<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について、図面を参照して以下に説明する。図1は、本実施形態の情報端末装置の内部構成を示すブロック図である。又、図2は、本実施形態の情報端末装置の構成を示す外観斜視図である。
図1に示す情報端末装置1は、ユーザがデータを入力するための情報入力装置101と、LAN(Local Area Network)やインターネットなどを構成するネットワーク回線2と接続するネットワークインターフェース(I/F)102と、記録媒体3の読み出し及び書き込みを行う記録再生装置103と、情報端末装置1内の各ブロックの動作を制御する情報処理装置104と、情報入力装置101、ネットワークI/F102、記録再生装置103、及び情報処理装置104それぞれの間においてデータのやりとりを行うためのバス回線114と、を備える。
又、この情報端末装置1において、情報入力装置101は、バス回線114と接続されるとともにデータの入出力が行われる入出力部105と、情報入力装置101内の各ブロックを制御する制御部106と、ユーザから指示された入力を受け付ける指示入力部107と、指示入力部107によって確認された入力の内容を認識する指示処理部108と、ソフトキーボード及び入力されたデータの表示を行う表示部109と、情報入力装置101が動作するための各種データが記録される記憶部110と、指示処理部108で認識した内容に応じて入力されたデータを文字変換する文字変換部111と、指示処理部108で認識した内容に応じて次入力候補キーを表すデータを探索する次入力候補探索部112と、情報入力装置101内の各ブロック間においてデータのやりとりを行うためのバス回線113と、を備える。
このように構成される情報入力装置101において、入出力部105がバス回線114と接続されることで、バス回線114を介して、ネットワークI/F102、記録再生部103、及び情報処理装置104それぞれとデータの送受信を行うことができる。又、指示入力部107と表示部109とでタッチパネルを構成し、表示部109に表示される内容の座標位置が指示入力部107によって確認される。そして、この指示入力部107で確認された座標位置が指示処理部108に与えられると、その座標位置に基づいて、ユーザによって入力された内容が確認され、その確認された内容に応じて、文字変換部111及び次入力候補探索部112に対する動作を指示する。
又、制御部106は、CPU(Central Processing Unit)などの演算手段と、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶手段とによって構成される。そして、演算手段によって、記憶手段又は記憶部110に記録されたプログラムが読み出されて、このプログラムを実行することで、各ブロックの各種機能及び各種処理を実現することができる。又、制御部106で実行されるプログラムが記録媒体3に格納されるとともに、情報処理装置104によって制御される記録再生装置103により読み出されて、バス回線114を介して与えられるものとしても構わない。このとき、このプログラムが入出力部105を通じて情報入力装置101に入力されると、プログラムが制御部106の記憶手段又は記憶部110に記録されるとともに、記録されたプログラムに基づいて、各ブロックの各種機能及び各種処理が実現される。
このようにプログラムを記録する記録媒体3は、データを記録することができるリムーバブルメディアであり、例えば、磁気テープやカセットテープなどのテープ系媒体、フレキシブルディスクやハードディスクなどの磁気ディスクやCD/MO/MD/DVDなどの光ディスクのディスク系媒体、メモリカードを含むICカードなどのカード系媒体、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュROMなどの半導体メモリなどであり、固定的にプログラムを格納することができるものである。
又、制御部106で実行されるプログラムがネットワークI/F102が接続されたネットワーク回線2を通じてダウンロードされるものであっても構わない。このとき、ネットワーク回線2を通じてダウンロードされたプログラムがネットワークI/F102より情報端末装置1に入力されると、バス回線114を介して情報入力装置101又は記録再生装置103に与えられる。プログラムが情報入力装置101に与えられたとき、このプログラムが制御部106の記憶手段又は記憶部110に格納され、又、プログラムが記録再生装置103に与えられたとき、このプログラムが記録媒体3に格納される。
このように、制御部106で実行されるプログラムがダウンロードされるとき、ダウンロード実行用のプログラムが情報処理装置104に備えられ、このダウンロード実行用のプログラムに従って情報処理装置104が動作することで、制御部106で実行されるプログラムがダウンロードされる。又、このダウンロード実行用のプログラムについても、情報処理装置104に予め備えられるものとしても構わないし、記録媒体3に格納されるとともに、記録再生装置103によって読み出されることで情報処理装置104にインストールされるものとしても構わない。
このような情報入力装置101を備える情報端末装置1の外観が、図2の外観斜視図に示されるような構成となる。図2に示す情報端末装置1は、その情報入力装置101の表示部109は、入力されたデータが表示される入力データ表示領域202を備えるとともに、複数の文字それぞれを示す複数のキーより成るソフトキーボード203が表示される。即ち、表示部109に置いて、ソフトキーボード203を用いて入力されたデータが、入力データ表示領域202に表示される。又、この情報端末装置1には、記録媒体3が挿入される記録媒体挿入口204が設けられている。この記録媒体挿入口204は、記録再生装置103の一部として構成され、記録媒体挿入口204から挿入された記録媒体3に対して、データの読み出し又は書き込みが記録再生装置103によって行われる。
更に、情報端末装置1は、情報入力装置101への表示部109を介した入力を行うためのタッチペン201を備え、このタッチペン201によって指示された表示部109上の座標位置が指示入力部107で確認される。即ち、表示部109と指示入力部107によってタッチパネルが構成され、タッチペン201によって接触された座標位置を指示入力部107によって確認することで、ユーザが表示部109における表示に対して指示した位置を確認することができる。尚、このタッチペン201の代わりに、ユーザの指が表示部109に接触することによって、ユーザの指示する表示部109における表示部分を表す座標位置が指示入力部107で確認されるものとしても構わない。
このように構成される情報端末装置1における、情報入力装置101を使用したデータ入力動作について、以下に説明する。
(入力データ履歴テーブル)
まず、情報入力装置101の記憶部110に格納されるとともに、ソフトキーボード203によって入力されたデータの履歴を示す入力データ履歴テーブルについて、図3を参照して説明する。図3は、入力データ履歴テーブルのデータ構造を示す概略図である。
記憶部110に格納される入力データ履歴テーブルは、図3に示すように、ソフトキーボード203によるデータの組合せ毎の履歴を記録した複数の履歴情報エリア30−1によって構成される。又、この履歴情報エリア30−1では、最初に入力される文字を表すデータが記録される1番目文字エリア31−1と、1番目文字エリア31−1に記録されたデータによる文字に続いて入力される複数の文字それぞれのデータの内容を記録する複数の2番目文字情報エリア30−2と、が設けられる。
更に、この2番目文字情報エリア30−2には、2番目に入力された文字を表すデータが記録される2番目文字エリア31−2と、1番目文字エリア31−1に記録された文字に対して、2番目文字エリア31−2に記録された文字が入力された回数が記録される2番目文字入力回数エリア32−2と、1番目文字エリア31−1及び2番目文字エリア31−2それぞれに記録された文字に続いて入力される複数の文字それぞれのデータの内容を記録する複数の3番目文字情報エリア30−3と、が設けられる。
同様に、3番目文字情報エリア30−3についても、3番目文字エリア31−3と、3番目文字入力回数エリア32−3と、複数の4番目文字情報エリア30−4と、が設けられる。即ち、n(nは、2以上の整数)番目文字情報エリア30−nにおいては、n−1番目までに入力された文字に続くn番目の文字のデータが入力されるn番目文字エリア31−nと、n−1番目までに入力された文字に対してn番目文字エリア31−nの文字が入力される回数が記録されるn番目文字入力回数エリア32−nと、1〜n番目文字エリア31−1〜31−nそれぞれに記録された文字に続いて入力される複数の文字それぞれのデータの内容を記録する複数のn+1番目文字情報エリア30−(n+1)と、が設けられる。
又、このように履歴情報エリア30−1が構成されるとき、あるn番目文字情報エリア30−nにおいて、1〜n番目文字エリア31−1〜31−nそれぞれに記録された文字に続いて入力される文字がない場合、このn番目文字情報エリア30−nには、n番目文字エリア31−nと、n番目文字入力回数エリア32−nと、が設けられるのみとなる。即ち、入力されたデータがn番目まで続く場合、n番目文字情報エリア30−nまで再帰的にこの構造が繰り返されるとともに、n番目文字情報エリア30−nが、n番目文字エリア31−n及びn番目文字入力回数エリア32−nのみで構成されることとなる。
更に、図3に示す入力データ履歴テーブルに置いて、1〜n番目文字エリア31−1〜31−n及び1〜n番目文字入力回数エリア32−1〜32−nそれぞれは、その記録領域として、2byteの記憶領域が確保されている。尚、この各記憶領域の大きさについては、1例として2byteとするものであり、特に限定されるものではない。
このような入力データ履歴テーブルの構成の詳細について、図4に示す一構成例を参照して説明する。図4の例では、まず、履歴情報エリア30−1aにおいて、1番目に入力された文字「き」に対する入力履歴を示すデータが記録されるとともに、履歴情報エリア30−1bにおいて、1番目に入力された文字「あ」に対する入力履歴を示すデータが記録されるものとする。尚、図4の入力データ履歴テーブルにおいては、履歴情報エリア30−1a,30−1bについて詳細に記載するが、これら以外の履歴情報エリアについても同様の構成が成されているものとする。
履歴情報エリア30−1aでは、1番目文字エリア31−1aに、1番目に入力された文字「き」を表すデータが格納されるとともに、2番目に入力された文字「ょ」、「た」、「の」に対する入力履歴を示すデータがそれぞれ記録される2番目文字情報エリア30−2a〜30−2cが備えられる。即ち、2番目文字情報エリア30−2aの2番目文字エリア31−2aに文字「ょ」を表すデータが、2番目文字情報エリア30−2bの2番目文字エリア31−2bに文字「た」を表すデータが、2番目文字情報エリア30−2cの2番目文字エリア31−2cに文字「の」を表すデータが、それぞれ、格納される。
そして、1番目に「き」が入力されたときに、2番目の文字として「ょ」、「た」、「の」それぞれが入力された回数が、10回、2回、6回となるとき、2番目文字情報エリア30−2a〜30−2cそれぞれにおける2番目文字入力回数エリア32−2a〜32−2cそれぞれに、入力回数「10」、「2」、「6」それぞれが格納される。更に、2番目の文字として「ょ」、「の」それぞれが入力されたときに、連続して3番目の文字が入力されたことが履歴として確認されているとき、2番目文字情報エリア30−2a,30−2cそれぞれに、3番目に入力された文字に対する入力履歴を示すデータが記録される領域が構成される。
即ち、1、2番目の文字として、「き」「ょ」が入力されたときに続く文字が、「う」、「か」となるとき、2番目文字情報エリア30−2aに、3番目に入力された文字「う」、「か」に対する入力履歴を示すデータがそれぞれ記録される3番目文字情報エリア30−3a,30−3bが備えられる。又、1、2番目の文字として、「き」「の」が入力されたときに続く文字が、「う」、「み」となるとき、2番目文字情報エリア30−2cに、3番目に入力された文字「う」、「み」に対する入力履歴を示すデータがそれぞれ記録される3番目文字情報エリア30−3c,30−3dが備えられる。
よって、3番目文字情報エリア30−3a〜30−3dそれぞれの3番目文字エリア31−3a〜31−3dに、文字「う」、「か」、「う」、「み」それぞれを表すデータが格納される。そして、「きょう」、「きょか」、「きのう」、「きのみ」それぞれが入力された回数が、「9」、「1」、「5」、「1」となるとき、3番目文字情報エリア30−3a〜30−3dそれぞれの3番目文字入力回数エリア32−3a〜32−3dそれぞれに、入力回数「9」、「1」、「5」、「1」それぞれが格納される。
又、履歴情報エリア30−1bでは、1番目文字エリア31−1bに、1番目に入力された文字「あ」を表すデータが格納されるとともに、2番目に入力された文字「さ」、「め」に対する入力履歴を示すデータがそれぞれ記録される2番目文字情報エリア30−2d,30−2eが備えられる。即ち、2番目文字情報エリア30−2d,30−2eそれぞれの2番目文字エリア31−2d,31−2eに、文字「さ」、「め」それぞれを表すデータが格納される。そして、「あさ」、「あめ」それぞれが入力された回数が、「3」、「3」となるとき、3番目文字情報エリア30−2d,30−2eそれぞれの2番目文字入力回数エリア32−2d,32−2eそれぞれに、入力回数「3」、「3」それぞれが格納される。
この図4に示すように構成される入力データ履歴テーブルに参照することで、2文字が入力された場合において、「きょ」、「きた」、「きの」、「あさ」、「あめ」それぞれが入力された回数が、10回、2回、6回、3回、3回であることが確認される。又、3文字が入力された場合において、「きょう」、「きょか」、「きのう」、「きのみ」それぞれが入力された回数が、9回、1回、5回、1回であることが確認される。
(処理動作)
このような入力データ履歴テーブルを記憶部110に備える情報入力装置101における、データ入力動作時の処理動作について、図5のフローチャートを参照して説明する。図5のフローチャートは、情報入力装置101のソフトキーボード203(図2)が操作されることで入力動作が行われる際の状態を示すフローチャートである。
情報入力装置101の指示入力部107が操作されることで、制御部106がソフトキーボード203による入力動作が指示されたことを確認すると、ソフトキーボード203を表示部109に表示して、ソフトキーボード203によるデータ入力を開始する。そして、まず、記憶部110に設けられた入力された文字のデータによる入力データ列を一時的に格納するための入力データ列用記憶領域を初期化する(STEP101)。即ち、ソフトキーボード203が操作されることで前回に入力された複数の文字のデータによるデータ列が、この入力データ列用記憶領域より削除される。
その後、タッチペン201によって表示部109への接触を含むユーザによる操作が行われたか否かが、指示入力部107を通じて制御部106によって確認される(STEP102)。このとき、指示入力部107を通じてユーザによる操作が確認されると(Yes)、ソフトキーボード203による入力を終了することが指示入力部107によって指示されたか否かを、指示処理部108で認識された入力内容に基づいて、制御部106が確認する(STEP103)。又、ユーザによる操作が確認されなかったとき(No)、再度、STEP102において、指示入力部107を通じたユーザによる操作が確認される。
そして、STEP103において、ソフトキーボード203によるデータの入力を終了することが確認されると(Yes)、ソフトキーボード203を表示部109の表示から消去して、ソフトキーボード203による入力動作を終了する。又、STEP103において、ソフトキーボード203によるデータの入力の終了が確認されなかったとき(No)、ソフトキーボード203のキーによる文字入力が成されたか否かが確認される(STEP104)。そして、ソフトキーボード203に配置されるキーがタッチペン201によって押圧されて、その座標が指示入力部107によって確認されると(Yes)、この指示入力部107が確認した座標位置に基づく文字のデータを指示処理部108が認識し、記憶部110の入力データ列用記憶領域に格納する(STEP105)。文字変換部111において、指示処理部108で確認されたデータに基づいて文字が確認され、確認された文字が表示部109の表示領域202(図2)に表示される(STEP106)。
入力データ列用記憶領域に格納したデータが初期化された後に初めて(一番目に)入力された文字のデータであるか否かが、制御部106において確認される(STEP107)。このとき、入力データ列用記憶領域に格納されたデータが一番目に入力された文字のデータでないとき(No)、入力データが次入力候補探索部112で探索された次入力候補となる文字(次入力候補文字)のデータであるか否かが確認される(STEP108)。そして、次入力候補文字のデータが入力されたことが確認されると(Yes)、制御部106によって、現在、入力データ列用記憶領域に格納されている文字列の並びに応じた入力データ履歴テーブル内の領域における文字入力回数の値が更新される(STEP109)。又、次入力候補以外の文字のデータが入力されたことが確認されると(No)、制御部106が、現在、入力データ列用記憶領域に格納されている文字列の並びに応じた入力データ履歴テーブル内の領域に対して、新たな文字情報を追加する(STEP110)。
即ち、入力データ列用記憶領域に、n番目となる文字のデータが記録されるとき、記憶部110の入力データ履歴テーブルを参照することで、1〜(n−1)番目の文字に応じたデータが1〜(n−1)番目文字エリア31−1〜31−(n−1)に格納された1〜(n−1)番目文字情報エリア30−1〜30−(n−1)が確認される。そして、STEP108において、(n−1)番目文字情報エリア30−(n−1)に設けられている全てのn番目文字情報エリア30−nにおけるn番目文字エリア31−nに格納されるデータが確認され、入力されたn番目となる文字のデータと一致するか否かが確認される。
このとき、入力されたn番目となる文字のデータと一致するデータを格納したn番目文字エリア31−nが確認されると、STEP109において、このn番目文字エリア31−nを備えたn番目文字情報エリア30−nにおけるn番目文字入力回数エリア32−nに格納された回数が1回分だけ計数されて更新される。又、入力されたn番目となる文字のデータと一致するデータを格納したn番目文字エリア31−nがない場合、STEP110において、(n−1)番目文字情報エリア30−(n−1)に、入力されたn番目となる文字のデータをn番目文字エリア31−nに格納した新たなn番目文字情報エリア30−nを追加する。そして、この新たなn番目文字情報エリア30−nにおけるn番目文字入力回数エリア32−nに格納する回数を「1」とする。
そして、STEP109における入力データ履歴テーブルのデータ更新が行われたとき、又は、STEP107において入力データ列用記憶領域に格納されたデータが一番目に入力された文字のデータであることが確認されたとき(Yes)、次入力候補探索部112によって、記憶部110の入力データ履歴テーブルを参照することで、記憶部110の入力データ列用記憶領域に入力された文字列に対する次入力候補文字の存否が確認される(STEP111)。このとき、次入力候補文字が存在することが確認されると(Yes)、次入力候補探索部112で確認された次入力候補文字に対する次入力候補キーが、表示部109のソフトキーボード203上に表示される(STEP112)。
STEP110において、入力データ履歴テーブルのデータ追加が行われたとき、又は、STEP112において、次入力候補キーが表示部109のソフトキーボード203上に表示されると、又は、STEP111において、次入力候補文字が確認されなかったとき(No)、STEP102に移行して、タッチペン201による操作が成されたか否かが確認される。又、STEP104において、タッチペン201が表示部109におけるソフトキーボード203に対する操作が成されず、表示領域202に表示された文字の変換又は確定が指示されたとき(No)、表示領域202に表示された文字の変換又は確定を行った後(STEP113)、STEP101に移行して、記憶部110内の入力データ列用記憶領域を初期化する。
(次入力候補キーの表示動作)
図6のように、(n−1)番目文字情報エリア30−(n−1)における(n−1)番目文字エリア31−(n−1)に格納されたデータの文字が「α」となるものとし、n番目文字情報エリア30−na〜30−nhが備えられるものとする。そして、n番目文字情報エリア30−na〜30−nhのn番目文字エリア31−na〜31−nhそれぞれに、文字「βa」〜「βh」を示すデータが格納され、n番目文字入力回数エリア32−na〜32−nhに格納された入力回数が「Na」〜「Nh」であるものとする。又、入力回数「Na」〜「Nh」が、Na>Nb>Nc>Nd>Ne>Nf>Ng>Nhであるものとする。更に、(n−1)文字入力回数エリア32−(n−1)には、入力回数「N(=Na+Nb+Nc+Nd+Ne+Nf+Ng+Nh)」が格納される。
このとき、図7(a)に示す表示部109のソフトキーボード203上における文字「α」表すキー250がタッチペン201で押圧されると、指示入力部107によってキー250の座標位置が確認される。そして、この確認された座標位置が指示処理部108に与えられることによって、文字「α」に関するデータが入力されたことが確認されると、既に(n−2)文字分のデータ列が格納された記憶部110内の入力データ列用記憶領域に、この文字「α」を表すデータがn−1番目の文字として記録される。又、(n−1)番目文字情報エリア30−(n−1)における(n−1)番目文字入力回数エリア32−(n−1)に格納される入力回数が1回分計数される。
このようにして、図5のフローチャートにおけるSTEP102〜STEP109までの動作が行われると、次に、STEP111において、次入力候補探索部112が、n番目文字情報エリア30−na〜30−nh内の情報を確認する。そして、次入力候補キーの文字として、n番目文字エリア31−na〜31−nhに格納されるデータによる文字「βa」〜「βh」が認識されるとともに、文字「βa」〜「βh」それぞれが入力された回数「Na」〜「Nh」が、n番目文字入力回数エリア32−na〜32−nhより確認される。今、次入力候補キーとして6つのキーのみが選択されるものとするとともに、入力回数の多い文字のキーから順番に選択されるものとする。よって、次入力候補探索部112において、現在認識される文字「βa」〜「βh」が8文字となっているため、入力回数の多い文字「βa」〜「βf」の6文字に対するキーが次入力候補キーとして選択される。
このようにして、文字「βa」〜「βf」に対するキーが次入力候補キーとして次入力候補探索部112で選択されると、STEP112に移行し、図7(b)のように、次入力候補キー251a〜251fとして、文字「α」に対するキー250の周囲に配置される。即ち、まず、図7(c)のように、文字「α」に対するキー250を含む複数のキーが縦一列に配列された列252と、この列252に両側に隣接する列253a,253bそれぞれとの間に、余白を形成する。そして、列252,253aの間の余白と、列252,253bとの余白それぞれにおいて、キー250の両側に近接する位置に次入力候補キー251a〜251fを3つずつ配置する。
そして、図7(b)のように、次入力候補キー251a〜251fがキー250の周囲に表示されるとき、この次入力候補キー251a〜251fのいずれか一つがタッチペン201によって指定されると、キー250を指定したときと同様の動作を行う。即ち、まず、指定された次入力候補キー251x(251xは、251a〜25fのいずれかを示す)の示す文字が確認されるとともに、この指定された次入力候補キー251xの示す文字に対する次入力候補キーが選択される。そして、指定された次入力候補キー251xに対応するソフトキーボード203に元から配置されたキーの周囲に、次入力候補キー251xの示す文字に対する次入力候補キーが表示されることとなる。
(詳細な動作例)
図4の構成例による構成となる入力データ履歴テーブルを記憶部110に備える際の情報入力装置101の動作について、図5のフローチャート及び図8〜図15のソフトキーボード203の表示例を参照して説明する。尚、以下で説明するものは、入力データ履歴テーブルに全ての文字が記録されている「きのう」という文字列を入力するときと、入力データ履歴テーブルに最初の1文字のみが記録されている「きし」という文字列を入力するときとを例に挙げて説明する。
1.文字列「きのう」を入力するときの動作
まず、表示部109の表示領域202に文字や記号の表示がない状態であるものとし、そして、情報入力装置101のソフトキーボード203による入力を行うために、記憶部110の入力データ列用記憶領域が初期化される(STEP101)。このとき、表示部109のソフトキーボード203において、図8のように、50音順に順番に並べて配置された日本語の平仮名を表すキーと、句読点及び濁点などの記号を表すキーと、を備え、この複数のキーが5つのキー毎に列が変わるように配置される。尚、図8のように、このソフトキーボード203に初めから配置されているキーを、以下では、「通常キー」とする。
このとき、タッチペン201によってソフトキーボード203上の文字「き」を示す通常キーが表示される表示部109における領域が押圧されると、STEP102〜STEP104において、ソフトキーボード203の文字「き」を示す通常キーが指定されたことが確認される。この文字「き」を示す通常キーが指定されたことが確認されることで、文字「き」を示すデータが記憶部110の入力データ列用記憶領域に格納されるとともに(STEP105)、図8のように、文字「き」が表示部109の表示領域202に表示される(STEP106)。
そして、入力された文字「き」のデータが1番目に入力された文字のデータであることが確認されるため(STEP107)、次入力候補探索部112によって記録部110における図4に示す入力データ履歴テーブルが参照されて、次入力候補文字の存否が確認される(STEP111)。このとき、文字「き」を表すデータが1番目文字エリア31−1aに格納されているため、履歴情報エリア30−1aが参照されて、2番目文字情報エリア30−2a〜30−2cにおける文字情報が確認され、次入力候補文字の存在が確認される。
そして、2番目文字情報エリア30−2a〜30−2cそれぞれにおける2番目文字エリア31−2a〜31−2cに格納された文字「ょ」、「た」、「の」を表すデータが確認されるとともに、それぞれの入力回数が2番目文字入力回数エリア32−2a〜32−2cより確認される。よって、次入力方向探索部112によって、文字「ょ」、「た」、「の」が次入力候補文字となるとともに、この文字「ょ」、「た」、「の」に対して次入力候補キーと設定される。又、この3文字「ょ」、「た」、「の」を表す通常キーがそれぞれ、ソフトキーボード203において、文字「き」を表す通常キーよりも左側に配置されるため、文字「か」〜「こ」による列と文字「さ」〜「そ」による列との間に余白が設けられるとともに、この余白に、図9のように、文字「ょ」、「た」、「の」を表す次入力候補キーが表示される(STEP112)。
このとき、ソフトキーボード203において、文字「ょ」、「た」、「の」を表す通常キーの配置された行は、図8に示すように、上から「た」、「ょ」、「の」の順となっている。そのため、図9のように、文字「ょ」、「た」、「の」を表す次入力候補キーが、上から「た」、「ょ」、「の」の順に配置される。又、図9において、文字「ょ」、「た」、「の」を表す次入力候補キーを斜線で表示するなどして、次入力候補キーであることを表すために、その表示が、ソフトキーボード203に元から設置される通常キーと異なる表示とされる。更に、文字「ょ」を表す次入力候補キーが「き」を表す通常キーに隣接するように、文字「ょ」、「た」、「の」を表す次入力候補キーが配置される。
又、次に、ソフトキーボード203上の「の」を示す次入力候補キー又は通常キーが表示される領域がタッチペン201によって押圧されると、STEP102〜STEP104において、ソフトキーボード203の文字「の」を示す次入力候補キー又は通常キーが指定されたことが確認される。この確認された次入力候補キー又は通常キーに基づいて文字「の」を示すデータが記憶部110の入力データ列用記憶領域に格納される(STEP105)。即ち、入力データ列用記憶領域には、「きの」となる文字列によるデータ列が格納される。又、この「きの」となる文字列が、図10のように、表示部109の表示領域202に表示される(STEP106)。
そして、入力された文字「の」のデータが2番目に入力された文字のデータであることが確認されるとともに(STEP107)、入力された文字が「の」であることから、次入力候補文字「ょ」、「た」、「の」から選択されたことが確認される(STEP108)。よって、記憶部110の入力データ履歴テーブル内の2番目文字情報エリア30−2cにおける情報が更新される(STEP109)。即ち、2番目文字エリア31−2cに文字「の」のデータが格納される2番目文字情報エリア30−2cにおいて、その2番目文字入力回数エリア32−2cに格納された入力回数「6」が1回分計数されて「7」に更新される。この入力回数「7」が番目文字入力回数エリア32−2cに格納される。
又、このとき、次入力候補探索部112によって記録部110における図4に示す入力データ履歴テーブルが参照されて、次入力候補文字の存否が確認される(STEP111)。即ち、2番目文字情報エリア30−2cが参照されて、3番目文字情報エリア30−3c,30−3dにおける文字情報により、次入力候補文字の存在が確認される。そして、3番目文字情報エリア30−3c,30−3dそれぞれにおける3番目文字エリア31−3c,31−3dに格納された文字「う」、「み」を表すデータが確認されるとともに、それぞれの入力回数が3番目文字入力回数エリア32−3c,32−3dより確認される。よって、次入力方向探索部112によって、文字「う」、「み」が次入力候補文字となるとともに、この文字「う」、「み」に対して次入力候補キーと設定される。
又、ソフトキーボード203において、文字「う」を表す通常キーが文字「の」を表す通常キーよりも右側に配置されるとともに、文字「み」を表す通常キーが文字「の」を表す通常キーよりも左側に配置されるため、文字「な」〜「の」による列と文字「た」〜「と」による列との間、及び、文字「な」〜「の」による列と文字「は」〜「ほ」による列との間それぞれに余白が設けられる。そして、図11のように、文字「な」〜「の」による列と文字「た」〜「と」による列との間の余白に、文字「う」を表す次入力候補キーが表示されるとともに、文字「な」〜「の」による列と文字「は」〜「ほ」による列との間の余白に、文字「み」を表す次入力候補キーが表示される(STEP112)。
このとき、文字「う」、「み」を表す次入力候補キーを斜線で表示するなどして、次入力候補キーであることを表すために、その表示が、ソフトキーボード203に元から設置される通常キーと異なる表示とされる。又、文字「う」、「み」を表す次入力候補キーそれぞれが、文字「の」を表す通常キーの上の行に配置された文字「ね」を表す通常キーと隣接するように配置される。
更に、次に、STEP102〜STEP104において、ソフトキーボード203上の「う」を示す次入力候補キー又は通常キーがタッチペン201によって指定されたことが確認されると、記憶部110の入力データ列用記憶領域には、「きのう」となる文字列によるデータ列が格納される(STEP105)。又、この「きのう」となる文字列が、図12のように、表示部109の表示領域202に表示される(STEP106)。
そして、入力された文字「う」のデータが3番目に入力された文字のデータであることが確認されるとともに(STEP107)、文字「う」が次入力候補文字から選択されたことが確認され(STEP108)、記憶部110の入力データ履歴テーブル内の3番目文字情報エリア30−3cにおける情報が更新される(STEP109)。即ち、3番目文字エリア31−3cに文字「う」のデータが格納される3番目文字情報エリア30−3cにおいて、その3番目文字入力回数エリア32−3cに格納された入力回数「5」が1回分計数されて「6」に更新される。
又、このとき、次入力候補探索部112によって記録部110における図4に示す入力データ履歴テーブルが参照されて、次入力候補文字の存否が確認される(STEP111)。即ち、3番目文字情報エリア30−3cが参照されて、4番目文字情報エリアが存在しないことより、次入力候補文字がないことが確認される。よって、図13のように、ソフトキーボード203には、次入力候補キーが表示されることがない。そして、表示部109における表示が図13のような状態となっているときに、タッチペン201による操作を行うことで、表示領域202に表示される入力文字の変換又は確定が指示されると、STEP102〜STEP104において、この入力文字の変換又は確定を行うことが制御部106によって確認される。そして、指示された入力文字の変換又は確定が行われる(STEP113)。
即ち、図13の表示部109に「変換」と表示された領域210がタッチペン201によって押圧されるとき、表示領域202に表示される「きのう」という文字を漢字の「昨日」に変換することが指示されることが確認される。そして、漢字の「昨日」という文字列が、表示領域202に表示されることとなる。又、図13の表示部109に「確定」と表示された領域211がタッチペン201によって押圧されるとき、表示領域202に表示される「きのう」という文字を平仮名のままで確定することが指示されることが確認される。そして、平仮名の「きのう」という文字列が、表示領域202に表示されることとなる。その後、記憶部110の入力データ列用記憶領域に格納された文字列「きのう」によるデータ列を削除することで、記憶部110の入力データ列用記憶領域を初期化する(STEP101)。
2.文字列「きし」を入力するときの動作
文字列「きのう」が入力されるときと同様、まず、記憶部110の入力データ列用記憶領域が初期化された後(STEP101)、ソフトキーボード203上の文字「き」を示す通常キーが表示される表示部109における領域が押圧されると、STEP102〜STEP104において、文字「き」を示す通常キーが指定されたことが確認される。よって、文字「き」を示すデータが入力データ列用記憶領域に格納されるとともに(STEP105)、文字「き」が表示領域202に表示される(STEP106)。
そして、入力された文字「き」のデータが1番目に入力された文字のデータであることが確認されると(STEP107)、次入力候補探索部112によって次入力候補文字の存否が確認される(STEP111)。よって、履歴情報エリア30−1aが参照されることで次入力候補文字の存在が確認されるため、文字「ょ」、「た」、「の」が次入力候補文字となるとともに、この文字「ょ」、「た」、「の」に対して次入力候補キーと設定される。そして、表示部109のソフトキーボード203に、図9のように、文字「ょ」、「た」、「の」を表す次入力候補キーを表示する(STEP112)。
このようにして、文字「ょ」、「た」、「の」を表す次入力候補キーがソフトキーボード203に表示されるとき、ソフトキーボード203上の「し」を示す通常キーが表示される領域がタッチペン201によって押圧されると、STEP102〜STEP104において、ソフトキーボード203の文字「し」を示す通常キーが指定されたことが確認される。そして、入力データ列用記憶領域には、「きし」となる文字列によるデータ列が格納されとともに(STEP105)、この「きし」となる文字列が、図14のように、表示部109の表示領域202に表示される(STEP106)。
又、入力された文字「し」のデータが2番目に入力された文字のデータであることが確認されるとともに(STEP107)、入力された文字が「し」であることから、次入力候補文字「ょ」、「た」、「の」から選択されていないことが確認される(STEP108)。よって、記憶部110の入力データ履歴テーブルにおいて、履歴情報エリア30−1aに、その2番目文字エリアに文字「し」を表すデータが格納される新たな2番目文字情報エリアが追加される(STEP110)。即ち、図16のように、履歴情報エリア30−1aに、「し」を表すデータが格納される2番目文字エリア31−2pと、入力回数として「1」が格納される2番目文字入力回数エリア32−2pと、を備えた2番目文字情報エリア30−2pが追加される。
このとき、文字「し」を表すデータが格納される新たな2番目文字情報エリア30−2pが新たに追加されたものであることより、図15のように、ソフトキーボード203には、次入力候補キーが表示されることがない。その後、STEP102〜STEP104において、表示領域202に表示される入力文字の変換又は確定が指示されたことが確認されると、表示領域202における表示が、漢字の「岸」に変換して確定されるか、又は、平仮名の「きし」のままで確定される(STEP113)。そして、記憶部110の入力データ列用記憶領域に格納された文字列「きし」によるデータ列を削除することで、記憶部110の入力データ列用記憶領域を初期化する(STEP101)。
(次入力候補キーの別の表示例)
本実施形態において、ソフトキーボード203における次入力候補キーが図9のように表示されるものとしたが、次入力候補キーの表示は、これに限るものでなくても構わない。ソフトキーボード203における次入力候補キーの別の表示例を、図17及び図18に示すとともに、それぞれの表示例について以下に説明する。尚、図17及び図18の表示例では、上述の動作例のように、文字「き」が指定されることで、文字「ょ」、「た」、「の」を示す次入力候補キーが表示されたときのものである。
1.表示例1
次入力候補キーを配置するための1列分の余白が、現在選択されている通常キーを備える列に隣接するように形成されるのではなく、図17に示すように、次入力候補キーが表示される文字分の余白が現在選択されている通常キーの近傍に形成される。よって、上述の例と同様、文字「き」が指定されて、文字「ょ」、「た」、「の」を示す次入力候補キーとして選択されたとき、図17に示すように、文字「か」〜「く」を示す通常キーと「さ」〜「す」を示す通常キーとの間に、3文字分の次入力候補キーが表示される余白が形成される。
即ち、文字「か」、「さ」を示す通常キーの間の余白に「た」を示す次入力候補キーが、文字「き」、「し」を示す通常キーの間の余白に「ょ」を示す次入力候補キーが、文字「く」、「す」を示す通常キーの間の余白に「の」を示す次入力候補キーが、それぞれ配置される。そして、文字「け」、「こ」を示す通常キーと文字「せ」、「そ」を示す通常キーとの間には、余白がなく、それぞれが隣接した状態となる。又、このとき、文字「ょ」、「た」、「の」を示す次入力候補キーは、図17において斜線で示されるように、通常キーと異なる表示形式で表示される。
2.表示例2
本例では、上述の例と同様、次入力候補キーを配置するための1列分の余白が、現在選択されている通常キーを備える列に隣接するように形成されるとともに、図18に示すように、配置された次入力候補キーと通常キーとの位置関係を示すための表示が成される。よって、上述の例と同様、文字「き」が指定されて、文字「ょ」、「た」、「の」を示す次入力候補キーとして選択されたとき、図17に示すように、文字「か」〜「こ」を示す通常キーによる列と「さ」〜「そ」を示す通常キーによる列との間に余白が形成され、この余白に、「た」、「ょ」、「の」の順に、文字「ょ」、「た」、「の」を示す次入力候補キーが配置される。
そして、このようにして配置された文字「ょ」、「た」、「の」を示す次入力候補キーに対して、ソフトキーボード203に元から配置されていた文字「ょ」、「た」、「の」を示す通常キーの関係を示すために、矢印300が表示される。即ち、文字「ょ」、「た」、「の」それぞれを示す通常キーから、文字「ょ」、「た」、「の」それぞれを示す次入力候補キーに向かって矢印300が表示されることで、文字「ょ」、「た」、「の」それぞれを示す通常キー及び次入力候補キーの位置関係が示される。又、このとき、文字「ょ」、「た」、「の」を示す次入力候補キーは、図18において斜線で示されるように、通常キーと異なる表示形式で表示される。
尚、本例において、通常キーと次入力候補キーを結ぶ矢印を表示することによって、その位置関係を示すものとしたが、例えば、次入力候補キーそれぞれの表示形式を異なるものとするとともに、各次入力候補キーに対応した通常キーを、その次入力候補キーと同様の表示形式とすることで、その位置関係を示すものとしても構わない。
尚、本実施形態においては、次入力候補キーを表示する際、表示する次入力候補キーの数が6個となるように制限を与えるものとしたが、次入力候補キーの数に制限を与えないものとしても構わない。このとき、現在選択されるキーの周囲に余白を設けるが、この余白の大きさを表示する次入力候補キーの数に応じた大きさとするようにしても構わない。又、次入力候補キーが複数配置される際、その位置関係が、通常キーの位置関係に基づいて配置されるものとしたが、例えば、入力回数に応じて右上から時計回りの順に配置されるように位置関係を設定するものとしても構わない。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態について、図面を参照して以下に説明する。図19は、本実施形態の情報端末装置の内部構成を示すブロック図である。又、図20は、本実施形態の情報端末装置の構成を示す外観斜視図である。尚、図19及び図20の構成において、図1及び図2の構成と同一の目的で使用する部分については、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図19に示す情報端末装置1aは、図1に示す情報端末装置1と同様、ネットワークI/F102と、記録再生装置103と、情報処理装置104と、バス回線114とを備えるとともに、情報端末装置1における情報入力装置101と構成の異なる情報入力装置101aを備える。又、情報入力装置101aは、図1に示す情報入力装置101と同様の構成に、指示入力部107によって指示されているキーを確認する選択キー検出部150が付加された構成となる。尚、本実施形態では、キーが指示されている時点では、指示されるキーが選択されることを選択キー検出部150で認識されるのみで、指示されたキーが確定されることによって、選択されたキーの入力が行われる。
このような情報入力装置101aを備える情報端末装置1aの外観が、図20の外観斜視図に示されるような構成となる。図20に示す情報端末装置1aは、図2の情報端末装置1と異なり、情報入力装置101aの表示部109において、表示領域202及びソフトキーボード203が表示されるとともに、ソフトキーボード203上のキーを指定するためのポインタ270が表示される。又、この情報端末装置1aは、情報端末装置1の備えるタッチペン201の代わりに、情報入力装置101の指示入力部107として、ポインタ270の位置を移動させるための十字キー271と、ポインタ270で選択されているソフトキーボード203上のキーの確定を行うための確定ボタン272と、を備える。
このように構成される情報端末装置1aは、第1の実施形態における情報端末装置1と同様、情報入力装置101aの記憶部110に、図3のような構成の入力データ履歴テーブルを格納する。そして、指示入力部107によってソフトキーボード203を用いたキー入力が成される際、この入力データ履歴テーブルを参照することで、入力されたキーに基づいて次入力候補キーの表示が成される。このような情報入力装置101aにおけるデータ入力動作時の処理動作について、以下に説明する。
(処理動作)
以下に、情報入力装置101aにおけるデータ入力動作時の処理動作について、図21のフローチャートを参照して説明する。図21のフローチャートは、情報入力装置101aのソフトキーボード203(図20)が操作されることで入力動作が行われる際の状態を示すフローチャートである。尚、図21のフローチャートにおいて、図5のフローチャートと同一の動作ステップについては、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
情報入力装置101aの指示入力部107が操作されて、ソフトキーボード203を表示部109に表示し、ソフトキーボード203によるデータ入力を開始すると、記憶部110の入力データ列用記憶領域を初期化する(STEP101)。そして、ユーザによる操作が行われたか否かが、指示入力部107を通じて制御部106によって確認される(STEP102)。このとき、指示入力部107を通じてユーザによる操作が確認されると(Yes)、指示入力部107によって操作されてソフトキーボード203におけるキーの選択が成されたか否かが、選択キー検出部150で確認される(STEP201)。
そして、選択キー検出部150でキーの選択が成されたことが確認されると(Yes)、表示部109に表示されるソフトキーボード203に次入力候補キーが表示されているか否かが制御部106において確認される(STEP202)。このとき、次入力候補キーが表示されていることを制御部106が確認すると(Yes)、選択キー検出部150において、指示入力部107の十字キー271によって選択されたキーが次入力候補キーであるか否かが確認される(STEP203)。尚、ソフトキーボード203における次入力候補キー以外の元から表示されているキーについて、第1の実施形態と同様、以下、「通常キー」とする。
このSTEP203において、選択キー検出部150が指示入力部107によって選択されたキーが通常キーである場合(No)、表示部109のソフトキーボード203において表示されている次入力候補キーを非表示とする(STEP204)。そして、STEP202において、次入力候補キーが非表示であることが確認されたとき(No)、STEP203において、選択キー検出部150が指示入力部107によって選択されたキーが次入力候補キーであることを確認したとき(Yes)、又は、STEP204において次入力子補キーを非表示としたとき、STEP102に移行して、指示入力部107による操作が行われたか否かが確認される。
又、STEP102においてユーザの操作を確認した後(Yes)、STEP201においてソフトキーボード203におけるキーの選択以外の操作が成されたことを確認すると(No)、ソフトキーボード203による入力を終了することが指示されたか否かが確認される(STEP103)。そして、ソフトキーボード203によるデータの入力の終了が確認されなかったとき(No)、指示入力部107における確定ボタン272によって選択されたキーの入力が確定されたか否かが確認される(STEP205)。
このとき、確定ボタン272が操作されて、選択されたキーの入力が確定されたことが確認されると(Yes)、STEP105に移行した後、第1の実施形態と同様、STEP105〜STEP112における動作を行うことで、入力が確定されたキーによる文字が表示領域202に表示されるとともに、次入力候補文字が存在するときは、次入力候補キーがソフトキーボード203に表示される。又、STEP205において、キーの入力でなく、表示領域202に表示された文字の変換又は確定が指示されたとき(No)、表示領域202に表示された文字の変換又は確定を行った後(STEP113)、STEP101に移行して、記憶部110内の入力データ列用記憶領域を初期化する。
(次入力候補キーの表示動作)
本実施形態においても、第1の実施形態と同様、図6のように、(n−1)番目文字情報エリア30−(n−1)における(n−1)番目文字エリア31−(n−1)に格納されたデータの文字が「α」となるものとし、文字「βa」〜「βh」を示すデータが格納されたn番目文字情報エリア30−na〜30−nhが備えられるものとする。このとき、図22(a)に示す表示部109のソフトキーボード203上における文字「α」を表すキー250が十字キー271によって選択された後、確定ボタン272で入力が確定されると、指示処理部108によって、文字「α」に関するデータが入力されたことが確認される。尚、図22(a)のように、ソフトキーボード203上において、文字「α」を表すキー250の下側に文字「δ」を表す通常キー255が配置されるとともに、文字「α」を表すキー250の左側に文字「γa」〜「γc」を表す通常キー256a〜256cが、又、文字「α」を表すキー250の右側に文字「γd」〜「γf」を表す通常キー256d〜256fが、それぞれ配置される。
そして、記憶部110内の入力データ列用記憶領域に文字「α」を表すデータがn−1番目の文字として記録されるとともに、(n−1)番目文字情報エリア30−(n−1)における(n−1)番目文字入力回数エリア32−(n−1)に格納される入力回数が1回分計数される。このように、図21のフローチャートにおけるSTEP102、STEP201、STEP103、STEP205、及び、STEP105〜STEP109の動作が行われると、次に、STEP111において、次入力候補探索部112が、n番目文字情報エリア30−na〜30−nh内の情報を確認する。よって、次入力候補探索部112は、入力回数の多い文字「βa」〜「βf」の6文字に対するキーを次入力候補キーとして選択する。
このようにして、文字「βa」〜「βf」に対するキーが次入力候補キーとして次入力候補探索部112で選択されると、STEP112に移行し、図22(b)のように、次入力候補キー251a〜251fとして、文字「α」に対するキー250の周囲に配置される。このとき、文字「α」に対するキー250を含む複数のキーが縦一列に配列された列252の両側に隣接した列253a、253bそれぞれにおいて、キー250の両側に近接する位置に次入力候補キー251a〜251fを3つずつ配置する。即ち、列253a,253bに表示される通常キー256a〜256fの上に、次入力候補キー251a〜251fがそれぞれ重なるように表示される。この次入力候補キー251a〜251fは、図22(b)において斜線で示されるように、通常キーと異なる表示形式で表示される。
そして、図22(b)のように、次入力候補キー251a〜251fがキー250の周囲に表示されるときに、STEP201で指示入力部107の十字キー271による操作が確認されると、STEP202において、次入力候補キー251a〜251fが表示されることが確認される。そして、STEP203において、文字「α」を表す通常キー250を示すポインタ270が別の文字「δ」を表す通常キー255を選択するように、ポインタ270の位置が変更されたことが認識されると、STEP204に移行して、ソフトキーボード203上に表示されている次入力候補キー251a〜251fが非表示となる。
即ち、図22(c)のように、文字「βa」〜「βf」に対する次入力候補キー251a〜251fが非表示となるとともに、この次入力候補キー251a〜251fそれぞれの下に表示されている文字「γa」〜「γf」に対する通常キー256a〜256fが表示される。又、STEP203において、文字「βa」〜「βf」に対する次入力候補キー251a〜251fが選択されるように、ポインタ270の位置が変更されたことが認識された場合、次入力候補キー251a〜251fがソフトキーボード203上に表示されたままとなる。
このようにして、文字「α」が入力確定された後に、ソフトキーボード203上に表示されたキーの1つをポインタ270が示すように、十字キー271が操作されることで、図22(b)又は図22(c)のように表示されるソフトキーボード203において、ポインタ270が示すキーの文字が選択される。そして、確定ボタン272が操作されることによって、文字「α」の入力が確定されたときと同様、現在ポインタ270によって示されるキーに応じた文字の入力が行われる。
(詳細な動作例)
図4の構成例による構成となる入力データ履歴テーブルを記憶部110に備える際の情報入力装置101の動作について、図21のフローチャート及び図23〜図30のソフトキーボード203の表示例を参照して説明する。尚、本実施形態において、第1の実施形態と同様、入力データ履歴テーブルに全ての文字が記録されている「きのう」という文字列を入力するときと、入力データ履歴テーブルに最初の1文字のみが記録されている「きし」という文字列を入力するときとを例に挙げて説明する。
1.文字列「きのう」を入力するときの動作
まず、表示部209の表示領域202が表示のない状態であるときに、情報入力装置101のソフトキーボード203による入力が指示されると、記憶部110の入力データ列用記憶領域が初期化される(STEP101)。このとき、まず、十字キー271が操作されて、ソフトキーボード203上の「き」を示す通常キーを示す位置に、ポインタ270が配置されると、ソフトキーボード203におけるキーの選択が成されたことを選択キー検出部150で検出する(STEP102、STEP201)。そして、STEP202で次入力候補キーが表示されていないことが確認される。
その後、ポインタ270が文字「き」を示す通常キーを示した状態で、確定ボタン272が操作されて、文字「き」の入力が確定されると、文字「き」の入力が指示処理部108で確認される(STEP102、STEP201、STEP103、STEP205)。この文字「き」を示すデータが記憶部110の入力データ列用記憶領域に格納されるとともに(STEP105)、図23のように、文字「き」が表示部109の表示領域202に表示される(STEP106)。
そして、入力された文字「き」のデータが1番目に入力された文字のデータであることが確認された後(STEP107)、履歴情報エリア30−1aが参照されて次入力候補文字の存在を確認する(STEP111)。よって、2番目文字情報エリア30−2a〜30−2cそれぞれにおける文字「ょ」、「た」、「の」を表すデータが確認され、次入力方向探索部112において、文字「ょ」、「た」、「の」に対する次入力候補キーが設定され、ソフトキーボード203に表示される(SETP112)。このとき、ソフトキーボード203において、図24のように、文字「か」〜「く」それぞれに隣接した「さ」〜「す」を示す通常キーが配置される位置に、「た」、「ょ」、「の」を示す次入力候補キーが配置された表示が成される。
又、次に、十字キー271が操作されて、ソフトキーボード203上の「の」を示す次入力候補キー上にポインタ270に配置されると、キーの選択が行われたことが確認され(STEP102、STEP201)、ソフトキーボード203上に表示されている次入力候補キーが選択されたことが確認される(STEP202、STEP203)。その後、確定ボタン272が操作されて、文字「の」の入力が確定されると、文字「の」の入力が指示処理部108で確認される(STEP102、STEP201、STEP103、STEP205)。
よって、この文字「きの」を示すデータが記憶部110の入力データ列用記憶領域に格納されるとともに(STEP105)、図25のように、文字「きの」が表示部109の表示領域202に表示される(STEP106)。そして、入力された文字「の」のデータが2番目に入力された文字のデータであることが確認されるとともに(STEP107)、次入力候補文字「の」が選択されたことが確認されるため(STEP108)、記憶部110の入力データ履歴テーブル内の2番目文字情報エリア30−2cにおける情報が更新される(STEP109)。即ち、2番目文字エリア31−2cに文字「の」のデータが格納される2番目文字情報エリア30−2cにおいて、その2番目文字入力回数エリア32−2cに格納された入力回数「6」が1回分計数されて「7」に更新される。
又、このとき、3番目文字情報エリア30−3c,30−3dにおける文字情報により、次入力候補文字の存在が確認された後(STEP111)、この3番目文字情報エリア30−3c,30−3dそれぞれに格納された文字「う」、「み」を表すデータより、文字「う」、「み」に対する次入力候補キーが設定される。よって、文字「う」、「み」に対する次入力候補キーが設定され、ソフトキーボード203に表示される(SETP112)。このとき、ソフトキーボード203において、図26のように、文字「ね」の両側それぞれに隣接した「て」、「へ」を示す通常キーが配置される位置に、「う」、「み」を示す次入力候補キーが配置された表示が成される。
更に、次に、STEP102、及びSTEP201〜STEP203において、ソフトキーボード203上の「う」を示す次入力候補キーにポインタ270に位置したことが確認される。その後、STEP102、STEP201、STEP103、及びSTEP205において、文字「う」の入力が指示処理部108で確認されると、記憶部110の入力データ列用記憶領域には、「きのう」となる文字列によるデータ列が格納されるとともに(STEP105)、「きのう」となる文字列が、図27のように、表示部109の表示領域202に表示される(STEP106)。
そして、入力された文字「う」のデータが3番目に入力された文字のデータであることが確認されるとともに(STEP107)、次入力候補文字「う」が選択されたことが確認されるため(STEP108)、記憶部110の入力データ履歴テーブル内の3番目文字情報エリア30−2cにおける情報が更新される(STEP109)。即ち、3番目文字エリア31−3cに文字「う」のデータが格納される3番目文字情報エリア30−3cにおいて、その3番目文字入力回数エリア32−3cに格納された入力回数「5」が1回分計数されて「6」に更新される。
又、このとき、3番目文字情報エリア30−3cに4番目文字情報エリアが存在しないことが確認され(STEP111)、図28のように、ソフトキーボード203には、通常キーのみが表示されることとなる。そして、表示部109における表示が図28のような状態となっているときに、指示入力部107の十字キー271及び確定ボタン272によって入力文字の変換又は確定が指示されると、STEP102、STEP201、STEP103、及びSTEP205において、この入力文字の変換又は確定を行うことが制御部106によって確認される。そして、指示された入力文字の変換又は確定が行われた後(STEP113)、記憶部110の入力データ列用記憶領域に格納された文字列「きのう」によるデータ列を削除して初期化する(STEP101)。
2.文字列「きし」を入力するときの動作
文字列「きのう」が入力されるときと同様、まず、記憶部110の入力データ列用記憶領域が初期化された後(STEP101)、ソフトキーボード203上の文字「き」を示す通常キーにポインタ270の位置が設置されると、STEP201において、ポインタ270によって文字「き」が指示されたことが確認される。そして、STEP205において、文字「き」の入力が確定されると、文字「き」を示すデータが入力データ列用記憶領域に格納されるとともに(STEP105)、図23のように、文字「き」が表示領域202に表示される(STEP106)。
そして、入力された文字「き」のデータが1番目に入力された文字のデータであることが確認されるとともに(STEP107)、次入力候補文字があることが確認され(STEP111)、文字「ょ」、「た」、「の」に対する次入力候補キーと設定されて、図24のように、表示部109のソフトキーボード203に表示される(STEP112)。この文字「ょ」、「た」、「の」を表す次入力候補キーがソフトキーボード203に表示されているとき、十字キー271が操作されて、ソフトキーボード203上の「く」を示す通常キーを示す位置に、ポインタ270が配置されるものとする。
このとき、STEP201において、ポインタ270によって文字「く」が指示されたことが確認されると、文字「ょ」、「た」、「の」を示す次入力候補キーが表示されていることが確認されるとともに(STEP202)、文字「く」を示す通常キーが選択されたことが確認される(STEP203)。よって、文字「ょ」、「た」、「の」を示す次入力候補キーを非表示とするとともに、図29のように、文字「さ」、「し」、「す」を示す通常キーが表示される(STEP204)。
このようにして、文字「さ」、「し」、「す」を表す次入力候補キーがソフトキーボード203に表示されるとき、ソフトキーボード203上の「し」を示す通常キー上にポインタ270に配置されると、キーの選択が行われたことが確認される(STEP102、STEP201)。そして、ソフトキーボード203に通常キーのみが表示されていることが確認される(STEP202)。その後、STEP205において、文字「し」の入力が確定されると、「きし」となる文字列によるデータ列が格納されとともに(STEP105)、この「きし」となる文字列が、図30のように、表示部109の表示領域202に表示される(STEP106)。
又、入力された文字「し」のデータが2番目に入力された文字のデータであることが確認されるとともに(STEP107)、次入力候補文字「ょ」、「た」、「の」から選択されていないことが確認される(STEP108)。そして、第1の実施形態と同様、記憶部110の入力データ履歴テーブルにおいて、図16のように、履歴情報エリア30−1aに、その2番目文字エリア31−2pに文字「し」を表すデータが格納される新たな2番目文字情報エリア30−2pが追加される(STEP110)。
その後、STEP102、STEP201、STEP103、及びSTEP205において、表示領域202に表示される入力文字の変換又は確定が指示されたことが確認されると、表示領域202における表示が、漢字の「岸」に変換して確定されるか、又は、平仮名の「きし」のままで確定される(STEP113)。そして、記憶部110の入力データ列用記憶領域に格納された文字列「きし」によるデータ列を削除することで、記憶部110の入力データ列用記憶領域を初期化する(STEP101)。
(次入力候補キーの別の表示例)
本実施形態において、ソフトキーボード203における次入力候補キーが図22のように表示されるものとしたが、次入力候補キーの表示は、これに限るものでなくても構わない。ソフトキーボード203における次入力候補キーの別の表示例を、図31〜図33に示すとともに、それぞれの表示例について以下に説明する。尚、図31〜図33の表示例では、上述の動作例のように、文字「き」が入力された後に文字「の」が指定されることで、文字「う」、「み」を示す次入力候補キーが表示されたときのものである。
1.表示例1
本例では、上述の例と異なり、1文字分の次入力候補キーが1文字分の通常キーの上に表示されるのではなく、図31のように、指定された文字の周囲の複数の通常キーを渡る領域に表示される。よって、文字「の」を示す通常キーの周囲に配置される文字「て」、「と」、「ね」、「へ」、「ほ」を示す通常キーの表示の上に、文字「う」、「み」を示す次入力候補キーが表示される。
即ち、文字「て」、「と」を示す通常キーが表示される領域と「ね」を示す通常キーが表示される領域の右半分の領域とによって構成される領域350aに、「う」を示す次入力候補キーが表示され、又、「へ」、「ほ」を示す通常キーが表示される領域と「ね」を示す通常キーが表示される領域の左半分の領域とによって構成される領域350bに、「み」を示す次入力候補キーが表示される。このとき、文字「う」、「み」を示す次入力候補キーは、図31において斜線で示されるように、通常キーと異なる表示形式で表示される。
2.表示例2
本例においても、表示例1と同様、図32のように、指定された文字の周囲の複数の通常キーを渡る領域に表示されるが、入力データ履歴テーブルにおいて確認される入力回数に基づいて、次入力候補文字それぞれの表示される領域が設定される。今、図4に示すように、3番目文字入力回数エリア32−3c,32−3dそれぞれに格納された文字「う」、「み」の入力回数がそれぞれ「5」、「1」であるため、文字「う」を示す次入力候補キーの表示される領域が、文字「み」を示す次入力候補キーの表示される領域より広くなる。
このとき、表示例1と同様、文字「の」を示す通常キーの周囲に配置される文字「て」、「と」、「ね」、「へ」、「ほ」を示す通常キーの表示の上に、文字「う」、「み」を示す次入力候補キーが表示される。そして、文字「て」、「と」、「ね」、「へ」を示す通常キーが表示される領域によって構成される領域351aに、「う」を示す次入力候補キーが表示され、又、「ほ」を示す通常キーが表示される領域351bに、「み」を示す次入力候補キーが表示される。このとき、文字「う」、「み」を示す次入力候補キーは、図32において斜線で示されるように、通常キーと異なる表示形式で表示される。
3.表示例3
本例では、上述の例と異なり、ポインタ270によって指定された次入力候補キーが選択されて入力が確定したとき、入力が確認された文字の通常キーの周囲に新たな次入力候補キーが表示されるのではなく、図33のように、入力が確認された文字の次入力候補キーの周囲に新たな次入力候補キーが表示される。即ち、文字「の」を示す次入力候補キーが選択されて、文字「の」の入力が確定されたとき、文字「う」、「み」を表す次入力候補キーそれぞれが、文字「の」を表す次入力候補キーと隣接するように配置される。即ち、文字「く」、「つ」を表す通常キーそれぞれに、文字「う」、「み」を表す次入力候補キーそれぞれが表示される。
このとき、文字「う」、「み」を示す次入力候補キーは、図33において斜線で示されるように、通常キーと異なる表示形式で表示されるとともに、文字「の」を示す次入力候補キーが通常キーと同様の表示形式で表示される。尚、本例では、選択されている次入力候補キーが通常キーと同様の表示形式で表示されるものとしたが、現在選択されている次入力候補キー、新たに設定された次入力候補キー、及び、通常キーの表示形式それぞれが異なるものとしても構わない。
尚、本実施形態においては、次入力候補キーを表示する際、表示する次入力候補キーの数が6個となるように制限を与えるものとしたが、次入力候補キーの数に制限を与えないものとしても構わない。又、第1の実施形態における表示例2と同様、ソフトキーボード203において、通常キーと次入力候補キーと位置関係を示すための表示が行われるものとしても構わない。更に、本実施形態において、次入力候補キーの表示がされているとき、この次入力候補キー及び現在選択されている文字を表す通常キーと異なるキーをポインタ270が指示すると、次入力候補キーが非表示となるものとしたが、次入力候補キーが表示されて所定時間が経過すると、次入力候補キーが非表示となるようにしても構わない。即ち、次入力候補キーが表示されて所定時間が経過すると、次入力候補キーが非表示となり、この次入力候補キーが重ねて配置される位置の通常キーが表示される。
又、第1の実施形態において、第2の実施形態のように、指示入力部107として十字キー及び確定ボタンを備えるものとし、まず、十字キーによりソフトキーボード203におけるキーが選択されるとともに、確定ボタンで入力が確定されるものとしても構わない。更に、第1の実施形態においても、次入力候補キーが表示されて所定時間が経過すると、次入力候補キーが非表示となるとともに形成された余白が削除されて、通常キーのみから成るソフトキーボード203が表示されるものとしても構わない。
又、第1及び第2の実施形態において、入力された文字に対して1文字分ずつの次入力候補キーが複数表示されるものとしたが、複数文字分による文字列を示す次入力候補キーが表示されるものとしても構わない。即ち、例えば、第1の実施形態において、図4のような構成の入力データ履歴テーブルのように、文字「き」が入力されるとき、文字列「ょう」、「のう」による入力回数が多い場合、図34に示すように、文字「き」の通常キー350の周囲の余白に文字列「ょう」、「のう」による次入力候補キー352a,352bが表示される。