以下に、各発明を実施するための最良の形態を説明する。各実施形態と請求項の関係はおおむね次のようなものである。実施形態1は、主に請求項1〜5について説明する。実施形態2〜4は、主に請求項1〜5に記載の発明に関連する発明について説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
また、以下に記載する各機能ブロックは、ハードウェア、またはメモリ上に展開しハードウェアを制御することでその作用が得られるソフトウェア、またはハードウェア及びソフトウェアの両方として実現されうる。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPU、メモリ、ハードディスクドライブ、CD−ROM/DVD−ROMなどの読み取りドライブ、各種通信用の送受信ポート・インターフェイス・その他の周辺装置などのハードウェア構成部、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラム、その他アプリケーションプログラムなどが挙げられる。
さらに、この発明は装置またはシステムとして実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。またこのような発明の一部をソフトウェアとして構成することもできる。さらにそのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を固定した記録媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である。)
<<実施形態1>>
本実施形態の概要について説明する。本実施形態は、キー押下に応じて文字種別に変換候補を表示する文字入力装置である。
図1は、本実施形態の文字入力装置の一例を示すものである。今、ユーザによって文字入力装置の「2」と、「3」のキーが1回ずつ押されて文字入力が実行された状態を示している。図1上部に示すように、本文字入力装置は0102に入力文字が表示されるとともに、0110に文字種別に変換候補の一覧が表示される。さらに、変換確定が実行されると0101に変換確定後の文字列が表示される。また、入力文字「23」に対し、0111は漢字に変換した場合の変換候補(「傘」等)を、0112はカタカナに変換した場合の候補(「カサ」等)を、0113は英文字入力した場合の候補(「AD」等)を、0114は数字入力した場合の候補(「23」等)を表示している。なお、図で示した例のように入力された文字列に続くと予測される変換候補(例えば、「葛西」、「カサブランカ」、「advertise」等)も表示される場合もある。
このように、本文字入力装置は一の入力で異なる文字種の変換候補を一覧表示する。これによって、ユーザは文字の入力モードを気にすることなく、簡易に文字入力を実行することができる。
<実施形態1:構成> 図2は、本実施形態の機能ブロックの一例を示したものである。 図2に示す本実施形態の「文字入力装置」(0200)は、「入力キー部」(0201)と、「レイアウト部」(0202)と、「変換候補表示部」(0203)と、「選択部」(0204)とを有する。
(文字入力装置 0200) 「文字入力装置」(0200)は、キーを利用して文字入力を行なう装置であって、携帯電話、PDA端末などの移動体端末や、パーソナルコンピュータなどが例示できる。
(入力キー部 0201) 「入力キー部」(0201)は、複数の文字種が一つのキーに割り当てられている。文字種とは、入力した文字列を変換すべき種別をいい、漢字(平仮名を含む)、カタカナ、英文字、数字などが該当する。一般的には、「1」のキーには「1」の他に、「あ」行の文字、記号が割り当てられている。同様に、「2」のキーには「2」、「か」行、「A」〜「C」(小文字も含む、以下同様)が、「3」のキーには「3」、「さ」行、「D」〜「F」が、「4」のキーには「4」、「た」行、「G」〜「I」が、「5」のキーには「5」、「な」行、「J」〜「L」が、「6」のキーには「6」、「は」行、「M」〜「O」が、「7」のキーには「7」、「ま」行、「P」〜「S」が、「8」のキーには「8」、「や」行、「T」〜「V」が、「9」のキーには「9」、「ら」行、「W」〜「Z」が、「0」のキーには「0」、「わ」行、記号がそれぞれ割り当てられている。
(レイアウト部 0202) 「レイアウト部」(0202)は、文字種別に変換候補を表示する文字種別変換候補欄をレイアウトする。文字種別変換候補欄は、文字種別に複数の変換候補を表示するためのスペースをいう。レイアウトは、文字種別変換候補欄における、変換候補の文字種ごとの並び順や、表示面積を決定する処理などが該当する。(詳細については後述する。)また、レイアウトは、文字種別変換候補欄の枠の設定や、表示する候補数の設定などが含まれる場合もある。その他のレイアウト部の処理としては、デフォルトで定められている欄に従って表示するものや、ユーザからの指示に従って表示するものが含まれる場合もある。
(変換候補表示部 0203) 「変換候補表示部」(0203)は、前記キー押下に応じて文字種別変換候補欄に変換候補を表示する。変換候補表示部は、例えば「2」と、「3」のキーが1回ずつ押されて文字入力が実行された場合には、漢字に変換した場合の変換候補(「傘」等)と、カタカナに変換した場合の候補(「カサ」等)と、英文字入力した場合の候補(「AD」等)と、数字入力した場合の候補(「23」等)等を表示する。
(選択部 0204) 「選択部」(0204)は、変換候補表示部(0203)に表示されている変換候補から一つの変換候補を選択して変換確定をするための処理を行なう。選択は、キー操作などによって実現可能である。
<実施形態1:ハードウェア構成> 図3は、本実施形態のハードウェア構成の一例を示す概略図である。この図を利用して、文字入力装置の処理実行におけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。文字入力装置(0300)は、レイアウト部と、変換候補表示部と、における処理を実現するために「CPU(中央演算装置)」(0301)と、「メインメモリ」(0302)と、「記憶装置(又は記憶媒体)」(0303)と、を備える。さらに、上記ハードウェア構成部に加えて、入力キー部と、選択部と、における処理を実現するために「入力インターフェイス」(0304)を備え、記載していないが表示処理を実現するために「出力インターフェイス」(0305)を備え、出力インターフェイスを介してディスプレイ等と接続している。これらは、「システムバス」(0306)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
記憶装置(0303)はCPU(0301)にて実行される各種プログラムや、辞書データなどを記憶している。また、メインメモリ(0302)は記憶装置に記憶されているプログラムを実行するために、そのプログラムを読み出して展開する領域であるワーク領域と、データなどを一時的に格納するデータ領域とを提供する。さらに、このメインメモリや記憶装置にはそれぞれ複数のメモリアドレスが割り当てられており、CPUで実行されるプログラムは、そのメモリアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやり取りを行い、処理することが可能となっている。以上が各ハードウェア構成の機能である。
まず、文字入力装置の電源を入れると、記憶装置に記憶されている変換候補表示プログラム(変換候補表示部)(アドレス01)、レイアウトプログラム(アドレス02)がメインメモリのワーク領域(アドレス11、12)にそれぞれ展開される。
文字入力装置が、入力インターフェイスを介して、利用者からのキー入力を検知した場合には、その入力がトリガとなり、メインメモリのワーク領域に展開された変換候補表示プログラム(アドレス11)がCPUによって実行される。変換候補表示プログラムは、受け付けた入力キーから変換候補を生成し、一旦メインメモリのデータ領域(アドレス100)などに格納しておく。変換候補の生成の際には、アドレス03に格納されている辞書データを読み出して、このデータから変換候補となる文字列を抽出するとしてもよい。なお、辞書データは、日本語辞書、英文字辞書、カタカナ辞書、数字辞書の各データから構成されているものとする。
次に、変換候補のメインメモリへの格納がトリガとなり、メインメモリのワーク領域に展開されたレイアウトプログラム(アドレス12)がCPUによって実行される。レイアウトプログラムは、文字種別変換候補欄における、変換候補の文字種ごとの並び順や、表示面積を決定する。レイアウトプログラムは、決定したレイアウトに基づいて、変換候補をグラフィックメモリに格納し、出力インターフェイスを介して表示装置に出力することによって、文字種別変換候補欄のレイアウトが実現できる。
なお、以上の説明においては、各部はソフトウェアで構成されているものとして説明したがハードウェアで構成されていてもよい。
<実施形態1:処理の流れ> 図4は、本実施形態の文字入力装置における文字入力方法の流れの一例を示したものである。なお、以下に示す処理の流れは、方法、計算機に実行させるためのプログラムで実行することができ、またこのプログラムを計算機によって読取り可能な記録媒体に記録することができる。(本明細書のその他の処理の流れについても同様である。)
まず、キー入力を受け付け、受け付けたキーが文字入力用キーかどうか判定する(S0401)。文字入力用キーでないとの判定結果の場合には、ユーザ操作の動作を実行し(S0402)、キー入力受付待ちに移行する。
文字入力用キーであるとの判定結果の場合には、キー押下に応じて入力された文字列の変換候補を、辞書データを検索することで抽出する(S0403)。(辞書データの検索処理については、後述する。)
次に、文字種別に変換候補を表示する文字種別変換候補欄をレイアウトして、変換候補を表示する(S0404)。さらに、表示した変換候補から一つの変換候補を選択して変換確定をするための処理を行なう(S0405)。最後に、キー入力が終了したかどうか判定を行い(S0406)、キー入力が継続している限り、最初のステップから処理を繰り返す。
なお、図5は、辞書データ検索処理の流れの一例を示したものである。まず、文字入力装置は、辞書データとして、日本語辞書、英文字辞書、カタカナ辞書、数字辞書を記憶装置に保持している。(ここで、数字辞書とは、数字に意味があるもの(例えば、年号、時間、電話番号、ユーザが入力した数字など)が記憶されている辞書のことである。具体的には、入力記録やアドレス帳等がメモリにある場合において、「090」等の入力がされた場合には、電話番号であると判定し、アドレス帳内にある電話番号の候補を数字候補欄に、あるいは、登録された名前を変換候補として漢字、カナ、英語欄に表示可能である。)各辞書には、複数の単語が登録されており、日々更新される辞書データをネットワークから適時ダウンロードし、更新するような仕組みであってもよい。
最初に、入力文字列を一時的に記憶する(S0501)。次に、入力文字列を含む言葉を日本語辞書データから検索し、入力予測が高い順に候補を並べる(S0502)。なお、ここでいう入力予測が高い順とは、入力頻度が多い単語ほど入力予測が高いものとする。さらに、入力文字列を含む言葉を英字辞書データから検索し、入力予測が高い順に候補を並べる(S0503)。その次に、入力文字列を含む言葉をカタカナ辞書データから検索し、入力予測が高い順に候補を並べる(S0504)。最後に、入力文字列を含む言葉を数字辞書データから検索し、入力予測が高い順に候補を並べる(S0505)。
<実施形態1:効果> 本実施形態は、キー押下に応じて文字種別に変換候補を表示する文字入力装置である。本文字入力装置は一の入力で異なる文字種の変換候補を一覧表示できることによって、ユーザは文字の入力モードを気にすることなく、簡易に文字入力を実行することができる。
<<実施形態2>>
本実施形態の概要について説明する。本実施形態は、選択された変換候補の文字種を取得して、次に選択されるであろう文字種を予測し、この予測結果に基づいて文字種別候補欄のレイアウト変更命令を出力することに特徴を有する文字入力装置である。
<実施形態2:構成> 図6は、本実施形態の機能ブロックの一例を示したものである。 図6に示す本実施形態の「文字入力装置」(0600)は、「入力キー部」(0601)と、「レイアウト部」(0602)と、「変換候補表示部」(0603)と、「選択部」(0604)と、さらに、「次文字種予測部」(0605)と、「第一レイアウト変更命令部」(0606)と、を有する。
(次文字種予測部 0605) 「次文字種予測部」(0605)は、選択部(0604)で選択された変換候補の文字種を取得して、次に選択されるであろう文字種を予測する。次文字種は、例えば、同種の文字種が連続する、あるいは、ある文字種の後は特定の文字種が続くなどの一定の法則に基づいて予測処理を実行する。一定の法則は、履歴に基づく統計によって定め、予測結果を反映して精度を高めることも想定している。なお、予測は最も可能性の高いものを算出するだけでなく、文字種ごとに順位づけを行なってもよい。一定の法則の具体例としては、「午前」、「午後」、「AM」、「PM」などの文字列の後には次文字種として数字が高確率にて予測されるものなどが列挙できる。
(第一レイアウト変更命令部 0606) 「第一レイアウト変更命令部」(0606)は、次文字種予測部(0605)での予測結果に基づいてレイアウト部(0602)に対して文字種別候補欄のレイアウト変更命令を出力する。レイアウト変更命令は、入力される可能性が高い文字種順に、文字種別変換候補欄の左から配置するなどの命令が例示できる。
その他各部の処理については、実施形態1と同様である。
<実施形態2:ハードウェア構成> 図7は、本実施形態のハードウェア構成の一例を示す概略図である。この図を利用して、文字入力装置の処理実行におけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて、主に実施形態1との差異を中心に説明する。文字入力装置(0700)は、次文字種予測部と、第一レイアウト変更命令部等と、における処理を実現するために「CPU(中央演算装置)」(0701)と、「メインメモリ」(0702)と、「記憶装置(又は記憶媒体)」(0703)と、を備える。さらに、上記ハードウェア構成部に加えて、「入力インターフェイス」(0704)と、「出力インターフェイス」(0705)を備え、出力インターフェイスを介してディスプレイ等と接続している。これらは、「システムバス」(0706)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
記憶装置(0703)はCPU(0701)にて実行される各種プログラムや、辞書データ、次文字種予測データなどを記憶している。また、メインメモリ(0702)は記憶装置に記憶されているプログラムを実行するために、そのプログラムを読み出して展開する領域であるワーク領域と、データなどを一時的に格納するデータ領域とを提供する。
まず、文字入力装置の電源を入れると、記憶装置に記憶されている次文字種予測プログラム(次文字種予測部)(アドレス03)、第一レイアウト変更命令プログラム(第一レイアウト変更命令部)(アドレス04)等がメインメモリのワーク領域(アドレス11から14)にそれぞれ展開される。
文字入力装置が、入力インターフェイスを介して、利用者からの変換候補の選択操作を検知した場合には、その入力がトリガとなり、メインメモリのワーク領域に展開された次文字種予測プログラム(アドレス13)がCPUによって実行される。次文字種予測プログラムは、選択された変換候補の文字種を取得し、一旦メインメモリのデータ領域(アドレス200)などに格納しておいて、アドレス06に格納されている次文字種予測データを読み出して、このデータとの比較処理を実行することによって、次文字種を予測するとしてもよい。予測した次文字種は、メインメモリのデータ領域(アドレス201)などに格納する。
次に、次文字種のメインメモリへの格納がトリガとなり、メインメモリのワーク領域に展開された第一レイアウト変更命令プログラム(アドレス14)がCPUによって実行される。第一レイアウト変更命令プログラムは、メインメモリのデータ領域(アドレス201)に格納された次文字種の予測結果に基づいて、文字種別変換候補欄における、変換候補の文字種ごとの並び順などを変更するための命令を生成する。具体的には、次文字種の可能性が高い順に文字種別変換候補欄の左から配置するなどの命令が例示できる。生成したレイアウト変更命令は、メインメモリのデータ領域(アドレス202)などに格納する。
その次に、レイアウト変更命令のメインメモリへの格納がトリガとなり、メインメモリのワーク領域に展開されたレイアウトプログラム(アドレス12)がCPUによって実行される。レイアウトプログラムは、レイアウト変更命令に従って、変換候補をグラフィックメモリに格納し、出力インターフェイスを介して表示装置に出力することによって、文字種別変換候補欄のレイアウトが実現できる。
<実施形態2:処理の流れ> 図8は、本実施形態の文字入力装置における文字入力方法の流れの一例を示したものである。
まず、キー入力を受け付け、受け付けたキーが文字入力用キーかどうか判定する(S0801)。文字入力用キーでないとの判定結果の場合には、ユーザ操作の動作を実行し(S0802)、キー入力受付待ちに移行する。文字入力用キーであるとの判定結果の場合には、キー押下に応じて入力された文字列の変換候補を、辞書データを検索することで抽出する(S0803)。ここまでは実施形態1と同様である。
次に、既に選択されている変換候補の文字種を取得して、次に選択されるであろう文字種を予測する(S0804)。さらに、先の予測結果に基づいて文字種別候補欄のレイアウト変更命令を出力する(S0805)。その次に、レイアウト変更命令に従って、文字種別変換候補欄をレイアウトして、変換候補を表示する(S0806)。さらに、表示した変換候補から一つの変換候補を選択して変換確定をするための処理を行なう(S0807)。このとき、次文字種の予測結果と、ユーザの選択とを次文字種予測データとして記憶装置に保存するとしてもよい。最後に、キー入力が終了したかどうか判定を行い(S0808)、キー入力が継続している限り、最初のステップから処理を繰り返す。
<実施形態2:効果> 本実施形態は、選択された変換候補の文字種を取得して、次に選択されるであろう文字種を予測し、この予測結果に基づいて文字種別候補欄のレイアウト変更命令を出力することに特徴を有する文字入力装置である。次に入力される可能性が高い文字種の変換候補が見やすい位置に配置されて表示されるため、入力効率が上がる効果が期待できる。
<<実施形態3>>
本実施形態の概要について説明する。本実施形態は、文字種の選択履歴を含む変換確定履歴に基づいて変換確定後の次変換候補を出力することに特徴を有する文字入力装置である。
<実施形態3:構成> 図9は、本実施形態の機能ブロックの一例を示したものである。 図9に示す本実施形態の「文字入力装置」(0900)は、「入力キー部」(0901)と、「レイアウト部」(0902)と、「変換候補表示部」(0903)と、「選択部」(0904)と、さらに、「変換確定履歴記録部」(0905)と、「変換候補予測部」(0906)と、を有する。なお、図示していないがさらに「次文字種予測部」と、「第一レイアウト変更命令部」と有する場合もある。
(変換確定履歴記録部 0905) 「変換確定履歴記録部」(0905)は、文字種の選択履歴を含む変換確定履歴を記録する。変換確定履歴は、文字種の選択履歴の他に、文字列の入力、変換、確定の履歴などが含まれる。
(変換予測部 0906) 「変換候補予測部」(0906)は、変換確定履歴に基づいて変換確定後の次変換候補を出力する。次変換候補は、先行する文字列に継続する文字列として変換確定される可能性が高い変換候補をいう。次変換候補は、具体的には、所定の数字(例えば、電話番号など)の後には特定の文字列(例えば、電話番号の宛先)が変換確定される確率が高い場合に、当該数字の入力で文字列「丸の内病院」を次変換候補として出力することなどが例示できる。
また、別の例としては、先行する文字列(例えば、「シャープ」など)の後には特定の文字列(例えば、「ペンシル」)が変換確定される確率が高い場合に、当該数字の入力で文字列「シャープペンシル」を次変換候補として出力することなどが例示できる。
その他各部の処理については、実施形態1と同様である。
<実施形態3:ハードウェア構成> 図10は、本実施形態のハードウェア構成の一例を示す概略図である。この図を利用して、文字入力装置の処理実行におけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて、主に実施形態1、2との差異を中心に説明する。文字入力装置(1000)は、変換確定履歴記録部と、変換候補予測部等と、における処理を実現するために「CPU(中央演算装置)」(1001)と、「メインメモリ」(1002)と、「記憶装置(又は記憶媒体)」(1003)と、を備える。さらに、上記ハードウェア構成部に加えて、「入力インターフェイス」(1004)と、「出力インターフェイス」(1005)を備え、出力インターフェイスを介してディスプレイ等と接続している。これらは、「システムバス」(1006)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
記憶装置(1003)はCPU(1001)にて実行される各種プログラムや、辞書データ、変換確定履歴などを記憶している。また、メインメモリ(1002)は記憶装置に記憶されているプログラムを実行するために、そのプログラムを読み出して展開する領域であるワーク領域と、データなどを一時的に格納するデータ領域とを提供する。
まず、文字入力装置の電源を入れると、記憶装置に記憶されている変換確定履歴記録プログラム(変換確定履歴記録部)(アドレス03)、変換候補予測プログラム(変換候補予測部)(アドレス04)等がメインメモリのワーク領域(アドレス11から14)にそれぞれ展開される。
文字入力装置が、入力インターフェイスを介して、利用者からの変換候補の選択操作を検知した場合には、その入力がトリガとなり、メインメモリのワーク領域に展開された変換確定履歴記録プログラム(アドレス13)がCPUによって実行される。変換確定履歴記録プログラムは、選択された文字種などを含む変換確定履歴を取得し、記憶装置(アドレス06)に記録する。
次に、変換確定履歴の記憶装置への格納がトリガとなり、メインメモリのワーク領域に展開された変換候補予測プログラム(アドレス14)がCPUによって実行される。変換候補予測プログラムは、記憶装置(アドレス06)に記録された変換確定履歴に基づいて、入力文字列に後方一致する文字列を検索する。一致する文字列が得られた場合には、これを次変換候補としてメインメモリのデータ領域(アドレス200)などに格納する。
次に、次変換候補のメインメモリへの格納がトリガとなり、メインメモリのワーク領域に展開された変換候補表示プログラム(アドレス11)がCPUによって実行される。変換候補表示プログラムは、出力インターフェイスを介して、次変換候補を含む変換候補を表示装置に出力する。
<実施形態3:処理の流れ> 図11は、本実施形態の文字入力装置における文字入力方法の流れの一例を示したものである。
まず、キー入力を受け付け、受け付けたキーが文字入力用キーかどうか判定する(S1101)。文字入力用キーでないとの判定結果の場合には、ユーザ操作の動作を実行し(S1102)、キー入力受付待ちに移行する。文字入力用キーであるとの判定結果の場合には、キー押下に応じて入力された文字列の変換候補を、辞書データを検索することで抽出する(S1103)。ここまでは実施形態1、2と同様である。
次に、変換確定履歴に基づいて変換確定後の次変換候補を出力する(S1104)。その次に、文字種別変換候補欄をレイアウトして、変換候補を表示する(S1105)。さらに、表示した変換候補から一つの変換候補を選択して変換確定をするための処理を行なう(S1106)。このとき、変換確定された変換候補の変換確定履歴を記録する(S1107)。最後に、キー入力が終了したかどうか判定を行い(S1108)、キー入力が継続している限り、最初のステップから処理を繰り返す。
<実施形態3:効果> 本実施形態は、文字種の選択履歴を含む変換確定履歴に基づいて変換確定後の次変換候補を出力することに特徴を有する文字入力装置である。次に入力される可能性が高い変換候補が出力されるため、入力効率がさらに上がる効果が期待できる。
<<実施形態4>>
本実施形態の概要について説明する。本実施形態は次変換候補予測部での予測結果に基づいてレイアウト部に対して文字種別候補欄のレイアウト面積変更命令を出力することに特徴を有する文字入力装置である。
<実施形態4:構成> 図12は、本実施形態の機能ブロックの一例を示したものである。 図12に示す本実施形態の「文字入力装置」(1200)は、「入力キー部」(1201)と、「レイアウト部」(1202)と、「変換候補表示部」(1203)と、「選択部」(1204)と、「変換確定履歴記録部」(1205)と、「変換候補予測部」(1206)と、さらに、「第二レイアウト変更命令部」(1207)とを有する。なお、図示していないがさらに「次文字種予測部」と、「第一レイアウト変更命令部」と有する場合もある。
(第二レイアウト変更命令部 1207) 「第二レイアウト変更命令部」(1207)は、変換候補予測部(1206)での予測結果に基づいてレイアウト部(1202)に対して文字種別候補欄のレイアウト面積変更命令を出力する。レイアウト面積変更命令は、次変換候補の個数や、文字列の長さに応じて、文字種別変換候補欄に占める文字種ごとの配置面積を変更するなどの命令が例示できる。
その他各部の処理については、実施形態1と同様である。
<実施形態4:ハードウェア構成> 図13は、本実施形態のハードウェア構成の一例を示す概略図である。この図を利用して、文字入力装置の処理実行におけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて、主に実施形態1から3との差異を中心に説明する。文字入力装置(1300)は、第二レイアウト変更命令部等における処理を実現するために「CPU(中央演算装置)」(1301)と、「メインメモリ」(1302)と、「記憶装置(又は記憶媒体)」(1303)と、を備える。さらに、上記ハードウェア構成部に加えて、「入力インターフェイス」(1304)と、「出力インターフェイス」(1305)を備え、出力インターフェイスを介してディスプレイ等と接続している。これらは、「システムバス」(1306)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
記憶装置(1303)はCPU(1301)にて実行される各種プログラムや、辞書データ、変換確定履歴などを記憶している。また、メインメモリ(1302)は記憶装置に記憶されているプログラムを実行するために、そのプログラムを読み出して展開する領域であるワーク領域と、データなどを一時的に格納するデータ領域とを提供する。
まず、文字入力装置の電源を入れると、記憶装置に記憶されている第二レイアウト変更命令プログラム(第二レイアウト変更命令部)(アドレス05)等がメインメモリのワーク領域(アドレス11から15)にそれぞれ展開される。
文字入力装置が、入力インターフェイスを介して、利用者からの変換候補の選択操作を検知した場合には、その入力がトリガとなり、メインメモリのワーク領域に展開された変換確定履歴記録プログラム(アドレス13)がCPUによって実行される。変換確定履歴記録プログラムは、選択された文字種などを含む変換確定履歴を取得し、記憶装置(アドレス07)に記録する。
次に、変換確定履歴の記憶装置への格納がトリガとなり、メインメモリのワーク領域に展開された変換候補予測プログラム(アドレス14)がCPUによって実行される。変換候補予測プログラムは、記憶装置(アドレス07)に記録された変換確定履歴に基づいて、入力文字列に後方一致する文字列を検索する。一致する文字列が得られた場合には、これを次変換候補としてメインメモリのデータ領域(アドレス200)などに格納する。
次に、次変換候補のメインメモリへの格納がトリガとなり、メインメモリのワーク領域に展開された第二レイアウト変更命令プログラム(アドレス15)がCPUによって実行される。第二レイアウト変更命令プログラムは、メインメモリのデータ領域(アドレス200)に格納された次変換候補の予測結果に基づいて、文字種別変換候補欄に占める変換候補の文字種ごとの配置面積などを変更するための命令を生成する。具体的には、次変換候補の個数が多い文字種や、長い文字列を含む文字種は広い面積を確保するなどの命令が例示できる。生成したレイアウト面積変更命令は、メインメモリのデータ領域(アドレス201)などに格納する。
その次に、レイアウト面積変更命令のメインメモリへの格納がトリガとなり、メインメモリのワーク領域に展開されたレイアウトプログラム(アドレス12)がCPUによって実行される。レイアウトプログラムは、レイアウト面積変更命令に従って、変換候補をグラフィックメモリに格納し、出力インターフェイスを介して表示装置に出力することによって、文字種別変換候補欄のレイアウトが実現できる。
<実施形態4:処理の流れ> 図14は、本実施形態の文字入力装置における文字入力方法の流れの一例を示したものである。
まず、キー入力を受け付け、受け付けたキーが文字入力用キーかどうか判定する(S1401)。文字入力用キーでないとの判定結果の場合には、ユーザ操作の動作を実行し(S1402)、キー入力受付待ちに移行する。文字入力用キーであるとの判定結果の場合には、キー押下に応じて入力された文字列の変換候補を、辞書データを検索することで抽出する(S1403)。ここまでは実施形態1から3と同様である。
次に、変換確定履歴に基づいて変換確定後の次変換候補を出力する(S1404)。その次に、先の予測結果に基づいて文字種別候補欄のレイアウト変更命令を出力する(S1405)。その次に、レイアウト変更命令に従って、文字種別変換候補欄をレイアウトして、変換候補を表示する(S1406)。さらに、表示した変換候補から一つの変換候補を選択して変換確定をするための処理を行なう(S1407)。このとき、変換確定された変換候補の変換確定履歴を記録する(S1408)。最後に、キー入力が終了したかどうか判定を行い(S1409)、キー入力が継続している限り、最初のステップから処理を繰り返す。
<実施形態4:効果> 本実施形態は、次変換候補予測部での予測結果に基づいてレイアウト部に対して文字種別候補欄のレイアウト面積変更命令を出力することに特徴を有する文字入力装置である。必要に応じて文字種別候補欄の面積が適切に変更されるため、見やすい表示となる効果が期待できる。