JP4459839B2 - 赤熱コークスの搬送装置及びその搬送方法 - Google Patents
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Description
一方、前記空の旋回式コークバケットは、電気機関車によって、次回排出予定の炭化室前まで牽引されて赤熱コークスの受骸作業に備える。以上がコークス炉から窯出しされた赤熱コークスがCDQ設備によって消火されるまでの1サイクルをあらわしたものであるが、この場合において、コークス炉の1窯分の分量を旋回式コークバケット1杯分の分量として受骸して、コークバケットカーで移送しCDQ設備の炉頂に装入することが前提となっている。
コークバケットの積載容量とコークス炉1窯あたりの窯出量とが一致しない場合において、巻上機の大型化やCDQ設備の増設等を必要としない赤熱コークスの搬送設備及び搬送方法の実現を目的とする。
(1)本発明に係る赤熱コークスの搬送装置は、コークス炉から窯出されたコークスを受骸する非旋回式受骸コークス車と、該非旋回式受骸コークス車の軌条とは独立して設けられた軌条を移動すると共に2台の旋回式コークバケットを設置可能なコークバケット台車と、該コークバケット台車に設置される旋回式コークバケットと、前記非旋回式受骸コークス車からコークスを前記コークバケット台車上の旋回式コークバケットに払出す払出装置と、前記旋回式コークバケットをコークス乾式消火設備に搬送する巻上機とを備え、前記コークバケット台車は前記払出し装置が設置された払出し位置に、前記2台の旋回式コークバケットをそれぞれ配置させるように移動できることを特徴とするものである。
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記払出装置を2台設けたことを特徴とするものである。
(3)また、上記(1)又は(2)に記載のものにおいて、前記コークバケット台車はターンテーブルを備えてなり、前記2台の旋回式コークバケットを前記ターンテーブル上に対向配置したことを特徴とするものである。
(4)また、上記(1)又は(2)に記載のものにおいて、前記コークバケット台車が走行する軌条が、円周軌条または、非旋回式受骸コークス車の走行軌条に平行に敷設された直線軌条であることを特徴とするものである。
(5)また、上記(1)乃至(4)のいずれかに記載のものにおいて、前記旋回式コークバケットは、複数窯分のコークス容量を有することを特徴とするものである。
(6)また、上記(1)乃至(4)のいずれかに記載のものにおいて、前記非旋回式受骸コークス車は、内部が2室に分けられると共に2式の切出しゲートを有していることを特徴とするものである。
(7)また、大型コークス炉から窯出しされたコークスを2室からなる非旋回式受骸コークス車に受骸する工程と、前記1室分のコークスを旋回式コークバケット2台中の1台に払出して巻上げる工程と、続いて、前記残1室分のコークスを空の旋回式コークバケットに受骸し、巻上げて、赤熱コークスをコークス乾式消火設備に装入する工程とを有することを特徴とするものである。
図1〜図4は、コークス炉の窯出量が小さく、窯出回数が多い場合(以下小型コークス炉対応と呼ぶ)の本発明装置を示す図面で、図1、2は赤熱コークスの払出装置を1カ所設置した場合の断面図と平面図を示す図面であり、図3、4は赤熱コークスの払出装置を2カ所設置した場合の断面図と平面図を示す図面である。
図1においてコークス炉から窯出されたコークスを受骸した非旋回式受骸コークス車(1)は払出装置まで走行し、該払出装置で赤熱コークスを払出し、該コークスは集塵フードで覆われた払出シュート(2)を経由して旋回式コークバケット(3)に受骸される。受骸中にコークバケットを旋回させることで、粒度偏析の少ないコークス層が得られるので、CDQ装置(10)での赤熱コークスの均一冷却に寄与する。図2に示すようにコークバケット台車(6)は2輌編成とし、各台車に旋回式コークバケットが設置されている。1輌目の赤熱コークスを積載した旋回式コークバケット(3)は巻上機(4)で吊上げられ、CDQ設備まで搬送され、装入シュートから赤熱コークスがCDQ設備に装入される。1輌目の旋回式コークバケット(3)を吊上げてCDQ設備へ移動中に2両目の旋回式コークバケット(3)に払出し位置で赤熱コークスが受骸される。次に、1輌目と同様に巻上機(4)で巻上げられCDQ設備(10)に搬送される。尚、非旋回式受骸コークス車(1)の軌条とコークバケット台車の軌条は平行して独立して敷設されているので相互に他方の作業を妨害することはないので、赤熱コークスの円滑な搬送が実施できる。
次に、図5、図6は、コークス炉の窯出量が大きく、窯出回数が少ない場合(大型コークス炉対応)を示す図面である。
表1に本発明の
(1)小型コークス炉対応搬送装置を使用した場合の巻上機処理サイクルの従来例との比較を、 また、
(2)大型コークス炉対応搬送装置を使用した場合の巻上機処理サイクルの従来例との比較を 示す。
(1)窯出量13.5tonの小型コークス炉において、従来例(1回当たりの巻上量13.5ton/回)では、巻上機の処理サイクルはコークス炉11窯/Hrであったが、本発明の搬送装置を使い、旋回式コークバケットの容量を27tonとした場合、巻上機の処理サイクルは、コークス炉14窯/Hrが可能となった。
(2)窯出量46tonの大型コークス炉において、従来例(1回当たりの巻上量46ton/回)では、巻上機の処理サイクルは3.1回/Hrであったが、本発明の搬送装置を使い、旋回式コークバケットの容量は27tonとした場合、巻上機の処理サイクルは、6.2回/Hrとなり、従来技術の搬送能力で処理できるようになった。
2 払出シュート
3 旋回式コークバケット
4 巻上機
5 切出ゲート
6 コークバケットカー
7 コークバケット台車
8 コークバケットカバー
9 装入シュート
10 CDQ設備
11 集塵フード
12 軌条
13 電気機関車
14 地下ピット
15 ターンテーブル
Claims (7)
- コークス炉から窯出されたコークスを受骸する非旋回式受骸コークス車と、該非旋回式受骸コークス車の軌条とは独立して設けられた軌条を移動すると共に2台の旋回式コークバケットを設置可能なコークバケット台車と、該コークバケット台車に設置される旋回式コークバケットと、前記非旋回式受骸コークス車からコークスを前記コークバケット台車上の旋回式コークバケットに払出す払出装置と、前記旋回式コークバケットをコークス乾式消火設備に搬送する巻上機とを備え、前記コークバケット台車は前記払出し装置が設置された払出し位置に、前記2台の旋回式コークバケットをそれぞれ配置させるように移動できることを特徴とする赤熱コークスの搬送装置。
- 前記払出装置を2台設けたことを特徴とする請求項1記載の赤熱コークスの搬送装置。
- 前記コークバケット台車はターンテーブルを備えてなり、前記2台の旋回式コークバケットを前記ターンテーブル上に対向配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の赤熱コークスの搬送装置。
- 前記コークバケット台車が走行する軌条が、円周軌条または、非旋回式受骸コークス車の走行軌条に平行に敷設された直線軌条であることを特徴とする請求項1又は2に記載の赤熱コークスの搬送装置。
- 前記旋回式コークバケットは、複数窯分のコークス容量を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の赤熱コークスの搬送装置。
- 前記非旋回式受骸コークス車は、内部が2室に分けられると共に2式の切出しゲートを有していることを特徴とする請求項請求項1乃至4のいずれかに記載の赤熱コークスの搬送装置。
- 大型コークス炉から窯出しされたコークスを2室からなる非旋回式受骸コークス車に受骸する工程と、前記1室分のコークスを旋回式コークバケット2台中の1台に払出して巻上げる工程と、続いて、前記残1室分のコークスを空の旋回式コークバケットに受骸し、巻上げて、赤熱コークスをコークス乾式消火設備に装入する工程とを有することを特徴とする赤熱コークスの搬送方法。
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