ャをマッピングする必要がある。例えば、1つの乗用車
の表面を表現するには、25,000個程度のポリゴン
を必要とし、ある場面に含まれる全ての物体について同
一の精細度で三次元立体モデルを構築すると、その場面
に含まれる物体の数にもよるが、例えば、必要なポリゴ
ンの総数が数千万程度になる。
【0008】このように膨大なポリゴン数で表現される
三次元立体モデルの表示データを形成するためには、非
常に多くのコンピュータ能力が必要となり、ユーザの視
点を実時間的に切り換える必要のある応用分野、例え
ば、インターネット上でVRMLにより実現される仮想
的な街中を、ユーザが任意の操作により視点を移動する
ような応用には、到底適用することが困難であった。
【0009】このような事態は、インターネットによる
データの転送速度が大幅に改善された場合でも、三次元
立体モデルを表示させる端末側の画像処理能力が小さい
限り改善されない。
【0010】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、少ないデータ量で高品質な三次元立体画像を
実現できる三次元画像データ、および、その作成方法、
および、その表示方法を提供することを目的としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、写真画像を所
定ビット深さでカラー画像読取し、それによって得たカ
ラー画像データを、カラー画像表示手段に表示し、その
表示したカラー画像について、写真の枠線、写真の最奥
部に対応した底部の境界線、および、写真の中心点から
等距離の点を結んでなる1つ以上の輪郭線を加筆表示
し、上記1つ以上の輪郭線および枠線についてそれぞれ
写真のカメラ位置を起点とした奥行き情報を割り当て
て、上記カラー画像データと、上記奥行き情報からなる
一組のファイルを三次元画像データとして作成するよう
にしたものである。
【0012】また、写真画像を所定ビット深さでカラー
画像読取し、それによって得たカラー画像データを、カ
ラー画像表示手段に表示し、その表示したカラー画像に
ついて、写真の枠線、写真の最奥部に対応した底部の境
界線、および、写真の中心点から等距離の点を結んでな
る1つ以上の輪郭線を加筆表示し、上記1つ以上の輪郭
線および枠線に囲まれる1つ以上の画像領域について、
それぞれ写真のカメラ位置を起点とした奥行き情報を割
り当てて、上記カラー画像データと、上記奥行き情報か
らなる一組のファイルを三次元画像データとして作成す
るようにしたものである。
【0013】また、所定ビット深さの二次元カラー画像
データと、定義された1つ以上の輪郭線および枠線につ
いてそれぞれ視点を起点として割り当てられた奥行き情
報からなる三次元画像データを表示する三次元画像デー
タの表示方法において、表示開始時には、上記二次元カ
ラー画像データをそのまま表示画面に表示する一方、視
点が変位されると、上記定義された1つ以上の輪郭線お
よび枠線に囲まれる画素について、その輪郭線および枠
線に割り当てられた奥行き情報を適用して各画素の奥行
き座標を算出し、おのおのの画素について、その算出し
た奥行き座標と、上記二次元カラー画像データの平面座
標に基づいて、視点の変位後の画素の平面座標を算出
し、その算出した平面座標にその画素のカラー画像デー
タを配置する態様に、視点の変位後の表示画面を更新表
示するようにしたものである。また、前記視点変位時の
表示画面の更新は、一定の変位ステップごとに行うよう
にするとよい。
【0014】また、所定ビット深さの二次元カラー画像
データと、定義された1つ以上の輪郭線および枠線に囲
まれた1つ以上の画像領域についてそれぞれ視点を起点
として割り当てられた奥行き情報からなる三次元画像デ
ータを表示する三次元画像データの表示方法において、
表示開始時には、上記二次元カラー画像データをそのま
ま表示画面に表示する一方、視点が変位されると、上記
定義された画像領域単位に、上記奥行き情報と上記二次
元カラー画像データの平面座標に基づいて、視点の変位
後の表示領域を算出し、その算出した表示領域にその画
像領域のカラー画像データを配置する態様に、視点の変
位後の表示画面を更新表示するようにしたものである。
また、視点変位時の表示画面の更新は、一定の変位ステ
ップごとに行うようにするとよい。
【0015】また、前記視点の変位が回転の場合、回転
の中心軸を、画面の枠に設定するようにするとよい。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0023】はじめに本願発明の原理について説明す
る。
【0024】まず、本願発明者は、写真(いわゆる銀塩
写真)の画像が、非常に精細で高品質であることに着目
した。また、写真画像は、カメラを中心点とする透視図
画法的な画面を有しており、実質的に奥行き情報を含ん
でいる。したがって、写真画像には、本来の二次元的情
報のみならず、三次元的空間情報が含まれていると考え
ることができる。
【0025】そこで、この写真画像が持っている三次元
的空間情報を抽出し、その三次元的空間情報に基づいて
三次元空間の奥行きデータを形成し、その写真画像デー
タと三次元空間の奥行きデータにより、写真画像にあら
われている三次元空間を表現できる三次元画像データが
得られる。
【0026】例えば、図1に示すように、写真画像PP
の枠PT、中心点P、および、中心に写っている被写体
の画面BTを考えると、この1枚の写真画像PPは、図
2に示すように、天井PL1、左壁PL2、地面PL
3、右壁PL4、および、底面BTを有した筒状の三次
元空間を、奥行き方向に押しつぶして枠PTに押し込め
た二次元的に表現したものと考えることができる。
【0027】また、図3に示すように、カメラで撮影さ
れる画面を考えると、カメラの画角は一定であり、カメ
ラ位置PCは、中心点Pの延長上に位置する。そこで、
カメラ位置PCから距離P1に位置する画角一杯の画面
を枠PTの画面とし、同一の大きさの枠PT’をカメラ
位置PCから距離P2(>P1)に移動すると、この枠
PT’で切り取られる画像を見込むカメラの画角は、枠
PTの画角よりも小さくなる。
【0028】したがって、カメラ位置PCから距離P1
に位置する枠PTの画面上では、後方の枠PT’の画面
は、より画角の小さい画面PTa’としてあらわれる。
【0029】このようにして、写真画像PPにおいて、
より中心点Pに近い位置にあらわれている画像ほど、こ
の写真画像PPを撮影したカメラから遠い位置にあるも
のと考えることができる(図4(a),(b)参照)。
【0030】この意味で、カメラ位置PCから等しい距
離に位置する画像を結ぶと、写真画像PPの枠PTから
内側に対して、等遠線ともいうべき輪郭線を描くことが
できる。ここで、「カメラ位置PCからの距離」とは、
カメラ位置PCを通り、フィルムに平行な面からの距離
をいう(以下同じ。)。
【0031】例えば、図5のように、公園の小径の両側
に立木が植えられている場所を、その小径の進行方向に
向かってカメラを向けて撮影した写真を考えると、この
写真では、図6に示すように、カメラ位置PCから等距
離の点を結んでなる輪郭線を多数描くことができる。
【0032】また、おのおのの輪郭線について、それぞ
れカメラ位置PCからの距離を割り付け、それを斜めか
ら見ることを考えると、図7に示すような概念図が得ら
れる。
【0033】このように、写真画像から距離情報を抽出
して、等距離の点を結んでなる輪郭線を定義し、おのお
のの輪郭線に対して距離を設定することで、三次元的な
空間を表現することができる。
【0034】すなわち、このような三次元画像データに
は、もはや三次元空間に含まれる物体を定義するための
ポリゴン立体や、そのポリゴン立体の各ポリゴンに張り
付けるテクスチャを設定する必要がなく、元々の写真画
像の二次元画像データと、上述した輪郭線を定義する情
報と、その輪郭線の奥行き情報(距離情報)から三次元
画像空間を構築することができ、その結果、三次元画像
データのデータ量を格段に小さくすることができる。
【0035】図8は、本発明の一実施例にかかる三次元
画像データ作成・表示装置を示している。
【0036】同図において、ワークステーション装置1
は、三次元画像データ作成処理や三次元画像データ表示
処理を行うものであり、キーボード装置2は、ワークス
テーション装置1に対して種々の操作を行うためのもの
であり、画面指示装置3は、CRTモニタ装置4に表示
された任意の点を指示する等の画面指示操作を行うため
のものである。
【0037】CRTモニタ装置4は、三次元画像データ
作成処理や三次元画像データ表示処理などの作業画面等
を表示するためのものであり、カラースキャナ装置5
は、所定の解像度かつ所定ビット深さで写真画像等を読
取入力するためのものであり、プリンタ装置6は、所定
の解像度で画像等を記録出力するためのものである。な
お、プリンタ装置6としては、カラー画像を記録出力可
能なカラープリンタ装置を用いることもできる。
【0038】この三次元画像データ作成・表示装置によ
り、三次元画像データを作成する際の処理の概略を図9
に示す。
【0039】まず、ユーザは、原稿写真をカラースキャ
ナ装置5にセットし、写真画像を読み取らせる。それに
より、ワークステーション装置1は、カラースキャナ装
置5が写真原稿を読み取り、それによって得たカラー画
像が保存され(処理101)、それとともに、そのカラ
ー画像がCRTモニタ装置4に表示され(処理10
2)。
【0040】次に、ワークステーション装置1は、画像
データの表示画面に、図10に示すようなデフォルト・
スプライン画像を重ねて表示する(処理103)。この
デフォルト・スプライン画像は、表示画面の中心位置を
あらわす中心点P、表示画面の枠をあらわす画面枠CL
f、中心点Pから画面の水平左方向に引かれた水平線L
L1、中心点Pと画面枠CLfの左上の頂点を結ぶ対角
線LL2、中心点Pから垂直上方向に引かれた垂直線L
L3、中心点Pと画面枠CLfの右上の頂点を結ぶ対角
線LL4、中心点Pから画面の水平右方向に引かれた水
平線LL5、中心点Pと画面枠CLfの右下の頂点を結
ぶ対角線LL6、中心点Pから垂直下方向に引かれた垂
直線LL7、中心点Pと画面枠CLfの左下の頂点を結
ぶ対角線LL8、および、カメラ視点から最も遠い位置
の領域を指定するための閉矩形線CL0から構成され
る。
【0041】そして、ワークステーション装置1は、こ
の表示したデフォルト・スプライン画像について、図1
1(a)、(b)に示したようなスプライン・ファイル
を作成する(処理104)。このスプライン・ファイル
は、表示画面に作成されたおのおのの線について1つが
作成される。例えば、図10の場合では、画面枠CL
f、水平線LL1,LL5、対角線LL2,LL4,L
L6,LL8、垂直線LL3,LL7、および、閉矩形
線CL0について、1つずつ作成される。
【0042】また、後述するように、作業により種々の
線(放射線や輪郭線等)が追加されると、おのおの追加
した線について新たに作成され、また、おのおのの線を
構成する頂点等の座標が変更されると、その都度、対応
するスプライン・ファイルが更新される。さらに、その
ような更新がなされる度に、スプライン・ファイルがソ
ートされて並び換えられる。ここで、「頂点」とは、閉
矩形線CL0、後述する輪郭線、画面枠CLfと、水平
線LL1,LL5、対角線LL2,LL4,LL6,L
L8、垂直線LL3,LL7、および、後述する放射線
との交点をいう(以下同じ。)。
【0043】このスプライン・ファイルは、おのおのの
スプライン・ファイルを区別するためのスプラインファ
イル番号、元画像をあらわす画像ファイル番号、このス
プライン・ファイルが情報を保持している線が閉矩形線
であるか、否かをあらわす線種情報(閉矩形線の場合は
値が「0」、それ以外の場合は値が「1」)、このスプ
ライン・ファイルが情報を保持している線に付与する順
序番号を記憶するための線順序情報、このスプライン・
ファイルが情報を保持している線に含まれる頂点の数を
あらわす頂点数、おのおのの頂点の座標情報をあらわす
頂点座標、および、頂点数が所定値を超えて、別のスプ
ライン・ファイルに頂点座標の情報が続くことをあらわ
す拡張フラグからなる。
【0044】ここで、線順序情報は、線種情報の値が
「0」である閉矩形線については、中心位置Pに最も近
い閉矩形線CL0に「1」が付与され、それ以外の閉矩
形線(後述する輪郭線、および、画面枠CLf)は、中
心位置Pにより近いものにより小さい値が付与される。
また、線種情報の値が「1」である閉矩形線以外のもの
については、水平線LL1,LL5、対角線LL2,L
L4,LL6,LL8、および、垂直線LL3,LL7
にそれぞれ、値「1」、「5」、「2」、「4」、
「6」、「8」、「3」、「7」が付与されるととも
に、後述する放射線には、中心点Pを中心として、水平
線LL1を時計回り方向に移動したときに交差する順に
「9」から始まる番号が付与される。
【0045】また、おのおのの頂点座標は、同図(b)
に示すように、頂点の表示画面上のX座標値、Y座標
値、および、後の作業で付与されるZ座標値からなる。
【0046】このようにして、スプライン・ファイルが
作成されると、次に、ユーザによる中心点確定操作が行
われ、図12に示すように、中心点Pの位置が確定され
る(処理105)。このとき、ユーザは、表示画面中の
中心点Pの表示を画面指示装置3で指示し、表示中の画
像の中心位置と想定される位置に、その中心点Pの表示
位置を移動する操作を行う。また、中心点Pの位置が操
作されると、それに伴って、水平線LL1,LL5、対
角線LL2,LL4,LL6,LL8、垂直線LL3,
LL7、および、閉矩形線CL0の表示態様を変化させ
る。また、これらの水平線LL1,LL5、対角線LL
2,LL4,LL6,LL8、垂直線LL3,LL7、
および、閉矩形線CL0の表示態様の変化に伴い、おの
おのに対応するスプライン・ファイルの内容が更新され
る。
【0047】次に、ユーザは、画像のカメラ視点から最
も遠い位置の領域、すなわち、画像の底の領域を認識
し、その領域の外形に沿って閉矩形線CL0を適宜に変
形する操作を行い、閉矩形線CL0の形状を確定する
(処理106)。これにより、図12の閉矩形線CL0
のような領域形状が確定される。
【0048】次いで、ユーザは、閉矩形線CL0および
輪郭線の形状を規定するための頂点を設定するために、
適宜に放射線を加筆する(処理107)。これにより、
例えば、図12に示すような放射線LL10,LL1
1,LL12が表示される。この放射線は、中心点Pと
閉矩形線CL0の任意の点を通り、画面枠CLfに達す
る態様の直線であり、画面の任意の点を指定すること
で、自動的に作成される。また、放射線の加筆により、
その放射線に対応するスプライン・ファイルが作成され
るとともに、全てのスプライン・ファイルの内容が、追
加された放射線の交点の情報を含むものに更新される。
【0049】また、このようにした新たに放射線を加筆
したことで、線に含まれる頂点が増えるので、ユーザ
は、画像の底の面をなす閉矩形線CL0の各頂点の位置
を調整し、閉矩形線CL0の形状の再確定操作を行う
(処理108)。これにより、閉矩形線CL0の形状を
より適切なものとすることができる。
【0050】次に、ユーザは、輪郭線の加筆と、その形
状の特定作業を行う(処理109)。この作業では、ま
ず、ユーザが任意の点を指定して輪郭線の描画を指定す
ると、その指定位置を通り、図12に示したような矩形
形状の輪郭線CL1が描画される。そして、ユーザは、
その輪郭線CL1の頂点の位置を適宜に操作し、中心点
Pから同じ距離の位置を通るように、輪郭線CL1の形
状を変化させる。この輪郭線の加筆は、必要に応じて適
宜な数について行うことができる。
【0051】このようにして、輪郭線の加筆に続き、ワ
ークステーション装置1は、画面上の線で区切られてい
るおのおのの画像領域について、それぞれ図13に示す
ようなエリア・ファイルを作成する(処理110)。
【0052】ここで、画面上の画像領域は、図14に示
すように、水平線LL1,LL5および垂直線LL3,
LL7により4つに分割され、水平線LL1と垂直線L
L3で区切られた領域が分割領域1に、垂直線LL3と
水平線LL5で区切られた領域が分割領域2に、水平線
LL5と垂直線LL7で区切られた領域が分割領域3
に、垂直線LL7と水平線LL1で区切られた領域が分
割領域4にそれぞれ規定される。
【0053】そして、おのおのの画像領域は、図15に
示すように、それぞれの分割領域1,2,3,4におい
て、中心点Pにより近いものほど小さい数値が割り当て
られて、区別される。
【0054】また、エリア・ファイルは、それぞれのエ
リア・ファイルを識別するためのエリアファイル番号、
元の画像データをあらわす画像ファイル番号、その画像
領域の外側の境界を規定する閉矩形線CL0または輪郭
線に対応するスプライン・ファイルをあらわすスプライ
ンファイル番号、上述した分割領域のいずれに位置する
かをあらわす4分割区分番号、その画像領域の外側の境
界を規定する線に付与される線番号、その画像領域の境
界に含まれる頂点の座標を記憶するための頂点座標、お
よび、頂点数が所定値を超えたために別ファイルに後続
の頂点座標が保持されていることをあらわす拡張フラグ
からなる。
【0055】ここで、線番号は、同一の4分割区分領域
において、中心点Pにより近いものほど小さい数値が割
り当てられる。
【0056】次に、ユーザは、各頂点のZ座標を指定す
るための距離設定を行う(処理111)。それにより、
ワークステーション装置1は、設定された距離情報に基
づいて、おのおのの輪郭線の距離を算出し、おのおのの
頂点のZ座標値を設定する(処理112)。
【0057】例えば、図16に示すように、輪郭線が4
つ設けられた場合、ユーザは、垂直線LL7について、
画像の底の点aの距離情報を設定する。ここで、点aの
距離情報は、撮影した場所の正確な距離情報があればそ
の値を使用し、また、そのような正確な距離情報がなけ
れば、写真の画像内容から判断した適宜な値を使用する
ことができる。
【0058】そして、垂直線LL7における各輪郭線の
頂点N1,N2,N3,N4について、次の式(I)を
適用して、おのおのの頂点N1,N2,N3,N4を通
る輪郭線のZ座標値を算出する。
【0059】 Z=L(H−Y)/Y (I)
【0060】ここで、Hは、カメラの高さ(図17参
照)、Lはカメラ視点から画面枠CLfまでの距離、Y
は中心点Pから頂点までのY方向の距離である。
【0061】また、Lは、次の式(II)であらわされ
る。
【0062】 L=(Z1×Y1)/(H−Y1) (II)
【0063】ここで、Z1は点aまでのZ方向の距離、
Y1は中心点Pから点aまでのY方向の距離である。
【0064】また、Y1は、次の式(III)であらわ
される。
【0065】 Y1=H(Dpa/Dpd) (III)
【0066】ここで、Dpaは、中心点Pから点aまで
の画面上の画素数、Dpdは、中心点Pから点D(画面
枠CLfと垂直線LL7との交点)までの画面上の画素
数である。
【0067】したがって、例えば、Hが170(c
m)、Z1が65(m)、Dpdが520(ドット)、
Dpaが120(ドット)、中心点Pから頂点N1まで
の画面上の画素数を165(ドット)とすると、Y1,
L,Y2,Z2は、それぞれ次の式(IV),(V),
(VI),(VII)のような値となる。
【0068】 Y1=170×(120/520)=39.23(cm) (IV)
【0069】 L=(6500×39.23)/(170−39.23)=1949.95 (cm) (V)
【0070】 Y2=170×(165/520)=53.94(cm) (VI)
【0071】 Z2=1949.95×(170−53.94)/53.94=41.95 (m) (VII)
【0072】このようにして、各頂点のZ座標値を算出
すると、その算出結果により各スプライン・ファイル、
および、エリア・ファイルの内容を更新し、画像デー
タ、スプライン・ファイル、および、エリア・ファイル
を一組の三次元画像データとして保存する(処理11
4)。
【0073】なお、処理104〜112については、適
宜な順序で作業を行うことができる。例えば、処理10
9まで進んだ後に、処理106の操作や、処理107の
操作を行うことができる。また、それらの操作に伴っ
て、各スプライン・ファイル、および、エリア・ファイ
ルの内容を適宜に修正する。
【0074】さて、このようにして作成した三次元画像
データは、例えば、図18に示したようなビューワー画
面を備えた三次元画像データ表示アプリケーションによ
り三次元表示される。
【0075】このビューワー画面には、画像を表示する
メイン画面MS、画像データの一覧を表示するためのサ
ブ画面SS、メイン画面MSに表示した画像の視点を前
進/後進/回転した態様に変化させるためのウォークボ
タンBB1、メイン画面MSに表示した画像の視点を平
面方向に移動するためのムーブボタンBB2、ファイル
選択メニューを表示させるためのボタンBB3、その他
の機能メニューを表示させるためのボタンBB4、およ
び、処理の終了を指令するためのボタンBB5が配置さ
れる。
【0076】ユーザが三次元画像データファイルを選択
すると、その選択した三次元画像データファイルの画像
データをメイン画面MSに表示する。それにより、例え
ば、図5に示したような公園の小径の風景が表示され
る。
【0077】ここで、ユーザが視点を前進させる場合に
は、ウォークボタンBB1を押してウォーク操作を選択
し、画面指示装置3により操作されるポインタ(図示
略)により、メイン画面MSの適宜な点を指定する。
【0078】これにより、ワークステーション装置1
は、図19に示すように、ポインタにより指定された点
(以下、「基準点」という)LPを通りメイン画面MS
の垂直方向に平行な仮想線PS1と、基準点LPを通り
メイン画面MSの水平方向に平行な仮想線PS2をそれ
ぞれ内部的に作成し、さらに、その仮想線PS1,PS
2を基準点LPを中心にして時計回りに45度回転させ
て、仮想線PS1’,PS2’を作成し(図20参
照)、図21に示すような移動判定領域1,2,3,4
を定める。
【0079】ここで、移動判定領域1は、視点を前進さ
せる操作を判定するためのものであり、移動判定領域2
は、視点を右回転させる操作を判定するためのものであ
り、移動判定領域3は、視点を後進させる操作を判定す
るためのものであり、移動判定領域4は、視点を左回転
させる操作を判定するためのものである。また、それぞ
れの操作量は、基準点LPからのポインタの移動量で判
定される。
【0080】例えば、ユーザが前進操作を行った場合に
は、ワークステーション装置1は、三次元画像データの
スプライン・ファイルの各頂点のZ座標を、その前進量
に応じた値だけ増減して更新し、その更新後のZ座標値
に基づいて、メイン画面MSに表示する画像を更新す
る。
【0081】例えば、図22に示すように、操作量Zt
だけ前進操作された場合には、操作前に点aに表示され
ている画素は、点a’に移動する。それにより、表示画
像が一定倍率で拡大される態様に表示更新される。
【0082】一方、ユーザが左回転操作を行った場合、
図23に示すように、カメラ視線そのものを回転処理し
ようとすると、今まで視野内に入っていなかった領域を
表示することとなり、この場合には、その領域の画像デ
ータが元の画像データに含まれないので、その部分の画
像が背景色、例えば、黒色などで表示され、好ましくな
い。
【0083】そこで、図24に示すように、回転操作さ
れたときには、回転中心側に位置する画面枠CLfの境
界線を中心として、操作量だけ回転させた画像を作成
し、その画像を表示するようにする。例えば、図24の
場合には、右回転が操作されたので、画面枠CLfの右
の縦線を中心として、画像を回転する態様に画像でデー
タを更新する。
【0084】このようにすることで、画像の回転操作に
伴って、メイン画面MSに表示されない領域が現れるよ
うな事態を回避することができる。
【0085】また、図25に示すように、右回転操作さ
れた場合には、画像を左回転する態様に表示更新する。
これにより、ユーザが見て、操作に伴った違和感のない
画像データが表示される。
【0086】また、ユーザが視点を移動するために、ム
ーブボタンBB2を押してムーブ操作を選択し、画面指
示装置3によりポインタを操作して、メイン画面MSの
適宜な点を指定すると、図26に示すように、その指定
された点から画像を見込んだ態様に表示画像の内容を更
新する。
【0087】このようにして、ユーザが所望する前進/
更新/回転/視点変更の操作に応じて、三次元画像デー
タのX,Y,Z座標値を更新することで、例えば、図5
に示した写真の小径をたどって移動した場合、メイン画
面MSに表示される画像が、その移動に応じて更新さ
れ、ユーザがあたかも実際の公園の小径を歩いているか
のような視覚的効果を与えることができる。
【0088】図27〜31は、ウォークボタンBB1に
より前進/更新/回転操作が操作される場合のワークス
テーション装置1の処理の一例を示している。
【0089】まず、ユーザにより表示する画像ファイル
が選択されると(処理201)、その選択された画像フ
ァイルを読み出してワーク領域に保存し(処理20
2)、メイン画面MSに画像を表示する(処理20
3)。
【0090】この状態で、メイン画面MSの表示領域が
ポイントされるか、あるいは、表示終了が指令されるま
で待つ(判断204,205のNOループ)。ここで、
ユーザにより表示終了が指令された場合で、判断205
の結果がYESになるときには、メイン画面MSの表示
を消して(処理206)、この処理を終了する。
【0091】また、メイン画面MSの表示領域がポイン
トされた場合で、判断204の結果がYESになるとき
には、ポイント位置を基準点LPの座標として保存し、
上述したように移動判定領域を設定する(処理20
7)。
【0092】次に、ポイント位置が変位するか、あるい
は、ポイントが終了することを監視する(判断208,
209のNOループ)。ユーザがポイントを終了した場
合で、判断209の結果がYESになるときには、表示
のために用いる各パラメータ(前進値、前進カウンタ、
回転値、および、回転カウンタ等(後述))の値をクリ
アして(処理210)、判断204に戻り、次の操作に
備える。
【0093】また、ユーザがポイント位置を変位した場
合で、判断208の結果がYESになるときには、その
変位後のポイント位置が、移動判定領域のいずれに含ま
れるかを判定する(処理211、判断212,213,
214)。
【0094】移動判定領域1に含まれる場合で、判断2
12の結果がYESになるときには、基準位置LPから
のX方向の変位量を、そのときの前進目標値を記憶する
変数である前進値に加算して、前進値を更新し、あらた
な前進目標値を設定する(処理215)。
【0095】次いで、1ステップ移動処理することを記
憶する前進カウンタの値を1つ増やし(処理216)、
スプライン・ファイルの各頂点のZ座標値を、その1ス
テップに対応する距離に応じた値減じる方向に更新し
(処理217)、その更新後のZ座標値を適用して、メ
イン画面MSに表示する画像データの内容を更新し(処
理218)、その更新後の画像データをメイン画面MS
に表示する(処理219)。
【0096】ここで、前進カウンタの値が前進値に一致
して、指定された変位が終了したかどうかを判断し(判
断221)、判断221の結果がNOになるときには、
ユーザが再度ポインタを変位させたかを判断し(判断2
22)、判断222の結果がNOになるときには、ユー
ザがポイントを終了したかを判断する(判断223)。
判断223の結果がNOになるときには、処理216に
戻り、再度前進カウンタの値を1つ増やして、同様の画
像更新処理を行う。
【0097】また、前進カウンタの値が前進値に一致し
て、指定された変位が終了した場合で、判断221の結
果がYESになるときには、判断208に戻り、次のユ
ーザ操作に備える。
【0098】また、ユーザが再度ポインタを変位させた
場合で、判断222の結果がYESになるときには、処
理211に戻り、ユーザの変位方向を判定して、それ以
降の処理を実行する。
【0099】また、ユーザがポイントを終了した場合
で、判断223の結果がYESになるときには、表示の
ために用いる各パラメータ(前進値、前進カウンタ、回
転値、および、回転カウンタ等)の値をクリアして(処
理224)、判断204に戻り、次の操作に備える。
【0100】また、移動判定領域3に含まれる場合で、
判断214の結果がYESになるときには、基準位置L
PからのX方向の変位量を、そのときの前進目標値を記
憶する変数である前進値から減算して、前進値を更新
し、あらたな前進目標値を設定する(処理225)。
【0101】次いで、1ステップ移動処理することを記
憶する前進カウンタの値を1つ減らし(処理226)、
スプライン・ファイルの各頂点のZ座標値を、その1ス
テップに対応する距離に応じた値増やす方向に更新し
(処理227)、その更新後のZ座標値を適用して、メ
イン画面MSに表示する画像データの内容を更新し(処
理228)、その更新後の画像データをメイン画面MS
に表示する(処理229)。
【0102】ここで、前進カウンタの値が前進値に一致
して、指定された変位が終了したかどうかを判断し(判
断231)、判断231の結果がNOになるときには、
ユーザが再度ポインタを変位させたかを判断し(判断2
22)、判断232の結果がNOになるときには、ユー
ザがポイントを終了したかを判断する(判断233)。
判断233の結果がNOになるときには、処理226に
戻り、再度前進カウンタの値を1つ増やして、同様の画
像更新処理を行う。
【0103】また、前進カウンタの値が前進値に一致し
て、指定された変位が終了した場合で、判断231の結
果がYESになるときには、判断208に戻り、次のユ
ーザ操作に備える。
【0104】また、ユーザが再度ポインタを変位させた
場合で、判断232の結果がYESになるときには、処
理211に戻り、ユーザの変位方向を判定して、それ以
降の処理を実行する。
【0105】また、ユーザがポイントを終了した場合
で、判断233の結果がYESになるときには、表示の
ために用いる各パラメータ(前進値、前進カウンタ、回
転値、および、回転カウンタ等)の値をクリアして(処
理234)、判断204に戻り、次の操作に備える。
【0106】また、移動判定領域2に含まれる場合で、
判断213の結果がYESになるときには、基準位置L
PからのY方向の変位量に対応した回転変位量を、その
ときの回転目標値を記憶する変数である回転値に加算し
て、回転値を更新し、あらたな回転目標値を設定する
(処理235)。このとき、回転目標値の初期値は、
「90」に設定し、回転変位量は、1度単位に変換す
る。
【0107】次いで、1ステップ回転移動処理すること
を記憶する回転カウンタの値を1つ増やし(処理23
6)、スプライン・ファイルの各頂点のX,Y,Z座標
値を、画面枠CLfの右側の線を中心として反時計回り
方向に1度回転させた態様に更新し(処理237)、そ
の更新後のX,Y,Z座標値を適用して、メイン画面M
Sに表示する画像データの内容を更新し(処理23
8)、その更新後の画像データをメイン画面MSに表示
する(処理239)。なお、この回転カウンタの初期値
は、「90」である。
【0108】ここで、回転カウンタの値が回転値に一致
して、指定された回転変位が終了したかどうかを判断し
(判断241)、判断241の結果がNOになるときに
は、ユーザが再度ポインタを変位させたかを判断し(判
断242)、判断242の結果がNOになるときには、
ユーザがポイントを終了したかを判断する(判断24
3)。判断243の結果がNOになるときには、処理2
36に戻り、再度回転カウンタの値を1つ増やして、同
様の画像更新処理を行う。
【0109】また、回転カウンタの値が回転値に一致し
て、指定された回転変位が終了した場合で、判断241
の結果がYESになるときには、判断208に戻り、次
のユーザ操作に備える。
【0110】また、ユーザが再度ポインタを変位させた
場合で、判断242の結果がYESになるときには、処
理211に戻り、ユーザの変位方向を判定して、それ以
降の処理を実行する。
【0111】また、ユーザがポイントを終了した場合
で、判断243の結果がYESになるときには、表示の
ために用いる各パラメータ(前進値、前進カウンタ、回
転値、および、回転カウンタ等)の値をクリアして(処
理244)、判断204に戻り、次の操作に備える。
【0112】また、移動判定領域4に含まれる場合で、
判断214の結果がNOになるときには、基準位置LP
からのY方向の変位量に対応した回転変位量を、そのと
きの回転目標値を記憶する変数である回転値より減算し
て、回転値を更新し、あらたな回転目標値を設定する
(処理245)。このとき、回転目標値の初期値は、
「90」に設定し、回転変位量は、1度単位に変換す
る。
【0113】次いで、1ステップ回転移動処理すること
を記憶する回転カウンタの値を1つ減じ(処理24
6)、スプライン・ファイルの各頂点のX,Y,Z座標
値を、画面枠CLfの右側の線を中心として時計回り方
向に1度回転させた態様に更新し(処理247)、その
更新後のX,Y,Z座標値を適用して、メイン画面MS
に表示する画像データの内容を更新し(処理248)、
その更新後の画像データをメイン画面MSに表示する
(処理249)。なお、この回転カウンタの初期値は、
「90」である。
【0114】ここで、回転カウンタの値が回転値に一致
して、指定された回転変位が終了したかどうかを判断し
(判断251)、判断251の結果がNOになるときに
は、ユーザが再度ポインタを変位させたかを判断し(判
断252)、判断252の結果がNOになるときには、
ユーザがポイントを終了したかを判断する(判断25
3)。判断253の結果がNOになるときには、処理2
46に戻り、再度回転カウンタの値を1つ減らして、同
様の画像更新処理を行う。
【0115】また、回転カウンタの値が回転値に一致し
て、指定された回転変位が終了した場合で、判断251
の結果がYESになるときには、判断208に戻り、次
のユーザ操作に備える。
【0116】また、ユーザが再度ポインタを変位させた
場合で、判断252の結果がYESになるときには、処
理211に戻り、ユーザの変位方向を判定して、それ以
降の処理を実行する。
【0117】また、ユーザがポイントを終了した場合
で、判断253の結果がYESになるときには、表示の
ために用いる各パラメータ(前進値、前進カウンタ、回
転値、および、回転カウンタ等)の値をクリアして(処
理254)、判断204に戻り、次の操作に備える。
【0118】ところで、上述した実施例では、ユーザの
操作に応じて、スプライン・ファイルの各頂点のX,
Y,Z座標値を更新しているが、スプライン・ファイル
に代えてエリア・ファイルを適用することもできる。
【0119】また、エリア・ファイルを適用する場合、
エリア単位に座標変換して、変換後の画像データを作成
することができるので、スプライン・ファイルを適用し
た場合に比べて、処理速度が向上する。ただし、スプラ
イン・ファイルを適用した場合には、点単位に画像の変
換処理を適用するため、変換後の画像データの画質は良
好なものとなる。
【0120】したがって、三次元画像データとしては、
元の画像データとスプライン・ファイル、または、元の
画像データとエリア・ファイルの組み合わせから構成す
ることもできる。
【0121】さて、上述した実施例では、風景写真を元
に三次元画像データを作成したが、物体を撮影した写真
を元に、その物体の三次元画像データを作成することも
できる。この場合、例えば、正面から撮影した写真には
背面から見た際の画像が含まれないので、正面から撮影
した写真に基づいて作成した三次元画像データと、背面
から撮影した写真に基づいて作成した三次元画像データ
を合成した三次元画像データを作成し、視点の変更に伴
って適宜に切り換えて表示するようにするとよい。
【0122】また、上述した実施例では、スチール写真
を元に三次元画像データを作成したが、ビデオ画面をフ
レームごとにサンプリングして作成した複数の画像デー
タを合成して、三次元画像データを作成するようにする
こともできる。
【0123】ところで、従来、画像データファイルにお
ける画素データには、例えば、色の3原色の色成分のご
とに、データを配置したものが適用されているが、この
ような画像データファイルでは、平面画像を適切に表現
することができるが、当然ながら、三次元画像を表現す
ることはできない。
【0124】そこで、各画素データに奥行き情報を付加
してなるディスタンスマップデータを考えると、かかる
三次元画像を、1つのデータファイルで表現することが
できるようになる。
【0125】このディスタンスマップデータは、例え
ば、図32(a)に示すように、画像の平面形状を指定
するためのヘッダ情報と、おのおのの画素の色および距
離データからなる画素データから構成することができ
る。
【0126】ここで、ヘッダ情報には、同図(b)に示
すように、X方向の画素数と、Y方向の画素数を保存
し、また、各画素データには、同図(c)に示すよう
に、色のRGB成分をそれぞれあらわすR値データ、G
値データ、及び、B値データと、奥行き方向をあらわす
Z値データを持たせる。ここでは、Z値データを12ビ
ットに設定したので、4096通りの奥行きデータを表
現することができる。
【0127】また、ヘッダ情報に、同図(d)に示すよ
うに、Z値データのスケール情報を持たせると、風景写
真から人物写真まで、距離のスケールが異なる種々の画
像データに適用することができる。
【0128】また、このディスタンスマップデータは、
風景写真画像に限らず、通常の画像について、適用する
ことができる。
【0129】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
非常に少ないデータ量で、三次元画像を表現することが
でき、三次元画像を通信する際の通信時間を大幅に短縮
できて、応答性の良好な三次元画像提供を実現できると
ともに、三次元画像を蓄積する際に必要なデータ容量も
大幅に削減することができ、非常に便利であるという効
果を得る。
【0130】また、三次元画像データのデータ量が非常
に小さくなるので、三次元画像を表示する装置の処理能
力が小さい場合でも、三次元画像の中を歩き回った際の
視点の変化による表示画像の更新を円滑に行うことがで
き、三次元画像の提供を広く行うことができるという効
果も得る。
【0131】また、画像データに奥行き情報を含ませる
ようにしたので、画像データが直接三次元画像を表現す
ることができ、それ以外の情報が不要なので、三次元画
像データのデータ量を大幅に削減することができるとい
う効果も得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】写真画像を三次元的空間のあらわれとしてとら
える場合のモデルの一例を示した概略図。
【図2】写真画像を三次元的空間のあらわれとしてとら
える場合のモデルの一例を示した斜視図。
【図3】写真画像の奥行き情報の捉え方を説明するため
の概略図。
【図4】写真画像の奥行き情報の捉え方を説明するため
の概略図。
【図5】公園の小径の両側に立木が植えられている場所
を、その小径の進行方向に向かってカメラを向けて撮影
した写真の一例を示した概略図。
【図6】カメラ位置から等距離の点を結んでなる輪郭線
の一例を示した概略図。
【図7】おのおのの輪郭線について、それぞれカメラ位
置PCからの距離を割り付け、それを斜めから見た場合
に得られる概念図。
【図8】本発明の一実施例にかかる三次元画像データ作
成・表示装置を示したブロック図。
【図9】三次元画像データ作成・表示装置により、三次
元画像データを作成する際の処理の概略を示したフロー
チャート。
【図10】デフォルト・スプライン画像の一例を示した
概略図。
【図11】スプライン・ファイルの一例を示した概略
図。
【図12】データ作成の途中の様子を説明するための概
略図。
【図13】エリア・ファイルの一例を示した概略図。
【図14】画面上の画像領域について説明するための概
略図。
【図15】画面上の画像領域の割当について説明するた
めの概略図。
【図16】距離情報の設定について説明するための概略
図。
【図17】距離情報の算出について説明するための概略
図。
【図18】ビューワー画面の一例を示した概略図。
【図19】基準点と仮想線の関係を例示した概略図。
【図20】回転した仮想線を例示した概略図。
【図21】移動判定領域を例示した概略図。
【図22】前進操作の場合の画面更新について説明する
ための概略図。
【図23】回転操作時の画像の不具合について説明する
ための概略図。
【図24】回転操作時の画像の不具合を解消する方法に
ついて説明するための概略図。
【図25】回転操作時の画面更新の方法について説明す
るための概略図。
【図26】ムーブ操作時の表示画像の更新の方法につい
て説明するための概略図。
【図27】前進/更新/回転操作が操作される場合のワ
ークステーション装置の処理の一例の一部を示したフロ
ーチャート。
【図28】前進/更新/回転操作が操作される場合のワ
ークステーション装置の処理の一例の他の部分を示した
フローチャート。
【図29】前進/更新/回転操作が操作される場合のワ
ークステーション装置の処理の一例のさらに他の部分を
示したフローチャート。
【図30】前進/更新/回転操作が操作される場合のワ
ークステーション装置の処理の一例のさらに他の部分を
示したフローチャート。
【図31】前進/更新/回転操作が操作される場合のワ
ークステーション装置の処理の一例の残りの部分を示し
たフローチャート。
【図32】ディスタンスマップデータの一例を示した概
略図。
【符号の説明】
1 ワークステーション装置 2 キーボード装置 3 画面指示装置 4 CRTモニタ装置 5 カラースキャナ装置 6 プリンタ装置

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 写真画像を所定ビット深さでカラー画像
    読取し、 それによって得たカラー画像データを、カラー画像表示
    手段に表示し、 その表示したカラー画像について、写真の枠線、写真の
    最奥部に対応した底部の境界線、および、写真の中心点
    から等距離の点を結んでなる1つ以上の輪郭線を加筆表
    示し、 上記1つ以上の輪郭線および枠線についてそれぞれ写真
    のカメラ位置を起点とした奥行き情報を割り当てて、 上記カラー画像データと、上記奥行き情報からなる一組
    のファイルを三次元画像データとして作成する三次元画
    像データ作成方法。
  2. 【請求項2】 写真画像を所定ビット深さでカラー画像
    読取し、 それによって得たカラー画像データを、カラー画像表示
    手段に表示し、 その表示したカラー画像について、写真の枠線、写真の
    最奥部に対応した底部の境界線、および、写真の中心点
    から等距離の点を結んでなる1つ以上の輪郭線を加筆表
    示し、 上記1つ以上の輪郭線および枠線に囲まれる1つ以上の
    画像領域について、それぞれ写真のカメラ位置を起点と
    した奥行き情報を割り当てて、 上記カラー画像データと、上記奥行き情報からなる一組
    のファイルを三次元画像データとして作成する三次元画
    像データ作成方法。
  3. 【請求項3】 所定ビット深さの二次元カラー画像デー
    タと、定義された1つ以上の輪郭線および枠線について
    それぞれ視点を起点として割り当てられた奥行き情報か
    らなる三次元画像データを表示する三次元画像データの
    表示方法において、 表示開始時には、上記二次元カラー画像データをそのま
    ま表示画面に表示する一方、 視点が変位されると、上記定義された1つ以上の輪郭線
    および枠線に囲まれる画素について、その輪郭線および
    枠線に割り当てられた奥行き情報を適用して各画素の奥
    行き座標を算出し、 おのおのの画素について、その算出した奥行き座標と、
    上記二次元カラー画像データの平面座標に基づいて、視
    点の変位後の画素の平面座標を算出し、その算出した平
    面座標にその画素のカラー画像データを配置する態様
    に、視点の変位後の表示画面を更新表示することを特徴
    とする三次元カラー画像表示方法。
  4. 【請求項4】 前記視点変位時の表示画面の更新は、一
    定の変位ステップごとに行うことを特徴とする請求項3
    記載の三次元カラー画像表示方法。
  5. 【請求項5】 所定ビット深さの二次元カラー画像デー
    タと、定義された1つ以上の輪郭線および枠線に囲まれ
    た1つ以上の画像領域についてそれぞれ視点を起点とし
    て割り当てられた奥行き情報からなる三次元画像データ
    を表示する三次元画像データの表示方法において、 表示開始時には、上記二次元カラー画像データをそのま
    ま表示画面に表示する一方、 視点が変位されると、上記定義された画像領域単位に、
    上記奥行き情報と上記二次元カラー画像データの平面座
    標に基づいて、視点の変位後の表示領域を算出し、その
    算出した表示領域にその画像領域のカラー画像データを
    配置する態様に、視点の変位後の表示画面を更新表示す
    ることを特徴とする三次元カラー画像表示方法。
  6. 【請求項6】 前記視点変位時の表示画面の更新は、一
    定の変位ステップごとに行うことを特徴とする請求項5
    記載の三次元カラー画像表示方法。
  7. 【請求項7】 前記視点の変位が回転の場合、回転の中
    心軸を、画面の枠に設定することを特徴とする請求項3
    または請求項4または請求項5または請求項6記載の三
    次元カラー画像表示方法。
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