JP4460429B2 - ワイヤハーネスの固定構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車両に配索されるワイヤハーネスを収納し、かつ、外部との干渉から保護するハーネスプロテクタなどを用いたワイヤハーネスの固定構造に関する。
車両としての自動車には種々の電子機器が取り付けられている。この自動車には電子機器に電力や信号を供給するためにワイヤハーネスが配索され、ワイヤハーネスは電線とコネクタなどを備えている。電線は、芯線と被覆を有する所謂被覆電線である。コネクタは、電線の芯線と接続される端子金具と絶縁性のコネクタハウジングとを備えており、コネクタハウジングは端子金具を収容する。コネクタハウジング即ちコネクタは電子機器に接続し、ワイヤハーネスは、コネクタが電子機器に接続することで各電子機器に電力や信号を供給する。
前述したワイヤハーネスを自動車の車体などに固定するために従来から種々のプロテクタ(特許文献1参照)が用いられてきた。プロテクタはワイヤハーネスを収容してワイヤハーネスに異物などが接触することを防止して、該ワイヤハーネスを断線や損傷などから保護している。特許文献1に示されたプロテクタは、ワイヤハーネスとともに外側にテープが巻かれて固定されていた。
特開平7−322441号公報
しかしながら、従来のプロテクタは、ワイヤハーネスと固定される際に、テープで巻き付けられていたため、作業員がテープの巻き付け作業を習得するのに時間を要し、かつテープの巻き付け作業自体にも時間を要していた。さらに、作業員の習熟度によってテープの巻き付け位置などにバラツキが生じるといった問題もあった。
本発明は、上記した点に鑑み、ワイヤハーネスのプロテクタの取り付け位置にバラツキの生じないワイヤハーネスの固定構造を提供することを課題とする。
上記課題を達成するために、請求項1に記載された発明は、弾性材料からなり、表面上にワイヤハーネスを位置付ける平板部を備えた弾性部材と、合成樹脂からなり、前記弾性部材の平板部に取り付けられて前記平板部との間に、前記ワイヤハーネスを位置付ける収容部を備えたプロテクタと、を備えたワイヤハーネスの固定構造において、前記プロテクタは、前記収容部に連なりかつ前記ワイヤハーネスと重ねられる重なり部を備え、前記弾性部材は、前記平板部に連なりかつ前記ワイヤハーネスの長手方向と交差する方向に延び、前記重なり部に重ねられた前記ワイヤハーネスの外周に巻き付いて該ワイヤハーネスを前記重なり部に押し付けるとともに該ワイヤハーネスを前記重なり部に結束する結束片を少なくとも一つ備え、前記重なり部と前記結束片との双方でこれら重なり部と結束片との間に前記ワイヤハーネスを固定することを特徴とするワイヤハーネスの固定構造である。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記結束片に、前記プロテクタに係止する係止部が設けられており、前記プロテクタに、該係止部と係止する係止受け部が設けられていることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、請求項2に記載された発明において、前記結束片に、前記係止部が、前記ワイヤハーネスの長手方向と交差する方向に沿って互いに間隔をあけて複数設けられていることを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記プロテクタは、前記収容部と前記重なり部のうち一方にヒンジを介して連結されかつ前記ヒンジから離れた側の端部に前記結束片に設けられた係止部と係止する係止受け部が設けられ、該係止受け部に前記係止部が係止することで前記結束片が取り付けられる回動片を備えており、前記回動片は、前記ワイヤハーネスが前記プロテクタから離脱することを許容する非結束位置と、前記ワイヤハーネスが前記プロテクタから離脱することを規制する結束位置とに亘って回動自在であり、前記回動片に取り付けられた前記結束片は、前記回動片が前記結束位置から前記非結束位置に向かって回動することで引き伸ばされて弾性復元力を生じ、前記結束片の前記弾性復元力により、前記回動片が前記結束位置に保たれることを特徴とするものである。
請求項5に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記プロテクタは、前記収容部と前記重なり部のうち一方にヒンジを介して連結されかつ前記結束片が取り付けられる回動片を備えており、前記回動片は、前記ワイヤハーネスが前記プロテクタから離脱することを許容する非結束位置と、前記ワイヤハーネスが前記プロテクタから離脱することを規制する結束位置とに亘って回動自在であり、前記回動片を前記結束位置に保つロック手段を備えたことを特徴とするものである。
請求項6に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記結束片が、前記平板部の両縁から前記ワイヤハーネスの長手方向と交差する方向に沿って延びて一対設けられ、前記一対の結束片のうちの一方の結束片の前記平板部から離れた側の端部に、係止部が、前記ワイヤハーネスの長手方向と交差する方向に沿って互いに間隔をあけて複数設けられ、そして、他方の結束片の前記平板部から離れた側の端部に、前記係止部と係止する係止受け部が設けられていることを特徴とするものである。
請求項7に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記結束片が、前記平板部の両縁から前記ワイヤハーネスの長手方向と交差する方向に沿って延びて一対設けられ、前記一対の結束片の前記平板部から離れた側の端部同士を溶着することによって前記ワイヤハーネスを固定することを特徴とするものである。
上記課題を達成するために、請求項8に記載された発明は、弾性材料からなり、表面上にワイヤハーネスを位置付ける平板部を備えた弾性部材と、合成樹脂からなり、前記弾性部材の平板部に取り付けられて前記平板部との間に、前記ワイヤハーネスを位置付ける収容部を備えたプロテクタと、を備えたワイヤハーネスの固定構造において、前記プロテクタは、前記収容部に連なりかつ前記ワイヤハーネスと重ねられる重なり部を備え、前記弾性部材は、前記平板部に連なりかつ収縮自在な環状に形成され、前記重なり部及び該重なり部に重ねられた前記ワイヤハーネスを内側に収容して該ワイヤハーネスを前記重なり部に押し付けるとともに該ワイヤハーネスを前記重なり部に結束する結束部を備え、前記重なり部と前記結束部との双方でこれら重なり部と結束部との間に前記ワイヤハーネスを固定することを特徴とするワイヤハーネスの固定構造である。
請求項1に記載された発明によれば、重なり部に重ねられたワイヤハーネスの外周に巻き付いて該ワイヤハーネスを重なり部に押し付けるとともに該ワイヤハーネスを重なり部に結束する結束片が、弾性部材と一体成型されているので、結束箇所が弾性部材及びプロテクタに対して位置ずれする虞がない。したがって、弾性部材及びプロテクタへの取り付け位置にバラツキの生じないワイヤハーネスの固定構造が得られる。
請求項2に記載された発明によれば、弾性部材と一体成型された結束片に係止部を設け、プロテクタに該係止部と係止する係止受け部を設けているため、ワンタッチで結束片をプロテクタに係止することができる。したがって、ワイヤハーネスの弾性部材及びプロテクタへの取り付け作業を簡素化することができるとともに、弾性部材及びプロテクタへの取り付け位置にバラツキの生じないワイヤハーネスの固定構造が得られる。
請求項3に記載された発明によれば、弾性部材と一体成型された結束片に、係止部が、ワイヤハーネスの長手方向に沿って互いに間隔をあけて複数設けられているため、請求項の効果に加え、ワイヤハーネスの太さに合わせて容易に結束片の長さ調節が可能なワイヤハーネスの固定構造が得られる。
請求項4に記載された発明によれば、プロテクタからヒンジを介して回動自在に連結され、かつ結束片が取り付けられる回動片を備えている。そして、該回動片は、結束片の弾性復元力によりワイヤハーネスがプロテクタから離脱することを規制する結束位置に保たれる。したがって、ワイヤハーネスの弾性部材及びプロテクタへの取り付け作業を簡素化することができるとともに、弾性部材及びプロテクタへの取り付け位置にバラツキの生じないワイヤハーネスの固定構造が得られる。
請求項5に記載された発明によれば、回動片を結束位置に保つロック手段を備えているので、ワンタッチで回動片及び結束片を結束位置に固定することができるとともに、結束片が回動片から外れることを防ぐことができる。したがって、ワイヤハーネスの弾性部材及びプロテクタへの取り付け作業を簡素化することができるとともに、信頼性の高いワイヤハーネスの固定構造が得られる。
請求項6に記載された発明によれば、一対設けられた結束片のうちの一方の結束片の端部に、係止部が、ワイヤハーネスの長手方向と交差する方向に沿って複数設けられ、そして、他方の結束片の平板部から離れた側の端部に、該係止部と係止する係止受け部が設けられている。したがって、請求項1の効果に加え、ワイヤハーネスの太さに合わせて容易に結束片の長さ調節が可能なワイヤハーネスの固定構造が得られる。
請求項7に記載された発明によれば、一対設けられた結束片の平板部から離れた側の端部同士を溶着することによって、請求項1の効果に加え、ワイヤハーネスの太さに合わせて容易に結束片の長さ調節が可能なワイヤハーネスの固定構造が得られる。
請求項8に記載された発明によれば、重なり部及び重なり部に重ねられたワイヤハーネスを内側に収容して該ワイヤハーネスを重なり部に押し付けるとともに該ワイヤハーネスを重なり部に結束する伸縮自在な環状の結束部が、弾性部材と一体成型されているので、結束箇所が弾性部材及びプロテクタに対して位置ずれする虞がない。したがって、弾性部材及びプロテクタへの取り付け位置にバラツキの生じないワイヤハーネスの固定構造が得られる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態にかかるワイヤハーネスの固定構造を図1ないし図5を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施形態にかかる固定構造を示す斜視図である。本発明の第1の実施形態にかかるワイヤハーネスの固定構造1は、図1に示すように、車両としての自動車の車体と、この車体に回動自在に設けられたドア2と、に亘って配索されるワイヤハーネス3を、ドア2に取り付ける固定構造1である。
ワイヤハーネス3は、図1に示すように、複数の電線4と、複数のコネクタ5とを備えている。電線4は、導電性の芯線と、絶縁性の被覆部とを備えた所謂被覆電線である。芯線は、銅などの金属からなる素線が複数撚られて構成されている。被覆部は、絶縁性の合成樹脂からなり、芯線を被覆している。
コネクタ5は、電線4の端部などに取り付けられる。複数のコネクタ5のうち一つのコネクタ5aは、車体側のワイヤハーネス3の図示しないコネクタなどと嵌合する。他のコネクタ5bは、ドア2に取りつけられるスピーカ、スイッチユニット、ドアロックユニット、パワーウィンドモータなどの各種の電子機器のコネクタなどと嵌合する。
前述した構成のワイヤハーネス3は、コネクタ5が各々相手側のコネクタと嵌合して、車体側から各種の信号や電力を前述したドア2に取り付けられる電子機器に供給する。また、ワイヤハーネス3は、コネクタ5が各々相手側のコネクタと嵌合して、前述したスイッチユニットからの信号を車体側のワイヤハーネス3に供給する。
続いて、本発明の固定構造1について説明する。図2は、図1に示された固定構造1の分解斜視図であり、図3は、図1に示された固定構造1の斜視図であり、図4は、図3に示された固定構造1を反対側から見た斜視図である。また、図5は、図3中のA−A線に沿う断面図である。
固定構造1は、図2などに示すように、弾性部材としてのグロメット10とプロテクタ20を備えている。グロメット10は、弾性材料としてのゴムなどからなり、図2ないし図4に示すように、筒部11と、底板部12と、連結部13と、結束部14とを一体に備えている。
筒部11は、蛇腹状に形成されており、一端が底板部12の孔の周辺に連なっている。そして、筒部11と孔とは、互いに連通している。筒部11と孔とは、内側に前述したワイヤハーネス3を通す。
底板部12は板状に形成されている。底板部12には、孔が貫通している。また、底板部12は、ワイヤハーネス3を表面上に位置付ける。
連結部13は底板部12の縁から立設されて、ワイヤハーネス3を表面上に位置付けるとともに、底板部12と後述の結束部14とに亘って配されている。また、本明細書中で、底板部12と連結部13とを合わせて平板部と呼び、符号17で表す。また、前記底板部12と連結部13の外縁には、前記ドア2との間を水密(液密)に保つリップ17aが設けられている。
結束部14は、図2などに示すように、連結部13に連なり、該連結部13からワイヤハーネス3の長手方向と交差する方向に延びた帯状の結束片15を少なくとも一つ備えている。本実施形態では、結束片15は連結部13の両縁それぞれから連結部13の幅方向に沿って延びて、一対設けられている。また、結束片15の連結部13から離れた側の端部には係止部としての係止穴15aが設けられている。そして、結束部14は、この結束片15をワイヤハーネス3の外周に巻き付けて、係止穴15aを、後述のプロテクタ20の係止受け部としての係止突起22aに引っ掛ける(図3及び図5に示す)ことにより、ワイヤハーネス3をプロテクタ20の重なり部22に結束(固定)する。
プロテクタ20は、合成樹脂からなり、図2及び図3に示すように、収容部21と、重なり部22とを一体に備えている。収容部21は、断面樋状(コ字状)に形成され、開口部が平板部17に塞がれた格好でグロメット10の平板部17に取り付けられ、内側にワイヤハーネス3を収容する。即ち、収容部21は、平板部17との間にワイヤハーネス3を位置付ける。収容部21の縁には、プロテクタ20即ち固定構造1をドア2に取り付けるための、取付片21aが設けられている。該取付片21aにはねじが通される孔が形成されている。
重なり部22は、収容部21に連なり、該収容部21からワイヤハーネス3の長手方向に延設している。重なり部22は、平板状に形成され、前述したワイヤハーネス3と重ねられる。重なり部22は、結束片15がワイヤハーネス3を巻き付ける巻きしろをなす。重なり部22には、係止受け部としての係止突起22a(図3及び図5に示す)が設けられている。係止突起22aは、重なり部22のワイヤハーネス3から見て裏側の表面から凸に形成されている。係止突起22aは一対設けられ、これら一対の係止突起22aは、ワイヤハーネス3の長手方向に交差する方向に沿って並べられている。係止突起22aは、前述の係止部としての係止穴15aと係止して、結束片15を重なり部22に固定する。
前述した固定構造1は、以下のように組み立てられる。まず、ワイヤハーネス3を、筒部11内に通すとともに、平板部17上に位置付ける。そして、平板部17と、収容部21とを互いに固定して、これらの間にワイヤハーネス3を挟む。
次に、一対の結束片15のうち、一方の結束片15をワイヤハーネス3の外周に巻き付けるように沿わせ、該一方の結束片15の係止穴15aを一方の係止突起22aに引っ掛けて係止させる。さらに、他方の結束片15も同様にワイヤハーネス3の外周に巻き付けるように沿わせ、該他方の結束片15の係止穴15aを他方の係止突起22aに引っ掛けて係止させる。こうして、結束部14は、ワイヤハーネス3をプロテクタ20の重なり部22に結束(固定)する。
このように本発明の第1の実施形態の固定構造1は、グロメット10と一体成型された一対の結束片15の連結部13から離れた側の端部に係止穴15aが設けられており、プロテクタ20の重なり部22には、係止穴15aと係止する係止突起22aが設けられている。そして、ワイヤハーネス3の外周に結束片15を巻き付けて、係止穴15aを係止突起22aに引っかけることにより、ワイヤハーネス3をプロテクタ20の重なり部22に結束(固定)することができる。さらに、この固定構造1は、ドア2に取り付けられる。
本発明の第1の実施形態の固定構造1によると、結束片15がグロメット10に一体成型されているため、結束箇所がグロメット10即ちプロテクタ20に対して位置ずれする虞がない。また、結束片15の連結部13から離れた側の端部に係止穴15aを設け、プロテクタ20の重なり部22に係止突起22aを設けているため、容易にワイヤハーネス3をプロテクタ20の重なり部22に結束(固定)することができる。したがって、ワイヤハーネス3のプロテクタ20への取り付け作業を簡素化することができるとともに、取り付け位置にバラツキの生じないワイヤハーネス3の固定構造1が得られる。
さらに、本発明の第1の実施形態の変形例を図6ないし図9を用いて説明する。図6は本発明の第1の実施形態の固定構造1の変形例Aを示す斜視図であり、図7は、図6中のB−B線に沿う断面図である。また、図8は、本発明の第1の実施形態の固定構造1の他の変形例Bを示す断面図であり、図9は、本発明の第1の実施形態の固定構造1の更に他の変形例Cを示す断面図である。なお、前述した第1の実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
(第1の実施形態の変形例A)
本発明の第1の実施形態の固定構造1では係止穴15aは、一対の結束片15の両端に一つずつ設けられていたが、変形例Aの固定構造30では、図6及び図7に示すように、係止部としての係止穴15aが、一対の結束片15それぞれの前述した端部に、ワイヤハーネス3の長手方向と交差する方向に沿って互いに間隔をあけて複数設けられている。
固定構造30を組み立てる際には、ワイヤハーネス3の太さに対応する係止穴15aを選び、この係止穴15aに係止受け部としての係止突起22aを係止させて、結束片15にたるみが出ないように調節する。このように、本発明では、長さ調節用に係止部としての係止穴15aが複数設けられていても良い。
(第1の実施形態の変形例B)
さらに、本発明の第1の実施形態の固定構造1では、結束片15即ちグロメット10側に係止部としての係止穴15aが設けられ、重なり部22即ちプロテクタ20側に、該係止穴15aと係止する係止受け部としての係止突起22aが設けられていたが、変形例Bの固定構造40では、図8に示すように、グロメット10側に係止部としての係止突起15bが設けられ、プロテクタ20側に係止受け部としての係止穴22bが設けられている。
このように、本発明では、係止部として係止突起15bが設けられ、係止受け部として係止穴22bが設けられていても良い。また、変形例Bにおいても、係止突起15b及び係止穴22bは複数設けられていても良いことは勿論である。
(第1の実施形態の変形例C)
さらに、本発明の第1の実施形態の固定構造1では、結束片15が一対設けられていたが、変形例Cの固定構造50では、図9に示すように、結束片15を一つのみ設けている。この一つの結束片15は、連結部13の一方の縁からワイヤハーネス3の長手方向と交差する方向に沿って延びている。固定構造50では、この一つの結束片15をワイヤハーネス3の外周に巻き付けて、結束片15の連結部13から離れた側の端部に設けられた係止部としての係止穴15aを、係止受け部としての係止突起22aに引っ掛けてワイヤハーネス3を結束させる。
このように本発明では、ワイヤハーネス3の外周に巻き付けることが可能な長さを有した結束片15が少なくとも一つ備えられていれば良い。また、変形例Cにおいても、係止部として係止突起が設けられ、係止受け部として係止穴が設けられていても良いし、係止突起及び係止穴は複数設けられていても良いことは勿論である。
(第2の実施形態)
次に本発明の第2の実施形態にかかる固定構造60を図10ないし図12を参照して説明する。図10は、本発明の第2の実施形態にかかる固定構造60を示す斜視図であり、図11は図10中のC−C線に沿う断面図であり、図12は、図10に示された固定構造60の組み立て方を説明するための図である。なお、前述した第1の実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
本発明の第2の実施形態にかかる固定構造60のプロテクタ20は、図10に示すように、収容部21のワイヤハーネス3の幅方向の両縁それぞれにヒンジ24を介して連なった回動片23を備えている。回動片23のヒンジ24から離れた側の端部には、係止受け部としての係止突起23aが設けられている。前述の結束部15に設けられた係止部としての係止穴15aと該係止突起23aとが係止することで、結束片15は回動片23に取り付けられる。図示例では、該回動片23は収容部21の両縁に一対設けられている。
回動片23は、図11中の二点鎖線で示すワイヤハーネス3がプロテクタ20の重なり部22から離脱することを許容する非結束位置と、図11の実線で示すワイヤハーネス3がプロテクタ20の重なり部22から離脱することを規制する結束位置とに亘って、ヒンジ24を中心として回動自在になっている。
回動片23が図11の実線で示す結束位置に位置している時、係止突起23a及び係止穴15aは、ヒンジ24よりプロテクタ20の幅方向の内側に配されている。また、結束位置では、結束片15には、係止穴15a側からヒンジ24に向かう方向(図中矢印Xで示す)に弾性復元力が生じている。このため、回動片23は結束片15の弾性復元力によって、ワイヤハーネス3が離脱することを規制する結束位置に向かって(図中矢印Yで示す)回動し、ワイヤハーネス3を締め付ける。このように、回動片23は、結束片15の弾性復元力により前述の結束位置に保たれる。こうして結束片15は、ワイヤハーネス3をプロテクタ20の重なり部22に結束(固定)する。
前述した構成の固定構造60は、以下のように組み立てられる。まず、第1の実施形態と同様に、ワイヤハーネス3を、筒部11内に通すとともに、グロメット10の平板部17上に位置付ける。そして、平板部17と、収容部21とを互いに固定して、これらの間にワイヤハーネス3を挟む。
次に、図12(a)に示すように、回動片23をワイヤハーネスが離脱するのを許容する非結束位置に位置付け、結束片15を回動片23に沿わせて、係止穴15aを、係止突起23aに係止させて結束片15を回動片23に取り付ける。そして、図12(b)に示すように、回動片23をワイヤハーネス3が離脱するのを規制する結束位置に向かって倒す。すると、結束片15が引っ張られて伸びる。さらに図12(c)に示すように回動片23を結束位置に向かって倒すと、結束片15が弾性復元力によって縮み、図12(d)に示すように、結束片15の弾性復元力により回動片23が結束位置に位置付けられる。こうして結束片15がワイヤハーネス3に巻き付き、ワイヤハーネス3をプロテクタ20の重なり部22に結束(固定)する。
このように本発明の第2の実施形態の固定構造60は、グロメット10と一体成型された一対の結束片15と、プロテクタ20の収容部21の両縁からヒンジ24を介して回動自在に連なった一対の回動片23をとを備えている。そして、結束片15には係止部としての係止穴15a、回動片23には係止穴15aと係止する係止受け部としての係止突起23aが設けられており、係止穴15aを係止突起23aに引っかけて、回動片23を倒すだけでワイヤハーネス3をプロテクタ20の重なり部22に結束(固定)することができる。さらに、この固定構造60は、ドア2に取り付けられる。
このように、本発明の第2の実施形態の固定構造60は、プロテクタ20の縁からヒンジ24を介して回動自在に連結され、かつ一対の結束片15が取り付けられる一対の回動片23を備えている。また、一対の結束片15の端部に係止部としての係止穴15aを設け、一対の回動片23に該係止穴15aと係止する係止受け部としての係止突起23aを設けている。該一対の回動片23は、結束片15の弾性復元力によりワイヤハーネス3がプロテクタ20の重なり部22から離脱することを規制する結束位置に保たれる。
本発明の第2の実施形態の固定構造60によると、結束片15がグロメット10に一体成型されているため、結束箇所がグロメット10即ちプロテクタ20に対して位置ずれする虞がない。また、結束片15の端部に係止穴15aを設け、回動片23に該係止穴15aと係止する係止突起23aを設けているため、ワンタッチで結束片15を回動片23に取り付けることができる。さらに、この結束片15が取り付けられた回動片23を、非結束位置から結束位置に向かって倒すだけで、容易にワイヤハーネス3をプロテクタ20の重なり部22に結束(固定)することができる。したがって、ワイヤハーネス3のプロテクタ20への取り付け作業を簡素化することができるとともに、取り付け位置にバラツキの生じないワイヤハーネス3の固定構造60が得られる。
また、本発明の第2の実施形態では、係止部としての係止穴15aは、結束片15の前述した端部に一つずつ設けられているが、本発明では、長さ調節用に係止穴15aが複数設けられていても良い。その場合、ワイヤハーネス3の太さに対応する係止穴15aを選び、この係止穴15aに係止受け部としての係止突起23aを係止させて、結束片15にたるみが出ないように調節する。このように、本発明では、長さ調節用に係止部としての係止穴15aが複数設けられていても良い。
さらに、本発明の第2の実施形態では、結束片15即ちグロメット10側に係止穴15aが設けられ、回動片23即ちプロテクタ20側に該係止穴15aと係止する係止突起23aが設けられているが、本発明では、グロメット10側に係止突起が設けられ、プロテクタ20側に係止穴が設けられていても良い。また、この場合においても、係止突起及び係止穴は複数設けられていても良いことは勿論である。
さらに、本発明の第2の実施形態では、結束片15及び回動片23が一対備えられているが、本発明では、ワイヤハーネス3を重なり部22に結束することができる長さを有した回動片23及び結束片15が少なくとも一つ備えられていれば良い。
(第3の実施形態)
次に本発明の第3の実施形態にかかる固定構造70を図13及び図14を参照して説明する。図13(a)は、本発明の第3の実施形態にかかる固定構造70を示す斜視図であり、図13(b)は、図13(a)に示された固定構造70の側面図である。図14(a)は、図13(a)に示された固定構造70の回動片が結束位置に位置付けられた状態を示す斜視図であり、図14(b)は、図14(a)に示された固定構造70の側面図である。なお、前述した第1及び第2の実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
本発明の第3の実施形態にかかる固定構造70は、図13(a)及び図13(b)に示すように、結束片15が連結部13の両縁それぞれから延びて一対設けられている。また、固定構造70のプロテクタ20は、重なり部22の一方の縁にヒンジ24を介して連なった回動片23を一つ備えている。該回動片23のヒンジ24から離れた側の端部には、係止受け部としての係止突起23aが設けられており、前述の結束部15に設けられた係止部としての係止穴15aと該係止突起23aとが係止することで、一方の結束片15は回動片23に取り付けられる。
プロテクタ20の重なり部22の他方の縁には、図13(b)に示すように、保持壁23’が設けられている。該保持壁23’は、グロメット10の連結部13寄りに配されて該連結部13に直交する壁と、この壁に直交しかつこの壁から外方向に延びた壁とを備えて断面L字状に形成されており、係止受け部としての係止突起23a’が設けらている。前述の結束片15に設けられた係止部としての係止穴15aと該係止突起23a’とが係止することで、他方の結束片15は保持壁23’に取り付けられる。
また、本実施形態においても、回動片23は、第2の実施形態と同様に、ワイヤハーネス3がプロテクタ20の重なり部22から離脱することを許容する非結束位置(図13(b)に示す)と、保持壁23’と協働してワイヤハーネス3がプロテクタ20の重なり部22から離脱することを規制する結束位置(図14(b)に示す)とに亘って、ヒンジ24を中心として回動自在になっている。この回動片23は、ワイヤハーネス3が離脱することを規制する結束位置に回動し、ワイヤハーネス3を締め付ける。こうして結束片15は、ワイヤハーネス3をプロテクタ20の重なり部22に結束(固定)する。
さらに、本発明の第3の実施形態にかかるプロテクタ20は、回動片23を、ワイヤハーネス3を結束する結束位置に保つロック手段を備えている。ロック手段は、図13及び図14に示すように、回動片23に設けられた突起状のロック23bと、重なり部22に設けられかつロック23bと係止する穴状のロック受け部23cとを備えている。回動片23が結束位置に位置付けられた時、回動片23に設けられたロック23bが重なり部22に設けられたロック受け部23cに係止することにより、回動片23は重なり部22と当接した格好で固定される。
前述した構成の固定構造70は、以下のように組み立てられる。まず、第1及び第2の実施形態と同様に、ワイヤハーネス3を、筒部11内に通すとともに、グロメット10の平板部17上に位置付ける。そして、平板部17と、収容部21とを互いに固定して、これらの間にワイヤハーネス3を挟む。
次に、回動片23をワイヤハーネス3が離脱するのを許容する非結束位置に位置付けて、一方の結束片15を回動片23に沿わせて、係止穴15aを、係止突起23aに係止させて結束片15を回動片23に取り付ける。また、他方の結束片15を保持壁23’に沿わせて、係止穴15aを、係止突起23a’に係止させて結束片15を保持壁23’に固定する。
続いて、回動片23をワイヤハーネス3が離脱するのを規制する結束位置に向かって倒して、回動片23に設けられたロック23bと重なり部22に設けられたロック受け部23cとを係止させる。すると、結束位置でロック23bとロック受け部23cとが係止することにより、回動片23は重なり部22と当接した格好で固定される。こうして結束片15がワイヤハーネス3に巻き付き、ワイヤハーネス3をプロテクタ20の重なり部22に結束(固定)する。
このように本発明の第3の実施形態の固定構造70は、グロメット10と一体成型された結束片15と、プロテクタ20の重なり部22の一方の縁からヒンジ24を介して回動自在に連なった一つの回動片23と、プロテクタ20の重なり部22の他方の縁から連なった保持壁23’とを備えている。そして、結束片15には係止部としての係止穴15aが設けられており、回動片23及び保持壁23’には係止穴15aと係止する係止受け部としての係止突起23a及び23a’がそれぞれ設けられている。この係止穴15aを係止突起23a及び23a’に引っかけて一対の結束片15を回動片23及び保持壁23’に取り付け、回動片23を倒し、結束位置でロック23bとロック受け部23cとを係止させる。こうしてワイヤハーネス3をプロテクタ20の重なり部22に結束(固定)する。さらに、この固定構造70は、ドア2に取り付けられる。
このように、本発明の第3の実施形態の固定構造70によると、結束片15がグロメット10に一体成型されているため、結束箇所がグロメット10即ちプロテクタ20に対して位置ずれする虞がない。また、結束片15の端部に係止穴15aを設け、回動片23及び保持壁23’に係止突起23a,23a’を設けているため、ワンタッチで結束片15を回動片23及び保持壁23’に取り付けることができる。さらに、この結束片15が取り付けられた回動片23を非結束位置から結束位置に向かって倒すだけで、容易にワイヤハーネス3をプロテクタ20の重なり部22に結束(固定)することができる。したがって、ワイヤハーネス3のプロテクタ20への取り付け作業を簡素化することができるとともに、取り付け位置にバラツキの生じないワイヤハーネス3の固定構造70が得られる。
さらに、ロック23b及びロック受け部23cを設けることにより、回動片23及び結束片15を結束位置に固定することができるとともに、結束片15が回動片23から外れることを防ぐことができる。したがって、上記の効果に加えて、より信頼性の高いワイヤハーネス3の固定構造70が得られる。
また、本発明の第3の実施形態では、回動片23が重なり部22の一方の縁に一つ設けられ、結束片15が一対設けられていたが、回動片23は重なり部22の両方の縁に設けられていても良いし、結束片15が一つのみ設けられていても良い。また、回動片23は、収容部21に連なって設けられいても良い。
さらに、本発明の第3の実施形態においても、前述の第1及び第2の実施形態と同様に、グロメット10側に係止突起が設けられ、プロテクタ20側に係止穴が設けられていても良いし、長さ調節用に係止穴または係止突起が複数設けられていても良い。
また、本実施形態で示したロックが重なり部22に設けられ、ロック受け部が回動片23に設けられていても良いことは勿論であり、その他、回動片23を結束位置に保つロック手段として、回動片23と重なり部22との当接面を接着剤で接着しても良いし、ねじでこれらの部材を固定しても良い。
(第4の実施形態)
次に本発明の第4の実施形態にかかる固定構造80を図15及び図16を参照して説明する。図15は、本発明の第4の実施形態にかかる固定構造80を示す斜視図であり、図16は、図15に示された固定構造80の要部を拡大した斜視図である。なお、前述した第1ないし第3の実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
本発明の第4の実施形態にかかる固定構造80の結束部14は、図15及び図16に示すように、連結部13から連なり、無端環状に形成されている。結束部14は、弾性材料からなり、伸縮性を有している。固定構造80を組み立てる際には、結束部14を図示しない開閉器等で拡径させ、結束部14の内側にワイヤハーネス3を挿通させた後、縮径させてワイヤハーネス3をプロテクタ20の重なり部22に結束(固定)する。
このように本発明の第4の実施形態の固定構造80は、グロメット10と一体成型された結束部14を備えている。結束部14がグロメット10に一体成型されているため、結束箇所がグロメット10即ちプロテクタ20に対して位置ずれする虞がない。また、伸縮自在な環状の結束部14の内側にワイヤハーネス3を収容し、結束部14の弾性力によってワイヤハーネス3を結束するため、ワイヤハーネス3のプロテクタ20への取り付け作業を簡素化することができるとともに、取り付け位置にバラツキの生じないワイヤハーネス3の固定構造80が得られる。
さらに、本発明の第4の実施形態の変形例を図17ないし図20を用いて説明する。図17は、本発明の第4の実施形態に示された固定構造80の変形例Dを示す斜視図であり、図18は、図17に示された固定構造90の要部を拡大した斜視図である。また、図19は、本発明の第4の実施形態に示された固定構造80の変形例Eを示す斜視図であり、図20は、図19に示された固定構造100の要部を拡大した斜視図である。なお、前述した第1ないし第4の実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
(第4の実施形態の変形例D)
変形例Dの固定構造90では、図17及び図18に示すように、結束部14は、連結部13に連なりかつ該連結部13の幅方向の両端からワイヤハーネス3の長手方向と交差する方向に延びた一対の結束片15を備えている。一対の結束片15のうち、一方の結束片15の連結部13から離れた側の端部には、係止部としての係止穴15aが設けられている。該係止穴15aはワイヤハーネス3の長手方向と交差する方向に沿って互いに間隔をあけて複数設けられている。そして、他方の結束片15の連結部13から離れた側の端部には、該係止穴15aと係止する係止受け部としての係止突起15cが設けられている。
固定構造90を組み立てる際には、ワイヤハーネス3と重なり部22との外周に一対の結束片15を巻き付け、ワイヤハーネス3の太さに対応する係止穴15aを選び、この係止穴15aに係止突起15cを係止させて、結束片15にたるみが出ないように調節する。こうして、結束片15は、ワイヤハーネス3をプロテクタ20の重なり部22に結束(固定)する。さらに、この固定構造90は、ドア2に取り付けられる。
変形例Dの固定構造90によると、結束片15がグロメット10に一体成型されているため、結束箇所がグロメット10即ちプロテクタ20に対して位置ずれする虞がない。また、一対設けられた結束片15のうちの一方の結束片15の端部に、係止部としての係止穴15aが設けられ、他方の結束片15の平板部17から離れた側の端部に、該係止穴15aと係止する係止受け部としての係止突起15cが設けられている。このため、ワンタッチで結束片15同士を係止させることができ、容易にワイヤハーネス3をプロテクタ20の重なり部22に結束(固定)することができる。したがって、ワイヤハーネス3のプロテクタ20への取り付け作業を簡素化することができるとともに、取り付け位置にバラツキの生じないワイヤハーネス3の固定構造90が得られる。
さらに、一対設けられた結束片15のうちの一方の結束片15の端部には、係止穴15aが、ワイヤハーネス3の長手方向と交差する方向に沿って複数設けられている。したがってワイヤハーネス3の太さに合わせて容易に長さ調節が可能なワイヤハーネス3の固定構造90が得られる。
なお、図示例では係止穴15aが複数設けられていたが、本発明では係止突起15cが複数設けられていても良い。
(第4の実施形態の変形例E)
変形例Eの固定構造100では、図19及び図20に示すように、結束部14は、連結部13に連なりかつ該連結部13の幅方向の両端からワイヤハーネス3の長手方向と交差する方向に延びた一対の結束片15を備えている。該一対の結束片15の連結部13から離れた側の端部同士が、溶着箇所16にて溶着されている。
固定構造100を組み立てる際には、ワイヤハーネス3と重なり部22との外周に一対の結束片15を巻き付け、ワイヤハーネス3の太さに合わせて、結束片15にたるみが出ないように溶着箇所16を決める。そして、溶着箇所16即ち一対の結束片15の端部同士を熱溶着等で溶着する。こうして、結束片15は、ワイヤハーネス3をプロテクタ20の重なり部22に結束(固定)する。さらに、この固定構造100は、ドア2に取り付けられる。
このように変形例Eの固定構造100によると、結束片15がグロメット10に一体成型されているため、結束箇所がグロメット10即ちプロテクタ20に対して位置ずれする虞がない。また、一対設けられた結束片15の端部同士を、熱溶着等で溶着することによって、ワイヤハーネス3をプロテクタ20の重なり部22に結束することができる。したがって、ワイヤハーネス3のプロテクタ20への取り付け作業を簡素化することができるとともに、取り付け位置にバラツキの生じないワイヤハーネス3の固定構造90が得られる。さらに、ワイヤハーネス3の太さに合わせて結束片15同士の溶着箇所を決めることができるため、ワイヤハーネス3の太さに合わせて容易に長さ調節が可能なワイヤハーネス3の固定構造100が得られる。
さらに、前述した変形例Eでは、結束片15が一対備えられているが、本発明では、ワイヤハーネス3の外周に巻き付けることが可能な長さを有した結束片15が少なくとも一つ備えられていれば良い。また、結束片15の端部同士は、熱溶着だけに限らず、接着剤などを用いて接着しても勿論良い。
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、本発明の実施形態及び変形例では、弾性部材として、グロメットを例に挙げて説明したが、本発明の弾性部材は必ずしもグロメットでなくとも良く、例えばチューブなどに用いることもできる。
本発明の第1の実施形態にかかる固定構造を示す斜視図である。 図1に示された固定構造の分解斜視図である。 図1に示された固定構造の斜視図である。 図3に示された固定構造を反対側から見た斜視図である。 図3中のA−A線に沿う断面図である。 図1に示された固定構造の変形例Aを示す斜視図である。 図6中のB−B線に沿う断面図である。 図1に示された固定構造の他の変形例Bを示す断面図である。 図1に示された固定構造の更に他の変形例Cを示す断面図である。 本発明の第2の実施形態にかかる固定構造を示す斜視図である。 図10中のC−C線に沿う断面図である。 図10に示された固定構造の組み立て方を説明するための図である。 図13(a)は、本発明の第3の実施形態にかかる固定構造を示す斜視図であり、図13(b)は、図13(a)に示された固定構造の側面図である。 図14(a)は、図13(a)に示された固定構造の回動片が結束位置に位置付けられた状態を示す斜視図であり、図14(b)は、図14(a)に示された固定構造の側面図である。 本発明の第4の実施形態にかかる固定構造を示す斜視図である。 図15に示された固定構造の要部を拡大した斜視図である。 図15に示された固定構造の変形例Dを示す斜視図である。 図17に示された固定構造の要部を拡大した斜視図である。 図15に示された固定構造の他の変形例Eを示す斜視図である。 図19に示された固定構造の要部を拡大した斜視図である。
符号の説明
1,30,40,50,60,70,80,90,100, 固定構造
3 ワイヤハーネス
10 グロメット(弾性部材)
14 結束部
15 結束片
15a 係止穴(係止部)
17 平板部
20 プロテクタ
21 収容部
22 重なり部
22a 係止突起(係止受け部)
23 回動片
23a 係止突起(係止受け部)
23b ロック(ロック手段)
23c ロック受け部(ロック手段)
24 ヒンジ

Claims (8)

  1. 弾性材料からなり、表面上にワイヤハーネスを位置付ける平板部を備えた弾性部材と、
    合成樹脂からなり、前記弾性部材の平板部に取り付けられて前記平板部との間に、前記ワイヤハーネスを位置付ける収容部を備えたプロテクタと、を備えたワイヤハーネスの固定構造において、
    前記プロテクタは、前記収容部に連なりかつ前記ワイヤハーネスと重ねられる重なり部を備え、
    前記弾性部材は、前記平板部に連なりかつ前記ワイヤハーネスの長手方向と交差する方向に延び、前記重なり部に重ねられた前記ワイヤハーネスの外周に巻き付いて該ワイヤハーネスを前記重なり部に押し付けるとともに該ワイヤハーネスを前記重なり部に結束する結束片を少なくとも一つ備え、
    前記重なり部と前記結束片との双方でこれら重なり部と結束片との間に前記ワイヤハーネスを固定する
    ことを特徴とするワイヤハーネスの固定構造。
  2. 前記結束片に、前記プロテクタに係止する係止部が設けられており、前記プロテクタに、該係止部と係止する係止受け部が設けられていることを特徴とする請求項に記載のワイヤハーネスの固定構造。
  3. 前記結束片に、前記係止部が、前記ワイヤハーネスの長手方向と交差する方向に沿って互いに間隔をあけて複数設けられていることを特徴とする請求項に記載のワイヤハーネスの固定構造。
  4. 前記プロテクタは、前記収容部と前記重なり部のうち一方にヒンジを介して連結されかつ前記ヒンジから離れた側の端部に前記結束片に設けられた係止部と係止する係止受け部が設けられ、該係止受け部に前記係止部が係止することで前記結束片が取り付けられる回動片を備えており、
    前記回動片は、前記ワイヤハーネスが前記プロテクタから離脱することを許容する非結束位置と、前記ワイヤハーネスが前記プロテクタから離脱することを規制する結束位置とに亘って回動自在であり、
    前記回動片に取り付けられた前記結束片は、前記回動片が前記結束位置から前記非結束位置に向かって回動することで引き伸ばされて弾性復元力を生じ、
    前記結束片の前記弾性復元力により、前記回動片が前記結束位置に保たれることを特徴とする請求項に記載のワイヤハーネスの固定構造。
  5. 前記プロテクタは、前記収容部と前記重なり部のうち一方にヒンジを介して連結されかつ前記結束片が取り付けられる回動片を備えており、
    前記回動片は、前記ワイヤハーネスが前記プロテクタから離脱することを許容する非結束位置と、前記ワイヤハーネスが前記プロテクタから離脱することを規制する結束位置とに亘って回動自在であり、
    前記回動片を前記結束位置に保つロック手段を備えたことを特徴とする請求項に記載のワイヤハーネスの固定構造。
  6. 前記結束片が、前記平板部の両縁から前記ワイヤハーネスの長手方向と交差する方向に沿って延びて一対設けられ、
    前記一対の結束片のうちの一方の結束片の前記平板部から離れた側の端部に、係止部が、前記ワイヤハーネスの長手方向と交差する方向に沿って互いに間隔をあけて複数設けられ、そして、他方の結束片の前記平板部から離れた側の端部に、前記係止部と係止する係止受け部が設けられていることを特徴とする請求項に記載のワイヤハーネスの固定構造。
  7. 前記結束片が、前記平板部の両縁から前記ワイヤハーネスの長手方向と交差する方向に沿って延びて一対設けられ、
    前記一対の結束片の前記平板部から離れた側の端部同士を溶着することによって前記ワイヤハーネスを固定することを特徴とする請求項に記載のワイヤハーネスの固定構造。
  8. 弾性材料からなり、表面上にワイヤハーネスを位置付ける平板部を備えた弾性部材と、
    合成樹脂からなり、前記弾性部材の平板部に取り付けられて前記平板部との間に、前記ワイヤハーネスを位置付ける収容部を備えたプロテクタと、を備えたワイヤハーネスの固定構造において、
    前記プロテクタは、前記収容部に連なりかつ前記ワイヤハーネスと重ねられる重なり部を備え、
    前記弾性部材は、前記平板部に連なりかつ収縮自在な環状に形成され、前記重なり部及び該重なり部に重ねられた前記ワイヤハーネスを内側に収容して該ワイヤハーネスを前記重なり部に押し付けるとともに該ワイヤハーネスを前記重なり部に結束する結束部を備え、
    前記重なり部と前記結束部との双方でこれら重なり部と結束部との間に前記ワイヤハーネスを固定する
    ことを特徴とするワイヤハーネスの固定構造。
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