JP4457662B2 - 電極検査方法および電極検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は基板上に形成された電極の検査に関するものであり、特にプラズマディスプレイパネル(PDP)の基板に形成される電極の検査方法および検査装置に関するものである。
一般に、PDPは2枚のガラス基板である前面基板と背面基板とを貼り合わせ、前面基板と背面基板との間に形成される放電空間にネオン(Ne)とキセノン(Xe)等の希ガスを封入した構造になっている。前面基板上には、走査電極と維持電極とからなる表示電極が複数形成され、その表示電極を覆うように誘電体層が形成され、誘電体層上に保護層が形成されている。背面基板上には、表示電極と直交する方向に複数のアドレス電極と隔壁が形成され、隔壁で仕切られた領域に蛍光体層が形成されている。そして、表示電極とアドレス電極に所定の電圧を印加して放電を発生させ、この放電によって生じる紫外線で蛍光体層を発光させることにより画像表示を行う。
このようなPDPの製造工程においては、表示電極やアドレス電極をガラス基板上に形成すると、形成した電極の一部に断線や欠け、隣接する電極間の短絡といった不良が発生することがある。そこで、例えば特許文献1に開示されているように、形成した電極について検査が行われる。
特開2002−214275号公報
ところで、近年、PDPに対して低消費電力、高輝度化の要求が高まっており、また高精細化が進んでいる。そのためパネル画素数は、ワイドVGA(垂直方向850画素、水平方向480画素)、XGA(垂直方向1024画素、水平方向768画素)からHDTV(垂直方向1920画素、水平方向1080画素)へと高精細化する傾向であり、1画素のセルピッチも小さくなる。これに伴い、電極の幅もかなり狭くなっており、このような電極に対応できる電極検査が要望される。
本発明はこのような現状に鑑みてなされたものであり、PDP等を製造する際に基板上に形成された電極の不良箇所を容易かつ迅速に検出することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明は、基板上に形成された電極の検査方法において、前記電極の一端部のみに前記電極の温度を制御する電極温度調節手段を接触させ、前記基板と前記電極のそれぞれの温度を異ならせ、前記電極が形成された電極領域およびその電極領域以外の非電極領域から放射される赤外線を検出することにより電極の検査を行い、前記基板の赤外線放射率が前記電極の赤外線放射率よりも小さい場合には、前記基板の温度を前記電極の温度よりも低くし、前記基板の赤外線放射率が前記電極の赤外線放射率よりも大きい場合には、前記基板の温度を前記電極の温度よりも高くすることを特徴とする電極検査方法である。
また、本発明は、基板上に形成された電極の検査装置において、前記基板の温度を制御する基板温度調節手段と、前記電極の温度を制御する電極温度調節手段と、前記電極が形成された電極領域およびその電極領域以外の非電極領域から放射される赤外線を検出する赤外線検出手段とを有し、前記電極温度調節手段は前記電極の一端部のみに接触するように構成されたことを特徴とする電極検査装置である。
本発明によれば、PDP等を製造する際に基板上に形成された電極の不良箇所を容易かつ迅速に検出することができる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、基板上に形成された電極の検査方法において、前記電極の一端部のみに前記電極の温度を制御する電極温度調節手段を接触させ、前記基板と前記電極のそれぞれの温度を異ならせ、前記電極が形成された電極領域およびその電極領域以外の非電極領域から放射される赤外線を検出することにより電極の検査を行い、前記基板の赤外線放射率が前記電極の赤外線放射率よりも小さい場合には、前記基板の温度を前記電極の温度よりも低くし、前記基板の赤外線放射率が前記電極の赤外線放射率よりも大きい場合には、前記基板の温度を前記電極の温度よりも高くすることを特徴とする電極検査方法である。
また、請求項に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、基板および電極の温度を−66℃〜89℃の範囲で設定することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、基板上に形成された電極の検査装置において、前記基板の温度を制御する基板温度調節手段と、前記電極の温度を制御する電極温度調節手段と、前記電極が形成された電極領域およびその電極領域以外の非電極領域から放射される赤外線を検出する赤外線検出手段とを有し、前記電極温度調節手段は前記電極の一端部のみに接触するように構成されたことを特徴とする電極検査装置である。
また、請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、基板温度調節手段は基板を加熱する手段を有するとともに電極温度調節手段は電極を冷却する手段を有するか、または、基板温度調節手段は基板を冷却する手段を有するとともに電極温度調節手段は電極を加熱する手段を有することを特徴とする。
また、請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、基板および電極の温度を−66℃〜89℃の範囲で設定することを特徴とする。
以下、本発明の一実施の形態について図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
まず、PDPの構造について図1を用いて説明する。図1(a)はPDPの一部分を所定方向に切った断面図であり、同図(b)は前記所定方向に対して垂直な方向に切った断面図である。
ガラス基板である前面基板1上には、ストライプ状の走査電極2および維持電極3が対となった表示電極が複数形成されており、走査電極2および維持電極3を覆うように誘電体層4が形成され、誘電体層4上に酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層5が形成されている。走査電極2および維持電極3は、それぞれ、インジウムスズ酸化物(ITO)等からなる透明電極6と、透明電極6上に形成された銀(Ag)等からなる金属電極7とにより構成されている。
また、背面基板8上にはストライプ状のアドレス電極9が複数形成されており、アドレス電極9を覆うように誘電体層10が形成されている。さらに、誘電体層10上にはアドレス電極9の間に位置するようにアドレス電極9に平行な隔壁11が形成されている。そして、隣接する隔壁11間には赤(R)、緑(G)、青(B)に発光する蛍光体層12が1色ずつ順に形成されている。
前面基板1と背面基板8とは、走査電極2および維持電極3とアドレス電極9とが直交するように対向配置されて周囲が密閉され、基板間に形成される放電空間にはNeとXe等の希ガスが封入されている。表示を行う際の最小単位であるセルは、走査電極2および維持電極3とアドレス電極9との立体交差部に形成される。走査電極2とアドレス電極9とに電圧を印加して表示を行うセルを選択し、走査電極2と維持電極3との間に交流電圧を印加して、各セルにおける放電によって生じる真空紫外線により蛍光体層12を発光させ、前面基板1を透過する光で画像表示を行うものである。
このようなPDPを製造する場合、前面基板1と背面基板8のそれぞれの上に、電極等の所定の構造物を順次積層して形成した後、前面基板1と背面基板8とを貼り合わせる。電極の形成方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、メッキ法、スクリーン印刷法、コーティング法、フィルムラミネート法等によってガラス基板上に電極材料の膜を形成した後、その膜をフォトリソグラフィー法によってパターニングする方法や、スクリーン印刷あるいはオフセット印刷によりパターニング印刷する方法がある。また、誘電体層4、10はスクリーン印刷法やフィルムラミネート法等により形成される。隔壁11は、隔壁材料の膜を形成してサンドブラスト法によって切削する方法や、感光性ペーストを成膜してリソグラフィーによりパターニングする方法等によって形成される。蛍光体層12は、スクリーン印刷により隣接する隔壁11間にR、G、B各色の蛍光体ペーストを選択的に充填する方法等によって形成される。
そして、PDPの製造工程においては、走査電極2、維持電極3、アドレス電極9の電極を基板上に形成した後、形成した電極に断線等のような不良が発生していないかどうかを確認するために、電極検査を行う。図2は前面基板1上に走査電極2および維持電極3を形成したときの平面図であり、走査電極2と維持電極3はそれぞれ前面基板1の対向する辺に引き出され、各辺の端部に設けられた端子に接続されている。このように基板上に形成された電極について検査を行う。以下に、本発明の実施の形態1による電極検査装置について、図面を参照しながら説明する。
図3は電極検査装置の概略構成図である。図3に示すように、電極13が形成された検査対象の基板14は検査台15上に載置され、電極検査が行われる。検査台15の上部には熱伝導体16が設けられており、検査台15内には、熱伝導体16の下部に接するように、電気抵抗ヒーター等のようなヒーター17と熱電対18が複数設けられている。温度制御装置19は、熱電対18からの温度情報に基づいてヒーター17を制御するものである。検査対象の基板14は真空吸着装置(図示せず)によって熱伝導体16に吸着固定される。基板14の温度は、温度制御装置19でヒーター17を制御することによって基板面内においてほぼ均一に維持することができる。また、基板14上に形成された電極13および基板14から放射される赤外線を検出するための赤外線カメラ(赤外線検出手段)20と、赤外線カメラ20からのデータを処理し、不良箇所を特定するための演算処理部21と、不良箇所の位置座標を記憶するための記憶部22とを有している。例えば線幅が70μmの電極13について電極検査するためには、赤外線カメラ20は10μm□程度の解像度を持つものが望ましい。
また、図4に示すように、基板14上に形成した電極13を冷却して低温に保持するために、ペルチェ素子23と熱電対(図示せず)が多数設けられ、ペルチェ素子23が装着された熱伝導体24が電極13に接触する構成となっている。温度制御装置25は、熱電対からの温度情報に基づいてペルチェ素子23を制御するものであり、これによって電極13の温度をほぼ均一に維持することができる。なお、電極13および基板14は、それぞれ前述した金属電極7および前面基板1に対応するものであり、透明電極6は省略している。また、図3においては、図4で示したペルチェ素子23、熱伝導体24および温度制御装置25を省略している。
上記のように電極検査装置は、検査対象の基板14の温度を一定に保つための基板温度調節手段と、基板14上に形成された電極13の温度を一定に保つための電極温度調節手段と、不良箇所認識手段を有している。すなわち、熱伝導体16、ヒーター17、熱電対18および温度制御装置19によって基板温度調節手段を構成し、ペルチェ素子23、熱伝導体24、温度制御装置25および熱電対によって電極温度調節手段を構成し、赤外線カメラ20、演算処理部21および記憶部22によって不良箇所認識手段を構成している。なお、図示していないが、電極検査装置は、電極13および基板14から放射される赤外線のみを検出することができるように、周囲からの放射赤外線を遮蔽するための暗幕内に設置されている。
次に、この電極検査装置を用いて電極検査を行う方法について説明する。まず、電極13が形成された検査対象の基板14を、検査台15上部の熱伝導体16上の所定位置に設置し、真空吸着装置によって吸着固定する。また、ペルチェ素子23が装着された熱伝導体24を基板14上の電極13に接触させる。そして、基板温度調節手段によって基板14を所定の温度に保ち、電極温度調節手段によって電極13を所定の温度に保つようにする。例えば、基板14の温度を50℃とし、電極13の温度を−20℃に保つように制御したとする。このとき、電極13の部分(電極領域という)と、電極13が形成されていない基板14の部分(非電極領域という)からは下記のプランクの法則に従い、赤外線が放射されている。
プランクの法則:Wλ=ελ・C1・λ-5/{exp(C2/λT)−1}
Wλ:波長λにおける放射強度
ελ:波長λにおける放射率
1:3.74×10-16(W・m2
2:1.44×10-2(m・K)
T:温度 (K)
また、温度T(K)における放射赤外線のピーク波長(赤外線の放射強度が最大となる波長)λmax(μm)は、以下のウィーンの法則に従う。
ウィーンの法則:λmax=2898/T
プランクの法則によると、50℃近辺の温度域で保たれている非電極領域から放射される赤外線(波長6〜12μm)の放射強度(赤外線量という)と、−20℃近辺の温度域で保たれている電極領域から放射される赤外線(波長8.5〜14.5μm)の放射強度は、赤外線の放射率が電極領域と非電極領域とで同等である場合、大きな差が発生し、電極領域から放射された赤外線量は非電極領域から放射された赤外線量に比べてかなり少なくなる。そのために、赤外線カメラ20は電極領域と非電極領域のコントラストを十分に認識することができる。
ここで、電極13に断線があれば、断線箇所から先の部分(熱伝導体24が接触していない側の部分)の赤外線量は正常な電極領域よりも多くなり、また電極13の間が短絡していれば、その部分の赤外線量は正常な非電極領域よりも少なくなる。このようにして、電極領域および非電極領域から放射された赤外線は、赤外線カメラ20により測定、定量され、その情報は信号ケーブルを通じて演算処理部21に送られ、電極13の不良箇所と不良の程度、不良の種類を特定することができる。ここで不良の判定には、電極13が一定間隔の規則性を以って配置されていることを利用した比較法や、本来の電極パターンから予見できるパターンマッチング法などを利用することができる。さらにそのデータを記憶部22に記憶させることによって、電極13の不良部分を修正する作業を容易にすることができ、プロセスの改善につなげることができる。
本実施の形態1では、電極13の材料と基板14の材料の赤外線放射率が同等であっても、基板14を電極13よりも高温に保つことで放射される赤外線量を変えることができるので、温度による赤外線量の違いから電極13の不良箇所を容易に検出することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2による電極検査装置について、図面を参照しながら説明する。
図5は実施の形態2による電極検査装置の概略構成図である。図5に示すように、電極13が形成された検査対象の基板14は検査台15上に載置され、電極検査が行われる。検査台15の上部には熱伝導体16が設けられており、検査台15内には、熱伝導体16の下部に接するように、ペルチェ素子26と熱電対18が複数設けられている。温度制御装置27は、熱電対18からの温度情報に基づいてペルチェ素子26を制御するものである。検査対象の基板14は真空吸着装置(図示せず)によって熱伝導体16に吸着固定される。基板14の温度は、温度制御装置27でペルチェ素子26を制御することによって基板面内においてほぼ均一に維持することができる。また、基板14上に形成された電極13および基板14から放射される赤外線を検出するための赤外線カメラ(赤外線検出手段)20と、赤外線カメラ20からのデータを処理し、不良箇所を特定するための演算処理部21と、不良箇所の位置座標を記憶するための記憶部22とを有しており、実施の形態1の場合と同じである。
また、図6に示すように、基板14上に形成した電極13を加熱して高温に保持するために、電極加熱用のヒーター28と熱電対(図示せず)が設けられ、ヒーター28が装着された熱伝導体24が電極13に接触する構成となっている。温度制御装置29は、熱電対からの温度情報に基づいてヒーター28を制御するものであり、これによって電極13の温度をほぼ均一に維持することができる。なお、図5においては、図6で示した熱伝導体24、ヒーター28および温度制御装置29を省略している。
上記のように電極検査装置は、検査対象の基板14の温度を一定に保つための基板温度調節手段と、基板14上に形成された電極13の温度を一定に保つための電極温度調節手段と、不良箇所認識手段を有している。すなわち、熱伝導体16、ペルチェ素子26、熱電対18および温度制御装置27によって基板温度調節手段を構成し、熱伝導体24、ヒーター28、温度制御装置29および熱電対によって電極温度調節手段を構成し、赤外線カメラ20、演算処理部21および記憶部22によって不良箇所認識手段を構成している。なお、図示していないが、電極検査装置は、電極13および基板14から放射される赤外線のみを検出することができるように、周囲からの放射赤外線を遮蔽するための暗幕内に設置されている。
次に、この電極検査装置を用いて電極検査を行う方法について説明する。まず、電極13が形成された検査対象の基板14を、検査台15上部の熱伝導体16上の所定位置に設置し、真空吸着装置によって吸着固定する。また、ヒーター28が装着された熱伝導体24を基板14上の電極13に接触させる。そして、基板温度調節手段によって基板14を所定の温度に保ち、電極温度調節手段によって電極13を所定の温度に保つようにする。例えば、基板14の温度を−20℃とし、電極13の温度を50℃に保つように制御したとする。このとき、電極13の部分(電極領域という)と、電極13が形成されていない基板14の部分(非電極領域という)からは前述したプランクの法則に従い、赤外線が放射されている。
プランクの法則によると、50℃近辺の温度域で保たれている電極領域から放射される赤外線(波長6〜12μm)の赤外線量と、−20℃近辺の温度域で保たれている電極領域から放射される赤外線(波長8.5〜14.5μm)の赤外線量は、赤外線の放射率が電極領域と非電極領域とで同等である場合、大きな差が発生し、非電極領域から放射された赤外線量は電極領域から放射された赤外線量に比べてかなり少なくなる。そのため、赤外線カメラ20は電極領域と非電極領域のコントラストを十分に認識することができる。
ここで、電極13に断線があれば、断線箇所から先の部分(熱伝導体24が接触していない側の部分)の赤外線量は正常な電極領域よりも少なくなり、また電極13の間が短絡していれば、その部分の赤外線量は正常な非電極領域よりも多くなる。このようにして、電極領域および非電極領域から放射された赤外線は、赤外線カメラ20により測定、定量され、その情報は信号ケーブルを通じて演算処理部21に送られ、電極13の不良箇所と不良の程度、不良の種類を特定することができる。ここで不良の判定には、電極13が一定間隔の規則性を以って配置されていることを利用した比較法や、本来の電極パターンから予見できるパターンマッチング法などを利用することができる。さらにそのデータを記憶部22に記憶させることによって、電極13の不良部分を修正する作業を容易にすることができ、プロセスの改善につなげることができる。
本実施の形態2では、電極13の材料と基板14の材料の赤外線放射率が同等であっても、電極13を基板14よりも高温に保つことで放射される赤外線量を変えることができるので、温度による赤外線量の違いから電極13の不良箇所を容易に検出することができる。
以上のように上記実施の形態1,2では、電極13と基板14との間で温度差をつけて赤外線量を検出しており、電極13および基板14の材料に応じて電極検査時の温度を適宜設定することにより、精度よく電極検査を行うことができる。例えば、基板材料の赤外線放射率が電極材料の赤外線放射率よりも大きい場合には、実施の形態1のように基板14を高温にし電極13を低温にすることで検出感度を上げることができる。また、基板材料の赤外線放射率が電極材料の赤外線放射率よりも小さい場合には、実施の形態2のように基板14を低温にし電極13を高温にすることで検出感度を上げることができる。
また、基板14の各辺に引き出された電極13に一括して熱伝導体24を接触させればよく、個々の電極13に対応して検査用のプローブを当てる必要はないので、短時間で容易に電極検査を行うことができる。赤外線を検出することにより検査を行っているので、断線幅が小さい場合でも断線箇所を検出することができる。また、検出された不良部分の情報を記憶部22に記憶することにより、電極13の修正作業を容易にすることができる。このことにより、次工程へ流出していた不良品を未然に検出することが可能になり、製品のコストダウン、歩留まりの向上を実現することができる。
上記実施の形態1,2では、基板14および電極13の温度調節にヒーター17,28やペルチェ素子23,26を使用しているが、温度調節可能なものであればそれ以外のものを使用してもよい。また、1つではなく複数個の赤外線カメラ20を用いれば、個々の赤外線カメラ20が担当する検査領域が小さくなり解像度が向上し、より精度よく検査することができる。
また上記実施の形態1,2では、電極13および基板14のうち、どちらか一方を50℃に加熱してピーク波長が約9μmの赤外線を放射させ、他方を−20℃に冷却してピーク波長が約11.5μmの赤外線を放射させている。大気中の赤外線吸収成分の影響を排除するために、放射される赤外線の検出はピーク波長が8μm〜14μmの赤外線で行うことが望ましい。そのためには前述のウィーンの法則に従い、基板14および電極13の温度は−66℃〜89℃の範囲に設定することが望ましい。
なお、走査電極2または維持電極3として、透明電極6を形成せず、複数の金属電極7を並べて形成することにより構成する場合もあるが、その場合の電極検査や、背面基板8上に形成されたアドレス電極9の検査にも本発明を適用することができる。
以上のように本発明によれば、基板上に形成された電極の検査を行う際に、基板と電極のそれぞれの温度を異ならせるようにすることで、電極の不良箇所を容易かつ迅速に検出することができ、PDP等を製造する際の電極検査に有用である。
(a)、(b)はプラズマディスプレイパネルの一部分を示す断面図 同プラズマディスプレイパネルの前面基板に電極を形成したときの平面図 本発明の実施の形態1における電極検査装置の概略構成図 同電極検査装置における電極温度調節手段の概略構成図 本発明の実施の形態2における電極検査装置の概略構成図 同電極検査装置における電極温度調節手段の概略構成図
符号の説明
13 電極
14 基板
16、24 熱伝導体
17、28 ヒーター
18 熱電対
19、25、27、29 温度制御装置
20 赤外線カメラ
23、26 ペルチェ素子

Claims (5)

  1. 基板上に形成された電極の検査方法において、前記電極の一端部のみに前記電極の温度を制御する電極温度調節手段を接触させ、前記基板と前記電極のそれぞれの温度を異ならせ、前記電極が形成された電極領域およびその電極領域以外の非電極領域から放射される赤外線を検出することにより電極の検査を行い、前記基板の赤外線放射率が前記電極の赤外線放射率よりも小さい場合には、前記基板の温度を前記電極の温度よりも低くし、前記基板の赤外線放射率が前記電極の赤外線放射率よりも大きい場合には、前記基板の温度を前記電極の温度よりも高くすることを特徴とする電極検査方法。
  2. 基板および電極の温度を−66℃〜89℃の範囲で設定することを特徴とする請求項1に記載の電極検査方法。
  3. 基板上に形成された電極の検査装置において、前記基板の温度を制御する基板温度調節手段と、前記電極の温度を制御する電極温度調節手段と、前記電極が形成された電極領域およびその電極領域以外の非電極領域から放射される赤外線を検出する赤外線検出手段とを有し、前記電極温度調節手段は前記電極の一端部のみに接触するように構成されたことを特徴とする電極検査装置。
  4. 基板温度調節手段は基板を加熱する手段を有するとともに電極温度調節手段は電極を冷却する手段を有するか、または、基板温度調節手段は基板を冷却する手段を有するとともに電極温度調節手段は電極を加熱する手段を有することを特徴とする請求項に記載の電極検査装置。
  5. 基板および電極の温度を−66℃〜89℃の範囲で設定することを特徴とする請求項に記載の電極検査装置。
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