JP4460059B2 - アース端子保持具およびアース端子保持方法。 - Google Patents
アース端子保持具およびアース端子保持方法。 Download PDFInfo
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Description
上記自動車用ワイヤーハーネスには、接続された各部位の蓄電を防止し、各部位の電位差をなくすためにアース端子が設けられ、このアース端子は車両のボディ等にボルトで固定されている(例えば特許文献1参照)。
これに対して、ワイヤーハーネスとアース端子とを圧着して接続されたアース端子の圧着接続部は剥き出しの状態である。そのため、アース端子の圧着接続部は被水するおそれがある。また、エンジンルーム内等に設置された補器の温度差によるポンプ効果や、電線の芯線間の隙間に発生する毛細管現象によって、アース端子圧着接続部に付着した水が、電線の芯線間を通って補器まで到達するおそれもある。
また、アース端子保持具51は、支持棒56で支持される取付け本体52と、この取付け本体52内に設けられた端子固定用ばね構造体55と、このばね構造体55に設けられた端子位置決め部材57を備えて構成されている。支持棒56および取付け本体52は、熱伝導率に優れたアルミニウムで形成され、端子固定用ばね構造体55および端子位置決め部材57はばね材で形成されている。
アース端子101をアース端子保持具51に保持させるには、ワイヤーハーネス100の軸線方向に連続するアース端子101を、上記軸線と直交する方向が挿入口となっているアース端子保持具51の側方から端子固定用ばね構造体55に挿入し、アース端子101を端子位置決め部材57で位置決めして保持する。その後、ホットメルトに熱を加えて液化させて熱収縮チューブ102の収縮を行なう。上記端子位置決め部材57は、挿入されたアース端子101をばね構造体55の上部に押付けて固定するため、上方に付勢され、挿入方向に立ち塞がった形状になっている。
また、アース端子保持具51には、加熱され溶けて流れ出したホットメルトが、アース端子101側に流れ出さないように、流れ止め部58が設けられ、この流れ止め部58には、流れ出したホットメルトが固着しないようにテフロン(登録商標)コート処理Tが施されている。
すなわち、アース端子101をアース端子保持具51に保持させるには、その側方から端子固定用ばね構造体55に挿入して行なうが、端子位置決め部材57が挿入方向に立ち塞がった形状に設けられているため、付勢された上端部を押え部材で押え込んでおいて、アース端子101を端子固定用ばね構造体55に挿入し、最適の位置に位置決めしなければならない。そのため、取付け作業が面倒であるという課題がある。
図1は上記実施形態のアース端子保持具の全体斜視図、図2はアース端子保持具の平面図、図3は図2のIII−III 線に沿った断面図、図4はアース端子保持具にアース端子を取付ける手順図である。
ベース本体2において、アース端子101側を先端とするとき、壁部3は、後端側にコ字状となった高さの高い第1壁3Aと、この第1壁3Aより低く、かつそれぞれの先端に形成された斜めの第2壁3Bとで形成されている。第2壁3Bのそれぞれの内面は、互いに外側に向かって膨らむ円弧状に形成されている。
位置決め孔4Aには、図3に示すように、アース端子101の先端折曲部101Aが引掛けられ、これによりアース端子101の位置決めが行なわれるようになっている。
なお、テフロン(登録商標)コート処理Tを、円板部材8の外周全体に施工せずに、熱収縮チューブ102と接触する部位、およびその近傍のみに施工してもよい。
なお、図4中、矢印M2は、保持手段5を戻す戻し方向であり、M2方向に押圧すると、保持手段5でアース端子101を押圧、保持することができる。
この維持手段13は、第1壁3Aのそれぞれにあけられたねじ孔にねじ込まれるねじ棒14と、このねじ棒14を所定位置に固定するナット15とで構成されている。そして、ねじ棒14の先端で押え板7の側面を押えることで、押え板7、ひいては保持手段5を固定するようになっている。
なお、ねじ棒14はナット15で固定されるとともに、後端部には、図示しないが、回しやすくするための二面幅が形成されている。また、押え板7の側面でねじ棒14と対応する部位には凹部が形成されていると好適である。
まず、維持手段13のナット15を緩め、レバー部材10の押圧部10Bを押し方向M1側に押して、保持手段5をベース本体2に対して所定角度まで開く。
そして、緩めていた維持手段13のねじ棒14をねじ込んで押え板7を固定した後、ナット15を締めて、保持手段5によるアース端子101の保持状態を維持する。
その後、ホットメルトを加熱するとともに熱収縮チューブ102の収縮を行い、アース端子101とワーヤーハーネス100との圧着接続部の防水処理を行なう。
(1)ベース本体2に対して保持手段5が開閉し、保持手段5の円板部材8および押え板7等をワイヤーハーネス100の軸線方向に沿って開くことができるので、アース端子101を、保持手段5の前方から差し込むことができる。アース端子101の位置決め後、保持手段5を閉じることで、クリップ状にアース端子101を保持することができ、アース端子101の保持をワンタッチで容易に行なうことができる。
例えば、上記実施形態のアース端子保持具1は、ワイヤーハーネス100との接続部をホットメルト付熱収縮チューブ102で覆ったアース端子101を収容するようになっているが、これに限らない。ホットメルトのない熱収縮チューブでワイヤーハーネス100との圧着接続部を覆ったアース端子をも保持することができるものである。
すなわち、熱収縮チューブを、端子圧着部の外力からの保護や、識別として取付ける際に用いることができる。
2 ベース本体
3 壁部
3A 第1壁
3B 第2壁
4 載置部である底面部
4A 位置決め孔
4B 長孔
5 保持体
7 押え板
8 円板部材
9 連結部材
10 レバー部材
10A 支点部
10B 押圧部
11 固定ビス
12 六角穴付ボルト
13 維持手段
14 ねじ棒
15 ナット
100 ワーヤーハーネス
101 アース端子
102 ホットメルト付き熱収縮チューブ
Claims (7)
- ワイヤーハーネスとの圧着接続部が熱収縮チューブで覆われたアース端子を収容するベース本体と、
前記ベース本体に対して開閉可能に配設されて、前記ベース本体に収容された前記アース端子を押圧して保持する保持手段と、
前記保持手段を開閉させる開閉手段とを備えたアース端子保持具であって、
前記熱収縮チューブには、加熱によって液化するホットメルトが設けられ、
前記保持手段には、前記アース端子の前記熱収縮チューブの先端部と当接するとともに、対向する前記ベース本体に設けられた側壁の円弧状の内面に接触できるように外周が形成されていることにより、加熱によって溶出する前記ホットメルトの前記アース端子側への流れ込みを防止する、回転可能な円板状の流れ止め部材が設けられていることを特徴とする、アース端子保持具。 - 前記ワイヤーハーネスおよび前記アース端子が直線状に接続され、前記保持手段が前記ワイヤーハーネスの軸線方向に沿って開閉可能であることを特徴とする請求項1に記載のアース端子保持具。
- 前記開閉手段が、前記ワイヤーハーネスの軸線と直交する方向における前記ベース本体の両端部間に回動自在に保持されたレバー部材からなっており、前記レバー部材を押し戻す動作により、レバー部材の一辺を支点として前記保持手段が開閉することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアース端子保持具。
- 前記ベース本体が前記アース端子を載置する載置部を備えており、前記載置部に前記アース端子の先端折曲部と係合して当該アース端子を位置決めする位置決め孔が設けられていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のアース端子保持具。
- 前記保持手段によって前記アース端子が押圧された状態を維持する維持手段が、前記ベース本体に設けられていることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のアース端子保持具。
- 該流れ止め部材の外周に、加熱によって溶出した前記ホットメルトの付着を防止するためのコート処理が施工されていることを特徴とする、請求項1から5の何れか1項に記載のアース端子保持具。
- 前記コート処理が、テフロン(登録商標)コート処理である、請求項6に記載のアース端子保持具。
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